JP7452153B2 - 自己粘着シート、および自己粘着シート用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、自己粘着シート、および自己粘着シート用樹脂組成物に関する。
従来、菓子などの収容容器を繰り返し開封および封止可能とする手段の一つとして、樹脂製の粘着体(粘着シート)を容器の開口部に設けることが行われている。例えば、特許文献1では、(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂および架橋剤を含む所定の樹脂組成物を架橋してなる自己粘着体(自己粘着シート)を包装容器の開口部に設けることが開示されている。
具体的には、特許文献1では、容器本体と蓋体とが当接する位置に自己粘着シートを設け、自己粘着シート同士、または、自己粘着シートと容器本体または蓋体の部材とを貼り合わせることにより容器を封止している。そして、自己粘着シートは、容器を開いた状態としても自己粘着性を喪失しないため、自己粘着シートを再び容器本体などに対して粘着させて容器を繰り返し封止することができるとされている。
国際公開第2016/199523号
しかしながら、上述した先行技術の自己粘着シートは、容器が開封された状態でも表面粘着性(タック)を有しているため、表面に様々な異物が付着し易く、容器の開封および封止を繰り返すと、異物が自己粘着シートに付着して粘着性が低下する問題があった。
そこで、本発明者らは、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着を抑制可能な自己粘着シートであれば、上記問題を解決できると考え、検討を行った。
したがって、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能な自己粘着シート、および、該自己粘着シートを得るために用いる自己粘着シート用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。その結果、本発明者らは、紫外線硬化型樹脂と、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物と、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンとを含む樹脂組成物を硬化させてなる自己粘着シートであれば、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物は、紫外線硬化型樹脂と、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物と、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンとを含むことを特徴とする。このように、紫外線硬化型樹脂と、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物と、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンとを含有させれば、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能な自己粘着シートを得ることができる。
また、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物では、前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物が前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して5質量部以上15質量部以下含まれることが好ましい。このようにペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の含有量が上記所定の範囲内であれば、得られる自己粘着シートは、樹脂と貼り付けたときにより高い粘着性を発現しつつ、樹脂以外の異物の付着をより抑制することができる。
また、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物では、前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンが前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して0.02質量部超0.8質量部未満含まれることが好ましい。このように変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンの含有量が上記所定の範囲内であれば、得られる自己粘着シートは、樹脂と貼り合わせたときにより高い粘着性を発現しつつ、樹脂以外の異物の付着をより抑制することができる。
また、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物では、前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンに対する、前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の質量比(ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物/変性されていてもよいポリジアルキルシロキサン)が5以上300以下であることが好ましい。このように、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンに対するペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の質量比が上記所定の範囲内であれば、得られる自己粘着シートは、樹脂と貼り合わせたときにより高い粘着性を発現しつつ、樹脂以外の異物の付着をより抑制することができる。
また、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物では、前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物がペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。このようにペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物がペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種であれば、得られる自己粘着シートは、樹脂と貼り合わせたときにより高い粘着性を発現しつつ、樹脂以外の異物の付着をより抑制することができる。
