JP7457480B2 - 椅子 - Google Patents

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JP7457480B2
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本願発明は、脚支柱としてガスシリンダを使用した椅子に関するものである。
持ち運びが容易な簡易構造の椅子としてスツールタイプのものがあり、このスツールタイプの椅子において、脚支柱をガスシリンダで構成して、円形の座を高さ調節自在に構成したものが特許文献1に開示されている。この特許文献1では、ガスシリンダより成る脚支柱は、床に接地するベースに、弾性体の抵抗に抗して傾動するように取り付けられている。すなわち、特許文献1では、使用状態において、ベースは床上に静止して、脚支柱が任意の方向に傾動するようになっている。
また、特許文献1では、座の高さを調節するための昇降操作装置は、着座者が指を掛けるリング部と、リング部と連結アーム部を介して繋がった押圧操作部と、押圧操作部に取り付けられたプッシュ操作部とを備えており、リング部の任意の部位に指を掛けて上に引くと、押圧操作部とプッシュ操作部とが傾動して、プッシュ操作部によってガスシリンダのロック解除部材が押されるようになっている。
特許文献1の椅子は、背もたれを備えておらずに座及びベースは円形であり、従って、人が使用するに際して方向性はない。そこで、どのような使用態様でも座の高さ調節を行えるように、ガスシリンダのロックを解除する昇降操作部材としてリング部を採用している。
特開2017-86340号公報
使用態様に方向性がない椅子において、特許文献1のように昇降操作部材としてリング部を採用することに合理性があるとは云えるが、リング部は全周に亙って外部から見えるため、美観において必ずしも優れているとは言い難いという問題がある。
更に述べると、リング部のどこかに手を当てて上に引く構成では、リング部の引き上げ代を確保するために、座の下面とリング部との間にある程度の間隔を空けておかねばならず、すると、どうしてもリング部が人目につきやすくなって、シンプルさが欠けてしまうことになる。
また、リング部のどこかに指を当てて上に引くと、指を当てた箇所と反対側の箇所が下方に大きく下がる現象が発生するため、リング部の回動状態が人目に触れることになり、この面でも美観上の問題があった。公知例として、左右一対のレバーを一体に連続させたものもあるが、この場合も、一方のレバーを上に引くと他方のレバーは下がって人目に触れるため、リング部と同様の美観の問題が現れる。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、操作性を損なうことなくデザイン性を向上させた椅子を提供せんとするものである。
本願発明は様々な構造を含んでおり、その典型例を各請求項で特定している。このうち請求項1の発明は上位概念を成すものであり、
「ガスシリンダより成る伸縮自在な脚支柱と、前記脚支柱に座受けを介して支持された座とを備え、
前記ガスシリンダの上端に、当該ガスシリンダのロックを解除するため押し下げ式プッシュバルブが配置されている一方、
前記座受けに、着座者の操作によって前記ガスシリンダのロックを解除する昇降操作装置が配置されている」
という基本構成において、
「前記昇降操作装置は、周方向に離れて独立して配置された複数本のレバーと、着座者による前記レバーの操作により前記ガスシリンダのプッシュバルブを押し下げる作動体とを備えており、
前記作動体はばねによって上向きに付勢されている一方、
前記各レバーは、平面視で前記ガスシリンダの軸心と交叉した方向に延びる細長い形態になっていて、前記ガスシリンダの軸心に向いた端部が前記作動体に上から当るようになっており、いずれのレバーを操作しても前記作動体が下降して前記プッシュバルブが押し下げられる
という特徴が付加されている。
請求項2の発明は
「ガスシリンダより成る伸縮自在な脚支柱と、前記脚支柱に座受けを介して支持された座とを備え、
前記座受けに、着座者の操作によって前記ガスシリンダのロックを解除する昇降操作装置が配置されている」
という構成において、
前記昇降操作装置は、周方向に離れて独立して配置された複数本のレバーと、着座者による前記レバーの操作により前記ガスシリンダのロックを解除する作動体とを備え、
