JP7472971B2 - リアクトル - Google Patents

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Description

本開示は、リアクトルに関するものである。
従来、リアクトルは、鉄心と、鉄心に絶縁物を介して巻回されたコイルとを備える。また、リアクトルは、コイルとの間に介在された熱伝導材シートを有している(例えば、特許文献1参照)。
実開昭51-162238号公報
ところで、上記のようなリアクトルは、熱伝導材シートによってコイルにて発生する熱を鉄心に放熱する。しかし、鉄心では、鉄心の損失による熱が生じるため、鉄心の温度が上昇し、コイルから放熱し難くなる。
本開示の目的は、コイルから効率良い放熱を可能としたリアクトルを提供することにある。
本開示の一態様であるリアクトルは、線材を巻回して形成された巻線部を有するコイルと、前記巻線部を覆うとともに少なくとも1つの面において前記巻線部が露出するように形成された磁性体コアと、高い熱伝導性を有し、前記磁性体コアから露出する前記巻線部と接し、前記巻線部を周回するように配設された熱伝導シートと、を有する。
この構成によれば、熱伝導シートは磁性体コアから露出する巻線部と接し、且つ巻線部を周回するように配設されているため、コイルの巻線部にて発生する熱を伝達する放熱経路を構成することができ、放熱設計の自由度が上がる。このため、効率よくリアクトルの外部へと放熱できる。
本開示の一態様によれば、コイルから効率良い放熱を可能としたリアクトルを提供することができる。
第1実施形態のリアクトルを示す上面側からの斜視図。 第1実施形態のリアクトルを示す下面側からの斜視図。 リアクトル(本体部)の斜視図。 リアクトル(本体部)の正面図。 リアクトル(本体部)の側面図。 リアクトル(本体部)の下面図。 図3の7-7線断面図。 図3の8-8線断面図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 リアクトルの製造工程を示す斜視図。 変更例のリアクトル(本体部)を示す上面側からの斜視図。 図17のリアクトル(本体部)の正面図。 図17の19-19線断面図。 図17のリアクトル(本体部)の下面図。 変更例のリアクトル(本体部)を示す上面側からの斜視図。 図21のリアクトル(本体部)の正面図。 図21の23-23線断面図。 図21のリアクトル(本体部)の下面図。 第2実施形態のリアクトル(本体部)を示す上面側からの斜視図。 図25のリアクトル(本体部)の正面図。 図25の27-27線断面図。 図25のリアクトル(本体部)の下面図。 変更例のリアクトル(本体部)を示す上面側からの斜視図。 変更例のリアクトルを示す上面側からの斜視図。 変更例のリアクトルの正面断面図。 変更例のリアクトルの正面断面図。 変更例のコイルを示す斜視図。
以下、各実施形態を説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また、断面図では、理解を容易にするために、一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態のリアクトル1を図1から図16に従って説明する。
図1、図2に示すように、本実施形態のリアクトル1は、直方体状に形成され、上面1u、互いに反対側を向くとともに上面1uと直交する一対の第1側面1s1、互いに反対側を向くとともに上面1u及び第1側面1s1と直交する一対の第2側面1s2、上面1uと反対側を向く下面1dを有している。なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取りされた直方体や、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。また、各面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。
本実施形態のリアクトル1は、外装ケース10を備え、外装ケース10によって、図示しない放熱部材に下面1dを向けて固定される。ここで、本明細書では、下面1dから上面1uに向かう方向を「高さ方向Td」と定義し、「高さ方向Td」に直交する方向のうち、第2側面1s2と平行な方向を「長さ方向Ld」、第1側面1s1と平行な方向を「幅方向Wd」とそれぞれ定義する。
