JP7449548B2 - 折り畳み椅子 - Google Patents
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Description
一対の前脚と、前記前脚に対して回動可能にそれぞれ軸支された一対の後脚と、水平状態と跳ね上げた状態との間で前記前脚および前記後脚に対して回動可能な座部とを備える折り畳み椅子であって、
前記後脚は、前記前脚よりも内側に配設されており、
前記座部は、前記後脚を支軸脚として当該支軸脚に回動可能に軸支されており、
前記前脚に対して前記後脚が軸支される位置は、前記支軸脚に対して前記座部が軸支される位置よりも前方にあり、
前記支軸脚に設けられる支軸は前記後脚から外向きに延設された延設部を有しており、前記延設部は前記折り畳み椅子を展開したときに前記前脚を支持する
折り畳み椅子が提供される。
図1から図7を用いて、本実施形態に係る折り畳み椅子10(以下、単に「椅子10」という)の構成について説明する。本実施形態に係る椅子10は、大略、一対の前脚12と、一対の後脚14と、座部16と、リンク接続バー18と、リンクバー20と、背もたれ22と、肘掛け24とを備えている。なお、背もたれ22および肘掛け24については、本発明の必須構成要素ではなく、これらを設けなくてもよい。
上述した実施形態の折り畳み椅子10によれば、展開された状態(図1から図6に示す状態)から、以下の手順で折り畳むことができる。すなわち、座部16の底面に設けられたストッパ70を揺動させ、当該ストッパ70の下端部に形成された係合ツメ72をリンク接続バー18から外す。然る後、座部16の後端部側面に嵌挿された座部軸支ピン64を中心として当該座部16の前端部を持ち上げ(跳ね上げ)ていく。
本実施形態にかかる椅子10によれば、支軸脚である後脚14に回動可能に軸支された座部16の底面と、リンク脚である前脚12の間に架設されたリンク接続バー18との間にリンクバー20が回動可能に配設されており、これとともに後脚14が前脚12よりも内側に配設されていることから、簡便な構造で折り畳み機構を構成することができ、かつ、座部16の幅方向寸法に対して前脚12および後脚14の幅方向寸法を小さくすることができる。以上により、構造が簡便で、かつ、前脚12および後脚14の幅方向寸法が小さいコンパクトな折り畳み椅子10を提供することができる。
上述した実施形態では、座部16を回動可能に軸支する「支軸脚」が後脚14であり、リンク接続バー18が架設される「リンク脚」が前脚12である場合について説明したが、これを入れ替えてもよい。すなわち、図9および図10に示すように、座部16は、軸支ピン62によって前脚12における水平部28に形成された前脚側軸支孔100を中心として回動するようになっており、前脚12が座部16を回動可能に軸支する「支軸脚」となっている。また、リンク接続バー18の各端が各後脚14における座部支持部44の後方端部の側面に接続されており、後脚14がリンク接続バー18を架設する「リンク脚」となっている。
また、上述した実施形態では、座部16の前端を上方に引き上げるようにして当該座部16を回動させて椅子10を折り畳んでいたが、これに変えて、図11に示すように、座部16の後端を上方に引き上げるようにして当該座部16を回動させてもよい。この場合、椅子10を展開したときにおいて、前脚12に対して後脚14が軸支される位置(例えば、後脚側軸支孔60の位置)は、上述した実施形態と逆に、支軸脚(つまり、後脚14)に対して座部16が軸支される位置(つまり、座部軸支孔66)よりも後方になる。
さらに、図12に示すように、前脚12を「支軸脚」にするとともに後脚14を「リンク脚」とし、さらに、座部16の後端を上方に引き上げて椅子10を折り畳むようにしてもよい。
上述した実施形態では、図8に示すようにブラケット78を構成する一対のブラケット板材80同士の間にリンクバー20の他端部を嵌め込むようになっていたが、これに変えて、図13に示すように座部16の後端部における側部に軸着ピン79が嵌挿される軸着ピン嵌挿孔81を設けて、ここにリンクバー20の他端部を軸着してもよい。
また、図14に示すように、座部16の底面における後端部から椅子10の幅方向に延びる突出部104を形成し、この突出部104における椅子10の幅方向端面に軸着ピン嵌挿孔81を形成することにより、ここにリンクバー20の他端部を軸着してもよい。
さらに、図15に示すように、座部16の底面における後端部から突設部106を2箇所形成し、これら突設部106のそれぞれに軸着ピン嵌挿孔81を形成し、突設部106の外側端面にリンクバー20の他端部を軸着してもよい。
また、図16に示すように、座部16の底面における後端部から突設部106を2箇所形成し、これら突設部106のそれぞれに軸着ピン嵌挿孔81を形成し、突設部106の内側端面にリンクバー20の他端部を軸着してもよい。
上述した実施形態における座部16の座面は、図4(b)に示すように前方部分の幅が比較的広く、逆に後方部分の幅が比較的狭い形状となっていたが、座部16の座面形状はこれに限定されるものではなく、例えば、図17に示すように、前方部分の幅が比較的狭く、逆に後方部分の幅が比較的広い形状としてもよいし、図18に示すように、前方部分の幅と後方部分の幅とを同じように設定してもよい。
さらに、図19に示すように、座部16の底面に作用して当該座部16を上方へ回動付勢する回動付勢部材110を設けてもよい。図19に示す実施形態の場合、回動付勢部材110としてねじりバネが使用されている。このねじりバネは、いわゆる「ダブル」のねじりバネであり、コイル部112と、第1アーム部114と、第2アーム部116とを有する「シングル」のねじりバネが2つ一組で一体的に形成されて本実施形態の回動付勢部材110を構成している。具体的には、双方の第1アーム部114の先端部が略直角に曲げられたうえで、当該第1アーム部114の先端同士が互いに接続された態様となっている。
次に、本件発明に係る折り畳み椅子10に取り付けられた肘掛け24について詳細に説明する。上述ように、肘掛け24は、肘掛け取付部98を有しており、前脚12における座部16よりも上方に延びたフレーム130に対して当該肘掛け24の先端が回動可能となっている。また、肘掛け24は、本発明の必須構成要素ではないところ、折り畳み椅子10に設けなくてもよく、つまり、取り付け自由又は自在なものである。
上述した実施形態では、軸支手段133として六角穴付きボルトが使用されているが、これに代えて、図28および図29に示すように、ローレット付きボルトを使用してもよい。このようにローレット付きボルトを軸支手段133として用いることにより、例えばユーザが低介護状態の場合等のように肘掛け24が不要な場合において、工具を用いることなく軸支手段133を取り外して肘掛け本体132をフレーム130から外し、然る後、本体部材144をフレーム130から外すことにより、肘掛け24全体を取り外すことができる。
また、工具を用いることなく取り外すことのできる軸支手段133の他の例としては、図30に示すように、軸支手段133を一対の円盤状部材160と丸棒状の軸部材162とで構成してもよい。