前記各レバーは、平面視で前記ガスシリンダの軸心と交叉した方向に延びる細長い形態になっており、
前記座受けは、前記ガスシリンダにおける可動部の上端部に固定された基部と、周方向に分離していて前記基部から上方に向かって延びる複数本のアーム部とを有して、
隣り合った前記アーム部の間は空間になっており、かつ、前記アーム部は、上に行くに従って前記ガスシリンダの軸心から離れるように傾斜している
という構成になっている。
請求項3の発明は、請求項1において、
前記座受けは、前記ガスシリンダにおける可動部の上端部に固定された基部と、前記座が固定された上支持部と、前記基部と上支持部とに繋がった複数本のアーム部とを有して、前記アーム部は、上に行くに従って前記ガスシリンダの軸心から離れるように傾斜している」
という構成になっている。
この請求項において、レバーの指当て部は逃がし穴から外側に突出していてもよいし、指当て部が逃がし穴の内部に収まっていてもよい。或いは、指当て部は逃がし穴に入っておらず、指先を逃がし穴に挿入して指当て部を押す構造であってもよい。
請求項4の発明は請求項2又は3の発明を具体化したもので、
前記各アーム部の内側に、前記レバーが、当該レバーの上端部に設けた指当て部の押し又は引きにて回動するように配置されている一方、
前記座受けの各アーム部には、前記レバーの指当て部の操作を許容するための逃がし穴が空いている
という構成になっている
請求項5の発明は、請求項2又は3において、
「前記各アーム部の内面に、その長手方向に長い長溝が形成されて、前記長溝内に、前記レバーが、前記指当て部を外側から押すと上端と下端との間の中途部を支点にして回動するように配置されている」
という構成になっている。
請求項6の発明は請求項の発明を具体化したもので、
「前記各レバーは回動支点になる支軸を有して、前記支軸は、前記アーム部に上から重ねて固定された軸受キャップによって回転自在に保持されており、
かつ、前記アーム部には、前記各軸受キャップ及び前記作動体を覆うカバーが配置されている」
という構成になっている。
更に、請求項の発明は、請求項1~5のうちのいずれかにおいて、
「前記作動体とレバーとのうちいずれか一方又は両方に、当該作動体とレバーとが水平方向にずれることを抑制する相対動規制部が形成されている」
という構成になっている。
更に、請求項8発明は請求項1を具体化したもので、
「前記作動体は、前記ガスシリンダの軸心に対して倒れることが可能な状態で前記ばねによって支持されており、
前記各レバーのうち1つのレバーで前記作動体を押し下げると他のレバーによって前記作動体が上から支持されることにより、前記作動体が傾斜姿勢になって前記プッシュバルブが押し下げられる」
という構成になっている。
本願発明では、レバーは、細長い形態であるため特許文献1のリング部に比べて目立ちにくいと共に、各レバーは互いに独立しているため、一方のレバーの操作によって他方のレバーが人目に触れる現象は生じない。これらレバーの形態と独立性とが相まって、美観を向上できる。また、レバーは周方向に離間して複数本配置されているため、椅子の使用姿勢に方向性が全く又はあまりなくても、容易に操作できる。
請求項の構成を採用すると、レバーはアーム部の内側に隠れるため、レバーが人目に触れることを防止又は大きく抑制できる。従って、美観向上の効果を確実化できる。そして、請求項では、アーム部に逃がし穴が空いているため、レバーをアーム部の内側に配置しても、レバーの操作に支障はない。従って、レバーの操作性を損なうことなく美観を向上できる。請求項のようにアーム部の長溝にレバーを配置すると、レバーの視認性を更に低下できるため、特に好適である。
例えば、レバーをピンによってアーム部に連結すると、アーム部の側面にピンを挿通する穴が空くため美観を悪化させるおそれがあるが、請求項の構成を採用すると、レバーを回動自在に保持する軸受キャップはカバーで覆われているため、レバーを回動自在に保持することに起因して美観が悪化することはない。
また、作動体もカバーで隠れるため、座の下方に大きな空間が空いていても、作動体が人目に触れて美観を悪化させるといった不具合は生じない。なお、軸受キャップをカバーに一体化することも可能であり、この場合は、部材点数を抑制してコストダウンできる利点がある。
