JP5886905B2 - 粘着剤組成物の製造方法、粘着フィルムの製造方法、粘着剤用原料組成物及び粘着フィルム - Google Patents
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Description
例えば、PDPにおいては、電磁波のシールドフィルム以外に、近赤外線の波長領域を使用している各種のリモコンスイッチの誤作動を防ぐための近赤外線吸収フィルム、その近赤外線吸収フィルムに使用されている近赤外線吸収剤の経時劣化を防ぐための紫外線吸収フィルム、さらには可視光領域の色調調整のためのネオン光カットフィルム、光学フィルターの表面に外光が映り込むのを防ぐための反射防止フィルム等が、ディスプレイ前面に貼り付けられている。これらのフィルムをディスプレイ用光学フィルターとして用いることにより画像の映り具合の改善が図られている。
また、PDPでも、軽量化と薄型化、及び視認性の向上を図るため、PDPパネルに直接光学フィルター用のフィルムを貼合することがダイレクトカラーフィルター方式として検討がされている。
また、ディスプレイ表示装置の出荷前に行なわれるディスプレイの性能試験では、オーブンを使用して行われる高温・高湿度での環境条件下における耐久試験に合格する必要がある。オーブンから取り出した後、粘着剤層が白濁してしまい、ディスプレイの商品価値を損なうという問題があった。
具体的には、アルキル基の炭素数が7〜18のアルキル(メタ)アクリレートと水酸基含有モノマーとの重量比率が100:0.01〜5で含有するポリマー及び水酸基と反応する官能基を2つ以上有する化合物を含有する組成物の架橋物により形成された粘着剤層である。この粘着剤層を用いた光学フィルムをガラスに貼り合せた後、50℃×0.05MPa雰囲気下に5分間放置し、粘着剤層での微小気泡の発生の有無を目視にて確認する方法により気泡の有無を検査しているが、微小気泡の発生が防止できているとしている。
吸湿試験として、樹脂シートを60℃、90%RHの高温高湿試験槽に50時間入れることで行い、目視観察で評価を行なう方法で確認した結果、この樹脂組成物であれば発泡が少なく透明性に優れているとしている。
吸湿試験として、樹脂フィルムに積層した粘着剤層介してガラス板に貼り合せた積層体を60℃、90%RHの環境下に120時間放置した後、常温(25℃)下で30分間放置した後、ヘイズ値を測定して積層体の透明性を判定している。この粘着剤組成物によれば、高温高湿下で放置された後でも、発泡が少なくて高い透明性を維持できるとしている。
ところで、特許文献3に関しては、供試用の粘着剤層を60℃、90%RHの環境下のオーブンにて試験し、およびそこから取り出した後、常温(25℃)下で30分間放置するという試験方法を採用している。つまり、特許文献3の試験方法は、粘着剤層の白濁はオーブンから取り出した直後から数分の間に白濁が始まり、30分後には目立たなくなる場合にも合格と判定される可能性がある。実際、特許文献2に関しては、吸湿試験後も白濁を維持した実施例19と違い、作製直後は若干の濁りが観察されたという実施例18もA(吸湿試験で白濁は認められない)と評価され、作製直後の濁りは考慮されていない。
この場合、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの薄い樹脂フィルムを片側もしくは両面に貼合する場合はあまり目立たない現象であるが、アクリル板とガラス、ガラス同士などガスバリア性の高い材料を貼合した場合、60℃、90%RHの環境下にあるオーブンから取り出した直後から数分の間に白濁が始まり、その白濁が数時間以上に渡って残ってしまうという現象が生じ、この粘着剤層を使用する環境によっては大きな問題となる。
また、近年、ディスプレイの用途が拡大していることに伴い、従来の環境試験条件に比較して、更に厳しい環境条件下での耐久性能が求められている。例えば、車載用のディスプレイに使用される光学フィルムを貼り合せる粘着テープでは、85℃、95%RHの環境条件下においても粘着層の白濁が生じない粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着テープが必要とされている。
従って、過酷な高温高湿の環境条件下では、粘着層が厚い視認性向上用粘着テープとして使用すると、水分に起因する白濁を防止できないという問題があった。
また特許文献3の場合も特許文献2と同様に85℃、95%RHの環境条件下においても粘着層の白濁が生じない粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着テープであることは明言されていないものの、アクリル酸エステルを過剰に導入しているため、実施例のように紫外線硬化時に可能な限り弱い紫外線を長時間照射する必要がある。また、60℃、90%RHの環境条件下においても粘着層の白濁が生じない粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着テープであると明言されているが、弱い紫外線を長時間照射する必要があるため生産性が悪い。
そこで、本発明では、上記問題点を解決するために、主剤となるアクリル系ポリマーをあらかじめ重合させておき、これをヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーの少なくとも1種類を溶解させたシロップ、もしくは有機溶媒液に溶解して得られた溶剤系アクリル樹脂に、架橋剤を加えることなく、光重合開始剤を加えて粘着剤塗布液(粘着剤層の前駆体となる粘着剤用原料組成物)を調製し、この塗布液を基材に塗布・乾燥・光照射して、水分子の凝集防止に関与するヒドロキシル基を含有する粘着剤組成物を得る。これにより、ヒドロキシル基を有するアクリル系ポリマーを効率良く作製し、かつ均一に混ざりにくいポリマー同士を問題なく混合することができ、光学特性に優れた粘着剤組成物を得る。さらに、あらかじめ重合させておいた主剤となるアクリル系ポリマーに対するモノマーの添加量を従来技術と比較して少なくできるため、生産性の高い粘着テープを提供できる。
