JP2003164354A - 椅子及びその背インナー板 - Google Patents

椅子及びその背インナー板

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JP2003164354A JP2001366866A JP2001366866A JP2003164354A JP 2003164354 A JP2003164354 A JP 2003164354A JP 2001366866 A JP2001366866 A JP 2001366866A JP 2001366866 A JP2001366866 A JP 2001366866A JP 2003164354 A JP2003164354 A JP 2003164354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着座した人の体格に応じて背インナー板を押し
出すようにしたランバーサポート機能付きの椅子におい
て、背インナー板の撓み変形を容易ならしめると共に、
人の身体へのフィット性を高める。 【手段】背インナー板21に、多数本のスリット47,48 か
らなるサイドスリット群45を設けている。サイドスリッ
ト群45の存在により、背インナー板21は大きな曲率で容
易に変形する。背インナー板21は左右のローラで支持さ
れるが、左右のローラが当たる部分は非連続部49になっ
ているため、ローラがスリット47,48 にに嵌まり込む現
象を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子及びその背イ
ンナー板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】椅子において、背もたれを着座した人の
腰にフィットさせるため、ランバーサポート機構を設け
ることが行われている。
【0003】その一例として、特許第3038174号
公報には、座板と背当て板とを合成樹脂によって一体に
連続させると共に、それら座板と背当て板とにクッショ
ンを張った構造の椅子において、背もたれの裏側に背支
稈を立設し、この背支稈に、背当て板の左右中間部を前
向き凸状に変形させる側面視前向き凸状の突出部材を高
さ調節自在に取付けることが記載されている。
【0004】また、この特許第3038174号公報で
は、背当て板のうち突出部材の当たる部分が容易に撓み
変形するように、当該突出部材が当たる部分にスリット
を多段に形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、人の腰や背
は一般に平面視で後ろ向き状に湾曲しており、このた
め、背の前面は、一般に、人の腰や背の背面にフィット
するように平面視で前向き凹状に形成されている。
【0006】しかし、前記公報では、突出部材は幅狭で
あり、背当て板のうち左右中間部を部分的に支持する構
造であるため、背当て板の左右中間部が人の腰に強く当
たってしまい、着座した人に違和感を与える虞があっ
た。
【0007】特に、背もたれが後傾するロッキング椅子
の場合、ロッキング時には人の体圧が背もたれに強く作
用するため、人の腰が背もたれによって突き上げられる
ような状態になって、ロッキング状態での快適さが損な
われる虞があった。
【0008】本発明は、このような現状を改善すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る椅子は、座
と背もたれとを備えており、記背もたれは合成樹脂製の
背インナー板を備えている。そして、請求項1の発明で
は、前記背インナー板は、前後方向に撓み変形し得るよ
うに 1ヶ所又は複数の箇所で裏側から支持されており、
この背インナー板に、当該背インナー板が人の腰に当た
る部分を中心にして大きく撓み変形することを容易なら
しめるための変形容易化手段を、背インナー板の左右側
縁又はその近傍まで広がるように形成している。
【0010】請求項2の発明では、請求項1において、
前記インナー板の前面にクッションが張られており、こ
の背インナー板のうち着座した人の腰部が当たる部分
は、前後方向と上下方向とのうち少なくともいずれか一
方の方向に移動調節できる左右の支持体によって裏側か
ら支持されており、この背インナー板のうち縦長中心線
を挟んだ左右両側のエリアでかつ前記支持体が当たる高
さ位置とその上下両側とに、前記変形容易化手段とし
て、水平状又は傾斜状に延びるスリットを多段に形成し
て成るサイドスリット群を設けている。
【0011】請求項3の発明では、請求項2において、
前記支持体は、水平状の軸心回りに回転し得るローラで
あり、このローラが高さ調節自在及び前後移動調節自在
に配置されている一方、前記背インナー板におけるサイ
ドスリット群を構成する各段のスリットは、前記ローラ
が当たる部分を挟んだ左右両側においては略水平状に延