さて、複数のレバーを有する場合、いずれのレバーを操作してもガスシリンダのロックが解除されるように、レバーの動きに連動してガスシリンダのロック部材を押動する作動体が必要であるが、レバーと作動体との間に滑りが発生すると、作動体の動きが不完全になって、レバーを操作してもガスシリンダのロックが解除されない事態が起きるおそれがある。
これに対して請求項の構成を採用すると、各レバーと作動体との位置関係が略一定に保持されるため、レバーの動きを作動体に正確に伝えて、作動体を大きく動かすことができる。従って、ガスシリンダのロック解除を確実化することができる。
実施形態を示す図で、(A)は上方から見た斜視図、(B)は側面図、(C)は下方から見た斜視図、(D)は下方から見た分離斜視図である。 (A)は上方から見た分離斜視図、(B)は分離側面図である。 要部の分離斜視図である。 (A)は昇降操作装置の下方斜視図、(B)は昇降操作装置の下方分離斜視図である。 (A)は昇降操作装置の一部分離上方斜視図、(B)は昇降操作装置の分離上方斜視図である。 (A)は図1(A)のVI-VI視断面図、(B)は脚支柱の上端部の斜視図である。 (A)はロック解除状態の縦断正面図、(B)は図1(A)のVIIB-VIIB視部分断面図である。
(1).基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。椅子はスツールタイプであり、図1,2に示すように、脚装置を構成する脚支柱1と、その上端に座受け2を介して固定された座3とを有している。脚支柱1は、外筒4と内筒5とが伸縮自在に嵌まり合ったガスシリンダから成っており、本実施形態では、外筒4の下端部がベース6に固定されて、内筒5の上端部が座受け2に固定されている。座3及びベース6は、平面視で丸みを帯びた正方形になっている。
ベース6は、ガスシリンダにおける外筒4の下端部が嵌着したベース本体7と、ベース本体7に下方から重なった接地体8と、ベース本体7に上から重なったベースカバー9とを備えており、三者は、ベースカバー9に下方からねじ込まれたビスによって一体に固定(共締め)されている。図2に示すように、ベースカバー9には下保護筒10が一体に形成されている一方、座受け2には、下保護筒10に外側からスライド自在に嵌まる上保護筒11が固定されている。
ベース6は厚い座布団状の形態であり、ベースカバー9の上面は軸心に向けて高さが高くなる曲面になっている一方、接地体8の下面(底面)は、軸心に向けて高さが低くなる湾曲面になっている。従って、椅子は、ある程度の角度で任意の方向に傾動(スイング)させることができる。座3及びベース6は、平面視で丸みを帯びた正方形になっている。
図1(C)に示すように、接地体8の下面(底面)には、その中心に位置したセンター凹所12aと、その周囲に形成された多数の環状溝12bと、2本目の環状溝12bから放射状に延びる多数の放射溝12cが形成されている。従って、接地体8の接地面は、中央部に位置した2つの環状接地面13aと、環状溝12bと放射溝12cによって区画された多数の角形接地面13bとで構成されている。また、4つの放射溝12cの端部には、接地体8とベース本体7とベースカバー9とを共締めするビスが挿通されるビス穴13cを形成している。
さて、接地体8の下面が湾曲した凸面になっているため、水平旋回させたり任意の方向に傾動(スイング)させたりすることができるが、中央部に2条の環状接地面13aが存在するため、ほぼ直立させた姿勢で水平旋回させることを、殆ど抵抗無しで容易に行える。従って、人が着座した状態で身体の向きを変えてベース6を水平旋回させたり、腰掛ける前にベース6を床に接地させつつ水平旋回させて座3の姿勢を設定したりすることを抵抗なく容易に行える。
他方、傾動角度がある程度以上に大きくなると、角形接地面13bの縁部が床面に当たって床面との間の抵抗が大きくなる(床面に対するグリップ性が高くなる)ことにより、水平旋回に対する抵抗が増大するため、人が腰掛けた状態でスイングさせたときにベース6が水平旋回しやすくなって着座者の姿勢が不安定化することや、脚支柱1を傾斜させた姿勢で人が座3を手で持ってベース6を床面に当てたときに、ベース6が脚柱1の軸心周りに回転して人の周りに転がり移動するといった不具合を防止できる。
また、接地体8とベース本体7とベースカバー9とを共締めするためのビス穴13cは放射溝12cに形成しているため、ビスの頭が床に当たって床を傷つけることがないように配慮している。なお、ビス穴13cは、環状溝12bに形成してもよい。
