JP2003265256A - 椅 子 - Google Patents
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- JP2003265256A JP2003265256A JP2002072626A JP2002072626A JP2003265256A JP 2003265256 A JP2003265256 A JP 2003265256A JP 2002072626 A JP2002072626 A JP 2002072626A JP 2002072626 A JP2002072626 A JP 2002072626A JP 2003265256 A JP2003265256 A JP 2003265256A
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Abstract
の、メンテナンスの労力を軽減する。 【解決手段】座6を座受4の上面4aに載せ置くように
しているとともに、背凭れ7を支持する背フレーム5を
後傾させるにつれて座6の後端部が沈み込むように構成
したシンクロチルト機構を有する椅子であって、座6を
跳ね上げて座受4の上面4aから離れた状態にできるよ
うにした。
Description
ルト可能とし、座を跳ね上げ可能に構成した椅子に関す
るものである。
身体に与える影響、執務効率等に与える影響の極めて大
きいファクターであり、椅子の基本機能として最も重視
されるところである。このため、従来より、背凭れ傾
動、背座ロッキング、ランバーサポート等々、種々の機
構を通じて、座り心地を向上させるための追求が多角的
になされ、椅子の高機能化が進んでいる。
一連の高機能化に伴い、椅子の機構も複雑なものとなっ
ている。特に、背座が連動して傾動するいわゆるシンク
ロチルト機構を備えた椅子では、座の下方にシンクロチ
ルト機構のための機能部品を配置する必要がある。従
来、このような椅子においては、シンクロチルト機構や
その他の機構のメンテナンスの際には座を取り外す必要
があったが、座の取り外しの際にこれらの機構を分解し
なければならないことが多く、この座の取り外しには多
大な労力を要するため、メンテナンスを容易に行うこと
ができない。しかも、いったん各種機構を分解するの
で、各種機構の動作チェックを行うことが容易ではな
く、メンテナンス終了後再び座及び各種機構を元の状態
に戻すことにも多大な労力を要する。
し、シンクロチルト機構を備えた椅子のメンテナンスの
便を向上するべく構成したものである。
は、背を支持する背フレームを後傾させるにつれて座の
後端部が沈み込むように構成したシンクロチルト機構を
有する椅子であって、座を座受の上面に載せ置くように
配置するとともに、座を跳ね上げて座受の上面から退避
させるようにしていることを特徴とする。
退避させるように構成すれば、座の下方に収納した各種
機構のメンテナンスを、座を跳ね上げて上方から行うこ
とができるようになり、メンテナンスの便を向上できる
ようになる。しかも、シンクロチルト機構等の各種機構
が完結した状態で座を載せ置くようにすれば、座を跳ね
上げてもシンクロチルト機構等の各種機構がそのまま機
能する状態で残るので、前記各種機構の動作チェックを
簡単に行える構成にすることも可能になる。
付軸を介して回転可能に接続し、座の後端部を跳ね上げ
て座取付軸を中心に上方に回転させ、座受の上面から退
避させるようにしているものであれば、後端部またはそ
の近傍を押し上げることにより少ない操作力及び操作量
で座を跳ね上げることができるようになる。
移動可能に構成しているものであれば、座を跳ね上げて
から操作力を解除しても座受の上面から退避させたまま
の状態にしておけるので、座の下方に収納した各種機構
のメンテナンスをより楽に行うことができる。
構成として、座を固定部材により座受に固定可能にする
とともに、選択的に固定を解除することを可能に構成し
たものを挙げることができる。
