JP2019163444A - 硬化型組成物、硬化型インク、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、印刷物、及び粘着ラベル - Google Patents

硬化型組成物、硬化型インク、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、印刷物、及び粘着ラベル Download PDF

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Abstract

【課題】硬化膜と保護層やラベル基材との密着性、及び耐水性に優れた硬化型組成物の提供。【解決手段】多官能モノマーを含有する硬化型組成物であって、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm3)0.5以上11(cal/cm3)0.5以下であり、前記硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度が、0℃以上30℃以下である硬化型組成物である。前記硬化型組成物が含有する前記モノマー種ごとの水の飽和含有量が、25℃において3質量%以下であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、硬化型組成物、硬化型インク、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、印刷物、及び粘着ラベルに関する。
紫外線等により硬化する硬化型組成物は、有機溶媒を含む組成物と比較して、臭気が少なく、速乾性であるため、インク非吸収性の基材に対し、好適に記録することができることが知られている。
近年、硬化型組成物の用途が広がり、苛酷な環境下でも特性が変化しにくい硬化膜を形成する硬化型組成物が望まれている。
しかしながら、湿度の高い環境や、水分にさらされるような環境で用いられるような用途の場合、硬化膜内部に水分が含浸し、硬化膜の変質を抑えることが困難であった。
耐水性を向上させる硬化型インクとして、例えば、アミン変性アクリレート類と、イソシアヌレートとを含有する紫外線硬化型インクジェット用インクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、多環式エポキシ化合物を含有する活性エネルギー線硬化型組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。更に、可撓性を向上させるインクとして、ガラス転移温度(Tg)が20℃未満の単官能アクリルモノマーと、Tgが20℃以上の単官能モノマーとを含有する紫外線硬化型インクジェットインキが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、硬化膜表面にラミネートによる保護層を設けることにより、硬化膜と水との接触を低減させ、硬化膜が変化することを低減させる硬化型インクとして、例えば、ラミネート用紫外線硬化性印刷インキ組成物が提案されている(例えば、特許文献4参照)。また、活性放射線を照射してインク組成物を硬化し、ラミネート加工する成形印刷物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
本発明は、硬化膜と保護層やラベル基材との密着性、及び耐水性に優れた硬化型組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の硬化型組成物は、多官能モノマーを含有する硬化型組成物であって、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、前記硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度が、0℃以上30℃以下である。
本発明によると、硬化膜と保護層やラベル基材との密着性、及び耐水性に優れた硬化型組成物を提供することができる。
図1は、本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。 図3は、本発明における更に別の像形成装置の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の印刷物の製造工程の一例を示す概略図である。 図5は、本発明の印刷物の一例を示す概略図である。 図6は、本発明の粘着ラベルの製造工程の一例を示す概略図である。 図7は、本発明の粘着ラベルの一例を示す概略図である。 図8は、本発明の粘着ラベルの製造工程の他の一例を示す概略図である。 図9は、本発明の粘着ラベルの他の一例を示す概略図である。 図10は、表面が粘着性を有する連続性の粘着ラベルを巻き取る場合の概略図である。 図11は、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける分類0から分類5の評価ランクである。 図12Aは、実施例7における耐水試験直後の硬化膜断面のクライオSEM画像である。 図12Bは、実施例7における耐水試験直後の硬化膜断面の二値化画像である。 図12Cは、比較例9における耐水試験直後の硬化膜断面のクライオSEM画像である。 図12Dは、比較例9における耐水試験直後の硬化膜断面の二値化画像である。 図13は、硬化膜の空隙面積率と耐水変色性との関係を示したグラフである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下のことを見出した。
上記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3のような硬化型組成物は、硬化膜が水を含んだ場合、硬化膜と基材との密着性が低下してしまったり、硬化膜の色が変化してしまったりすることがあり、耐水性が十分でないという問題がある。
また、上記特許文献4及び特許文献5のように、ラミネートによる保護層を設けても、完全な防水を達成することは困難であり、硬化膜自体がある程度以上耐水性を保持していない場合、硬化膜が変色してしまうという問題がある。また、硬化膜と保護層との間の密着性が不十分であるという問題がある。
そこで、本発明者らは、硬化型組成物を、多官能モノマーを含有し、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、前記硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度(以下、「Tg」とも称することもある。)が、0℃以上30℃以下にすることを見出した。
多官能モノマーは、硬化する際に、架橋構造を形成し網目状となる。したがって、硬化型組成物が多官能モノマーを含有することにより、硬化膜の内部が密になり、硬化膜の強度を向上させることができる。
硬化膜のTgを0℃以上30℃以下とすることにより、硬化膜が粘着性を帯びるため、密着性を制御することができる。
多官能モノマーの含有量が少ない場合、硬化した多官能モノマーの架橋構造による網目には隙間が多く水が入り込みやすいため、硬化膜の耐水性が低下する。また、多官能モノマーの含有量が多い場合、硬化した多官能モノマーの架橋構造による網目が細かく、硬化膜が硬くなりすぎてしまうため、硬化膜の柔軟性が不十分となる。
硬化膜のTgは、単官能のモノマーと多官能のモノマーがそれぞれホモポリマーになった場合のTgと、それぞれの含有量との積を反映する傾向がある。硬化膜中の多官能モノマーの含有量が少ないほど、硬化膜内部の架橋構造が少なくなるため、この傾向が反映されやすくなる。
したがって、本発明者らは、硬化型組成物を上述の構成とすることにより、硬化膜と保護層やラベル基材との密着性、及び耐水性に優れることを見出した。
本発明の硬化型組成物としては、熱硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型組成物などが挙げられるが、活性エネルギー線硬化型組成物がより好適である。
(硬化型組成物)
前記硬化型組成物は、多官能モノマーを含有し、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、前記硬化型組成物による硬化膜のTg(ガラス転移温度)が、0℃以上30℃以下であり、単官能モノマー、重合性オリゴマー、顔料、顔料分散剤、重合開始剤、重合促進剤を含有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
硬化型組成物は、360nm以上400nm以下の範囲に発光ピークを有する光により硬化されることが好ましい。
硬化型組成物による硬化膜のTgとしては、0℃以上30℃以下である。硬化型組成物による硬化膜のTgが0℃以上であると、硬化膜の強度が向上する。硬化型組成物による硬化膜のTgが30℃以下であると、粘着性が向上するため、ラミネート密着性、粘着ラベルでの基材接着性を向上することができる。
なお、本発明において、「硬化膜のTg」とは、硬化型組成物に含まれるモノマーが重合し、硬化型組成物に含まれる顔料等のモノマー以外の成分も含んで硬化した、膜全体のTgを意味する。
硬化型組成物による硬化膜のTgは、例えば、硬化膜を示差走査型熱量分析計(DSC)、熱機械分析装置(TMA)などで測定することにより、求めることができる。
測定条件としては、例えば、硬化膜の厚み:20μmとして測定することができる。
硬化型組成物による硬化膜における、以下の式(1)で表される吸水率としては、5質量%以下が好ましい。
吸水率が5質量%以下であると、耐水変色を抑制し、耐水密着性を向上させることができる。
硬化膜の吸水率は、例えば、JIS−A5208の「5.4(3)の吸水率算出方法」の吸水試験の方法に準じた評価方法により、40℃の温水に1日間浸漬させたときの重量から、求めることができる。
<多官能モノマー>
前記硬化型組成物は、多官能モノマーを含有し、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下である。
モノマー種ごとのSP値が7(cal/cm0.5以上であると、硬化型組成物における顔料の分散性、並びに重合開始剤及び重合禁止剤の溶解性に優れる。モノマー種ごとのSP値が11(cal/cm0.5以下であると、硬化膜の親水性が低くなり、硬化膜の耐水性を向上することができる。
SP値とは、どれだけ互いが溶けやすいかということを数値化したものをいい、硬化型組成物に含まれるモノマー単体の固有の物性値である。SP値は、互いの分子間の引き合う力、即ち凝集エネルギー密度CED(Cohesive Energy Density)の平方根で表される。なお、CEDとは、1mLのものを蒸発させるのに要するエネルギー量をいう。
SP値としては、Fedors法により下記式(1)を用いて計算することができる。
SP値(溶解パラメータ)=(CED値)1/2=(E/V)1/2 ・・・式(1)
式(1)において、Eは分子凝集エネルギー(cal/mol)、Vは分子容(cm/mol)であり、原子団の蒸発エネルギーをΔei、モル体積をΔviとした場合、下記式(2)、及び式(3)で示される。
E=ΣΔei ・・・式(2)
V=ΣΔvi ・・・式(3)
SP値の計算方法は諸説あるが、本発明においては一般的に用いられているFedors法を用いた。
前記計算方法、各原子団の蒸発エネルギーΔei及びモル体積Δviの諸データとしては、「接着の基礎理論」(井本稔著、高分子刊行会発行、第5章)に記載のデータを用いることができる。
また、−CF基などが示されていないものに関しては、R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.14,147(1974)を参照することができる。
なお、参考までに、前記式(1)で示されるSP値を(J/cm1/2に換算する場合には2.046を、SI単位(J/m1/2に換算する場合には、2.046を乗ずればよい。
SP値が7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下の多官能モノマーとしては、例えば、1,9−ノナンジオールジアクリレート(SP値:9.8(cal/cm0.5)、ジエチレングリコールジアクリレート(SP値:9.8(cal/cm0.5)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(SP値:10.0(cal/cm0.5)、ジプロピレングリコールジアクリレート(SP値:10.1(cal/cm0.5)、トリメチロールプロパントリアクリレート(SP値:10.4(cal/cm0.5)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(SP値:10.5(cal/cm0.5)などが挙げられる。
多官能モノマーの含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、延伸性の点から、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。多官能モノマーの含有量が1質量%以上であると、硬化型組成物内で架橋構造が形成されるため、耐水性、及び硬化膜の強度が向上する。また、多官能モノマーの含有量が20質量%以下であると、延伸性が向上する。また、延伸成形用途においては、成形性も向上する。
<単官能モノマー>
前記硬化型組成物は、単官能モノマーを含有することが好ましく、前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値は、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下である。
モノマー種ごとのSP値が7(cal/cm0.5以上であると、硬化型組成物における顔料の分散性、並びに重合開始剤及び重合禁止剤の溶解性に優れる。モノマー種ごとのSP値が11(cal/cm0.5以下であると、硬化膜の親水性が低くなり、硬化膜の耐水性を向上させることができる。
