JP7467024B2 - 熱伝導シート - Google Patents

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Description

本発明は、熱伝導シートに関する。
近年、プラズマディスプレイパネル(PDP)や集積回路(IC)チップ等の電子部品は、高性能化に伴って発熱量が増大している。その結果、電子部品を用いた電子機器では、電子部品の温度上昇による機能障害対策を講じる必要が生じている。
電子部品の温度上昇による機能障害対策としては、一般に、電子部品等の発熱体に対し、金属製のヒートシンク、放熱板、放熱フィン等の放熱体を取り付けることによって、放熱を促進させる方法が採られている。そして、放熱体を使用する際には、発熱体から放熱体へと熱を効率的に伝えるために、熱伝導率が高いシート状の部材(熱伝導シート)を介在させた状態で発熱体と放熱体とを密着させている。
従って、発熱体と放熱体との間に挟み込んで使用される熱伝導シートには、優れた熱伝導性を発揮することが求められている。
そこで、例えば、特許文献1では、高い熱伝導性を有する熱伝導シートとして、常温で固体のフッ素樹脂と、常温で液体のフッ素樹脂と、膨張化黒鉛とを含む組成物を加圧してシート状に成形してなるプレ熱伝導シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、折畳または捲回して得た積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスしてなる熱伝導シートが提案されている。そして、この特許文献1の熱伝導シートは、フッ素樹脂および膨張化黒鉛を含む条片(積層体を構成していたプレ熱伝導シートのスライス片)が並列接合されてなる構成を有しており、各条片が常温で液体のフッ素樹脂および常温で固体のフッ素樹脂、並びに、膨張化黒鉛を含有しているので、発熱体や放熱体に良好に密着し、高い難熱伝導性を発揮することができる。
国際公開第2017/145954号
ここで、熱伝導シートには、安全性の観点から、高い難燃性を発揮することも求められている。
しかし、上述した従来技術の熱伝導シートには、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立させることについて、更なる改善の余地があった。
そこで、本発明は、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立し得る熱伝導シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった。そして、本発明者らは、熱伝導シートが、難燃性樹脂と、所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料とを含み、且つ、粒子状炭素材料の含有量および当該熱伝導シートの厚みが所定の範囲内であれば、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立し得ることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の熱伝導シートは、難燃性樹脂と粒子状炭素材料とを含む熱伝導シートであり、前記粒子状炭素材料は、粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度が20%以上である粒度分布を有し、前記粒子状炭素材料の含有量が30質量%以上であり、厚みが50μm以上120μm以下であることを特徴とする。このように、難燃性樹脂と、所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料とを含み、且つ、厚みおよび粒子状炭素材料の含有量が所定の範囲内である熱伝導シートであれば、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立することができる。
なお、粒子状炭素材料の粒度分布は、レーザー回折法を用いて測定された体積基準の粒度分布を指す。ここで、粒子状炭素材料の粒度分布の測定は、例えば熱伝導シートに含まれている樹脂に対する良溶媒を用いて樹脂を溶解させる等の任意の手法を用いて熱伝導シートから粒子状炭素材料を取り出して行うことができる。また、熱伝導シートの厚みは、本明細書の実施例に記載の方法により測定することができる。
ここで、本発明の熱伝導シートは、前記難燃性樹脂が常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との組み合わせであることが好ましい。前記難燃性樹脂が常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との組み合わせであれば、熱伝導シートの硬さと粘着性とのバランスを向上させて熱伝導シートの取扱い性を向上させることができると共に、界面密着性を高めて使用時の界面熱抵抗を低下させることができる。
なお、本明細書において、「常温」とは23℃を指し、「常圧」とは1atm(絶対圧)を指す。
また、本発明の熱伝導シートは、前記難燃性樹脂がフッ素樹脂またはシリコーン樹脂であることが好ましい。前記難燃性樹脂がフッ素樹脂またはシリコーン樹脂であれば、熱伝導シートの難燃性を更に高めることができる。
さらに、本発明の熱伝導シートは、前記粒子状炭素材料が膨張化黒鉛であることが好ましい。前記粒子状炭素材料が膨張化黒鉛であれば、熱伝導シートの熱伝導性を更に高めることができる。
また、本発明の熱伝導シートは、前記粒子状炭素材料の体積平均粒子径が20μm以上180μm以下であることが好ましい。前記粒子状炭素材料の体積平均粒子径が20μm以上180μm以下であれば、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを更に良好に両立することができる。
なお、本発明において、「体積平均粒子径」とは、レーザー回折法で測定された粒度分布(体積基準)において小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径(D50)を指す。ここで、粒子状炭素材料の体積平均粒子径の測定は、例えば熱伝導シートに含まれている樹脂に対する良溶媒を用いて樹脂を溶解させる等の任意の手法を用いて熱伝導シートから粒子状炭素材料を取り出して行うことができる。
本発明によれば、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立し得る熱伝導シートを提供することができる。
