JP2019009237A - リアクトル - Google Patents

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慎也 尼野
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肇 勝浦
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英一郎 島津
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卓由 前田
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Abstract

【課題】放熱性、熱伝導性、および磁気特性を確保しながら、アルミケースレスとでき、小型とコスト低下を図ることができるリアクトルを提供する。【解決手段】コア1が、コイル6が巻かれる中芯コア2と、上下面外郭コア3,4と、側面外郭コア5とで構成される。中芯コア2は、各部のコアの中で最も低損失の磁性材料からなる。上下面外郭コア3,4はが鉄系磁性材料からなる。側面外郭コア5は、各部のコアの中で最も直流重畳性に優れる磁性材料からなる。中芯コア2と上下面外郭コア3,4との間のいずれか一方または両方に磁気ギャップGを構成するスペーサ7が設けられる。コイル6と側面外郭コア5との間には熱伝導部材8を設ける。【選択図】図1

Description

この発明は、ハイブリッド車や電気自動車等の走行駆動源として電導モータを備える自動車分野、ソーラーパネル等の自然エネルギー分野、医療分野、または産業機械分野等に利用できるアルミケースレスのリアクトルに関する。
従来、リアクトルとして、放熱板への熱伝導性を高め、放熱効果を高める目的でアルミケース(筐体)に入れたものが一般的に使われている(例えば、特許文献1)。
特開2011−238699号公報
従来のアルミケース付きリアクトルは、次の問題があった。
・アルミケースがあるために、容積が増え、リアクトルの小型化が困難である。
・アルミケースがあるために、リアクトル全体のコストが増え、コスト低下を図ることが難しい。
上記の対策として、単にアルミケースを省くことが検討された。
しかし、単にアルミケースを省いただけでは、冷却板への熱伝導性が低下し、放熱性に劣ることになって、所望の磁気特性のリアクトルを得ることができない。
この発明は、上記した点に鑑み、放熱性、熱伝導性、および磁気特性を確保しながら、アルミケースレスとでき、小型化とコスト低下を図ることができるリアクトルを提供することである。
この発明のリアクトルは、中芯コアと、この中芯コアの上下の端面にそれぞれ対向し前記中芯コアの外周に広がる一対の上下面外郭コアと、前記中芯コアの外周を囲み前記一対の上下面外郭コアの外周縁間に介在する側面外郭コアと、前記中芯コアの外周に設けられたコイルとを備えるリアクトルであって、
前記中芯コアが、少なくとも前記側面外郭コアよりも磁気損失が低損失の磁性材料からなり、
前記上下面外郭コアが鉄系磁性材料からなり 、
前記側面外郭コアが、前記中芯コアおよび前記上下面外郭コアよりも直流重畳性に優れる磁性材料 からなる。
必要に応じて磁気ギャップを設ける場合には、前記中芯コアと前記一対の上下面外郭コアとの間のいずれか一方または両方に磁気ギャップを設ける。
なお、前記中芯コアは、熱伝導に問題がなければ、前記側面外郭コアと同じ材料であってもよい。前記中芯コアの材料は、低損失でかつ高透磁率となるほど望ましい。また、前記側面外郭コアは、直流重畳性に優れる他に、透磁率が低いことが好ましい。
この構成によると、コアの上下面を構成する上下面外郭コアが鉄系磁性材料であるため、鉄系磁性材料の持つ優れた熱伝導性により、コイルに生じる熱が上下面外郭コアに伝わって効率良く放熱される。例えば冷却板上に下側の上下面外郭コアの下面で接して設置されることで、効率良く放熱させることができる。鉄系磁性材料は磁気特性にも優れる。
前記中芯コアは、リアクトルの内部に位置するため、磁束の発生および通過に伴って発生するコアロスによる発熱が問題となるが、磁気損失が低損失の磁性材料を選定したため、発熱を極力抑えることができる。
側面外郭コアに、透磁率の低い磁性材料を用いることで直流重畳特性を向上できる。重畳特性の確保に磁気ギャップが必要な場合でも磁気ギャップ量を低減でき、磁気ギャップからの漏れ磁束による損失増加やノイズ発生等の悪影響を軽減できる。 前記磁気ギャップは、これを設けることで磁気抵抗を調整し、磁気飽和を防ぐことができ、これにより、より小型化でき、磁気特性を満足させることができる。
