JP7465550B2 - 吸着パッド及び基板搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸着パッド及び基板搬送装置に関する。
従来、基板搬送装置は、基板を搬送するための搬送アームを有しており、搬送アームには、基板を吸着して保持するための吸着パッドが備えられている。近年、基板は大型化、薄型化しており、例えば基板に樹脂層が形成される場合、高温処理等により樹脂層が収縮して基板が反ることがある。基板が反っていると、吸着パッドが揺動しない場合、吸着パッドが基板の反りに追随できず、基板を吸着できない場合がある。特許文献1では、耐熱性を有する吸着パッドをスプリングで支持することにより、吸着パッドを揺動可能として基板の反りに追随させる構成が記載されている。
また、吸着パッドが誘電体である場合(導電性がない場合)、基板から吸着パッドを引き離したときに、基板を帯電させてしまう場合があるので、基板に設けられた電子デバイスへの影響が懸念されている。特許文献2では、導電性のゴム等の弾性材料からなる4つの吸着パッドを有する構成が記載されている。また、特許文献3では、導電性を有するゴムで形成された吸着パッドを備える構成が記載されている。特許文献2及び特許文献3の吸着パッドは、ゴムが用いられており、このゴム部分が変形することで基板の反りに追随させるようにしている。
特開2005-288595号公報 特開2012-055993号公報 特開2020-035841号公報
特許文献1の吸着パッドは、耐熱性を有する吸着パッドを揺動可能として基板の反りに追随させているが、導電性を有することについて記載がなく、吸着パッドを基板から剥離した際の基板への帯電を有効に防止できない。また、特許文献1の吸着パッドはスプリング等を含む複数の部材を必要とするため、構造が複雑で部品点数も多く、吸着パッドのコスト増加を招くことになる。特許文献2及び特許文献3の吸着パッドは、ゴムが用いられるため、耐熱性には限界があり、基板の熱を直接受けることから経年劣化の影響が大きくなる。また、基板との接触部分が変形するので、基板との間に隙間が生じやすく、十分に基板を吸着できない場合がある。
本発明は、反りを有する基板であっても確実に保持しつつ基板の帯電を防止し、さらに構成を簡単にして製造コストの増加を抑制することが可能な吸着パッド及び基板搬送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る態様では、基板を吸着する吸着パッドであって、基板に接触する第1層と、第1層に積層されて第1層を支持する第2層と、第1層と第2層とを貫通する吸引孔と、を備え、第1層は、耐熱性及び導電性を有する材質で形成され、第2層は、第1層より剛性が低くかつ変形可能な材質で形成され、第1層と第2層との積層方向から見た第2層の面積は、第2層の全ての部分において、積層方向から見た第1層の面積よりも小さい、吸着パッドが提供される。
本発明に係る態様では、基板を保持する搬送アームを備える基板搬送装置であって、搬送アームは、上記態様の吸着パッドを備える、基板搬送装置が提供される。
本発明の態様に係る吸着パッドによれば、第1層が、耐熱性及び導電性を有する材質で形成され、第2層が、第1層より剛性が低くかつ変形可能な材質で形成されるので、反りを有する基板であっても基板の反りに追随させて、第1層によって確実に基板を吸着することができる。また、第1層が耐熱性を有しているので、基板を高温処理する工程の後であっても問題なく基板を吸着することができる。さらに、第1層が導電性を有しているので、基板から吸着パッドを引き離したときでも基板の帯電を防止することができる。また、簡単な構成で製造できるので、吸着パッドの製造コストを低減できる。
本発明の態様に係る基板搬送装置によれば、搬送アームに上記した本発明の態様に係る吸着パッドを備えるので、反りを有する基板であっても確実に基板を保持して搬送することができる。
第1実施形態に係る吸着パッドの一例を示す断面図である。 図1に示す吸着パッドの平面図である。 (A)は吸着パッドの第1層を示す平面図、(B)は吸着パッドの第1層を示す断面図である。 (A)は吸着パッドの第2層を示す平面図、(B)は吸着パッドの第2層を示す断面図である。 吸着パッドが基板を吸着した状態を示す断面図である。 吸着パッドが基板を吸着した状態の他の例を示す断面図である。 比較例に係る吸着パッドが基板を吸着する状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る吸着パッドの一例を示す断面図である。 (A)は第3実施形態に係る吸着パッドの一例を示す断面図であり、(B)は第4実施形態に係る吸着パッドの一例を示す断面図である。 実施形態に係る基板搬送装置の一例を示す平面図である。 基板搬送装置を備える基板処理システムの一例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されない。また、図面においては実施形態の各構成をわかりやすくするために、一部を大きく又は強調して、あるいは一部を簡略化して表しており、実際の構造又は形状、縮尺等が異なっている場合がある。また、図10及び図11においては、XYZ直交座標系を用いて図中の方向を説明する場合がある。