JP7448880B2 - 印刷装置、および、コンピュータプログラム - Google Patents

印刷装置、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Description

本明細書は、印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置、および、コンピュータプログラムに関する。
特許文献1に開示されたプリンタは、複数回のパスで印刷を行う際に、バンドの境界付近の一部の領域を2回のパスで印刷し、他の領域を1回のパスで印刷する。2回のパスで印刷されるつなぎ目領域のラスタラインを構成する複数個のドットは2個のノズルを用いて形成される。1回のパスで印刷される通常領域のラスタラインを構成する複数個のドットは1個のノズルを用いて形成される。つなぎ目領域の色変換処理に用いるルックアップテーブルには、通常領域の色変換処理に用いるルックアップテーブルとは異なるテーブルが用いられる。これによって通常領域とつなぎ目領域との間に発生する色ムラを軽減できるとされている。
特開2018-118382号公報 特開2017-170719号公報
しかしながら、上記技術では、色ムラが発生する度合いは、印刷媒体の材質や温度、湿度によって異なるとされており、印刷方式による色による違いについては十分に考慮されていなかった。このために、印刷方式によっては、色ムラが軽減されない可能性があった。
本明細書は、印刷方式に応じて、領域間に発生する色ムラを効果的に抑制できる技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、前記印刷実行部は、特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体に前記特定色のドットを形成するヘッド駆動部と、前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、を備え、前記制御装置は、対象画像データを取得する画像取得部と、前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、を備え、前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、前記ドットデータ生成部は、前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、前記制御装置は、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、を実行可能であり、前記第2印刷方式の相対ドット径は、前記第1印刷方式の前記相対ドット径より大きく、前記相対ドット径は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔のうちの小さい方の間隔である最小ドット間隔に対する最大の前記特定色のドットの直径の比率であり、前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
ラスタライン上の複数個の特定色のドットが2以上のノズルで形成される第2領域では、一のノズルで形成されるドットが印刷媒体上で広がった後に、そのドットに重なるように他のノズルで形成されるドットが形成される。このために、第2領域における特定色のドットの総面積は、第1領域における特定色のドットの総面積よりも大きくなりやすい。このために、同じ画像データを用いて印刷される画像であっても、第2領域に印刷される画像の濃度は、第1領域に印刷される画像の濃度よりも高くなりやすい。ここで、第2領域において濃度が高くなる程度は、相対ドット径が大きいほど大きい。上記構成によれば、相対ドット径が大きな第2印刷方式での印刷の際に実行される第2領域処理は、相対ドット径が小さな第1印刷方式での印刷の際に実行される第2領域処理と比較して第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である。この結果、印刷装置は、第2領域の画像を、印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、印刷装置は、印刷方式に応じて、第1領域と第2領域との間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
[適用例2]印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、前記印刷実行部は、特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体にドットを形成するヘッド駆動部と、前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、を備え、前記制御装置は、対象画像データを取得する画像取得部と、前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、を備え、前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、前記ドットデータ生成部は、前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、前記制御装置は、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、を実行可能であり、前記第1印刷方式の間隔比は、前記第2印刷方式の前記間隔比よりも1に近く、前記間隔比は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔との比率であり、前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
ラスタライン上の複数個の特定色のドットが2以上のノズルで形成される第2領域では、一のノズルで形成されるドットが印刷媒体上で広がった後に、そのドットに重なるように他のノズルで形成されるドットが形成される。このために、第2領域における特定色のドットの総面積は、第1領域における特定色のドットの総面積よりも大きくなりやすい。このために、同じ画像データを用いて印刷される画像であっても、第2領域に印刷される画像の濃度は、第1領域に印刷される画像の濃度よりも高くなりやすい。ここで、第2領域において濃度が高くなる程度は、間隔比が1に近いほど小さい。上記構成によれば、間隔比が1から離れた第2印刷方式での印刷の際に実行される第2領域処理は、間隔比が1に近い第1印刷方式での印刷の際に実行される第2領域処理と比較して第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である。この結果、印刷装置は、第2領域の画像を、印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、印刷装置は、印刷方式に応じて、第1領域と第2領域との間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
[適用例3]印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、前記印刷実行部は、第1色のインクを吐出する複数個の第1ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第1ノズルと、第2色のインクを吐出する複数個の第2ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第2ノズルと、を有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに前記第1色のインクと前記第2色のインクとを吐出させて印刷媒体に前記第1色のドットと前記第2色のドットとを形成するヘッド駆動部と、前記印刷媒体に対して前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記印刷ヘッドを移動させる主走査を実行する主走査部と、前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向に相対的に移動させる副走査を実行する副走査部と、を備え、前記制御装置は、対象画像データを取得する画像取得部と、前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記第1色のドットの形成状態を示す第1色のドットデータと、画素ごとに前記第2色のドットの形成状態を示す第2色のドットデータと、を生成するドットデータ生成部と、前記第1色のドットデータと前記第2色のドットデータを用いて、前記主走査を行いつつ前記印刷ヘッドから前記第1色のインクと前記第2色のインクとの少なくとも一方を吐出させる部分印刷と、前記副走査と、を、前記印刷実行部に複数回に亘って実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、を備え、前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記第1色のドットと複数個の前記第2色のドットとを含む複数本のラスタラインを含み、前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個の前記第1色のノズルと1個の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、
前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上の前記第1色のノズルと2以上の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、前記ドットデータ生成部は、前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1色の第1部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第2色の第1部分ドットデータと、を生成し、前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第1色の第2部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2色の第2部分ドットデータと、を生成し、前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、前記第1色の印刷方式は、前記印刷画像の前記複数本のラスタラインのうち、前記第1方向に連続するN本(Nは2以上の整数)のラインを、N回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、前記第2色の印刷方式は、前記印刷画像の前記複数本のラスタラインのうち、前記第1方向に連続するM本(Mは1以上N未満の整数)のラインを、M回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、前記第1色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理は、前記第2色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