図1(D)や図2(A)に明示するように、座受け2は、ガスシリンダにおける内筒5の上端部が外側から嵌着した下リング部14と、インナーシェル(座板)15及びアウターシェル16が取り付けられた上リング部17と、両者を繋ぐ一対のアーム部18とを備えており、図6に示すように、インナーシェル15の上面にクッション材19が重ねられている。一対のアーム部18の間は空間になっている。
インナーシェル15とアウターシェル16とはビスで固定されている。また、上リング部17とインナーシェル15とアウターシェル16との三者は、他のビスで共締めされている。図7に示すように、座受け2の下リング部14には上窄まりテーパ状のブッシュ20がインサート成型によって嵌め込まれており、ガスシリンダにおける内筒5の上端部(テーパ部)がブッシュ20に下方から嵌着している。
図6に示すように、クッション材19はクロス等の表皮材21で上から覆われており、表皮材21の外周縁部は、インナーシェル15の外周縁部の下面にタッカーによって固定されている。この場合、図6に示すように、アウターシェル16の外周部とインナーシェル15の外周部との間に環状空間22を形成して、この環状空間22に、タッカーでインナーシェル15に固定された表皮材21の縁部を納めている。
既述のとおり、座3は丸みを帯びた正方形に形成されているが、図1(A)や図2(A)に示すように、座3には、人が手先を挿入できる持ち手穴23が形成されている。持ち手穴23は、座3の外形を形成する一対の辺と平行な方向に長い長穴になっており、図6に示すように、表皮材21の内周部はインナーシェル15の下面に巻き込まれて、タッカーによってインナーシェル15の下面に固定されている。
アウターシェル16の内周には上向きのカール部16aが全周に亙って形成されており、表皮材21の内周部をカール部16aによって下方から押さえている。従って、表皮材21は、持ち手穴23の内部で、皺が見えないように張った状態に保持される。従って、美観を向上できる。
また、持ち手穴23に挿入した手先はアウターシェル16の下面に当たるため、汚れても拭き取ることができる。従って、長期に亙って使用しているうちに表皮材21の内周部が汚れて見苦しくなるといったことを防止できる。図1(C)(D)に示すように、アウターシェル16の下面には、持ち手穴23の長手内側縁に沿って延びる前後一対の指掛けリブ16bを下向きに突設している。従って、指の滑りを防止できる。また、カール部16aと指掛けリブ16bとにより、アウターシェル16の剛性が格段に高くなっている。
脚支柱1は座3に比べて小径であるため、アーム部18は、上に行くに従ってガスシリンダの軸心から遠ざかるように傾斜しており、左右のアーム部18は、持ち手穴23の長手方向に広がっている。そして、図5,6に示すように、ガスシリンダの上端には、ロック解除部材の一例としてのプッシュバルブ24が突出しており、座受け2に設けた昇降操作装置により、プッシュバルブ24が押されてガスシリンダのロックが解除される。この点を次に説明する。
(2).昇降操作装置
例えば図5,6に示すように、昇降操作装置は、一対の細長いレバー25と、レバー25の動きに連動してプッシュバルブ24を押動する作動体26とを備えている。レバー25は、アーム部18に形成した長溝27に嵌め込まれており、上端部には、人が指先を当てて押すことができる指当て部28が形成されている。指当て部28は、アーム部18に形成した逃がし穴29に内側から入り込でいる。
他方、例えば図3や図6に示すように、作動体26は、座受け2の下リング部14に形成された上向き開口の凹所30に配置されており、作動体26に、一対のアーム部18の下端部に形成した押動部31が上から当たっている。押動部31の先端は丸みを帯びており、作動体26の上面には、左右アーム部18の押動部31で挟まれるようにセンターリブ32が形成されている。センターリブ32の裾部には、押動部31の丸みに対応して隅肉が付けられている(隅肉は補強の意味もある。)。センターリブ32は、請求項に記載した相対動規制部の一例である。
図6,7に示すように、作動体26の上端には外向きに張り出したフランジ26aが形成されており、フランジ26aがばね33によって上向きに付勢されている。座受け2における下リング部14の凹所30には、ばね33が横ずれしないように位置決めする環状リブ34を突設している。