XYZ直交座標系においては、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX方向及びY方向とする。また、各方向においては、矢印の指す向きを+方向、+側(例えば、+X方向、+X側)と称し、矢印の指す向きとは反対の向きを-方向、-側(例えば、-X方向、-X側)と称する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る吸着パッド10を搬送アーム20に備えた際の一例を示す断面図である。図2は、図1に示す吸着パッド10を備えた搬送アーム20の平面図である。図1及び図2に示すように、3つの吸着パッド10は、それぞれ搬送アーム20の上面側に設けられている。搬送アーム20は、棒状(板状)の第1アーム22(基部)と、第1アーム22の端部から2本に分岐して延びる2本の先端部分23とを有している。2本の先端部分23の間隔及び長さは、搬送する基板Wの形状、大きさに合わせて設定される。基板Wは、例えば、半導体、ガラス、樹脂、金属製の板状体である。また、本実施形態では、平面視において矩形状の基板Wを例に挙げて説明しているが、この形状に限定されない。例えば、基板Wは、円形状、楕円形状、長円形状、四角形を除く多角形状などであってもよい。
なお、搬送アーム20の形状は、上記した形態に限定されない。例えば、搬送アーム20は、先端部分23が第1アーム22から3以上に分岐する形態であってもよいし、分岐しない形態(すなわち1本の先端部分23)であってもよい。搬送アーム20の材質は、特に限定されないが、例えば、ステンレス等の金属材料、セラミックス、樹脂材料等が用いられる。搬送アーム20に耐熱性等が求められる場合は、耐熱性を有する材料が用いられる。
搬送アーム20には、吸着パッド10の吸引孔10Aと連通する吸引路21が形成されている。なお、吸着パッド10の詳細については後述する。吸引路21は、3つの吸着パッド10のそれぞれと接続するように設けられ、さらに、第1アーム22において1つにまとめるように設けられている。吸引路21は、先端部分23及び第1アーム22の内部を通るように形成されてもよいし、先端部分23及び第1アーム22の外側(例えば、先端部分23及び第1アーム22の下面側)に形成されてもよい。吸引路21は、図示しない吸引装置に接続されており、この吸引装置を駆動することにより吸引孔10A内を負圧にする。なお、吸引路21には、開閉可能なバルブが設けられてもよい。このバルブは、例えば、第1アーム22内に設けられて、3つの吸着パッド10の吸着、解放を同時に行う形態であってもよいし、3つの吸着パッド10に接続するそれぞれの吸引路21にバルブが設けられて、3つの吸着パッド10を個別に吸着、解放させる形態であってもよい。
3つの吸着パッド10は、2本の先端部分の端部近傍それぞれと、2本の先端部分23が分岐する部分に配置されており、平面視で各吸着パッド10を頂点とする三角形を形成している。3つの吸着パッド10は、搬送アーム20の上面からの高さがほぼ等しい。従って、3つの吸着パッド10で吸着した基板Wは、例えば水平方向に沿って正確に保持される。なお、吸着パッド10の配置及び個数については、任意に設定可能である。例えば、4つ以上の吸着パッドが配置されてもよい。吸着パッド10の配置及び個数は、吸着する基板Wの形状、大きさ、又は搬送アーム20の形状によって適宜設定される。
吸着パッド10は、基板Wを吸着する。吸着パッド10は、第1層11と、第2層12と、吸引孔10Aと、を備える。第1層11は、上面側が平面に形成されており、基板Wに接触する。第2層12は、第1層11と搬送アーム20との間に配置され、第1層11に積層されて第1層11を支持する。吸引孔10Aは、第1層11及び第2層12を貫通して、平面視において吸着パッド10の中央部に形成される。吸引孔10Aは、第1層11の中央部に設けられた貫通孔11Aと、第2層12の中央部に設けられた貫通孔12Aとが連通することで形成される。吸引孔10Aは、搬送アーム20に形成された吸引路21と連通している。
第1層11と第2層12とは、例えば、両面テープ又は接着剤等によりで貼り合わされる。両面テープ又は接着剤により第1層11と第2層12の間がシールされ、吸引孔10Aの漏れが防止される。ただし、両面テープ又は接着剤等が用いられることに限定されず、例えば溶着等により双方が貼り合わされてもよい。第2層12と搬送アーム20とは、同様に、両面テープ又は接着剤等によりで貼り合わされる。両面テープ又は接着剤により第2層12と搬送アーム20の間がシールされ、吸引孔10Aの漏れが防止される。ただし、両面テープ又は接着剤等が用いられることに限定されず、例えばボルト等の締結部材によって第2層12を搬送アーム20に固定する形態であってもよい。第1層11の外径は第2層12の外径よりも大きいので、吸着パッド10は、第1層11が第2層12よりも外側に張り出したフランジ形状となっている。
