以下に添付図面を参照して、本発明に係る商品収納装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である商品収納装置の内部構造を模式的に示す縦断面図である。ここで例示する商品収納装置は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗に設置されるアイスケースであり、装置本体であるケース本体10を備えている。
ケース本体10は、上面に開口(以下、上面開口ともいう)10aを有した直方状の断熱筐体である。このケース本体10は、その内部に収納庫11及び空気通路12が画成されているとともに、冷却ユニット20が設けられている。
収納庫11は、上記上面開口10aを臨む態様で画成された室であり、内部に例えばアイスクリーム等の商品が収容された網目構造のかご状物を収納するためのものである。また収納庫11の後方上部には吸込口13が形成されているとともに、収納庫11の前方上部には吹出口14が形成されている。
吸込口13は、収納庫11の内部の空気を吸い込むための開口であり、収納庫11の左右方向に沿って延設されている。吹出口14は、収納庫11の内部に空気を吹き出すための開口である。この吹出口14は、収納庫11の左右方向に沿って延設されている。
空気通路12は、吸込口13から吹出口14に至る空気の風路である。この空気通路12は、吸込口13に連通し、かつ収納庫11の外側であってその後方にある後方側通路12aと、収納庫11の外側であってその下方にある下方側通路12bと、収納庫11の外側であってその前方にあり、かつ上記吹出口14に連通する前方側通路12cとを互いに連通した態様で構成されている。
冷却ユニット20は、冷媒回路30、循環ファン41及び庫外送風ファン42を備えて構成されている。
冷媒回路30は、圧縮機31、凝縮器32、膨張機構33及び蒸発器34を冷媒管路35にて順次接続して構成されており、内部に冷媒が封入されている。
圧縮機31は、ケース本体10の内部において、収納庫11及び空気通路12の下方域の機械室15に設置されている。この圧縮機31は、商品収納装置の動作を統括的に制御する制御部21から与えられる指令に応じて駆動するものであり、駆動する場合に、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するものである。
凝縮器32は、機械室15において圧縮機31よりも前方側に設置されている。この凝縮器32は、圧縮機31で圧縮された冷媒を凝縮させるものである。膨張機構33は、例えば電子膨張弁により構成されており、制御部21から与えられる開度指令に応じてその開度が調整される。この膨張機構33は、凝縮器32で凝縮した冷媒を断熱膨張させるものである。
蒸発器34は、空気通路12における下方側通路12bの任意の個所に設置されている。この蒸発器34は、膨張機構33から供給された冷媒が蒸発することにより自身の周囲の空気を冷却するものである。この蒸発器34で蒸発した冷媒は、圧縮機31に吸入される。
循環ファン41は、下方側通路12bに設置されている。この循環ファン41は、制御部21から与えられる指令により回転駆動するもので、回転駆動する場合に、吸込口13を通じて収納庫11の内部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を後方側通路12a、下方側通路12b、前方側通路12cの順に空気通路12を通過する態様で吹出口14まで送出し、吹出口14を通じて収納庫11の内部に吹き出すもので、収納庫11の内部と空気通路12との間で空気を循環させるものである。
ところで、上記圧縮機31や凝縮器32等が設置される機械室15は、前面に開口(以下、前面開口ともいう)15aを有しており、この前面開口15aはキックプレート16により閉塞されている。キックプレート16は、例えば板金等により成形されており、ケース本体10に対して着脱可能に設けられている。このキックプレート16は、ケース本体10に装着される場合に、前面開口15aを閉塞するものである。そのようなキックプレート16には、図2にも示すように、前壁部161に通風孔161aが形成されている。通風孔161aは、前壁部161における通風領域に上下方向に沿って複数形成されており、それぞれ左右方向が長手方向となる矩形状長孔である。
庫外送風ファン42は、機械室15における凝縮器32の後方側に複数(図示の例では4つ)設置されている。これら庫外送風ファン42は、それぞれ図示せぬファンモータが制御部21から与えられる指令により駆動することにより、回転駆動するものである。