ラスタライン上の複数個のドットが2以上のノズルで形成される第2領域では、一のノズルで形成されるドットが印刷媒体上で広がった後に、そのドットに重なるように他のノズルで形成されるドットが形成される。このために、第2領域におけるドットの総面積は、第1領域におけるドットの総面積よりも大きくなりやすい。このために、同じ画像データを用いて印刷される画像であっても、第2領域に印刷される画像の濃度は、第1領域に印刷される画像の濃度よりも高くなりやすい。ここで、第2領域において濃度が高くなる程度は、一のノズルでドットが形成された時点から他のノズルでドットが形成されるまでの時間が長いほど大きい。上記構成では、第1色の印刷において第2領域のラスタラインを形成する部分印刷の回数が、第2色の印刷において第2領域のラスタラインを形成する部分印刷の回数より大きいので、第1色の印刷の方が、第2色の印刷よりも第2領域の濃度が高くなりやすい。上記構成によれば、第1色の第2部分ドットデータを生成する際の第2領域処理は、第1色の第2部分ドットデータを生成する際の第2領域処理と比較して第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である。この結果、印刷装置は、第2領域の画像を、第1色と第2色との印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、印刷装置は、第1色と第2色との印刷方式に応じて、第1領域と第2領域との間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
なお、本明細書に開示された技術は、種々の形態で実現可能であり、例えば、印刷装置、印刷装置の制御方法、画像処理方法、これらの装置および方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
実施例の構成を示すブロック図。 印刷機構100の概略構成を示す図。 印刷処理のフローチャート。 用紙Mに印刷される印刷画像PIの一例を示す図。 第1実施例の印刷方式Aの説明図。 第1実施例の印刷方式Bの説明図。 印刷データ出力処理のフローチャート。 第1実施例の重複領域用ドットデータ生成処理のフローチャート。 分配パターンデータPDと、非重複領域NA2~NA4および重複領域SA2、SA3の記録率と、を示す図。 第2実施例の印刷ヘッド110bの構成を示す図。 第2実施例の印刷方式Cの説明図。 第2実施例の重複領域用ドットデータ生成処理のフローチャート。 変形例の説明図。
A.第1実施例:
A-1:プリンタ200の構成
次に、実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実施例の構成を示すブロック図である。
プリンタ200は、例えば、印刷実行部としての印刷機構100と、印刷機構100のための制御装置としてのCPU210と、ハードディスクドライブなどの不揮発性記憶装置220と、ハードディスクやフラッシュメモリなどの揮発性記憶装置230と、ユーザによる操作を取得するためのボタンやタッチパネルなどの操作部260と、液晶ディスプレイなどの表示部270と、通信部280と、を備えている。プリンタ200は、通信部280を介して、外部装置、例えば、ユーザの端末装置(図示省略)と通信可能に接続される。
揮発性記憶装置230は、CPU210が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域231を提供する。不揮発性記憶装置220には、コンピュータプログラムCPが格納されている。コンピュータプログラムCPは、本実施例では、プリンタ200を制御するための制御プログラムであり、プリンタ200の出荷時に不揮発性記憶装置220に格納されて提供され得る。また、コンピュータプログラムCPは、サーバからダウンロードされる形態で提供される。これに代えて、コンピュータプログラムCPは、DVD-ROMなどに格納される形態で提供されてもよい。CPU210は、コンピュータプログラムCPを実行することにより、例えば、印刷機構100を制御して後述する印刷処理を実行する。
印刷機構100は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の各インク(液滴)を吐出して印刷を行う。印刷機構100は、印刷ヘッド110とヘッド駆動部120と主走査部130と搬送部140とを備えている。
図2は、印刷機構100の概略構成を示す図である。図2(A)に示すように、主走査部130は、印刷ヘッド110を搭載するキャリッジ133と、キャリッジ133を主走査方向(図2のX軸方向)に沿って往復動可能に保持する摺動軸134と、を備えている。主走査部130は、図示しない主走査モータの動力を用いて、キャリッジ133を摺動軸134に沿って往復動させる。これによって、用紙Mに対して主走査方向に沿って印刷ヘッド110を往復動させる主走査が実現される。
搬送部140は、用紙Mを保持しつつ、主走査方向と交差する搬送方向AR(図2の+Y方向)に用紙Mを搬送する。図2(A)に示すように、用紙台145と、上流ローラ対142と、下流ローラ対141と、を備えている。以下では、搬送方向ARの上流側(-Y側)を、単に、上流側とも呼び、搬送方向ARの下流側(+Y側)を単に下流側とも呼ぶ。
上流ローラ対142は、印刷ヘッド110よりも上流側(-Y側)で用紙Mを保持し、下流ローラ対141は、印刷ヘッド110よりも下流側(+Y側)で用紙Mを保持する。用紙台145は、上流ローラ対142と、下流ローラ対141と、の間の位置であって、かつ、印刷ヘッド110のノズル形成面111と対向する位置に配置されている。図示しない搬送モータによって下流ローラ対141と上流ローラ対142とが駆動されることによって、用紙Mが搬送される。
ヘッド駆動部120(図1)は、主走査部130が印刷ヘッド110の主走査を行っている最中に、印刷ヘッド110に駆動信号を供給して、印刷ヘッド110を駆動する。印刷ヘッド110は、駆動信号に従って、搬送部140によって搬送される用紙上にインクを吐出してドットを形成する。
図2(B)は、-Z側(図2における下側)から見た印刷ヘッド110の構成が図示されている。図2(B)に示すように、印刷ヘッド110のノズル形成面111には、複数のノズルからなる複数のノズル列、すなわち、上述したC、M、Y、Kの各インクを吐出するノズル列NC、NM、NY、NKが形成されている。各ノズル列は、搬送方向ARに沿って並ぶ複数個のノズルNZを含んでいる。複数個のノズルNZは、搬送方向AR(+Y方向)の位置が互いに異なり、搬送方向ARに沿って所定のノズル間隔NTで並ぶ。ノズル間隔NTは、複数のノズルNZの中で搬送方向ARに隣り合う2個のノズルNZ間の搬送方向ARの長さである。これらのノズル列を構成するノズルのうち、最も上流側(-Y側)に位置するノズルNZを、最上流ノズルNZuとも呼ぶ。また、これらのノズルのうち、最も下流側(+Y側)に位置するノズルNZを、最下流ノズルNZdと呼ぶ。最上流ノズルNZuから最下流ノズルNZdまでの搬送方向ARの長さに、さらに、ノズル間隔NTを加えた長さを、ノズル長Dとも呼ぶ。
ノズル列NC、NM、NY、NKの主走査方向(図2(B)のX方向)の位置は、互いに異なり、搬送方向AR(図2(B)のY方向)の位置は、互いに重複している。例えば、図2(B)の例では、Yインクを吐出するノズル列NYの+X方向に、ノズル列NMが配置されている。
A-2.印刷処理
プリンタ200のCPU210(図1)は、ユーザからの印刷指示に基づいて、印刷処理を実行する。印刷指示には、印刷すべき画像を示す画像データの指定が含まれる。図3は、印刷処理のフローチャートである。S110では、CPU210は、印刷指示によって指定される画像データを不揮発性記憶装置320から取得する。取得される画像データは、例えば、JPEG圧縮された画像データや、ページ記述言語で記述された画像データなどの各種のフォーマットを有する画像データである。
S120では、CPU210は、取得された画像データに対して、ラスタライズ処理を実行して、RGB画像データを生成する。これによって、本実施例の対象画像データとしてのRGB画像データが取得される。RGB画像データは、RGB値を画素ごとに含むビットマップデータである。RGB値は、例えば、赤(R)と緑(G)と青(B)との3個の成分値を含むRGB表色系の色値である。
S130では、CPU210は、RGB画像データを用いて、印刷データ出力処理を実行する。印刷データ出力処理は、後述する1回の部分印刷SPごとに部分印刷データを生成し、該部分印刷データに各種の制御データを付加して印刷機構100に出力する処理である。制御データには、部分印刷SP後に実行すべきシート搬送Tの搬送量を指定するデータが含まれる。印刷データ出力処理では、部分印刷データが、実行すべき部分印刷SPの回数分だけ出力される。印刷データ出力処理の詳細については、後述する。
これによって、CPU210は、印刷機構100に印刷画像PIを印刷させることができる。具体的には、CPU210は、ヘッド駆動部120と、主走査部130と、搬送部140と、を制御して、部分印刷SPとシート搬送Tとを、交互に繰り返し複数回に亘って実行させることによって印刷を行う。1回の部分印刷SPでは、用紙Mを用紙台145上に停止した状態で、1回の主走査を行いつつ、印刷ヘッド110のノズルNZから用紙M上にインクを吐出することによって、印刷すべき画像の一部分が用紙Mに印刷される。1回のシート搬送Tは、所定の搬送量だけ用紙Mを搬送方向ARに移動させる搬送である。本実施例では、CPU210は、複数回の部分印刷SPを印刷機構100に実行させる。
図4は、用紙Mに印刷される印刷画像PIの一例を示す図である。印刷画像PIは、図4のX方向(印刷時の主走査方向)に延び、Y方向の位置が互い異なる複数本のラスタラインRL(例えば、図4のRL1)を含んでいる。各ラスタラインRLは、複数個のドットが形成され得るラインである。印刷画像PIの各ラスタラインは、後述するRGB画像RIの各ラスタラインと一対一で対応している。
なお、本実施例では、2種類の印刷方式A、Bが用いられる。詳細は後述するが、印刷方式Aは、いわゆるインタレース印刷を行わないノンインタレース方式であり、印刷方式Bは、インタレース印刷を行う方式である。図4には、一例として、印刷方式Aにおけるヘッド位置P、すなわち、用紙Mに対する印刷ヘッド110の搬送方向の相対的な位置が、部分印刷SPごと(すなわち、主走査ごと)に図示されている。図4の例では、印刷画像PIは、5回の部分印刷SPで印刷される。複数回の部分印刷SPに対して、実行順に、パス番号kを付し、k回目の部分印刷SPを行う際のヘッド位置Pを、ヘッド位置Pkと呼ぶ。そして、k回目の部分印刷SPと、(k+1)回目の部分印刷SPと、の間に行われるシート搬送Tを、k回目のシート搬送Tkとも呼ぶ。図4には、1~5回目の部分印刷SPに対応するヘッド位置P1~P5と、シート搬送T1~T4と、が図示されている。
図4において、用紙M上に形成される印刷画像PIは、複数個の非重複領域NA(例えば、図4のハッチングされていない領域NA1~NA5)と、複数個の重複領域SA(例えば、図4のハッチングされた領域SA1~SA4)と、を含む。
非重複領域NAは、それぞれ、領域内の各ラスタラインRLが1回の部分印刷のみで印刷される領域である。例えば、図4の非重複領域NA1~NA5の各ラスタラインRLの特定色のドット、例えば、Cのドットは、ノズル列NCのうち、該ラスタラインRLに対応する1個のノズルを用いて形成される。