本発明に従う熱伝導シートを製造する際の一工程を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(熱伝導シート)
本発明の熱伝導シートは、少なくとも難燃性樹脂および粒子状炭素材料を含み、任意に添加剤を更に含み得る。また、前記粒子状炭素材料は、粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度が20%以上である粒度分布を有する。さらに、熱伝導シート中の粒子状炭素材料の含有量は30質量%以上である。また、本発明の熱伝導シートの厚みは50μm以上120μm以下である。そして、本発明の熱伝導シートは、難燃性樹脂と、上記所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料とを含み、且つ、粒子状炭素材料の含有量および当該熱伝導シートの厚みが上記所定の範囲内であるため、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立することができる。したがって、本発明の熱伝導シートをヒートシンク、放熱板、放熱フィン等の放熱体と組み合わせて使用した場合に、当該熱伝導シートを介して発熱体から効果的に熱を放散することができる。また、本発明の熱伝導シートは、難燃性に優れているため、発熱体に接触させても安全に使用することができる。
<難燃性樹脂>
本発明の熱伝導シートに含まれる難燃性樹脂は、熱伝導シートのマトリックス樹脂を構成すると共に、熱伝導シート中で粒子状炭素材料などを結着する結着材としても機能する。
ここで、難燃性樹脂としては、特に限定されることなく、例えば、常温常圧下で液体の難燃性樹脂および常温常圧下で固体の難燃性樹脂を用いることができる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の熱伝導シートでは、難燃性樹脂として、常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との組み合わせを用いることが好ましい。難燃性樹脂として、常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との組み合わせを用いれば、熱伝導シートの取り付け時および交換時の室温環境下、即ち、常温常圧下において、熱伝導シート中に固体の難燃性樹脂と液体の難燃性樹脂とが共存することにより、熱伝導シートの硬さと粘着性とのバランスを向上させて、熱伝導シートの取扱い性を向上させることができる。また、熱伝導シートの使用時(放熱時)の高温環境下では、熱伝導シートと被着物(放熱体および発熱体など)との界面における密着性を高めて界面熱抵抗を低下させ、熱伝導シートの熱伝導性を更に高めることができる。
なお、熱伝導シートに含まれる難燃性樹脂のうち、常温常圧下で液体の難燃性樹脂の割合が大きくなると、熱伝導シートの柔軟性が向上するため、熱伝導シートと被着物(放熱体および発熱体など)との界面における密着性が高まり、界面熱抵抗が低下して、熱伝導シートの熱伝導性が向上し得るが、熱伝導シートの強度は低下して、熱伝導シートの取り扱い性が悪化し得る。一方、常温常圧下で固体の難燃性樹脂の割合が大きくなると、熱伝導シートの強度が高まるため、熱伝導シートの取り扱い性が向上し得るが、熱伝導シートの柔軟性は低下するため、熱伝導シートと被着物(放熱体および発熱体など)との界面における密着性が悪化し、界面熱抵抗が増加して、熱伝導シートの熱伝導性が低下し得る。したがって、熱伝導シートの柔軟性と強度とのバランスが良好になるようにするため、熱伝導シートに含まれる難燃性樹脂のうち、常温常圧下で液体の難燃性樹脂と固体の難燃性樹脂との割合を任意に調整することができる。
そして、熱伝導シートに含まれる難燃性樹脂において、常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との質量比(固体/液体)は、1/9以上であることが好ましく、1/4以上であることがより好ましく、1/3以上であることが更に好ましく、4/1以下であることが好ましく、7/3以下であることがより好ましく、3/2以下であることが更に好ましい。常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との質量比(固体/液体)が1/9以上であれば、熱伝導シートの強度を高めて、熱伝導シートの取り扱い性を更に向上させることができる。一方、常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との質量比(固体/液体)が4/1以下であれば、熱伝導シートの柔軟性を高めて、熱伝導シートの熱伝導性を一層高めることができる。
上述した性状を満たす難燃性樹脂としては、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの公知の難燃性樹脂を用いることができる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。そして、難燃性樹脂としては、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂を用いることが好ましく、フッ素樹脂を用いることがより好ましい。難燃性樹脂として、フッ素樹脂またはシリコーン樹脂を用いれば、熱伝導シートの難燃性を更に高めることができる。
<<フッ素樹脂>>
フッ素樹脂としては、常温常圧下で液体のフッ素樹脂、および常温常圧下で固体のフッ素樹脂などを用いることができる。
なお、一般に、フッ素樹脂は、難燃性に加え、耐熱性、耐油性、耐薬品性などに優れている点からも熱伝導シートのマトリックス樹脂を構成する材料として好ましい。
[常温常圧下で液体のフッ素樹脂]
常温常圧下で液体のフッ素樹脂としては、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロペンテン-テトラフルオロエチレン3元共重合体、パーフルオロプロペンオキサイド重合体、テトラフルオロエチレン-プロピレン-フッ化ビニリデン共重合体などの、常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、市販されている、常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂としては、例えば、デュポン株式会社製のバイトン(登録商標)LM、ダイキン工業株式会社製のダイエル(登録商標)G-101、スリーエムジャパン株式会社製のダイニオン(登録商標)FC2210、信越化学工業株式会社製のSIFELシリーズなどが挙げられる。
[常温常圧下で固体のフッ素樹脂]
