JP7449152B2 - 太陽電池の製造方法および太陽電池 - Google Patents

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本発明は、裏面電極型(バックコンタクト型)の太陽電池の製造方法、および裏面電極型の太陽電池に関する。
特許文献1~3には、裏面電極型の太陽電池における2つの極性の電極と配線部材との接続に関する技術が開示されている。特許文献1および2には、裏面電極型の太陽電池において、
・第1電極および第2電極に交差する第1配線および第2配線を有し、
・第1配線は、第1電極と交差する点で第1電極と接続され、第2電極と交差する点で絶縁層によって第2電極と絶縁され、
・第2配線は、第2電極と交差する点で第2電極と接続され、第1電極と交差する点で絶縁層によって第1電極と絶縁される、
ことが記載されている。
また、特許文献3には、裏面電極型の太陽電池セルにおいて、
・p電極およびn電極に交差するp電極用配線およびn電極用配線を有し、
・裏面に絶縁樹脂が形成され、
・p電極用配線は、p電極と交差する点で絶縁樹脂の孔部の導電部材によってp電極と接続され、n電極と交差する点で絶縁樹脂によってn電極と絶縁され、
・n電極用配線は、n電極と交差する点で絶縁樹脂の孔部の導電部材によってn電極と接続され、p電極と交差する点で絶縁樹脂によってp電極と絶縁される、
ことが記載されている。
特開2018-133567号公報 特開2015-159286号公報 特開2014-127550号公報
本願発明者(ら)は、このような太陽電池の製造プロセスの簡略化および低コスト化を図る。
本発明は、製造プロセスの簡略化および低コスト化が可能な太陽電池の製造方法および太陽電池を提供することを目的とする。
本発明に係る太陽電池の製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板の一方主面側の一部である第1領域に順に積層された第1導電型半導体層、第1透明電極層および第1金属電極層と、前記半導体基板の前記一方主面側の他の一部である第2領域に順に積層された第2導電型半導体層、第2透明電極層および第2金属電極層を備える裏面電極型の太陽電池の製造方法であって、前記半導体基板の前記一方主面側における前記第1導電型半導体層および前記第2導電型半導体層の上に、一連の透明電極層材料膜を形成する透明電極層材料膜形成工程と、前記透明電極層材料膜の上に、一連の金属電極層材料膜を形成する金属電極層材料膜形成工程と、前記第1領域における前記金属電極層材料膜を第1非絶縁領域を除いて全体的に覆う第1絶縁層、および、前記第2領域における前記金属電極層材料膜を第2非絶縁領域を除いて全体的に覆う第2絶縁層であって、互いに離間する前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層をマスクとするエッチング法を用いて、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間における、および前記第1非絶縁領域および前記第2非絶縁領域における、前記金属電極層材料膜の露出部分およびこの露出部分に対応する前記透明電極層材料膜を除去することにより、前記第1領域にパターン化された前記第1透明電極層および前記第1金属電極層を形成し、前記第2領域にパターン化された前記第2透明電極層および前記第2金属電極層を形成し、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を除去せずに残す透明電極層および金属電極層形成工程と、前記第1非絶縁領域に、前記第1透明電極層の側面、前記第1金属電極層の側面および前記第1絶縁層の側面と接するように第1コンタクト電極を形成し、前記第2非絶縁領域に、前記第2透明電極層の側面、前記第2金属電極層の側面および前記第2絶縁層の側面と接するように第2コンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、を含む。
本発明に係る太陽電池は、半導体基板と、前記半導体基板の一方主面側の一部である第1領域に順に積層された第1導電型半導体層、第1透明電極層および第1金属電極層と、前記半導体基板の前記一方主面側の他の一部である第2領域に順に積層された第2導電型半導体層、第2透明電極層および第2金属電極層を備える裏面電極型の太陽電池であって、前記第1金属電極層を第1非絶縁領域を除いて全体的に覆うように前記第1領域に形成された第1絶縁層と、前記第2金属電極層を第2非絶縁領域を除いて全体的に覆うように前記第2領域に形成された第2絶縁層と、前記第1非絶縁領域に形成された第1コンタクト電極と、前記第2非絶縁領域に形成された第2コンタクト電極と、を備える。前記第1非絶縁領域には、前記第1透明電極層および前記第1金属電極層が形成されておらず、前記第2非絶縁領域には、前記第2透明電極層および前記第2金属電極層が形成されておらず、前記第1コンタクト電極は、前記第1透明電極層の側面、前記第1金属電極層の側面および前記第1絶縁層の側面と接しており、前記第2コンタクト電極は、前記第2透明電極層の側面、前記第2金属電極層の側面および前記第2絶縁層の側面と接している。
本発明によれば、太陽電池の製造プロセスの簡略化および低コスト化が可能である。
本実施形態に係る太陽電池を裏面側からみた図である。 図1の太陽電池におけるIIA-IIA線断面図である。 図1の太陽電池におけるIIB-IIB線断面図である。 本実施形態に係る太陽電池の製造方法における半導体層形成工程を示す図である。 本実施形態に係る太陽電池の製造方法における電極層材料膜形成工程、すなわち透明電極層材料膜形成工程および金属電極層材料膜形成工程を示す図である。 本実施形態に係る太陽電池の製造方法における絶縁層形成工程を示す図である。 本実施形態に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。 本実施形態に係る太陽電池の製造方法におけるコンタクト電極形成工程を示す図である。 本実施形態の変形例1に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIA-IIA線相当の断面図である。 本実施形態の変形例1に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIA-IIA線相当の断面図である。 本実施形態の変形例2に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。 本実施形態の変形例3に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。 本実施形態の変形例4に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。 本実施形態の変形例5に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。 本実施形態の変形例6に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。 比較例1,2に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIA-IIA線相当の断面図である。 比較例1,2に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIB-IIB線相当の断面図である。 比較例1に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程、金属電極層材料膜形成工程および絶縁層形成工程を示す図である。 比較例1に係る太陽電池の製造方法におけるコンタクト電極形成工程を示す図である。 比較例1に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。 図7Aに示す太陽電池の製造工程における部分VIIDを拡大して示す図である。 比較例2に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程、金属電極層材料膜形成工程およびコンタクト電極形成工程を示す図である。 比較例2に係る太陽電池の製造方法における絶縁層形成工程を示す図である。 比較例2に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態の一例について説明する。なお、各図面において同一または相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。また、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