このリアクトルは、このようにコアの全体を中芯コア、上下面外郭コア、および側面外郭コアに分割し、各部位のコアにつき磁気特性を確保しながら、部位に応じて重要となる特性を考察し材質を選定したため、上記のように放熱性および磁気特性を確保しながら、アルミケースレスとできて、小型化とコスト低下を図ることができる。
この発明において、前記コイルと前記側面外郭コアとの間に非電導性の熱伝導部材を備えるようにしても良い。
コイルと側面外郭コアとの間に熱伝導部材が介在することで、コイルの発熱は前記熱伝導部材を通じて効率的に逃がされる。また、側面外郭コアの発熱が、熱伝導部材を通って上下面外郭コアに伝達され、放熱される。これらのため、リアクトルの放熱性がより向上する。また、熱伝導部材が非電導性の部材であるため、コイルと側面外郭コアとの間の絶縁部材を兼ね、固体絶縁にできるため、絶縁に必要な空間距離を低減でき小型化できる。
前記熱伝導部材はエポキシ系やシリコーン系の熱伝導樹脂であっても良い。
特にシリコーン系の熱伝導樹脂は、熱伝導性と電気絶縁性との両方に優れ、かつ耐熱性にも優れるため、コイルと側面外郭コアとの間に介在させる熱伝導部材として好ましい。
前記中芯コアは、鉄系アモルファスやFe-Si-Al合金、Fe-Si合金の圧縮成形品であっても良い。
特に鉄系アモルファスやFe-Si-Al合金の圧縮成形品は、磁性材料のうちでも低損失な材料であり、そのためこれらの圧縮成形品を中芯コアに用いることで、発熱がより抑えられる。
前記上下面外郭コアは、純鉄系磁性材料であっても良い。
特に純鉄系磁性材料は、飽和磁束密度、透磁率が高く磁気特性に優れ、かつ放熱性にも優れる。そのため、純鉄系磁性材料を上下面外郭コアに用いることで、発熱がより抑えられ、また放熱性に優れ、磁気特性にも優れたリアクトルとなる。
前記上下面外郭コアは、鉄合金系磁性材料であっても良い。
例えばシリコーン配合量が少なく鉄成分の多いFe-3Si合金等の鉄合金系磁性材料も、純鉄系磁性材料には劣るものの飽和磁束密度、透磁率が高い材料であり、鉄損も低いことから発熱が抑えられ、かつ放熱性にも優れ、上下面外郭コアの材質として好ましい。
前記上下面外郭コアは、フェライト系磁性材料であっても良い。
フェライト系磁性材料は、鉄損が低くて磁気特性に優れ、かつ放熱性にも優れ、上下面外郭コアの材質として好ましい。
前記側面外郭コアには、適切な範囲で透磁率が低いことが求められるため、樹脂バインダ中に磁性粉を分散させた材料であっても良い。特に前記磁性粉は鉄系アモルファスであっても良い。特に側面外郭コアには巻線の引き出し窓や組み立ての際の各部品の位置決め用の凹凸を設ける場合がるため、成形自由度の高い射出成形品が好ましい。このような鉄系アモルファスの射出形成品は、低損失な鉄系アモルファス磁性粉を用いているため鉄損が低く、発熱が抑えられる。
この発明のリアクトルにおいて、いずれか一方の前記上下面外郭コアが冷却板に押し付け状態となるように、このリアクトルの全体が前記冷却板に止具で止め付けられていても良い。
上下面外郭コアが冷却板に押し付け状態となることで、熱伝導性が向上し、リアクトルのより一層優れた放熱性が得られる。
さらに、前記冷却板と本発明のリアクトルの間には、放熱性を向上させるためにシリコーングリースなどのグリースやシリコーンジェルなどのゲル材を介在させても良い。
この発明のリアクトルは、中芯コアと、この中芯コアの上下の端面にそれぞれ対向し前記中芯コアの外周に広がる一対の上下面外郭コアと、前記中芯コアの外周を囲み前記両上下面外郭コアの外周縁間に介在する側面外郭コアと、前記中芯コアの外周に設けられたコイルとを備えるリアクトルであって、前記中芯コアが、少なくとも前記側面外郭コアよりも磁気損失が低損失の磁性材料からなり、前記上下面外郭コアが鉄系磁性材料からなり、前記側面外郭コアが、前記中芯コアおよび前記上下面外郭コアよりも直流重畳性に優れる磁性材料からなるため、放熱性、熱伝導性、および磁気特性を確保しながら、アルミケースレスとできて、小型とコスト低下を図ることができる。
この発明の第1の実施形態に係るリアクトルの断面図である。 図1のII−II線におけるコイル省略状態の断面図である。 この発明の他の実施形態に係るリアクトルの断面図である。 図3のIV−IV 線におけるコイル省略状態の断面図である。