例えば図6(B)に明示するように、作動体26におけるフランジ26aに4か所の切り欠き26bを形成している一方、座受け2における下リング部14の凹所30には、切り欠き26bに遊嵌するガイド棒30aを立設している。従って、作動体26が前後左右にずれたり水平旋回したりすることを防止して、安定した姿勢で回動させることができる。
アーム部18は、その上端部の指当て部28が内側に押されると、押動部31が下向き動するように回動する。そこで、アーム部18を回動自在に保持する手段として、例えば図6に示すように、上下中間部よりも押動部31に寄った下部に支軸35を一体に形成し、支軸35を軸受キャップ36によって上から抱持している。軸受キャップ36は、上下2本のビス37によってアーム部18に固定されており、アーム部18には、軸受キャップ36が載るボス部18aを形成している。また、アーム部18には、軸受キャップ36が入り込む刳り抜き部38(図5に明瞭に現れている)が形成されている。
座受け2には、軸受キャップ36と作動体26とを上から覆うカバー39が配置されている。カバー39は長溝27に嵌まり込んでおり、上端に設けた下向きのアッパ係合爪40が、軸受キャップ36に形成した係合穴41に弾性変形を利用して嵌め入れられている。
また、図7(B)に示すように、カバー39の下端のうち前後両側の部位にロア係合爪43を下向きに突設している一方、座受け2における下リング部14の凹所30に、ロア係合爪43が弾性変形して係合する係合鉤部42aを有する係合リブ42を突設している。図6(B)から容易に推測できるように、一対の係合リブ42は、作動体26の前後ずれを抑制するガイド機能も果たしている。図7(B)のとおり、座受け2における下リング部14の凹所30に、係合リブ42を形成するために形成された抜き違い穴44が上下に開口している。
一対のアッパ係合爪40は、持ち手穴23の長手方向(左右方向)に離反している一方、一対のロア係合爪43は持ち手穴23の長手方向と直交した前後方向に離反している。従って、アッパ係合爪40の位置とロア係合爪43の位置とは90°直交している。このため、カバー39は、浮きを生じることなく座受け2にきっちり装着できる。
図6,7に示すように、レバー25の上部に長溝27に向けて開口した凹部45が形成されている一方、アーム部18には、長溝27と逃がし穴29とを隔てる上壁46が形成されている。そして、レバー25は、指当て部28がある上部に重心があるように設定されている。なお、ガスシリンダを除いた各部材は合成樹脂を材料にした射出成型品であるが、例えば座受け2やベース本体7をアルミダイキャスト品とすることも可能である。
(3).まとめ
本実施形態以上の構成であり、レバー25の指当て部28に指を当てて押すと、レバー25が支軸35を中心にして回動し、すると、図7(A)のとおり、作動体26が押されて回動し(姿勢が変化し)、これにより、ガスシリンダのプッシュバルブ24が押されてガスシリンダはロックが解除される。
そして、座3は上広がりに湾曲した左右のアーム部18で支持された斬新な形態を成しているが、レバー25は細長い棒状でアーム部18の長溝27に格納されているため、レバー25が目につくことはなくて、無駄のないスッキリとした美観を呈している。また、軸受キャップ36も作動体26もカバー39によって覆われているため、座3の下方に大きく空間が空いているにもかかわらず、全体としてスッキリとしている。
そして、座3は丸みを帯びた正方形であるため、4つの辺が前後左右に位置するように4つの姿勢のうちの任意の1つの姿勢を採ることができるが、持ち手穴23が長穴であるため、持ち手穴23が左右方向に長い姿勢となるようにして使用するのが普通である。すると、一対のアーム部18が着座者の左右両側に位置するため、着座者は右手でも左手でもレバー25を操作してガスシリンダのロックを解除できる。従って、特許文献1のようなリング部を設けることなく、座3の高さ調節を容易に行える。
本実施形態のようにカバー39を軸受キャップ36に係合させると、係合穴41を簡単に形成できるため、アーム部18には、外観に現れるような加工を施す必要はない。この面でも美観を向上できる。また、カバー39は、座受け2の下リング部14に形成した係合リブ42にも係合しているが、係合リブ42と抜き違い穴44は上からカバー39で覆われていると共に、抜き違い穴44は上保護筒11によって下方からの視認性も遮断されているため、カバー39の係合部が人目に触れることはない。この面でも美観を向上できる。