本実施の形態1において庫外送風ファン42は、正逆回転可能なものであり、制御部21から正回転駆動指令がファンモータに送出されることで、該ファンモータが正転駆動することにより庫外送風ファン42は正回転駆動する。一方、制御部21から逆回転駆動指令がファンモータに送出されることで、該ファンモータが逆転駆動することにより庫外送風ファン42が逆回転駆動する。これら庫外送風ファン42は、正回転駆動する場合には、通風孔161aを通過する空気(外気)を機械室15の内部に送出させる一方、逆回転駆動する場合には、機械室15の内部の空気を前方に向けて送出させるものである。
そのようなキックプレート16と庫外送風ファン42との間、より詳細には、キックプレート16と凝縮器32との間には、フィルタ部材17が設置されている。このフィルタ部材17は、キックプレート16の通風領域、並びに凝縮器32の前面を覆うのに十分な大きさを有している。ここでフィルタ部材17の設置であるが、キックプレート16に図示せぬ支持部材を介して支持されて設置されてもよいし、凝縮器32に図示せぬ支持部材を介して支持されて設置されてもよい。
このフィルタ部材17は、多孔質のメッシュ部(図示せず)を有した平板状のものであり、通過する空気に含まれる塵埃物を捕集するものである。
上記キックプレート16には、図3及び図4に示すように、上ガイド部材51及び下ガイド部材52が設けられている。上ガイド部材51は、例えば板金等により成形されたものであり、フィルタ部材17と同程度の左右幅を有した、左右方向が長手方向となる長尺状部材である。この上ガイド部材51は、前後方向に沿って延在する上ガイド基部511と、この上ガイド基部511の前端部分より下方に向けて延在する上ガイド下延部512と、上ガイド基部511の後端部分より上方に向けて延在する上ガイド上延部513と、上ガイド上延部513の上端部分より後方に向けて延在する上ガイド後延部514とを有している。そして、上ガイド部材51は、上ガイド後延部514の上面がキックプレート16の前壁部161の上端部分に連続する天壁部162の下面に溶接等されることにより、キックプレート16に取り付けられている。この場合、上ガイド下延部512の前面がキックプレート16の前壁部161に接している(図7参照)。
下ガイド部材52は、例えば板金等により成形されたものであり、フィルタ部材17と同程度の左右幅を有した、左右方向が長手方向となる長尺状部材である。この下ガイド部材52は、前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜する傾斜延在部521と、この傾斜延在部521の後端部分より下方に向けて延在する第1下ガイド下延部522と、傾斜延在部521の前端部分より下方に向けて延在する第2下ガイド下延部523と、第2下ガイド下延部523の下端部分より後方に向けて延在する下ガイド後延部524とを有している。そして、第1下ガイド下延部522が傾斜延在部521の後端部を構成し、第2下ガイド下延部523が傾斜延在部521の前端部を構成している。
そのような下ガイド部材52は、下ガイド後延部524の下面がキックプレート16の前壁部161の下端部分に連続する底壁部163の上面に溶接等されることにより、キックプレート16に取り付けられている。この場合、第2下ガイド下延部523の前面が最も下方の通風孔161aの下縁部161a1に接している。
かかる下ガイド部材52における傾斜延在部521は、水平面に対する傾斜角度α(図10参照)が60°以下であることが好ましく、特に40°~50°であることが好ましい。しかも下ガイド部材52は、図5に示すように最も下方に形成された通風孔161aを前方から見た場合に、該通風孔161aの高さd1に対する傾斜延在部521の高さd2の比(d2/d1)が0.7以下であることが好ましく、特に0.5~0.7であることが好ましい。
このように傾斜延在部521の傾斜角度αが60°以下であることにより、比(d2/d1)を0.7以下にすることができ、最も下方に形成された通風孔161aの開口面積を良好に確保することができる。