また、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物では、前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンがポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。このように、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンがポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンであれば、得られる自己粘着シートの表面に良好にスリップ性が付与され、樹脂以外の異物の付着を更に抑制することができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の自己粘着シートは、上述した自己粘着シート用樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする。このように、上述した自己粘着シート用樹脂組成物を用いれば、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着を抑制することができる自己粘着シートを得ることができる。
本発明によれば、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能な自己粘着シートを提供することができる。
また本発明によれば、上記自己粘着シートを得るために用いる自己粘着シート用樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の自己粘着シート用樹脂組成物は、本発明の自己粘着シートを得る際に好適に用いることができる。また、本発明の自己粘着シートは、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物を用いて製造することができる。
<自己粘着シート用樹脂組成物>
本発明の自己粘着シート用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう)は、紫外線硬化型樹脂と、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物と、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンとを含み、任意で、その他の添加剤を更に含む。
そして、本発明の自己粘着シート用樹脂組成物を用いることで、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能な自己粘着シートを得ることができる。
<<紫外線硬化型樹脂>>
本発明の樹脂組成物に含まれる紫外線硬化型樹脂は、特に限定されず、自己粘着シートの製造に従来から用いられている任意の紫外線硬化型樹脂を用いることができる。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、分子内にアクリロイル基およびメタクリロイル基などの反応性を有する官能基(反応性官能基)を含有する紫外線硬化型ポリマー、オリゴマー、モノマーなどを1種または2種以上を混合して用いることができる。この紫外線硬化型ポリマー、オリゴマー、モノマーなどに紫外線を照射すると、反応性官能基同士および/または反応性官能基と後述するペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物とが反応することで、硬化物が得られる。
ここで、紫外線硬化型ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、紫外線硬化型アクリルポリマーを用いることができる。紫外線硬化型アクリルポリマーとは、アクリルモノマーを重合して得られるアクリルポリマーを主鎖として有する紫外線硬化型ポリマーである。なお、アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸等のエチレン性不飽和カルボン酸モノマー;(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー;などが挙げられる。なお、本明細書中において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
また、紫外線硬化型オリゴマーおよびモノマーとしても、特に限定されることはなく、ラジカル重合が可能なエチレン性不飽和基を有する、付加重合または架橋可能な公知のモノマー、オリゴマー等を使用することができる。
これらの紫外線硬化型オリゴマー、およびモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド化合物;スチレン、ビニルトルエン等のビニル系芳香族化合物;アクリルニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム等のN-ビニル化合物;エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のポリオールのジ(メタ)アクリレート;ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のジオールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、メチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルヒドロキシプチルビニルエーテル等のビニルエ―テル;並びにウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどを好適に使用することができる。これらの化合物は1種または2種以上を混合して用いることができる。中でも、ウレタン(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
なお、紫外線硬化型オリゴマーおよびモノマーは、後述する「ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物」とは異なる成分である。
<<ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物>>
本発明の樹脂組成物は、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物を含む。「ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物」とは、ペンタエリスリトールに由来する骨格を有し、かつ、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を1分子当たり合計で3個以上有する化合物をいう。本発明の自己粘着シート用樹脂組成物は、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物を含むため、紫外線照射による硬化時に、紫外線硬化型ポリマーの分子間の架橋構造の形成が良好に促進される。そして、得られる硬化物は、樹脂に貼り合わせたときに適切な粘着性を発現しつつ、表面粘着性(タック)を抑制することができる。
ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の官能数は、6官能以下が好ましく、5官能以下がより好ましく、4官能以下が更に好ましい。
ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の具体例としては、例えば、(ジ)ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、(ジ)ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味する。
中でも、得られる硬化物に、樹脂に対する適切な粘着性を付与し、かつ、該硬化物の表面粘着性(タック)を良好に抑制する観点から、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物としては、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能のアクリレート化合物およびペンタエリスリトール骨格を有する4官能のアクリレート化合物からなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種を用いることがより好ましく、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能のアクリレート化合物とペンタエリスリトール骨格を有する4官能のアクリレート化合物との混合物を用いることが更に好ましく、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物を用いることが特に好ましい。
また、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能のアクリレート化合物とペンタエリスリトール骨格を有する4官能のアクリレート化合物との混合物を用いる場合、混合物中のペンタエリスリトール骨格を有する3官能のアクリレート化合物の含有割合は30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、また、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。
樹脂組成物中のペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の含有割合は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、7.5質量部以上であることがより好ましく、また、15質量部以下であることが好ましく、12.5質量部以下であることがより好ましい。樹脂組成物中のペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の含有割合が上記下限未満であると、得られる硬化物の表面粘着性(タック)が高くなりすぎ、異物が付着する虞がある。一方、樹脂組成物中のペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の含有割合が上記上限を超えると、得られる硬化物を樹脂と貼り合わせた際の粘着性が低下する虞がある。
<<変性されていてもよいポリジアルキルシロキサン>>
本発明の樹脂組成物は、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンを含む。このようなポリジアルキルシロキサンが含まれることで、該樹脂組成物を硬化して得られる硬化物の表面にスリップ性が付与され、樹脂以外の異物の付着が抑制される。ここで、ポリジアルキルシロキサンは、シロキサン結合が連結してなる直鎖状ポリマー(ポリシロキサン)であって、ポリシロキサンの両末端および側鎖がアルキル基である化合物である。ポリシロキサンにおける各アルキル基は同一でも異なっていてもよい。
また、ポリジアルキルシロキサンの上記アルキル基は炭素数1以上20以下のアルキル基であることが好ましく、全てメチル基であることが特に好ましい。すなわち、ポリジアルキルシロキサンは、ポリジメチルシロキサン(ジメチルシリコーンオイル)であることが特に好ましい。
なお、ポリジアルキルポリシロキサンの末端および/または側鎖のアルキル基の一部が水素で置換されていてもよい。したがって、ポリジアルキルシロキサンは、例えば、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどのアルキルハイドロジェンポリシロキサンでもよい。
また、ポリジアルキルポリシロキサンの末端および/または側鎖のアルキル基の一部が水酸基で置換されていてもよい。すなわち、ポリジアルキルポリシロキサンは水酸基置換ポリジアルキルシロキサンでもよい。
また、得られる硬化物の表面に適切なスリップ性を付与する観点から、上記ポリジアルキルシロキサンは、ポリシロキサンの側鎖および末端の一部に上記アルキル基以外の有機基が導入されてなる変性ポリジアルキルシロキサンであることが好ましい。導入する有機基としては、適切なスリップ性を付与できる限り特に限定されないが、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンオキシドから選ばれるポリエーテル基;フェニル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基;フロロアルキル基などのハロゲン化アルキル基;ポリエステル基;ステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;炭素数21以上40以下の分岐または直鎖の長鎖アルキル基が挙げられる。
ポリシロキサンに導入される上記有機基の結合位置は特に限定されず、ポリシロキサンの側鎖のみに導入されてもよく;一方の末端にのみ導入されてもよく;両末端にのみ導入されてもよく;側鎖と、一方のまたは両方の末端とに導入されていてもよい。
また、変性ポリジアルキルシロキサンにおける上記有機基による変性度は、特に限定されないが、ケイ素原子のモル数に対して、5mol%以上であることが好ましく、7mol%以上であることがより好ましく、また、80mol%以下であることが好ましく、70mol%以下であることがより好ましい。
上述した変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンは、一種単独でまたは二種以上を任意の割合で組み合わせて用いることができる。得られる硬化物の表面に良好にスリップ性を付与し、樹脂以外の異物の付着を更に抑制する観点から、変性ポリジアルキルシロキサンが好ましく、ポリエーテル変性ポリジアルキルシロキサンがより好ましく、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンが特に好ましい。
