JP7462405B2 - 吐出器 - Google Patents
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Description
この構成によれば、作動部材の押し下げ操作により、吐出ヘッドを介してシリンダ内の内容物を吐出することができるとともに、コイルスプリングによる作動部材の上方への復元移動に伴ってシリンダ内に内容物を吸い上げることが可能とされている。
本発明に係る態様の吐出器は、容器本体における口部の内側に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、前記口部に装着される装着キャップが取り付けられるとともに、前記ステムが挿入された筒状のシリンダと、前記シリンダ内で前記ステムの上下動に連係するとともに、前記シリンダの内周面に上下摺動可能に嵌合されたピストンと、前記ステムの上端部に取り付けられ、内容物を吐出する吐出口を有する吐出ヘッドと、前記シリンダ内において前記ステムに対して下方に位置する部分に配置され、前記ステムを上方付勢する付勢部材と、前記ステムが挿通された状態で、前記シリンダに嵌合され、前記シリンダの上端開口を閉塞する抜け止め部と、前記シリンダに取り付けられるとともに、前記ステムの下降端位置において前記吐出ヘッドが係合することで、前記シリンダに対する前記ステムの上下方向の移動を規制する規制部と、を備え、前記抜け止め部は、前記シリンダに形成されたねじ部の外形が転写された状態で、前記ねじ部に係合する係合部を備え、前記抜け止め部は、前記係合部と前記ねじ部とが係合して前記シリンダに嵌合された状態で前記シリンダに対する前記ステムの上方移動を規制し、前記係合部と前記ねじ部との係合が解除されて前記シリンダから取り外された状態で、前記シリンダの上端開口を開放して前記シリンダに対する前記ステムの上方規制を解除し、前記抜け止め部は、破断可能な弱化部を介して前記規制部に連結され、前記付勢部材は、金属製であり、前記付勢部材以外の他の構成部材は、樹脂材料により形成されている。
しかも、シリンダに形成されたねじ部に抜け止め部の係合部が係合されているので、抜け止め部とシリンダとを締結解除方向に相対回転させることで、抜け止め部を簡単にシリンダから離脱させることができる。これにより、付勢部材を簡単に取り出すことができる。
特に、本態様では、抜け止め部のシリンダへの嵌合により、シリンダのねじ部の外形を抜け止め部に転写することができるので、抜け止め部に予めねじ形状や係合部を成形する必要がない。また、打栓等によって抜け止め部をシリンダに嵌合させるだけで、抜け止め部をシリンダに簡単に取り付けることができる。そのため、製造効率の向上や製造コストの削減を図ることができる。
特に、本態様では、規制部と抜け止め部とが破断可能な弱化部を介して連結されるので、抜け止め部のみがシリンダに嵌合されている場合に比べ、抜け止め部が不意にシリンダから外れるのを抑制できる。
本態様によれば、ベース筒の全周に亘ってねじ部の外形を転写する場合に比べ、抜け止め部とねじ部との接触面積を縮小させることができる。そのため、抜け止め部(縦リブ)と雌ねじ部との間に作用する面圧を高めることができる。これにより、雌ねじ部の外形を縦リブに良好に転写させることができる。
本態様によれば、抜け止め部をシリンダ内に嵌合させた際に、ねじ部の変形を抑えた上で、ねじ部の外形を抜け止め部に良好に転写させることができる。
図1、図2に示す吐出容器1は、有底筒状の容器本体11と、容器本体11の口部11aに着脱可能に装着された吐出器12と、を備えている。
容器本体11は、内容物が収容可能に構成されている。なお、内容物は、例えばシャンプーやボディソープ、化粧料等の液体である。
取付筒31には、吸上筒41が嵌合されている。吸上筒41は、下端開口が容器本体11の底部に近接する位置まで延設されている。
突出筒34は、フランジ部42から上方に延設されている。突出筒34の内周面には、雌ねじ部35が形成されている。
嵌合筒45は、有頂筒状に形成されている。嵌合筒45の周壁部は、収容筒32の下部に嵌合されている。
下方規制部46は、収容筒32内において、嵌合筒45の頂壁部から上方に突設されている。
上筒部62は、段部63における径方向の内側端部(上端部)から上方に延設されている。上筒部62内の下部には、装着部52(分割周壁)が嵌合されている。
外筒は、上下方向の中央部から両側に向かうに従い外径が拡大している。外筒は、上下方向の両端部が摺動筒33の内周面上を上下方向に摺動可能に構成されている。
内筒は、上述した下筒部61内に上下方向に摺動可能に嵌合される。