重複領域SAは、領域内のラスタラインRLが2回の部分印刷で印刷される領域である。例えば、図4の重複領域SA1~SA4の各ラスタラインRLの特定色のドット、例えば、Cのドットは、ノズル列NCのうち、該ラスタラインRLに対応する2個のノズルを用いて形成される。例えば、重複領域SA1のラスタラインRLに対応する2個のノズルは、図4の例では、ヘッド位置P1において該ラスタラインRLに対応するノズルと、ヘッド位置P2において該ラスタラインRLに対応するノズルである。
重複領域SAkは、非重複領域NAkと非重複領域NA(k+1)との間に位置する。重複領域SAの搬送方向の長さHaは、例えば、数本~数10本程度のラスタラインRL分の長さである。
重複領域SAを設ける理由を説明する。仮に、重複領域SAを設けずに、非重複領域に印刷される画像だけで印刷画像が構成されているとする。この場合には、用紙Mの搬送量のばらつき等に起因して、互いに搬送方向ARに隣り合う2個の非重複領域の境界に、白スジや黒スジが現れるいわゆるバンディングと呼ばれる不具合が発生し得る。バンディングは、印刷画像PIの画質を低下させる。2個の非重複領域NAの間に重複領域SAを設けて、該領域内に画像を印刷することで、上述したバンディングと呼ばれる不具合を抑制できる。重複領域SAでは、1個のラスタラインRL上のドットが2回の部分印刷にて形成されるので、1個のラスタラインRL上の全ドットが、他のラスタライン上の全ドットに対して、同じようにずれることを抑制できるためである。
図5は、第1実施例の印刷方式Aの説明図である。図5(A)には、印刷方式Aにおける1~3回目の部分印刷SPのヘッド位置P1~P3と、印刷方式Aにて印刷される印刷画像PIを構成する複数個のドットDTaと、が示されている。実際には、CMYKの4色のドットが1本のラスタラインRLに形成されるが、図5(A)では、1色のドットDTaだけが図示されている。後に説明する図6、図11においても同様である。図5のヘッド位置P1~P3での部分印刷SPは、全てのノズルを用いて実行される。
印刷方式Aでは、インタレース印刷は行われない。このために、印刷方式Aでは、印刷画像PIの非重複領域NA(例えば、図5のNA1、NA2)は、1回の部分印刷SPのみで印刷される。例えば、図5の非重複領域NA1の複数本のラスタラインは、全てヘッド位置P1での部分印刷SPで印刷される。例えば、ラスタラインRLa上のドットは、ヘッド位置P1における対応する1個のノズルNZaを用いて形成される。
印刷方式Aでは、印刷画像PIの重複領域SA(例えば、図5のSA1、SA2)は、2回の部分印刷SPで印刷される。例えば、図5の重複領域SA1の複数本のラスタラインRLは、それぞれ、ヘッド位置P1で行われる部分印刷SPと、ヘッド位置P2で行われる部分印刷SPと、の両方で印刷される。例えば、ラスタラインRLb上のドットは、ヘッド位置P1における対応するノズルNZbとヘッド位置P2における対応するノズルNZcとを用いて形成される。
図5(B)には、印刷方式Aにて印刷される印刷画像PIを構成するドットDTaの拡大図が示されている。ドットDTaは、印刷方式Aにて用いられるドットのうち、最大の直径を有するドットである。本実施例では、印刷画像PIの印刷には、直径が小さい順に、小ドット、中ドット、大ドットの3種類のドットが用いられるので、ドットDTaは、大ドットである。
図5(B)には、ドットDTaに対応する仮想的な矩形領域SQaが示されている。矩形領域SQaは、対応するドットDTaと中心が一致する矩形の領域である。矩形領域SQaの主走査方向(X方向)の長さは、印刷方式Aにて形成される複数個のドットDTaの主走査方向のドット間隔waと等しい。主走査方向のドット間隔waは、印刷画像PIの主走査方向の解像度に基づく間隔である。本実施例では、印刷方式Aの主走査方向の解像度は、600dpi(dot per inch)であるので、主走査方向のドット間隔waは、(1/600)インチである。矩形領域SQaの搬送方向AR(副走査方向、Y方向)の長さは、印刷方式Aにて形成される複数個のドットDTaの搬送方向ARのドット間隔haと等しい。搬送方向ARのドット間隔haは、印刷画像PIの搬送方向ARの解像度に基づく間隔である。本実施例では、印刷方式Aの搬送方向ARの解像度は、300dpi(dot per inch)であるので、搬送方向ARのドット間隔haは、(1/300)インチである。印刷方式Aでは、搬送方向ARのドット間隔haは、主走査方向のドット間隔waの2倍である。
ドットDTaのサイズは、最密に形成された場合に、適切な最大濃度を表現できるように、矩形領域SQaの面積に対して適切なサイズに設定されている。ドットDTaのサイズは、ドットDTaの形成時に、ノズルから吐出されるインク量を調整することで、所望のサイズに設定されている。印刷方式Aでは、ドット間隔waがドット間隔haの半分であるので、ドットDTaの直径Raは、主走査方向のドット間隔waよりも大幅に大きい。このために、主走査方向に隣接する2個のドットDTaが重なり合う部分OLaの面積が、後述する印刷方式Bより大幅に大きい。なお、ドットDTaの直径は、搬送方向ARのドット間隔wbよりも小さい。このために、搬送方向ARに隣接する2個のドットDTaは、ほぼ重ならない。
ここで、主走査方向のドット間隔と搬送方向ARのドット間隔とのうちの小さい方の間隔を最小ドット間隔とする。印刷方式Aでは、最小ドット間隔は、主走査方向のドット間隔waである。最小ドット間隔に対する最大のドットの直径の比率を相対ドット径Rreとする。印刷方式Aの相対ドット径RreAは、ドット間隔waに対するドットDTaの直径Raである(RreA=(Ra/wa))。
また、主走査方向のドット間隔と搬送方向ARのドット間隔との比率を間隔比SRとする。印刷方式Aの間隔比SRaは、(ha/wa)=2である。
図6は、第1実施例の印刷方式Bの説明図である。図6(A)には、印刷方式Bにおける1~6回目の部分印刷SPのヘッド位置P1~P6と、印刷方式Bにて印刷される印刷画像PIを構成する複数個のドットDTbと、が示されている。図6(A)にて各ヘッド位置のノズルのうち、黒丸で示すノズルは、該ヘッド位置での部分印刷SPにて用いられるノズルを示し、白丸で示すノズルは、該ヘッド位置での部分印刷SPにて用いられないノズルを示す。後に説明する図11においても同様である。
印刷方式Bでは、インタレース印刷が行われる。このために、印刷方式Bでは、印刷画像PIの非重複領域NA(例えば、図6のNA1、NA2)は、2回の部分印刷SPで印刷される。例えば、図6の非重複領域NA1の搬送方向ARに連続する2本のラスタラインRLe、RLfは、2回の部分印刷SPのうちの対応する1つでそれぞれ印刷される。例えば、ラスタラインRLeは、ヘッド位置P1での部分印刷SPで印刷され、ラスタラインRLfは、ヘッド位置P2での部分印刷SPで印刷される。例えば、ラスタラインRLe上のドットは、ヘッド位置P1における対応する1個のノズルNZeを用いて形成され、ラスタラインRLf上のドットは、ヘッド位置P2における対応する1個のノズルNZfを用いて形成される。
印刷方式Bでは、印刷画像PIの重複領域SA(例えば、図のSA1、SA2)は、4回の部分印刷SPで印刷される。例えば、図6の重複領域SA1の搬送方向ARに連続する2本のラスタラインRLg、RLiは、4回の部分印刷SPのうちの対応する2つでそれぞれ印刷される。例えば、ラスタラインRLgは、ヘッド位置P2で行われる部分印刷SPと、ヘッド位置P4で行われる部分印刷SPと、の両方で印刷される。ラスタラインRLiは、ヘッド位置P1で行われる部分印刷SPと、ヘッド位置P3で行われる部分印刷SPと、の両方で印刷される。例えば、ラスタラインRLg上のドットは、ヘッド位置P2における対応するノズルNZgとヘッド位置P4における対応するノズルNZhとを用いて形成される。ラスタラインRLi上のドットは、ヘッド位置P1における対応するノズルNZiとヘッド位置P3における対応するノズルNZjとを用いて形成される。
図6(B)には、印刷方式Bにて印刷される印刷画像PIを構成するドットDTbの拡大図が示されている。ドットDTbは、印刷方式Bにて用いられるドットのうち、最大の直径を有する大ドットである。
図6(B)には、ドットDTbに対応する仮想的な矩形領域SQbが示されている。矩形領域SQbは、対応するドットDTbの中心を中心とする矩形の領域である。矩形領域SQbの主走査方向(X方向)の長さは、印刷方式Bにて形成される複数個のドットDTbの主走査方向のドット間隔wbと等しい。矩形領域SQbの搬送方向AR(副走査方向、Y方向)の長さは、印刷方式Bにて形成される複数個のドットDTbの搬送方向ARのドット間隔hbと等しい。本実施例では、印刷方式Bの主走査方向および搬送方向ARの解像度は、600dpiであるので、ドット間隔wb、hbは、(1/600)インチである。このように、印刷方式Bでは、搬送方向ARのドット間隔hbは、主走査方向のドット間隔wbと等しい。
ドットDTbのサイズは、上述したドットDTaと同様に、最密に形成された場合に、適切な最大濃度を表現できるように、矩形領域SQbの面積に対して適切なサイズに設定されている。印刷方式Bでは、ドット間隔wbがドット間隔hbと等しいので、ドットDTbの直径は、主走査方向のドット間隔wbおよび搬送方向ARのドット間隔hbと同程度である。このために、ドットDTbは、主走査方向や搬送方向ARに隣接する2個のドットDTbが重なり合う部分OLbの面積は、上述した印刷方式Aの部分OLaの面積より大幅に小さい。
印刷方式Bでは、最小ドット間隔は、主走査方向のドット間隔wbおよび搬送方向ARのドット間隔wbである。したがって、印刷方式Bの相対ドット径RreBは、ドット間隔wbに対するドットDTbの直径Rbである(RreB=(Rb/wb))。相対ドット径Rreは、単位面積あたりのドットの重なり面積(単位重なり面積とも呼ぶ)の大きさに関する指標値と言うことができ、相対ドット径Rreが大きいほど、単位重なり面積が大きい。本実施例では、印刷方式Aの相対ドット径RreAは、印刷方式Bの相対ドット径RreBよりも大きく、印刷方式Aの単位重なり面積は、印刷方式Bの単位重なり面積よりも大きい。
印刷方式Bでは、主走査方向のドット間隔wbと搬送方向ARのドット間隔hbとが等しいので、印刷方式Bの間隔比SRbは、1である。ドットが最密に形成された場合に表現される濃度は、矩形領域(例えば、SQa、SQb)の面積に対する1個の大ドットの面積の比率によって決まる。このために、同程度の濃度を表現しようとすれば、間隔比SRが1に近いほど、相対ドット径Rreが小さくなり、単位重なり面積も小さくなる。本実施例では、印刷方式Bの間隔比SRbは、印刷方式Aの間隔比SRaよりも1に近く、印刷方式Bの単位重なり面積は、印刷方式Aの単位重なり面積よりも小さい。
本実施例では、印刷方式Aと印刷方式Bとのうち、印刷処理の開始時に入力されるユーザの指示によって指定される方式で印刷が実行される。
A-3.印刷データ出力処理
次に、図3のS130の印刷データ出力処理について説明する。印刷データ出力処理は、上述したように、RGB画像データを用いて、部分印刷SPごとに部分印刷データを生成し、該部分印刷データに各種の制御データを付加して印刷機構100に出力する処理である。図7は、印刷データ出力処理のフローチャートである。