少なくとも次の工程(1)〜(3)
(1)ヒドロキシル基を含有しないアルキル基の炭素数がC4〜C12のアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも1種類の合計を、80〜95重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーの少なくとも1種類の合計を、20〜5重量部と、の割合で、有機溶媒に溶解させた溶液を用いて、主剤ポリマーの100重量部を得るポリマー製造工程、
(2)前記主剤ポリマーを100重量部と、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーであって、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシルペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシルヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシルオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシルデシル(メタ)アクリレートからなる化合物群から選択された少なくとも1種類を5〜50重量部と、光重合開始剤を0.01〜0.5重量部とが有機溶媒に溶解された粘着剤用原料組成物を調製する工程、
(3)前記粘着剤用原料組成物を用い、光照射による重合反応をさせて粘着剤組成物を得る工程、
を有し、前記工程(1)〜(3)を順番に行うことを特徴とする粘着剤組成物の製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記工程(2)の粘着剤用原料組成物を調製する工程において、架橋剤として、1分子で2つ以上のヒドロキシル基と反応可能な化合物を添加しないことを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物の製造方法である。
また、粘着剤塗布液の流動性を適切に調整することによって基材への塗布厚みを厚くすることが可能であり、厚みのある粘着剤テープを形成して緩衝性を高めることができる。
請求項5、6に係る発明によれば、緩衝性を高めるために粘着剤層を厚くしても、高温・高湿度での環境条件下およびそれより取り出した後における水分子の凝集に起因する白濁が生じない粘着フィルムを提供できる。
本発明の粘着剤用原料組成物は、少なくとも1種類のヒドロキシル基含有モノマー(モノマーB)とそのモノマーBを重合させるための重合開始剤を、主剤ポリマー(ポリマーA)に混合したものである。この粘着剤用原料組成物は、エネルギー線により重合する光重合性化合物として、少なくとも1種類のヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートを含有する。(メタ)アクリレートのモノマーは、光重合開始剤とラジカル重合可能なビニル基である(メタ)アクリル基を有する重合性化合物であって、例えば、300nm〜400nmの範囲内の紫外線に対して硬化性を有する紫外線硬化性樹脂材料である。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの総称である。
モノマーBが分散しやすいためにはアクリル系ポリマーであることが好ましく、さらには親水性モノマーを共重合していることが好ましい。これはモノマーBがアクリル系であることとヒドロキシル基を含有しているためである。また、本発明の粘着剤用原料組成物は光学用途に使用されることから透明性を有することが必要であり、かつ粘着力の強弱を制御することが簡便であることからも、ポリマーAは、アクリル系ポリマーが好ましい。
基材を有する両面粘着テープの構造については特に図示しないが、基材の両面に粘着剤層が形成され、それぞれの粘着剤層の粘着面がセパレーターで保護された構造を有する。
本発明における、高温・高湿度での環境条件下における白濁の発生を防止できる改善効果については、トランスファーテープの形態で貼り合せるガラス(無機ガラス)やアクリル樹脂(アクリルガラス)などの水分の透過性が悪いものの場合に、特に著しい効果が得られる。これは次の理由による。
水分子の透過性の良い樹脂フィルムを貼合する場合は、粘着テープ層に分散している水分子が樹脂フィルムの場合は簡単に透過して通り抜けることができるため、水分子の凝集する確率が減ることと、仮に水分子が凝集したとしてもすぐに樹脂フィルムを通して抜けていくため、白濁している時間が短いことになる。しかし、水分子の透過性の悪い材料を貼合する場合は、水分子が凝集し白濁してしまうと、粘着テープの周辺端に水分子が拡散した後に抜けるため、長時間に渡り白濁が続くことになるからである。
アルキル(メタ)アクリレートは、粘着力の観点から、アルキル基R2の炭素数が1〜14とされる。アルキル基の炭素数が15以上であると、粘着力が低下する可能性があるので好ましくない。このアルキル基R2は、炭素数が1〜12であることが好ましく、炭素数が4〜12であることが好ましく、炭素数が4〜8であることがより好ましい。
また、アルキル基R2の炭素数が1〜14のアルキル(メタ)アクリレートのうち、アルキル基R2の炭素数が1〜3または13〜14のアルキル(メタ)アクリレートをモノマーの一部分として用いても良いが、アルキル基R2の炭素数が4〜12のアルキル(メタ)アクリレートを必須として(例えば50〜100モル%)用いることが好ましい。