びていると共に、ローラが当たる部分が左右に分断され
るように非連続状又は非直線状に形成されている。
【0012】本発明は、請求項1〜請求項3のうちのい
ずれかに記載した椅子の背インナー板も含んでいる。
【0013】なお、本発明において背インナー板とは、
着座した人の上半身の体重が直接に又はクッションを介
して間接的に受ける部分であり、背板や背もたれ板、背
当て板などと言い換えてもよい。背インナー板はその背
面が外側に露出していても良いし、裏側に配置したカバ
ー類によって全部又は一部が隠れていても良い。
【0014】
【発明の作用・効果】本発明によると、変形容易化手段
を背インナー板の左右側縁又はその近傍まで広がるよう
に形成したことにより、背インナー板は大きく撓み変形
し得るため、着座した人へのフィット感を向上させるこ
とができる。
【0015】請求項2のように構成すると、背もたれで
着座した人の腰を支持できるランバーサポート機能を備
えるにおいて、背インナー板は左右の支持体の間で平面
視後ろ向き凹状に撓み変形し得るため、ランバーサポー
ト機能を保持しつつ、着座した人の腰に対するフィット
性を格段に向上することができる。
【0016】請求項3のようにランバーサポート機能の
支持手段としてローラを使用すると、高さ調節をスムー
スに行うことができ、また、変形容易化手段としてスリ
ット群を採用すると、加工を簡単に行える。
【0017】しかし、ローラを使用すると、ローラは線
接触の状態で背インナー板に当たるため、スリットが単
に水平状に延びているに過ぎない場合は、ローラがスリ
ットを押し広げるような状態になって、背インナー板が
破損したり、ランバーサポート機能が損なわれたりする
虞がある。
【0018】この点、請求項3のように、スリットの群
を、ローラが当たる部分が左右に分断されるように非連
続状又は非直線状に形成すると、背インナー板がスリッ
トの箇所で広げられる現象を防止できるため、背インナ
ー板の破損・変形やランバーサポート機能の低下を防止
することができる。
【0019】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0020】(1).第1実施形態(図1〜図21) .概要(図1〜図4) 先ず、図1〜図4に基づいて椅子の概要を説明する。図
1は右側面図、図2は正面図、図3は背面図、図4は部
材の分離斜視図である。
【0021】椅子は事務用等に使用されるいわゆる回転
椅子であり、脚支柱(ガスシリンダ)1を立設した脚2
と、座3と、肘掛け装置4と、背もたれ5と、ヘッドレ
スト6とを備えている。脚支柱1の上端には上向きに開
口したベース7が固定されており、ベース7の上方に正
面視で翼状に広がる中間部材8と、座3とが配置されて
いる。
【0022】詳細は省略するが、座3は、合成樹脂製の
座板(座インナー部材)にクッションを張った構造にな
っており、座板の左右両側部を中間部材に対して前後動
自在に装着している。
【0023】中間部材8の前部と後部とには、左右一対
ずつのブラケット部8a,8bを下向きに突設してお
り、前ブラケット部8aを左右長手の第1軸9でベース
7に連結されている。第1軸9がベース7に嵌まる穴1
0は前後長手の長穴になっている。
【0024】ベース7の前後略中間部には、揺動フレー
ム11の前部が左右長手の第2軸12によって連結され
ている。また、揺動フレーム11の前後中途部には、中
間部材8の後部ブラケット8bが左右長手の第3軸13
によって連結されている。
【0025】図4に示すように、第2軸12のうちベー
ス7の内部に位置した部位には弾性支持手段の一例とし
て、左右2本のねじりばね(キックばね)14が振り分
けて配置されており、これらねじりばね14の一端部を
受け部材15で上方から支持し、ねじりばね14の他端
には中間部材8の後部ブラケット8bが上方から当たっ
ている。
【0026】従って、揺動フレーム11はねじりばね1
4の弾性に抗して後傾し、かつ、中間部材8及び座3は
揺動フレーム11の後傾動に連動して後傾しつつ後退す
る(すなわち、座3が背もたれ5にシンクロする)。ね
じりばね14の初期弾性力は、受け部材15に係合した
つまみ16で調節できる。
【0027】揺動フレーム11は、後部に立ち上がり部
11aを有する側面視略L字状に形成されており、本実
施形態では、アルミのような軽合金(鉄のような他の金
属でも良い)のダイキャストや合成樹脂の成形によって
製造されている。
【0028】背もたれ5は、揺動フレーム11に取付け
たバックフレーム(背支柱)20と、バックフレーム2
0の手前側に配置した背インナー板21と、バックフレ
ーム20の裏側に配置した裏カバー(背アウター部材)
22とを備えている。背インナー板21の前面にはクッ
ション23を張っている。
【0029】以下、図5以下の図面に基づいて背もたれ
5の詳細を説明する。まず、背もたれの基本構造を、図
5〜図13を中心にして説明する。