色変換処理の対象となるRGB画像データによって示されるRGB画像RIは、図4の印刷画像PIと対応している。このために、図4は、RGB画像RIを示す図とも言うことができる。RGB画像RIは、図4のX方向(印刷時の主走査方向に対応する方向)に延び、Y方向の位置が互い異なる複数本のラスタラインRL(例えば、図4のRL1)を含んでいる。各ラスタラインRLは、図4のX方向に延びるラインであり、複数個の画素によって構成される。ドットが形成される印刷画像PIの各ラスタラインRLと、画素で構成されるRGB画像RIの各ラスタラインRLと、は、上述のように一対一で対応している。このために、本明細書および図面では、印刷画像PIのラスタラインとRGB画像RIのラスタラインには、同じ符号が付されている。また、RGB画像RIにおいて、印刷画像PIの上述した重複領域SA、非重複領域NAに対応する領域を、RGB画像RIの重複領域SA、非重複領域NAと呼ぶ。RGB画像RIにおいて、印刷画像PIの搬送方向ARに対応する方向を、RGB画像RIにおける搬送方向ARと呼ぶ。
S200では、CPU210は、例えば、RGB画像RIの複数本のラスタラインRLの中から1本の注目ラスタラインを、印刷時の搬送方向ARの下流側(図4の+Y側)から順次に選択する。例えば、最初の注目ラスタラインは、図4のラスタラインRL1である。
ここで、注目ラスタラインを印刷する部分印刷SPを注目部分印刷とも呼ぶ。ただし、注目ラスタラインが2回の部分印刷SPで印刷される場合、すなわち、注目ラスタラインが、重複領域SA内に位置する場合には、2回の部分印刷のうち、先に行われる部分印刷を注目部分印刷とする。例えば、図5(A)のラスタラインRLa、RLbが、注目ラスタラインである場合には、注目部分印刷は、図5(A)のヘッド位置P1で行われる部分印刷SPである。図6(A)のラスタラインRLe、RLiが、注目ラスタラインである場合には、注目部分印刷は、図6(A)のヘッド位置P1で行われる部分印刷SPである。図6(A)のラスタラインRLf、RLgが、注目ラスタラインである場合には、注目部分印刷は、図6(A)のヘッド位置P2で行われる部分印刷SPである。
S210では、CPU210は、注目ラスタラインが、重複領域SA内に位置するか否かを判断する。例えば、図5(A)のラスタラインRLb、図6(A)のラスタラインRLg、RLiが、注目ラスタラインである場合には、注目ラスタラインが重複領域SA内に位置すると判断される。
注目ラスタラインが重複領域SA内に位置しない場合には(S210:NO)、すなわち、注目ラスタラインが非重複領域NA内に位置する場合には、S222、S224にて、CPU210は、非重複領域用ドットデータ生成処理を実行する。
S222では、CPU210は、RGB画像データのうち、注目ラスタラインに対応するデータに対して、色変換処理を実行する。色変換処理は、注目ラスタラインを構成する複数個の画素のRGB値をCMYK値に変換する処理である。CMYK値は、印刷に用いられるインクに対応する成分値(本実施例では、C、M、Y、Kの成分値)を含むCMYK表色系の色値である。色変換処理は、例えば、RGB値とCMYK値との対応関係を規定する公知のルックアップテーブルを参照して実行される。
S224では、CPU210は、色変換処理済みの注目ラスタラインに対応するデータに対して、ハーフトーン処理を実行する。これによって、非重複領域NA内の注目ラスタラインについて、C、M、Y、Kのドットデータが生成される。ドットデータは、CMYKのそれぞれの色成分について、ドット形成状態を画素ごとに表すデータである。ドットデータの各画素の値は、例えば、「ドット無し」「小」「中」「大」の4階調のドットの形成状態を示す。これに代えて、ドットデータの各画素の値は、「ドット無し」と「ドット有り」の2階調のドットの形成状態を示しても良い。ハーフトーン処理は、ディザ法や誤差拡散法などの公知の手法を用いて実行される。
注目ラスタラインが重複領域SA内に位置しない場合には、注目ラスタラインに含まれる複数個の画素に対応するドットは、全て注目部分印刷にて形成されるべきである。このために、S225では、CPU210は、生成済みの注目ラスタライン分のドットデータを、出力バッファに格納する。なお、印刷方式Aでは、出力バッファとして1回の部分印刷分のバッファが確保され、印刷方式Bでは、インタレース印刷に対応するために、出力バッファとして2回の部分印刷分のバッファが確保される。印刷方式Bでは、注目ラスタライン分のドットデータは、2回の部分印刷分のバッファのうち、注目ラスタラインを印刷する部分印刷に対応するバッファに格納される。
注目ラスタラインが重複領域SA内に位置する場合には(S210:YES)に、S215では、CPU210は、重複領域用ドットデータ生成処理を実行する。図8は、第1実施例の重複領域用ドットデータ生成処理のフローチャートである。
図8のS400では、CPU210は、RGB画像データのうち、注目ラスタラインに対応するデータに対して、色変換処理を実行する。これによって、注目ラスタラインを構成する複数個の画素の値は、RGB値からCMYK値に変換される。
S405では、CPU210は、注目ラスタラインに対応する分配パターンデータPDを取得する。図9は、分配パターンデータPDと、非重複領域NA2~NA4および重複領域SA2、SA3の記録率と、を示す図である。図9(A)に示すように、分配パターンデータPDは、注目ラスタラインの各画素に対応する値を有する二値データである。分配パターンデータPDの値「0」は、その画素に対応するドットが、注目部分印刷にて形成されるべきであることを示している。分配パターンデータPDの値「1」は、その画素に対応するドットが、注目部分印刷より後の部分印刷にて形成されるべきであることを示している。
ここで、図9(B)には、一例として、印刷方式Aにおける記録率R2、R3、R4が図示されている。記録率R2、R3、R4は、それぞれ、ヘッド位置P2、P3、P4での部分印刷SPにおける記録率である。図9(B)では、搬送方向ARの位置に対する各記録率R2、R3、R4が示されている。非重複領域NA2(図4)に対応する搬送方向ARの範囲では、記録率R2は、100%である。同様に、非重複領域NA3、NA4(図4)に対応する搬送方向ARの範囲では、記録率R3、R4は、100%である。
重複領域SA2(図4)に対応する搬送方向ARの範囲では、記録率R2は、搬送方向ARの上流側(図9(B)の下側)に向かうに連れて、直線的に減少する。重複領域SA2に対応する搬送方向ARの範囲では、記録率R3は、搬送方向ARの下流側(図9(B)の上側)に向かうに連れて、直線的に減少する。重複領域SA2(図4)に対応する搬送方向ARの範囲では、記録率R2と記録率R3との和は、100%である。重複領域SA3(図4)に対応する搬送方向ARの範囲における記録率R3、R4についても同様である。
なお、図9(B)では、ヘッド位置P2~P4での部分印刷についてのみ記録率を示したが、他のヘッド位置P1、P5においても、同様の記録率となっている。これによって、非重複領域NA1~NA5、重複領域SA1~SA4のそれぞれにて、100%の記録率で印刷が可能である。
分配パターンデータPDは、重複領域SAにおける搬送方向ARの位置に応じて、上述した記録率が実現されるように、生成される。
CPU210は、注目ラスタラインに対応する分配パターンデータPDを参照することで、注目ラスタラインを構成する各画素の分配先が、注目ラスタラインを印刷する2回の部分印刷のうちの先の部分印刷(現在の注目部分印刷)であるか、後の部分印刷であるかを判断できる。
図8のS407では、CPU210は、注目ラスタラインを構成する複数個の画素の中から1個の注目画素を選択する。S410では、CPU210は、実行すべき印刷方式は、印刷方式A、Bのいずれであるかを判断する。
実行すべき印刷方式が印刷方式Aである場合には、S420にて、CPU210は、分配パターンデータPDを参照して、注目画素の分配先が先の部分印刷(現在の注目部分印刷)であるか否かを判断する。注目画素の分配先が先の部分印刷である場合には(S420:YES)、S430にて、CPU210は、注目画素の補正量をVa1に決定する。注目画素の分配先が後の部分印刷である場合には(S420:NO)、S435にて、CPU210は、注目画素の補正量をVa1よりも小さなVa2に決定する。
実行すべき印刷方式が印刷方式Bである場合には、S425にて、CPU210は、分配パターンデータPDを参照して、注目画素の分配先が先の部分印刷であるか否かを判断する。注目画素の分配先が先の部分印刷である場合には(S425:YES)、S440にて、CPU210は、注目画素の補正量をVa1よりも小さなVb1に決定する。注目画素の分配先が後の部分印刷である場合には(S425:NO)、S445にて、CPU210は、注目画素の補正量をVb1よりも小さく、かつ、Va2よりも小さなVb2に決定する。決定される補正量Va1、Va2、Vb1、Vb2は、例えば、0より大きく1未満の値であり、例えば、濃度値を減少させる割合を示す値である。補正量が大きいほど画像の濃度を低下させる程度が大きい。
S450では、CPU210は、S430~S445にて決定済みの補正量V(Vは、Va1、Va2、Vb1、Vb2のいずれか)を用いて、注目画素のCMYK値に対して、濃度を低下させる補正を実行する。具体的には、C、M、Y、Kの各成分値に対して補正量Vに基づく係数(1-V)を乗じて得られる値が、補正済みの各成分値とされる。
S452では、CPU210は、注目ラスタラインを構成する全ての画素を処理したか否かを判断する。未処理の画素がある場合には(S452:NO)、CPU210は、S407に処理を戻す。全ての画素が処理された場合には(S452:YES)、S455にて、CPU210は、注目ラスタラインを構成する複数個の画素のCMYK値に対して、ハーフトーン処理を実行して、重複領域用ドットデータ生成処理を終了する。これによって、重複領域SA内の注目ラスタライン分のC、M、Y、Kのドットデータが生成される。
図7のS220では、CPU210は、分配パターンデータPDに従って、注目ラスタライン分のドットデータを、出力バッファと、一次保存バッファとに分配して格納する。すなわち、注目ラスタライン分のドットデータのうち、先の部分印刷(現在の注目部分印刷)にて形成すべきドットを示すデータは、出力バッファに格納され、後の部分印刷にて形成すべきドットを示すデータは、一次保存バッファに格納される。
S230では、CPU210は、注目部分印刷分のラスタラインが、注目ラスタラインとして全て処理されたか否かを判断する。例えば、図4のヘッド位置P1に対応する複数本のラスタラインRLのうち、搬送方向ARの最上流に位置するラスタラインRL2が、注目ラスタラインである場合には、注目部分印刷分のラスタラインを全て処理したと判断される。
注目部分印刷分のラスタラインが全て処理された場合には(S230:YES)、この時点で、出力バッファに、注目部分印刷分のドットデータが格納されている。したがって、この場合には、S235にて、CPU210は、注目部分印刷分のドットデータを、部分印刷データとして印刷機構100に出力する。その際に、出力される部分印刷データには、注目部分印刷の後に行うべきシート搬送Tの搬送量を示す制御データが付加される。例えば、注目部分印刷が図4のヘッド位置P1での部分印刷SPであるとする。この場合には、注目部分印刷の後に行うべきシート搬送Tの搬送量は、ノズル長DからHaを減じた値(D-Ha)とされる。