なお、これらのアルキル基R2は、直鎖であっても、分岐鎖であってもよい。
ポリマーAを構成するモノマーのうち、アルキル(メタ)アクリレートと親水基を有するモノマーとの配合比は、粘着剤に求められる特性やモノマーの種類、1分子中に親水基が占める重量比などによっても異なるが、例えば5〜50重量%が親水基を有するモノマーであり、95〜50重量%がアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
また、アルコキシシリル基を含有するアクリル系モノマーとしては、例えば、γ−トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、γ−メチルジメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、γ−トリエトキシシリルプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、アルコキシシリル基を含有する非アクリル系モノマーとしては、例えば、ビニルメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、アミノ基を含有するアクリル系モノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を含有する(メタ)アクリレートのほか、(メタ)アクリル酸アミド、イタコン酸アミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
また、ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ポリマーAを構成するアクリル系モノマー及び任意に配合される非アクリル系モノマーを重合させるには、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法により行うことができるが、除熱の容易な溶液重合が好適に用いられる。溶液重合反応において使用される有機溶媒としては、具体的には、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられるが、上記重合反応を阻害しなければ、特に限定されない。これらの溶媒は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は、適宜に決定すればよい。
一般的に、溶液重合反応においては、重合温度が高くなるに従い、生成されるポリマーの分子量は低下する。重合反応を溶媒の還流温度で行わせるに当たり、重合反応に適した沸点温度を有する溶媒を使用することにより、重合反応熱を除去しながらポリマーを得ることができる。
本発明の粘着剤用原料組成物の一つの好ましい実施態様においては、ヒドロキシル基を含有しないアルキル(メタ)アクリレート及びアクリル酸のモノマーを重合させて得られたアクリル系ポリマーと、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとが、共重合しないで別々に分散した混合状態で存在する。また、別の好ましい実施態様においては、親水性モノマーを含むモノマーを重合させて得られたポリマーAと、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとが、粘着剤用原料組成物中に含まれる。
なお、公知のヒドロキシル基を含有するアクリル系ポリマーからなる粘着剤組成物において、未反応モノマーとしてヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレートのモノマーを若干含有することがあるが、その含有率は、本発明の粘着剤用原料組成物におけるヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートの含有率に比べると、著しく低いものに過ぎない。
また、アクリルシロップに光重合開始剤を添加した後は、室内光や太陽光に含まれる紫外光がアクリルシロップに作用すると重合反応が進行するおそれがあり、管理が難しくなるため、光重合開始剤は、後工程である塗布工程のなるべく直前に添加することが好ましい。これは、アクリルシロップが有機溶媒に溶解している樹脂溶液でも同様の扱いで、注意すべきは光開始剤が何らかの外的要因で塗布・製膜前に反応を開始してしまうことを防ぐことである。
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートとしては、二価アルコール(ジオール化合物)の有する2つのヒドロキシル基のうち一つのヒドロキシル基を、アクリル酸またはメタクリル酸でエステル化して得られ、1分子にヒドロキシル基及びビニル基を1つずつ有する、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
アセトフェノン系光重合開始剤としては、アセトフェノン、p−(tert−ブチル)1’,1’,1’−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2’,2’−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2’−フェニルアセトフェノン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン等が挙げられる。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシルシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシル2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシル2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシルベンゾフェノン、ヒドロキシルプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