図7(A)に示すように、一方のレバー25によって作動体26が回動するにおいて、作動体26は他方のレバー25によって上から押さえ保持されている。従って、作動体26の回動を確実化して、プッシュバルブ24を確実に押し下げできる。また、作動体26のセンターリブ32が一対のレバー25の押動部31によって挟まれているため、作動体26は、殆ど横ずれすることなく回動してプッシュバルブ24を押し下げる。この面でも、作動体26の回動操作及びガスシリンダのロック解除を確実化できる。
つまり、本実施形態では、一対のレバー25は互いに独立しているため、一方のレバー25が回動しても、他方のレバー25は回動することなく作動体26を上から押さえ保持しており、従って、作動体26の浮きを防止して、プッシュバルブ24を的確に押し下げることができる。また、作動体26がばね33によって戻るに際しては、作動体26はガイド棒30aによってずれないように姿勢保持されていると共に、センターリブ32が左右レバー25の間に戻るようにガイドされるため、所定の姿勢に正確に戻される。
また、軸受キャップ36によってレバー25をアーム部18に取り付けるに際しては、レバー25は、押動部(先端部)31がセンターリブ32に当たることによってずれ不能に仮保持されるため、レバー25をアーム部18にいったんセットしてから手を離して、軸受キャップ36を一方の手で保持して他方の手でドライバ工具を持ってビスのねじ込みを行える。
つまり、図6(A)を参照して説明すると、レバー25は指当て部28がある上部に重心があるため、レバー25がセンターリブ32を介してばね33で上に押されても、浮き上がりは生じずに指当て部28が逃がし穴29の上端に当接した状態になり(レバー25が、作動体26のセンターリブ32と逃がし穴29の上内面との間に突っ張った状態になり)、かつ、レバー25の上部は上壁46で支持されている。
従って、レバー25をセットしてから手を離して軸受キャップ36をセットし、次いでねじ込み作業を行える。換言すると、レバー25がセンターリブ32と逃がし穴29とで仮保持されるため、作動体26とレバー25とセットしてから手を離しても、それら作動体26やレバー25は安定した状態に仮り保持される。その結果、軸受キャップ36を重ねてビス37をねじ込むことを、容易に行える。
また、作動体26はセンターリブ32やガイド棒30aによって水平方向のズレが規制されているため、作動体26がばね33に載っただけであっても、作動体26と左右レバー25は安定した状態に保持される。従って、軸受キャップ36の取り付け前にレバー25を仮保持することを確実化できると共に、軸受キャップ36を固定した後においては、既述のとおり、作動体26は安定した姿勢に保持される。
また、レバー25は軸受キャップ36によって離脱不能に保持される共に、作動体26はレバー25やガイド棒30a等によって姿勢が保持されているため、昇降操作装置を逆さまにしてもレバー25と作動体26を安定的に作動させることができる。従って、足元でレバー25で操作するような椅子にも転用可能である。
図7(A)から推測できるように、本実施形態では、レバー25の指当て部28を押し過ぎると、指当て部28がアウターシェル16に当たってレバー25の過剰な回動が阻止される。従って、指当て部28を押し過ぎてレバー25が折損したり変形したりするような不具合は生じない。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、座受けにアーム部を設ける場合、アーム部を、周方向に等間隔を隔てて3本又は4本設け、各アーム部にレバーを配置することが可能である。また、座又は座受けに腰当て部を設けることも可能である。また、本願発明は、スイングしない椅子にも適用できる。
作動体とレバーとが水平方向にずれないように保持する相対動規制部としては、レバーの下端に下向き鉤部を形成する一方、作動体の上面に、レバーの下向き鉤部が嵌まる凹所を形成することも可能である。また、レバーは、指当て部を上向きに引くと回動又はスライドする方式に構成することも可能である。作動体を横ずれしないように保持するガイド手段としては、作動体を平面視で四角形に形成して、各コーナー部をL形のガイドリブで囲うといったことも可能である。
本願発明は、脚支柱をガスシリンダで構成した椅子に適用できる。従って、産業上利用できる。