単官能モノマーのSP値は、多官能モノマーのSP値と同様の方法により、求めることができる。
SP値が7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリルアクリレート(SP値:8.7(cal/cm0.5)、イソボルニルアクリレート(SP値:8.7(cal/cm0.5)、ラウリルアクリレート(SP値:8.9(cal/cm0.5)、イソアミルアクリレート(SP値:9.0(cal/cm0.5)、テトラヒドロフルフリルアクリレート(SP値:9.4(cal/cm0.5)、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(SP値:9.5(cal/cm0.5)、ホルマール化トリメチロールプロパンモノアクリレート(SP値:9.5(cal/cm0.5)、シクロヘキシルアクリレート(SP値:9.6(cal/cm0.5)、ベンジルアクリレート(SP値:10.1(cal/cm0.5)、フェノキシエチルアクリレート(SP値:10.1(cal/cm0.5)などが挙げられる。
これらの中でも、アクリロイル基と1つのエーテル結合で結合し、環構造を有する単官能モノマーが好ましい。硬化型組成物が環構造を有する単官能モノマーを含む場合、硬化膜の強度が向上し、耐水性を向上させることができる。
前記環構造を有する単官能モノマーとしては、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート(SP値:9.4(cal/cm0.5)、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(SP値:9.5(cal/cm0.5)、シクロヘキシルアクリレート(SP値:9.6(cal/cm0.5)、ベンジルアクリレート(SP値:10.1(cal/cm0.5)などが挙げられる。
前記アクリロイル基と1つのエーテル結合で結合し、環構造を有する単官能モノマーとしては、例えば、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレートなどが挙げられる。
[モノマー種ごとの水の飽和含有量]
モノマー種ごとの水の飽和含有量としては、25℃において、3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。モノマー種ごとの水の飽和含有量が3質量%以下であると、硬化膜の耐水性を向上させることができる。
モノマー種ごとの水の飽和含有量としては、例えば、25℃の環境下で、多官能モノマー種ごと、及び単官能モノマー種ごとに0.25質量%ずつ純水を加えていき、多官能モノマー、及び単官能モノマーが含んだ水の含有量を測定し、一定以上純水を加えても水分量が変化しなくなった水分量を、モノマー種ごとの水の飽和含有量とすることができる。なお、飽和含有量を超える量の水を加えた場合、モノマーは、分離、析出などが生じる。
前記水の含有量としては、例えば、カールフィッシャー水分計(装置名:MKA−610型、京都電子工業株式会社製)を用いて、測定法:電界法、加熱温度:150℃、Nパージ流量:200mL/分間の条件で測定することができる。
25℃における水の飽和含有量が3質量%以下の単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、親水性基を含有しない疎水性モノマーなどが挙げられる。また、具体的には、ステアリルアクリレート(水の飽和含有量:0.6質量%)、イソボルニルアクリレート(水の飽和含有量:0.8質量%)、ラウリルアクリレート(水の飽和含有量:0.7質量%)、イソアミルアクリレート(水の飽和含有量:0.7質量%)、テトラヒドロフルフリルアクリレート(水の飽和含有量:0.9質量%)、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(水の飽和含有量:1.7質量%)、ホルマール化トリメチロールプロパンモノアクリレート(水の飽和含有量:1.9質量%)、シクロヘキシルアクリレート(水の飽和含有量:0.8質量%)、ベンジルアクリレート(水の飽和含有量:0.9質量%)、フェノキシエチルアクリレート(水の飽和含有量:1.1質量%)などが挙げられる。
モノマー種ごとの水の飽和含有量は、例えば、カールフィッシャー水分計(装置名:MKA−610型、京都電子工業株式会社製)により、測定法:電界法、加熱温度:150℃、Nパージ流量:200mL/分間の条件で測定した結果から、求めることができる。
本発明の硬化型組成物は、硬化型インクジェットインクとしての用途で特に効果が大きい。
前記硬化型組成物からなる平均厚み10μmの硬化膜を40℃の温水に24時間浸漬後、液体窒素に2分間以上浸漬し、凍結させて、クライオステージに移し、集束イオンビーム(FIB)加工し、断面走査型電子顕微鏡(SEM)画像を2値化して算出される空隙面積率が5%以下であることが好ましい。
硬化型組成物中のモノマーが単官能の方が多官能よりも多いことにより、密着性及び延伸性を向上させることができ、硬化膜の浸漬後の状態がクライオ−FBI断面SEM画像を2値化して算出される空隙面積率が5%以下であるため耐水性が高い。
空隙は硬化膜中に侵入した水が硬化膜を膨潤させることにより、発生すると考えられている。特に、顔料と硬化膜は反応していないため、一体化しておらず、空隙が生じやすい。空隙が生じると、更に空隙に水が浸入し、変色の原因となる。
空隙を防止するためには、疎水性モノマーを用いること、顔料含有量を少なくすることなどが効果的である。
空隙面積率が5%以下であれば水の侵入が少なく変色が防止できる。空隙面積率が5%よりも多くなると変色が大きくなったり、膜自体の強度が低下したり、密着性が低下するという問題が生じる。
本発明の硬化型組成物は、単官能モノマー及び多官能モノマーからなる重合性モノマーと、顔料と、を含有し、顔料の含有量は、硬化型組成物の全量に対して、1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
顔料の含有量が1質量%以上であると、画像形成に必要な十分な印字濃度が得られる。また、顔料の含有量が5質量%以下であると、耐水特性が良好となる。顔料の周辺には顔料分散剤が吸着しており顔料の周辺に空隙ができやすい。モノマーやオリゴマーは反応により一体化するが、顔料や顔料分散剤はモノマーと反応する反応基を含有しておらず、含水により塗膜が膨潤したときに顔料周辺が空隙になりやすい。このため、顔料の含有量は、硬化型組成物の全量に対して5質量%以下であることが重要であり、印字濃度が確保できるのであればできるだけ少ないことが好ましい。
多官能モノマーの含有量は、硬化型組成物の全量に対して、1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
前記含有量が1質量%以上であると、架橋構造が十分形成でき、耐水性及び膜強度が向上する。また、前記含有量が20質量%以下であると、延伸性が向上し、延伸成形の用途では成形性が良好となる。高い延伸性が求められる用途の場合は、多官能モノマーの含有量は、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
モノマーの皮膚刺激性(P.I.I.)としては、1.0以下が好ましい。モノマーの皮膚刺激性が1.0以下であると、皮膚に対する刺激を減らすことができるため、安全性を向上することができる。
モノマーの色(明度)としては、ガードナーグレイスケールが2以下の色が好ましく、無色透明がより好ましい。モノマーの色が、ガードナーグレイスケールが2以下の色であると、硬化型組成物にモノマーの色が混ざることにより、顔料による硬化型組成物の色彩(色相、彩度)が変化してしまうことを防止することができる。
ガードナーグレイスケールとしては、例えば、JIS K 0071−2 化学製品の色試験方法−ガードナー色数試験方法に準じて測定することができる。
モノマーの含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、50質量%以上90質量%以下が好ましく、65質量%以上85質量%以下がより好ましい。
<重合性オリゴマー>
オリゴマーとは、モノマー構造単位の繰り返し数が2以上20以下の重合体を意味する。
重合性オリゴマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を1個以上有することが好ましい。
重合性オリゴマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、その他の特殊オリゴマーなどが挙げられる。
ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、例えば、芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合性オリゴマーにおける不飽和である炭素−炭素結合の数としては、2個以上5個以下が好ましく、2個がより好ましい。重合性オリゴマーにおける不飽和である炭素−炭素結合の数が2個以上5個以下であると、良好な硬化性を得ることができる。
重合性オリゴマーとしては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。重合性オリゴマーの市販品としては、例えば、UV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B、UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454(以上、日本合成化学工業株式会社製)、CN902、CN902J75、CN929、CN940、CN944、CN944B85、CN959、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN964、CN965、CN965A80、CN966、CN966A80、CN966B85、CN966H90、CN966J75、CN968、CN969、CN970、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN971J75、CN972、CN973、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977、CN977C70、CN978、CN980、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN984、CN985、CN985B88、CN986、CN989、CN991、CN992、CN994、CN996、CN997、CN999、CN9001、CN9002、CN9004、CN9005、CN9006、CN9007、CN9008、CN9009、CN9010、CN9011、CN9013、CN9018、CN9019、CN9024、CN9025、CN9026、CN9028、CN9029、CN9030、CN9060、CN9165、CN9167、CN9178、CN9290、CN9782、CN9783、CN9788、CN9893(以上、アルケマ社製)、EBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701(以上、ダイセル・サイテック株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合性オリゴマーの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリスチレン換算で、1,000以上30,000以下が好ましく、5,000以上20,000以下がより好ましい。
重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
重合性オリゴマーの皮膚刺激性としては、1.0以下が好ましい。重合性オリゴマーの皮膚刺激性が1.0以下であると、皮膚に対する刺激を減らすことができるため、安全性を向上することができる。
重合性オリゴマーの色(明度)としては、ガードナーグレイスケールが2以下の色が好ましく、無色透明がより好ましい。重合性オリゴマーの色が、ガードナーグレイスケールが2以下の色であると、硬化型組成物に重合性オリゴマーの色が混ざることにより、顔料による硬化型組成物の色彩(色相、彩度)が変化してしまうことを防止することができる。
ガードナーグレイスケールとしては、例えば、JIS K 0071−2 化学製品の色試験方法−ガードナー色数試験方法に準じて測定することができる。
重合性オリゴマーの含有量としては、硬化型組成物全量に対して、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、8質量%以下が更に好ましく、5質量%以下が特に好ましい。重合性オリゴマーの含有量が20質量%以下であると、粘度の上昇を抑制でき、吐出安定性を向上させることができる。
<顔料>
顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、従来公知のものを用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
顔料は、硬化型組成物中において、顔料分散体として含有されることが好ましい。
ホワイト顔料としては、例えば、白色無機顔料などが挙げられる。
白色無機顔料としては、例えば、アルカリ土類金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、シリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイなどが挙げられる。
アルカリ土類金属の硫酸塩としては、例えば、硫酸バリウムなどが挙げられる。
アルカリ土類金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