【0030】図5は背インナー板21を省略した状態で
の背もたれ5の正面図、図6はクッション23を部分的
に表示した縦断側面図、図7はバックフレーム20と揺
動フレーム11の分離正面図、図8は背もたれの分離側
断面図、図9は背インナー板21の背面図で、(A)は
全体図、(B)は部分拡大図、図10は背インナー板の
上部の取付け状態を示す斜視図、図11は背インナー板
21の下部の取付け状態を示す斜視図、図12のうち
(A)はクロスで覆った状態の背インナー板の背面図、
(B)は(A)のB−B視断面図、図13は背もたれの
概略平面図、(B)は背インナー板21と裏カバー22
との分離平面である。
【0031】.背もたれの基本構造 既述のとおり、背もたれ5は、金属製のバックフレーム
20と合成樹脂製の背インナー板21と同じく合成樹脂
製の裏カバー22とを備えており、バックフレーム20
にはランバーサポート機構25を上下動自在に取付けて
いる。
【0032】例えば図7や図8に示すように、バックフ
レーム20は左右の支柱20aを備えており、左右の支
柱20aは上部横長部材20bと下部横長部材(下係合
部)20cとで連結されている。上部横長部材20bは
断面コ字状で下部横長部材20cは丸パイプになってい
るが、他の断面形状でも良い。また、更に中間横長部材
を配置しても良い。
【0033】バックフレーム20の左右支柱20aの下
端部は、揺動フレーム11の立ち上がり部11aに設け
た穴に嵌め込まれており、ねじ26で固定されている。
【0034】例えば図5に示すように、裏カバー22の
上部には前向きに突出した左右長手の水平リブ27を形
成しており、この水平リブ27に連設した状態で左右一
対の下向き開口筒部28が形成されており、この下向き
開口筒部28に、バックフレーム20の支柱20aの上
端を嵌め込み、ねじ29で固定している。
【0035】また、図5,図6、図8に示すように、裏
カバー22の下部には、バックフレーム20の下部横長
部材20cに上方から嵌合するブラケット部30を一体
に設け、ブラケット部30を下部横長部材20cにねじ
31で固定している。
【0036】このように、バックフレーム20は背もた
れ5の上部まで延びており、かつ、裏カバー22の前面
の箇所をバックフレーム20に固定するものであるた
め、裏カバー22をバックフレーム20に対して強固に
固定できる。
【0037】また、例えば図6,8,10に示すよう
に、背インナー板21の上部には、裏カバー22の水平
リブ27よりも上方に位置する左右長手の水平片33を
後ろ向きに突設しており、水平片33の左右両端部に、
円柱状の上取付け部34を下向きに突設し、これを、裏
カバー22の水平リブ27に連設した円筒状の上受け部
35に上方から嵌め込んでいる。
【0038】この場合、上取付け部34と背インナー板
21とは補強のために板状部34aによって一体に接続
されている一方、裏カバー22の上受け部35には、板
状部34aが嵌合する縦溝36(図10参照)を形成し
ている。
【0039】また、上取付け部34の先端には、上受け
部35の下端面に引っ掛かり係合する上係合爪37を一
体に設けている。このため、上取付け部34を上受け部
35に嵌め込むと、背インナー板21は上向き抜け不能
に保持される。図11に黒抜き矢印で示すように、係合
爪37を外側から内側に押しやった状態で背インナー板
21を上向きに押し上げると、背インナー板21を取り
外すことができる。
【0040】裏カバー22の左右両側部には、水平リブ
27に連設した状態で前向きに突出する縦リブ38が形
成されているが、係合爪37の箇所では縦リブ38は高
さがごく低い切り欠き部38aとなっていて、係合爪3
7の押し曲げ操作に支障が無いように配慮されている
(完全に途切れても良い)。
【0041】.背インナー板の他の構造 背インナー板21の下部には、バックフレーム20の下
部横長部材20cと裏カバー22との間の空間に上方か
ら入る下取付け部39を一体に形成している。下取付け
部39は、背インナー板21が手前側に移動し得るよう
に上下方向に長く延びており、その下端に、バックフレ
ーム20の下部横長部材20cに引っ掛かることによっ
て背インナー板21の前向き移動限度を規制する爪39
cを設けている。
【0042】また、図12に示すように、背インナー板
21には下取付け部39の上部と左右とから囲うような
スリット40が形成されており、このため、下取付け部
39を前後移動させるように容易に変形させることがで
きる。換言すると、下取付け部39を下部横長部材20
cに係合させた状態で、背インナー板21の下部を手前
に押しやるように容易に撓み変形させることができる。
【0043】背インナー板21を取付ける場合は、先に
下取付け部39を下部横長部材20cと裏カバー22と
の間に挿入してから、上部取付け部34を裏カバー22
の上受け部35に弾性に抗して嵌め込むことになる。取