体的な活用の一例として、座の下方にシンクロチルト機
構の機構要素の少なくとも一部を組み込んでいるものを
挙げることができる。
なすものであり、座を跳ね上げたときに、座受の内部が
上方に開放されるものであれば、座受の内部収納した各
種機構を上方から目視できるようになる。
のであり、前記座受を跳ね上げて支持基部の上面から退
避させるようにしているものであれば、座受を跳ね上げ
た状態で支持基部内部に収納した各種機構のメンテナン
スを容易に行うことができるようになる。
状であれば、この支持基部の内部に収納した各種機構
を、座受を跳ね上げることにより上方から目視できるよ
うになる。
の内部に独立して椅子の作動機構を組み込んでいるもの
であれば、座を跳ね上げて座受内部に収納した各種機構
のメンテナンスを、また座受を跳ね上げて支持基部内部
に収納した各種機構のメンテナンスを、それぞれ行うこ
とができるようになる。ここで、「独立して椅子の作動
機構を組み込んでいる」とは、前記座受及び/又は前記
支持基部にそれぞれ組み込んだ椅子の作動機構が互いに
干渉しないことを含む概念である。
前記座受が、背の後傾に伴って座の後端部を沈み込ませ
るための機能部品であるものも挙げることができる。
て述べる。
示すように、構造体としての基盤をなすその椅子本体1
が、脚2と、脚2の上端側に取り付けた支持基部3と、
前部を前記支持基部3に支持させた座受4と、基端を前
記支持基部3に取り付け中間部に前記座受4の後部を支
持させた背フレーム5とから構成されるもので、この椅
子本体1の座受4及び背フレーム5に各々座6及び背凭
れ7を取り付けるようにしたものである。そして、特に
座6の取付を、その下方に位置する機構部品のメンテナ
ンスがしやすい構造のものにしている。
22を立ち上げた構造をなし、支柱22は昇降可能であ
って内部に図示しないガススプリング機構を組み込んで
いる。
転可能に取り付けたもので、図4に示すように、前方に
水平に延びその一部に支柱22を上下方向に貫通させて
なる底壁31と、この底壁31の前端から斜め前方に傾
斜して立ち上がる前壁32と、これら底壁31及び前壁
32の周囲より起立して前記底壁31及び前壁32とと
もに内側に上方に開口する機構部収納空間を形成する側
壁33とよりなる概略舟形をなす。この支持基部3は、
その側壁33の前部に、それぞれ背向する方向に軸心を
一致させて前座受取付軸34を一体突設或いは外付けで
きるようになっている。またこの支持基部3は、その底
壁上方を横断する位置に、左右の側壁33間に亘って背
取付軸35を貫通させている。
に取り付けた状態の斜視図を図6に示すように、前記支
持基部3上に位置し、一定間隔を保って前後に平行に延
びる縦フレーム41と、これら縦フレーム41の前端近
傍部間及び後端近傍部間を連結する位置に横架した横フ
レーム42とを具備する概略井桁状をなす。各々の縦フ
レーム41の前端近傍部には、前後方向に延びる長孔4
11が対応づけて設けてあり、各々の長孔411に前記
支持基部3の前座受取付軸34の端部を同長孔411に
沿ってスライド移動可能に挿入している。
に、概略L字形に屈曲する一対の背フレーム要素51
と、これらの背フレーム要素51の上端近傍部間を一定
の間隙を保って連結する連結部材52とを具備するもの
で、一対の背フレーム要素51間に、当該背フレーム5
1の基端51aと屈曲部位51bとの間で図4及び図6
に示す後座受取付軸53を架設することができるように
している。そして、各々の背フレーム要素51の基端5
1aを前記支持基部3の背取付軸35に回転可能に取り
付け、背フレーム要素51間に架設した後座受取付軸5
3に座受4の縦フレーム41の後部を取り付けている。
この椅子本体1は、支持基部3の前座受取付軸34を座
受4の長孔411の後端側に位置づけ背フレーム5が起
き上がった図中実線で示す状態において椅子Cに通常使
用姿勢を与え、支持基部3の前座受取付軸34を座受4
の長孔411の前端側に位置づけ背フレーム5が後傾し
た図中想像線に示す状態において座受4の後端を沈み込