樹脂組成物中の変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンの含有割合は、紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、0.02質量部超であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、また、0.8質量部未満であることが好ましく、0.4質量部以下であることがより好ましい。樹脂組成物中の変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンの含有割合が上記下限以下であると、得られる硬化物に十分なスリップ性が付与されず、異物が付着する虞がある。一方、樹脂組成物中の変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンの含有割合が上記上限以上であると、得られる硬化物を樹脂と貼り合わせたときの粘着性が低下する虞がある。
<<変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンに対する、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の質量比>>
樹脂組成物において、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンに対する、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の質量比(ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物/変性されていてもよいポリジアルキルシロキサン)は、5以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、また、300以下であることが好ましく、200以下であることがより好ましい。上記質量比が上記範囲内であれば、得られる硬化物は、樹脂と貼り合わせたときにより高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着をより抑制することができる。
<<その他の添加剤>>
本発明の自己粘着シート用樹脂組成物は、上述した紫外線硬化型樹脂、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物、および変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンの他に、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物以外の架橋剤、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサン以外の表面改質剤、光重合開始剤、フィラーなどのその他の成分を必要に応じて含んでいてもよい。
<自己粘着シート>
本発明の自己粘着シートは、上述した本発明の自己粘着シート用樹脂組成物を紫外線照射により硬化させることで製造される。そして、本発明の自己粘着シートは、上述した本発明の自己粘着シート用樹脂組成物を用いて製造されるため、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、また、樹脂と貼り合わせていないときは樹脂以外の異物の付着を抑制することができる。ここで、異物としては、限定されないが、茶葉、食品屑、糸屑、毛、塵埃などが想定される。
また、本発明の自己粘着シートを貼り合わせる樹脂としては、本発明の自己粘着シートと貼り合わせたときに粘着性を発現できれば特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ウレア樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーンポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
本発明の自己粘着シートが、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着を抑制することができる理由は必ずしも定かではないが、以下のとおりと推察される。すなわち、紫外線硬化型樹脂を酸素の存在下で紫外線硬化させると、酸素により硬化反応が阻害され、得られる硬化物が表面粘着性(タック)を有する。そのため、異物が付着し易くなる。しかし、ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物を用いると、理由は定かではないが、酸素存在下で紫外線硬化を行っても、硬化反応が阻害されないため硬化物の表面粘着性(タック)が小さく、また、樹脂と貼り合わせたときに適切な粘着性を発現するようになる。さらに、変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンにより、得られる硬化物の表面に適度なスリップ性が付与されて樹脂以外の異物の付着が抑制されるため、該異物の付着による粘着力の低下が防止される。以上のような機序により、本発明の自己粘着シートは、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着を抑制することができると推察される。
本発明の自己粘着シートの厚さは、特に限定されないが、取り扱い性および良好な粘着性を発現させる観点から、1μm以上50μm以下の範囲であることが好ましい。
<<自己粘着シートの製造方法>>
本発明の自己粘着シートの製造方法は、特に限定されず、本発明の自己粘着シートは、例えば、以下の方法で製造することができる。
まず、上述した樹脂組成物を基材の表面上に塗布し、樹脂組成物の塗膜を形成する。次いで、上記塗膜に対して紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させることで、樹脂組成物の硬化物である自己粘着シートを基材上に形成することができる。
樹脂組成物の塗布方法は、特に限定されず、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、スクリーンコーター、ドクターナイフコーター、コンマナイフコーター、グラビアコーターなどの一般に使用されているコーティング装置を使用することができる。
樹脂組成物の塗膜の厚さは、特に限定されないが、硬化後の樹脂層(自己粘着シート)の厚さが1μm以上50μm以下となる厚さであることが好ましい。
紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する基材としては、特に限定されることはなく、例えば、紙基材、プラスチックシートなどを使用することができる。