シリカ類としては、例えば、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酸化チタンが好ましい。
また、ホワイト顔料としては、アルミナ、シリカなどにより表面処理されているものが好ましい。
ブラック顔料としては、例えば、カーボンブラックなどが挙げられる。
カーボンブラックとしては、一次粒子の粒径:35nm以上60nm以下、ジブチルフタレート(DBP)吸収量:35(g/100g)以上55(g/100g)以下、pH:3.5以下に酸化処理されているカーボンブラックが好ましい。
イエロー顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180などが挙げられる。
イエロー顔料としては、分散安定性の点から、表面が酸性処理されているイエロー顔料が好ましい。イエロー顔料の表面が酸性処理されることにより、塩基性の高分子分散剤が吸着されやすくなり、立体反発効果によって分散安定性を向上させることができる。
シアン顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料などが挙げられる。
フタロシアニン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4などが挙げられる。これらの中でも、色特性、分散安定性、及び耐候性の点から、C.I.ピグメントブルー15:4が好ましい。
シアン顔料としては、分散安定性の点から、表面が酸性処理されているシアン顔料が好ましい。シアン顔料の表面が酸性処理されることにより、塩基性の高分子分散剤が吸着されやすくなり、立体反発効果によって分散安定性を向上させることができる。
マゼンタ顔料としては、例えば、キナクリドン顔料などが挙げられる。
キナクリドン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド202などが挙げられる。これらの中でも、色特性、及び耐候性の点から、C.I.ピグメントレッド122が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、混晶顔料を使用してもよい。
マゼンタ顔料としては、分散安定性の点から、表面が酸性処理されているマゼンタ顔料が好ましい。マゼンタ顔料の表面が酸性処理されることにより、塩基性の高分子分散剤が吸着されやすくなり、立体反発効果によって分散安定性を向上させることができる。
ホワイト顔料の含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、8質量%以上20質量%以下が好ましい。ホワイト顔料の含有量が8質量%以上であると、隠蔽力を向上させることができる。また、ホワイト顔料の含有量が20質量%以下であると、吐出安定性を向上させることができる。
ホワイト顔料以外の顔料の含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、2質量%以上8質量%以下が好ましい。ホワイト顔料以外の顔料の含有量が2質量%以上であると、発色濃度を向上させることができる。また、ホワイト顔料以外の顔料の含有量が8質量%以下であると、吐出安定性を向上させることができる。
<顔料分散剤>
前記硬化型組成物は、顔料分散剤を含有することが好ましい。硬化型組成物が顔料分散剤を含有することにより、顔料の分散安定性を向上させることができる。
顔料分散剤としては、高分子顔料分散剤が好ましい。
高分子顔料分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニルポリマー、ビニルコポリマー、アクリルポリマー、アクリルコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノポリマーなどが挙げられる。
アミノポリマーとしては、例えば、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミンなどが挙げられる。
高分子顔料分散剤としては、適宜市販品を使用してもよい。
高分子顔料分散剤の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーシリーズ、日本ルーブリゾール株式会社製のソルスパースシリーズ(ソルスパース 32000等)、ビックケミー・ジャパン株式会社製のDISPERBYKシリーズ、BYKJETシリーズ、楠本化成株式会社製のディスパロンシリーズなどが挙げられる。
[顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量]
顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量としては、25℃において3質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量が3質量%以下であると、硬化膜の耐水性を向上させることができる。
顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量は、例えば、25℃の環境下で、顔料分散剤種ごとに0.25質量%ずつ純水を加えていき、顔料分散剤が含んだ水の含有量を測定し、一定以上純水を加えても水分量が変化しなくなった水分量を、顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量とすることができる。なお、飽和含有量を超える量の水を加えた場合、顔料分散剤は、分離、析出などが生じる。
前記水の含有量としては、例えば、カールフィッシャー水分計(装置名:MKA−610型、京都電子工業株式会社製)を用いて、測定法:電界法、加熱温度:150℃、N2パージ流量:200mL/分間の条件で測定することができる。
硬化型組成物、又は硬化型インクに含まれる顔料分散剤については、例えば、以下のような方法により、顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量を求めることができる。
まず、遠心分離用1mLサンプルホルダーに、硬化型組成物、又は硬化型インク1.5gを計り取る。次に、計り取った硬化型組成物、又は硬化型インクを、回転数:100,000回転で1時間遠心分離を行い、上澄み部分を除去する。除去した上澄み部分の量と同量のアセトンを加えた後、スパチュラで撹拌し、再び同様の方法で遠心分離を行う。これを計4回実施する。次に、遠心分離後のサンプルを真空乾燥機に入れ、完全に乾燥させる。その後、塩化メチレン等の分離抽出溶剤を加え、顔料分散剤が含まれる溶出成分を乾燥させ、顔料と顔料分散剤とを分離させる。得られた顔料分散剤について、カールフィッシャー水分計を用いた前述した方法により、顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量を求めることができる。
25℃における水の飽和含有量が3質量%以下の顔料分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、疎水性顔料分散剤などが挙げられる。疎水性顔料分散剤の中でも、硬化膜と一体化し、耐水性を向上させる点から、反応性分散剤が好ましい。
疎水性顔料分散剤としては、特に制限はなく、適宜市販品を使用してもよい。疎水性顔料分散剤の市販品としては、例えば、商品名:BYK−161、BYK−116、BYK−167、BYK−2163、BYK−2164、BYK−174(以上、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、ソルスパース 32000、ソルスパース 28000、ソルスパース 36000、ソルスパース 39000、ソルスパース 41000、ソルスパース X300(以上、日本ルーブリゾール株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐水性の点から、ソルスパース X300(反応性分散剤)が好ましい。
顔料分散剤の含有量としては、耐水性の点から、顔料を分散させることができる必要最低限の量とすることが好ましい。具体的には、硬化型組成物の全量に対して、8質量%以下が好ましい。
<重合開始剤>
重合開始剤としては、エネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(多官能モノマー、単官能モノマー、及び重合性オリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ラジカル重合開始剤が好ましい。
硬化型組成物において、重合開始剤が重合反応を促進する機構について、以下に説明する。
重合開始剤を含有する硬化型組成物に、紫外線などの活性エネルギー線が照射されると、重合開始剤は、水素引き抜き反応、開裂反応などを引き起こし、ラジカルを発生させる。
発生したラジカルは、多官能モノマー、単官能モノマー、及び重合性オリゴマーの少なくともいずれかの重合性二重結合に対して、付加反応する。前記付加反応により、更にラジカルが生成する。前記更に発生したラジカルにより、他の多官能モノマー、単官能モノマー、及び重合性オリゴマーの少なくともいずれかの重合性二重結合へ付加反応し、ラジカルの発生、及び付加反応を繰り返すことにより、重合反応が進行する。
ベンゾフェノン系重合開始剤を用いる場合には、重合開始剤だけでは反応が遅くなることがあるため、アミン系の増感剤を併用することにより反応性を高めることが好ましい。重合促進剤であるアミン化合物を含有させることにより、水素引抜き反応により重合開始剤に水素を供給する効果、及び空気中の酸素による反応阻害を防止する効果がある。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物などが挙げられる。
チオ化合物としては、例えば、チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化膜を形成する際に酸素による阻害を受けにくい点から、チオ化合物が好ましく、チオキサントン化合物がより好ましい。
ラジカル重合開始剤は、水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV−LEDランプなど、硬化のための露光ランプの波長特性に合わせて選択されることが好ましい。
重合開始剤としては、適宜市販品を使用してもよい。
重合開始剤の市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、商品名:イルガキュア819、イルガキュア369、イルガキュア907、DarocurITX、ルシリンTPO(以上、BASF社製)、Vicure 10、Vicure 30(以上、Stauffer Chemical社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
チオキサントン化合物を含む重合開始剤としては、適宜市販品を使用してもよい。
チオキサントン化合物を含む重合開始剤の市販品としては、例えば、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)、2−イソプロピルチオキサントン(商品名:Speedcure ITX、Lambson社製)、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:KAYACURE DETX−S、日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
重合開始剤としては、(i)硬化型組成物を硬化させる手段としての活性エネルギー線の吸収効率が高い、(ii)多官能モノマー、及び単官能モノマーとの反応性が高い、(iii)臭気、黄変、及び毒性が低い、(iv)暗反応を起こさない、などの特性を有するものが好ましい。
<重合促進剤>
重合開始剤に加え、重合促進剤を併用することができる。
重合促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミン化合物などが挙げられる。
アミン化合物としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の含有量としては、十分な硬化速度を得る点から、硬化型組成物の全量に対して、5質量%以上20質量%以下が好ましい。
<その他の成分>
前記硬化型組成物は、必要に応じてその他の公知の成分を含んでもよい。その他成分としては、特に制限されないが、例えば、重合禁止剤、界面活性剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
−重合禁止剤−
重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシ−1−ナフトール、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、p−ベンゾキノン、ジ−t−ブチルジフェニルアミン、9,10−ジ−n−ブトキシシアントラセン、4,4’−〔1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイルビス(オキシ)〕ビス〔2,2,6,6−テトラメチル〕−1−ピペリジニルオキシ、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、0.005質量%以上3質量%以下が好ましい。重合禁止剤の含有量が0.005質量%以上であると、保存安定性を向上させ、また、高温環境下における重合禁止剤の含有量が粘度の上昇を抑制することができる。重合禁止剤の含有量が3質量%以下であると、硬化型組成物の硬化性を向上させることができる。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高級脂肪酸界面活性剤、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量としては、硬化型組成物の全量に対して、0.1質量%以上3質量%以下が好ましく、硬化型組成物の濡れ性、及びレベリング性の点から、0.2質量%以上1質量%以下がより好ましい。界面活性剤の含有量が0.1質量%以上であると、硬化型組成物の濡れ性を向上できる。界面活性剤の含有量が3質量%以下であると、硬化型組成物の硬化性を向上させることができる。