(本実施形態の太陽電池)
図1は、本実施形態に係る太陽電池を裏面側からみた図である。図2Aは、図1の太陽電池におけるIIA-IIA線断面図であり、図2Bは、図1の太陽電池におけるIIB-IIB線断面図である。図1、図2Aおよび図2Bに示す太陽電池1は、裏面電極型(バックコンタクト型、裏面接合型ともいう。)であってヘテロ接合型の太陽電池である。
太陽電池1は、2つの主面を備える半導体基板11を備え、半導体基板11の主面において第1領域7と第2領域8とを有する。以下では、半導体基板11の主面のうちの受光する側の主面を受光面とし、半導体基板11の主面のうちの受光面の反対側の主面(一方主面)を裏面とする。
第1領域7は、帯状の形状をなし、Y方向(第2方向)に延在する。同様に、第2領域8は、帯状の形状をなし、Y方向に延在する。第1領域7と第2領域8とは、Y方向に交差するX方向(第1方向)に交互に設けられている。
図2Aおよび図2Bに示すように、太陽電池1は、半導体基板11の受光面側に順に積層されたパッシベーション層13および光学調整層15を備える。また、太陽電池1は、半導体基板11の裏面側の一部(第1領域7)に順に積層されたパッシベーション層23、第1導電型半導体層25、第1電極層27および第1絶縁層41を備える。また、太陽電池1は、半導体基板11の裏面側の他の一部(第2領域8)に順に積層されたパッシベーション層33、第2導電型半導体層35、第2電極層37および第2絶縁層42を備える。また、太陽電池1は、第1電極層27に対応する第1コンタクト電極51と、第2電極層37に対応する第2コンタクト電極52とを備える。
半導体基板11は、単結晶シリコンまたは多結晶シリコン等の結晶シリコン材料で形成される。半導体基板11は、例えば結晶シリコン材料にn型ドーパントがドープされたn型の半導体基板である。なお、半導体基板11は、例えば結晶シリコン材料にp型ドーパントがドープされたp型の半導体基板であってもよい。n型ドーパントとしては、例えばリン(P)が挙げられる。p型ドーパントとしては、例えばホウ素(B)が挙げられる。半導体基板11は、受光面側からの入射光を吸収して光キャリア(電子および正孔)を生成する光電変換基板として機能する。
半導体基板11の材料として結晶シリコンが用いられることにより、暗電流が比較的に小さく、入射光の強度が低い場合であっても比較的高出力(照度によらず安定した出力)が得られる。
パッシベーション層13は、半導体基板11の受光面側に形成されている。パッシベーション層23は、半導体基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。パッシベーション層33は、半導体基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。パッシベーション層13,23,33は、例えば真性(i型)アモルファスシリコン材料を主成分とする材料で形成される。パッシベーション層13,23,33は、半導体基板11で生成されたキャリアの再結合を抑制し、キャリアの回収効率を高める。
光学調整層15は、半導体基板11の受光面側のパッシベーション層13上に形成されている。光学調整層15は、入射光の反射を防止する反射防止層として機能するとともに、半導体基板11の受光面側およびパッシベーション層13を保護する保護層として機能する。光学調整層15は、例えば酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、または酸窒化珪素(SiON)のようなそれらの複合物等の絶縁体材料で形成される。
第1導電型半導体層25は、パッシベーション層23上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。一方、第2導電型半導体層35は、パッシベーション層33上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。すなわち、第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35は、帯状の形状をなし、Y方向に延在する。第1導電型半導体層25と第2導電型半導体層35とは、X方向に交互に並んでいる。第2導電型半導体層35の一部は、隣接する第1導電型半導体層25の一部の上に重なっていてもよい(図示省略)。
第1導電型半導体層25は、例えばアモルファスシリコン材料で形成される。第1導電型半導体層25は、例えばアモルファスシリコン材料にp型ドーパント(例えば、上述したホウ素(B))がドープされたp型の半導体層である。
第2導電型半導体層35は、例えばアモルファスシリコン材料で形成される。第2導電型半導体層35は、例えばアモルファスシリコン材料にn型ドーパント(例えば、上述したリン(P))がドープされたn型の半導体層である。なお、第1導電型半導体層25がn型の半導体層であり、第2導電型半導体層35がp型の半導体層であってもよい。
第1電極層27は、第1導電型半導体層25上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。一方、第2電極層37は、第2導電型半導体層35上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。すなわち、第1電極層27および第2電極層37は、帯状の形状をなし、Y方向に延在する。第1電極層27と第2電極層37とは、X方向に交互に設けられている。
第1電極層27は、第1導電型半導体層25上に順に積層された第1透明電極層28および第1金属電極層29を有する。一方、第2電極層37は、第2導電型半導体層35上に順に積層された第2透明電極層38および第2金属電極層39を有する。
第1透明電極層28および第2透明電極層38は、透明な導電性材料で形成される。透明導電性材料としては、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムおよび酸化スズの複合酸化物)、ZnO(Zinc Oxide:酸化亜鉛)等が挙げられる。
第1金属電極層29および第2金属電極層39は、例えばスパッタリング等のPVD法、またはめっき法を用いて形成された銀、銅、アルミニウム等の金属材料を含む。これらの中でも、金属材料としては、公知のAg粉末を含有する導電性ペースト材料と比較して安価な材料であるCuが好ましい。
第1絶縁層41は、第1金属電極層29上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第1領域7に形成されている。第2絶縁層42は、第2金属電極層39上に、すなわち半導体基板11の裏面側の第2領域8に形成されている。すなわち、第1絶縁層41および第2絶縁層42は、図1に示すように、帯状の形状をなし、Y方向に延在する。第1絶縁層41と第2絶縁層42とは、X方向に交互に設けられている。
第1絶縁層41は、第1非絶縁領域41aを除いて、第1金属電極層29を全体的に覆う。同様に、第2絶縁層42は、第2非絶縁領域42aを除いて、第2金属電極層39を全体的に覆う。
第1非絶縁領域41aには、第1絶縁層41、第1金属電極層29および第1透明電極層28が形成されていない。すなわち、第1非絶縁領域41aは、第1導電型半導体層25の表面、第1透明電極層28の側面および第1金属電極層29の側面を露出する開孔で構成される。第1非絶縁領域41aは、X方向(第1方向)に延在する第1直線X1上に配置されている。
同様に、第2非絶縁領域42aには、第2絶縁層42、第2金属電極層39および第2透明電極層38が形成されていない。すなわち、第2非絶縁領域42aは、第2導電型半導体層35の表面、第2透明電極層38の側面および第2金属電極層39の側面を露出する開孔で構成される。第2非絶縁領域42aは、X方向(第1方向)に延在する第1直線X1と異なる第2直線X2上に配置されている。
第1直線X1および第2直線X2は、第1電極層27および第2電極層37と交差し、Y方向(第2方向)に交互に並んでいる。