その他の光重合開始剤としては、α−アシルオキシムエステル、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、アシルホスフィンオキサイド、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等が挙げられる。
また、上述したように、主剤ポリマー100重量部に対して、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマー(2種類以上用いる場合は合計量)は5〜50重量部であることが好ましいので、主剤ポリマー100重量部を基準とした光重合開始剤の含有量は、0.01〜0.5重量部が好ましい。
特に前記基材のうち、耐熱性、紫外線透過性、及び価格の面から、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
なお、基材の厚みは16μm〜200μmを有することが好ましく、50μm〜188μmを有することが更に好ましい。基材の厚みが薄過ぎるとハンドリング性が悪く、また、基材の厚みが厚過ぎると、コスト面、ハンドリング性で不利である。
塗布装置により、基材の片面に粘着剤用原料組成物の薄膜層(塗布膜)が形成される。塗布装置で塗布した直後の粘着剤用原料組成物は、未硬化でかつ液状であり、塗布に適した流動性を有する。
粘着剤用原料組成物が溶液タイプの場合は、乾燥前の塗布膜の厚みはシロップタイプより厚くなり、上記の塗布膜の厚みを濃度で割った数字となる。乾燥後の塗布膜の厚みはシロップタイプと同様である。
塗布膜が薄すぎると、粘着剤層の厚さも薄くなるので、衝撃吸収性能が悪くなる。また、塗布膜が厚過ぎるとコストが上昇する点で不利である。
セパレーター供給手段24は、セパレーター13が巻き取られたロール体と、そのロール体を保持する軸等から構成される。
ニップロール25は、塗布膜12が形成された基材11と、セパレーター13とを挟み込む1対のロールからなり、両者を貼合する装置である。貼合のための加圧手段を備えることが好ましく、また、フィルムに対して均一な圧力をかけ易いよう、少なくとも一方のロールがゴム製であることが好ましい。
塗布膜12は、塗布膜12中の重合性化合物が適度な光照射により重合することで、凝集力を高め、粘着性を発現する。
また、本発明の粘着フィルムとして支持体の両面に粘着剤層を有する両面粘着フィルムを製造する場合は、それぞれの面で同時に、または逐次に、塗布液の塗布・乾燥と塗布膜の光重合を行なうことができる。
表1に示すように、下記の実施例または比較例により得られた粘着テープを、耐熱耐湿環境試験条件として、(1)60℃×90%RH、(2)85℃×95%RHの2種類の条件に、それぞれ調整したオーブンへ投入して、12時間保持後に耐熱耐湿環境から取り出し、23℃、50%RHの環境下に置き、供試したサンプルの変化を目視にて確認する。この観察は耐熱耐湿環境から取り出した直後から開始し、1時間経過までに目視による白濁が認められないサンプルの試験結果を(○)、白濁が認められたサンプルの試験結果を(×)として、表2に示した。判定しにくい場合は比較として、耐熱耐湿環境試験に投入していない粘着テープを検体の横におき、その白濁度合いに変化が無いことを確認する。
また、実施例1及び比較例1により得られた粘着テープを、耐熱耐湿環境試験条件として、85℃×95%RHの条件に調整したオーブンへ投入して、12時間保持後に取り出した。供試したサンプルのヘイズ値を、オーブンから取り出した直後から60分経過まで測定し、得られた高温高湿度試験から取り出した後のヘイズ値の変化を図3に示す。
なお、ヘイズ値の測定は、ヘイズメータ(製造者:日本電色株式会社、型式:Haze Meter、NDH2000)を用いて行った。
また、製品名:Irgacure(登録商標)651の光重合開始剤は、ベンジルジメチルケタールを有効成分とするものであり、製品名:Irgacure(登録商標)184の光重合開始剤は、1−ヒドロキシルシクロヘキシルフェニルケトンを有効成分とするものである。
アルキル(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)10重量部とを、有機溶媒として用いた酢酸エチルに溶解させた混合溶媒液を調製した。この混合溶媒液を用い、有機溶媒を沸点において還流させながら溶液重合反応を行なわせて、主剤ポリマーを作製した。
次に、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして、4−ヒドロキシルブチルアクリレート(4HBA)を10重量部と、アルキルフェノン系の光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社製、製品名:Irgacure651)を0.05重量部とを、溶媒として用いた酢酸エチルに溶解した溶媒液に、前記作製済みの主剤ポリマーを加えてアクリルシロップを調合した。
そのアクリルシロップを、基材として用いたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、製品名:E5100、厚み75μm)の上面に、アプリケーターを用いて、乾燥後における粘着剤層の厚みが200μmとなるように塗布した後、乾燥させて粘着剤層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体の粘着剤層の上面に、セパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を貼合し、粘着剤の積層フィルムを作製した。