−有機溶媒−
前記硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まないことが好ましい。有機溶媒は揮発性を有することから、硬化型組成物が有機溶媒を含まない(例えば、VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)ことにより、安全性を向上させ、環境汚染の防止にも寄与する。
なお、「有機溶媒」とは、一般的に揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれているものを意味し、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられ、反応性モノマーとは区別すべきものである。
有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、有機溶媒の含有量としては、0.1質量%未満であることが好ましい。
<硬化型組成物の調製方法>
硬化型組成物の調製方法としては、上述した各種成分を用いるものであれば、調製手段等に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多官能モノマー、単官能モノマー、顔料、顔料分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどのメディアを用いた分散機に投入し、分散、混練させて顔料分散液を調製し、顔料分散液に更に多官能モノマー、単官能モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより、調製することができる。
また、ディスパー、ホモジナイザー等のメディアレス分散装置を用いてもよい。
<エネルギー付与方法、及びエネルギー付与手段>
エネルギー付与方法は、硬化型組成物を硬化させるためのエネルギーを付与して、硬化型組成物を硬化させる方法である。
エネルギー付与手段は、硬化型組成物を硬化させるためのエネルギーを付与して、硬化型組成物を硬化させる手段である。
エネルギーとしては、例えば、熱、活性エネルギー線などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、活性エネルギー線が好ましい。
活性エネルギー線としては、硬化型組成物中の多官能モノマー、単官能モノマー、及び重合性オリゴマーの重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、X線などが挙げられる。特に高エネルギーの光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。
活性エネルギー線の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、発光ダイオード(LED)ランプなどが挙げられる。
水銀ランプとしては、例えば、石英ガラス製の発光管の中に、高純度の水銀、及び少量の希ガスを封入したものなどが挙げられる。水銀ランプは、365nmを主波長とし、254nm、303nm、313nmの紫外線を効率よく放射することができ、短波長ほど、高出力にすることができる。
メタルハライドランプとしては、例えば、発光管の中に、水銀、及びハロゲン化金属を封入したものなどが挙げられる。メタルハライドランプは、200nmから450nmまでの広い波長範囲にわたり活性エネルギー線スペクトルを放射することができ、300nm以上450nm以下の波長において、水銀ランプよりも高出力とすることができる。
発光ダイオード(LED)ランプとしては、例えば、UV−LEDランプなどが挙げられる。
これらの中でも、長寿命、低消費電力、及びオゾン発生がなく環境負荷を低減できる点、並びに、小型化の点から、LEDランプが好ましい。
<用途>
硬化型組成物の用途は、一般に硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などに応用することができる。
更に、硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形用材料としては、例えば、立体造形法の1つである粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いることができる。また、図2に示すように、硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行うマテリアルジェット法(光造形法)、更に、図3に示すように、硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う光造形法などに用いることができる。
(硬化型インク)
本発明の硬化型インクは、硬化型組成物を含有する。
硬化型インクに含有される硬化型組成物としては、本発明の硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
前記硬化型インクとしては、インクジェット用であることが好ましい。
硬化型インクの25℃における静的表面張力としては、吐出安定性の点から、20mN/m以上40mN/m以下が好ましく、28mN/m以上35mN/m以下がより好ましい。
静的表面張力は、例えば、静的表面張力計(装置名:CBVP−Z型、協和界面科学株式会社製)を使用し、25℃の環境下で測定することができる。
(収容容器)
収容容器は、硬化型組成物、及び硬化型インクの少なくともいずれかを収容してなり、硬化型組成物が収容された状態の容器を意味する。
収容容器は、上述したような用途に供する際に好適である。例えば、硬化型組成物を含有する硬化型インクが収容された収容容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができる。これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。
収容容器自体の形状、大きさ、材質等は、特に制限はなく、用途、使い方等の目的に応じて適宜選択することができるが、材質としては、光を透過しない遮光性材料、遮光性シート等で覆われている容器などが好ましい。
(2次元又は3次元の像形成方法、及び2次元又は3次元の像形成装置)
本発明の2次元又は3次元の像形成方法は、硬化型組成物及び硬化型インクの少なくともいずれかに、硬化型組成物及び硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与して2次元又は3次元の像を形成し、硬化型組成物及び硬化型インクをインクジェット記録方式により吐出させる吐出工程を更に含むことが好ましい。
本発明の2次元又は3次元の像形成装置は、硬化型組成物及び硬化型インクの少なくともいずれかを収容する収容部と、硬化型組成物及び硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与する付与手段とを有し、硬化型組成物及び硬化型インクをインクジェット記録方式により吐出させる吐出手段を更に有することが好ましい。
2次元又は3次元の像形成方法は、2次元又は3次元の像形成装置により、好適に実施することができる。
付与手段としては、発光ダイオード光が好ましい。
2次元の像としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、文字、記号、図形又はこれらの組み合わせ、ベタ画像などが挙げられる。
3次元の像としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、立体造形物などが挙げられる。
立体造形物の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10μm以上が好ましい。
硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硬化型組成物の収容手段、供給手段、吐出手段、エネルギー付与手段等を備えるものなどが挙げられる。
吐出手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、連続噴射型、オンデマンド型などが挙げられる。
オンデマンド型としては、例えば、ピエゾ方式、サーマル方式、静電方式などが挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像の形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また、必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。更に、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式の、いずれのインクジェット記録装置も適用することができる。
被記録媒体22としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネルギー、低コスト化を図ることができる。
記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明で用いられる別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像の形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の硬化型組成物とは組成が異なる第二の硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34で各硬化型組成物を硬化しながら積層するものである。
より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層とを積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて、支持体積層部36は除去される。
なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
(硬化物)
本発明の硬化物は、前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、前記基材と前記硬化層との密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上である。
前記硬化型組成物としては、本発明の硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
前記硬化型インクとしては、本発明の硬化型インクと同様のものを用いることができる。
硬化物としては、硬化物が基材上に形成された硬化層を延伸加工してなる成形加工品としてもよい。
成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、プラスチック、金属、セラミック、ガラス、又はこれらの複合材料などが挙げられる。これらの中でも、加工性の点から、プラスチックが好ましい。
硬化物は、加飾体を含んでもよい。加飾体としては、基材上に硬化物からなる表面加飾が施され、前記硬化物と同様のものを用いることができる。
180℃における硬化物の延伸性としては、(引張り試験後の長さ−引張り試験前の長さ)/(引張り試験前の長さ)の比が、50%以上が好ましく、100%以上がより好ましい。
(印刷物)
本発明の印刷物は、前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層上に、保護層を有し、前記硬化層と前記保護層との密着力が、密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上である。
前記硬化型組成物としては、本発明の硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
前記硬化型インクとしては、本発明の硬化型インクと同様のものを用いることができる。
硬化層上に、保護層を有することにより、耐水性を向上させることができる。また、保護層が、紫外線吸収剤などを含有する場合、耐光性を向上させることができる。
保護層としては、例えば、ラミネートフィルムなどが挙げられる。
図4、及び図5において、本発明の印刷物の一例を示す。基材110に、本発明の硬化型組成物による硬化層120を形成する。硬化層120は、粘着面121を有する。硬化層120は、粘着性を有するため、図5に示すラミネート密着力122が大きく、優れた密着性を有する。
粘着面121に、保護層130として、ラミネートフィルムを設けることができる。保護層130を透明、基材110を不透明にした場合、硬化層120は、透明である保護層130を通して視認できる。
印刷物の支持体(例えば、図4における基材110)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PETフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ABS樹脂、金属、ガラスなどが挙げられる。
印刷物の保護層(例えば、図4における130)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。
(粘着ラベル)
本発明の粘着ラベルは、支持体上に、硬化型組成物、及び硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、硬化層が粘着性を有する。