また、常温常圧下で固体のフッ素樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン系フッ素樹脂、テトラフルオロエチレン-プロピレン系フッ素樹脂、テトラフルオロエチレン-パーフルオロビニルエーテル系フッ素樹脂等、フッ素含有モノマーを重合して得られるエラストマーなどが挙げられる。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン-クロロフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-パーフルオロジオキソール共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン-プロピレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレンのアクリル変性物、ポリテトラフルオロエチレンのエステル変性物、ポリテトラフルオロエチレンのエポキシ変性物およびポリテトラフルオロエチレンのシラン変性物などの、常温常圧下で固体の熱可塑性フッ素樹脂が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において、エラストマーは、「樹脂」に含まれるものとする。
また、市販されている、常温常圧下で固体の熱可塑性フッ素樹脂としては、例えば、ダイキン工業株式会社製のダイエル(登録商標)G-300シリーズ/G-700シリーズ/G-7000シリーズ(ポリオール加硫・ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン2元系共重合体)、ダイエルG-550シリーズ/G-600シリーズ(ポリオール加硫・ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン3元系共重合体)、ダイエルG-800シリーズ(パーオキサイド加硫・ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン2元系共重合体)、ダイエルG-900シリーズ(パーオキサイド加硫・ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン3元系共重合体);ALKEMA社製のKYNAR(登録商標)シリーズ(フッ化ビニリデン系フッ素樹脂)、KYNAR FLEX(登録商標)シリーズ(ビニリデンフロライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン3元系共重合体);ケマーズ社製のA-100(ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン2元系共重合体);スリーエムジャパン株式会社製のダイニオン(登録商標)FC2211(ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン2元系共重合体);などが挙げられる。
<<シリコーン樹脂>>
シリコーン樹脂としては、特に限定されることなく、オルガノポリシロキサン構造を主鎖とする樹脂が挙げられる。かかるシリコーン樹脂としては、常温常圧下で液体のシリコーン樹脂、および常温常圧下で固体のシリコーン樹脂などを用いることができる。
[常温常圧下で液体のシリコーン樹脂]
常温常圧下で液体のシリコーン樹脂としては、公知のシリコーンオイルを用いることができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーンオイル;アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸アミド変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル;などを用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、本発明において、シリコーンオイルは「シリコーン樹脂」に含まれるものとする。
[常温常圧で固体のシリコーン樹脂]
常温常圧下で固体のシリコーン樹脂としては、1液反応型シリコーン樹脂、2液反応型シリコーン樹脂、3液反応型シリコーン樹脂、および4液以上で反応するものなどを用いることができる。中でも、2液反応型シリコーン樹脂が好適に用いられうる。これは、2液反応型シリコーン樹脂が保存性の観点で1液反応型シリコーン樹脂よりも優れ、また、2液反応型シリコーン樹脂は取扱容易性の観点から3液以上の反応型のシリコーン樹脂よりも優れているからである。2液反応型シリコーン樹脂は、主剤と硬化剤との混合物でありうる。そして、2液反応型シリコーン樹脂としては、2液縮合反応型シリコーン樹脂または2液付加反応型シリコーン樹脂のうちいずれを用いてもよいが、反応副生成物(アウトガス)が発生しない観点から、2液付加反応型シリコーン樹脂を用いることが好ましい。
2液付加反応型シリコーン樹脂の調製においては、通常、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを主剤とし、架橋基としてSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを硬化剤とする。これら2液を混合し、白金等の金属触媒下で付加反応(ヒドロシリル化反応)を行うことにより、主剤と硬化剤との反応物である、通常ゲル状のシリコーン樹脂(シリコーンゲル)を得ることができる。金属触媒は、主剤または硬化剤に含まれていてもよく、主剤および硬化剤とは別に添加されるものであってもよい。
主剤となるオルガノポリシロキサンは、分子中にアルケニル基を有するものであれば特に限定されない。オルガノポリシロキサンが有するアルケニル基としては、例えば、ビニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基等を挙げることができる。中でもビニル基を有すること好ましい。オルガノポリシロキサンの構造は、通常、ジオルガノシロキサン単位の繰り返しを主鎖とする直鎖状であるが、一部が分岐していてもよい。
また、主剤となるオルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合するアルケニル基以外の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;3-クロロプロピル基、3,3,3-トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等を挙げることができる。中でも、メチル基を有することが好ましい。メチル基を有するポリオルガノシロキサンとして、入手が容易なものとして、例えば、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。