そして、図6及び図7に示すように、キックプレート16に対して上記フィルタ部材17が図示せぬ支持部材に支持されて設置される場合、下ガイド部材52の第1下ガイド下延部522がフィルタ部材17の前面に左右幅の全域に亘って接している。これにより、下ガイド部材52は、傾斜延在部521の後端部(第1下ガイド下延部522)がフィルタ部材17の前面に左右幅の全域に亘って接するとともに、傾斜延在部521の前端部(第2下ガイド下延部523)が最も下方に形成された通風孔161aの下縁部161a1に左右幅の全域に亘って接する態様で、キックプレート16に設けられている。尚、そのようにフィルタ部材17が設置される場合、上ガイド部材51の上ガイド上延部513がフィルタ部材17に接している。
また上記キックプレート16において、最も下方に形成された通風孔161a以外の通風孔161aについては、該通風孔161aの下縁部161a1が後方に向かうに連れて漸次上方に傾斜する態様で形成されている。
以上のような構成を有する商品収納装置においては、制御部21が圧縮機31に駆動指令を与えて駆動させつつ、循環ファン41に対して駆動指令を与えて回転駆動させ、更にファンモータに対して正回転駆動指令を与えて庫外送風ファン42を正回転駆動させることで、収納庫11の内部の空気が収納庫11と空気通路12との間を循環し、しかも蒸発器34により空気通路12を通過中の空気が冷却されることで、収納庫11の内部雰囲気が冷却され、収納庫11の商品が所望の温度に冷却されて保持される。
そして、庫外送風ファン42の正回転駆動により、通風孔161aから進入した外気がフィルタ部材17を通過して後方に向けて送出されることで、凝縮器32での熱交換を促進させることができ、しかもフィルタ部材17が外気に含まれる塵埃物を捕集することで凝縮器32の目詰まりを抑制することができる。
そのような商品収納装置においては、フィルタ部材17に付着した塵埃物を除去すべく、所定のタイムスケジュールにしたがって、あるいは図示せぬ入力操作部が操作されることにより、制御部21がファンモータに対して逆回転駆動指令を与える。これにより、庫外送風ファン42が逆回転駆動する。
本実施の形態1においては、庫外送風ファン42が複数(4つ)設けられているので、制御部21は、図8に示すように、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させ、その後に図9に示すように、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる。つまり、制御部21は、複数の庫外送風ファン42の一部を逆回転駆動させており、逆回転駆動させる庫外送風ファン42を時間の経過に応じて変更させている。尚、図8に示すように右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合、制御部21は、左方側の2つの庫外送風ファン42を駆動停止にさせており、図9に示すように左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合、制御部21は、右方側の2つの庫外送風ファン42を駆動停止にさせている。
このように庫外送風ファン42の一部を逆回転駆動させることにより、機械室15の内部の空気が凝縮器32の周囲を通過して前方に向けて流れることにより、フィルタ部材17に付着した塵埃物を前方に向けて送出させて該フィルタ部材17から除去することができる。
そして、本実施の形態1においては、下ガイド部材52が、傾斜延在部521の後端部(第1下ガイド下延部522)がフィルタ部材17の前面に接するとともに、傾斜延在部521の前端部(第2下ガイド下延部523)が最も下方に形成された通風孔161aの下縁部161a1に接する態様で、キックプレート16に設けられているので、図10に示すように、フィルタ部材17から除去された塵埃物の一部を該傾斜延在部521を利用して最も下方の通風孔161aより前方に案内することができ、キックプレート16とフィルタ部材17との隙間にフィルタ部材17から除去された塵埃物が残留して蓄積することを抑制することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1である商品収納装置によれば、キックプレート16とフィルタ部材17との隙間にフィルタ部材17から除去された塵埃物が残留して蓄積することを抑制することができるので、フィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