り外しは逆の手順で行う。
【0044】背インナー板21の背面と下取付け部39
との間の間隔はバックフレーム20の下部横長部材20
cの直径よりも大きいため、背インナー板20がその下
部において前後動することが許容されており、このた
め、背インナー板20は側面視でも撓み変形が可能なっ
ており、その結果、着座した人に対するフィット感が高
い利点がある。
【0045】クッション23の表面はクロス(布等の表
皮材)32で覆われているが、図12に示すように、本
実施形態では、クロス32を袋状に形成して、その開口
縁をファスナー44を設けることにより、取付け・取り
外しの容易性を損なうことなく、クロス32をピンと張
った状態に保持している。
【0046】クロス32には、水平リブ27や下取付け
部39が露出するように穴を空けている。また、図10
や図12(B)に示すように、背インナー板21の水平
片33には左右に長い長溝穴41が形成されており、こ
の長溝穴41に、クロス32の上縁部32aを上方から
差し込むことにより、水平片33の箇所でクロス32を
美麗に処理している。
【0047】ヘッドレスト6は左右の支柱42を備えて
おり、左右の支柱42は、裏カバー22の前面に設けた
上下一対ずつの受け筒部43,43′に差し込み装着さ
れており、ねじで固定されている。
【0048】図9に示すように、背インナー板21のう
ち水平片33より下方の部位には、左右中間部を挟んだ
両側に位置するサイドスリット群45を形成している。
また、左右中間部には、水平状に延びる複数本のスリッ
トよりなるセンタースリット群46を形成している。
【0049】サイドスリット群45は、同じ高さ位置で
水平状に延びる外側スリット47の群と、外側スリット
47の内側に位置した内側スリット48の群とに分断さ
れており、各内側スリット48に、隣合った外側スリッ
ト47の端部間に入り込む段部48aを形成している。
このため、サイドスリット群45には、内外のスリット
47,48の群が分断された状態で重複した非連続部4
9が上下方向に延びるように形成されている。
【0050】各外側スリット47は、背インナー板21
の側端から開口するように切り開かれている。なお、図
17や図18のような側断面図ではスリット群は省略し
ている。
【0051】.ランバーサポート機構の構造 次に、図14以下の図面も参照してランバーサポート機
構25について説明する。
【0052】図14のうち(A)は部分平面図、(B)
は部分正面図,(C)は部分的な右側面図、図15は要
部の正面図、図16は背インナー板21の側縁部の正面
図、図17は図15のXVII−XVII視断面図、図18のう
ち(A)は図15の XVIII-XVIII視断面図、(B)は部
材の分離図、(C)は(A)の部分的な破断図、図19
は図18のXIX−XIX視断面図、図20は図18のXX−
XX視断面図、図21のうち(A)は図19の XXI-XXI視
断面図、(B)は作用を示す概略図である。
【0053】ランバーサポート機構25は、背インナー
板21のうち特に着座した人の腰に当たる部分を前向き
突出させることにより、着座した人に、その体格に応じ
て背もたれ5をフィットさせるためのものである。
【0054】本実施形態のランバーサポート機構25
は、バックフレーム20の支柱20aに上下動自在に装
着したスライドケース(昇降手段の一例)51と、左右
のスライドケース51を一体に連結する連結板(連結手
段の一例)52と、と、スライドケース51に設けた押
圧アーム(押圧手段の一例)53と、左右の押圧アーム
53を一緒に回動させるための連動軸(連動手段の一
例)54と、左右の押圧アーム53を操作する操作手段
の一例であるハンドル55とを備えている。
【0055】図19に示すように、スライドケース51
の内部には合成樹脂製の2つ割り式のスライダー50が
装着されている。また、図15及び図17に示すよう
に、スライダー56には下向き(上向きでも良い)に延
びる片持ち梁状で先端が側断面山形に形成された撓み爪
57を設ける一方、裏カバー22のうちスライドケース
51の後方位置に設けたリブ58に、前記撓み爪57が
係合する側面視鋸歯状の凹凸部58aを形成している。
【0056】従って、スライドケース51に対して上向
き又は下向きのある程度の力を掛けると、撓み爪57を
弾性変形させてランバーサポート機構25を上下動させ
ることができ、かつ、上下方向の外力がなくなると、ラ
ンバーサポート機構25はその高さに停止する。これに
より、身長の違いに関係なく、着座した人の腰を的確に
支持することができる。
【0057】スライドケース51及びスライダー56に
は、連動軸54の左右端部が回転可能に貫通している。
連動軸54は左右スライドケース51の間でクランク状
に曲げられており、図18(C)に示すように、連動軸
54のクランク部を連結板52に当てることにより、一
方方向の回転限度が規制されている。