前記硬化型組成物としては、本発明の硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
前記硬化型インクとしては、本発明の硬化型インクと同様のものを用いることができる。
硬化型組成物は、多官能モノマーを含有し、硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度(Tg)が、0℃以上30℃以下である。これにより、硬化層が粘着性を帯びるため、密着性を制御した粘着ラベルとすることができる。
図6、及び図7において、本発明の粘着ラベルの一例を示す。基材110に、本発明の硬化型組成物による硬化層120を形成する。硬化層120は、粘着面121を有する。硬化層120は、粘着性を有するため、図7に示すラベル密着力123が大きく、優れた密着性を有する。
基材110を不透明にし、粘着面121に透明基材140を貼り合わせることにより、粘着ラベルとして用いることができる。この場合、硬化層120は、透明基材140を通して視認できる。
図8、及び図9において、本発明の粘着ラベルの他の一例を示す。透明基材111に、本発明の硬化型組成物による硬化層120を形成する。硬化層120は、粘着面121を有する。硬化層120は、粘着性を有するため、図9に示すラベル密着力123が大きく、優れた密着性を有する。
粘着面121に不透明基材141を貼り合わせることにより、粘着ラベルとして用いることができる。この場合、硬化層120は、透明基材111を通して視認できる。
粘着ラベルの支持体(例えば、図6における基材110、図8における透明基材111など)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PETフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、紙などが挙げられる。
紙としては、例えば、上質紙、コート紙などが挙げられる。
粘着ラベルに貼り付ける基材(例えば、図6における透明基材140、図8における不透明基材141など)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、樹脂フィルム、ガラス、金属、セラミックス、木材などが挙げられる。
金属としては、例えば、アルミなどが挙げられる。
基材としては、平滑面を有するものだけではなく、凹凸面を有するものであってもよい。
粘着ラベルは、密着性、耐水性に優れるため、例えば、車のフロントガラスに接着して用いるラベル、電車のドアや窓に貼り付けるラベルなどに用いることができる。
粘着ラベルの支持体における、硬化層を有する面とは反対の面は、撥液性を有することが好ましい。図10に示すように、表面が粘着性を有する連続性の粘着ラベルを巻き取る場合、硬化層を有する面とは反対の面が撥液性を有することにより、硬化層を有する面とは反対の面に剥離紙を設けることなく、粘着ラベルを剥離しやすくなる。
撥液性としては、例えば、撥水性、撥油性などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下のようにして、「モノマー種ごとの水の飽和含有量、及び顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量」を測定した。
[モノマー種ごとの水の飽和含有量、及び顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量]
表1〜表3、表7に示す実施例1〜6、及び比較例1〜5で使用する多官能モノマー、単官能モノマー、及び顔料分散剤について、25℃の環境下で、それぞれ0.25質量%ずつ純水を加えていき、カールフィッシャー水分計(装置名:MKA−610型、京都電子工業株式会社製)を用いて、測定法:電界法、加熱温度:150℃、Nパージ流量:200mL/分間の条件で、多官能モノマー、単官能モノマー、及び顔料分散剤のそれぞれが含んだ、水の含有量を測定した。一定以上純水を加えても水分量が変化しなくなった水分量を、単官能モノマー、及び顔料分散剤のそれぞれの水の飽和含有量とした。
(顔料分散体の作製)
<ホワイト顔料分散体Aの作製>
ホワイト顔料として、酸化チタン(商品名:JR403、テイカ株式会社製)50.0質量部、疎水性顔料分散剤(商品名:ソルスパース X300、日本ルーブリゾール株式会社製、反応性分散剤、水の飽和含有量:1.2質量%)2.0質量部、及びテトラヒドロフルフリルアクリレート(共栄社化学株式会社製、SP値:9.4(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.5質量%)48.0質量部を、ジルコニアビーズ(直径:2mm)を充填率:45体積%で充填した300mLボールミルに入れて、分散温度:25℃、回転速度:70回転/分間で、200時間かけて分散させることにより、ホワイト顔料分散体Aを作製した。
<ブラック顔料分散体Bの作製>
ブラック顔料として、カーボンブラック(商品名:MOGUL−E、オリオン・エンジニアドカーボンズ株式会社製)15.0質量部、疎水性顔料分散剤(商品名:BYK−167、ビックケミー・ジャパン株式会社製、水の飽和含有量:2.8質量%)5.0質量部、及びフェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)80.0質量部を、ジルコニアビーズ(直径:2mm)を充填率:43体積%で充填した300mLボールミルに入れて、分散温度:25℃、回転速度:70回転/分間で、180時間かけて分散させることにより、ブラック顔料分散体Bを作製した。
<イエロー顔料分散体Cの作製>
イエロー顔料として、ピグメントイエロー155(商品名:4GC、クラリアント社製)15.0質量部、親水性顔料分散剤(商品名:BYK−9152、ビックケミー・ジャパン株式会社製、水の飽和含有量:10質量%以上)10.0質量部、及びステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.7(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.6質量%)75.0質量部を、ジルコニアビーズ(直径:2mm)を充填率:45体積%で充填した300mLボールミルに入れて、分散温度:25℃、回転速度:70回転/分間で、200時間かけて分散させることにより、イエロー顔料分散体Cを作製した。
<シアン顔料分散体Dの作製>
シアン顔料として、ピグメントブルー15:4(商品名:D7110F、BASF社製)15.0質量部、親水性顔料分散剤(商品名:BYK−9151、ビックケミー・ジャパン株式会社製、水の飽和含有量:10質量%以上)5.0質量部、及び環状トリメチルプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.5(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.7質量%)80.0質量部を、ホモジナイザーを用いて、分散温度:35℃、回転数:5,000回転で、20分間分散させた。次に、ジルコニアビーズ(直径:0.3mm)を充填率:90体積%で充填した1Lサンドミルに入れて、分散温度:30℃、回転速度:10m/秒間で、1時間かけて分散させることにより、シアン顔料分散体Dを作製した。
<マゼンタ顔料分散体Eの作製>
マゼンタ顔料として、ピグメントレッド122(商品名:RGT、DIC株式会社製)15.0質量部、疎水性顔料分散剤(商品名:ソルスパース X300、日本ルーブリゾール株式会社製、反応性分散剤、水の飽和含有量:1.2質量%)10.0質量部、及びベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.9質量%)75.0質量部を、ジルコニアビーズ(直径:2mm)を充填率:45体積%で充填した300mLボールミルに入れて、分散温度:25℃、回転速度:70回転/分間で、96時間かけて分散させることにより、マゼンタ顔料分散体Eを作製した。
<マゼンタ顔料分散体Fの作製>
マゼンタ顔料分散体Eの作製において、顔料分散剤を、親水性顔料分散剤(商品名:BYK−9152、ビックケミー・ジャパン株式会社製、水の飽和含有量:10質量%以上)に変更し、更に、単官能モノマーを、アクリロイルモルホリン(興人株式会社製、SP値:11.2(cal/cm0.5、水の飽和含有量:10質量%以上)に変更した以外は、マゼンタ顔料分散体Eの作製と同様にして、マゼンタ顔料分散体Fを作製した。
作製した各顔料分散体A〜Fの組成を表1に示す。
<顔料分散体A2の作製>
マゼンタ顔料(商品名:RGT(PR122)、DIC株式会社製)15質量部、重合性基含有反応性分散剤(商品名:ソルスパースX300、日本ルゾルブリゾール株式会社製)10質量部、及びベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)75質量部を、直径2mmのジルコニアビーズを充填(充填率:45体積%)した300mLボールミルに入れて70回転/分間で、分散温度が25℃で96時間分散させ、顔料分散体A2を作製した。
<顔料分散体B2の作製>
シアン顔料(商品名:D7110F(PB15:4)、BASF社製)15質量部、分散剤(商品名:BYK−9151、ビックケミー社製)5質量部、及び環状トリメチルプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)80質量部を、ホモジナイザーを用いて5,000回転で、分散温度が35℃で20分間分散後、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填(充填率:90体積%)した1Lサンドミルに入れて周速が10m/秒間で、分散温度が30℃で1時間分散させ、顔料分散体B2を作製した。
<顔料分散体C2の作製>
ブラック顔料(商品名:MOGUL−E(カーボンブラック)、オリオン社製)15質量部、分散剤(商品名:BYK−167、ビックケミー社製)5質量部、及びフェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)80質量部を、直径2mmのジルコニアビーズを充填(充填率:43体積%)した300mLボールミルに入れて分散温度が25℃で70回転/分間で、180時間させ、顔料分散体C2を作製した。
<顔料分散体D2の作製>
イエロー顔料(商品名:LIONOL YELLOW TT−1703、PY17、東洋インキ株式会社製)15質量部、重合性基含有反応性分散剤(商品名:ソルスパースX300、日本ルゾルブリゾール株式会社製)2質量部、及びテトラヒドロフルフリルアクリレート(共栄社化学株式会社製)83質量部を、直径2mmのジルコニアビーズを充填(充填率:45体積%)した300mLボールミルに入れて分散温度が25℃で70回転/分間で200時間させ、顔料分散体D2を作製した。
<顔料分散体E2の作製>
イエロー顔料(商品名:4GC、PY155、クラリアント社製)15質量部、分散剤(商品名:BYK−9152、ビックケミー社製)10質量部、及びステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)75質量部を、直径2mmのジルコニアビーズを充填(充填率:45体積%)した300mLボールミルに入れて分散温度が25℃で70回転/分間で200時間させ、顔料分散体E2を作製した。
<顔料分散体F2の作製>
前記顔料分散体Aの作製において、分散剤を(商品名:BYK−9152、ビックケミー社製)とし、重合性モノマーをアクリロイルモルホリン(興人株式会社製)変更した以外は、顔料分散体Aの作製と同様にして、顔料分散体F2を作製した。
作製した各顔料分散体A2〜F2の組成を表2に示す。
(実施例1)
ホワイト顔料分散体A 20.0質量部、イソアミルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.0(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.7質量%)30.0質量部、シクロヘキシルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.6(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.8質量%)37.0質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.4(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.8質量%)1.0質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5.0質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3.0質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例1の硬化型組成物を得た。
(実施例2)
ブラック顔料分散体B 20.0質量部、シクロヘキシルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.6(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.8質量%)49.0質量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.0(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.2質量%)19.0質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5.0質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3.0質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例2の硬化型組成物を得た。