第1絶縁層41および第2絶縁層42の材料としては、例えば酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)、または酸窒化珪素(SiON)のようなそれらの複合物等が挙げられる。また、例えばスクリーン印刷によって塗布し、焼成することができるエポキシ樹脂系またはレジンエステル系などの熱硬化性樹脂を用いることもできる。これらの樹脂に対して、印刷性向上または耐薬品性向上の目的で、シリカまたはタルクなどの無機系の粒子を混合してもよい。
第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aには、第1コンタクト電極51が形成されており、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aには、第2コンタクト電極52が形成されている。すなわち、第1コンタクト電極51は、第1直線X1上に配置されており、第2コンタクト電極52は、第2直線X2上に配置されている。
第1コンタクト電極51は、第1導電型半導体層25の表面、第1透明電極層28の側面、第1金属電極層29の側面および第1絶縁層41の側面と接触している。一方、第2コンタクト電極52は、第2導電型半導体層35の表面、第2透明電極層38の側面、第2金属電極層39の側面および第2絶縁層42の側面と接触している。
なお、第1非絶縁領域41aにおける第1導電型半導体層25の表面は酸化しており、第1コンタクト電極51は、第1導電型半導体層25の表面の酸化層25oに接していてもよい。同様に、第2非絶縁領域42aにおける第2導電型半導体層35の表面は酸化しており、第2コンタクト電極52は、第2導電型半導体層35の表面の酸化層35oに接していてもよい。
第1コンタクト電極51および第2コンタクト電極52は、Cu、Ag、Al等の粒子状の金属材料、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料を印刷して硬化させてなる。これらの中でも、印刷材料としては、配線部材との接続のための半田とのコンタクト性の観点で、Agペースト材料が好ましい。
第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aのY方向(第2方向)の幅、すなわち第1コンタクト電極51のY方向(第2方向)の幅は、第1配線部材91の幅よりも大きい。同様に、第2非絶縁領域42aのY方向(第2方向)の幅、すなわち第2コンタクト電極52のY方向(第2方向)の幅は、第2配線部材92の幅よりも大きい。例えば、第1非絶縁領域41aおよび第2非絶縁領域42aの幅、すなわち第1コンタクト電極51および第2コンタクト電極52の幅は、1mm以上50mm以下である。これによれば、配線部材接続時のアライメントのクリアランスを確保することができる。
図1、図2Aおよび図2Bに示すように、第1電極層27と第2電極層37とは、第1領域7と第2領域8との境界において分離している。すなわち、第1透明電極層28と第2透明電極層38とは離間しており、第1金属電極層29と第2金属電極層39とは離間している。また、第1絶縁層41と第2絶縁層42とは分離している。
第1透明電極層28と第2透明電極層38との間の領域、すなわち第1金属電極層29と第2金属電極層39との間の領域は、第1絶縁層41および第2絶縁層42で覆われていない。
第1金属電極層29では、第1透明電極層28と接する主面と反対側の主面は第1絶縁層41で覆われている。同様に、第2金属電極層39では、第2透明電極層38と接する主面と反対側の主面は第2絶縁層42で覆われている。
一方、第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面は第1絶縁層41で覆われていない。同様に、第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面は第2絶縁層42で覆われていない。
図1に示すように、第1配線部材91は、第1直線X1に沿ってX方向(第1方向)に延在する。同様に、第2配線部材92は、第2直線X2に沿ってX方向(第1方向)に延在する。すなわち、第1配線部材91および第2配線部材92は、第1電極層27および第2電極層37と交差し、Y方向(第2方向)に交互に並んでいる。
第1配線部材91は、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおける第1コンタクト電極51によって第1電極層27に電気的に接続され、第2絶縁層42によって第2電極層37と電気的に絶縁される。同様に、第2配線部材92は、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおける第2コンタクト電極52によって第2電極層37に電気的に接続され、第1絶縁層41によって第1電極層27と電気的に絶縁される。
第1配線部材91と第2配線部材92とのY方向の中心間隔(ピッチ)は、第1電極層27と第2電極層37とのX方向の中心間隔(ピッチ)よりも大きい。例えば、第1配線部材91と第2配線部材92との中心間隔(ピッチ)は、5mm以上50mm以下である。これによれば、電極層を流れる電流経路を短くすることができ、電極抵抗に起因する出力ロスを低減することができ、太陽電池の発電効率を向上することができる。
第1配線部材91および第2配線部材92としては、公知のタブ線等が挙げられる。
ここで、本願発明者(ら)は、このような太陽電池の製造プロセスの簡略化および低コスト化の目的で、配線部材91,92との絶縁およびコンタクトを確保するための絶縁層41,42およびコンタクト電極51,52を、電極層27,37、すなわち金属電極層29,39および透明電極層28,38、のエッチングのレジストとして兼用することを考案している。以下に、このような本願発明者(ら)の考案の電極層の製造プロセスについて、比較例1,2として説明する。
(比較例1,2の太陽電池)
図6Aは、比較例1,2に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIA-IIA線相当の断面図であり、図6Bは、比較例1,2に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIB-IIB線相当の断面図である。図6Aおよび図6Bに示す比較例1,2の太陽電池1Xは、図2Aおよび図2Bに示す太陽電池1と比較して、主に、第1絶縁層41Xの第1非絶縁領域41aにも、第1電極層27X、すなわち第1透明電極層28Xおよび第1金属電極層29X、が形成されており、第1コンタクト電極51Xが第1非絶縁領域41aにおける第1電極層27Xの第1金属電極層29X上に形成されている点、および第2絶縁層42Xの第2非絶縁領域42aにも、第2電極層37X、すなわち第2透明電極層38Xおよび第2金属電極層39X、が形成されており、第2コンタクト電極52Xが第2非絶縁領域42aにおける第2電極層37Xの第2金属電極層39X上に形成されている点で、本実施形態と異なる。
(比較例1の太陽電池の製造方法)
以下では、図7A~図7Cを参照して、比較例1の太陽電池の製造方法における電極層27X,37Xの製造プロセスについて主に説明する。比較例1の電極層27X,37Xの製造プロセスでは、絶縁層41X,42Xを形成した後に、コンタクト電極51X,52Xを形成し、その後、絶縁層41X,42Xおよびコンタクト電極51X,52Xをマスクとして、電極層27X,37X、すなわち金属電極層29X,39Xおよび透明電極層28X,38X、のパターニングを行う。
図7Aは、比較例1に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程、金属電極層材料膜形成工程および絶縁層形成工程を示す図であり、図7Bは、比較例1に係る太陽電池の製造方法におけるコンタクト電極形成工程を示す図である。また、図7Cは、比較例1に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。図7A~図7Cでは、半導体基板11の裏面側を示し、半導体基板11の表面側を省略する。
まず、図7Aに示すように、例えばCVD法またはPVD法を用いて、第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35上にこれらに跨って一連の透明電極層材料膜28Zを形成する(透明電極層材料膜形成工程)。次に、例えばスパッタリング等のPVD法、またはめっき法を用いて、透明電極層材料膜28Z上に、すなわち第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35に跨って一連の金属電極層材料膜29Zを形成する(金属電極層材料膜形成工程)。