また商品収納装置によれば、制御部21が、庫外送風ファン42の一部を逆回転駆動させるので、該庫外送風ファン42による空気の送風量を十分に確保することができ、フィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態1においては、下ガイド部材52は、傾斜延在部521の後端部(第1下ガイド下延部522)がフィルタ部材17の前面に左右幅の全域に亘って接するとともに、傾斜延在部521の前端部(第2下ガイド下延部523)が最も下方に形成された通風孔161aの下縁部161a1に左右幅の全域に亘って接する態様で、キックプレート16に設けられていたが、本発明においては、ガイド部材は、傾斜延在部の後端部がフィルタ部材の前面にメッシュ部の左右幅の全域に亘って接するとともに、傾斜延在部の前端部が最も下方に形成された通風孔の下縁部に左右幅の全域に亘って接する態様で、キックプレートに設けられていてもよい。つまり、メッシュ部材の左右幅の全域に亘って接していなくてもよい。
上述した実施の形態1においては、制御部21が、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させた後に、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させていたが、本発明においては、この逆を行ってもよいし、次のようにしてもよい。
すなわち、図11に示すように、制御部21は、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合に、左方側の2つの庫外送風ファン42を正回転駆動させてもよいし、図12に示すように、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合に、右方側の2つの庫外送風ファン42を正回転駆動させてもよい。このとき、正回転駆動させる庫外送風ファン42の送風量は、逆回転駆動させる庫外送風ファン42の送風量よりも小さいことが好ましい。
また図13に示すように、制御部21は、最も右方の庫外送風ファン42と左方から2つめの庫外送風ファン42を逆回転駆動させた後に、図14に示すように、最も左方の庫外送風ファン42と右方から2つめの庫外送風ファン42を逆回転駆動させてもよい。このとき、逆回転駆動させる庫外送風ファン42以外の庫外送風ファン42は駆動停止にさせてもよいし、図15及び図16に示すように、正回転駆動させてもよい。
これらによっても、庫外送風ファン42による空気の送風量を十分に確保することができ、フィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
<実施の形態2>
図17は、本発明の実施の形態2である商品収納装置の内部構造を模式的に示す縦断面図である。尚、上述した実施の形態1である商品収納装置と同一の構成要素については同一の符号を付して説明するものとする。
ここで例示する商品収納装置は、例えばコンビニエンスストアやスーパーマーケット等の店舗に設置されるアイスケースであり、装置本体であるケース本体10を備えている。
ケース本体10は、上面に開口(以下、上面開口ともいう)10aを有した直方状の断熱筐体である。このケース本体10は、その内部に収納庫11及び空気通路12が画成されているとともに、冷却ユニット20及び風路形成ユニット60が設けられている。
収納庫11は、上記上面開口10aを臨む態様で画成された室であり、内部に例えばアイスクリーム等の商品が収容された網目構造のかご状物を収納するためのものである。また収納庫11の後方上部には吸込口13が形成されているとともに、収納庫11の前方上部には吹出口14が形成されている。
吸込口13は、収納庫11の内部の空気を吸い込むための開口であり、収納庫11の左右方向に沿って延設されている。吹出口14は、収納庫11の内部に空気を吹き出すための開口である。この吹出口14は、収納庫11の左右方向に沿って延設されている。
空気通路12は、吸込口13から吹出口14に至る空気の風路である。この空気通路12は、吸込口13に連通し、かつ収納庫11の外側であってその後方にある後方側通路12aと、収納庫11の外側であってその下方にある下方側通路12bと、収納庫11の外側であってその前方にあり、かつ上記吹出口14に連通する前方側通路12cとを互いに連通した態様で構成されている。
冷却ユニット20は、冷媒回路30、循環ファン41及び庫外送風ファン42を備えて構成されている。冷媒回路30は、圧縮機31、凝縮器32、膨張機構33及び蒸発器34を冷媒管路35にて順次接続して構成されており、内部に冷媒が封入されている。