図3(A)は、吸着パッド10の第1層11を示す平面図、図3(B)は、吸着パッド10の第1層11を示す断面図である。図3(A)及び(B)に示すように、第1層11は、厚さT1及び外径D1の円形の板状である。第1層11の厚さT1は、例えば、0.3mmから1.0mmに設定される。好ましくは、厚さT1は、0.5mmから1.0mmである。第1層11が薄すぎると使用時において割れてしまう可能性がある。また、第1層11が厚すぎると搬送アーム20の低背化を実現しにくくなる。第1層11の上面側は、基板Wとの接触面となる。従って、第1層11の上面は、基板Wと密着させるため、平滑化されることが好ましい。また、第1層11の上面に基板Wとの密着を向上させるために、被膜等により表面処理されてもよい。
また、第1層11は、平面視における中央部分に内径D2の貫通孔11Aを備えている。内径D2は、例えば外径D1の4分の1から5分の1に設定される。内径D2は、基板Wを吸着するために十分は負圧を与えるような寸法に設定される。この構成により、基板Wを確実に吸着しつつ、第1層11の上面を広く基板Wに接触させてシール性を向上させることができる。さらに、第1層11が基板Wに広く接触することにより、基板Wの反りに対する追随性を向上させることができる。なお、本実施形態では、平面視における第1層11の形状が円形状であるが、この形態に限定されない。例えば、第1層11は、平面視において、楕円形状、長円形状、多角形状であってもよい。
第1層11は、耐熱性及び導電性を有する剛性の高い(硬質な)材質(材料)で形成されている。耐熱性及び導電性を有しかつ硬質な材質としては、例えば、帯電防止ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、帯電防止ポリアミドイミド、帯電防止ポリフェニレンサルファイド等の樹脂材料、アルミ等の金属材料が挙げられる。帯電防止ポリエーテルエーテルケトンは、例えば、カーボン繊維の混ぜ込み処理などの帯電防止処理が施されたポリエーテルエーテルケトンである。帯電防止ポリアミドイミドは、例えば、帯電防止処理が施されたポリアミドイミドである。帯電防止ポリフェニレンサルファイドは、例えば、帯電防止処理が施されたポリフェニレンサルファイドである。このうち、第1層11の材質としては、帯電防止ポリエーテルエーテルケトンが、特に好ましい。また、導電率としては、例えば、10~10(S/m)程度の導電率を有する材質が好ましい。第1層11が導電性を有しているため、基板Wから第1層11を引き離したときに、基板Wの帯電を防止することができる。
図4(A)は、吸着パッド10の第2層12を示す平面図、(B)は、吸着パッド10の第2層12を示す断面図である。図4(A)及び(B)に示すように、第2層12は、厚さT2及び外径D3の円柱状である。厚さT2は、第1層11の厚さT1より大きい。第2層12の厚さT2は、例えば1.0mmから2.0mmに設定される。好ましくは、厚さT2は、1.5mmから2.0mmである。第2層12が薄すぎると変形可能な領域が少なく、第1層11の揺動幅が小さくなって基板Wへの追随性が損なわれる可能性がある。また、第2層12が厚すぎると搬送アーム20の低背化を実現しにくくなる。さらに、第2層12が厚すぎると上下方向の変形量が大きくなり、3つの吸着パッド10で基板Wを吸着したときに、基板Wの振れが大きくなる可能性がある。
第2層12の外径D3は、第1層11の外径D1より小さい。その結果、平面視において(第1層11と第2層との積層方向から見て)、第1層11の面積は、第2層12の面積より大きくなっている。また、この構成により、第1層11の揺動性を向上させることができる。ただし、第2層12の外径D3が第1層11の外径D1より小さい形態に限定されない。例えば、第2層12の外径D3と第1層11の外径D1とが同一であってもよいし、第2層12の外径D3が第1層11の外径D1より大きくてもよい。
第2層12の厚さT2及び外径D3は、材質の柔軟性によって決定されてもよい。すなわち、第2層12の厚さT2は、第1層11の揺動を所定範囲で確保することが可能な厚さに設定され、例えば、第2層12の材質が柔らかい場合は厚さT2を薄く設定してもよく、第2層12の材質が硬い場合は厚さT2を厚く設定してもよい。従って、第2層12の厚さT2は、第1層11の厚さT1より大きいことに限定されず、例えば、厚さT1と厚さT2とが同一であってもよいし、厚さT2が厚さT1よりも薄くてもよい。
また、第2層12は、平面視における中央部分に内径D4の貫通孔12Aを備えている。内径D4は、例えば外径D3の2分の1から3分の1に設定される。内径D4は、第1層11の貫通孔11Aの内径D2と同一であるが、この形態に限定されない。例えば、貫通孔12Aの内径D4が貫通孔11Aの内径D2より大きくてもよいし、貫通孔12Aの内径D4が貫通孔11Aの内径D2より小さくてもよい。なお、本実施形態では、第1層11と同様に、平面視における第2層12の形状が円形状であるが、この形態に限定されない。例えば、第2層12は、平面視において、楕円形状、長円形状、多角形状であってもよい。
また、第1層11と第2層12とが平面視において異なる形状であってもよい。例えば、第1層11として円形状を用いつつ、第2層12として楕円形状を用いてもよい。この場合、3つの吸着パッド10で形成される三角形の中心に、楕円形状の短軸が向くように第2層12が配置されてもよい。この構成により、第1層11は、三角形の中心から放射方向に揺動しやすくなり、放射方向と直交する方向には揺動しにくくなる。このように、第2層12として楕円形状又は長円形状を用いることにより、第1層11において揺動しやすい方向を設定することが可能となる。