硬化剤となるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中にSiH基を有するものであれば特に限定されない。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの構造は、例えば、直鎖状、分岐状、または、環状であってもよい。また、硬化剤となるオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子に結合する有機基としては、上記主剤となるオルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合する有機基として例示したものと同じものが挙げられる。
2液縮合反応型シリコーン樹脂は、通常、室温で硬化する常温硬化型(Room Temperature Vulcanizable:RTV)である。一方、2液付加反応型シリコーン樹脂には、常温硬化型(RTV)と、50℃以上130℃以下に加熱することにより硬化する加熱硬化型(Low Temperature Vulcanizable:LTV)が存在するが、いずれのタイプを用いてもよい。
<<難燃性樹脂の含有量>>
そして、熱伝導シート中の難燃性樹脂の含有量は、特に限定されることなく、例えば、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。難燃性樹脂の含有量が上記下限以上であれば、柔軟性の高い熱伝導シートを良好に形成して、例えば、被着体とより良好に密着し得ることにより、熱伝導シートの熱伝導性を更に高め得るからである。加えて、難燃性樹脂の含有量が上記下限以上であれば、熱伝導シートの難燃性を更に高め得るからである。また、難燃性樹脂の含有量が上記上限以下であれば、後述する粒子状炭素材料を十分に含有させて、熱伝導シートの熱伝導性および難燃性を十分に高めることができるからである。
<粒子状炭素材料>
本発明の熱伝導シートに含まれる粒子状炭素材料は、粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度が20%以上である粒度分布を有する。
ここで、一般に、熱伝導シートの難燃性を試験する目的で、熱伝導シートに対して接炎させた際には、炎により、熱伝導シートの成分(例えば樹脂成分)が分解したり構造が崩壊したりして、熱伝導シートに含まれている粒子状炭素材料が落下し易い(滴下物が生じ易い)。その理由は、粒子状炭素材料が空気を内包しているため、熱伝導シートに対して接炎させた際、粒子状炭素材料に内包される空気が膨張することで、熱伝導シート内のフィラー(粒子状炭素材料)間の凝集力が失われるからだと推測される。特に、熱伝導シートを薄くした場合に、このような接炎による粒子状炭素材料の落下の問題は顕著になり、熱伝導シートの難燃性が低下する。一方で、熱伝導シートの熱伝導性を高める観点からは、熱伝導シートの厚みを薄くすることが望まれる。したがって、熱伝導シートの難燃性を十分に高いレベルで確保しつつ、熱伝導シートの厚みを薄くして熱伝導性を高めることは困難であった。しかしながら、少なくとも難燃性樹脂および上記所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料を含み、且つ、当該粒子状炭素材料の含有量が所定の範囲内である本発明の熱伝導シートは、厚みが50μm以上120μm以下である比較的薄いシートであるにもかかわらず、接炎させた際に滴下物が生じ難いため、結果として、熱伝導シートの難燃性を十分に高いレベルで確保しつつ、熱伝導シートの厚みを薄くして熱伝導性を高めることが可能である。その理由は以下のように推察される。即ち、本発明の熱伝導シートに含まれる所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料は、粒子径が比較的小さいことから、内包される空気の量が少なく、熱伝導シートを接炎させた際の空気の膨張が少ないため、熱伝導シート内のフィラー(粒子状炭素材料)間の凝集力が失われ難いからであると考えられる。
そして、本発明の熱伝導シートに含まれる粒子状炭素材料の粒度分布においては、粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度が30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。粒子状炭素材料の粒度分布において、粒子径が上記所定の範囲内である粒子の頻度が上記所定以上であれば、熱伝導シートにおいて優れた難燃性と優れた熱伝導性とを更に良好に両立することができる。
なお、本発明の熱伝導シートの製造に使用される粒子状炭素材料は、上述した所定の粒度分布を有する状態にするため、必要に応じて解砕処理をしてから使用される。粒子状炭素材料を解砕する方法は、特に限定されず、例えば、既知の解砕機または粉砕機を用いて粒子状炭素材料を解砕することができる。解砕条件については、所望の効果が得られる範囲内で適宜調整することができる。
なお、上述した解砕処理は、粒子状炭素材料のみに対して単独に実施してもよいし、粒子状炭素材料および上述した難燃性樹脂等を含む組成物に対して実施してもよい。
粒子状炭素材料としては、特に限定されることなく、例えば、人造黒鉛、鱗片状黒鉛、薄片化黒鉛、天然黒鉛、酸処理黒鉛、膨張性黒鉛、膨張化黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック;などを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
中でも、粒子状炭素材料としては、膨張化黒鉛を用いることが好ましい。膨張化黒鉛を使用すれば、熱伝導シートの熱伝導性を更に向上させることができる。
<<膨張化黒鉛>>
ここで、粒子状炭素材料として好適に使用し得る膨張化黒鉛は、例えば、鱗片状黒鉛などの黒鉛を硫酸などで化学処理して得た膨張性黒鉛を、熱処理して膨張させた後、微細化することにより得ることができる。そして、膨張化黒鉛としては、例えば、伊藤黒鉛工業株式会社製のEC1500、EC1000、EC500、EC300、EC100、EC50(いずれも商品名)等が挙げられる。これらの市販の膨張化黒鉛は、製造される熱伝導シート中で上述した所定の粒度分布を有する限りにおいて、単独で、または混合して用いることができる。
<<粒子状炭素材料の性状>>