圧縮機31は、ケース本体10の内部において、収納庫11及び空気通路12の下方域の機械室15に設置されている。この圧縮機31は、商品収納装置の動作を統括的に制御する制御部22から与えられる指令に応じて駆動するものであり、駆動する場合に、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するものである。
凝縮器32は、機械室15において圧縮機31よりも前方側に設置されている。より詳細には、風路形成ユニット60を構成する後述する台座壁部材61に載置されて設置されている。この凝縮器32は、圧縮機31で圧縮された冷媒を凝縮させる熱交換器である。膨張機構33は、例えば電子膨張弁により構成されており、制御部22から与えられる開度指令に応じてその開度が調整される。この膨張機構33は、凝縮器32で凝縮した冷媒を断熱膨張させるものである。
蒸発器34は、空気通路12における下方側通路12bの任意の個所に設置されている。この蒸発器34は、膨張機構33から供給された冷媒が蒸発することにより自身の周囲の空気を冷却するものである。この蒸発器34で蒸発した冷媒は、圧縮機31に吸入される。
循環ファン41は、下方側通路12bに設置されている。この循環ファン41は、制御部22から与えられる指令により回転駆動するもので、回転駆動する場合に、吸込口13を通じて収納庫11の内部の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を後方側通路12a、下方側通路12b、前方側通路12cの順に空気通路12を通過する態様で吹出口14まで送出し、吹出口14を通じて収納庫11の内部に吹き出すもので、収納庫11の内部と空気通路12との間で空気を循環させるものである。
ところで、上記圧縮機31や凝縮器32等が設置される機械室15は、前面に開口(以下、前面開口ともいう)15aを有しており、この前面開口15aはキックプレート16により閉塞されている。キックプレート16は、例えば板金等により成形されており、ケース本体10に対して着脱可能に設けられている。このキックプレート16は、ケース本体10に装着される場合に、前面開口15aを閉塞するものである。そのようなキックプレート16には、図18にも示すように、前壁部161に通風孔161aが形成されている。通風孔161aは、前壁部161における通風領域に上下方向に沿って複数形成されており、それぞれ左右方向が長手方向となる矩形状長孔である。
庫外送風ファン42は、機械室15における凝縮器32の後方側において、図19に示すように複数(図示の例では4つ)設置されている。より詳細には、これら庫外送風ファン42は、ファンシュラウド43に左右に並ぶよう収納された状態で上記台座壁部材61に載置されて設置されている。またこれら庫外送風ファン42は、それぞれ回転軸部421に内蔵された図示せぬファンモータが制御部22から与えられる指令により駆動することにより、該回転軸部421を中心にして回転駆動するものである。
本実施の形態2において庫外送風ファン42は、正逆回転可能なものであり、制御部22から正回転駆動指令がファンモータに送出されることで、該ファンモータが正転駆動することにより庫外送風ファン42は正回転駆動する。一方、制御部22から逆回転駆動指令がファンモータに送出されることで、該ファンモータが逆転駆動することにより庫外送風ファン42が逆回転駆動する。これら庫外送風ファン42は、正回転駆動する場合には、通風孔161aを通過する空気(外気)を機械室15の内部に送出させる一方、逆回転駆動する場合には、機械室15の内部の空気を前方に向けて送出させるものである。
風路形成ユニット60は、図20にも示すように、台座壁部材61、後側区画部材62、前壁部材63及び上壁部材64を備えて構成されている。
台座壁部材61は、例えば板金等から成形されており、機械室15の底面に設置されるものである。この台座壁部材61は、凝縮器32を載置しつつ、この凝縮器32の後方側にファンシュラウド43に収納された複数の庫外送風ファン42を載置している。ここで凝縮器32は、従来公知のものであり、蛇行状に延在する冷媒流路321に貫通される態様で複数のフィン322が左右方向に沿って並設されている。そして、凝縮器32の左右の両側部323は、ファンシュラウド43の左右の両側部431に接している。
後側区画部材62は、複数(図20の例においては3つ)設けられている。これら後側区画部材62は、ファンシュラウド43における互いに左右に隣接する庫外送風ファン42の間にて前方に向けて突出する態様で取り付けられている。この後側区画部材62の前端部は、凝縮器32における対応するフィン322の後端部に近接している。