規制部80は、軸線Oと同軸に配置された筒状に形成されている。規制部80は、突出筒34の周囲を取り囲んでいる。規制部80内には、打栓等によって突出筒34が嵌合されている。規制部80の外周面には、雄ねじが形成されている。規制部80の上端部には、径方向の内側に突出する規制突部82が形成されている。規制突部82は、突出筒34の上端部外周に形成された規制凹部(不図示)の内面に係合している。これにより、突出筒34に対する規制部80(規制リング27)の軸線O回りの回転が規制されている。なお、規制部80と突出筒34との間の回り止めを行う構成としては、規制部80に規制凹部を設け、突出筒34に規制突部を設ける等、適宜変更が可能である。
ベース筒85は、軸線Oと同軸に配置された筒状に形成されている。ベース筒85内には、上述した上筒部62や囲繞筒72がベース筒85の下方から挿入されている。ベース筒85の下部は、突出筒34の上端開口を通じてシリンダ23内に挿入されている。ベース筒85は、シリンダ23内において、突出筒34の内周面と囲繞筒72の外周面との間に進入している。これにより、ベース筒85は、シリンダ23の上端開口を閉塞している。本実施形態において、ベース筒85の下端縁は、上述したシール筒71に上下方向で対向している。ベース筒85は、上昇端位置P2において、シール筒71がベース筒85の下方から近接又は当接することで、抜け止め部81に対する閉塞部26の上方移動を規制する。なお、ベース筒85の下端は、摺動筒33内に位置している。
装着キャップ100は、有頂筒状に形成されている。装着キャップ100の天壁部103には、天壁部103を上下方向に貫通する挿通孔105が形成されている。挿通孔105内には、上述した突出筒34や規制リング27が挿入されている。
操作部110は、有頂筒状に形成されている。
まず、図1に示すように、下降端位置P1に位置する吐出ヘッド101を、規制リング27(規制部80)に対して軸線O回りの締結解除方向に回転させることで、吐出ヘッド101の連結筒112と、規制部80と、の螺着を解除する。この際、吐出ヘッド101、ステム21及びピストンガイド24が、シリンダ23に対して上昇し、ピストンガイド24の栓部51がシリンダ23の収容筒32から外れ、収容筒32内と摺動筒33内とが連通する。そして、付勢部材28の上方付勢力によって、ピストンガイド24、ステム21及び吐出ヘッド101が一体に上昇する。この過程において、図2に示すように、栓部51の頂壁部が、ピストン22の内筒の下端部に係合することで、ピストンガイド24とともにピストン22も上昇する。
ステム21及びピストンガイド24がさらに下方移動すると、ステム21及びピストンガイド24とともにピストン22も下方移動する。これにより、ピストン22が導入孔33aから下方に離間しつつ、シリンダ23内の内容物が、ピストンガイド24における周方向で互いに隣り合う近接突起51a同士の間を通して、ステム21内に流入する。その結果、ステム21内の内容物が吐出ヘッド101の吐出筒113内を通って、吐出口113aから吐出される。
図3に示すように、上昇端位置P2にある吐出器12に対し、例えばシリンダ23と摘み部89とを把持した状態で、シリンダ23と抜け止め部81(摘み部89)とを軸線O回りに相対回転させる。この際、雌ねじ部35と係合部91との締結解除方向にシリンダ23と抜け止め部81(摘み部89)とを相対回転させる。なお、本実施形態では、突出筒34に対する規制部80の回転が規制されているため、抜け止め部81と規制部80との共回りが抑制される。
この構成によれば、シリンダ23と抜け止め部81との嵌合を解除することで、シリンダ23の上端開口を開放させることができる。これにより、吐出器12の構成部材の中から、付勢部材28を取り出すことができる。そのため、シリンダ23内に組み込まれる付勢部材28を廃棄時に簡単に取り外すことができ、付勢部材28と、その他の構成部材と、を分別することができる。その結果、環境負荷の低減化、廃棄物の処理効率の向上化等に対応することができる。
しかも、シリンダ23に形成された雌ねじ部35に抜け止め部81の係合部91が係合されているので、抜け止め部81とシリンダ23とを締結解除方向に相対回転させることで、抜け止め部81を簡単にシリンダ23から離脱させることができる。これにより、付勢部材28を簡単に取り出すことができる。
特に、本実施形態では、抜け止め部81のシリンダ23への嵌合により、シリンダ23の雌ねじ部35の外形を抜け止め部81に転写することができるので、抜け止め部81に予めねじ形状や係合部を成形する必要がない。また、打栓等によって抜け止め部81をシリンダ23に嵌合させるだけで、抜け止め部81をシリンダ23に簡単に取り付けることができる。そのため、製造効率の向上や製造コストの削減を図ることができる。