【0058】図21に示すように、スライドケース51
の左右側面部には、平断面略コ字状で上下に延びる受け
ケース60が固定されており、この受けケース60に平
断面略コ字状の前記押圧アーム53が前方から被さって
いる。そして、押圧アーム53の上部に前記連動軸54
の左右端部が貫通しており、連動軸54に押圧アーム5
3を固定している。
【0059】従って、押圧アーム53は連動軸54と一
体に回動する。連動軸54の端部は受けケース60に貫
通しており、受けケース60は連動軸54に対する軸受
けの役割も果たしている。
【0060】受けケース60の上下中途部には、左右長
手の支軸61により、歯車62とカム63とが回転自在
に支持されている。支軸61と歯車62とカム63とは
一体に回転するようになっている。
【0061】図21に示すように、歯車62の外周面で
押圧アーム53を支持するようになっているが、歯車6
3の外周面に軸心からの距離が異なる複数(6個)のカ
ム面62aが形成することにより、歯車62が回転する
と押圧アーム53における連動軸54の端部を中心にし
て回動するように設定している。
【0062】押圧アーム53の下端には、背インナー板
21の背面に当たるローラ64を設けている。背インナ
ー板21は平面視で前向き凹状に湾曲しているため、図
20に示すように、ローラ64はテーパ状に形成されて
いる。
【0063】そして、図16に示すように、背インナー
板21における左右サイドスリット群45の非連続部4
9にローラ64が当たるように設定している。なお、ロ
ーラ64は左右のサイドスリット群45の全高にわたっ
て昇降する訳ではなく、ローラ64が昇降する範囲は限
られている。従って、非連続部49は、少なくともロー
ラ64が当たる範囲に形成すれば足りる。
【0064】ところで、ローラ64は水平状の姿勢で線
接触の状態で背インナー板21に当たるため、仮にサイ
ドスリット群45が直線状に延びるスリットによって形
成されているに過ぎない場合は、ローラ64でスリット
が押し広げられ、背インナー板21が破損・変形する虞
があると共に、ローラ64による背インナー板21の押
し出しが不完全になる虞がある。
【0065】これに対して本実施形態のようにローラ6
4を背インナー板21の非連続部49に当てると、内外
のスリット47,48は繋がっていないため、ローラ6
4がどの高さ位置にあっても、背インナー板21がスリ
ット47,48の箇所で押し広げられることはなく、そ
の結果、背インナー板21の破損変形を防止できると共
に、ローラ64による背インナー板21の押し出し機能
が不完全になることはない。
【0066】また、既に述べたように、内外のスリット
47,48がその端部において上下に重複していること
と、外側スリット47が背インナー板21の側端に開口
していることとが相俟って、背インナー板21を側面視
で前向き凸となるように的確に撓み変形させることがで
きる。
【0067】図18に示すように、受けケース60の内
部には、連動軸54の端部に固定されたシーソー式回動
部材65が配置されており、回動部材65に、歯車62
に噛合する爪材66を取付けている。従って、回動部材
65を回動させると、歯車62とカム63とを回転させ
ることができる。
【0068】この場合、回動部材65を図18の黒抜き
矢印方向に回動させると歯車62が右側面視で半時計回
り方向のみに間欠的に回転するように、歯車62の歯を
非対称状台形に形成して、かつ、受けケース60に、歯
車62の逆転を阻止する弾性ストッパー67を取付けて
いる。
【0069】そして、左右の回動部材65にハンドル5
5の左右端部をねじ68で固定している。ハンドル55
は裏カバー22を後ろ側から覆うように形成されてい
る。また、ハンドル55の左右端部に立ち上がり部55
aを設け、立ち上がり部55aの上端が回動部材65に
固定されている。ハンドル55と裏カバー22との間に
は、当該ハンドル55を人が握ったり、ハンドル55に
服やタオルなどを掛けたりすることのできる程度の空間
が空いている。
【0070】.ランバーサポート機構の動き ハンドル55を手で持って手前側に回動させると、回動
部材65が回動して歯車63が位置方向に間欠的に回転
するため、すなわち、歯車63はロータリー式になって
いるため、押圧アーム53が回動することによって背イ
ンナー板21を少しずつ押し出せると共に、背インナー
板21を最大突出位置まで押し出してから次にハンドル
55を回動させると、背インナー板21は最も後退した
位置に戻る。
【0071】また、ハンドル55を手で持ってある程度
の力を掛けて上下方向に押し引きすると、前記した撓み
爪51と凹凸部52aとの作用により、ランバーサポー
ト機構25をごく細かいピッチで上下動させることがで
きる。
【0072】本実施形態のようにハンドル55の左右端
部に立ち上がり部(端部から見ると垂下部となる)55
aを設けると、着座した状態でハンドル55を簡単に掴