本実施形態のリアクトル1は、外装ケース10と、外装ケース10から延出する2本のリード線21,22とを有している。外装ケース10は、直方体状に形成されている。外装ケース10は、リード線21,22が延出する上面11と、互いに反対側を向くとともに上面11と直交する一対の第1側面12と、互いに反対側を向くとともに上面11及び第1側面12と直交する一対の第2側面13とを有している。外装ケース10の上面11、第1側面12、第2側面13は、リアクトル1の上面1u、第1側面1s1、第2側面1s2をそれぞれ構成する。
外装ケース10は、一対の第2側面13のそれぞれから延出する固定部14を有している。固定部14は、リアクトル1を図示しない放熱部材に固定するために設けられている。固定部14は、高さ方向Tdに固定部14を貫通する円筒状のカラー15を備えている。カラー15は、固定部14から高さ方向Tdに向けて突出している。固定部14は、リアクトル1を図示しない放熱部材に固定するために設けられている。放熱部材は、ヒートシンク等の部材である。外装ケース10は、例えば、エポキシ樹脂、PTF、等の樹脂により形成されている。
図1、図2に示すように、本実施形態のリアクトル1は、外装ケース10に内装された本体部30を有している。図2に示すように、外装ケース10は、高さ方向Tdにおいて下側が開口した形状であり、その開口から本体部30が露出している。
図3から図8に示すように、本体部30は、直方体状に形成されている。本体部30は、コイル40と、非磁性層50と、熱伝導シート60と、磁性体コア70とを有している。本体部30の大きさ(寸法)は、例えば高さ方向Tdが25mm、長さ方向Ldが35mm、幅方向Wdが20mmである。
コイル40は、1本の線材を巻き回してなる螺旋状のコイルである。本実施形態の線材は、平角線である。平角線は、線材の長さ方向に直交する断面形状が長方形状の線材である。なお、本明細書において、「長方形状」には、角部が面取りされた長方形や、角部が丸められた長方形が含まれるものとする。また、「長方形状」には、辺の一部又は全部に凹凸が形成されているもの、一部又は全部の辺が全体的に湾曲しているものが含まれるものとする。なお、コイルを構成する線材として、断面形状が円形状や楕円形状や正方形状の線材が用いられてもよい。
コイル40を構成する線材41は、芯線41aと、芯線41aの表面を被覆する被覆材41bとを含む。芯線41aは、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、CuやAlを主成分とする合金からなる。被覆材41bは、絶縁材料、例えばポリイミドアミド等のエナメル材である。本実施形態のコイル40は、線材として平角線を用い、その平角線をエッジワイズ巻きして形成されている。なお、平角線をフラットワイズ巻きしてコイル40が形成されてもよい。
コイル40は、幅方向Wdに延びる巻軸Axを有する巻線部42と、巻線部42の第1端42aと第2端42bとからそれぞれ延びる第1引出部43と第2引出部44を備えている。第1引出部43と第2引出部44は、図1に示すように、外装ケース10から延出するリード線21,22を構成する。図4に示すように、巻線部42は、巻軸Axの方向(幅方向Wd)から視て、四角形の枠状に形成されている。巻線部42の角部は、円弧状(1/4円)に形成されている。
非磁性層50は、巻線部42を覆うように形成されている。非磁性層50の材料は、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、等の絶縁樹脂を用いることができる。非磁性層50の表面は平坦である。非磁性層50は、例えば巻線部42を、0.1mm以上3mm以下の厚さで覆うことが好ましい。また、非磁性層50は、シリカ粉やアルミナ粉等のフィラーを含むことが好ましく、また熱伝導率が1W/m・K以上であることが好ましい。
図3及び図4に示すように、非磁性層50は、四角形の筒状に形成されている。非磁性層50は、高さ方向Tdにおいて互いに反対側を向く上面51及び下面52、長さ方向Ldにおいて互いに反対側を向く側面53,54、及び幅方向Wdにおいて互いに反対側を向く側面55,56を有している。そして、非磁性層50は、幅方向Wdに非磁性層50を貫通する貫通孔57を構成する内周面58を有している。
