JP7451080B2 - 画像形成装置で用いるカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置で用いられるカートリッジに関するものである。電子写真方式の画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、及びワードプロセッサが含まれる。カートリッジは、感光体と、この感光体に作用する現像手段や帯電手段などのプロセス手段と、を一体的にカートリッジ化して、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能に構成されたものである。
カートリッジとして、感光体ドラムを有する感光体ユニットと、感光体にトナーを供給し感光体上の静電潜像を現像する現像手段を有する現像ユニットと、を備え、感光体ユニットと現像ユニットとが連結されたものが広く用いられている。
ユーザは、このカートリッジが備える把手を掴んでカートリッジを移動させることにより、装置本体に対してカートリッジを着脱する。特許文献1には、カートリッジの把手として、感光体ユニットの枠体(クリーニング枠体71)に形成した凹部を指掛け部とした構成が開示されている。
特開2018-169436
しかしながら、特許文献1の指掛け部としての凹部は、感光ドラム62を露光するために光学手段3から感光ドラム3に照射されるレーザLが通過するためのスペースに干渉しないように底面が形成されている。よって、凹部の深さが十分ではなく、ユーザがプロセスカートリッジを保持し難いという課題がある。一方、クリーニング枠体71の厚みを増すことで凹部の深さを確保することはできるものの、カートリッジが大型化することになる。従って、カートリッジを大型化することなく指掛け部の深さを確保できる把手を備えるカートリッジが求められている。
上記課題を解決するための本発明の構成は、画像形成装置の装置本体に装着可能なカートリッジであって、感光ドラムと、前記感光ドラムを回転可能に支持するドラム枠体と、を有するドラムユニットと、前記感光ドラムの上にトナー像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを回転可能に支持する現像枠体と、を有し、前記ドラムユニットに接続されている現像ユニットと、を備えるカートリッジにおいて、前記ドラム枠体と前記現像枠体とで形成される隙間であって、前記カートリッジの外部から前記感光ドラムに通じるように前記感光ドラムの回転軸線に交差する第1の方向に延びる隙間が設けられ、前記ドラム枠体は、前記第1の方向と、前記回転軸線の方向と、の双方に交差する第2の方向に貫通する貫通孔であって前記第2の方向に見たときに前記隙間とオーバラップする位置に設けられた貫通孔を含む把手を有し、前記現像枠体は、前記第2の方向に見たときに、前記貫通孔とオーバラップする外面部を有し、前記カートリッジが前記装置本体に対する装着完了姿勢をとる場合において、前記第2の方向であって前記貫通孔から前記外面部に向かう方向が下方に向かう方向であることを特徴とする。
本発明によれば、カートリッジを大型化することなく、指掛け部の深さを確保できる把手を備えたカートリッジを提供できる。
実施例1に係るカートリッジの断面図 実施例1に係る画像形成装置の断面図 実施例1に係るカートリッジの断面図 実施例1に係るカートリッジの分解斜視図 実施例1に係るカートリッジの分解斜視図 実施例1に係る画像形成装置の断面図 実施例1に係る画像形成装置の断面図 実施例1に係るカートリッジの上面図 実施例1に係るカートリッジの斜視図 実施例1に係るカートリッジの把手の上面図 比較例の構成を示すカートリッジの断面図
〔実施例1〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、感光体ドラムの回転軸線方向を長手方向とする。また、長手方向において、画像形成装置の装置本体から感光ドラムが駆動力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
図2および図3を用いて全体構成および画像形成プロセスについて説明する。
図2は、本実施例に係る画像形成装置の装置本体A及びプロセスカートリッジBの断面図である。図3は、カートリッジBの断面図である。ここで、装置本体Aとは、画像形成装置からカートリッジBを除いた部分である。
<電子写真画像形成装置全体構成>