紙基材としては、例えば上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、カートン紙、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などが挙げられる。
プラスチックシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ(エチレン‐ビニルアルコール共重合)樹脂、およびこれらの樹脂の混合物または積層物からなるシートを用いることができる。
基材の厚さは、特に限定されないが、通常、10μm以上200μm以下である。
このように製造した自己粘着シートは、基材を有する積層体として、または、基材から任意の方法で剥離した状態で、例えば後述する用途に使用することができる。
<<自己粘着シートの用途>>
上述したとおり、本発明の自己粘着シートは、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現しつつ、樹脂以外の異物の付着を抑制することができるため、再剥離性(リワーク性)が要求される用途に好適に使用することができる。例えば、本発明の自己粘着シートは、開口部を繰り返し開封および封止する容器において、該開口部を封止するための接着用途に好適に使用することができる。この場合、容器を閉じたときに本発明の自己粘着シート同士が張り合わされるように、本発明の自己粘着シートを容器の開口部に接着剤などにより固定すればよい。なお、容器の良好な封止を実現する観点から、本発明の自己粘着シート同士を貼り合わせる構成が好ましいが、本発明の自己粘着シートと、任意の他の樹脂とを貼り合わせる構成としてもよい。
このように本発明の自己粘着シートが好適に利用され得る用途としては、限定されないが、茶、菓子、コーヒーなどの食品の容器などが挙げられる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例および比較例における各種の測定および評価については、以下の方法に従って行なった。なお、ここで用いる「部」および「%」は、特に断らない限り、質量基準である。
<90°剥離力>
実施例および比較例で作製した積層体を、幅50mm×長さ125mmのサイズに切り出し、この切り出し片の基材側を、両面粘着テープ「ニチバン製、製品名「ナイスタック(登録商標)NW-15S)」で、被着体(アルミ板:幅50mm×長さ125mm)に貼り合わせ、貼り合わせ体を得た。
次いで、実施例および比較例で作製した積層体を、幅25mm×長さ120mmのサイズに切り出した。得られた切り出し片と、上記貼り合わせ体とを、互いの樹脂接着層側が接するように貼り合わせ、上から2.0kgf(19.6133N)の荷重ローラーで1往復させて圧着したものを試験片とした。
得られた試験片を、粘着・被膜剥離解析装置(協和界面科学社製、製品名「VPA-S」)を用いて、23℃、50%RHの環境下おいて、90°剥離試験を300mm/分の速度で実施し、90°剥離力(N/cm)を測定した。90°剥離力が高いほど、樹脂に対する粘着性に優れていることを意味する。
<動摩擦係数>
JIS K 7312に準じ、積層体の樹脂接着層の動摩擦係数を測定した。具体的には、治具(正方形の金属板をフォームラバーで包んだもの)と実施例で作製した積層体の樹脂接着層側とが接するようにセットし、23℃、50%RHの環境下にて、500mm/分の速度ですべり片を水平方向に引っ張った時の動摩擦力を、ロードセルを備える引張試験機(製品名、「オートグラフAG-IS」、島津製作所社製)により測定し、下記式で動摩擦係数を算出した。
動摩擦係数[-]=動摩擦力[N]/1.96[N]
動摩擦係数の値が小さいほど、自己粘着シート表面のスリップ性が高く、樹脂以外の異物が付着し難いことを意味する。
<異物の付着>
実施例および比較例で得られた積層体における樹脂接着層(自己粘着シート)に対して糸屑(セルロース系繊維)をふりかけ、基材側からタッピングした後、光学顕微鏡で観測し、単位面積当たり(1mm角)の異物の付着数を確認し、下記基準にて評価した。
〇:樹脂接着層に付着した糸屑(異物)を容易に払い落とせ、異物の付着数が20個未満である
△:樹脂接着層に付着した糸屑(異物)を払い落とすのがやや困難であり、異物の付着数が20個以上、50個未満である
×:樹脂接着層に付着した糸屑(異物)を払い落とすのが困難であり、異物の付着数が50個以上である
(実施例1)
<自己粘着シート用樹脂組成物の調製>
混合容器に、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂(25℃における貯蔵弾性率E’=0.6MPa、Tg=-23℃)100部と、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(東亜合成社製、アロニックス(登録商標)M-305)5部と、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK社製、BYK-333)0.2部を混合し、得られた混合物をマグネティックスターラーで5分間撹拌して、自己粘着シート用樹脂組成物を得た。
<自己粘着シートの作製>
上記のようにして得られた樹脂組成物を、基材としての平滑な表面コロナ処理ポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(厚み:50μm、ユニチカ社製、製品名「S-50」)の上に、ワイヤーバーを用いて塗布した。樹脂組成物を塗布した基材を、高圧水銀ランプのランプ出力:2KW、コンベア速度は9m/分の条件に設定したコンベアUV照射装置(アイグラフィック社製)に入れ、基材上の樹脂組成物に紫外線を照射して樹脂組成物を硬化させ、基材上に厚み28.0μmの自己粘着シート(樹脂接着層;固定部材)を備えてなる積層体を得た。得られた積層体を用いて、90°剥離力、動摩擦係数、および異物の付着について測定、算出および評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物の配合量を15部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは27.7μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物の配合量を15部に変更し、かつ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンの配合量を0.6部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは27.7μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物の配合量を15部に変更し、かつ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン0.2部を、メチル基の一部が水酸基で置換されてなるポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK社製、BYK-377)0.4部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは27.0μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは28.7μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物の配合量を15部に変更し、かつ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンを配合しなかった以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは28.5μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物をジグリセリンEO変性アクリレート(東亜合成社製、アロニックス(登録商標)M-460)15部に変更した以外は、実施例1と同様にして、自己粘着シート用樹脂組成物および自己粘着シートを製造した。得られた自己粘着シートの厚さは26.6μmであった。そして、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
<樹脂組成物の調製>
混合容器に、100部のアクリル酸エステル共重合体樹脂(DIC社製、製品名「MFP20kai-12」)、5部のカルボジイミド系架橋剤(日清紡ケミカル社製、製品名「カルボジライト(登録商標)E-02」)及び3.5部の酸化チタン水分散体(DIC社製、製品名「DISPERSE WHITE HG-701」)を添加し、ディスパーで撹拌した。次に撹拌を継続しながら、6部の製泡剤(アルキルベタイン両性化物・脂肪酸アルカノールアミド混合物(DIC社製、製品名「DICNAL M-20」)/スルホン酸型アニオン界面活性剤(DIC社製、製品名「DICNAL M-40」)の1/1(質量比)混合物)、およびアンモニア水0.6部を添加し、最後に4.5部の増粘剤(カルボン酸変性アクリル酸エステル重合体、東亞合成社製、B-300K)を添加して150メッシュでろ過した。最後に、アンモニアを添加して粘度を5000mPa・sに調整して、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を泡立て器で撹拌し、発泡倍率が1.6倍になるように泡立て、さらに撹拌速度を落として5分間撹拌を続行し、発泡した樹脂組成物を得た。
<樹脂接着部と基材からなる積層体の作製>
上記のようにして得られた発泡した樹脂組成物を、基材としてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:50μm)の上に、0.3mmのアプリケータ―を用いて塗布した。これを乾燥炉に入れ、80℃で1.33分間、120℃で1.33分間、140℃で1.33分間保持して樹脂組成物を乾燥架橋し、基材上に厚み140μmの樹脂接着部(樹脂接着層)を備えてなる積層体を得た。この積層体を用いて、実施例1と同様にして、各種測定、算出、および評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0007452153000001
表1より、紫外線硬化型樹脂と、所定のアクリレート化合物と、所定のポリジアルキルシロキサンとを配合した実施例1~4の自己粘着シートでは、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着を抑制することができることがわかる。
これに対して、所定のアクリレート化合物を配合しなかった比較例1、および、所定のポリジアルキルシロキサンを配合しなかった比較例2の自己粘着シートでは、異物の付着を抑制できなかった。また、所定のアクリレート化合物の代わりにジグセリンEO変性アクリレートを使用した比較例3の自己粘着シートでは、異物の付着は十分に抑制できなかった。また、紫外線硬化型樹脂の代わりにアクリル酸エステル共重合体を配合し、所定のアクリレート化合物の代わりにカルボジイミド系架橋剤を配合し、かつ、所定のポリジアルキルシロキサンを配合しなかった比較例4の自己粘着シートも、異物の付着を十分抑制できなかった。
本発明によれば、樹脂と貼り合わせたときに高い粘着性を発現し、かつ、樹脂以外の異物の付着の抑制が可能な自己粘着シートを提供することができる。
また本発明によれば、上記自己粘着シートを得るために用いる自己粘着シート用樹脂組成物を提供することができる。

Claims (6)

  1. 紫外線硬化型樹脂と、
    ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物と、
    変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンと、を含み、
    前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンに対する、前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物の質量比(ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物/変性されていてもよいポリジアルキルシロキサン)が5以上300以下である、自己粘着シート用樹脂組成物。
  2. 前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物は、前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、5質量部以上15質量部以下含まれる、請求項1に記載の自己粘着シート用樹脂組成物。
  3. 前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンは、前記紫外線硬化型樹脂100質量部に対して、0.02質量部超0.8質量部未満含まれる、請求項1または2に記載の自己粘着シート用樹脂組成物。
  4. 前記ペンタエリスリトール骨格を有する3官能以上のアクリレート化合物は、ペンタエリスリトールトリアクリレートおよびペンタエリスリトールテトラアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~のいずれか一項に記載の自己粘着シート用樹脂組成物。
  5. 前記変性されていてもよいポリジアルキルシロキサンは、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンである、請求項1~のいずれか一項に記載の自己粘着シート用樹脂組成物。
  6. 請求項1~のいずれか一項に記載の自己粘着シート用樹脂組成物の硬化物からなる、自己粘着シート。
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