図6に示すように、巻線部42は、非磁性層50の下面52において非磁性層50から露出している。なお、巻線部42は、非磁性層50以外の部材、例えば接着剤等の樹脂により覆われていてもよい。図4に示すように、本実施形態において、巻線部42は、非磁性層50の上面51において、非磁性層50により覆われている。
図4に示すように、熱伝導シート60は、巻線部42の巻回方向に沿って、非磁性層50の表面を周回するように形成されている。本実施形態において、熱伝導シート60は、非磁性層50の上面51から、側面53、下面52、側面54、上面51へと周回するように非磁性層50の表面に取着されている。図3及び図4に示すように、熱伝導シート60は、長さ方向における第1端60aと、長さ方向において第1端60aと反対側の第2端60bとを有している。第1端60aと第2端60bは、非磁性層50の上面51に取着されるとともに、上面51において互いに離れて配置されている。図6に示すように、熱伝導シート60は、非磁性層50の下面52において露出する巻線部42に接している。
熱伝導シート60は、高い熱伝導性を有するシートである。熱伝導シート60の熱伝導率は、銅の熱伝導率よりも高く、例えば400W/m・K以上である。熱伝導シート60の材料は、例えばグラファイト(Gr)である。熱伝導シート60として、例えば粘着層と絶縁層を有するグラファイトシート等を用いることができる。
磁性体コア70は、非磁性層50と熱伝導シート60の一部を覆うように形成されている。磁性体コア70は、直方体状の外形を有し、高さ方向Tdにおいて互いに反対側を向く上面71及び下面72、長さ方向Ldにおいて互いに反対側を向く側面73,74、及び幅方向Wdにおいて互いに反対側を向く側面75、76を有している。図2に示すように、磁性体コア70の下面72と非磁性層50の下面52と巻線部42及び熱伝導シート60のうちの磁性体コア70から露出する面は、リアクトル1の下面1dを構成する。
図5~図8に示すように、磁性体コア70は、非磁性層50の貫通孔57の中に充填されるとともに、非磁性層50の上面51と下面52とを除く部分を覆うように形成されている。図4~図8に示すように、磁性体コア70の下面72において、非磁性層50の下面52、巻線部42及び熱伝導シート60が磁性体コア70から露出している。また、図3~図5,図7,図8に示すように、磁性体コア70の上面71において、非磁性層50の上面51及び熱伝導シート60の第1端60a及び第2端60bが磁性体コア70から露出している。
磁性体コア70は、磁性粉末と樹脂との混合物により形成される。磁性粉末としては、例えばFe系アモルファス粉末、ナノ結晶材料、Fe、Fe-Si-Al系、Fe-Si系、Fe-Ni系、Fe-Co系などからなる軟磁性金属材料やフェライト材料の粉末、等を用いることができる。樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、等を用いることができる。
(製造工程)
次に、リアクトル1(本体部30)の製造工程の概略を説明する。
図9、図10に示すように、線材として平角線を用い、平角線をエッジワイズ巻きして、巻線部42と第1引出部43及び第2引出部44を有するコイル40を形成する。
図11、図12に示すように、コイル40の巻線部42を覆う非磁性層50を形成する。非磁性層50は、例えば射出成形、トランスファー成形、シートプレス、等のモールド成形により形成される。このとき、図12に示すように、非磁性層50の下面52から巻線部42が露出するように、非磁性層50を成形する。
図13、図14に示すように、熱伝導シート60を巻回する。このとき、図14に示すように、熱伝導シート60は、非磁性層50の下面52から露出する巻線部42に接触する。図13に示すように、熱伝導シート60の第1端60a及び第2端60bは、非磁性層50の上面51において、互いに離れて配置される。
図15、図16に示すように、非磁性層50及び熱伝導シート60を覆う磁性体コア70を形成する。磁性体コア70は、例えば射出成形、トランスファー成形、シートプレス、等のモールド成形により形成される。このとき、図16に示すように、非磁性層50から露出する巻線部42に接する熱伝導シート60を露出するように、磁性体コア70を成形する。
(作用)
本実施形態のリアクトル1は、コイル40の巻線部42を周回するように配置された熱伝導シート60を有している。図3から図8に示すように、熱伝導シート60は、磁性体コア70から露出する巻線部42と接し、巻線部42を周回するように配設される。