第2層12は、耐熱性を有し、第1層11より剛性が低くかつ変形可能な軟質な材質で形成されている。第2層12の材質としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴム等の樹脂材料が挙げられる。このうち、ポリテトラフルオロエチレンは、特に好ましい。第2層12は柔軟性を有するため、第1層11を容易に揺動(又は傾動)させることができる。従って、基板Wの吸着対象部分が傾いている場合であっても、第1層11が吸着対象部分に追随しく傾くことで、第1層11と吸着対象部分とを密着させることができ、この状態で吸引孔10Aを介して吸引することで基板Wを確実に吸着することができる。
なお、第2層12は、導電性を有するか否かは任意であり、導電性を有してもよいし、導電性を有しなくてもよい。また、第2層12は、耐熱性が高い材質で形成されることに限定されず、耐熱性が低い材質で形成されてもよい。例えば、第1層11の断熱性が高い場合(熱伝導率が低い場合)は、吸着した基板Wからの熱の影響が軽減されるので、第2層12は、耐熱性が低い材質で形成されてもよい。
吸着パッド10は、円形の第1層11の中心と、円形の第2層12の中心とを一致させた状態で第1層11と第2層12とを貼り合わせているが、この形態に限定されない。第1層11の中心と、第2層12の中心とがずれた状態で第1層11と第2層12とを貼り合わせてもよい。この場合、第1層11の貫通孔11Aと、第2層12の貫通孔12Aとが効率よく連通するように、貫通孔11A及び貫通孔12Aの一方又は双方の形成位置を、第1層11の中心又は第2層12の中心からずらして形成させてもよい。
続いて、以上のように構成された吸着パッド10の使用方法及び作用効果について説明する。図5は、吸着パッド10が、基板Wを吸着した状態を示す断面図である。図6は、吸着パッド10が、基板Wを吸着した状態の他の例を示す断面図である。図7は、比較例に係る吸着パッド40が、基板Wを吸着した状態を示す断面図である。図5から図7では、それぞれ、搬送アーム20が基板Wの下方に進入した後に、基板Wをすくい上げた状態を示している。なお、搬送アーム20の動作については、後述する基板搬送装置30(図10参照)において説明する。
図5に示すように、基板Wが下向きに凸状となるように反っている場合、基板Wの荷重によって吸着パッド10それぞれの第2層12が変形し、基板Wの反り(傾き)に追随して第1層11が傾いた状態となる。その結果、第1層11が基板Wの吸着対象部分に密着した状態となる。この状態で吸着パッド10それぞれの吸引孔10Aから吸引路21を介して吸引することにより、各吸着パッド10は基板Wを吸着し、搬送アーム20上において基板Wを確実に保持することができる。なお、第1層11が基板Wの吸着対象部分に密着していない場合であっても、その隙間が小さいので、吸引孔10Aから吸引することにより第1層11の上面を吸着対象部分に密着させ、基板Wを保持することができる。
図5に示すような基板Wの反りは、例えば、基板Wの上面に形成された被膜が熱処理によって収縮することで生じる。また、基板Wの下面に形成された被膜が膨張することによっても基板Wに下向きに凸状の反りを生じさせる。また、基板Wの上面又は下面に被膜を形成しない場合であっても(又は被膜が熱収縮、熱膨張しない場合であっても)、基板Wに対して加熱、冷却を繰り返すことで基板W自体が歪んで、基板Wに下向きに凸状の反りを生じることがある。
図6に示すように、基板Wが上向きに凸状となるように反っている場合、図5に示す場合と同様に、基板Wの荷重によって吸着パッド10それぞれの第2層12が変形し、基板Wの反り(傾き)に追随して第1層11が傾いた状態となる。その結果、第1層11が基板Wの吸着対象部分に密着した状態となり、吸着パッド10それぞれの吸引孔10Aから吸引することにより、各吸着パッド10は基板Wを吸着し、搬送アーム20上において基板Wを確実に保持することができる。なお、図5に示す場合と同様に、第1層11が基板Wの吸着対象部分に密着していない場合であっても、その隙間が小さいので、吸引孔10Aから吸引することにより第1層11の上面を吸着対象部分に密着させ、基板Wを保持することができる。
図6に示すような基板Wの反りは、例えば、基板Wの下面に形成された被膜が熱処理によって収縮することで生じる。また、基板Wの上面に形成された被膜が膨張することによっても基板Wに下向きに凸状の反りを生じさせる。また、上記したように、基板Wに対して加熱、冷却を繰り返すことで基板W自体が歪んで、基板Wに上向きに凸状の反りを生じることがある。
[比較例]
図7は、比較例に係る吸着パッド40が基板Wを吸着する状態を示す断面図である。図7に示す吸着パッド40は、剛性の高い(硬質な)材質によって単一の部材によって形成されている。図7に示すように、基板Wが下向きに凸状となるように反りが生じている場合、基板Wの吸着対象部分の傾きに吸着パッド40の上面が追随できず、基板Wと吸着パッド40との間に隙間が生じてしまう。この状態で吸引孔40Aから吸引しても、隙間から外部の空気を多く吸引するため、基板Wを保持できなくなる場合がある。