この発明の第1の実施形態に係るリアクトルを、図1および図2と共に説明する。このリアクトルは、コア1が、中芯コア2と、コア1の上下面を構成する上下面外郭コア3,4と、コア1の側面を構成する側面外郭コア5とでポット型とされている。中芯コア2は円柱状である。上下面外郭コア3,4は、中芯コア2の上下の端面にそれぞれ対向し、中芯コア2の外周に広がっている。側面外郭コア5は、中芯コア2の外周を囲み、両上下面外郭コア3,4の外周縁間に介在する。側面外郭コア5は、必ずしも全周に連続していなくてもよく、一部に開口を有していてもよい。コイル6は、中芯コア2の外周に設けられている。
中芯コア2と下側の上下面外郭コア4との間には磁気ギャップGを構成するスペーサ7が設けられている。コイル6と側面外郭コア5との間には非電導性の熱伝導部材8が設けられている。熱伝導部材8は、両端が両上下面外郭コア3,4に接するように設けることが好ましい。
前記上下面外郭コア3,4は円板状、側面外郭コア5および熱伝導部材8は円筒状、スペーサ7は中芯コア2と同径の円板状であり、いずれも円柱状の中芯コア2と同一軸心上に設置されている。上下面外郭コア3,4の中芯コア2との対向面には、それぞれ中芯コア2の上端およびスペーサ7の一部が嵌まる位置決め凹部9,10が形成されている。このリアクトル1は、例えば自動車の放熱板11(図1に一点鎖線のハッチングで示す)の上面に、下側の上下面外郭コア4の下面で接して設置される。
コイル6は、コイルボビン12の外周に巻回されている。コイル6の巻線には、エッジワイズコイルが用いられている。コイル6の巻線は丸線でも良いが、エッジワイズコイルは断面が矩形であるため、丸線を用いた場合に比べて隙間が少なくなる。そのため、巻線占有率が高く、したがって小さい巻線スペースで巻けることができ、小型化に貢献できる。
コイルボビン12は、円筒部12aの両端外周に鍔部12b,12bを有し、コイルボビン12と前記熱伝導部材8とでコイル6の全体を隙間なく覆っている。
各部材の材質例を説明する。
中芯コア2は、発熱を抑えるために磁気損失が低損失の磁性材料とされ、少なくとも上下面外郭コア3,4および側面外郭コア5よりも低損失の磁性材料とされる。
中芯コア2は、例えば鉄系アモルファスの圧縮成形品とされる。鉄系アモルファスの圧縮成形品の鉄損は、50mT,10kHz時で5〜10kW/mである。
前記中芯コア2の圧縮成形品は、軟磁性成形体であり、例えば、次の軟磁性複合粉末の成形品である。この軟磁性複合粉末は、この軟磁性体粉末の表面が無機絶縁性材料から成る無機絶縁層で被覆され、この無機絶縁層の表面にはこの軟磁性体粉末の表面を部分的に覆うように樹脂材料が融着されて成り、上記無機絶縁性材料が0.3〜6重量%、上記樹脂材料が3〜8重量%、そして残部が上記軟磁性粉末から成る。
無機絶縁性材料には、例えば、Al、SiO、Y、MgO、そしてZrO等の絶縁性の金属又は半金属の酸化物、あるいはガラス材料、又はそれらの混合物を用いることができるが、ガラス材料が好ましい。ガラス材料の中でも、低融点ガラスが好ましい。低い軟化温度を有し、軟磁性非晶質合金に融着してその表面を被覆することができるからである。
前記軟磁性粉末には、より具体的には、(Fe0.97Cr0.0376(Si0.50.222の非晶質合金に低融点ガラス粉末(P 60〜80%、Al 10%以下、ZnO 10〜20%、LiO 10%以下、NaO 10%以下、粒径40μm以下)を粉末コーティング法でコーティングしたものが用いられる。樹脂粉末には熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂及び熱可塑性樹脂であるポリエチレンオキサイド、そして潤滑剤としてステアリン酸亜鉛が用いられる。なお、Fe−Cr−Si−B−C系非晶質合金と樹脂粉末は篩により粒径を45μm以下に調整したものが用いられる。
次の表1の試料No1〜9の配合例としても良い。
Figure 2019009237
上下面外郭コア3,4は、鉄系磁性材料、例えば、純鉄系磁性材料、鉄合金系磁性材料、またはフェライト系磁性材料とされる。
前記純鉄系軟磁性材料としては、純鉄、メタル粉、窒化鉄粉等を用いることができる。純鉄の鉄損は50mT,10kHz時で40〜50kW/mである。純鉄は、放熱性に優れ磁気特性に優れる。
前記鉄基合金系軟磁性材料としては、Fe−Si−Al合金(センダスト)粉末、スーパーセンダスト粉末、Ni−Fe合金(パーマロイ)粉末、Co−Fe合金粉末、純鉄系軟磁性材料、Fe−Si−B系合金粉末等を用いることができる。