本実施形態のリアクトル1は、外装ケース10により、磁性体コア70の下面72を放熱部材に向けて取着される。熱伝導シート60は、放熱部材に接する。このため、熱伝導シート60から放熱部材に放熱される。そして、熱伝導シート60は高い熱伝導性を有するシートであるため、コイル40の巻線部42にて発生する熱を、磁性体コア70の下面72の側、つまり本体部30の下面の側に向けて伝達する放熱経路を構成する。したがって、巻線部42にて発生する熱を本体部30の下面の側に効率よく伝達でき、リアクトル1の外部へと放熱できる。
また、熱伝導シート60は、巻線部42を周回するように形成されている。従って、巻線部42の上側、つまり、本体部30の上面の側の熱を、その上面から離れた本体部30の下面の側に伝達してリアクトル1の外部へと放熱でき、冷却効果を向上できる。
熱伝導シート60の第1端60a及び第2端60bは、非磁性層50の上面51において互いに離れて配置されている。高い熱伝導性を有する材料からなるシートには、導電性を有するものがある。したがって、熱伝導シート60の第1端60aと第2端60bとが互いに離れるように熱伝導シート60を配置することで、コイル40に流れる電流による渦電流の発生を抑制できる。
コイル40の巻線部42は、非磁性層50により覆われている。非磁性層50は、例えば射出成形、トランスファー成形、シートプレス、等のモールド成形により形成される。従って、非磁性層50の表面は、金型によって平坦となる。このため、熱伝導シート60を非磁性層50の表面に密着させることができる。熱伝導シート60を貼り付ける面に凹凸があると、熱伝導シート60が密着し難く、熱伝導シート60と貼り付け面との間にボイド(空隙)が発生する場合がある。空隙は熱の伝達を妨げる。従って、熱伝導シート60を密着させることで、詳しくはボイドを低減するように熱伝導シート60を密着させることで、熱伝達の低下を抑制できる。
非磁性層50は、フィラーを含み、熱伝達率が1W/m・K以上である。この非磁性層50により、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達して、熱伝導シート60を介してリアクトル1の外部へと放熱できる。
平角線からなる線材をエッジワイズ巻きして構成された巻線部42は、図8に示すように、線材が巻線部42の巻軸に沿って配列されている。したがって、巻軸Axに沿った方向において、巻線部42の中央付近の線材が熱伝導シート60と直接接する。巻線部42では、巻軸Axに沿った方向における中央部分に熱が熱伝導シート60に対して直接伝達する。このため、巻軸Axに沿った方向における中央部分が磁性体コア70から露出する側において、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達してリアクトル1の外部へと放熱できる。
図7に示すように、非磁性層50の上面の側において、巻線部42は非磁性層50により覆われているが、巻線部42を覆う非磁性層50は極めて薄い。従って、巻線部42が露出する側と同様に、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達してリアクトル1の外部へと放熱できる。
図4に示すように、巻線部42は、四角形の枠状に形成されている。従って、巻線部42は、線材が直線的に延びる部分を有している。そして、この直線部分を露出するように磁性体コア70と非磁性層50とが形成されている。このため、巻線部42と熱伝導シート60とが接する面積が、例えば円形の枠状に形成したものと比べて大きくなり、巻線部42の熱を熱伝導シート60に効率よく伝達できる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1-1)リアクトル1は、コイル40の巻線部42を周回するように配置された熱伝導シート60を有している。熱伝導シート60は、磁性体コア70から露出する巻線部42と接し、巻線部42を周回するように配設される。熱伝導シート60は高い熱伝導性を有するシートであるため、コイル40の巻線部42にて発生する熱を伝達する放熱経路を構成することができ、放熱設計の自由度を向上できる。このため、例えば、巻線部42にて発生する熱を、リアクトル1が固定される放熱部材と接する本体部30の下面の側に効率よく伝達できる。このため、効率よくリアクトル1の外部へと放熱できる。