前壁部材63は、例えば板金等から成形されており、左右方向が長手方向となる長尺板状部材である。この前壁部材63は、図21に示すように、前壁基部631、前壁後延部632及び前壁傾斜延在部633が一体に成形されることによって構成されている。
前壁基部631は、左右方向に沿って延在する平板状部分である。この前壁基部631の左右方向の延在長さは、凝縮器32の左右方向の延在長さと略同じ大きさである。前壁後延部632は、前壁基部631の下端縁部より後方に向けて延在する部分である。前壁傾斜延在部633は、規制後延部の延在端部である後端部より後方に向かうに連れて漸次下方に傾斜する態様で延在する部分である。
そのような前壁部材63には、複数(図示の例では4つ)の通過口634が形成されているとともに、複数(図示の例では5つ)の前側区画部材635が配設されている。通過口634は、前壁基部631に左右方向に沿って所定間隔毎に形成されている。
前側区画部材635は、前側区画基部635aと前側区画右延部635bと前側区画左延部635cとが一体に成形されることによって構成されている。前側区画基部635aは、上下方向に沿って延在する平板状部分である。前側区画右延部635bは、前側区画基部635aの下端部より右方に向けて延在する平板状部分である。前側区画左延部635cは、前側区画基部635aの上端部より左方に向けて延在する平板状部分である。
そのような前側区画部材635は、前側区画右延部635bが前壁後延部632に載置された状態で取り付けられることで、前壁後延部632に左右方向に沿って所定間隔毎に立設されている。より詳細に説明すると、最も右側の前側区画部材635は、前壁後延部632において、最も右側の通過口634の右方に立設されている。右側から2番目の前側区画部材635は、前壁後延部632において、最も右側の通過口634と右側から2番目の通過口634との間に立設されている。右側から3番目の前側区画部材635は、前壁後延部632において、右側から2番目の通過口634と右側から3番目の通過口634との間に立設されている。右側から4番目の前側区画部材635は、前壁後延部632において、右側から3番目の通過口634と右側から4番目の通過口634(最も左側の通過口634)との間に立設されている。右側から5番目の前側区画部材635(最も左側の前側区画部材635)は、前壁後延部632において、最も左側の通過口634の左方に立設されている。
それぞれの前側区画部材635は、前側区画基部635aの後端部が前壁後延部632よりも後方に僅かに突出している。また前側区画部材635は、前側区画基部635aの上端部が前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜しており、該上端部の前端部分の高さ位置は、通過口634の上縁部の高さ位置と同等である。
かかる前壁部材63は、次のようにして凝縮器32の前方側に図示せぬ取付部材を介して取り付けられている。前壁部材63は、前壁傾斜延在部633の後端部が台座壁部材61の上面に近接しつつ、最も右側の前側区画部材635の前側区画基部635aの後端部と最も左側の前側区画部材635の前側区画基部635aの後端部とが凝縮器32の左右の両側部323に接している。また前壁部材63は、右側から2番目の前側区画部材635の前側区画基部635aの後端部は、最も右側の後側区画部材62の前端部が近接するフィン322の前端部に近接しており、右側から3番目の前側区画部材635の前側区画基部635aの後端部は、右側から2番目の後側区画部材62の前端部が近接するフィン322の前端部に近接しており、右側から4番目の前側区画部材635の前側区画基部635aの後端部は、右側から3番目の後側区画部材62の前端部が近接するフィン322の前端部に近接している(図24参照)。
これにより前壁部材63は、最も右側の通過口634が最も右側の庫内送風ファンの前方側に配置され、右側から2番目の通過口634が右側から2番目の庫内送風ファンの前方側に配置され、右側から3番目の通過口634が右側から3番目の庫内送風ファンの前方側に配置され、最も左側の通過口634(右側から4番目の通過口634)が最も左側の庫内送風ファン(右側から4番目の庫内送風ファン)の前方側に配置されている。