ここで、本発明の熱伝導シートに含まれる粒子状炭素材料の体積平均粒子径は、20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、40μm以上であることが更に好ましく、180μm以下であることが好ましく、140μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることが更に好ましい。粒子状炭素材料の体積平均粒子径が上記下限以上であれば、熱伝導シートの熱伝導性を更に高めることができる。また、粒子状炭素材料の体積平均粒子径が上記上限以下であれば、熱伝導シートの難燃性を更に高めることができる。
また、本発明の熱伝導シートに含有されている粒子状炭素材料のアスペクト比(長径/短径)は、1以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、10以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましく、3以下であることが更に好ましい。
特に、粒子状炭素材料は、熱伝導シートのフィラーとして使用された際に当該シート内で良好に配向する観点から、球状の粒子でないことが好ましい。
なお、本発明において、「アスペクト比」は、熱伝導シートの厚み方向における断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察し、任意の50個の粒子状炭素材料について、最大径(長径)と、最大径に直交する方向の粒子径(短径)とを測定し、長径と短径の比(長径/短径)の平均値を算出することにより求めることができる。
<<粒子状炭素材料の含有量>>
そして、本発明の熱伝導シート中の粒子状炭素材料の含有量は、30質量%以上であることが必要であり、35質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、55質量%以下であることが好ましく、53質量%以下であることがより好ましく、50質量%以下であることが更に好ましい。熱伝導シート中の粒子状炭素材料の含有量が上記下限以上であれば、熱伝導シートの難燃性を十分に高めることができる。また、粒子状炭素材料の含有量が上記上限以下であれば、上述した難燃性樹脂を十分に含有させることで、後述するプレ熱伝導シートの積層時の当該シート間の密着性を高めて、得られる熱伝導シートの自立性を十分に確保することができるとともに、熱伝導シートと被着物(放熱体および発熱体など)との界面における密着性を高めて、界面熱抵抗が低下させて、熱伝導シートの熱伝導性を更に高めることができる。
<添加剤>
熱伝導シートには、必要に応じて、熱伝導シートの形成に使用され得る既知の添加剤を配合することができる。そして、熱伝導シートに配合し得る添加剤としては、特に限定されることなく、例えば、粘着性樹脂;赤りん系難燃剤、リン酸エステル系難燃剤等の難燃剤;可塑剤;酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の吸湿剤;シランカップリング剤、チタンカップリング剤、酸無水物等の接着力向上剤;ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の濡れ性向上剤;無機イオン交換体等のイオントラップ剤;カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維、有機繊維を炭化して得られる炭素繊維およびそれらの切断物等の繊維状炭素材料;などが挙げられる。
ここで、本発明の熱伝導シートは、少なくとも難燃性樹脂および上述した所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料を含み、且つ、当該粒子状炭素材料の含有量が所定の範囲内にあるため、例えば、上記難燃剤を配合しなくても、優れた難燃性を発揮することができる。
<熱伝導シートの形成方法>
本発明の熱伝導シートの形成方法は、得られる熱伝導シートが難燃性樹脂および上記所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料を含み、且つ、粒子状炭素材料の含有量および当該熱伝導シートの厚みが所定の範囲内にある限りにおいて、特に制限されない。そして、熱伝導シートは、例えば、プレ熱伝導シート成形工程、積層体形成工程、スライス工程などを経て形成することができる。
<<プレ熱伝導シート成形工程>>
プレ熱伝導シート成形工程では、難燃性樹脂、および上述した所定の粒度分布を有する所定量の粒子状炭素材料を含み、任意に、添加剤を更に含む組成物を加圧してシート状に成形し、プレ熱伝導シートを得る。
[組成物]
ここで、組成物は、難燃性樹脂と、粒子状炭素材料と、上述した任意成分(添加剤)とを混合して調製することができる。そして、難燃性樹脂、粒子状炭素材料および任意の添加剤としては、本発明の熱伝導シートに含まれ得る難燃性樹脂、粒子状炭素材料、および任意の添加剤として上述したものを用いることができる。また、組成物中の各成分の含有量も上述した範囲内で適宜変更することができる。
また、上述した成分の混合は、特に限定されることなく、ニーダー、ロール、ミキサー等の既知の混合装置を用いて行うことができる。また、混合は、有機溶剤等の溶媒の存在下で行ってもよい。そして、混合時間は、例えば5分以上60分以下とすることができる。また、混合温度は、例えば5℃以上150℃以下とすることができる。
[組成物の成形]
そして、上述のようにして調製した組成物は、任意に脱泡および解砕した後に、加圧(一次加圧)してシート状に成形することができる。
ここで、組成物は、圧力が負荷される成形方法であれば特に限定されることなく、プレス成形、圧延成形または押出し成形などの既知の成形方法を用いてシート状に成形することができる。中でも、組成物は、圧延成形によりシート状に形成することが好ましく、保護フィルムに挟んだ状態でロール間を通過させてシート状に成形することがより好ましい。なお、保護フィルムとしては、特に限定されることなく、サンドブラスト処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等を用いることができる。また、ロール温度は5℃以上150℃以下とすることができる。
[プレ熱伝導シート]
そして、組成物を加圧してシート状に成形してなるプレ熱伝導シートでは、粒子状炭素材料が主として面内方向に配列し、特に面内方向の熱伝導性が向上すると推察される。
なお、プレ熱伝導シートの厚みは、特に限定されることなく、例えば0.05mm以上2mm以下とすることができる。
<<積層体形成工程>>
積層体形成工程では、プレ熱伝導シート成形工程で得られたプレ熱伝導シートを厚み方向に複数枚積層して、或いは、プレ熱伝導シートを折畳または捲回して、積層体を得る。