(1-2)熱伝導シート60は、巻線部42を周回するように形成されている。この熱伝導シート60により構成される放熱経路は、例えば巻線部42の上側、つまり、本体部30の上面の側の熱を、リアクトル1が固定される放熱部材と接する本体部30の下面の側に効率よく伝達してリアクトル1の外部へと放熱でき、冷却効率を向上できる。
(1-3)コイル40の巻線部42は、非磁性層50により覆われている。非磁性層50は、モールド成形により形成される。従って、非磁性層50の表面は、金型によって平坦となる。このため、熱伝導シート60を非磁性層50の表面に密着させることができる。熱伝達の低下を抑制できる。
(1-4)非磁性層50は、フィラーを含み、熱伝達率が1W/m・K以上である。この非磁性層50により、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達して、熱伝導シート60を介してリアクトル1の外部へと放熱できる。
(1-5)平角線からなる線材をエッジワイズ巻きして構成された巻線部42は、線材が巻線部42の巻軸に沿って配列されている。したがって、巻軸Axに沿った方向において、巻線部42の中央付近の線材が熱伝導シート60と直接接する。巻線部42では、巻軸Axに沿った方向における中央部分に熱が熱伝導シート60に対して直接伝達する。このため、巻軸Axに沿った方向における中央部分が磁性体コア70から露出する側において、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達してリアクトル1の外部へと放熱できる。
(1-6)非磁性層50の上面の側において、巻線部42は非磁性層50により覆われているが、巻線部42を覆う非磁性層50は極めて薄い。従って、巻線部42が露出する側と同様に、巻線部42の熱を効率よく熱伝導シート60に伝達してリアクトル1の外部へと放熱できる。
(1-7)巻線部42は、四角形の枠状に形成されている。従って、巻線部42は、線材が直線的に延びる部分を有している。そして、この直線部分を露出するように磁性体コア70と非磁性層50とが形成されている。このため、巻線部42と熱伝導シート60とが接する面積が、例えば円形の枠状に形成したものと比べて大きくなり、巻線部42の熱を熱伝導シート60に効率よく伝達できる。
(第1実施形態の変更例)
熱伝導シート60の配設位置、熱伝導シート60の形状を適宜変更することができる。
図17から図20は、変更例のリアクトル1Aの本体部30aを示し、図1に示す外装ケース10が省略されている。
熱伝導シート61は、磁性体コア70の表面に接するように配設されている。なお、熱伝導シート61は、磁性体コア70の熱が伝達されればよく、磁性体コア70の表面に直接接するもののほかに、磁性体コア70を覆う絶縁体を介して接するものであってもよく、熱伝導シート61を磁性体コア70に密着させるための接着剤等の樹脂を介して接するものであってもよい。
この変更例において、熱伝導シート61は、磁性体コア70を周回するように配設されている。この熱伝導シート61は、磁性体コア70を1周以上に巻回されている。例えば、熱伝導シート61の長さ方向における第1端と第2端とが互いに重ねられ、環状に形成される。なお、この変更例の熱伝導シート61は、第1実施形態の熱伝導シート60と同様に、第1端と第2端とが互いに離れるように構成されてもよい。このように形成された熱伝導シート61によって、巻線部42の上側の熱を本体部30aの下側に効率よく伝達してリアクトル1Aの外部へと放熱できる。
図21から図24は、変更例のリアクトル1Bの本体部30bを示し、図1に示す外装ケース10が省略されている。
熱伝導シート62は、磁性体コア70の表面に接するように配設されている。なお、熱伝導シート62は、磁性体コア70の熱が伝達されればよく、磁性体コア70の表面に直接接するもののほかに、磁性体コア70を覆う絶縁体を介して接するものであってもよく、熱伝導シート62を磁性体コア70に密着させるための接着剤等の樹脂を介して接するものであってもよい。
この熱伝導シート62は、巻線部42が露出する磁性体コア70の上面71の側から視て、巻線部と直交する方向に、巻線部42を周回するように配設されている。この変更例において、熱伝導シート62は、磁性体コア70を周回するように配設されている。この熱伝導シート62は、磁性体コア70を1周以上に巻回されている。例えば、熱伝導シート62の長さ方向における第1端と第2端とが互いに重ねられ、環状に形成される。