そして、前壁部材63には、対応する庫外送風ファン42の回転軸部421の前方域となる部分に空気の通過を規制する矩形状の閉塞部636が設けられている。本実施の形態2においては、閉塞部636の左側部から左方に延在する腕部637が通過口634の左側縁部に連結されるとともに、閉塞部636の右側部から右方に延在する腕部637が通過口634の右側縁部に連結されることにより、閉塞部636が通過口634の一部を閉塞する態様で設けられており、これにより各通過口634は上下に分割されている。
上壁部材64は、例えば板金等から成形されており、左右方向が長手方向となる長尺板状部材である。この上壁部材64は、ファンシュラウド43、凝縮器32及び前側区画部材635の上方域を閉塞する態様で、取付部材を介して取り付けられている。かかる上壁部材64の前端部分は、前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜しており、前側区画部材635の上方域を閉塞する態様で前側区画左延部635cに取り付けられている。
ところで、上記前壁部材63には、図22に示すように、その前面に各通過口634を閉塞する態様でフィルタ部材17が設けられている。このフィルタ部材17は、キックプレート16の通風領域、並びに凝縮器32の前面を覆うのに十分な大きさを有している。かかるフィルタ部材17は、多孔質のメッシュ部(図示せず)を有した平板状のものであり、通過する空気に含まれる塵埃物を捕集するものである。
以上により風路形成ユニット60は、台座壁部材61、前壁傾斜延在部633及び前壁後延部632が底壁を成し、上壁部材64が天壁を成し、後側区画部材62、凝縮器32のフィン322及び一部の前側区画部材635が仕切壁を成すことにより、図23及び図24に示すように、各庫外送風ファン42とフィルタ部材17との間で空気を通過させるための各風路70を互いに区画する態様で形成している。前壁部材63の通過口634は、対応する風路70の前方開口を成しており、しかも該風路70の断面積よりも小さい開口面積を有している。上記風路形成ユニット60において、上壁部材64が各風路70の天壁を構成する天壁構成要素であり、その天壁構成要素の前端部分(上壁部材64の前端部分)が前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜して各通過口634の上縁部に近接している。また風路形成ユニット60において、台座壁部材61、前壁傾斜延在部633及び前壁後延部632が各風路70の底壁を構成する底壁構成要素であり、前壁傾斜延在部633が底壁構成要素の前端部分を構成している。この前壁傾斜延在部633は、上述したように、後方に向かうに連れて漸次下方に傾斜する態様で延在する部分であるから、底壁構成要素の前端部分は、前方に向かうに連れて漸次上方に傾斜している。
以上のような構成を有する商品収納装置においては、制御部22が圧縮機31に駆動指令を与えて駆動させつつ、循環ファン41に対して駆動指令を与えて回転駆動させ、更にファンモータに対して正回転駆動指令を与えて庫外送風ファン42を正回転駆動させることで、収納庫11の内部の空気が収納庫11と空気通路12との間を循環し、しかも蒸発器34により空気通路12を通過中の空気が冷却されることで、収納庫11の内部雰囲気が冷却され、収納庫11の商品が所望の温度に冷却されて保持される。
そして、庫外送風ファン42の正回転駆動により、通風孔161aから進入した外気がフィルタ部材17を通過して後方に向けて送出されることで、凝縮器32での熱交換を促進させることができ、しかもフィルタ部材17が外気に含まれる塵埃物を捕集することで凝縮器32の目詰まりを抑制することができる。
そのような商品収納装置においては、フィルタ部材17に付着した塵埃物を除去すべく、所定のタイムスケジュールにしたがって、あるいは図示せぬ入力操作部が操作されることにより、制御部22がファンモータに対して逆回転駆動指令を与える。これにより、庫外送風ファン42が逆回転駆動する。
本実施の形態2においては、庫外送風ファン42が複数(4つ)設けられているので、制御部22は、上述した実施の形態1と同様に、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させ、その後に左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる。つまり、制御部22は、複数の庫外送風ファン42の一部を逆回転駆動させており、逆回転駆動させる庫外送風ファン42を時間の経過に応じて変更させている。尚、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合、制御部22は、左方側の2つの庫外送風ファン42を駆動停止にさせており、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合、制御部22は、右方側の2つの庫外送風ファン42を駆動停止にさせている。