図2に示す電子写真画像形成装置(画像形成装置)は、カートリッジBを装置本体Aに着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。カートリッジBが装置本体Aに装着されたとき、カートリッジBの像担持体としての感光体ドラム62に潜像を形成するための露光装置3としてのレーザスキャナユニットが配置される。また、カートリッジBの下側に画像形成対象となる記録媒体(以下、シート材PAと記載する)を収納したシートトレイ4が配置されている。感光体ドラム62は、電子写真画像形成用に用いられる感光体(電子写真感光体)である。
更に、装置本体Aには、シート材PAの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、転写ガイド6、転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。なお、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
<画像形成プロセス>
次に、画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム62は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電圧が印加された帯電部材としての帯電ローラ66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する(図3参照)。
露光装置(レーザスキャナ)3は、画像情報に応じたレーザ光Lを出力する。そのレーザ光LはカートリッジBのドラム枠体71に設けられたレーザ開口71hを通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
一方、図3に示すように、現像装置としての現像ユニット20において、収容部21の内部のトナーTは、搬送部材(撹拌部材)43の回転によって撹拌、搬送され、現像部28に送り出される。トナーTは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。現像ローラ32は、ドラム62に形成された潜像を現像するために、現像剤(トナーT)をその表面に担持する現像剤担持体である。現像ローラ32は、現像部28に設けられている。トナーTは、現像ブレード42によって摩擦帯電されつつ、現像剤担持体としての現像ローラ32周面上での層厚が規制される。そのトナーTは、静電潜像に応じてドラム62へ供給され、潜像を現像する。これにより、潜像はトナー像として可視像化される。ドラム62はその表面に潜像や、トナーで形成される像(トナー像、現像剤像)を担持する像担持体である。また、図2に示すように、レーザ光Lの出力タイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5bによって、装置本体Aの下部に収納されたシート材PAがシートトレイ4から送り出される。そして、そのシート材PAが転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置へ搬送される。この転写位置において、トナー像はドラム62からシート材PAに順次転写される。
トナー像が転写されたシート材PAは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材PAは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材PAに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材PAは、排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
一方、図3に示すように、転写後のドラム62は、クリーニングブレード77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたドラムユニット60の廃トナー室71bに貯蔵される。ドラムユニット60は感光体ドラム62を有する感光体ドラムユニットである。
上記において、帯電ローラ66、現像ローラ32、転写ローラ7、クリーニングブレード77がドラム62に作用するプロセス手段である。
<カートリッジ全の構成>
次にカートリッジBの全体構成について図3、図4、図5を用いて説明する。図3はカートリッジBの断面図、図4、図5は、カートリッジBの構成を説明する斜視図である。なお本実施例においては各部品を結合する際のビスに関しては省略して説明する。カートリッジBは、ドラムユニット60と、ドラムユニット60に接続された現像ユニット20と、を有する。
[ドラムユニット]
ドラムユニット60は、図3に示すように、感光体としての感光体ドラム62(以下、ドラム62と記す)と、ドラム62に作用するプロセス手段(帯電ローラ66及びクリーニング部材77)と、ドラム枠体71と、を有する。ドラム枠体71は、ドラム62を回転可能に支持する。ドラム62は、ドラム62の長手方向(回転軸線方向)の一端(駆動側)に設けられているドラムフランジ63がドラム軸受73の穴部73aにより回転可能に支持される(図4参照)。ここで、ドラム軸受73は、ドラム枠体71の一部とする。