S240では、CPU210は、出力済みの部分印刷データを出力バッファから消去して、一次保存バッファに格納されたデータを、出力バッファにコピーする。例えば、図4のヘッド位置P1に対応する最後のラスタラインが処理された時点で、ヘッド位置P2に対応する複数本のラスタラインのうち、重複領域SA1内のラスタラインは、既に処理済みである。そして、これらの処理済みのラスタラインに対応するラスタデータのうち、ヘッド位置P2にて行われる部分印刷SP2にて用いられるデータは、一次保存バッファに格納済みである。本ステップでは、これらのデータが出力バッファにコピーされる。
注目部分印刷分の未処理のラスタラインがある場合には(S230:NO)、CPU210は、S235とS240をスキップする。
S245では、CPU210は、RGB画像RI内の全てのラスタラインを注目ラスタラインとして処理したか否かを判断する。未処理のラスタラインがある場合には(S245:NO)、CPU210は、S200に戻って、未処理のラスタラインを注目ラスタラインとして選択する。全てのラスタラインが処理された場合には(S245:YES)、CPU210は、印刷データ出力処理を終了する。
以上説明した第1実施例によれば、CPU210は、対象画像データとしてのRGB画像データを取得し(図3のS110)、該RGB画像データを用いてドットデータを生成する(図7のS222、S224、S215)。CPU210は、ドットデータを用いて、インクの吐出と用紙Mの搬送とを印刷機構100に実行させることによって印刷画像PIを印刷させる(図7のS235)。図4を参照して説明したように、印刷画像PIの非重複領域NAに含まれる複数本のラスタラインRLのそれぞれを構成する特定色のドット(例えば、Cのドット)は、該ラスタラインRLに対応する1個のノズルを用いて形成される。印刷画像PIの重複領域SAに含まれる複数本のラスタラインRLのそれぞれを構成する複数個の特定色のドットは、該ラスタラインRLに対応する2以上のノズルを用いて形成される。
CPU210は、RGB画像データのうち、非重複領域NAに対応する部分画像データに対して、非重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS222、S224)を実行して、印刷画像PIを示すドットデータのうち、非重複領域NAに対応するドットデータを生成する。CPU210は、RGB画像データのうち、重複領域SAに対応する部分画像データに対して、重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS215、図8)を実行して、印刷画像PIを示すドットデータのうち、重複領域SAに対応するドットデータを生成する。重複領域用ドットデータ生成処理では、図7のS450の濃度を低下させる補正が実行される。したがって、重複領域用ドットデータ生成処理は、重複領域SAに対応する部分画像データに対して非重複領域用ドットデータ生成処理を実行すると仮定した場合に印刷される重複領域SAの画像の濃度以下の濃度で重複領域SAの画像を印刷するように、重複領域SAに対応するドットデータを生成する処理である、と言うことができる。
本実施例では、相対ドット径Rreが大きな印刷方式Aでの印刷の際に実行される重複領域用ドットデータ生成処理(図8のS420、S430、S435等)は、相対ドット径Rreが小さな印刷方式Bでの印刷の際に実行される重複領域用ドットデータ生成処理(図8のS425、S440、S445等)と比較して重複領域SAの画像の濃度を低下させる程度が大きい。例えば、印刷方式Aである場合に設定される重複領域SAの濃度の補正量Va1、Va2(図8のS430、S435)は、印刷方式Bである場合に設定される重複領域SAの濃度の補正量Vb1、Vb2(図8のS440、S445)より大きい(Vb1<Va1、Vb2<Va2)。この結果、プリンタ200は、重複領域SAの画像を、印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。
より具体的に説明する。1本のラスタラインRL上の複数個の特定色のドット(例えば、Cのドット)が2以上のノズルで形成される重複領域SAでは、一のノズルでドットが形成されてから他のノズルでドットが形成されるまでの間にタイムラグがある。このために、一のノズルで形成されたドットが用紙M上で広がった後に、そのドットに重なるように他のノズルでドットが形成される。このために、重複領域SAにおけるドットの総面積は、非重複領域NAにおけるドットの総面積よりも大きくなりやすい。このために、同じ画像データを用いて印刷される画像であっても、重複領域SAに印刷される画像の濃度は、非重複領域NAに印刷される画像の濃度よりも高くなりやすい。これに起因して、印刷画像PIにおいて重複領域SAと非重複領域NAとの間に色ムラが発生し得る。このために、色ムラを抑制するために、本実施例では、重複領域SAの濃度を低下させる補正が行われている。
ここで、重複領域SAの濃度が高くなる程度は、上述した単位面積あたりのドットの重なり面積(単位重なり面積)が大きな印刷方式ほど大きい。上述したタイムラグによるドットの総面積の変動は、ドットが重なり合う場合に生じるものであり、ドットが重なり合わない場合には生じ難いためである。上述したように、単位重なり面積は、相対ドット径Rreが大きな印刷方式ほど大きくなるので、相対ドット径Rreが大きな印刷方式ほど重複領域SAの濃度を低下させる程度を大きくすることが好ましい。本実施例では、相対ドット径Rreが印刷方式Bよりも大きな印刷方式Aでは、重複領域SAの濃度を低下させる程度を印刷方式Bよりも大きくしているので、重複領域SAの画像を、印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、プリンタ200は、印刷方式に応じて、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
上述したように、主走査方向のドット間隔と搬送方向ARのドット間隔との間隔比SRの観点からは、単位重なり面積は、間隔比SRが1に近い印刷方式ほど小さくなるので、間隔比SRが1から離れた印刷方式ほど重複領域SAの濃度を低下させる程度を大きくすることが好ましい。本実施例では、印刷方式Aでは、重複領域SAの濃度を低下させる程度を、印刷方式Aよりも間隔比SRが1に近い印刷方式Bよりも大きくしているので、重複領域SAの画像を、印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、プリンタ200は、印刷方式に応じて、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例のプリンタ200は、主走査を行いつつ印刷ヘッド110からインクを吐出させる部分印刷SPと、用紙Mの搬送(副走査)と、を、印刷機構100に複数回に亘って実行させることによって、印刷画像PIを印刷する、いわゆるシリアルプリンタである。シリアルプリンタは、ラスタラインを構成する複数個のドットを2個のドットを用いて形成する場合に、後述するラインプリンタよりも上述したタイムラグが大きくなるために、重複領域SAと非重複領域NAとの間の色ムラが発生しやすい。本実施例によれば、色ムラが発生しやすいシリアルプリンタにおいて、該色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例では、印刷方式Bは、非重複領域NAの複数本のラスタラインのうち、搬送方向ARに連続する2本のラインを、2回の部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷するインタレース方式であり(図6)、印刷方式Aは、非重複領域NAの複数本のラスタラインを、1回の部分印刷で印刷するノンインタレース方式である(図5)。このように、本実施例では、印刷方式Bでは、インタレース方式を採用することで、搬送方向ARの解像度を印刷方式Aよりも高くしている。これによって、印刷方式Bの相対ドット径RreBは、印刷方式Aの相対ドット径RreAより小さくなり、印刷方式Bの間隔比SRbは、印刷方式Aの間隔比SRaより1に近くなっている。このために、重複領域SAと非重複領域NAとの間の色ムラが発生しやすさが、印刷方式Aと印刷方式Bとで異なっている。本実施例によれば、搬送方向ARに連続するラスタラインを印刷する際の部分印刷の回数、すなわち、インタレース印刷の有無やインタレース印刷のパス数に応じて、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例では、印刷方式Aの搬送方向ARのドット間隔haは、印刷方式Bの搬送方向ARのドット間隔hbよりも大きい(図5、図6)。これによって、印刷方式Bの相対ドット径RreBは、印刷方式Aの相対ドット径RreAより小さくなり、印刷方式Bの間隔比SRbは、印刷方式Aの間隔比SRaより1に近くなっている。このために、重複領域SAと非重複領域NAとの間の色ムラが発生しやすさが、印刷方式Aと印刷方式Bとで異なっている。本実施例によれば、搬送方向ARのドット間隔に応じて、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例では、CPU210は、CMYK表色系の色値を画素ごとに含むCMYK画像データを取得し(図8のS400)、CMYK画像データに対して、補正処理を実行し(図8のS450)、補正済みのCMYK画像データに対して、ハーフトーン処理を実行して、ドットデータを生成する(図8のS455)。CMYK画像データは、印刷すべきC、M、Y、Kの濃度を示しているので、CMYK画像データに対して補正処理を実行することで、印刷すべき重複領域SAの画像の濃度を適切に補正することができる。
さらに、本実施例では、重複領域SAの複数本のラスタラインのそれぞれを構成する複数個のドットのうち、先に形成されるドットに対応する画素の濃度を低下させる程度(例えば、補正量Va1、Vb1)が、後に形成されるドットに対応する画素の濃度を低下させる程度(例えば、補正量Va2、Vb2)よりも大きくなるように(例えば、Va2<Va1、Vb2<Vb1)、重複領域SAの画像の濃度を低下させる(図8のS420~S445)。重複領域SAの濃度が高くなりやすいのは、上述のように先に形成されるドットが広がるためであるので、先に形成されるドットの部分の濃度が高くなりやすい。本実施例では、これを考慮して、適切に濃度を低下させる程度(例えば、補正量)が決定されているので、より適切に重複領域SAの画像の濃度を低下させることができる。
以上の説明から解るように、第1実施例における非重複領域NAは、第1領域の例であり、重複領域SAは、第2領域の例である。RGB画像データのうち、非重複領域NAに対応する部分画像データは、第1部分画像データの例であり、重複領域SAに対応する部分画像データは、第2部分画像データの例である。また、図7のS222、S224の非重複領域用ドットデータ生成処理は、第1領域処理の例であり、図7のS215、図8の重複領域用ドットデータ生成処理は、第2領域処理の例である。また、印刷方式Bは、第1印刷方式の例であり、印刷方式Aは、第2印刷方式の例である。
B.第2実施例
第2実施例では、プリンタの印刷ヘッドの構成が第1実施例とは異なる。図10は、-Z側(図2における下側)から見た第2実施例の印刷ヘッド110bの構成を示す図である。図10に示すように、印刷ヘッド110bのノズル形成面111bには、複数のノズルからなる複数のノズル列、すなわち、C、M、Y、Kの各インクを吐出するノズル列NCb、NMb、NYb、NKbが形成されている。各ノズル列は、搬送方向ARに沿って並ぶ複数個のノズルNZを含んでいる。