前記側面外郭コア5は、直流重畳性に優れる磁性材料であり、少なくとも、中芯コア2および上下面外郭コア3,4よりも直流重畳性に優れる磁性材料からなる。
側面外郭コア5は、具体例を挙げると、鉄系アモルファスの射出形成品が用いられる。 鉄系アモルファスの射出成型品の鉄損は、50mT,10kHz時で30〜40kW/mである。
前記磁気ギャップGを構成するスペーサ7には、例えば、PPSやLCP、その他種々の樹脂材料が用いられる。なお、磁気ギャップGはこの実施形態ではスペーサ7を介在させているが、中芯コア2の位置決めのための部材であり、例えば中芯コア2を部分的な位置決め部で上下面外郭コア3,4に対して固定されるようにし、スペーサ7を省いて空洞として磁気ギャップGを構成してもよい。
また、磁気ギャップGは、この実施形態では中芯コア2と下側の上下面外郭コア3,4との間に設けているが、上下の上下面外郭コア3,4と中芯コア2との間のいずれか一方または両方に設ければ良い。磁気ギャップGは、必ずしも設けなくてもよく、ギャップレスとしてもよい。
前記熱伝導部材8は、熱伝導と非電導性とを有する材料で構成される。熱伝導部材8には、例えばシリコーン系の高熱伝導性樹脂が用いられる。シリコーン系の高熱伝導性樹脂の熱伝導率は、0.6W/m・K以上の物を用いることが好ましい。熱伝導部材8は、コイル6のコア1に対する絶縁性部材を兼ねている。
この構成のリアクトルは、次のように小型化とコスト低下を図りつつ放熱性/ 熱伝導性を向上させており、従来のアルミケース等の筐体が省略されることにより、小型化とコストダウンが図られる。
すなわち、コア1の上下面を構成する上下面外郭コア3,4を鉄系磁性材料としたため、鉄系磁性材料の持つ優れた熱伝導性により、コイル6に生じる熱が上下面外郭コアに伝わって効率良く放熱される。例えば冷却板11上に下面の上下面外郭コア4で接して設置されることで、効率良く放熱させることができる。鉄系磁性材料は磁気特性にも優れる。コイル6が、図示の例のように鉄系磁性材料からなる上下面外郭コア3,4に近接して設置されている場合は、コイル6の熱が上下面外郭コア3,4に伝わり易く、より効率良く放熱される。
中芯コア2は、リアクトルの内部に位置するため、磁束の通過による発熱が問題となるが、各部のコア2,3,4,5の中で最も磁気損失が低損失の磁性材料を選定したため、発熱を極力抑えることができる。
側面外郭コアは、透磁率の低い磁性材料を用いることで直流重畳特性を向上できる。重畳特性の確保に磁気ギャップが必要な場合でも磁気ギャップ量を低減でき、磁気ギャップからの漏れ磁束による損失増加やノイズ発生等の悪影響を軽減できる。
このリアクトルは、このように低損失化を図るために中芯コア2に低損失な磁性材料を用い、上下面を構成する上下面外郭コア3,4に放熱性の高い鉄系磁性部材を用い、さらに、側面を構成する側面外郭コア5に直流重畳特性が良い磁性材料を配置した。これらの部位に応じて重要となる特性を有する材料を組み合わせることで、小型化と低損失化を両立したアルミケースレスリアクトルを実現した。
さらに、スペーサ7を設けることで磁束密度を減らして磁気飽和を防ぐことで、より小型化出来、磁気特性を満足させることが出来る。その際、スペーサ7を設けることにより漏れ磁束が発生しコイル6の発熱が大きくなるため、スペーサ7を設けた側に放熱板11を配置することが好ましい。
また、コイル6と側面外郭コア5との間に熱伝導部材8を設けているため、コイル6の発熱は熱伝導部材8を通じて逃がされる。また、側面外郭コア5の発熱が、熱伝導部材8を通って上下面外郭コア3,4に伝達され、放熱される。これらのため、リアクトルの放熱性がより向上する。また、熱伝導部材8が非電導性の部材であるため、コイル6と側面外郭コア5との間の絶縁部材を兼ね、別途に絶縁部材を設けることが不要となる。熱伝導部材8がシリコーン系の熱伝導樹脂である場合は、熱伝導性と電気絶縁性との両方により優れたものとなる。
中芯コア2は、鉄系アモルファスの圧縮成形品を用いているが、鉄系アモルファスの圧縮成形品は、磁性材料のうちでも低損失な材料であり、そのため発熱がより抑えられる。
上下面外郭コア3,4は、純鉄系磁性材料を用いているため、鉄損が低くて磁気特性に優れ、かつ放熱性にも優れる。そのため、発熱がより抑えられ、また放熱性に優れ、磁気特性にも優れたリアクトルとなる。
上下面外郭コア3,4に鉄合金系磁性材料を用いた場合も、鉄損が低くて発熱が抑えられ、かつ放熱性にも優れたものとなる。