非駆動側において、図5に示すように、ドラム枠体71に設けられた穴部71cに圧入されたドラム軸78によって、非駆動側ドラムフランジの穴部(不図示)を回転可能に支持される構成となっている。各ドラムフランジは軸受部によって回転可能に支持される被軸受部である。
図3に示すように、帯電ローラ66、クリーニング部材77は、それぞれドラム62の外周面に接触して配置される。
クリーニング部材77は、弾性材料としてのゴムで形成されたブレード状の弾性部材であるゴムブレード77aと、ゴムブレードを支持する支持部材77bと、を有する。ゴムブレード77aは、ドラム62の回転方向に対してカウンター方向にドラム62に当接している。即ち、ゴムブレード77aは、その先端部がドラム62の回転方向Rの上流側を向くようにドラム62に当接している。クリーニング部材77によってドラム62の表面から除去された廃トナーは、ドラム枠体71とクリーニング部材77によって形成された廃トナー室71bに溜められる。また、図3に示すように、ドラム枠体71から廃トナーが漏れることを防止するためのシート部材65が、ドラム62に当接するようにドラム枠体71の縁部に設けられている。
帯電ローラ66は、ドラム枠体71の長手方向における両端部において、帯電ローラ軸受67を介し、ドラムユニット60に回転可能に取り付けられている。
なお、ドラム枠体71の長手方向(カートリッジBの長手方向)は、ドラム62の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と略平行である。そのため以下、単に長手方向あるいは回転軸線方向といった場合には、ドラム62の回転軸線方向を指す。帯電ローラ66は、帯電ローラ軸受67が付勢部材68によりドラム62に向けて加圧されることでドラム62に圧接されている。帯電ローラ66は、ドラム62の回転に従動回転する。
[現像ユニット]
現像ユニット20について説明する。図3に示すように、現像ユニット20は、現像ローラ32と、現像ローラ32を支持する現像枠体23と、現像ブレード42と、を有する。また、現像枠体23は、現像ローラ32の回転軸線方向の一端部及び他端部にそれぞれ軸受部材26(図4)及び27(図5)を有する。軸受部材26及び27はそれぞれ、現像ローラ32の回転軸線方向において現像ローラ32の一端及び他端を回転可能に支持する。現像枠体23は、現像ローラ32の回転軸線方向に交差する方向において、一端部に現像ローラ32を支持し、他端部にトナーTを収容する収容部21を有する。
現像ローラ32の内部にはマグネットローラ34が設けられている。現像ブレード42は、現像ローラ32上のトナー層を規制するように構成されている。図4及び図5に示すように、現像ローラ32には間隔保持部材38が現像ローラ32の両端部に取り付けられており、間隔保持部材38とドラム62が当接することで、現像ローラ32はドラム62と所定の隙間をもって保持される。また、図3に示すように、現像ユニット20からトナーが漏れることを防止するための現像シート部材33が、現像ローラ32に当接するように現像枠体23に設けられている。収容部21には、収容部21に収容されたトナーを撹拌すると共に、現像ローラ32が設けられた現像部28へトナーを搬送する搬送部材43が設けられている。
図1に示すように、ドラム62の長手方向に垂直である現像枠体23の断面において、収容部21は、ドラム枠体71と対向する上壁部23aと、上壁部23aと対向する下壁部23cと、を有する。軸線方向に見ると、引き抜き側の収容部21の端部には、第2の方向L2においてドラム枠体71(上壁部23a)に近づくほど第1の方向L1においてドラム62から離れる方向に延びる壁面23bが設けられている。尚、収容部21の上壁部23a、壁部23b、及び下壁部23cは連続している。
図4、図5に示すように、カートリッジBはドラムユニット60と現像ユニット20を連結して構成される。現像ユニット20とドラムユニット60の結合は次のように行う。最初に、ドラム枠体71の駆動側の第1吊り穴71iに対する軸受部材26の現像第1支持ボス26aの中心と、非駆動側の第2吊り穴71jに対する軸受部材27の現像第2支持ボス27aの中心と、を合わせる。具体的には、現像ユニット20を矢印G方向に移動させることで、第1吊り穴71i、第2吊り穴71jに現像第1支持ボス26a、現像第2支持ボス27aをそれぞれ嵌合させる。これにより、ドラムユニット60に対して現像ユニット20が移動可能に連結される。つまり、ドラムユニット60に対して現像ユニット20は回転(揺動)可能に連結される。即ち、ドラム62に対して現像ローラ32が接離可能な状態で連結される。この後、ドラム軸受73をドラムユニット60に組み付けることによってカートリッジBを構成する。