各ノズル列の複数個のノズルNZは、搬送方向AR(+Y方向)の位置が互いに異なり、搬送方向ARに沿って所定のノズル間隔で並ぶ。有彩色C、M、Yのノズル列NCb、NMb、NYbのノズル間隔NTcは、例えば、200dpi相当の間隔、すなわち、(1/200)インチである。無彩色であるKのノズル列NKbのノズル間隔NTkは、例えば、600dpi相当の間隔、すなわち、(1/600)インチである。したがって、第2実施例では、有彩色のノズル列NCb、NMb、NYbのノズル間隔NTcは、Kのノズル列NKbのノズル間隔NTkよりも3倍長い。例えば、ノズル列NKbは、ノズル間隔NTkずつ搬送方向ARにずらされた3列のノズル列を含むことで、より短いノズル間隔が実現されている。これによって、例えば、Kインクのみを印刷が行われるモノクロ印刷では、カラー印刷時と比較して、高解像度の画像を高速で印刷することができる。
第2実施例のカラー印刷時の印刷方式Cについて説明する。図11は、第2実施例の印刷方式Cの説明図である。図11には、印刷方式Cにおける1~8回目の部分印刷SPのヘッド位置P1~P8と、印刷方式Cにて印刷される印刷画像PIを構成する複数個のドットDTcと、が示されている。図11のヘッド位置を示す矩形には、2列分のノズルが図示されている。間隔が狭い左列のノズルは、Kのノズル列NKb(図10)のノズルを示し、間隔が広い右列のノズルは、有彩色のノズル列NCb、NMb、NYb(図10)のノズルを示している。
印刷方式Cでは、Kのドットの印刷方式と有彩色(CMY)のドットの印刷方式とが異なっている。Kのドットの印刷方式は、第1実施例の印刷方式Aと同様のノンインタレース方式である。このために、Kのドットの印刷方式では、印刷画像PIの非重複領域NA(例えば、図11のNA1、NA2)は、1回の部分印刷SPのみで印刷される。例えば、Kのドットの印刷方式では、図11の非重複領域NA1の複数本のラスタラインは、全てヘッド位置P1での部分印刷SPで印刷される。例えば、ラスタラインRLn1、RLn2、RLn3上のKのドットは、それぞれ、ヘッド位置P1における対応する1個のノズルNZk1、NZk2、NZk3を用いて形成される。
Kのドットの印刷方式では、印刷画像PIの重複領域SA(例えば、図11のSA1、SA2)は、2回の部分印刷SPで印刷される。例えば、Kのドットの印刷方式では、図11の重複領域SA1の複数本のラスタラインRLは、それぞれ、ヘッド位置P1で行われる部分印刷SPと、ヘッド位置P4で行われる部分印刷SPと、の両方で印刷される。例えば、ラスタラインRLs1、RLs2、RLs3上のKのドットは、それぞれ、ヘッド位置P1における対応するノズルNZa1、NZa2、NZa3と、ヘッド位置P4における対応するノズルNZb1、NZb2、NZb3とを用いて形成される。
有彩色の印刷方式では、インタレース印刷が行われる。このために、有彩色の印刷方式では、印刷画像PIの非重複領域NA(例えば、図11のNA1、NA2)は、3回の部分印刷SPで印刷される。例えば、有彩色の印刷方式では、図11の非重複領域NA1の搬送方向ARに連続する3本のラスタラインRLn1、RLn2、RLn3は、ヘッド位置P1~P3での3回の部分印刷SPのうちの対応する1つでそれぞれ印刷される。例えば、ラスタラインRLn1上の有彩色のドットは、ヘッド位置P1における対応する1個のノズルNZc1を用いて形成され、ラスタラインRLn2上の有彩色のドットは、ヘッド位置P2における対応する1個のノズルNZc2を用いて形成される。ラスタラインRLn3上の有彩色のドットは、ヘッド位置P3における対応する1個のノズルNZc3を用いて形成される。
有彩色の印刷方式では、印刷画像PIの重複領域SA(例えば、図11のSA1、SA2)は、6回の部分印刷SPで印刷される。例えば、図11の重複領域SA1の搬送方向ARに連続する3本のラスタラインRLs1、RLs2、RLs3は、ヘッド位置P1~P6の6回の部分印刷SPのうちの対応する2つでそれぞれ印刷される。例えば、ラスタラインRLs1は、ヘッド位置P1、P4で行われる2回の部分印刷SPで印刷され、ラスタラインRLs2は、ヘッド位置P2、P5で行われる2回の部分印刷SPで印刷されラスタラインRLs3は、ヘッド位置P3、P6で行われる2回の部分印刷SPで印刷される。したがって、例えば、ラスタラインRLs1上の有彩色のドットは、ヘッド位置P1、P4における対応するノズルNZc1、NZd1を用いて形成され、ラスタラインRLs2上の有彩色のドットは、ヘッド位置P2、P5における対応するノズルNZc2、NZd2を用いて形成され、ラスタラインRLs3上の有彩色のドットは、ヘッド位置P3、P6における対応するノズルNZc3、NZd3を用いて形成される。
第2実施例では、印刷方式Cを用いてカラーの印刷画像PIが印刷される際に、上述したようにKのドットと有彩色のドットとで印刷方式が異なるために、重複領域用ドットデータ生成処理の内容が第1実施例とは異なる。第2実施例の印刷処理の他の処理は、第1実施例と同様である。
図12は、第2実施例の重複領域用ドットデータ生成処理のフローチャートである。S500では、CPU210は、RGB画像データのうち、注目ラスタラインに対応するデータに対して、色変換処理を実行する。これによって、注目ラスタラインを構成する複数個の画素の値は、RGB値からCMYK値に変換される。
S510では、CPU210は、注目ラスタラインを構成する各画素のCMYK値のうち、K値に対して、補正量Vkを用いて、濃度を低下させる補正を実行する。具体的には、各画素のK値に対して補正量Vkに基づく係数(1-Vk)を乗じて得られる値が、補正済みのK値とされる。
S520では、CPU210は、注目ラスタラインを構成する各画素のCMYK値のうち、有彩色の成分値に対して、補正量Vkよりも大きな補正量Vcを用いて、濃度を低下させる補正を実行する。具体的には、各画素のC値、M値、Y値のそれぞれに対して補正量Vcに基づく係数(1-Vc)を乗じて得られる値が、補正済みのC値、M値、Y値とされる。
S530にて、CPU210は、注目ラスタラインを構成する複数個の画素のCMYK値に対して、ハーフトーン処理を実行して、重複領域用ドットデータ生成処理を終了する。これによって、重複領域SA内の注目ラスタラインについて、C、M、Y、Kのドットデータが生成される。
以上説明した第2実施例によれば、CPU210は、RGB画像データを用いて、画素ごとにKのドットの形成状態を示すドットデータと、画素ごとに有彩色のドットの形成状態を示すドットデータと、を生成する(図7のS222、S224、S215、図12)。非重複領域NAの複数本のラスタラインのそれぞれを構成する複数個のKのドットと複数個の有彩色のドットは、各ラスタラインに対応する各色の1個のノズルを用いてそれぞれ形成される(図11)。重複領域SAの複数本のラスタラインのそれぞれを構成するKのドットと有彩色は、各ラスタラインに対応する各色の2個のノズルを用いてそれぞれ形成される。CPU210は、RGB画像データのうち、非重複領域NAに対応する部分画像データに対して、非重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS222、S224)を実行して、印刷画像PIを示すドットデータのうち、非重複領域NAに対応するドットデータを生成する。CPU210は、RGB画像データのうち、重複領域SAに対応する部分画像データに対して、重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS215、図12)を実行して、印刷画像PIを示すドットデータのうち、重複領域SAに対応するドットデータを生成する。有彩色のドットの印刷方式は、非重複領域NAの複数本のラスタラインのうち、搬送方向ARに連続する3本のラインを、3回の部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷するインタレース方式であり(図11)、Kのドットの印刷方式は、非重複領域NAの複数本のラスタラインを、1回の部分印刷で印刷するノンインタレース方式である(図11)。重複領域SAに対応する有彩色(CMY)のドットデータを生成する際の補正処理(図12のS520)は、重複領域SAに対応するKのドットデータを生成する際の補正処理と比較して、重複領域SAの画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である(Vk<Vc)。
上述したように、重複領域SAにおいて濃度が高くなる程度は、一のノズルでドットが形成された時点から他のノズルでドットが形成されるまでのタイムラグが長いほど大きい。第2実施例では、有彩色の印刷において重複領域SAのラスタラインを形成する部分印刷の回数(本実施例ではP1~P6の6回)が、Kの印刷において重複領域SAのラスタラインを形成する部分印刷の回数N(本実施例ではP1、P4の2回)より大きいので、有彩色の印刷の方が、Kの印刷よりも重複領域SAの濃度が高くなりやすい。
例えば、有彩色の印刷では、重複領域SAのドットはヘッド位置P1~P6での6回の部分印刷で形成されるので、上述したタイムラグは、最大で、1回目のヘッド位置P1での部分印刷から6回目のヘッド位置P6での部分印刷までの期間になり得る。例えば、図11のヘッド位置P1におけるノズルNZc1にて形成されるドットと、図11のヘッド位置P6におけるノズルNZd4にて形成されるドットとは、タイムラグが最大になるが、搬送方向ARに重なり合う場合がある。これに対して、Kの印刷では、重複領域SAのドットはヘッド位置P1、P4での2回の部分印刷で形成されるので、上述したタイムラグの期間は、常に、1回目のヘッド位置P1での部分印刷から4回目のヘッド位置P4での部分印刷までの期間である。
このように、有彩色の印刷では、Kの印刷と比較して、部分的に上述したタイムラグが大きくなる。この結果、重複領域SAの画像のうち、有彩色の画像の濃度は、Kの画像の濃度よりも高くなりやすい。本実施例では、有彩色のドットデータを生成する際の処理は、Kのドットデータを生成する際の処理と比較して、濃度を低下させる程度が大きな処理である。この結果、プリンタ200は、重複領域SAの画像を、有彩色のドットの印刷方式とK色のドットの印刷方式に応じた適切な濃度で印刷することができる。したがって、プリンタ200は、有彩色のドットの印刷方式とK色のドットの印刷方式に応じて、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例では、印刷ヘッド110bにおいて、有彩色のインクを吐出するノズルのノズル間隔NTcは、Kのインクを吐出するノズルのノズル間隔NTkよりも長い。このようなプリンタ200では、有彩色のドットの印刷方式とKのドットの印刷方式とが異なる印刷方式C(図11)を採用することで、印刷画像PIを適切に印刷することができる。本実施例では、このようなプリンタ200において、重複領域SAと非重複領域NAとの間に発生する色ムラを効果的に抑制できる。
さらに、本実施例では、CPU210は、CMYK表色系の色値を画素ごとに含むCMYK画像データを取得し(図12のS500)、CMYK画像データに対して、補正処理を実行し(図12のS510、S520)、補正済みのCMYK画像データに対して、ハーフトーン処理を実行して、ドットデータを生成する(図12のS530)。CMYK画像データは、印刷すべきC、M、Y、Kの濃度を示しているので、CMYK画像データに対して補正処理を実行することで、有彩色(CMY)とKとの間で適切に補正の程度を変更することができる。