むことができるため、着座した状態のままでランバーサ
ポート機構25の高さ調節や突出量調節を簡単に行うこ
とができる利点がある。なお、本実施形態では、ハンド
ル55の操作は、上半身を背もたれ5から浮かした状態
で行う。
【0073】図18から容易に理解できるように、ロー
ラ64を押圧アーム53に取付けるに当たっては、押圧
アーム53の左右側板に形成したくびれ状穴69にボス
70を強制的に嵌め込んでおり、このため、ローラ64
をワンタッチ的に取付けることができる。
【0074】なお、背インナー板21の支持手段として
は必ずしもローラ64である必要はなく、例えば押圧ア
ーム53を背インナー板21に当てるだけでも良いが、
ローラ64を使用すると上下高さ調節をスムースに行え
る。
【0075】(2).第2実施形態(図22〜図32) 図22〜図32では第2実施形態を示している。この実
施形態は、背インナー板21と裏カバー22との別形態
を示しており、背もたれ4との基本的な構造は第1実施
形態と同じである。
【0076】.裏カバー 裏カバー22は図22〜25に示されている。図22は
背インナー板21と裏カバー22との分離側断面図、図
23は裏カバー22の正面図、図24は図23の XXIV-
XXIV視断面図である。
【0077】裏カバー22は第1実施形態の場合とほぼ
同様であるが、第1実施形態との相違点としては、下部
の前面に、背インナー板21の下取付け部39が係合す
る係止バー72を一体に形成している点が挙げられる
(第1実施形態では、下取付け部39はバックフレーム
20の下横長部材20cに係合していた)。
【0078】このように係止バー72を裏カバー22に
設けると、係止バー72はバックフレーム20とは関係
なしに任意の位置に配置できるため、背インナー板21
の下取付け部39の位置も、任意の位置に形成できる利
点がある。
【0079】ヘッドレスト6の支柱42の下端を支持す
るために裏カバー22に設けた下方の受け筒部43′に
は、支柱42に形成した係合穴42aに係合する爪43
aを形成している。従って、支柱42は上向き抜け不能
に保持される(なお、この点は第1実施形態も同じであ
る)。
【0080】.背インナー板 背インナー板21は、図22に加えて、図25〜32に
示されている。図25は背面図、図26はクッション2
3を張った状態での部分的な側断面図、図27は部分的
な背面図、図28は図27の XXVIII-XXVIII視断面図、
図29は図27の XXIX-XXIX視断面図、図30は裏側か
ら見た部分的な破断斜視図、図31は通常の姿勢におい
て図30の XXXI-XXXI視の高さ位置で切断した平断面
図、図32は背インナー板21と裏カバー22との取付
けを示す分離断面図である。
【0081】背インナー板21には水平片33を形成し
ているが、この場合、例えば図30に示すように、水平
片33の先端縁に下向きリブ33aを形成しており、更
に、図31に示すように、水平片33の左右両側の部位
では前向き凹所73を形成し、これに補強リブ74を形
成している。
【0082】背インナー板21の上取付け部34は、下
向き開口のスリットによって側面視で二股状に形成され
ていると共に、上下貫通する穴75が空いている。ま
た、上係合爪37は前向きに突出している。
【0083】そして、図32に示すように、背インナー
板21の上取付け部34を裏カバー22の上受け部34
に嵌め込むことになるが、背インナー板21の上取付け
部34は二股状であるため、上取付け部34を簡単に嵌
め込むことができる。
【0084】そして、上取付け部33に貫通した穴75
にねじ(ビス)76をねじ込んだり、ピン77を嵌め込
んだりすると、上取付け部34は変形不能に保持される
ため、背インナー板21は裏カバー22に固定された状
態に保持される。つまり、背インナー板21は、着脱の
容易性を損なうことなく、裏カバー22に対して強固に
取付けることができる。
【0085】第1実施形態と同様に、背インナー板21
の水平片33は上向きに露出しているため、ねじ76や
ピン77の挿脱は簡単に行うことができる。
【0086】図27及び図28に示すように、水平片3
3には、クロス32の上縁部32aを挟み込む長溝穴4
1が形成されているが、本実施形態では、長溝穴41
は、左右の凹所74の間の部位に形成している。
【0087】また、クロス32aの上縁部32aは縫着
等によって筒状に形成されており、これに針金のような
線材(又は棒材)78を挿入し、この線材78の両端部
は、背インナー板21に形成した鉤部79に引っ掛けて
いる。従って、クロス32の上縁部32aが長溝穴41
から外れることはない。
【0088】図27及び図29に示すように、背インナ
ー板21のうち水平片33の付け根部のような適当な部
位に、左右一対の穴80を空けており、この穴80に、
クロス32に縫着等によって一体に設けた吊り紐81を