ませて椅子Cに安息姿勢を与え、全体としていわゆるシ
ンクロチルト機構を実現するものである。すなわち、座
受4は、背5の後傾に伴って座6の後端を沈み込ませる
ための機能部品でもある。
チルト機構の一部に反力機構Hを組み込んでロッキング
装置Lを構成するとともに、そのロッキングを所定位置
に固定するロッキング固定機構E及びロッキング硬さを
調整する反力調整機構Aを当該ロッキング装置Lの構成
要素として付加している。
に、前記支持基部3の機構収納空間に後傾姿勢(略45
°)で配置され前上方端を固定リテーナH1に支持され
た一対のコイルスプリングSと、背取付軸35上にあっ
て背フレーム5の傾動動作に同期して回転する第1回転
アームH2と、この第1回転アームH2の背取付軸心か
ら偏位した位置に軸回りに取り付けた可動リテーナH3
とを具備し、この可動リテーナH3に前記コイルスプリ
ングSの後下方端を支持させて、背フレーム5の後傾動
作に伴い第1回転アームH2を介して可動リテーナH3
がコイルスプリングSを圧縮する構造になっている。な
お、図6において一対のコイルスプリングSの間にある
第1回転アームH2などは省略してある。
を図5、座受4に取り付けた状態の斜視図を図6に示す
ように、中間部よりもやや基端側を座受4に第1鉛直軸
X1回りに回転可能に取り付けた平面視扇形をなす一対
のロック板E1と、背フレーム5のロッキング動作を前
記一対のロック板E1の同期回転動作に変換する動作変
換機構E2と、ロック板E1同士を選択的に固定する操
作部E3とからなる。ロック板E1は、第1鉛直軸X1
を通る径方向断面が下向L字形をなすもので、円周上に
あって垂下した部分の集合である円筒面E1aには径方
向に開口する孔E1bが所定ピッチで円周方向の複数箇
所に亘って設けてあり、同期回転動作に伴って、各孔E
1bが両第1鉛直軸X1の軸心を結ぶ仮想直線LI1上
に次々と到来して密接に対面するものである。動作変換
機構E2は、一端を前記扇形をなすロック板E1の基端
に第2鉛直軸と水平長孔との係わり合い部X2を介して
接続し、他端を支持基部3の前座受取付軸34に係わり
合わせた剛体たる連結部材E21からなるもので、ロッ
キング動作に伴って座受4が支持基部3に対して後下方
へ移動すると、この座受4に搭載されているロック板軸
支用の第1鉛直軸X1が追従するのに対して、ロック板
E1の基端に係わり合う第2鉛直軸X2は連結部材E2
1を介して支持基部3により一定位置に保持されるた
め、結果的に座受4がロッキングにより沈み込むと、扇
形のロック板E1の円筒面E1aが第1鉛直軸X1に押
されて前記係わり合い部X2の周りを後方に旋回するよ
うになっている。操作部E3は、前記仮想直線LI1に
軸心を合致させて同軸心方向へ進退可能に配置したロッ
クピンE31と、基端を第3鉛直軸X3を介して座受4
の横フレーム42に回転可能に取り付けられ先端を水平
長孔と鉛直ピンとの係わり合い部X4を介して前記ロッ
クピンE31に接続した第2回転アームE32と、この
第2回転アームE32を前記両ロック板E1の孔E1b
に通過させる方向に押し付けるバネ要素E4と、この第
2回転アームE32を前記バネ要素E4に抗し引き戻し
て前記ロックピンE31を両ロック板E1の孔E1bか
ら抜き取る操作を行うロッキング位置調整操作レバーE
5とから構成され、ロッキング位置調整操作レバーE5
は座受4の側方の適宜位置に取り付けてある。前記バネ
要素E4と前記ロッキング位置調整操作レバーE5と
は、図5に示すワイヤE6により接続されている。な
お、本実施形態では、このロッキング位置固定機構Eを
構成する部品は、すべて座受4の内部に組み込まれてい
る。
ては、座受4の動きに連動させてロック板E1の外周を
より大きく振らし、この外周においてロック板E1の孔
E1bとロックピンE31との係わり合いによりロック
板E1同士を固定、ひいては座受4の動きを止めて背座
をそのロッキング位置に固定するものであるため、ロッ
ク板E1の孔E1bの間隔を比較的大きくとっても背座
のロッキング固定を比較的小刻みに行える点、第1鉛直
軸X1からロック板E1の孔E1bとロックピンE31
との係わり合いの部分までのトルクアームが当該第1鉛
直軸X1からロック板E1と連結部材E21との係わり
合い部X2までのトルクアームよりも大きいため、ロッ
クに要する力を軽減することができ、ロックピンE31
やロック板E1に剛性さえ付与すれば固定に必要な機構
自体を簡素なものにできる点、一対のロック板E1を相
互に拘束し合うことで背凭れ7のロッキング固定を行う
ため、連結部材E21以外の操作部等の要素部品を全て
座受4側に搭載することができ、座6の移動に対して操
作部を常に一定の相対位置に配置しておくことができる
点、さらには、あるロッキング状態で着座者が椅子から
離れ、反力機構Hによって背座が起き上がろうする方向
に動こうとする場合、本実施形態の構造によればロック
ピンE31がロック板E1の孔E1bからせん断方向の
押付力を受けることになるため、これによる摩擦力でロ
ックピンE31が孔E1bから抜けることが阻止され、
椅子から立ち上がっても背座が急激に起き上がることが
防止される点、そして再び着座することによって、上記
せん断方向の力が消失して改めてロック解除の操作が可
能となる点などが挙げられる。また、扇形のロック板E
1は水平面内で回転するだけであるため、薄い設計が可
能となる点、扇形のロック板E1の外周部に互いに噛み
合う歯を形成すれば、動作のズレをなくすこともできる
点なども利点として挙げられる。
記コイルスプリングSの固定リテーナH1を、実際には
軸状のバックアップ部材A10によって当該固定位置に
保持するように構成した上で、このバックアップ部材A
10を一部に備え水平軸A11回りに回転可能な第3回
転アームA1と、この第3回転アームA1の前記水平軸
A11から偏位した位置においてその偏位方向と略直交
する方向からねじ結合させたグリップA21を有するね
じ要素A2とにより構成したもので、そのねじ要素A2
は支持基部3の前壁32を貫通して前壁32の外部に突
出し、その突出位置に当該グリップA21を配置してい
る。そして、グリップ操作を通じてねじ要素A21にね
じ送り動作を与えると、第3回転アームA1が水平軸A
11回りに回転して、バックアップ部材A10を介しリ
テーナH1のバックアップ位置を、コイルスプリングS
の圧縮力を増減させる方向に移動させ得るようにしてい
る。なお、第3回転アームA1とねじ要素A2とは、操
作位置に応じて交差角度が変化するため、ねじ要素A2
の先端に押さえ板A22を取り付け、第3回転アームA
1には部分円弧状の突起A12を形成して、この突起A
12を押さえ板A22により押し付けさせることで交差
角度が変化しても対応できるようにしている。なお、本
実施形態では、この反力調整機構Aを構成する部品は、
すべて支持基部3内部に組み込まれている。
ルスプリングSの長手寸法内に組み込むことができるた
め、コイルスプリングSの一端側に反力調整機構を導入
する場合に比べて、反力機構Hを含め軸方向のコンパク
ト化を図ることができる点、コイルスプリングSを後傾
姿勢(この実施形態においては略45°程度の傾斜)で
配置しているため、このコイルスプリングSを収容して
いる支持基部3の前後寸法の短寸化、ひいては座6を前
後スライドさせるときの座6と支持基部3との干渉を有
効に回避して動作代を十分に確保することができる点、
このようにしても操作用のグリップA21は操作し易い
支持基部3の前壁32に配置できる点、第3回転アーム
A1の腕の長さに基づく「てこ」の作用で軽く操作でき
る点などが挙げられる。
び背凭れ7を取り付けて、本実施形態の椅子Cは完成さ
れる。
示すように、当該背凭れ7の外形を形作るロの字形をな
す弾性材製の芯材71a及びこの芯材71aを袋状に縫
製した内部に収容してなる張地71bとからなる背凭れ
本体71と、この背凭れ本体71の上部の背面に配置さ
れた下向きコの字形をなし剛性のある素材で作られてな