以上の説明から解るように、第2実施例における有彩色(CMY)は、第1色の例であり、Kは、第2色の例である。
D.変形例
(1)上記各実施例では、プリンタ200は、主走査部130を備えるシリアルプリンタである。これに代えて、プリンタは、主走査部を備えない、いわゆるラインプリンタであっても良い。図13は、変形例の説明図である。図13のY方向は、用紙Mの搬送方向ARvである。図13の印刷ヘッド110vは、Kインクを用いてモノクロ画像を印刷するための印刷ヘッドである。ラインプリンタの印刷ヘッド110vは、搬送方向ARvと交差するX方向に沿って用紙MのX方向の幅とおおよそ同じ長さに亘って並ぶ複数個のノズルNZvを備えている。
印刷ヘッド110vは、3個のヘッドユニットHU1~HU3を備えている。ヘッドユニットHU1~HU3は、X方向の位置が違いに異なり、X方向の上流側から末尾の数字(1~3)の順に並んでいる。2個のヘッドユニットHU1、HU3は、Y方向の位置が同じである。2個のヘッドユニットHU1、HU3と1個のヘッドユニットHU2との間では、Y方向の位置がずれている。ヘッドユニットHU1のX方向の下流端を含む一部は、ヘッドユニットHU2のX方向の上流端を含む一部と、X方向の位置が重複している。ヘッドユニットHU2のX方向の上流端を含む一部は、ヘッドユニットHU3のX方向の下流端を含む一部と、X方向の位置が重複している。ヘッドユニットHU1~HU3には、それぞれ、KインクのノズルNZvから成るノズル列が形成されている。
図13には、用紙Mに印刷される印刷画像PIvの一例が示されている。ラインプリンタは、搬送方向ARvに搬送される用紙M上に、印刷ヘッド110vからインクを吐出することによって、用紙M上にドットを形成する。これによって、印刷画像PIvが印刷される。印刷画像PIvは、図13のY方向(印刷時の搬送方向ARv)に延び、X方向の位置が互い異なる複数本のラスタラインRLv(例えば、図13のRLv1、RLv2)を含んでいる。各ラスタラインRLvは、複数個のドットが形成され得るラインである。
印刷画像PIvは、複数個の非重複領域NAv(例えば、図13のハッチングされていない領域NAv1~NAv3)と、複数個の重複領域SAv(例えば、図13のハッチングされた領域SAv1、SAv2)と、を含む。
非重複領域NAvの各ラスタラインRLv(例えば、図13のRLv1)は1個のノズルNZvと対応している。すなわち、非重複領域NAvの各ラスタラインRLvのKインクのドットは、1個のノズルNZvを用いて形成される。
重複領域SAvの各ラスタラインRLv(例えば、図13のRLv2)は2個のノズルNZvと対応している。すなわち、すなわち、重複領域SAvの各ラスタラインRLvのKインクのドットは、2個のノズルNZvを用いて形成される。
このように、ラインプリンタの印刷ヘッド110vにおいて、2個の非重複領域NAvの間に、重複領域SAvを設けることで、印刷画像PIvにおいてヘッドユニットのつなぎ目の部分に白スジや黒スジが現れることを抑制することができる。
ラインプリンタにおいて、重複領域SAvでは、一のノズルでドットが形成されるタイイングと、他のノズルでドットが形成されるタイミングと、の間にライムラグがある。このために、印刷画像PIvにおいて、重複領域SAvの画像の濃度は、非重複領域NAvの画像の濃度よりも高くなりやすい。これを抑制するために、ラインプリンタにおいても重複領域SAvに対応するドットデータを生成する際には、第1実施例と同様の重複領域用ドットデータ生成処理(図8)が実行され、非重複領域NAvに対応するドットデータを生成する際には、第1実施例と同様の非重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS222、S224)が実行されてもよい。この場合には、重複領域用ドットデータ生成処理における補正量は、例えば、搬送方向ARの解像度に応じて変更されても良い。例えば、ラインプリンタにおいて、搬送方向ARの解像度が300dpiである印刷方式と、搬送方向ARの解像度が600dpiである印刷方式と、が実行可能であるとする。この場合には、印刷方式に応じて、上述した相対ドット径Rreや間隔比SRが異なるので、第1実施例と同様に、相対ドット径Rreや間隔比SRに応じて、重複領域SAの画像の濃度を低下させるための補正量を変更することが好ましい。これによって、重複領域SAvと非重複領域NAvとの間の色ムラが目立つことを抑制することができる。
(2)上記各実施例の重複領域用ドットデータ生成処理(図8、図12)では、印刷方式に応じて、補正量を変更している。これに代えて、例えば、第1実施例では、印刷方式Bよりも重複領域SAの画像の濃度が高くなりやすい印刷方式Aでは、重複領域SAの画像の濃度を低下させる補正を実行し、印刷方式Bでは、該補正を実行しなくても良い。また、第2実施例では、Kよりも重複領域SAの画像の濃度が高くなりやすい有彩色の成分値に対しては、重複領域SAの画像の濃度を低下させる補正を実行し、K値に対して、該補正を実行しなくても良い。
(4)上記第1実施例の印刷方式A、Bは一例であり、これに限られない。相対ドット径Rreと間隔比SRとの少なくとも一方が異なる他の2以上の印刷方式が採用され得る。例えば、解像度が互いに同じであっても用いられる最大のドットの直径が異なることによって、相対ドット径Rreが互いに異なる2個の印刷方式が採用されても良い。この場合には、重複領域用ドットデータ生成処理において、相対ドット径Rreが大きな印刷方式における補正量が、相対ドット径Rreがより小さな印刷方式における補正量よりも大きな値とされることが好ましい。あるいは、搬送方向ARの解像度が互いに等しく、主走査方向の解像度が互いに異なる2個の印刷方式が採用されても良い。この場合には、2個の印刷方式では、主走査方向の解像度が互いに異なることによって、間隔比SRが互いに異なる。したがって、この場合には、重複領域用ドットデータ生成処理において、間隔比SRが1に近い印刷方式における補正量が、間隔比SRが1から離れた印刷方式における補正量よりも小さな値とされることが好ましい。
また、第1実施例の印刷方式として、第2実施例のCMYの印刷方式のように、非重複領域NA内の搬送方向ARに連続する3本のラスタラインを3回の部分印刷のうちの対応する1個の部分印刷にて印刷するインタレース方式が採用されても良い。一般的には、第1実施例の印刷方式として、非重複領域NAの複数本のラスタラインのうち、搬送方向ARに連続するL本(Lは1以上の整数)のラインを、L回の部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式が採用され得る。この一般的な定義では、L=1は、ノンインタレース方式、例えば、第1実施例の印刷方式Aや第2実施例のKのドットの印刷方式を意味する。また、L≧2は、インタレース方式、例えば、第2実施例の印刷方式B(L=2)や第2実施例の有彩色のドットの印刷方式(L=3)を意味する。
(4)上記第2実施例のKのドットの印刷方式と有彩色のインクの印刷方式は、一例であり、これに限られない。例えば、Kのノズルのノズル間隔NTkが有彩色のノズルのノズル間隔NTcの半分である場合には、Kのドットの印刷方式として上述したL=2のインタレース方式が採用され、有彩色のドットの印刷方式としてL=4のインタレース方式が採用されても良い。
(5)上記第2実施例では、Kのドットの印刷方式と有彩色のインクの印刷方式とが異なっている。これに代えて、例えば、印刷ヘッドのノズル間隔などの構成に応じて、Cのドットの印刷方式とMのドットの印刷方式とが異なっていても良い。この場合には、重複領域用ドットデータ生成処理(図12)において、CMYK値のうちのC値の補正量と、M値の補正量とが異なっていても良い。
(6)上記第1実施例の重複領域用ドットデータ生成処理(図8)では、注目ラスタラインのそれぞれを構成する複数個のドットのうち、先に形成されるドットに対応する画素に対する補正量と、後に形成されるドットに対応する画素に対する補正量と、が異なっている。これに代えて、先に形成されるドットに対応する画素に対する補正量と、後に形成されるドットに対応する画素に対する補正量は、同じであっても良い。
(7)上記各実施例の重複領域用ドットデータ生成処理では、色変換処理後のCMYK画像データに対して補正処理(図8のS450、図12のS510、S520)が実行されている。これに代えて、色変換処理前のRGB画像データに対して濃度を低下させる補正処理が実行されても良い。また、例えば、重複領域用ドットデータ生成処理の色変換処理において、通常のルックアップテーブルよりも濃度が低いCMYK値に変換するように調整された重複領域用のルックアップテーブルを用いることによって、色変換処理において濃度を低下させる補正が行われても良い。もしくは、重複領域用ドットデータ生成処理のハーフトーン処理において、例えば、誤差拡散に用いられるドットの相対濃度値として、通常よりも高い濃度を示す値を用いることによって、ハーフトーン処理において濃度を低下させる補正が行われても良い。
(8)上記各実施例の重複領域用ドットデータ生成処理(図8、図12)では、重複領域SAの画像の濃度を低下させる際に、重複領域SAの全体に濃度を低下させる補正を実行している。これに代えて、重複領域用ドットデータ生成処理にて、重複領域SAの一部分だけに該補正を実行しても良い。例えば、重複領域SAのうち、搬送方向ARの中央部を補正せず、非重複領域NAと接する搬送方向ARの上流端および下流端に向かって段階的に補正量が大きくなるように、重複領域SAの上流端および下流端の近傍だけを補正しても良い。本変形例によれば、重複領域SAの一部を補正するだけで、重複領域SAと非重複領域NAとの間の色ムラを抑制できる。また、重複領域SAの一部を補正するだけであるので、重複領域SAの画像の全体の色が補正により過度に変化するリスクを低下させることできる。
(9)上記各実施例の非重複領域用ドットデータ生成処理(図7のS222、S224)では、非重複領域NAに対しては、濃度を低下させる補正を実行していない。これに代えて、非重複領域用ドットデータ生成処理にて、非重複領域NAのうち、重複領域SAと接する上流端や下流端の近傍に対して該補正を実行しても良い。すなわち、重複領域SAと、非重複領域NAのうち、重複領域SAと接する端部と、に対して濃度を低下させる補正が実行されても良い。この場合には、例えば、非重複領域NAの補正量(濃度を低下させる程度)は、重複領域SAよりも小さくても良い。本変形例によれば、重複領域SAと非重複領域NAとの境界に色差が生じることを抑制できるので、例えば、重複領域SAと非重複領域NAとの境界にスジが生じることを抑制することができる。
(10)印刷媒体として、用紙Mに代えて、他の媒体、例えば、OHP用のフィルム、CD-ROM、DVD-ROMが採用されても良い。
(11)上記実施例の印刷機構100では、搬送部140が用紙Mを搬送することによって、印刷ヘッド110に対して用紙Mを搬送方向に相対的に移動させている。これに代えて、固定された用紙Mに対して、印刷ヘッド110を搬送方向ARと反対方向に移動させることによって、印刷ヘッド110に対して用紙Mを搬送方向ARに相対的に移動させても良い。