本実施例においては、駆動側の付勢部材46L(図5)、非駆動側の付勢部材46R(図4)は、いずれも圧縮バネで形成されている。付勢部材46Lと付勢部材46Rの付勢力によって、現像ユニット20がドラムユニット60に付勢されることによって、現像ローラ32がドラム62に近づく方向に押圧される。さらに、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材38を備えている。即ち、ドラム62と現像ローラ32が間隔保持部材38を介して所定の接触圧で接触することで、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって保持され、それぞれの相対位置が決まる。
<カートリッジの装着>
カートリッジBの把手について本実施例と比較例の構成を比較する。
[比較例の把手]
次にカートリッジBの装着について、図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)を用いて説明する。図6(a)は、カートリッジBの装着を説明するための画像形成装置Aの駆動側ガイド部の断面図であり、図6(b)は、カートリッジBの装着を説明するための画像形成装置Aの非駆動側ガイド部の断面図である。図7(a)はカートリッジBの位置決めを説明するための画像形成装置Aの駆動側断面図である。図7(b)はカートリッジBの装置本体Aに対する位置決めについて説明するための画像形成装置Aの非駆動側の断面図である。
カートリッジBの装置本体Aに対する装着について説明する。図6(a)、図6(b)に示すように、第1駆動側板15は、ガイドとしてのガイドレール上15gとガイドレール15hとを有しており、非駆動側板16はガイドレール上16dとガイドレール16eとを有している。また、カートリッジBの駆動側に設けられたドラム軸受73は、被回転止め部73cを有している。尚、カートリッジBの装着方向は、ドラム62の回転軸線と交差する方向(矢印C)である。
また、ドラム枠体71は長手方向において非駆動側に被位置決め部71d(第1位置決め部)と、被回転止め部71f(第2位置決め部)とを有している。カートリッジBを装置本体Aのカートリッジ挿入口17から装着すると、カートリッジBの駆動側がカートリッジBの被回転止め部73cとが装置本体Aのガイドレール15hにガイドされる。カートリッジBの非駆動側はカートリッジBの被位置決め部71dと被回転止め部71fとが装置本体Aのガイドレール16dとガイドレール16eにガイドされる。これによって、カートリッジBは装置本体Aに装着される。
次に、開閉扉13を閉じる状態を説明する。図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示すように、第1駆動側板15は、位置決めとしての位置決め部上15aと位置決め部下15bと回転止め部15cを有しており、非駆動側板16は、位置決め部16aと回転止め部16cを有している。ドラム軸受73は、第1の被位置決め部73dと第2の被位置決め部73fとを有している。
また、カートリッジ押圧部材1、2は、開閉扉13の軸方向両端に回転可能に取り付けられている。カートリッジ押圧バネ19、21は、それぞれ画像形成装置Aに設けられた前板の長手方向において両端に取り付けられている。ドラム軸受73は付勢力受け部としての被押圧部73eを有し、ドラム枠体71は非駆動側にて被押圧部71oを有す(図3参照)。開閉扉13を閉じることにより、カートリッジBの被押圧部73e、71oが、装置本体Aのカートリッジ押圧バネ19、21によって付勢されたカートリッジ押圧部材1、2によって押圧される(図7参照)。これによって、駆動側においては、カートリッジBの被位置決め部上73dと被位置決め部下73fと回転止め部73cとがそれぞれ装置本体Aの位置決め部上15aと位置決め部下15bと回転止め部15cとに固定される。この結果、カートリッジBやドラム62が駆動側で位置決めされる。また、非駆動側において、カートリッジBの被位置決め部71dと被回転止め部71fとがそれぞれ装置本体Aの位置決め部16aと回転止め部16cとに固定される。これによって非駆動側にてカートリッジBやドラム62が位置決めされる。
これまで、装置本体Aに対して、カートリッジBの位置を決める構成の一例として記載したが、位置決めとしての手段を限定する趣旨の記載ではない。カートリッジBの駆動側の被位置決め部上73d、被位置決め部下73f、被回転止め部73c、及び、非駆動側の被位置決め部71d,被回転止め部71fに直接作用して、位置決め部それぞれを固定する構成でも良い。