コイル40は、同一方向に延びる第1引出部43と第2引出部44とを有している。図21に示すように、長さ方向Ldにおける第1引出部43と第2引出部44との間の距離D1は、幅方向Wdにおける第1引出部43と第2引出部44との間の距離D2よりも大きい。従って、幅方向Wdに沿って磁性体コア70を周回するように配設された熱伝導シート62は、上記変更例の熱伝導シート62よりも幅広い。このように、幅広い熱伝導シート62を巻回することができ、熱伝達効率を向上できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態のリアクトル2を説明する。なお、本実施形態のリアクトル2は、第1実施形態のリアクトル1と比べ、非磁性層80が相違する。この非磁性層80に係る部分について説明し、他の部分の説明を省略する。
図25から図28は、本実施形態のリアクトル2の本体部32を示し、図1に示す外装ケース10が省略されている。
図25から図27に示すように、非磁性層80は、上面81,下面82、側面83,84,85,86を有している。本実施形態の非磁性層80は、コイル40の巻線部42を覆う被覆部87と、巻線部42の内側において、磁性体コア70を分割するコア分割部88とを有している。このコア分割部88により、磁性体コア70は、磁気ギャップ77を有している。磁気ギャップ77は、リアクトル2のける磁気飽和を緩和し、直流重畳特性を改善する。
非磁性層80は、例えば射出成形、トランスファー成形、シートプレス、等のモールド成形により形成される。従って、コア分割部88の厚さにばらつきが少ない。このため、コア分割部88の厚さ、つまり磁性体コア70において、磁気ギャップ77を精度よく設定できる。
以上記述したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(2-1)非磁性層80は、コイル40の巻線部42の内側において、磁性体コア70を分割するコア分割部88を有している。このコア分割部88により、磁性体コア70は、磁気ギャップ77を有する。これにより、直流重畳特性を改善できる。
(2-2)非磁性層80は、モールド成形により形成される。従って、コア分割部88の厚さにばらつきが少ない。このため、コア分割部88の厚さ、つまり磁性体コア70において、磁気ギャップ77を精度よく設定できる。
(変更例)
尚、上記各実施の形態は、以下の態様で実施してもよい。上記実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記第1実施形態に対し、熱伝導シート60の第1端60a及び第2端60bが配設される位置は、適宜変更されてもよい。例えば、図29に示すように、磁性体コア70により覆われる非磁性層50の側面53に熱伝導シート60の第1端60a及び第2端60bが配置されてもよい。
・上記第1実施形態の外装ケース10を適宜変更してもよい。
図30に示すように、リアクトル3は、外装ケース90と、外装ケース90に内装された本体部30と、外装ケース90と本体部30との間の充填材95とを有している。
図31に示すように、外装ケース90は、本体部30を構成する磁性体コア70の下面72と対向する底面92を有する有底筒状に形成されている。充填材95は、外装ケース90の内面と本体部30との間に充填されている。外装ケース90は、例えばAl等の金属材料により形成される。充填材95は、熱伝導性のよい樹脂材、例えばエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等を用いることができる。また、充填材95は、セラミック等のフィラーを含んでいてもよい。図32に示すように、本体部30が外装ケース90の底面92に接触していてもよい。
・上記実施形態に対し、コイルの形状を適宜変更してもよい。例えば、図33に示すように、2つの巻線部42を有し、巻線部42が直列に接続されたコイルを用いてもよい。
・上記各実施形態では、平角導体からなる線材41を用いたが、円形状等の断面形状を有する線材を用いてもよい。
・上記各実施形態において、巻線部42を覆う非磁性層50の部分を省略してもよい。
・上記実施形態において、磁性体コア70から露出する熱伝導シート60が放熱部材に接するようにすればよく、外装ケース10を省略した構成、つまり、図3から図8に示す本体部30をリアクトルとしてもよい。
1,1A,1B,2,3 リアクトル
10 外装ケース