また、吸着パッド40を柔軟性のあるゴム(軟質な素材)等で形成することも考えられるが、ゴム等は、耐熱性に劣るため、加熱処理後の基板Wを保持することで、吸着パッド40自体が変形又は破損してしまう場合がある。また、吸着パッド40に導電性がないゴムが用いられると、吸着パッド40を基板から引き離した際に基板Wが帯電する場合があり、基板W上に設けられている電子デバイスに影響を与える可能性がある。
比較例と比べると、本実施形態の吸着パッド10は、基板Wが反ること等によって吸着対象部分が傾いている場合であっても、第2層12が変形してその傾きに第1層11が追随して傾くことで、第1層11の上面を吸着対象部分に密着させることができる。この状態で吸引孔10Aから吸引することにより、各吸着パッド10は基板Wを確実に吸着することができる。また、第1層11は耐熱性を有しているので、加熱処理後の基板Wを保持する場合であっても熱による第1層11の変形又は損傷が防止される。また、第2層12が耐熱性を有している場合は、加熱処理後の基板Wを保持する場合であっても熱による第2層12の変形又は損傷が防止される。すなわち、吸着パッド10の変形又は損傷を防止しつつ、基板Wを確実に保持することができる。また、第1層11は導電性を有しているため、吸着パッド10が基板Wから離れても基板Wが帯電せず、基板Wに形成されている電子デバイスへの影響を防止できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る吸着パッド110ついて説明する。図8は、第2実施形態に係る吸着パッド110の一例を示す断面図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図8に示すように、吸着パッド110は、アース線60を有する。アース線60は、第1層11に接続されている。アース線60は、例えば、搬送アーム20の内部又は搬送アーム20の外部に設けられている。
また、アース線60は、吸引路21に接続され、吸引路21を介してアースされる形態であってもよい。また、第2層12が導電性を有している場合、アース線60は、第2層12に接続され、第2層12を介して第1層11に接続されてもよい。導電性を有する第1層11は、アース線60によってグランドレベルとなり、第1層11に不要な電圧が生じるのを防止できる。なお、第2層12及び搬送アーム20が導電性を有し、かつ搬送アーム20がアースされている場合は、アース線60は設けられなくてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る吸着パッド210ついて説明する。図9(A)は、第3実施形態に係る吸着パッド210の一例を示す断面図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図9(A)に示すように、吸着パッド210は、第1層11と、2つの第2層212、213とを有する。以下、第2層212を上側第2層212と称し、第2層213を下側第2層213と称する。上側第2層212と下側第2層213とは、同一の外径(例えば図4に示す外径D3)に形成される。ただし、上側第2層212と下側第2層213とが同一の外径であることに限定されず、互いに異なる外径であってもよい。
上側第2層212は、厚さT3に形成される。下側第2層213は、厚さT4に形成される。厚さT3と厚さT4とを合わせると、例えば、図4に示す厚さT2と同一になるように設定されてもよい。本実施形態では、厚さT3と厚さT4とが同一である。ただし、厚さT3と厚さT4とが同一であることに限定されず、厚さT3と厚さT4とが異なってもよい。上側第2層212と下側第2層213との間は、両面テープ又は接着剤で貼り合わされる。
上側第2層212及び下側第2層213は、いずれも第1層11より剛性が低くかつ変形可能な軟質な材質で形成されている。使用される材質は、上記した第1実施形態と同様である。上側第2層212と下側第2層213とは、同一の材質で形成されてもよいし、異なる材質で形成されてもよい。例えば、上側第2層212が下側第2層213よりも軟質な材質で形成されてもよいし、下側第2層213が上側第2層212よりも軟質な材質で形成されてもよい。なお、上記した厚さT3及び厚さT4は、上側第2層212及び下側第2層213で使用される材質に応じて設定されてもよい。
上側第2層212は、平面視において中央部分に貫通孔212Aを備える。下側第2層213は、平面視において中央部分に貫通孔213Aを備える。貫通孔212A及び貫通孔213Aは、同一の内径(例えば図4に示す内径D4)に形成される。貫通孔212Aと貫通孔213Aとが同一の内径であることに限定されず、互いに異なる内径であってもよい。貫通孔212Aと貫通孔213Aとは連通しており、さらに第1層11の貫通孔11Aと連通することで吸引孔210Aを形成する。