ここで、積層体形成工程で得られる積層体において、プレ熱伝導シートの表面同士の接着力をより高めて、積層体の層間剥離を十分に抑制する場合には、プレ熱伝導シートの表面を溶剤で若干溶解させた状態で積層体形成工程を行ってもよいし、プレ熱伝導シートの表面に接着剤を塗布した状態またはプレ熱伝導シートの表面に接着層を設けた状態で積層体形成工程を行ってもよいし、プレ熱伝導シートを積層させた積層体を積層方向に更にプレス(二次加圧)してもよい。
なお、層間剥離を効率的に抑制する観点からは、得られた積層体を積層方向に二次加圧することが好ましい。そして、二次加圧の条件は、特に限定されず、積層方向への圧力0.05MPa以上0.5MPa以下、温度80℃以上170℃以下で、加圧時間10秒以上30分間以下とすることができる。
そして、プレ熱伝導シートを積層、折畳または捲回して得られる積層体では、粒子状炭素材料が積層方向に略直交する方向に配列していると推察される。
<<スライス工程>>
スライス工程では、積層体形成工程で得られた積層体を、積層方向に対して45°以下の角度でスライスし、積層体のスライス片よりなる熱伝導シートを得る。
ここで、積層体をスライスする方法としては、特に限定されることなく、例えば、マルチブレード法、レーザー加工法、ウォータージェット法、ナイフ加工法等が挙げられる。中でも、熱伝導シートの厚みを均一にし易い点で、ナイフ加工法が好ましい。また、積層体をスライスする際の切断具としては、特に限定されることなく、例えば、積層体を積層方向に押圧して固定するための金属板等の固定具と、両刃の切断刃を有するスライス部材と、を備え、固定具により積層体を押圧状態としつつ切断刃を動かすことで積層体をスライスする、スライサーを用いることができる。
なお、熱伝導シートの熱伝導性を更に高める観点からは、積層体をスライスする角度は、積層方向に対して略0°である(即ち、積層方向に沿う方向である)ことが好ましい。
また、積層体を容易にスライスする観点からは、スライスする際の積層体の温度は-20℃以上30℃以下とすることが好ましい。更に、同様の理由により、スライスする積層体は、積層方向に圧力を負荷しながらスライスすることが好ましく、積層方向に0.05MPa以上0.5MPa以下の圧力を負荷しながらスライスすることがより好ましい。
積層体をスライスして得られた熱伝導シートでは、粒子状炭素材料が面内方向に略直交する方向(即ち、熱伝導シートの厚み方向)に配列することで、特に熱伝導シートの厚み方向の熱伝導性が向上すると推察される。
<熱伝導シートの性状>
<<厚み>>
本発明の熱伝導シートの厚みは、120μm以下である必要があり、115μm以下であることが好ましく、110μm以下であることがより好ましく、50μm以上であることが必要であり、70μm以上であることが好ましく、80μm以上であることがより好ましい。上述した所定の成分および所定の構造を有する熱伝導シートの厚みが上記上限以下であれば、熱伝導シートの熱伝導性を十分に高めることができる。また、熱伝導シートの厚みが上記下限以上であれば、熱伝導シートを過度に薄膜化させずに熱伝導シートの難燃性、強度、およびハンドリング性を確保できる。
ここで、上述した通り、通常、熱伝導シートを薄膜化するほど接炎による熱伝導シートの構造崩壊等が進行し易い。しかしながら、本発明の熱伝導シートは、少なくとも難燃性樹脂、および上述した所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料を含み、且つ、粒子状炭素材料の含有量が所定の範囲内にあるため、上記上限以下の厚みに薄膜化された場合であっても接炎による滴下物の発生を抑制することが出来る。
<<熱抵抗値>>
また、本発明の熱伝導シートは、0.1MPa加圧下での熱抵抗値が0.18℃/W以下であることが好ましく、0.17℃/W以下であることがより好ましく、0.16℃/W以下であることが更に好ましい。0.1MPa加圧下での熱抵抗値が上記上限以下であれば、熱伝導シートが優れた熱伝導性を発揮することができる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、量を表す「%」および「部」は、特に断らない限り、質量基準である。
そして、実施例および比較例において、熱伝導シート中の粒子状炭素材料の粒度分布および体積平均粒子径、ならびに熱伝導シートの厚み、熱抵抗値および難燃性は、それぞれ以下の方法に従って測定または評価した。
<粒度分布および体積平均粒子径>
熱伝導シート1gを溶媒としてのメチルエチルケトン中に入れ、熱伝導シートの樹脂成分等を溶解することにより、熱伝導シートに含まれる粒子状炭素材料(膨張化黒鉛)を分離および分散させた懸濁液を得た。次に、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所製、型式「LA960」)を用いて、当該懸濁液に含まれる粒子状炭素材料の粒子径を測定した。そして、得られた粒子径を横軸とし、体積換算した粒子の頻度を縦軸とした粒度分布曲線を作成した。
得られた粒度分布曲線から、熱伝導シートに含まれる粒子状炭素材料の粒度分布における粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度を求めた。
また、当該粒度分布曲線において、小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径(D50)を求め、当該粒子状炭素材料の体積平均粒子径の値とした。
<厚み>
熱伝導シートの厚みは、膜厚計(ミツトヨ製、製品名「デジマチックインジケーター ID-C112XBS」)を用いて行った。そして、熱伝導シート表面上の任意の箇所5点について測定した値の平均値(μm)を、熱伝導シートの厚みとした。
<熱抵抗値>
熱伝導シートの熱抵抗値は、熱抵抗試験器(株式会社日立テクノロジーアンドサービス製、製品名「樹脂材料熱抵抗測定装置」)を用いて測定した。ここで、1cm角の略正方形に切り出した熱伝導シートを試料とし、試料温度50℃において、0.1MPaの圧力を加えた時の熱抵抗値(℃/W)を測定した。熱抵抗値が小さいほど熱伝導シートが熱伝導性に優れ、例えば、発熱体と放熱体との間に介在させた際の放熱特性に優れていることを示す。
<難燃性>
熱伝導シートを長さ125mm×幅13mmの大きさに裁断した試験片を10枚用意した。そして、試験片5枚を、温度23℃、相対湿度50%の環境下で48時間保管(I)を行った。一方、残りの試験片5枚を、温度70℃の環境下で168時間保管してエージング処理(II)を行った。このようにして、2つの処理を施した5枚1組の試験片を2組用意した。