その後、基材を搬送しながら高圧水銀ランプで照射する連続UV照射装置を用いて、照射量約200mJ(波長300nm〜400nm)となるように、基材である粘着剤の積層フィルムの搬送スピード、UV照射の光量などを調整しながらUV照射を行い、光重合開始剤を用いて重合反応を行わせて、最終的に粘着剤層が形成された粘着テープを作製した。
乾燥後の粘着剤層の厚みが20μmの厚みとなるように、粘着剤層を形成した以外は実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例3)
基材にも実施例1のセパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を用いた以外は実施例1と同様にし、粘着剤層の両面がセパレーターで挟まれた構造である、いわゆるトランスファーテープを作製した。
(実施例4)
連続UV照射装置を用いて、基材に対するUV照射量を400mJとした以外は、実施例1と同様して粘着テープを作製した。
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして用いた4−ヒドロキシルブチルアクリレート(4HBA)の添加量を20重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例6)
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして用いた4−ヒドロキシルブチルアクリレート(4HBA)の添加量を50重量部とし、光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社製、製品名:Irgacure651)の添加量を0.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
アルキル(メタ)アクリレートとして、イソオクチルアクリレート(iOA)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例8)
光重合開始剤として、アルキルフェノン系の光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社製、製品名:Irgacure184)を用いて、添加量を0.2重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とアクリル酸(AA)との配合比を変更して、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の添加量を85重量部、アクリル酸(AA)の添加量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例10)
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とアクリル酸(AA)との配合比を変更して、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の添加量を80重量部、アクリル酸(AA)の添加量を20重量部とした以外は、実施例3と同様にしてトランスファーテープを作製した。
(実施例11)
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして、2−ヒドロキシルエチルアクリレート(HEA)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例12)
ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして、ヒドロキシルプロピルアクリレート(HPA)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
アルキル(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)89.5重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)10重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)0.5重量部を、有機溶媒として用いた酢酸エチルに溶解させた混合溶媒液を調製した。この混合溶媒液を用い、有機溶媒を沸点において還流させながら溶液重合反応を行なわせて、主剤ポリマーを作製した。
次に、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーとして、4−ヒドロキシルブチルアクリレート(4HBA)を10重量部と、アルキルフェノン系の光重合開始剤(チバ・ジャパン株式会社製、製品名:Irgacure651)を0.05重量部とを、溶媒として用いた酢酸エチルに溶解した溶媒液に、前記作製済みの主剤ポリマーを加えてアクリルシロップを調合した。
そのアクリルシロップを、基材として用いたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、製品名:E5100、厚み75μm)の上面に、アプリケーターを用いて、乾燥後における粘着剤層の厚みが200μmとなるように塗布した後、乾燥させて粘着剤層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体の粘着剤層の上面に、セパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を貼合し、粘着剤の積層フィルムを作製した。