本実施形態は、2つの上側第2層212及び下側第2層213を備えるため、両者の材質を変えることで、1つの第2層12を用いる場合と比較して、第1層11における揺動の態様を微調整することができる。また、本実施形態では、第2層として2つの上側第2層212及び下側第2層213を積層して用いているが、3つ以上積層して第2層を形成する形態であってもよい。この場合、それぞれの材質は同一であってもよいし、異なってもよい。本実施形態のように第2層を積層体とすることにより、積層する数によって第2層の厚さを容易に調整することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る吸着パッド310ついて説明する。図9(B)は、第4実施形態に係る吸着パッド310の一例を示す断面図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図9(B)に示すように、吸着パッド310は、第1層11と、2つの第2層312、313とを有する。以下、第2層312を内側第2層312と称し、第2層313を外側第2層313と称する。内側第2層312は、外側第2層313の内側に密着した状態で挿入されている。
内側第2層312と外側第2層313との間は、接着剤で接着されてもよいし、両者間が接着されず、単に外側第2層313の内側に内側第2層312が挿入される形態であってもよい。内側第2層312及び外側第2層313は、同一の厚さ(例えば図4に示す厚さT2)に形成される。ただし、内側第2層312と外側第2層313との厚さが同一であることに限定されず、異なってもよい。内側第2層312は、肉厚V1を有する円筒状である。外側第2層313は、肉厚V2を有する円筒状である。肉厚V1と肉厚V2とは同一であってもよいし、異なってもよい。例えば、肉厚V1が肉厚V2よりも大きくてもよいし、肉厚V2が肉厚V1よりも大きくてもよい。
内側第2層312及び外側第2層313は、いずれも第1層11より剛性が低くかつ変形可能な軟質な材質で形成されている。使用される材質は、上記した第1実施形態と同様である。内側第2層312と外側第2層313とは、同一の材質で形成されてもよいし、異なる材質で形成されてもよい。例えば、内側第2層312が外側第2層313よりも軟質な材質で形成されてもよいし、外側第2層313が内側第2層312よりも軟質な材質で形成されてもよい。なお、上記した肉厚V1及び肉厚V2は、内側第2層312及び外側第2層313で使用される材質に応じて設定されてもよい。
内側第2層312の内側である貫通孔312Aは、例えば、第1層11の貫通孔11Aと同一に形成されている。貫通孔312Aは第1層11の貫通孔11Aと連通することで吸引孔310Aを形成する。
本実施形態は、2つの内側第2層312及び外側第2層313を備えるため、両者の材質を変えることで、1つの第2層12を用いる場合と比較して、第1層11における揺動の態様を微調整することができる。また、本実施形態では、第2層として1つの内側第2層312を外側第2層313に挿入しているが、内側第2層312の内側にさらに1つ以上内側第2層312を挿入する形態であってもよい。この場合、それぞれの材質は同一であってもよいし、異なってもよい。
このように、本実施形態の吸着パッド10、110、210、310によれば、第1層11が、耐熱性及び導電性を有する材質で形成され、第2層12(上側第2層212、下側第2層213、内側第2層312、外側第2層313を含む)が、第1層11より剛性が低くかつ変形可能な材質で形成されるので、反りを有する基板Wであっても基板Wの反りに追随させて、第1層11によって確実に基板Wを吸着することができる。また、第1層11が耐熱性を有しているので、基板Wを高温処理する工程の後であっても問題なく基板Wを吸着することができる。さらに、第1層11が導電性を有しているので、基板Wから吸着パッド10等を引き離したときでも基板Wの帯電を防止することができる。また、簡単な構成で製造できるので、吸着パッド10等の製造コストを低減できる。
[基板搬送装置]
次に、実施形態に係る基板搬送装置30について説明する。図10は、実施形態に係る基板搬送装置30の一例を示す平面図である。なお、本実施形態において、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図10に示すように、基板搬送装置30は、搬送アーム20と、筐体30Aと、レール31とを有している。基板搬送装置30は、例えば、搬送ロボットである。搬送アーム20は、筐体30Aの上面側に配置されている。
筐体30Aは、図示しない動力源、動力伝達機構、制御部などを有している。また、筐体30Aは、基板搬送装置30を遠隔操作するための通信部、基板Wの搬送位置及び制御プログラム等を記憶する記憶部、吸着パッド10に接続される吸引装置、などを備えてもよい。図示しない制御部は、筐体30Aの移動、搬送アーム20等の動作などを統括して制御する。レール31は、Y方向に平行して2本設けられており、筐体30AをY方向にガイドする。筐体30Aは、図示しない走行駆動部を備えており、この走行駆動部を駆動することでレール31上を+Y方向又は-Y方向に移動可能である。