11 上面
12 第1側面
13 第2側面
14 固定部
15 カラー
21,22 リード線
30,30a,30b,32 本体部
40 コイル
41 線材
41a 芯線
41b 被覆材
42 巻線部
42a 第1端
42b 第2端
43 第1引出部
44 第2引出部
50 非磁性層
51 上面
52 下面
53 側面
54 側面
55 側面
56 側面
57 貫通孔
58 内周面
60 熱伝導シート
60a 第1端
60b 第2端
61,62 熱伝導シート
70 磁性体コア
71 上面
72 下面
73 側面
74 側面
75 側面
76 側面
77 磁気ギャップ
80 非磁性層
87 被覆部
88 コア分割部
90 外装ケース
92 底面
95 充填材
Ax 巻軸
D1 距離
D2 距離
Ld 長さ方向
Td 高さ方向
Wd 幅方向

Claims (12)

  1. 線材を巻回して形成された巻線部を有するコイルと、
    前記巻線部を覆うとともに少なくとも1つの面において前記巻線部が露出するように形成された磁性体コアと、
    高い熱伝導性を有し、前記磁性体コアから露出する前記巻線部と接し、前記磁性体コア及び前記巻線部の間で前記巻線部を周回するように配設された熱伝導シートと、
    前記磁性体コアを覆い、前記巻線部が露出する前記磁性体コアの面を露出するように形成された外装ケースと、
    を有するリアクトル。
  2. 前記熱伝導シートは、前記巻線部の巻回方向に沿って前記巻線部を周回するように配設されている、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記熱伝導シートは、前記磁性体コアから前記巻線部が露出する面から視て、前記巻線部と直交する方向に前記巻線部を周回するように配設されている、請求項1に記載のリアクトル。
  4. 前記熱伝導シートは、前記巻線部を周回する方向において1周以上形成されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリアクトル。
  5. 前記熱伝導シートは、前記巻線部を周回する方向において1周未満形成され、
    前記熱伝導シートの長さ方向の第1端と、前記第1端とは反対側の第2端とは互いに離れている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリアクトル。
  6. 前記熱伝導シートの長さ方向の第1端と、前記第1端とは反対側の第2端は、前記巻線部が露出する前記磁性体コアの面とは反対側を向く面に配置されている、請求項5に記載のリアクトル。
  7. 前記巻線部の内周側において、前記磁性体コアを分割するコア分割部を有する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のリアクトル。
  8. 前記コイルは、前記巻線部の第1端から延びる第1引出部と、前記第1端と反対側の第2端から延びる第2引出部を有し、
    前記第1引出部及び第2引出部は、前記巻線部が露出する前記磁性体コアの面とは反対を向く面から同一方向に延出している、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のリアクトル。
  9. 前記巻線部は、巻軸を前記磁性体コアにおいて前記巻線部が露出する面と平行とするように配置されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のリアクトル。
  10. 前記線材は平角線であり、前記巻線部は、前記線材をエッジワイズ巻きして形成されてなる、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のリアクトル。
  11. 前記巻線部を被覆する非磁性層を有し、
    前記非磁性層は、1W/m・K以上の熱伝導率を有する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のリアクトル。
  12. 前記磁性体コアを覆い、前記巻線部が露出する前記磁性体コアの面を露出するように形成された外装ケースを有する、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のリアクトル。
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