その後、基材を搬送しながら高圧水銀ランプで照射する連続UV照射装置を用いて、照射量約200mJ(波長300nm〜400nm)となるように、基材である粘着剤の積層フィルムの搬送スピード、UV照射の光量などを調整しながらUV照射を行い、光重合開始剤を用いて重合反応を行わせて、最終的に粘着剤層が形成された粘着テープを作製した。
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とアクリル酸(AA)との配合比を変更して、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の添加量を95重量部、アクリル酸(AA)の添加量を5重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例15)
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とアクリル酸(AA)との配合比を変更して、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の添加量を93重量部、アクリル酸(AA)の添加量を7重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例16)
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)とアクリル酸(AA)との配合比を変更して、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)の添加量を92重量部、アクリル酸(AA)の添加量を8重量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
(実施例17)
親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)の代わりに2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)を使用した以外は、実施例1と同様にして粘着テープを作製した。
アルキル(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)10重量部とを、有機溶媒として用いた酢酸エチルに溶解させた混合溶媒液を用い、有機溶媒を沸点において還流させながら溶液重合反応を行なわせて、アクリル系ポリマー溶液を作製した。
そのポリマー溶液を、基材として用いたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、製品名:E5100、厚み75μm)の上面に、アプリケーターを用いて、乾燥後における粘着剤層の厚みが200μmとなるように塗布した後、乾燥させて粘着剤層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体の粘着剤層の上面に、セパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を貼合し、粘着テープを作製した。
乾燥後の粘着剤層の厚みが50μmの厚みとなるように、粘着剤層を形成した以外は比較例1と同様にして粘着テープを作製した
(比較例3)
アルキル(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)10重量部、4−ヒドロキシルブチルアクリレート(4HBA)を10重量部とを、有機溶媒として用いた酢酸エチルに溶解させた混合溶媒液を用い、有機溶媒を沸点において還流させながら溶液重合反応を行なわせて、アクリル系ポリマー溶液を作製した。
次に、そのアクリル系ポリマー液を用いた以外は、比較例1と同様な操作を行い、粘着剤層の厚みが200μmの粘着テープを作製した。
比較例3で作製したアクリル系ポリマー溶液を用いて、基材に比較例1のセパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を用いた以外は比較例1と同様にし、厚みが200μmの粘着剤層の両面がセパレーターで挟まれた構造である、いわゆるトランスファーテープを作製した。
アルキル(メタ)アクリレートとして、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)90重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーとして、アクリル酸(AA)10重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)0.5部を、有機溶媒として用いた酢酸エチルに溶解させた混合溶媒液を調製した。この混合溶媒液を用い、有機溶媒を沸点において還流させながら溶液重合反応を行なわせて、アクリル系ポリマーを作製した。
そのアクリル系ポリマーを、基材として用いたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績株式会社製、製品名:E5100、厚み75μm)の上面に、アプリケーターを用いて、乾燥後における粘着剤層の厚みが200μmとなるように塗布した後、乾燥させて粘着剤層の積層体を作製した。
次に、得られた積層体の粘着剤層の上面に、セパレーター(三菱樹脂株式会社製、製品名;MRF38μ)を貼合し、粘着テープを作製した。
得られた粘着テープを耐熱耐湿環境試験条件として、60℃×90%RH、85℃×95%RHの2種類の条件に、それぞれ調整したオーブンへ投入し12時間後取り出し、サンプルの変化を目視にて確認した。
12時間保持後に取り出し、供試したサンプルの変化を目視にて確認した。
耐熱耐湿環境試験後に、白濁が認められないサンプルの試験結果を(○)、白濁が認められたサンプルの試験結果を(×)として、表2に示した。
比較例1、3、4、5については、いずれの耐熱耐湿環境試験条件においても、目視により白濁が確認できた。