次に、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第1導電型半導体層25上に、すなわち第1領域7に、第1非絶縁領域41aを除いて第1絶縁層41Xを形成する。また、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第2導電型半導体層35上に、すなわち第2領域8に、第2非絶縁領域42aを除いて第2絶縁層42Xを形成する(絶縁層形成工程)。なお、第1絶縁層41Xと第2絶縁層42Xとは、互いに離間するように形成される。
例えば、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法を用いて、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1絶縁層41Xおよび第2絶縁層42Xを形成する。
次に、図7Bに示すように、第1絶縁層41Xの第1非絶縁領域41aに第1コンタクト電極51Xを形成し、第2絶縁層42Xの第2非絶縁領域42aに第2コンタクト電極52Xを形成する(コンタクト電極形成工程)。例えば、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法を用いて、Ag粒子、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料、すなわちAgペースト材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1コンタクト電極51Xおよび第2コンタクト電極52Xを形成する。
次に、図7Cに示すように、第1絶縁層41Xおよび第1コンタクト電極51X、および第2絶縁層42Xおよび第2コンタクト電極52Xをマスクとするエッチング法を用いて、金属電極層材料膜29Zおよび透明電極層材料膜28Zをパターニングすることにより、互いに分離された第1透明電極層28Xおよび第2透明電極層38X、および、互いに分離された第1金属電極層29Xおよび第2金属電極層39Xを形成する(電極層形成工程)。これにより、第1電極層27Xおよび第2電極層37Xが形成される。このとき、第1絶縁層41Xおよび第2絶縁層42Xを除去せずに残す。
図7Dは、図7Aに示す太陽電池の製造工程における部分VIIDを拡大して示す図である。図7Dに示すように、この比較例1では、第1絶縁層41X(および第2絶縁層42X)のための印刷材料を焼成(硬化)する際に、印刷材料における樹脂材料が染み出してなる樹脂膜41Zが、第1非絶縁領域41a(および第2非絶縁領域42a)における金属電極層材料膜29Zの一部(例えば、凹凸構造(テクスチャ構造)の谷部)または全部を覆ってしまうことがある。すると、第1非絶縁領域41aに形成された第1コンタクト電極51Xと第1金属電極層29Xとの接触面積が小さくなり、抵抗が増大する(コンタクト性の低下)。また、第2非絶縁領域42aに形成された第2コンタクト電極52Xと第2金属電極層39Xとの接触面積が小さくなり、抵抗が増大する(コンタクト性の低下)。
(比較例2の太陽電池の製造方法)
次に、図8A~図8Cを参照して、比較例2の太陽電池の製造方法における電極層27X,37Xの製造プロセスについて主に説明する。比較例2の電極層27X,37Xの製造プロセスでは、比較例1と比較して、絶縁層41X,42Xとコンタクト電極51X,52Xとの形成順序が反対である。すなわち、比較例2の電極層27X,37Xの製造プロセスでは、コンタクト電極51X,52Xを形成した後に、絶縁層41X,42Xを形成し、その後、絶縁層41X,42Xおよびコンタクト電極51X,52Xをマスクとして、電極層27X,37X、すなわち金属電極層29X,39Xおよび透明電極層28X,38X、のパターニングを行う。
図8Aは、比較例2に係る太陽電池の製造方法における透明電極層材料膜形成工程、金属電極層材料膜形成工程およびコンタクト電極形成工程を示す図であり、図8Bは、比較例2に係る太陽電池の製造方法における絶縁層形成工程を示す図である。また、図8Cは、比較例2に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。図8A~図8Cでも、半導体基板11の裏面側を示し、半導体基板11の表面側を省略する。
まず、図8Aに示すように、上述同様に、例えばCVD法またはPVD法を用いて、第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35上にこれらに跨って一連の透明電極層材料膜28Zを形成する(透明電極層材料膜形成工程)。次に、例えばスパッタリング等のPVD法、またはめっき法を用いて、透明電極層材料膜28Z上に、すなわち第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35に跨って一連の金属電極層材料膜29Zを形成する(金属電極層材料膜形成工程)。
次に、後述する第1絶縁層41Xの第1非絶縁領域41aに相当する領域に、第1コンタクト電極51Xを形成する。また、第2絶縁層42Xの第2非絶縁領域42aに相当する領域に、第2コンタクト電極52Xを形成する(コンタクト電極形成工程)。例えば、上述同様に、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法を用いて、Ag粒子、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料、すなわちAgペースト材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1コンタクト電極51Xおよび第2コンタクト電極52Xを形成する。
次に、図8Bに示すように、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第1導電型半導体層25上に、すなわち第1領域7に、第1非絶縁領域41aを除いて第1絶縁層41Xを形成する。また、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第2導電型半導体層35上に、すなわち第2領域8に、第2非絶縁領域42aを除いて第2絶縁層42Xを形成する(絶縁層形成工程)。なお、第1絶縁層41Xと第2絶縁層42Xとは、互いに離間するように形成される。
例えば、上述同様に、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法を用いて、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1絶縁層41Xおよび第2絶縁層42Xを形成する。
次に、図8Cに示すように、上述同様に、第1絶縁層41Xおよび第1コンタクト電極51X、および第2絶縁層42Xおよび第2コンタクト電極52Xをマスクとするエッチング法を用いて、金属電極層材料膜29Zおよび透明電極層材料膜28Zをパターニングすることにより、互いに分離された第1透明電極層28Xおよび第2透明電極層38X、および、互いに分離された第1金属電極層29Xおよび第2金属電極層39Xを形成する(電極層形成工程)。これにより、第1電極層27Xおよび第2電極層37Xが形成される。このとき、第1絶縁層41Xおよび第2絶縁層42Xを除去せずに残す。
この比較例2では、図8Bに示すように、コンタクト電極周りの部分Aが狭いため、この部分Aに絶縁層41X,42Xが適切に形成されないことがある(製造プロセスの安定性の低下)。
これらの点に関し、本願発明者(ら)は、製造プロセスの簡略化および低コスト化を図っても、コンタクト電極と金属電極層とのコンタクト性の低下を低減することができ、また製造プロセスの安定性の低下を低減することができる太陽電池の製造方法を考案する。
(本実施形態の太陽電池の製造方法)
以下では、図3A~図3Eを参照して、本実施形態に係る太陽電池の製造方法について説明する。図3Aは、本実施形態に係る太陽電池の製造方法における半導体層形成工程を示す図であり、図3Bは、本実施形態に係る太陽電池の製造方法における電極層材料膜形成工程、すなわち透明電極層材料膜形成工程および金属電極層材料膜形成工程を示す図である。また、図3Cは、本実施形態に係る太陽電池の製造方法における絶縁層形成工程を示す図であり、図3Dは、本実施形態に係る太陽電池の製造方法における電極層形成工程、すなわち透明電極層形成工程および金属電極層形成工程を示す図である。また、図3Eは、本実施形態に係る太陽電池の製造方法におけるコンタクト電極形成工程を示す図である。図3A~図3Eでは、半導体基板11の裏面側を示し、半導体基板11の表面側を省略する。