る背凭れ上部補強部材72とから構成されたものであ
る。芯材71aはその上下方向中間部よりもやや下方位
置にあってランバーサポート部71xとして機能する部
分が前方に突出するような右側面視「く」の字形に若干
屈曲させて成形してある。さらに、背フレーム要素51
に、背凭れ上支持部511を形成している。この背凭れ
上支持部511にはピン挿通孔511aが設けてあり、
このピン挿通孔511aを前記背凭れ上部補強部材72
の下端部72aに設けたピン挿通孔72a1に合致させ
て水平ピン721を挿通し、この水平ピン721を介し
て背凭れ上部補強部材72を背凭れ上支持部511に回
転可能に接続している。一方、背凭れ7の下端部は、上
方に開口した中空筐型形状の背凭れ下支持部たる背凭れ
受け部材54に支持される。背凭れ受け部材54は、そ
の左右両端部に内向きに対面するチャネル部54xを上
方に一体に突出させており、これらのチャネル部54x
の溝に背凭れ7の対応する側縁を上下スライド可能に挿
入するとともに、背凭れ7の下降位置において、その下
端を前記背凭れ受部材54の開口部に上方から挿入し得
るようにしている。前記背凭れ受部材54は、その下端
側の左右両端部に切り欠き部54aが設けられ、この切
り欠き部54aを前記背フレーム要素51の屈曲部位5
1b近傍に載せ置いて固定してある。さらに、この背凭
れ7の上端部をなす背凭れ本体71の上方及び背凭れ上
部補強部材72には、共通の上張地72bを被せるよう
にしている。
端の上下方向へのスライド位置に応じて、背凭れ7を前
記背凭れ上支持部511の水平軸であるピン511aの
回りに回転させながら、ランバーサポート部71xを、
前後及び上下方向に向かって突没させ得るものである。
一部に組み込んだ下操作部たる背凭れ形状調節機構Kに
よって惹起するようにしている。
7、及び図8に示すように、一端を前記背凭れ受部材5
4の略中央部に設けた水平な固定軸Z1に固定し、他端
を前記背凭れ受け部材54のチャネル部に設けたスリッ
ト541を貫通させて、その貫通させた他端に操作グリ
ップK11を設けてなる、弾性材たる板ばねにより構成
した操作レバーK1と、前記操作レバーK1に設けた長
孔K2と、背凭れ本体71の下端部に前記長孔K2を貫
通して設けたピンK3と、操作レバーK1の位置決めを
行うロック機構Lとを備えている。操作レバーK1を引
き上げると、前記長孔K2に前記ピンK3が突き当た
り、このピンK3から背凭れ本体71の下端部に引き上
げ力が作用し、前記背凭れ受部材54がガイドの役割を
果たして、背凭れ7の下端部が水平を保ちつつ引き上げ
られる。そして、ランバーサポート部71xとして機能
する部分が図7の実線で示す形状から想像線で示す形状
に変形する。図8において、前記背凭れ受け部材54は
想像線で示している。前記ロック機構Lは、所定のピッ
チでロック位置を変化させる適宜のラチェット構造を備
えたもので、操作力を入力するときにロック解除し、操
作力を解除したときに板ばねの弾性を利用してロック状
態に引き込むことができるものである。なお、背凭れ本
体71の下端部には、ピンK3を取り付ける上で必要な
剛性を確保するために、必要に応じて適宜の補強金具等
を付帯させてもよい。
座6を座受4の上面4aに載せ置くように配置している
とともに、座6を跳ね上げて座受4の上面4aから退避
させることができるようにしている。
の前端部6x近傍を前記座受4に座取付軸61を介して
回転可能に接続し、座6の後端部6yを跳ね上げて座取
付軸61を中心に上方に回転させ、座受4の上面4aか
ら退避させるようにしている。
6の前端部6xの下面に座取付部材62を取り付けるよ
うにしている。この座取付部材62は左右方向に延びる
細長い板状の部材で、座取付部材62の左右両端部に
は、この座取付部材62を座6に取り付けるための取付
部621を設けてあり、この取付部621を図示しない
ネジなどにより座6に固定するようにしている。さら
に、この取付部621には軸受622を形成している。