(実施例3)
イエロー顔料分散体C 20.0質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.7(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.6質量%)30.0質量部、ラウリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.9(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.7質量%)27.0質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.5(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.5質量%)1.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:CN966、日本合成化学工業株式会社製)10.0質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5.0質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3.0質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例3の硬化型組成物を得た。
(実施例4)
シアン顔料分散体D 20.0質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.5(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.7質量%)63.0質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)5.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)5.0質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:IRGACURE369、BASF社製)6.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びアクリル官能基含有変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3576、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例4の硬化型組成物を得た。
(実施例5)
マゼンタ顔料分散体E 20.0質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.5(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.7質量%)30.0質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.9質量%)30.0質量部、ジエチレングリコールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.9質量%)10.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6.0質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例5の硬化型組成物を得た。
(実施例6)
マゼンタ顔料分散体E 20.0質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.9質量%)65.0質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)3.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)7.0質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)4.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、実施例6の硬化型組成物を得た。
(実施例7)
顔料分散体A2 10質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)75質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)3質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)7質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)4.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例7の硬化型組成物を得た。
(実施例8)
顔料分散体B2 20質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)63質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)5質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:IRGACURE369、BASF社製)6.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例8の硬化型組成物を得た。
(実施例9)
顔料分散体A2 20質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、ジエチレングリコージアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)10質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例9の硬化型組成物を得た。
(実施例10)
顔料分散体C2 20質量部、シクロヘキシルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)49質量部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)19質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例10の硬化型組成物を得た。
(実施例11)
顔料分散体D2 30質量部、イソアミルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、シクロヘキシルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)27質量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)1質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例11の硬化型組成物を得た。
(実施例12)
顔料分散体E2 20質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、ラウリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)27質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)1質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:CN966、日本合成化学工業株式会社製)10質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例12の硬化型組成物を得た。
(実施例13)
顔料分散体A2 20質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、N−ビニルカプロラウタム(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)8質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)5質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)6.8質量部、及びp−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部を混合し、実施例13の硬化型組成物を得た。
(比較例1)
ブラック顔料分散体B 20.0質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.7(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.6質量%)38.0質量部、フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)30.0質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5.0質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3.0質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例1の硬化型組成物を得た。
(比較例2)
ブラック顔料分散体B 20.0質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.7(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.6質量%)20.0質量部、フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)40.0質量部、ジエチレングリコールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.9質量%)10.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6.0質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例2の硬化型組成物を得た。
(比較例3)
マゼンタ顔料分散体E 20.0質量部、トリフルオロエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:6.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.5質量%)5.0質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.5(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.7質量%)30.0質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.9質量%)30.0質量部、ジエチレングリコールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.9質量%)5.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6.0質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例3の硬化型組成物を得た。
(比較例4)
マゼンタ顔料分散体F 20.0質量部、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製、SP値:11.2(cal/cm0.5、水の飽和含有量:10質量%以上)25.0質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:11.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:10質量%以上)38.0質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)5.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)5.0質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:IRGACURE369、BASF社製)6.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びアクリル官能基含有変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3576、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例4の硬化型組成物を得た。
(比較例5)