上下面外郭コア3,4にフェライト系磁性材料を用いた場合も、鉄損が低くて磁気特性に優れ、かつ放熱性にも優れたものとなる。
側面外郭コア5に鉄系アモルファスの射出形成品を用いた場合は、鉄損が低く、発熱がより抑えられる。
このリアクトルの設置は、種々な固定構造で固定対象物に取付けることができるが、いずれか一方の上下面外郭コア3,4が冷却板11に押し付け状態となるように設置することが好ましい。上下面外郭コア3,4が冷却板11に押し付け状態となることで、熱伝導性が向上し、リアクトルのより一層優れた放熱性がられる。
図3,4は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態では、コア1の中心を上下に貫通する取付孔13を設けている。
このように設けられた取付孔13に止具であるボルト14を挿通し、その先端の雄ねじ部を、放熱板11に設けられた雌ねじ部15にねじ込み、締めつけることで、このリアクトルを下側の上下面外郭コア4で放熱板15に押しつけ状態としている。このように押しつけ状態とすることで、放熱性を高めている。
この実施形態におけるその他の構成、効果は、第1の実施形態と同様である。
なお、図3,4の実施形態ではリアクトルを冷却板11に固定する止具としてコア1の中心を貫通するボルトを用いたが、コア1の上面を抑える抑え板(図示せず)を用いることなどで、コア1を貫通させずにコア1の外周に離れた複数箇所に位置するボルト(図示せず)で冷却板11に固定するようにしても良く、またボルト14に変えて別の構成の止具を用いてもよい。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…コア
2…中芯コア
3,4…上下面外郭コア
5…側面外郭コア
6…コイル
7…スペーサ
8…熱伝導部材
11…冷却板
12…コイルボビン
13…取付孔
14…ボルト(止具)
G…磁気ギャップ

Claims (10)

  1. 中芯コアと、この中芯コアの上下の端面にそれぞれ対向し前記中芯コアの外周に広がる一対の上下面外郭コアと、前記中芯コアの外周を囲み前記両上下面外郭コアの外周縁間に介在する側面外郭コアと、前記中芯コアの外周に設けられたコイルとを備えるリアクトルであって、
    前記中芯コアが、少なくとも前記側面外郭コアよりも磁気損失が低損失の磁性材料からなり、
    前記上下面外郭コアが鉄系磁性材料からなり、
    前記側面外郭コアが、前記中芯コアおよび前記上下面外郭コアよりも直流重畳性に優れる磁性材料からなる、
    リアクトル。
  2. 請求項1に記載のリアクトルにおいて、前記中芯コアと前記一対の上下面外郭コアとの間のいずれか一方または両方に磁気ギャップが設けられたリアクトル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリアクトルにおいて、前記コイルと前記側面外郭コアとの間に非電導性の熱伝導部材を備えるリアクトル。
  4. 請求項3に記載のリアクトルにおいて、前記熱伝導部材がシリコーン系の熱伝導樹脂であるリアクトル。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、前記中芯コアが、鉄系アモルファスの圧縮成形品であるリアクトル。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、前記上下面外郭コアが、純鉄系磁性材料であるリアクトル。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、前記上下面外郭コアが、鉄合金系磁性材料であるリアクトル。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、前記上下面外郭コアが、フェライト系磁性材料であるリアクトル。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、前記側面外郭コアが、鉄系アモルファスの射出形成品であるリアクトル。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずか1項に記載のリアクトルにおいて、いずれか一方の前記上下面外郭コアが冷却板に押し付け状態となるように、このリアクトルの全体が前記冷却板に止具で止め付けられるリアクトル。
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