そして、上記商品収納装置においては、風路形成ユニット60により、各庫外送風ファン42とフィルタ部材17との間で空気を通過させるための各風路70が互いに区画する態様で形成されているので、一部の庫外送風ファン42が逆回転駆動してもそれぞれの風が干渉することを抑制でき、各庫外送風ファン42による空気の送風量を十分に確保することができる。よって、上記商品収納装置によれば、フィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
また上記商品収納装置によれば、風路形成ユニット60を構成する前壁部材63には、各風路70の断面積よりも小さい開口面積を有する通過口634が形成されており、しかも庫外送風ファン42の回転軸部421の前方域となる部分に閉塞部636が形成されているので、庫外送風ファン42の逆回転駆動により通過口634を通過して前方に送出される空気の風速を向上させることができるとともに、閉塞部636により通過口634を通過する空気の風速の均一化を図ることができる。これにより、フィルタ部材17に対して十分な風速で均一化された空気を通過させることができ、フィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
更に上記商品収納装置によれば、風路形成ユニット60における天壁構成要素(上壁部材64)の前端部分が前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜して通過口634の上縁部に近接しているので、各風路70において通過口634よりも上方となる領域を前方に向けて送出される空気を通過口634に案内することができ、通過口634を通過する空気の風速を向上させることができる。これによりフィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
また更に上記商品収納装置によれば、風路形成ユニット60における底壁構成要素(前壁後延部632、前壁傾斜延在部633及び台座壁部材61)の前端部分が前方に向かうに連れて漸次上方に傾斜しているので、各風路70において通過口634よりも下方となる領域を前方に向けて送出される空気を通過口634に案内することができ、通過口634を通過する空気の風速を向上させることができる。これによりフィルタ部材17に付着した塵埃物を良好に除去することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態2について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態2においては、フィルタ部材17に付着した塵埃物を除去する場合に、制御部22が、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させた後に、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させていたが、本発明においては、実施の形態1の変形例で述べたように、この逆を行ってもよいし、次のようにしてもよい。
すなわち、制御部22は、右方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合に、左方側の2つの庫外送風ファン42を正回転駆動させてもよく、左方側の2つの庫外送風ファン42を逆回転駆動させる場合に、右方側の2つの庫外送風ファン42を正回転駆動させてもよい。このとき、正回転駆動させる庫外送風ファン42の送風量は、逆回転駆動させる庫外送風ファン42の送風量よりも小さいことが好ましい。
また制御部22は、最も右方の庫外送風ファン42と左方から2つめの庫外送風ファン42を逆回転駆動させた後に、最も左方の庫外送風ファン42と右方から2つめの庫外送風ファン42を逆回転駆動させてもよい。このとき、逆回転駆動させる庫外送風ファン42以外の庫外送風ファン42は駆動停止にさせてもよいし、正回転駆動させてもよい。
上述した実施の形態2においては、フィルタ部材17が、風路形成ユニット60を構成する前壁部材63の前面に設けられていたが、本発明においては、フィルタ部材は、キックプレートと熱交換器(凝縮器)との間に配置されていればよい。