マゼンタ顔料分散体E 20.0質量部、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:8.7(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.8質量%)57.0質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:10.1(cal/cm0.5、水の飽和含有量:0.9質量%)8.0質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、SP値:9.8(cal/cm0.5、水の飽和含有量:1.1質量%)3.0質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)7.0質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)4.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例5の硬化型組成物を得た。
(比較例6)
顔料分散体A2 20質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)8質量部、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)57質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)3質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)7質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)4.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例6の硬化型組成物を得た。
(比較例7)
顔料分散体F2 20質量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)38質量部、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)25質量部、1,9−ノナンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)5質量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:IRGACURE369、BASF社製)6.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びアクリル官能基含有変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK−3576、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例7の硬化型組成物を得た。
(比較例8)
顔料分散体C2 20質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)20質量部、フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)40質量部、ジエチレングリコージアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)10質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例8の硬化型組成物を得た。
(比較例9)
顔料分散体C2 20質量部、ステアリルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)38質量部、フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)35質量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE819、BASF社製)5質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:LUCIRIN TPO、BASF社製)3質量部、2,4−ジエチルチオキサントン(商品名:Speedcure DETX、Lambson社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例9の硬化型組成物を得た。
(比較例10)
顔料分散体A2 20質量部、ベンジルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)30質量部、トリフルオロエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)5質量部、ジエチレングリコールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)5質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:UV−3200B、日本合成化学工業株式会社製)6質量部、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(商品名:IRGACURE379、BASF社製)3.5質量部、p−メトキシフェノール(日本化薬株式会社製)0.2質量部、及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(商品名:BYK3510、ビックケミー・ジャパン株式会社製)0.3質量部を混合し、比較例10の硬化型組成物を得た。
(硬化物の作製)
得られた実施例1〜13及び比較例1〜10の硬化型組成物を、基材(商品名:コスモシャインA4300コートPETフィルム、東洋紡株式会社製、平均厚み:100μm、色:透明、以下「PETフィルム」ともいう。)に、プリンタ(装置名:SG7100、株式会社リコー製)を改造した評価用プリンタを用いて、10cm×10cmのベタ画像を得た。得られたベタ画像を、インクジェットプリンタ用UV−LED装置(装置名:UV−LEDモジュール、ウシオ電機株式会社製、シングルパス水冷)を用いて、波長385nmのLEDで、1500mJ/cmの硬化エネルギーを与え硬化処理を行い、前記基材上に、硬化膜の平均厚みが10μm(耐水変色性の評価においては、硬化膜の平均厚みが20μm)である10cm×10cmのベタ画像の硬化物を得た。
なお、硬化膜の平均厚みは、電子マイクロメーター(アンリツ株式会社製)を用いて、硬化膜の厚みを10点測定し、測定した10点の厚みの平均値より求めた。
また、前記評価用プリンタは、装置名:SG7100(株式会社リコー製)の搬送、駆動部を用い、ヘッド部を加熱吐出でき高粘度インクに対応できるMH2620ヘッド(株式会社リコー製)に変更したものである。
[硬化膜のTg]
得られた硬化物を示差走査型熱量分析計(装置名:DSC7000X、日立ハイテクサイエンス株式会社製)に入れ、硬化膜のTgを用いて測定した。
なお、測定条件は、温度範囲:室温(25℃)から120℃まで、昇温速度:5℃/分間、サンプル量:10mg、窒素雰囲気中とした。また、ピークトップの温度をTg(ガラス転移点)とした。
得られた実施例1〜13及び比較例1〜10の硬化型組成物について、「ラミネート密着性」、「基材密着性」、「耐水密着性」、「耐水変色性」、及び「硬化膜の吸水率」を、以下のようにして評価した。結果を表3、表6、表7、及び表10に示した。また、実施例1〜13及び比較例6〜10について、「硬化膜の空隙面積率」を以下のようにして測定した。結果を表6及び表10に示した。
<保護層(ラミネート)密着性>
前記基材(PETフィルム)上に得られた10cm×10cmの硬化物に、硬化物を挟むようにして、保護層としての糊剤がついた硬質塩化ビニルフィルム(商品名:四六1/4 1000、日本オフィスラミネータ株式会社製、厚み:100μm)を載せ、100℃でラミネート加工を行った。次に、前記硬質塩化ビニルフィルムの上からJIS K5600に準じて1mm間隔で基盤目状にカッターナイフで切り込みを入れ、硬質塩化ビニルフィルムの上にフィルムセロハン粘着テープ(商品名:スコッチメンディングテープ、スリーエムジャパン株式会社製、幅:18mm)を貼った。次に、フィルムセロハン粘着テープを引き剥がし、ルーペ(商品名:PEAK No.1961(×10)、東海産業株式会社製)を用いて、前記硬質塩化ビニルフィルムの引き剥がした面を観察した。JIS K5600クロスカット試験に準じ、硬化膜と前記硬質塩化ビニルフィルム(保護層、ラミネート)との間の密着性について、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける分類0から分類5の評価ランクに当てはめ、下記評価基準に基づいて、「保護層(ラミネート)密着性」を評価した。なお、保護層(ラミネート)密着性は、評価基準における「○」以上が、実施可能レベルである。
−評価基準−
◎:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類0のレベルである
○:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベルである
△:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類2のレベル以上分類3のレベル以下である
×:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類3のレベルを超え分類4のレベル以下である
<ラベル基材密着性>
前記基材(PETフィルム)上に得られた10cm×10cmの硬化物に、硬化物を挟むようにして、ラベル基材としての紙(商品名:OKトップコート、王子製紙株式会社製、厚み:101μm)を貼り付けた。次に、前記紙の上から、JIS K5600に準じて1mm間隔で基盤目状にカッターナイフで切り込みを入れ、前記紙の上にセロハン粘着テープ(商品名:スコッチメンディングテープ、スリーエムジャパン株式会社製、幅:18mm)を貼った。次に、フィルムセロハン粘着テープを引き剥がし、ルーペ(商品名:PEAK No.1961(×10)、東海産業株式会社製)を用いて、前記紙の引き剥がした面を観察した。JIS K5600クロスカット試験に準じ、硬化膜と前記紙(ラベル基材)との間の密着性について、図11に示すように、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける分類0から分類5の評価ランクに当てはめ、下記評価基準に基づいて、「ラベル基材(紙)密着性」を評価した。
また、ラベル基材をガラス(商品名:S9213、松浪硝子工業株式会社製、厚み:2mm)、及びアルミ板(商品名:EA441WA−15、株式会社エスコ製、厚み:2mm)に変更した以外は、紙と同様の方法で、それぞれ「ラベル基材(ガラス)密着性」、及び「ラベル基材(金属)密着性」を評価した。なお、ラベル基材密着性は、いずれのラベル基材においても、評価基準における「○」以上が、実施可能レベルである。
−評価基準−
◎:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類0のレベルである
○:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベルである
△:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類2のレベル以上分類3のレベル以下である
×:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類3のレベルを超え分類4のレベル以下である
<耐水密着性>
500mLのポリプロピレン製ビーカー(商品名:デスカップ、株式会社テラオカ製)に純水を400mL入れ、アルミホイルで蓋をして、40℃の恒温漕に入れた。純水の温度が40℃になった時点で、前記硬化物の作製で得られた10cm×10cm、厚み20μmの硬化物を前記ビーカーの水に浸漬させ、24時間恒温槽で保管した。
次に、硬化物を取り出し、硬化物にJIS K5600に準じて1mm間隔で基盤目状にカッターナイフで切り込みを入れ、硬化物にセロハン粘着テープ(商品名:スコッチメンディングテープ、スリーエムジャパン株式会社製、幅:18mm)を貼った。次に、フィルムセロハン粘着テープを引き剥がし、ルーペ(商品名:PEAK No.1961(×10)、東海産業株式会社製)を用いて、引き剥がした面を観察した。JIS K5600クロスカット試験に準じ、硬化膜の耐水密着性について、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける分類0から分類5の評価ランクに当てはめ、下記評価基準に基づいて、「耐水密着性」を評価した。なお、耐水密着性は、評価基準における「○」以上が、実施可能レベルである。
−評価基準−
◎:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類0のレベルである
○:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベルである
△:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類2のレベル以上分類3のレベル以下である
×:JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類3のレベルを超え分類4のレベル以下である
<耐水変色性>
透明基材である前記基材(PETフィルム)上に得られた10cm×10cm、平均厚
み:20μmの硬化物を形成した。硬化は前記硬化膜の作製の条件で実施した。前記硬化物を白色紙(商品名:タイプ6200ペーパー、株式会社リコー製)上に置き、反射分光濃度計(装置名:X−Rite939、X−Rite社製)を用いて、水に浸漬させる前のL、a、及びbを測定した。
次に、500mLのポリプロピレン製ビーカー(商品名:デスカップ、株式会社テラオカ製)に純水を400mL入れ、アルミホイルで蓋をして、40℃の恒温漕に入れた。純水の温度が40℃になった時点で、得られた10cm×10cm、平均厚み:20μmの硬化物のベタ画像を前記ビーカーの水に浸漬させ、24時間恒温槽で保管した。その後、硬化物を取り出し、水に浸漬させる前と同様の方法により、水に浸漬させた後のL、a、及びbを測定した。