次に、各組の試験片を1枚ずつ垂直に持ち上げて固定用クランプで支持し、支持した試験片の約300mm下方に脱脂綿を置いた。また、ブンゼンバーナーの空気およびガスの流量を調整して高さ20mm程度の青色炎をつくり、垂直に支持した試験片の下端にブンゼンバーナーの炎をあてて(炎と試験片とが約10mm交わるように)10秒間保った後、試験片からブンゼンバーナーの炎を離した。その後、試験片の炎が消えれば直ちにブンゼンバーナーの炎を試験片に再びあて、更に10秒間保持した後、試験片とブンゼンバーナーの炎とを離した。そして、1回目の接炎後の残炎時間(炎を立てて燃焼する時間)、2回目の接炎後の残炎時間、2回目の無炎燃焼時間(炎を取り去った後炎を立てずに燃焼する時間)、試験片が固定用クランプまで燃えたか否か、試験片が脱脂綿を発火させる、または試験片が炎をあげながら滴下物を生じたか否か、を確認し、UL94規格V試験(垂直燃焼試験)に準拠して評価した。
具体的には、5枚2組の試験片に対して、(1)各試験片の1回目、2回目ともに接炎後の残炎時間が10秒以内であり、(2)5枚の接炎後の残炎時間の合計が50秒以内であり、(3)固定用クランプの位置まで燃焼または無炎燃焼する試験片が無く、(4)脱脂綿を発火させる滴下物が生じず、且つ、(5)2回目の接炎後の無炎燃焼時間が30秒以内であるかについて、上記5つの条件を満たすか否かを判定した。そして、上記条件を満たす場合に、V-0のグレードを満たすものとした。48時間保管(I)およびエージング処理(II)を施した試験片がいずれもV-0のグレードを満たす熱伝導シートは難燃性に優れていると言える。
V-0:V-0のグレードを満たす。
規格外:V-0のグレードを満たさない。
(実施例1)
<組成物の調製>
難燃性樹脂としての常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素樹脂(ダイキン工業株式会社製、商品名「ダイエルG-101」)70部と、常温常圧下で固体の熱可塑性フッ素樹脂(スリーエムジャパン株式会社製、商品名「ダイニオンFC2211」)30部と、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)90部とを、加圧ニーダー(日本スピンドル製)を用いて、温度150℃にて20分間撹拌混合した。次に、得られた混合物を解砕機(大阪ケミカル社製、商品名「ワンダークラッシュミルD3V-10」)に投入して、10秒間解砕することにより、組成物を得た。
<プレ熱伝導シートの形成>
次いで、得られた組成物50gを、サンドブラスト処理を施した厚み50μmのPETフィルム(保護フィルム)で挟み、ロール間隙550μm、ロール温度50℃、ロール線圧50kg/cm、ロール速度1m/分の条件にて圧延成形(一次加圧)し、厚み0.5mmのプレ熱伝導シートを得た。
<積層体の形成>
続いて、得られたプレ熱伝導シートを縦150mm×横150mm×厚み0.5mmに裁断し、プレ熱伝導シートの厚み方向に120枚積層し、更に、温度120℃、圧力0.1MPaで3分間、積層方向にプレス(二次加圧)することにより、高さ約60mmの積層体を得た。
<熱伝導シートの形成>
その後、スライスに必要な長さを残して、得られた積層体の上面の全体を金属板で押え、積層方向に(即ち、上から)0.1MPaの圧力をかけて、積層体を固定した。なお、積層体の側面、背面の固定は行わなかった。このとき、積層体の温度は25℃であった。
次いで、サーボプレス機(放電精密加工研究所製)のプレス部分に、図1に示す形状の切断刃10(両刃、刃角:20°、刃部の最大厚み:3.5mm、材質:超鋼、ロックウェル硬度:91.5、刃面のシリコン加工:なし、全長:200mm)を取り付け、スライス速度200mm/秒、スライス幅100μmの条件で積層体の積層方向(換言すれば、積層されたプレ熱伝導シートの主面の法線に一致する方向に)にスライスして、縦150mm×横60mm×厚み0.10mmの熱伝導シート30を得た。なお、スライス時の切断刃の姿勢は、図1に示す角度αが10°になり、刃面11の延在方向が積層体20のスライス面21と平行な方向になる姿勢とした。
そして、得られた熱伝導シートについて、上述の方法に従って、熱抵抗値および難燃性を測定した。また、得られた熱伝導シート中の粒子状炭素材料の粒度分布および体積平均粒子径についても、上述の方法に従って測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
組成物の調製において、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)の量を110部に変更した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
組成物の調製において、粒子状炭素材料として、体積平均粒子径がより小さい膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC500」、体積平均粒子径:25μm)90部を使用した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
組成物の調製において、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)の量を120部に変更した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
組成物の調製において、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)の量を50部に変更した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
組成物の調製において、粒子状炭素材料として、膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)70部と、体積平均粒子径がより小さい膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC500」、体積平均粒子径:25μm)20部とを併用した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
<CNTを含む繊維状の炭素ナノ構造体Aの調製>
国際公開第2006/011655号の記載に従って、スーパーグロース法により得られるカーボンナノチューブ(以下、「SGCNT」と称することがある。)を含む繊維状の炭素ナノ構造体Aを得た。