まず、図3Aに示すように、半導体基板11の裏面側の一部に、具体的には第1領域7に、パッシベーション層23および第1導電型半導体層25を形成する(半導体層形成工程)。例えば、CVD法またはPVD法を用いて、半導体基板11の裏面側の全てにパッシベーション層材料膜および第1導電型半導体層材料膜を製膜した後、フォトリソグラフィ技術または印刷技術を用いて生成するレジスト、またはメタルマスク、を利用したエッチング法を用いて、パッシベーション層23および第1導電型半導体層25をパターニングしてもよい。
なお、p型半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えばオゾンを含有するフッ酸、または硝酸とフッ酸の混合液のような酸性溶液が挙げられ、n型半導体層材料膜に対するエッチング溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液のようなアルカリ性溶液が挙げられる。
または、CVD法またはPVD法を用いて、半導体基板11の裏面側にパッシベーション層および第1導電型半導体層を積層する際に、マスクを用いて、パッシベーション層23および第1導電型半導体層25の製膜およびパターニングを同時に行ってもよい。
次に、半導体基板11の裏面側の他の一部に、具体的には第2領域8に、パッシベーション層33および第2導電型半導体層35を形成する(半導体層形成工程)。例えば、上述同様に、CVD法またはPVD法を用いて、半導体基板11の裏面側の全てにパッシベーション層材料膜および第2導電型半導体層材料膜を製膜した後、フォトリソグラフィ技術または印刷技術を用いて生成するレジスト、またはメタルマスク、を利用したエッチング法を用いて、パッシベーション層33および第2導電型半導体層35をパターニングしてもよい。
または、CVD法またはPVD法を用いて、半導体基板11の裏面側にパッシベーション層および第2導電型半導体層を積層する際に、マスクを用いて、パッシベーション層33および第2導電型半導体層35の製膜およびパターニングを同時に行ってもよい。
なお、この半導体層形成工程において、半導体基板11の受光面側の全面に、パッシベーション層13を形成してもよい(図示省略)。
次に、図3Bに示すように、第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35上にこれらに跨って一連の透明電極層材料膜28Zを形成する(透明電極層材料膜形成工程)。透明電極層材料膜28Zの形成方法としては、例えばCVD法またはPVD法等が用いられる。
次に、透明電極層材料膜28Z上に、すなわち第1導電型半導体層25および第2導電型半導体層35に跨って一連の金属電極層材料膜29Zを形成する(金属電極層材料膜形成工程)。金属電極層材料膜29Zの形成方法としては、例えばスパッタリング等のPVD法、またはめっき法が用いられる。
次に、図3Cに示すように、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第1導電型半導体層25上に、すなわち第1領域7に、第1非絶縁領域41aを除いて第1絶縁層41を形成する。また、透明電極層材料膜28Zおよび金属電極層材料膜29Zを介して第2導電型半導体層35上に、すなわち第2領域8に、第2非絶縁領域42aを除いて第2絶縁層42を形成する(絶縁層形成工程)。なお、第1絶縁層41と第2絶縁層42とは、互いに離間するように形成される。
第1絶縁層41および第2絶縁層42の形成方法としては、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法が挙げられる。
パターン印刷法では、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1絶縁層41Xおよび第2絶縁層42Xを形成する。このとき、上述したように、印刷材料における樹脂材料が染み出してなる樹脂膜が、第1非絶縁領域41aおよび第2非絶縁領域42aにおける金属電極層材料膜29Zの一部(例えば、凹凸構造(テクスチャ構造)の谷部)または全部を覆ってしまうことがある。
次に、図3Dに示すように、第1絶縁層41および第2絶縁層42をマスクとするエッチング法を用いて、第1絶縁層41と第2絶縁層42との間における、および第1非絶縁領域41aおよび第2非絶縁領域42aにおける、金属電極層材料膜29Zの露出部分およびこの露出部分に対応する透明電極層材料膜28Zを除去することにより、第1領域7にパターン化された第1透明電極層28および第1金属電極層29を形成し、第2領域8にパターン化された第2透明電極層38および第2金属電極層39を形成する(電極層形成工程:透明電極層形成工程および金属電極層形成工程)。これにより、第1電極層27および第2電極層37が形成される。このとき、第1絶縁層41および第2絶縁層42を除去せずに残す。
第1電極層27では、第1非絶縁領域41aにおける金属電極層材料膜29Zおよび透明電極層材料膜28Zも除去される。また、第2電極層37では、第2非絶縁領域42aにおける金属電極層材料膜29Zおよび透明電極層材料膜28Zも除去される。これにより、第1非絶縁領域41aおよび第2非絶縁領域42aにおける金属電極層材料膜29Zを覆う上述した樹脂膜も除去される。これにより、上述した比較例1のように、樹脂膜に起因するコンタクト性の低下を低減することができる。
金属電極層材料膜29Zおよび透明電極層材料膜28Zの同時エッチングのエッチング溶液としては、過硫酸アンモニウム(過硫安)等の酸化剤と塩酸(HCl)等の酸性溶液との混合溶液が挙げられる。これにより、第1非絶縁領域41aにおける第1導電型半導体層25の表面が酸化し、酸化層25oが形成される。また、第2非絶縁領域42aにおける第2導電型半導体層35の表面が酸化し、酸化層35oが形成される。
次に、図3Eに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aに第1コンタクト電極51を形成し、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aに第2コンタクト電極52を形成する(コンタクト電極形成工程)。これにより、第1コンタクト電極51は、第1導電型半導体層25の表面の酸化層25o、第1透明電極層28の側面、第1金属電極層29の側面および第1絶縁層41の側面と接触する。また、第2コンタクト電極52は、第2導電型半導体層35の表面の酸化層35o、第2透明電極層38の側面、第2金属電極層39の側面および第2絶縁層の側面と接触する。
第1コンタクト電極51および第2コンタクト電極52の形成方法としては、スクリーン印刷またはグラビア印刷のようなプレス印刷、またはインクジェット印刷のような吐出印刷等のパターン印刷法が挙げられる。パターン印刷法では、Ag粒子、樹脂材料および溶媒を含む印刷材料、すなわちAgペースト材料を印刷して焼成(硬化)することにより、第1コンタクト電極51および第2コンタクト電極52を形成する。
このように、流動性を有するペースト材料を用いることにより、第1非絶縁領域41aおよび第2非絶縁領域42aに印刷材料を適切に充填することができる。更に、第1絶縁層41および第2絶縁層42を形成した後に、第1コンタクト電極51および第2コンタクト電極52を形成することにより、上述した比較例2のように、絶縁層41,42が適切に形成されないような製造プロセスの安定性の低下を低減することができる。
その後、半導体基板11の受光面側の全面に、光学調整層15を形成する(図示省略)。以上の工程により、図1、図2Aおよび図2Bに示す本実施形態の裏面電極型の太陽電池1が得られる。
以上説明したように、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、配線部材91,92との絶縁を確保するための絶縁層41,42を、金属電極層29,39および透明電極層28,38のエッチングレジストとして兼用するので、金属電極層29,39および透明電極層28,38のエッチングレジストの形成および除去の工程を削減することができ、太陽電池の製造プロセスの簡易化および低コスト化が可能である。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、絶縁層41,42の形成後であって、コンタクト電極51,52の形成前に、金属電極層29,39および透明電極層28,38のエッチングを行う。これにより、非絶縁領域41a,42aにおける染み出し樹脂膜を除去することができ、比較例1のように染み出し樹脂膜に起因するコンタクト性の低下を低減することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、絶縁層41,42の形成後に、コンタクト電極51,52の形成を行うので、比較例2のように絶縁層41,42が適切に形成されないような製造プロセスの安定性の低下を低減することができる。