この軸受622には、前記座取付軸61を左右方向に水
平に挿し通すための図示しない孔を設けてある。そし
て、この座取付軸61を前記した孔に挿し通して座受4
の前端部に固定し、座6と座受4とを座取付軸61を介
して回転可能に接続している。そして、座受4には、座
6を座受4に固定するための固定部材たるねじv(図1
0参照)を挿し通すためのねじ挿通孔410を設けてい
る。一方、座6には、このネジを固定するための雌ねじ
穴63を設けている。
くように配置し、前記ねじ挿通孔410と前記雌ねじ穴
63とを合致させた上で、ねじvをこの雌ねじ穴63に
固定してある。そして、必要に応じてこのねじvを取り
外した後、図10に示すように座6の後端部6yを跳ね
上げると、座6全体が座取付軸61を中心に回転し、同
図の実線に示す位置から想像線に示す位置まで、すなわ
ち座6の重心が前記座取付軸61を越えるように移動す
るようにしている。なお、移動端において、座をその位
置に停止させるための適宜の措置を採用している。例え
ば、図10の場合、座6の座面と反対側の面が座受4に
当たった状態にして、座6の移動を規制している。
4aから退避させることができるようにしたことによ
り、座の下方に収容した各種機構、本実施形態ではシン
クロチルト機構や反力機構H、ロッキング位置固定機構
E、及び反力調整機構Aのメンテナンスを座を跳ね上げ
て上方から行うことができ、メンテナンスの便を向上で
きる。
して回転可能に接続する構造により、座6を容易に跳ね
上げることができる。
越えて移動するので、座6を跳ね上げた状態のままにし
ておくことができ、各種機構のメンテナンス等がより行
いやすくなる。
もに選択的にねじ止めを解除するようにしているので、
ユーザーサイドにおいても必要な時期に各種機構のメン
テナンス等を簡単に行うことができる。
の機構要素を組み込んであるので、座6を跳ね上げてこ
のシンクロチルト機構の機構要素のメンテナンスを上方
から行うことができる。
ができる効果は、本実施形態のように、座受4が枠体で
あるものにおいてより顕著である。このような構成のも
のであれば、座6を跳ね上げるだけでその下方に収容し
ている機器を目視できるからである。もちろん、上方に
開口したものであっても同様の効果が得られる。そし
て、このような構造では、特に各種機構の動作チェック
が、座6を跳ね上げただけの状態で各種機構を目視でき
るので、容易に行うことができるようになる。
態に限られない。
ームに連結し、右端部を上方に引いて跳ね上げるような
構成や、その左右逆の構成を採用することが考えられ
る。
構、例えば背凭れの下端部を上下に移動させるための機
構等を設けてもよい。
する代わりに、座及び座受を蝶番に接続し、蝶番を利用
して座を跳ね上げるような構造も考えられる。
実施形態で述べたねじ以外にも、例えばバックル状の固
定金具を用いて固定するようにしてもよい。
位置まで移動可能に構成する代わりに、別途ストッパを
設けて座の重心が前記座取付軸を超えないような位置に
固定可能に構成しても、その固定位置に座を固定して各
種機構のメンテナンス等を行うようにできる。
い。このようにすれば、その下方に位置する各種機構の
メンテナンスをより容易に行うことができる。具体的に
は、上述した実施形態の後座受取付軸53を取り外して
座受4の後端部を跳ね上げるようにしてもよいし、前座
受取付軸34及び座取付軸61を取り外して、座受4の
前端部を跳ね上げるようにしてもよい。このように構成
した場合は、座受4はその下方に位置するさまざまな機
構を上方から目視できるようなものでなくてもよく、金
属板などで構成してもよい。座受4を跳ね上げることに
より前記さまざまな機構を上方から目視でき、かつ手を
加えることができるようになるからである。しかも、こ
こで述べたような形態であれば、座受4を跳ね上げた状
態において支持基部3に収納された機構のメンテナンス
等を容易に行うことができる。
ように上方に開口したものであっても、枠体により構成