通して、この吊り紐81を背インナー板21の裏側で結
んでいる。このため、クロス32がずり下がることを防
止できる。
【0089】クッション23には、吊り紐81を挿通す
るための逃がし穴82が空いている。なお、吊り紐81
を通すための穴の個数や場所には自由に設定できる。
【0090】本実施形態のサイドスリット群45は第1
実施形態と同様の形状であるが、第1実施形態とは異な
って、非連続部49は上部に行くに従って左右外側にず
れるように形成されている。これは、背インナー板21
のうちら人の腰に当たる部分が容易に変形し、かつ、変
形の程度をサイドスリット群45の上部に行くに従って
小さくすることにより、背インナー板41を滑らかに変
形させて、背インナー板21を人の身体にフィットさせ
るためである。
【0091】サイドスリット群45のうち、上下に隣合
ったセンタースリット群46で挟まれた高さに位置した
ものは、センタースリット46に近接する部位まで延長
させている。これは、背インナー板21のうち人の腰に
当たる部分を容易に変形させるためである。
【0092】本実施形態では、クッション32は背イン
ナー板21にインサート成形法によって一体に接着して
いる。このため、図26に示すように、クッション21
はサイドスリット群45やセンタースリット群46を貫
通して、背インナー板21の裏側まで回り込んでいる。
【0093】また、図25に示すように、背インナー板
21には、クッション23が入り込む捨て穴83を多数
形成している。言うまでもないが、クッション23は単
に重ねただけでも良いし、接着剤によって接着してもよ
い。
【0094】(3).他の実施形態(図33〜図39) 図33〜図39では、スリットの別形態を示している。
このうち図33に示す第3実施形態では、サイドスリッ
ト群45の外スリット47は、背インナー板21の外側
には開口しない状態に形成している。
【0095】図34に示す第4実施形態では、サイドス
リット群45を構成するスリット85は、左右に連続す
ると共に中途部に段部85aを備えた状態に形成されて
いる。
【0096】図35に示す第5実施形態では、サイドス
リット群45は、左右に連続して長く延びると共に中途
部に山部86aを備えたメインスリット86と、背イン
ナー板21の外側に開口する短い長さのサブスリット8
7とで構成されている。
【0097】図36に示す第6実施形態では、サイドス
リット群45を内外のスリット47,48によって形成
した場合において、両スリット47,48に、平面視で
互いに重なるような傾斜部47b,48bを形成してい
る。図37に示す第7実施形態は、サイドスリット群4
5の形状は第1実施形態と同じであるが、非連続部49
を厚肉に形成している((B)は(A)のB−B視断面
図でる)。
【0098】図38に示す第8実施形態では、背インナ
ー板21の中間部を鼓形のローラ788で支持してい
る。また、センタースリット群46は正面視で山形に形
成されており、サイドスリット群45は正面視で傾斜状
に延びるように形成されている。
【0099】(4).その他 本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。
【0100】例えば裏カバー及び背インナー板は、デザ
イン等の必要に応じて様々に具体化することができる。
ランバーサポート機構を設ける場合、その構造は図示の
ものに限定されるものではなく、例えば片側だけにハン
ドルを設けるなど、様々に具体化することができる。背
インナー板は裏カバーのみに取付けても良い。
【0101】背インナー板の下部を裏カバー又はバック
フレームに取付ける手段としては、裏カバー又はバック
フレームに側面視で上向きの鉤状受け部を設ける一方、
背インナー板の裏面に、前記受け部に嵌まる平面視門型
の下取付け部を設けるなどしても良い。もちろん、他の
遊び付き係合手段を設けても良い。
【0102】背インナー板の変形容易化手段としてはス
リット群には限定されず、例えばスリットに相当する部
分を薄肉化したり、或いは、スリットに相当する部分だ
けをエラストマーのような軟質樹脂製としたりすること
も可能である。
【0103】背インナー板がスリットの箇所で広がり変
形することを防止する広がり防止手段としては、実施形
態のように背インナー板のスリット群に非連続部を形成
することには限らず、支持手段が複数の上下に広い面積
で背インナー板に当たるように構成することもの可能で
ある(上下に位置をずらした複数のローラで背インナー
板を支持しても良い)。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子の右側面図である。
【図2】椅子の正面図である。
【図3】椅子の背面図である。
【図4】ベースと中間部材との分離斜視図である。
【図5】背インナー板を省略した状態での背もたれの正
面図である。
【図6】クッションを部分的に表示した縦断側面図であ