このように、製造プロセスの簡略化および低コスト化を図っても、コンタクト電極と金属電極層とのコンタクト性の低下を低減することができ、また製造プロセスの安定性の低下を低減することができる。
また、本実施形態の太陽電池の製造方法によれば、金属電極層29,39の材料として、比較的に高価な公知のAgペーストに代えて、比較的に安価な金属、例えばCu(例えば、スパッタリング等のPVD法を用いて製膜後、ウエットエッチング)を用いる。これにより、太陽電池の低コスト化が可能である。
(変形例1)
図4Aおよび図4Bは、本実施形態の変形例1に係る太陽電池の断面図であって、図1におけるIIA-IIA線相当の断面図である。図4Aおよび図4Bに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面および/または第1透明電極層28の側面は、第1絶縁層41の側面よりも減退していてもよい。換言すれば、第1コンタクト電極51において、第1金属電極層29の側面および/または第1透明電極層28の側面に接する部分は、第1絶縁層41の側面に接する部分よりも突出していてもよい。
なお、図4Aに示すように、第1透明電極層28の側面が第1金属電極層29の側面よりも減退していてもよいし、図4Bに示すように、第1金属電極層29の側面が第1透明電極層28の側面よりも減退していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面および/または第2透明電極層38の側面は、第2絶縁層42の側面よりも減退していてもよい。換言すれば、第2コンタクト電極52において、第2金属電極層39の側面および/または第2透明電極層38の側面に接する部分は、第2絶縁層42の側面に接する部分よりも突出していてもよい。
なお、同様に、第2透明電極層38の側面が第2金属電極層39の側面よりも減退していてもよいし、第2金属電極層39の側面が第2透明電極層38の側面よりも減退していてもよい。
これによれば、アンカー効果により、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および/または第1透明電極層28の側面とのコンタクト性の信頼性、および、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および/または第2透明電極層38の側面とのコンタクト性の信頼性を向上することができる。
(変形例2)
図5Aは、本実施形態の変形例2に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。図5Aに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、第1領域7の延在方向(Y方向)に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第1透明電極層28、第1金属電極層29および第1絶縁層41は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、第2領域8の延在方向(Y方向)に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第2透明電極層38、第2金属電極層39および第2絶縁層42は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
これにより、第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面の総長および第1透明電極層28の側面の総長は、第1非絶縁領域41aの周囲長よりも長くなる。これにより、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面との接触面積を増加することができ、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、第1領域7の延在方向(Y方向)に連続して延在しており、また、第1透明電極層28および第1金属電極層29も、第1領域7の延在方向(Y方向)に連続して延在している。これにより、第1透明電極層28および第1金属電極層29、並びに第1コンタクト電極51の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面の総長および第2透明電極層38の側面の総長は、第2非絶縁領域42aの周囲長よりも長くなる。これにより、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面との接触面積を増加することができ、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、第2領域8の延在方向(Y方向)に連続して延在しており、また、第2透明電極層38および第2金属電極層39も、第2領域8の延在方向(Y方向)に連続して延在している。これにより、第2透明電極層38および第2金属電極層39、並びに第2コンタクト電極52の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
(変形例3)
図5Bは、本実施形態の変形例3に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。図5Bに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、第1領域7の面(XY平面)において放射状に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第1透明電極層28、第1金属電極層29および第1絶縁層41は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、第2領域8の面(XY平面)において放射状に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第2透明電極層38、第2金属電極層39および第2絶縁層42は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
これにより、第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面の総長および第1透明電極層28の側面の総長は、第1非絶縁領域41aの周囲長よりも長くなる。これにより、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面との接触面積を増加することができ、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第1透明電極層28および第1金属電極層29、並びに第1コンタクト電極51の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面の総長および第2透明電極層38の側面の総長は、第2非絶縁領域42aの周囲長よりも長くなる。これにより、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面との接触面積を増加することができ、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第2透明電極層38および第2金属電極層39、並びに第2コンタクト電極52の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
(変形例4)