特に、本実施形態では、規制部80と抜け止め部81とが破断可能な弱化部88を介して連結される構成とした。
この構成によれば、抜け止め部81のみがシリンダ23に嵌合されている場合に比べ、抜け止め部81が不意にシリンダ23から外れるのを抑制できる。
この構成によれば、ベース筒85の全周に亘って雌ねじ部35の外形を転写する場合に比べ、抜け止め部81と雌ねじ部35との接触面積を縮小させることができるので、抜け止め部81(縦リブ90)と雌ねじ部35との間に作用する面圧を高めることができる。これにより、雌ねじ部35の外形を縦リブ90に良好に転写させることができる。
この構成によれば、抜け止め部81をシリンダ23内に嵌合させた際に、雌ねじ部35の変形を抑えた上で、雌ねじ部35の外形を縦リブ90に良好に転写させることができる。
例えば、上述した実施形態では、抜け止め部81がシリンダ23内に挿入され、シリンダ23の雌ねじ部35の外形を抜け止め部81に転写させる構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、シリンダ23が抜け止め部81内に挿入され、シリンダ23に形成された雄ねじ部の外形を抜け止め部81に転写させる構成であってもよい。
上述した実施形態では、シリンダ23内において、ピストンガイド24と下部弁体25との間に付勢部材28を介在させる構成について説明したが、この構成に限られない。付勢部材28は、シリンダ23内において、ステム21を上方付勢し、かつ抜け止め部81をシリンダ23から離脱させた際にシリンダ23の上端開口を通じて取り外すことができる位置に配置されていればよい。
上述した実施形態では、雌ねじ部35の外形を縦リブ90に転写する構成について説明したが、この構成に限られない。雌ねじ部35の外形は、例えばベース筒85に転写してもよい。
上述した実施形態では、ねじ部の外形が転写されることで、係合部が形成される構成について説明したが、この構成に限られない。係合部は、ねじ部に係合又は螺着される構成であれば、転写以外の方法(例えば、成形等)により形成してもよい。
11a…口部
12…吐出器
21…ステム
22…ピストン
23…シリンダ
28…付勢部材
35…雌ねじ部(ねじ部)
80…規制部
81…抜け止め部
85…ベース筒
88…弱化部
90…縦リブ
91…係合部
101…吐出ヘッド
113a…吐出口
Claims (3)
- 容器本体における口部の内側に、上方付勢状態で下方移動可能に配設されるステムと、
前記口部に装着される装着キャップが取り付けられるとともに、前記ステムが挿入された筒状のシリンダと、
前記シリンダ内で前記ステムの上下動に連係するとともに、前記シリンダの内周面に上下摺動可能に嵌合されたピストンと、
前記ステムの上端部に取り付けられ、内容物を吐出する吐出口を有する吐出ヘッドと、
前記シリンダ内において前記ステムに対して下方に位置する部分に配置され、前記ステムを上方付勢する付勢部材と、
前記ステムが挿通された状態で、前記シリンダに嵌合され、前記シリンダの上端開口を閉塞する抜け止め部と、
前記シリンダに取り付けられるとともに、前記ステムの下降端位置において前記吐出ヘッドが係合することで、前記シリンダに対する前記ステムの上下方向の移動を規制する規制部と、を備え、
前記抜け止め部は、前記シリンダに形成されたねじ部の外形が転写された状態で、前記ねじ部に係合する係合部を備え、
前記抜け止め部は、前記係合部と前記ねじ部とが係合して前記シリンダに嵌合された状態で前記シリンダに対する前記ステムの上方移動を規制し、前記係合部と前記ねじ部との係合が解除されて前記シリンダから取り外された状態で、前記シリンダの上端開口を開放して前記シリンダに対する前記ステムの上方規制を解除し、
前記抜け止め部は、破断可能な弱化部を介して前記規制部に連結され、
前記付勢部材は、金属製であり、前記付勢部材以外の他の構成部材は、樹脂材料により形成されている吐出器。 - 前記抜け止め部は、
前記シリンダの周囲に配置されたベース筒と、
前記ベース筒から径方向に突出するとともに、上下方向に延びる縦リブと、を備え、
前記係合部は、前記縦リブに対して前記ねじ部の外形が転写されて形成されている請求項1に記載の吐出器。 - 前記抜け止め部は、前記シリンダよりも軟らかい材料により形成されている請求項1又は請求項2記載の吐出器。
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