その後、下記式(1)〜式(4)より、色差ΔEを算出し、下記評価基準に基づいて、「耐水変色性」を評価した。なお、「耐水変色性」は、評価基準における「○」以上が、実施可能レベルである。
ΔL=(水浸漬前のL)−(水浸漬後のL) ・・・式(1)
Δa=(水浸漬前のa)−(水浸漬後のa) ・・・式(2)
Δb=(水浸漬前のb)−(水浸漬後のb) ・・・式(3)
ΔE=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2 ・・・式(4)
−評価基準−
◎:色差ΔEが、2.0以下である
○:色差ΔEが、2.0を超え5.0以下である
△:色差ΔEが、5.0を超え10.0以下である
×:色差ΔEが、10.0を超える
<硬化膜の吸水率>
500mLのポリプロピレン製ビーカー(商品名:デスカップ、株式会社テラオカ製)に純水を400mL入れ、アルミホイルで蓋をして、40℃の恒温漕に入れた。純水の温度が40℃になった時点で、前記ビーカーに得られた10cm×10cmの硬化物のベタ画像を浸漬させ、24時間恒温槽で保管した。JIS−A5208の「5.4(3)の吸水率算出方法」の吸水試験の方法に準じ、以下の式(1)より、「硬化膜の吸水率」を求めた。なお、硬化膜の吸水率は、8質量%以下が、実施可能レベルである。
<空隙面積率>
上記耐水テスト条件で、取り出した各硬化膜を、基材ごと液体窒素(−196℃)に2分間以上浸漬し、凍結させ、クライオステージ(−140℃)に移し、集束イオンビーム(FIB)加工し、断面走査型電子顕微鏡(SEM)画像を倍率10,000倍で撮影した。
得られた断面SEM画像を画像処理ソフト(ImageJ)で2値化処理し、下記式から、空隙面積率を算出した。
空隙面積率(%)=算出した空隙面積総計/写真面積(137.43μm
図12A及び図12Bにおいて、実施例7における耐水試験直後の硬化膜断面のクライオSEM画像、及び二値化画像を示した。図12AがクライオSEM画像、図12Bが二値化画像である。図12Bの二値化画像において、空隙面積総計が1.35μmであり、上記式から求めた空隙面積率は1.0%であった。
図12C及び図12Dにおいて、比較例9における耐水試験直後の硬化膜断面のクライオSEM、及び二値化画像を示した。図12CがクライオSEM画像、図12Dが二値化画像である。図12Dの二値化画像において、空隙面積総計が19.5μmであり、上記式から求めた空隙面積率は14.2%であった。
得られた空隙面積率と耐水変色性(ΔE)との関係を図13に示した。図13の結果から、空隙面積率が小さいほど耐水変色性が良いことが確認できる。空隙が塗膜内に入ってくる光学特性を変化させることが耐水変色の一因と考えられるため、本発明の空隙面積率5%以下にすることにより、耐水変色を防止できることがわかった。
実施例1〜6の硬化型組成物(表3)は、比較例1〜5の硬化型組成物(表7)と比較して、保護層(ラミネート)密着性、及びラベル基材密着性が優れることがわかる。また、実施例1〜6の硬化型組成物(表3)は、比較例1〜5の硬化型組成物(表7)と比較して、耐水密着性が良好であり、耐水変色性が低く、硬化膜の吸水率も低い。
具体的には、多官能モノマーを含まない比較例1は、硬化した多官能モノマーの架橋構造による網目には隙間が多く水が入り込みやすいため、硬化膜の耐水性が低下することがわかる。
また、環構造を有する単官能モノマーである環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、及びベンジルアクリレートの少なくともいずれかを含む実施例1、2、4〜6は、吸水率が低下し、耐水性が向上することがわかる。
したがって、本発明によると、硬化膜と保護層やラベル基材との密着性、及び耐水性に優れた硬化型組成物を提供することができる。
また、実施例7〜13の硬化型インクジェットインクは表6の結果から明らかなように、多官能モノマーと単官能モノマー、硬化型組成物の全量に対して1質量%以上5質量%以下の顔料を含有し耐水テスト直後のクライオSEM画像を2値化し、画像面積を算出した空隙面積率が5%以下であるため、吸水率が低く、耐水変色が少なく、耐水密着性が良好である。また、ラミネート処理をしたときのラミネートフィルムとの密着性や印字面を基材と張り合わせ、ラベルとして用いた場合の接着性も良好であり、これら必要な特性を両立することができる。
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1> 多官能モノマーを含有する硬化型組成物であって、
前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、
前記硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度が、0℃以上30℃以下であることを特徴とする硬化型組成物である。
<2> 前記硬化型組成物が含有する前記モノマー種ごとの水の飽和含有量が、25℃において3質量%以下である前記<1>に記載の硬化型組成物である。
<3> 前記硬化型組成物が顔料分散剤を含有し、
前記顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量が、25℃において3質量%以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の硬化型組成物である。
<4> 前記硬化型組成物による硬化膜における、以下の式(1)で表される吸水率が、5質量%以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の硬化型組成物である。
<5> 前記硬化型組成物からなる平均厚み10μmの硬化膜を40℃の温水に24時間浸漬後、液体窒素に2分間以上浸漬し、凍結させて、クライオステージに移し、集束イオンビーム加工し、断面走査型電子顕微鏡画像を2値化して算出される空隙面積率が5%以下である前記<1>に記載の硬化型組成物である。
<6> 前記硬化型組成物が顔料を含有し、
前記顔料の含有量が1質量%以上5質量%以下である前記<5>に記載の硬化型組成物である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物を含有することを特徴とする硬化型インクである。
<8> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを収容してなることを特徴とする収容容器である。
<9> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを収容する収容部と、
前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、を有することを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置である。
<10> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを、インクジェット記録方式により吐出させる吐出手段を有する前記<9>に記載の2次元又は3次元の像の形成装置である。
<11> 前記エネルギー付与手段が、発光ダイオード光である前記<9>から<10>のいずれかに記載の2次元又は3次元の像の形成装置である。
<12> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかに、前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与して、2次元又は3次元の像を形成することを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法である。
<13> 基材上に、前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、
前記基材と前記硬化層との密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上であることを特徴とする硬化物である。
<14> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層上に、保護層を有し、
前記硬化層と前記保護層との密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上であることを特徴とする印刷物である。
<15> 支持体上に、前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、及び前記<7>に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、
前記硬化層が粘着性を有することを特徴とする粘着ラベルである。
<16> 前記支持体における、前記硬化層を有する面とは反対の面が、撥液性を有する前記<15>に記載の粘着ラベルである。
前記<1>から<6>のいずれかに記載の硬化型組成物、前記<7>に記載の硬化型インク、前記<8>に記載の収容容器、前記<9>から<11>のいずれかに記載の2次元又は3次元の像の形成装置、前記<12>に記載の2次元又は3次元の像形成方法、前記<13>に記載の硬化物、前記<14>に記載の印刷物、及び前記<15>から<16>のいずれかに記載の粘着ラベルによると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2016−069478号公報 特開2007−051244号公報 特許第5621251号公報 特開昭62−205174号公報 特許第4865484号公報

Claims (16)

  1. 多官能モノマーを含有する硬化型組成物であって、
    前記硬化型組成物が含有するモノマー種ごとのSP値が、7(cal/cm0.5以上11(cal/cm0.5以下であり、
    前記硬化型組成物による硬化膜のガラス転移温度が、0℃以上30℃以下であることを特徴とする硬化型組成物。
  2. 前記硬化型組成物が含有する前記モノマー種ごとの水の飽和含有量が、25℃において3質量%以下である請求項1に記載の硬化型組成物。
  3. 前記硬化型組成物が顔料分散剤を含有し、
    前記顔料分散剤種ごとの水の飽和含有量が、25℃において3質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載の硬化型組成物。
  4. 前記硬化型組成物による硬化膜における、以下の式(1)で表される吸水率が、5質量%以下である請求項1から3のいずれかに記載の硬化型組成物。
  5. 前記硬化型組成物からなる平均厚み10μmの硬化膜を40℃の温水に24時間浸漬後、液体窒素に2分間以上浸漬し、凍結させて、クライオステージに移し、集束イオンビーム加工し、断面走査型電子顕微鏡画像を2値化して算出される空隙面積率が5%以下である請求項1に記載の硬化型組成物。
  6. 前記硬化型組成物が顔料を含有し、
    前記顔料の含有量が1質量%以上5質量%以下である請求項5に記載の硬化型組成物。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物を含有することを特徴とする硬化型インク。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを収容してなることを特徴とする収容容器。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを収容する収容部と、
    前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与するエネルギー付与手段と、を有することを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかを、インクジェット記録方式により吐出させる吐出手段を有する請求項9に記載の2次元又は3次元の像の形成装置。
  11. 前記エネルギー付与手段が、発光ダイオード光である請求項9から10のいずれかに記載の2次元又は3次元の像の形成装置。
  12. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかに、前記硬化型組成物、及び前記硬化型インクの少なくともいずれかを硬化させるためのエネルギーを付与して、2次元又は3次元の像を形成することを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法。
  13. 基材上に、請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、
    前記基材と前記硬化層との密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上であることを特徴とする硬化物。
  14. 請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層上に、保護層を有し、
    前記硬化層と前記保護層との密着力が、JIS K5600クロスカット評価ランクにおける、分類1のレベル以上であることを特徴とする印刷物。
  15. 支持体上に、請求項1から6のいずれかに記載の硬化型組成物、及び請求項7に記載の硬化型インクの少なくともいずれかによる硬化層を有し、
    前記硬化層が粘着性を有することを特徴とする粘着ラベル。
  16. 前記支持体における、前記硬化層を有する面とは反対の面が、撥液性を有する請求項15に記載の粘着ラベル。
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