図5Cは、本実施形態の変形例4に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。図5Cに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、第1領域7の面(XY平面)において格子状に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第1透明電極層28、第1金属電極層29および第1絶縁層41は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、第2領域8の面(XY平面)において格子状に延在する複数の帯形状を含んでいてもよく、第2透明電極層38、第2金属電極層39および第2絶縁層42は、複数の帯形状以外の部分に存在していてもよい。
これにより、第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面の総長および第1透明電極層28の側面の総長は、第1非絶縁領域41aの周囲長よりも長くなる。これにより、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面との接触面積を増加することができ、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第1透明電極層28および第1金属電極層29、並びに第1コンタクト電極51の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面の総長および第2透明電極層38の側面の総長は、第2非絶縁領域42aの周囲長よりも長くなる。これにより、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面との接触面積を増加することができ、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第2透明電極層38および第2金属電極層39、並びに第2コンタクト電極52の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。
(変形例5)
図5Dは、本実施形態の変形例5に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。図5Dに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、海島構造における複数の島形状であってもよく、第1透明電極層28、第1金属電極層29および第1絶縁層41は、海島構造における海形状に存在していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、海島構造における複数の島形状であってもよく、第2透明電極層38、第2金属電極層39および第2絶縁層42は、海島構造における海形状に存在していてもよい。
これにより、第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面の総長および第1透明電極層28の側面の総長は、第1非絶縁領域41aの周囲長よりも長くなる。これにより、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面との接触面積を増加することができ、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第1透明電極層28および第1金属電極層29、並びに第1コンタクト電極51の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。また、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト箇所が分散することにより、高温・高湿環境下の信頼性試験において、一部のコンタクト箇所のコンタクト不良などが生じた際にも全体の抵抗上昇を抑制することができ、信頼性を向上することができる。
同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面の総長および第2透明電極層38の側面の総長は、第2非絶縁領域42aの周囲長よりも長くなる。これにより、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面との接触面積を増加することができ、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第2透明電極層38および第2金属電極層39、並びに第2コンタクト電極52の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。また、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト箇所が分散することにより、高温・高湿環境下の信頼性試験において、一部のコンタクト箇所のコンタクト不良などが生じた際にも全体の抵抗上昇を抑制することができ、信頼性を向上することができる。
(変形例6)
図5Eは、本実施形態の変形例6に係る太陽電池の裏面側の第1絶縁層の第1非絶縁領域の拡大図である。図5Eに示すように、第1絶縁層41の第1非絶縁領域41aにおいて、第1コンタクト電極51は、海島構造における複数の海形状であってもよく、第1透明電極層28、第1金属電極層29および第1絶縁層41は、海島構造における島形状に存在していてもよい。
同様に、第2絶縁層42の第2非絶縁領域42aにおいて、第2コンタクト電極52は、海島構造における複数の海形状を含んでいてもよく、第2透明電極層38、第2金属電極層39および第2絶縁層42は、海島構造における島形状に存在していてもよい。
これにより、第1非絶縁領域41aにおいて、第1金属電極層29の側面の総長および第1透明電極層28の側面の総長は、第1非絶縁領域41aの周囲長よりも長くなる。これにより、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面との接触面積を増加することができ、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第1透明電極層28および第1金属電極層29、並びに第1コンタクト電極51の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。また、第1コンタクト電極51と第1金属電極層29の側面および第1透明電極層28の側面とのコンタクト箇所が分散することにより、高温・高湿環境下の信頼性試験において、一部のコンタクト箇所のコンタクト不良などが生じた際にも全体の抵抗上昇を抑制することができ、信頼性を向上することができる。
同様に、第2非絶縁領域42aにおいて、第2金属電極層39の側面の総長および第2透明電極層38の側面の総長は、第2非絶縁領域42aの周囲長よりも長くなる。これにより、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面との接触面積を増加することができ、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト性をより向上することができる。
また、上述同様に、第2透明電極層38および第2金属電極層39、並びに第2コンタクト電極52の全体のY方向のライン抵抗を低減することができる。また、第2コンタクト電極52と第2金属電極層39の側面および第2透明電極層38の側面とのコンタクト箇所が分散することにより、高温・高湿環境下の信頼性試験において、一部のコンタクト箇所のコンタクト不良などが生じた際にも全体の抵抗上昇を抑制することができ、信頼性を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、結晶シリコン材料を用いた太陽電池1を例示したが、これに限定されない。例えば、太陽電池の材料としては、ガリウムヒ素(GaAs)等の種々の材料が用いられてもよい。
また、上述した実施形態では、図2に示すようにヘテロ接合型の太陽電池1を例示した。しかし、本発明はこれに限定されず、ホモ接合型の太陽電池等の種々の太陽電池セルにも適用可能である。
1,1X 太陽電池
7 第1領域
8 第2領域
11 半導体基板
13,23,33 パッシベーション層
15 光学調整層
25 第1導電型半導体層
27,27X 第1電極層
28,28X 第1透明電極層
28Z 透明電極層材料膜
29,29X 第1金属電極層
29Z 金属電極層材料膜
35 第2導電型半導体層
37,37X 第2電極層
38,38X 第2透明電極層
39,39X 第2金属電極層
41,41X 第1絶縁層
41Z 樹脂膜
41a 第1非絶縁領域
42,42X 第2絶縁層
42a 第2非絶縁領域