得られた繊維状の炭素ナノ構造体Aは、G/D比が3.0、BET比表面積が800m/g、質量密度が0.03g/cmであった。また、透過型電子顕微鏡を用い、無作為に選択した100本の繊維状の炭素ナノ構造体Aの直径を測定した結果、平均直径(Av)が3.3nm、直径の標本標準偏差(σ)に3を乗じた値(3σ)が1.9nm、それらの比(3σ/Av)が0.58、平均長さが100μmであった。また、得られた繊維状の炭素ナノ構造体Aは、主に単層CNTにより構成されていた。
<繊維状の炭素ナノ構造体Aの易分散性集合体の調製>
[分散液の調製]
繊維状の炭素ナノ構造体Aを400mg量り取り、溶媒としてのメチルエチルケトン2L中に混ぜ、ホモジナイザーにより2分間撹拌し、粗分散液を得た。湿式ジェットミル(株式会社常光製、商品名「JN-20」)を使用し、得られた粗分散液を湿式ジェットミルの0.5mmの流路に100MPaの圧力で2サイクル通過させて、繊維状炭素ナノ構造体Aをメチルエチルケトンに分散させた。そして、固形分濃度0.20質量%の分散液Aを得た。
[溶媒の除去]
その後、得られた分散液Aをキリヤマろ紙(No.5A)を用いて減圧ろ過し、シート状の易分散性集合体を得た。
<組成物の調製>
繊維状炭素材料としての繊維状の炭素ナノ構造体Aの易分散性集合体0.1質量部と、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC-50」、平均粒子径:250μm超)85質量部と、樹脂としての常温常圧下で固体の熱可塑性フッ素ゴム(ダイキン工業株式会社製、商品名「ダイエルG-704BP」)40質量部および常温常圧下で液体の熱可塑性フッ素ゴム(ダイキン工業株式会社製、商品名「ダイエルG-101」)45質量部と、可塑剤としてのセバシン酸エステル(大八化学工業株式会社製、商品名「DOS」)5質量部とを、溶媒としての酢酸エチル100部の存在下においてホバートミキサー(株式会社小平製作所製、商品名「ACM-5LVT型」)を用いて5分攪拌混合した。得られた混合物を30分真空脱泡し、脱泡と同時に酢酸エチルの除去を行って、繊維状の炭素ナノ構造体A(SGCNT)と、膨張化黒鉛とを含む組成物を得た。そして、得られた組成物を解砕機に投入し、10秒間解砕した。
その後、熱伝導シート形成において、スライスの厚みを250μmとした以外は、実施例1と同様にして、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
熱伝導シート形成において、スライスの厚みを100μmとした以外は、比較例1と同様にして、繊維状炭素ナノ構造体の易分散性集合体、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
組成物の調製において、粒子状炭素材料として、体積平均粒子径がより大きい膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC100」、体積平均粒子径:170~230μm)90部を使用した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(比較例4)
組成物の調製において、粒子状炭素材料として、体積平均粒子径が更に小さい膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC1500」、体積平均粒子径:7μm)90部を使用した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
(比較例5)
組成物の調製において、粒子状炭素材料としての膨張化黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社製、商品名「EC300」、体積平均粒子径:50μm)の量を40部に変更した以外は実施例1と同様にして、組成物、プレ熱伝導シート、積層体および熱伝導シートを製造した。
そして、実施例1と同様にして測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007467024000001
表1より、難燃性樹脂と、上述した所定の粒度分布を有する粒子状炭素材料とを含み、当該粒子状炭素材料の含有量が上述した所定の値以上であり、且つ、厚みが上述した所定の範囲内である実施例1~6の熱伝導シートは、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立することができることが分かる。
一方、厚みが上記所定の範囲を超える比較例1の熱伝導シートは、難燃性は高く確保できるものの、熱伝導性に劣ることが分かる。
また、粒子状炭素材料の平均粒子径が大きいことにより、当該粒子状炭素材料の粒度分布において、粒子径が所定の範囲内である粒子の頻度が所定値を下回る比較例2および3の熱伝導シートは、熱伝導性は高く確保できるものの、難燃性に劣ることが分かる。
さらに、粒子状炭素材料の平均粒子径が小さいことにより、当該粒子状炭素材料の粒度分布において、粒子径が所定の範囲内である粒子の頻度が所定値を下回る比較例4の熱伝導シートは、難燃性は高く確保できるものの、粒子径の小さい粒子状炭素材料が増えることで、粒子状炭素材料と難燃性樹脂との間の界面熱抵抗が増大するため、熱伝導性に劣ることが分かる。
また、粒子状炭素材料の含有量が上記所定の値に満たない比較例5の熱伝導シートは難燃性に劣ることが分かる。
本発明によれば、優れた難燃性と優れた熱伝導性とを両立し得る熱伝導シートを提供することができる。
10 切断刃
11 刃面
20 積層体
21 スライス面
30 熱伝導シート

Claims (4)

  1. 難燃性樹脂と粒子状炭素材料とを含む熱伝導シートであり、
    前記粒子状炭素材料は、粒子径が30μm以上150μm以下である粒子の頻度が24%以上58%以下である粒度分布を有し、
    前記粒子状炭素材料の含有量が30質量%以上であり、
    前記粒子状炭素材料が前記熱伝導シートの厚み方向に配列し、
    前記難燃性樹脂が常温常圧下で固体の難燃性樹脂と常温常圧下で液体の難燃性樹脂との組み合わせであり、
    前記常温常圧下で固体の難燃性樹脂と前記常温常圧下で液体の難燃性樹脂との質量比(固体/液体)が1/4以上4/1以下であり、
    厚みが50μm以上120μm以下である、熱伝導シート。
  2. 前記難燃性樹脂がフッ素樹脂またはシリコーン樹脂である、請求項に記載のシート。
  3. 前記粒子状炭素材料が膨張化黒鉛である、請求項1または2に記載の熱伝導シート。
  4. 前記粒子状炭素材料の体積平均粒子径が20μm以上180μm以下である、請求項1~のいずれかに記載の熱伝導シート。
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