1 脚支柱(ガスシリンダ)
2 座受け
3 座
4 ガスシリンダの外筒
5 ガスシリンダの内筒
6 ベース
7 ベース本体
8 接地体
14 下リング部
15 インナーシェル
16 アウターシェル
17 上リング部
18 アーム部
23 持ち手穴
25 レバー
26 作動体
27 長溝
28 指当て部
29 逃がし穴
30 凹所
31 レバーの押動部
32 係合部の一例としてのセンターリブ
35 支軸
36 軸受キャップ
39 カバー

Claims (8)

  1. ガスシリンダより成る伸縮自在な脚支柱と、前記脚支柱に座受けを介して支持された座とを備え、
    前記ガスシリンダの上端に、当該ガスシリンダのロックを解除するため押し下げ式プッシュバルブが配置されている一方、
    前記座受けに、着座者の操作によって前記ガスシリンダのロックを解除する昇降操作装置が配置されている構成であって、
    前記昇降操作装置は、周方向に離れて独立して配置された複数本のレバーと、着座者による前記レバーの操作により前記ガスシリンダのプッシュバルブを押し下げる作動体とを備えており、
    前記作動体はばねによって上向きに付勢されている一方、
    前記各レバーは、平面視で前記ガスシリンダの軸心と交叉した方向に延びる細長い形態になっていて、前記ガスシリンダの軸心に向いた端部が前記作動体に上から当るようになっており、いずれのレバーを操作しても前記作動体が下降して前記プッシュバルブが押し下げられる、
    椅子。
  2. ガスシリンダより成る伸縮自在な脚支柱と、前記脚支柱に座受けを介して支持された座とを備え、
    前記座受けに、着座者の操作によって前記ガスシリンダのロックを解除する昇降操作装置が配置されている構成であって、
    前記昇降操作装置は、周方向に離れて独立して配置された複数本のレバーと、着座者による前記レバーの操作により前記ガスシリンダのロックを解除する作動体とを備え、
    前記各レバーは、平面視で前記ガスシリンダの軸心と交叉した方向に延びる細長い形態になっており、
    前記座受けは、前記ガスシリンダにおける可動部の上端部に固定された基部と、周方向に分離していて前記基部から上方に向かって延びる複数本のアーム部とを有して、
    隣り合った前記アーム部の間は空間になっており、かつ、前記アーム部は、上に行くに従って前記ガスシリンダの軸心から離れるように傾斜している、
    子。
  3. 前記座受けは、前記ガスシリンダにおける可動部の上端部に固定された基部と、前記座が固定された上支持部と、前記基部と上支持部とに繋がった複数本のアーム部とを有して、前記アーム部は、上に行くに従って前記ガスシリンダの軸心から離れるように傾斜している、
    請求項1に記載した椅子。
  4. 前記各アーム部の内側に、前記レバーが、当該レバーの上端部に設けた指当て部の押し又は引きにて回動するように配置されている一方、
    前記座受けの各アーム部には、前記レバーの指当て部の操作を許容するための逃がし穴が空いている、
    請求項2又は3に記載した椅子。
  5. 前記各アーム部の内面に、その長手方向に長い長溝が形成されて、前記長溝内に、前記レバーが、前記指当て部を外側から押すと上端と下端との間の中途部を支点にして回動するように配置されている、
    請求項2又は3に記載した椅子。
  6. 前記各レバーは回動支点になる支軸を有して、前記支軸は、前記アーム部に上から重ねて固定された軸受キャップによって回転自在に保持されており、
    かつ、前記アーム部には、前記各軸受キャップ及び前記作動体を覆うカバーが配置されている、
    請求項4に記載した椅子。
  7. 前記作動体とレバーとのうちいずれか一方又は両方に、当該作動体とレバーとが水平方向にずれることを抑制する相対動規制部が形成されている、
    請求項1~5のうちのいずれかに記載した椅子。
  8. 前記作動体は、前記ガスシリンダの軸心に対して倒れることが可能な状態で前記ばねによって支持されており、
    前記各レバーのうち1つのレバーで前記作動体を押し下げると他のレバーによって前記作動体が上から支持されることにより、前記作動体が傾斜姿勢になって前記プッシュバルブが押し下げられる、
    請求項1に記載した椅子。
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