するものであってもよい。これらの構成であれば、支持
基部内部に収納した機構を、座受を跳ね上げることによ
り上方から目視できるからである。
れの内部に独立して椅子に作動機構を組み込むようにす
るものであれば、座受に収納された機構及び支持基部に
収納された機構のメンテナンス等をそれぞれ容易に行う
ことができる。
い範囲で種々変形が可能である。
機構Fを示している。この反力調整機構Fは、コイルス
プリングSの固定リテーナH1を軸状のバックアップ部
材F10によって当該固定位置に保持するように構成し
た上で、このバックアップ部材F10を一部に備え鉛直
軸F11回りに回転可能な回転アームF1と、この回転
アームF1の前記鉛直軸F11から偏位した位置におい
てその偏位方向と略直交する方向からねじ結合させたグ
リップF21を有するねじ要素F2とにより構成したも
ので、そのねじ要素F2は支持基部3の側壁33を貫通
して側壁33の外側方に突出し、その突出位置に当該グ
リップF21を配置している。そして、グリップ操作を
通じてねじ要素F21にねじ送り動作を与えると、回転
アームF1が鉛直軸F11回りに回転して、バックアッ
プ部材F10を介しリテーナH1のバックアップ位置
を、コイルスプリングSの初期圧縮量を増減させる方向
に移動させ得るようにしているものである。
31と直交する方向の嵩張りが抑えられるので、支持基
部3及びその周辺の薄肉化を有効に追求することが可能
となる。
跳ね上げて座受の上面から退避させるように構成してい
るので、座の下方に収納した各種機構のメンテナンス
を、座を跳ね上げてから上方から手を入れて行うことが
でき、メンテナンスの労力の軽減を図ることができる。
断面図。
に取り付けた状態を示す斜視図。
を示す概念図。
び操作レバーと背凭れとの接続部分を示す概念図。
解斜視図。
概念図。
Claims (10)
- 【請求項1】背凭れを支持する背フレームを後傾させる
につれて座の後端部が沈み込むように構成したシンクロ
チルト機構を有する椅子であって、座を座受の上面に載
せ置くように配置するとともに、座を跳ね上げて座受の
上面から退避させるようにしていることを特徴とする椅
子。 - 【請求項2】座の前端部又はその近傍を前記座受に座取
付軸を介して回転可能に接続し、座の後端部を跳ね上げ
て座取付軸を中心に上方に回転させ、座受の上面から退
避させるようにしていることを特徴とする請求項1記載
の椅子。 - 【請求項3】座の重心を前記座取付軸を越えた位置まで
移動可能に構成していることを特徴とする請求項2記載
の椅子。 - 【請求項4】座を固定部材により座受に固定可能にする
とともに、選択的に固定を解除することを可能に構成し
ていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の椅
子。 - 【請求項5】座の下方に前記シンクロチルト機構の機構
要素の少なくとも一部を組み込んでいることを特徴とす
る請求項1、2、3、又は4記載の椅子。 - 【請求項6】座受が、枠体又は上向きに開口する形状を
なすものであり、座を跳ね上げたときに、座受の内部が
上方に開放されることを特徴とする請求項1、2、3、
4、又は5記載の椅子。 - 【請求項7】座受が支持基部を介して脚に支持されるも
のであり、前記座受を跳ね上げて支持基部の上面から退
避させるようにしていることを特徴とする請求項6記載
の椅子。 - 【請求項8】前記支持基部が枠体又は上向きに開口する
形状をなすものであることを特徴とする請求項7記載の
椅子。 - 【請求項9】前記座受及び/又は前記支持基部それぞれ
の内部に独立して椅子の作動機構を組み込んでいること
を特徴とする請求項6、7又は8記載の椅子。 - 【請求項10】前記座受が、背の後傾に伴って座の後端
部を沈み込ませるための機能部品であることを特徴とす
る請求項1、2、3、4、5、6、7、8、又は9記載
の椅子。
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