搬送アーム20は、先端部分23を有する第1アーム22から順に、第2アーム24、第3アーム26が配置されている。搬送アーム20は、多関節構造を有する。第1アーム22と第2アーム24とは、第1軸部25によって連結されている。第1アーム22は、第2アーム24に対して第1軸部25の軸まわりに回転可能である。第2アーム24と第3アーム26とは、第2軸部27によって連結されている。第2アーム24は、第3アーム26に対して第2軸部27の軸まわりに回転可能である。第3アーム26と筐体30Aとは、第3軸部28によって連結されている。第3アーム26は、筐体30Aに対して第3軸部28の軸まわりに回転可能である。
第1アーム22、第2アーム24、及び第3アーム26のそれぞれは、図示しない駆動源の駆動力を受けて、それぞれ回転し、先端部分23の向きを任意の向き(例えば-X方向又は+X方向)に向けることができ、さらに先端部分23を任意の方向(例えばX方向)に進退させることができる。また、筐体30Aは、搬送アーム20をZ方向に昇降させるための図示しない昇降装置を備えている。搬送アーム20の動作及び昇降装置の動作により、先端部分23を任意の向き及び高さに移動させることができる。
この基板搬送装置30によって基板Wを受け取る場合は、対象となる基板Wの前まで筐体30Aをレール31に沿って移動させた後、搬送アーム20を動作させて先端部分23を基板Wに向ける。また、先端部分23の高さが基板Wより低くなるように上記した昇降装置を動作させる。続いて、搬送アーム20を動作させて先端部分23を基板Wの下方に差し込んだ後、昇降装置を動作させて搬送アーム20を上昇させ、基板Wを先端部分23ですくい上げる。さらに、図示しない吸引装置を駆動させて、先端部分23に備える吸着パッド10で基板Wを吸着させる。このとき、吸着パッド10は、上記したように、基板Wに反りがある場合でも基板Wを確実に保持する。続いて、搬送アーム20を動作させて、基板Wを保持した先端部分23を筐体30A上に移動させる。
基板搬送装置30によって基板Wを渡す場合は、基板Wを渡す対象位置の前まで筐体30Aをレール31に沿って移動させた後、搬送アーム20を動作させて先端部分23を対象位置に向ける。続いて、搬送アーム20を動作させて先端部分23を対象位置の上方まで伸ばした後、昇降装置を動作させて搬送アーム20を下降させ、基板Wを先端部分23から対象位置に渡す。続いて、搬送アーム20を動作させて先端部分23を対象位置の下方から退避させる。なお、このような基板搬送装置30の動作は、図示しない制御部によって制御される。
このように、本実施形態に係る基板搬送装置30によれば、上記した吸着パッド10を備えることにより、基板Wに反りが生じている場合であっても、基板Wを確実に搬送することができる。なお、上記した基板搬送装置30は一例であり、基板Wを吸着するための吸着パッド10を備える形態であれば、任意の構成を採用することができる。例えば、基板搬送装置30は、4本以上のアームを組み合わせた多関節構造を用いた形態であってもよいし、多関節構造を用いずに先端部分23を移動させる機構を用いた形態であってもよい。
図11は、基板搬送装置30を備える基板処理システム50の一例を示す平面図である。図11に示すように、基板処理システム50は、基板搬送装置30と、複数の処理装置51、52、53、54、55、56とを有する。処理装置51、52、53は、基板処理システム50の-X側においてY方向に並べて配置される。処理装置54、55、56は、基板処理システム50の+X側においてY方向に並べて配置される。処理装置51、52、53と処理装置54、55、56との間は搬送領域57が設けられている。搬送領域57には、基板搬送装置30が配置され、Y方向に沿って2本のレール31が設けられている。なお、搬送アーム20を有する筐体30Aは、搬送領域57に1台であることに限定されず、図11の点線で示すように、2台以上の筐体30Aが配置されてもよい。
処理装置51、52、53、54、55、56は、例えば、カセットステーション、反転装置、ドライクリーニング装置、剥離装置、レーザ照射装置、洗浄装置、などである。カセットステーションは、例えば、未処理又は処理済みの基板Wを収納するカセットを備え、このカセットを介して基板Wを基板処理システム50に搬入し、又は基板処理システム50で処理した基板Wを基板処理システム50から搬出する。反転装置は、例えば、他の処理装置により処理するために基板Wを反転させる。ドライクリーニング装置は、例えば、基板Wにドライエア、窒素ガス等を噴射させて基板Wに付着している液体を除去する。剥離装置は、例えば、基板Wが積層体である場合に積層体の一部の層を他の層から剥離する。レーザ照射装置は、例えば、基板Wにレーザ光を照射して基板Wに形成された薄膜等を処理する。洗浄装置は、例えば、基板Wに液体を供給して基板Wに付着しているゴミ等を除去する。
基板搬送装置30は、基板Wを所定の順序で各処理装置51等に搬送する。なお、図11に示す基板処理システム50において、処理装置51等の数及び配置は一例であり、基板Wの処理によって任意に設定することができる。基板搬送装置30は、筐体30AのY方向への移動、及び搬送アーム20の回転及び伸縮によって、各処理装置51等に対する基板Wの受け渡しを行うことができる。