さらに、工具を用いることなく取り外すことのできる軸支手段133の別の例としては、図31から図34に示すように、軸支手段133を円盤状部材166と、軸部材168と、軸押さえ部材172と、軸押さえ部材付勢部材174とで構成してもよい。
上述した実施形態では、軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係が、図35に示すように、軸支手段133がフレーム130を貫通する位置にあり、受け部位146の位置が当該軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130の正面側(ユーザが座部16に腰掛けたときに向かう側の面。以下同じ。)にあり、さらに、当り部位148の位置が軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側(上述した正面側とは反対の側。以下同じ。)にある。
軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図37に示すように、フレーム130を貫通する位置に軸支手段133を設定し、受け部位146、および、当り部位148の位置を、互いに基本的に同じ位置である、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図39に示すように、フレーム130を貫通する位置に軸支手段133を設定し、受け部位146を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130の正面側に設定し、また、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、受け部位146の位置よりも高く、さらに、フレーム130と重なる位置に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図41に示すように、フレーム130を貫通する位置に軸支手段133を設定し、受け部位146を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130と重なる位置に設定し、さらに、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130と重なる位置に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図43に示すように、フレーム130を貫通する位置に軸支手段133を設定し、受け部位146の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側に設定し、さらに、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、受け部位146よりも低く、さらに、フレーム130と重なる位置に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図45に示すように、例えば図示しないブラケットを用いてフレーム130の背面側に軸支手段133の位置を設定し、受け部位146、および、当り部位148の位置を、互いに基本的に同じ位置である、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130の正面側に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図47に示すように、例えば図示しないブラケットを用いてフレーム130の背面側に軸支手段133の位置を設定し、受け部位146の位置を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130の正面側に設定し、さらに、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130と重なる位置に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図49に示すように、例えば図示しないブラケットを用いてフレーム130の正面側に軸支手段133の位置を設定し、受け部位146の位置を、軸支手段133の位置よりも低く、かつ、フレーム130の正面側に設定し、さらに、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図51に示すように、例えば図示しないブラケットを用いてフレーム130の正面側に軸支手段133の位置を設定し、受け部位146の位置、および、当り部位148の位置を、互いに同じ位置である、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側に設定してもよい。
本変形例に係る軸支手段133、受け部位146、および、当り部位148の位置関係を、図53に示すように、例えば図示しないブラケットを用いてフレーム130の正面側に軸支手段133の位置を設定し、受け部位146の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、フレーム130の背面側に設定し、さらに、当り部位148の位置を、軸支手段133の位置よりも高く、かつ、受け部位146よりも低く、さらに、フレーム130と重なる位置に設定してもよい。
ここまでに説明した肘掛け24の構造に関するバリエーション全体を通して、軸支手段133は、フレーム130を貫通する長さに設定してもよいし、これに代えて、軸支手段133の長さを短く設定して、フレーム130の断面中心部に相当する部分では軸支手段133が互いに接続されていない状態にしてもよい。
110…回動付勢部材、112…コイル部、114…第1アーム部、116…第2アーム部
120…固定穴、122…アーム部係止ピン
130…(前脚12の)フレーム、132…肘掛け本体、133…軸支手段、134…回動規制手段、138…取付部、140…軸支手段挿入孔、141…軸支手段挿入第2孔、142…軸支手段挿通孔、144…本体部材、145…本体部材片、146…受け部位、147…受け棒、148…当り部位、150…カバー
160…円盤状部材、162…軸部材、164…ツマミ、166…円盤状部材、168…軸部材、172…軸押さえ部材、174…軸押さえ部材付勢部材、176…軸部材嵌挿孔、180…突起部、182…突起部当接部、184…受け棒当接部、186…切り欠き、190…ブラケット
Claims (1)
- 一対の前脚と、前記前脚に対して回動可能にそれぞれ軸支された一対の後脚と、水平状態と跳ね上げた状態との間で前記前脚および前記後脚に対して回動可能な座部とを備える折り畳み椅子であって、
前記後脚は、前記前脚よりも内側に配設されており、
前記座部は、前記後脚を支軸脚として当該支軸脚に回動可能に軸支されており、
前記前脚に対して前記後脚が軸支される位置は、前記支軸脚に対して前記座部が軸支される位置よりも前方にあり、
前記支軸脚に設けられる支軸は前記後脚から外向きに延設された延設部を有しており、前記延設部は前記折り畳み椅子を展開したときに前記前脚を支持する
折り畳み椅子。
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