51,51X 第1コンタクト電極
52,52X 第2コンタクト電極
91 第1配線部材
92 第2配線部材
X1 第1直線
X2 第2直線

Claims (10)

  1. 半導体基板と、前記半導体基板の一方主面側の一部である第1領域に順に積層された第1導電型半導体層、第1透明電極層および第1金属電極層と、前記半導体基板の前記一方主面側の他の一部である第2領域に順に積層された第2導電型半導体層、第2透明電極層および第2金属電極層を備える裏面電極型の太陽電池であって、
    前記第1金属電極層を第1非絶縁領域を除いて全体的に覆うように前記第1領域に形成された第1絶縁層と、
    前記第2金属電極層を第2非絶縁領域を除いて全体的に覆うように前記第2領域に形成された第2絶縁層と、
    前記第1非絶縁領域に形成された第1コンタクト電極と、
    前記第2非絶縁領域に形成された第2コンタクト電極と、
    を備え、
    前記第1非絶縁領域には、前記第1透明電極層および前記第1金属電極層が形成されておらず、
    前記第2非絶縁領域には、前記第2透明電極層および前記第2金属電極層が形成されておらず、
    前記第1コンタクト電極は、前記第1透明電極層の側面、前記第1金属電極層の側面および前記第1絶縁層の側面と接しており、
    前記第2コンタクト電極は、前記第2透明電極層の側面、前記第2金属電極層の側面および前記第2絶縁層の側面と接している、
    太陽電池。
  2. 前記第1非絶縁領域において、前記第1金属電極層の側面または前記第1透明電極層の側面は、前記第1絶縁層の側面よりも減退しており、
    前記第2非絶縁領域において、前記第2金属電極層の側面または前記第2透明電極層の側面は、前記第2絶縁層の側面よりも減退している、
    請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記第1非絶縁領域において、前記第1導電型半導体層の表面は酸化しており、
    前記第2非絶縁領域において、前記第2導電型半導体層の表面は酸化しており、
    前記第1コンタクト電極は、前記第1導電型半導体層の表面の酸化層に接しており、
    前記第2コンタクト電極は、前記第2導電型半導体層の表面の酸化層に接している、
    請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記第1非絶縁領域の平面視において、前記第1金属電極層の側面の総長および前記第1透明電極層の側面の総長は、前記第1非絶縁領域の周囲長よりも長く、
    前記第2非絶縁領域の平面視において、前記第2金属電極層の側面の総長および前記第2透明電極層の側面の総長は、前記第2非絶縁領域の周囲長よりも長い、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の太陽電池。
  5. 前記第1非絶縁領域において、
    前記第1コンタクト電極は、前記第1領域の延在方向にそれぞれ延在し、前記第1領域の延在方向に交差する方向に配列された複数の帯形状を含み、
    前記第1透明電極層、前記第1金属電極層および前記第1絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在し、
    前記第2非絶縁領域において、
    前記第2コンタクト電極は、前記第2領域の延在方向にそれぞれ延在し、前記第2領域の延在方向に交差する方向に配列された複数の帯形状を含み、
    前記第2透明電極層、前記第2金属電極層および前記第2絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在する、
    請求項4に記載の太陽電池。
  6. 前記第1非絶縁領域において、
    前記第1コンタクト電極は、前記第1領域の面において放射状に延在する複数の帯形状を含み、
    前記第1透明電極層、前記第1金属電極層および前記第1絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在し、
    前記第2非絶縁領域において、
    前記第2コンタクト電極は、前記第2領域の面において放射状に延在する複数の帯形状を含み、
    前記第2透明電極層、前記第2金属電極層および前記第2絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在する、
    請求項4に記載の太陽電池。
  7. 前記第1非絶縁領域において、
    前記第1コンタクト電極は、前記第1領域の面において格子状に延在する複数の帯形状を含み、
    前記第1透明電極層、前記第1金属電極層および前記第1絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在し、
    前記第2非絶縁領域において、
    前記第2コンタクト電極は、前記第2領域の面において格子状に延在する複数の帯形状を含み、
    前記第2透明電極層、前記第2金属電極層および前記第2絶縁層は、前記複数の帯形状以外の部分に存在する、
    請求項4に記載の太陽電池。
  8. 前記第1非絶縁領域において、
    前記第1コンタクト電極は、海島構造における複数の島形状であり、
    前記第1透明電極層、前記第1金属電極層および前記第1絶縁層は、前記海島構造における海形状に存在し、
    前記第2非絶縁領域において、
    前記第2コンタクト電極は、海島構造における複数の島形状であり、
    前記第2透明電極層、前記第2金属電極層および前記第2絶縁層は、前記海島構造における海形状に存在する、
    請求項4に記載の太陽電池。
  9. 前記第1非絶縁領域において、
    前記第1コンタクト電極は、海島構造における海形状であり、
    前記第1透明電極層、前記第1金属電極層および前記第1絶縁層は、前記海島構造における複数の島形状に存在し、
    前記第2非絶縁領域において、
    前記第2コンタクト電極は、海島構造における海形状であり、
    前記第2透明電極層、前記第2金属電極層および前記第2絶縁層は、前記海島構造における複数の島形状に存在する、
    請求項4に記載の太陽電池。
  10. 半導体基板と、前記半導体基板の一方主面側の一部である第1領域に順に積層された第1導電型半導体層、第1透明電極層および第1金属電極層と、前記半導体基板の前記一方主面側の他の一部である第2領域に順に積層された第2導電型半導体層、第2透明電極層および第2金属電極層を備える裏面電極型の太陽電池の製造方法であって、
    前記半導体基板の前記一方主面側における前記第1導電型半導体層および前記第2導電型半導体層の上に、一連の透明電極層材料膜を形成する透明電極層材料膜形成工程と、
    前記透明電極層材料膜の上に、一連の金属電極層材料膜を形成する金属電極層材料膜形成工程と、
    前記第1領域における前記金属電極層材料膜を第1非絶縁領域を除いて全体的に覆う第1絶縁層、および、前記第2領域における前記金属電極層材料膜を第2非絶縁領域を除いて全体的に覆う第2絶縁層であって、互いに離間する前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
    前記第1絶縁層および前記第2絶縁層をマスクとするエッチング法を用いて、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層との間における、および前記第1非絶縁領域および前記第2非絶縁領域における、前記金属電極層材料膜の露出部分およびこの露出部分に対応する前記透明電極層材料膜を除去することにより、前記第1領域にパターン化された前記第1透明電極層および前記第1金属電極層を形成し、前記第2領域にパターン化された前記第2透明電極層および前記第2金属電極層を形成し、前記第1絶縁層および前記第2絶縁層を除去せずに残す透明電極層および金属電極層形成工程と、
    前記第1非絶縁領域に、前記第1透明電極層の側面、前記第1金属電極層の側面および前記第1絶縁層の側面と接するように第1コンタクト電極を形成し、前記第2非絶縁領域に、前記第2透明電極層の側面、前記第2金属電極層の側面および前記第2絶縁層の側面と接するように第2コンタクト電極を形成するコンタクト電極形成工程と、
    を含む、
    太陽電池の製造方法。
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