る。
【図7】バックフレームと揺動ハンドルの分離正面図で
ある。
【図8】背もたれの分離側断面図である。
【図9】背インナー板の背面図である。
【図10】背インナー板の上部の取付け状態を示す斜視図
である。
【図11】背インナー板の下部の取付け状態を示す斜視図
である。
【図12】 (A)はクロスで覆った状態の背インナー板の背
面図、 (B)は (A)の B-B視断面図である。
【図13】 (A)は背もたれの概略平面図、 (B)は背インナ
ー板と裏カバーとの分離平面である。
【図14】 (A)は部分的な分離平面図、 (B)は部分正面
図、 (C)は部分的な右側面図である。
【図15】ランバーサポート機構の要部の正面図である。
【図16】背インナー板の側縁部の正面図である。
【図17】図15のXVII−XVII視断面図である。
【図18】 (A)は図15の XVIII-XVIII視断面図、 (B)は
部材の分離図、 (C)は(A)の部分的な破断図である。
【図19】図18のXIX-XIX 視視断面図である。
【図20】図18のXX−XX視断面図である。
【図21】 (A)は図19の XXI-XXI視断面図、 (B)は作用
を示す概略図である。
【図22】第2実施形態に係る図で、背インナー板と裏カ
バーとの分離側断面図である。
【図23】裏カバーの正面図である。
【図24】図23の XXIV-XXIV視断面図である。
【図25】背面図である。
【図26】クッションを張った状態での背インナー板の部
分的な側断面図である。
【図27】背インナー板の部分的な背面図である。
【図28】図27の XXVIII-XXVIII視断面図である。
【図29】図27の XXIX-XXIX視断面図である。
【図30】背インナー板を裏側から見た部分的な破断斜視
図である。
【図31】通常の姿勢において図30の XXXI-XXXI視の高
さ位置で背インナー板を切断した平断面図である。
【図32】背インナー板と裏カバー22との取付けを示す
分離断面図である。
【図33】第3実施形態を示す図である。
【図34】第4実施形態を示す図である。
【図35】第5実施形態を示す図である。
【図36】第6実施形態を示す図である。
【図37】第7実施形態を示す図である。
【図38】第8実施形態を示す図である。
【符号の簡単な説明】
5 背もたれ 7 ベース 21 背インナー板 22 裏カバー 25 ランバーサポート機構 45 サイドスリット群 46 センタースリット群 47 外スリット 48 内スリット 49 非連続部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座と背もたれとを備えており、 前記背もたれは合成樹脂製の背インナー板を備えてお
    り、この背インナー板は、前後方向に撓み変形し得るよ
    うに 1ヶ所又は複数の箇所で裏側から支持されており、
    この背インナー板に、当該背インナー板が人の腰に当た
    る部分を中心にして大きく撓み変形することを容易なら
    しめるための変形容易化手段を、背インナー板の左右側
    縁又はその近傍まで広がるように形成している、椅子。
  2. 【請求項2】前記インナー板の前面にクッションが張ら
    れており、この背インナー板のうち着座した人の腰部が
    当たる部分は、前後方向と上下方向とのうち少なくとも
    いずれか一方の方向に移動調節できる左右の支持体によ
    って裏側から支持されており、この背インナー板のうち
    縦長中心線を挟んだ左右両側のエリアでかつ前記支持体
    が当たる高さ位置とその上下両側とに、前記変形容易化
    手段として、水平状又は傾斜状に延びるスリットを多段
    に形成して成るサイドスリット群を設けている、請求項
    1に記載した椅子。
  3. 【請求項3】前記支持体は、水平状の軸心回りに回転し
    得るローラであり、このローラが高さ調節自在及び前後
    移動調節自在に配置されている一方、 前記背インナー板におけるサイドスリット群を構成する
    各段のスリットは、前記ローラが当たる部分を挟んだ左
    右両側においては略水平状に延びていると共に、ローラ
    が当たる部分が左右に分断されるように非連続状又は非
    直線状に形成されている、請求項2に記載した椅子。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のうちのいずれかに記
    載した椅子の背インナー板。
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JP2008302061A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Itoki Corp 椅子
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