<カートリッジの把手>
次に比較例のカートリッジBの把手構成について、図11を用いて具体的に説明する。図11は比較例のカートリッジBの断面を示したものである。
図11に示すように、ドラム枠体171と、現像枠体123と、の間には、カートリッジBの外部からドラム162に通じる隙間S1を有する。隙間S1はドラム162の回転軸線に交差する第1の方向L1に延びて形成されている。第1の方向L1と、ドラム162の回転軸線方向の双方に交差する方向を第2の方向L2とする。図中矢印L2の矢印方向を上側、逆方向を下側とし、図中矢印L1の矢印方向をカートリッジ装着側(装着側)、逆方向をカートリッジ引き抜き側(引き抜き側)とする。
[比較例の把手]
図11に示すよう、比較例においては、装置本体AにカートリッジBを装着する際には、ユーザがカートリッジBを保持できるよう、ドラム枠体171の引き抜き側に把手180を形成している。把手180としては、ドラム枠体171の一部を凹ませた凹部181を形成し、指Yを掛けるスペースを設けた構成が挙げられる。凹部181は、指Yで摘むL1方向及びドラム162の回転軸線方向に延びた底面182と、指Yで引っ掛けるドラム162の回転軸線方向及びL2方向に延びた面を有する指掛け部183で構成される。
ユーザのカートリッジBを掴み方としては、底面182を親指Y1と、人差し指Y2あるいはその他の指で挟むことによりカートリッジBを保持する。また、指掛け部183を有しているため、底面182を親指Y1で支え、指掛け部183に指Yを引っ掛けることで、カートリッジBを落とすことなく掴むようにする。
ところで、画像形成時において、ドラム枠体171と現像枠体123の間の隙間S1にはドラム162に照射されるレーザLが通過する。底面182は、その照射スペースを避けた位置である、第1の方向L1の図中破線部より上側に配置される。よって、指Yが指掛け部183の引掛け高さは、第2の方向L2において、指Yの先端が接触する底面182と、指掛け部183の隙間S1から遠い方の端と、の間の距離である。比較例に構成においては、図11に示す高さh1となる。
一方、近年においては、装置本体Aの小型化に伴い、カートリッジBの装着スペースの省スペース化が求められている。すなわち、カートリッジ装着時あるいは装着後の、ドラム枠体171の上側のドラム枠体上面171aに対向する、装置本体Aを構成する部品(一点破線)190が第2の方向L2において下側に下がってきている。これにより、ドラム枠体上面171aと装置本体Aを構成する部品(一点破線)190との隙間aが狭くなる。よって、特に小型化された装置本体Bにおいては、ユーザの指Yが底面182の上側に入るスペースは、隙間S1からドラム枠体171のドラム枠体上面171aまでのスペースS2に収めることが望ましい。
スペースS2の領域が狭くなった場合、h1の高さが低くなってしまう。そうなると、ユーザは、カートリッジBを安定して保持することが難しくなる場合がある。
[本実施例の把手]
実施例における把手の構成を図1および図8を用いて示す。図1は本実施例に係るカートリッジBの断面図、図8はカートリッジBを上側より見た外観図である。
図1において、ドラム枠体71と現像枠体23との間には、カートリッジの外部からドラム62に通じる隙間S1を有する。隙間S1は、ドラム枠体71と現像枠体23とで形成される隙間である。隙間S1はドラム62の回転軸線に交差する第1の方向L1に延びるように形成されている。第1の方向L1と、ドラム62の回転軸線方向の双方に交差する方向を第2の方向L2とする。図1において矢印L2の矢印方向を上側、その逆方向を下側とし、図1において矢印L1の矢印方向をカートリッジBの装着側、その逆方向をカートリッジBの引き抜き側とする。
本実施例の把手80においては、図11の比較例で示した底面182がなく、図1及び図81に示す貫通孔部85がドラム枠体71に形成されている。貫通孔部85は、第1の方向L1における長さがZで、第2方向L2にドラム枠体71を貫通する孔である。図1および図8に示すように、貫通孔部85は、握り部86の側面866(第1の側面)と、主要部71gの側面711(第2の側面)と、駆動側の連結部87の側面877と、非駆動側の連結部88の側面888と、に囲まれて形成されている。主要部71gの側面711は、握り部86の側面866よりもドラム62に近い位置にあり、側面866と対向している。貫通孔部85は、ドラム62回転軸線方向に長い長孔である。握り部86は、ドラム62の回転軸線方向に延びる略棒状のドラム枠体71の部分である。主要部71gは、ドラム62、帯電ローラ66、及びクリーニングブレード77を支持し、使用済みの廃トナーを収容する廃トナー室71bを含むドラム枠体71の部分である。連結部87及88はそれぞれ、握り部86の長手両端部が主要部71gの長手両端部と連結した部分である。