例えば、基板搬送装置30により、処理装置51から処理装置56へ基板Wを搬送する場合について説明する。まず、基板搬送装置30の筐体30Aは、レール31上を移動して処理装置51の+X側で停止する。続いて、搬送アーム20を回転させて処理装置51に向けつつ、基板Wが収納されている高さに合わせて搬送アーム20を昇降させる。続いて、搬送アーム20を伸ばして基板Wの下方に差し込んだ後、搬送アーム20を上昇させることで基板Wをすくい上げる。このとき、吸着パッド10により基板Wを吸着して保持する。続いて、搬送アーム20を縮めて処理装置51から基板Wを搬出する。吸着パッド10により保持された基板Wは、筐体30Aの上方に配置される。
続いて、筐体30Aは、レール31上を移動して処理装置56の-X側で停止する。続いて、搬送アーム20を回転させて処理装置56に向けつつ、基板Wを収納する高さに合わせて搬送アーム20を昇降させる。続いて、搬送アーム20を伸ばして収容位置の上方に差し込んだ後、搬送アーム20を下降させることで基板Wを収容位置に載置させる。続いて、搬送アーム20を縮めて処理装置56から搬送アーム20を退避させる。このような一連の動作によって、基板搬送装置30により、基板Wを処理装置51から処理装置56へ搬送することができる。
他の処理装置51等の間においても、上記と同様の動作によって基板Wを搬送することができる。なお、上記の動作では、処理装置51、56において、搬送アーム20を昇降させることで基板Wの受け渡しを行っているが、この形態に限定されない。例えば、基板Wが昇降可能なリフトピン上に載置させる場合、搬送アーム20の昇降に代えて、リフトピンの昇降により搬送アーム20とリフトピンとの間で基板Wを受け渡す形態であってもよい。また、基板処理システム50において、例えば、搬送領域57の+Y側、-Y側に処理装置が配置されてもよい。この場合であっても、上記と同様の動作によって処理装置との間で基板Wを受け渡すことができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、上記した実施形態を組み合わせてもよい。例えば、上記した第2実施形態のアース線60を、第3実施形態又は第4実施形態の吸着パッド210、310の第1層11に接続させる形態であってもよい。また、上記した実施形態では、3つの吸着パッド10等の高さを同一として基板Wを水平面に沿って保持する形態を例に挙げて説明しているが、この形態に限定されない。例えば、基板Wを傾けて保持するように、3つの吸着パッド10等の高さを異ならせて配置する形態であってもよい。
10、110、210、310・・・吸着パッド
10A、210A、310A・・・吸引孔
11・・・第1層
11A・・・貫通孔
12・・・第2層
12A・・・貫通孔
20・・・搬送アーム
21・・・吸引路
22・・・第1アーム
23・・・先端部分
24・・・第2アーム
25・・・第1軸部
26・・・第3アーム
27・・・第2軸部
28・・・第3軸部
30・・・基板搬送装置
30A・・・筐体
31・・・レール
50・・・基板処理システム
51、52、53、54、55、56・・・処理装置
57・・・搬送領域
60・・・アース線
212・・・上側第2層
213・・・下側第2層
312・・・内側第2層
313・・・外側第2層

Claims (7)

  1. 基板を吸着する吸着パッドであって、
    基板に接触する第1層と、
    前記第1層に積層されて前記第1層を支持する第2層と、
    前記第1層と前記第2層とを貫通する吸引孔と、を備え、
    前記第1層は、耐熱性及び導電性を有する材質で形成され、
    前記第2層は、前記第1層より剛性が低くかつ変形可能な材質で形成され
    前記第1層と前記第2層との積層方向から見た前記第2層の面積は、前記第2層の全ての部分において、前記積層方向から見た前記第1層の面積よりも小さい、吸着パッド。
  2. 前記第1層及び前記第2層は、いずれも樹脂により形成されている、請求項1に記載の吸着パッド。
  3. 前記第1層は、帯電防止ポリエーテルエーテルケトン、帯電防止ポリアミドイミド、又は帯電防止ポリフェニレンサルファイドのように耐熱性を有し硬質でかつ一定の導電性を有する材質により形成されており、
    前記第2層は、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴムのように軟質でかつ耐熱性を有する材質により形成されている、請求項2に記載の吸着パッド。
  4. 前記第1層の厚さは、前記第2層の厚さより小さい、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の吸着パッド。
  5. 前記第1層の厚さは、0.3mmから1.0mmであり、
    前記第2層の厚さは、1.0mmから2.0mmである、請求項に記載の吸着パッド。
  6. 前記第1層と前記第2層とは、耐熱性の両面テープ又は接着剤により張り合わされる、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の吸着パッド。
  7. 基板を保持する搬送アームを備える基板搬送装置であって、
    前記搬送アームは、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の吸着パッドを備える、基板搬送装置。
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