ところが、実施例1、実施例3〜17による粘着テープでは、粘着剤層の厚みが200μmと厚くて、さらに耐熱耐湿環境試験条件が厳しい85℃×95%RHにおいても、白濁試験結果は、(○)である。
また、実施例2による粘着テープでは、粘着剤層の厚みが20μmと薄くて、さらに耐熱耐湿環境試験条件が厳しい85℃×95%RHにおいても、白濁試験結果は、(○)である。このことから、本発明は、粘着剤層の厚みによらず、優れた白濁防止性能を示すことが分かる。
また、図3の高温高湿度試験から取り出した後のヘイズ値の変化を示すグラフにおいて、本発明の粘着テープに係わる実施例1は、高温高湿度試験のオーブンから取り出した直後、及びオーブンから取り出して1時間経過しても、全くヘイズ値が変化しておらず、優れた白濁防止性能を有することが分かる。
一方、比較例1においては、高温高湿度試験のオーブンから取り出した直後から数分でヘイズ値が最大値として約50%に上昇した後、放置時間の経過と共に、徐々にヘイズ値が低下する傾向を示すが、白濁した状態が60分以上も継続することが分かる。
本評価は、セパレーター同士もしくはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂フィルム同士で実施した場合に起こる変化であるが、ガス透過性の悪いガラス同士やアクリル板とガラスなどのサンプルでは白濁するタイミングは同じであるが、白濁が消滅する状況は数日かかることもある。
なお、耐熱耐湿環境試験において発生した、いずれの白濁も室温において数時間放置することにより、白濁は消滅して透明となった。
この粘着剤用原料組成物を用いて、基材に塗布・乾燥させた後、光照射して重合させることにより、主剤ポリマー(ポリマーA)と、ヒドロキシル基を含有した(メタ)アクリルモノマーを用いて重合させたポリマー(ポリマーB)とが混合状態になった粘着剤層からなる、本発明による粘着テープが得られる。
Claims (4)
- 官能基としてヒドロキシル基を含有するアクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物の製造方法であって、
少なくとも次の工程(1)〜(3)
(1)ヒドロキシル基を含有しないアルキル基の炭素数がC4〜C12のアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも1種類の合計を、80〜95重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーの少なくとも1種類の合計を、20〜5重量部と、の割合で、有機溶媒に溶解させた溶液を用いて、主剤ポリマーの100重量部を得るポリマー製造工程、
(2)前記主剤ポリマーを100重量部と、ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーであって、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシルペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシルヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシルオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシルデシル(メタ)アクリレートからなる化合物群から選択された少なくとも1種類を5〜50重量部と、光重合開始剤を0.01〜0.5重量部とが有機溶媒に溶解された粘着剤用原料組成物を調製する工程、
(3)前記粘着剤用原料組成物を用い、光照射による重合反応をさせて粘着剤組成物を得る工程、
を有し、前記工程(1)〜(3)を順番に行うことを特徴とする粘着剤組成物の製造方法。 - 前記工程(2)の粘着剤用原料組成物を調製する工程において、架橋剤として、1分子で2つ以上のヒドロキシル基と反応可能な化合物を添加しないことを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物の製造方法。
- (A)ヒドロキシル基を含有しないアルキル基の炭素数がC4〜C12のアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも1種類の合計を、80〜95重量部と、親水基を有するアクリル系モノマーの少なくとも1種類の合計を、20〜5重量部と、の割合で、有機溶媒に溶解させた溶液を用いて重合された主剤ポリマーの100重量部と、
(B)ヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートのモノマーであって、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシルブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシルペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシルヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシルオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシルデシル(メタ)アクリレートからなる化合物群から選択された少なくとも1種類を5〜50重量部と、
(C)光重合開始剤を0.01〜0.5重量部と、
を含有することを特徴とする粘着剤用原料組成物。 - 前記粘着剤用原料組成物が、架橋剤として、1分子で2つ以上のヒドロキシル基と反応可能な化合物を含有しないことを特徴とする請求項3に記載の粘着剤用原料組成物。
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