次に、ユーザによるカートリッジBの把手の使い方の一例について説明する。図9は本実施例に係るカートリッジBの斜視図である。図9に示すように、人差し指Y2、中指Y3、薬指Y4、小指Y5を貫通孔部85に通し、握り部86を握り(図1参照)、親指Y1を、現像枠体23の壁面23bに押し当てる。本実施例によれば、図1に示すように、握り部86に指Y2(Y)を引っ掛ける指掛け高さ(深さ)hは、ドラム枠体71を貫通する貫通孔部85を設けたことによって高くなる(深くなる)。ここで述べる指掛け高さとは、第2の方向L2において、握り部86の隙間S1から遠い側の端と、指Y2が接触する面(現像枠体23の上壁部23aの外面)と、の間の距離である。画像形成時以外は使用されないレーザ照射用の隙間S1を、指Yを入れるスペースとして、有効に活用した構造である。第2の方向L2において、本実施例の把手80の指掛け高さhは、図1に示す高さh2となり、比較例の高さh1よりも高くなる。その結果、本実施例の把手80の握り部86は、比較例より指Y2(Y)の腹を当てる面積を広くとることができるため、ユーザは握り部86に指Y2(Y)を引っ掛けやすくなる。よって、把手80を掴んだ時のカートリッジBの姿勢が安定する。
また、図8に示すように、第2の方向L2にカートリッジBを見た時、貫通孔部85のから現像枠体23の上壁面23aの外面(斜線部)が見えるようにカートリッジBは構成されている。つまり、第2の方向L2に見ると、貫通孔部85と現像枠体23の上壁部23aの外面とがオーバラップしている。
本実施例に係るカートリッジBのドラム枠体71は、ドラム62の回転軸線方向に見たときに、第1の方向L1における一端部にドラム62が支持され、他端側に把手80が設けられている。第1の方向L1において、現像枠体23の一端部に現像ローラ32が支持され、現像枠体23の他端部に収容部21が設けられている。カートリッジB全体でみると第1の方向L1における一端部に重量があるドラム62があるので、ユーザが把手80を掴んだ場合に把手80の握り部86を軸として図中に示す矢印M方向に回転しようとする。そこで、現像枠体23の壁面23bを、カートリッジBが回転しないようにカートリッジBを親指Y1で支える支持面として使用できる構成が好ましい。現像枠体23の壁面23bは、第1の方向L1における収容部21の端部を構成する壁の外面であり、ドラム枠体71(上壁部23a)に近づくほど第1の方向L1においてドラム62から離れる方向に延びている。従って、壁面23bは親指Y1で支え易く、ユーザはカートリッジBを装置本体Aに装着するための適正な姿勢に調整しやすくなる。貫通孔部85に通して握り部86に引っ掛ける指と、現像枠体23を押し当てる指は1本ずつあれば、上記と同じ効果を得ることができる。
[貫通孔部の形状]
図10に、貫通孔部85の4つの構成を示す。図10(a)は、貫通孔部85を図1に示す第2の方向L2(図1)に見て、握り部86の貫通孔部85を構成する側面866に複数の凹凸部を形成したものである。複数の凹凸部は4つの凹部86aと3つの凸部86を含む。第2方向L2に見た時に円弧形状である凹部86aに4本の指Yがかけられるようにしている。図10(b)は、貫通孔部85を第2の方向L2に見て、握り部86の貫通孔部85の内側に凹凸を形成したものである。凹凸は凹部86cを2箇所、凸部86dを1箇所で構成され、円弧で形成された凹部86cに指Yがかけられるようにしている。図10(c)は、貫通孔部85を第2の方向L2に見て、握り部86の貫通孔部85内側に、滑り止めの溝86eを長手に多数形成したものである。図10(d)は、貫通孔部85を第2の方向L2に見て、握り部86の貫通孔部85内側に、滑り止めのリブ86fを長手に多数形成したものである。
上記4つの構成のように、貫通孔部85を構成する握り部86の側面に凹凸形状を設けることにより、引っ掛けた指Yに対して、カートリッジBが長手方向にずれることを防止できる。また、ユーザは貫通孔部85を把手80として認識し易くなる。
尚、貫通孔部85は、明らかにユーザの指が入らない大きさのものは含まない。
[握り部の配置と大きさ]
図1において、第1の方向L1において貫通孔部85を構成する側面711からドラム62の側にあるドラム枠体71の一端までのドラム枠体71の第1の領域の長さをXとする。更に、第1の方向L1において貫通孔部85を構成する側面866からドラム枠体71の他端までのドラム枠体71の第2の領域の長さをYとする。本実施例のドラム枠体71は、X>Yとなるように構成されている。つまり、貫通孔部85は、ドラム枠体71の他の一端よりも他端に近い位置に設けられ、第1の方向L1に関しユーザが指を掛ける貫通孔部85と、ドラム62と、の間の距離を長くしている。その結果、ユーザが把手を掴んだ時に、ドラム62に触れ難くなる。また、図2に示した本体構成Aに使用するカートリッジBには、カートリッジの装着方向において、下流側にドラム62が設けられ、上流側に把手80が設けられていることが好ましい。
以上述べたことから、本実施例によると、画像形成装置に用いるカートリッジを大型化することなく指掛け部の深さを確保できる把手を備えるカートリッジを提供することができる。
20 現像ユニット
21 収容部
23 現像枠体
23b 壁面
32 現像ローラ
60 ドラムユニット
62 ドラム
71 ドラム枠体
80 把手
85 貫通孔部
711 第1の側面
866 第2の側面
A 装置本体
B カートリッジ
L1 第1の方向
L2 第2の方向
S1 隙間

Claims (9)

  1. 画像形成装置の装置本体に装着可能なカートリッジであって、
    感光ドラムと、前記感光ドラムを回転可能に支持するドラム枠体と、を有するドラムユニットと、
    前記感光ドラムの上にトナー像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを回転可能に支持する現像枠体と、を有し、前記ドラムユニットに接続されている現像ユニットと、
    を備えるカートリッジにおいて、
    前記ドラム枠体と前記現像枠体とで形成される隙間であって、前記カートリッジの外部から前記感光ドラムに通じるように前記感光ドラムの回転軸線に交差する第1の方向に延びる隙間が設けられ、
    前記ドラム枠体は、前記第1の方向と、前記回転軸線の方向と、の双方に交差する第2の方向に貫通する貫通孔であって前記第2の方向に見たときに前記隙間とオーバラップする位置に設けられた貫通孔を含む把手を有し、
    前記現像枠体は、前記第2の方向に見たときに、前記貫通孔とオーバラップする外面部を有し、
    前記カートリッジが前記装置本体に対する装着完了姿勢をとる場合において、前記第2の方向であって前記貫通孔から前記外面部に向かう方向は下方に向かう方向であることを特徴とするカートリッジ。
  2. 前記装置本体は前記感光ドラムの表面を露光するための露光装置を有し、
    前記隙間は、前記露光装置から発せられた光の光路であることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
  3. 前記第1の方向において、前記ドラム枠体の一端部に前記感光ドラムが支持され、前記ドラム枠体の他端部に前記把手が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカートリッジ。
  4. 前記第1の方向において、前記現像枠体の一端部に前記現像ローラが支持され、前記現像枠体の他端部にトナーを収容する収容部が設けられていて、
    前記現像枠体の前記外面部は、前記収容部を構成する壁の一部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  5. 前記収容部の端部は、前記回転軸線の方向に見ると、前記第2の方向において前記ドラム枠体に近づくほど前記第1の方向において前記感光ドラムから離れる方向に延びる、外面を有することを特徴とする請求項4に記載のカートリッジ。
  6. 前記貫通孔は、前記回転軸線の方向に長い長孔であり、前記貫通孔を形成する2つの側面であって前記回転軸線の方向に延び且つ互いに対向する2つの側面を有し、
    前記2つの側面は、第1の側面と、前記第1の方向において前記第1の側面よりも前記感光ドラムに近い第2の側面と、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカートリッジ。
  7. 前記第1の側面には、前記回転軸線の方向に並ぶ複数の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のカートリッジ。
  8. 前記第1の方向において、前記第2の側面から前記感光ドラムの側にある前記ドラム枠体の一端までの長さの方が、前記第1の側面から前記ドラム枠体の他端までの長さよりも長いことを特徴とする請求項6又は7に記載のカートリッジ。
  9. 前記装着完了姿勢において、前記現像ローラは、前記感光ドラムの下方にあることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のカートリッジ。
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