(12)上記各実施例では、図3の印刷処理を実行する装置は、プリンタ200である。これに代えて、プリンタ200と接続されるパーソナルコンピュータなどの端末装置が、図3の印刷処理を実行しても良い。この場合には、端末装置のCPUは、例えば、プリンタドライバプログラムを実行することのよって、図3の印刷処理を実行する。この場合には、端末装置のCPUは、図7のS235では、部分印刷データをプリンタ200に送信することによって印刷実行部としてのプリンタ200に印刷を実行させる。
さらには、図3の印刷処理を実行する装置は、例えば、プリンタや端末装置から画像データを取得して該画像データを用いて印刷ジョブを生成するサーバであっても良い。このようなサーバは、ネットワークを介して互いに通信可能な複数個の計算機であっても良い。
(13)上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図3の印刷処理がプリンタ200において実行される場合に、ハーフトーン処理や色変換処理は、例えば、プリンタ200のCPU210の指示に従って動作する専用のハードウェア回路(例えば、ASIC)によって実現されてもよい。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100…印刷機構,110,110d…印刷ヘッド,111…ノズル形成面,120…ヘッド駆動部,130…主走査部,133…キャリッジ,134…摺動軸,140…搬送部,141…下流ローラ対,142…上流ローラ対,145…用紙台,200…プリンタ,210…CPU,220…不揮発性記憶装置,230…揮発性記憶装置,231…バッファ領域,260…操作部,270…表示部,280…通信部,AR,ARv…搬送方向,CP…コンピュータプログラム,M…用紙,NC,NM,NY,NK,NCb,NMb,NYb,NKb…ノズル列,NZ,NZd…ノズル,PI…印刷画像

Claims (15)

  1. 印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、
    前記印刷実行部は、
    特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体に前記特定色のドットを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    対象画像データを取得する画像取得部と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
    前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、
    を備え、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、
    前記ドットデータ生成部は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記制御装置は、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、を実行可能であり、
    前記第2印刷方式の相対ドット径は、前記第1印刷方式の前記相対ドット径より大きく、
    前記相対ドット径は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔のうちの小さい方の間隔である最小ドット間隔に対する最大の前記特定色のドットの直径の比率であり、
    前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1印刷方式の前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔との比率である間隔比は、前記第2印刷方式の前記間隔比よりも1に近い、印刷装置。
  3. 印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、
    前記印刷実行部は、
    特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体にドットを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    対象画像データを取得する画像取得部と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成部と、
    前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、
    を備え、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、
    前記ドットデータ生成部は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記制御装置は、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、を実行可能であり、
    前記第1印刷方式の間隔比は、前記第2印刷方式の前記間隔比よりも1に近く、
    前記間隔比は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔との比率であり、
    前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記印刷実行部は、さらに、
    前記印刷媒体に対して前記第2方向に沿って前記印刷ヘッドを移動させる主走査を実行する主走査部を備え、
    前記移動部は、前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向に相対的に移動させる副走査を実行する副走査部であり、
    前記印刷制御部は、前記ドットデータを用いて、前記主走査を行いつつ前記印刷ヘッドから前記特定色のインクを吐出させる部分印刷と、前記副走査と、を、前記印刷実行部に複数回に亘って実行させることによって、前記印刷画像を印刷させ、
    前記第1領域の前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、1回の前記部分印刷にて形成され、
    前記第2領域の前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、2回以上の前記部分印刷にて形成される、印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記第1印刷方式は、前記第1領域の前記複数本の第1ラスタラインのうち、前記第1方向に連続するn本(nは2以上の整数)のラインを、n回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、
    前記第2印刷方式は、前記第1領域の前記複数本の第1ラスタラインのうち、前記第1方向に連続するm本(mは1以上n未満の整数)のラインを、m回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式である、印刷装置。
  6. 請求項4または5に記載の印刷装置であって、
    前記第2印刷方式の前記第1方向のドット間隔は、前記第1印刷方式の前記第1方向のドット間隔よりも大きい、印刷装置。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記画像取得部は、前記印刷実行部による印刷に用いられる1以上のインクに対応する1以上の成分を含む特定の表色系の色値を画素ごとに含む前記対象画像データを取得し、
    前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、
    前記対象画像データのうちの前記第2部分画像データに含まれる各画素の色値のうち、前記特定色のインクに対応する成分の値を補正する補正処理と、
    補正済みの前記第2部分画像データに対して、ハーフトーン処理を実行して、前記第2部分ドットデータを生成する処理と、
    を含む、印刷装置。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第2領域処理は、前記第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットのうち、先に形成されるドットに対応する画素の濃度を低下させる程度が、後に形成されるドットに対応する画素の濃度を低下させる程度よりも大きくなるように、前記第2領域の画像の濃度を低下させる処理を含む、印刷装置。
  9. 印刷実行部と制御装置とを備える印刷装置であって、
    前記印刷実行部は、
    第1色のインクを吐出する複数個の第1ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第1ノズルと、第2色のインクを吐出する複数個の第2ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第2ノズルと、を有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記第1色のインクと前記第2色のインクとを吐出させて印刷媒体に前記第1色のドットと前記第2色のドットとを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷媒体に対して前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記印刷ヘッドを移動させる主走査を実行する主走査部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向に相対的に移動させる副走査を実行する副走査部と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    対象画像データを取得する画像取得部と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記第1色のドットの形成状態を示す第1色のドットデータと、画素ごとに前記第2色のドットの形成状態を示す第2色のドットデータと、を生成するドットデータ生成部と、
    前記第1色のドットデータと前記第2色のドットデータを用いて、前記主走査を行いつつ前記印刷ヘッドから前記第1色のインクと前記第2色のインクとの少なくとも一方を吐出させる部分印刷と、前記副走査と、を、前記印刷実行部に複数回に亘って実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御部と、
    を備え、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記第1色のドットと複数個の前記第2色のドットとを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個の前記第1色のノズルと1個の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上の前記第1色のノズルと2以上の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、
    前記ドットデータ生成部は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1色の第1部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第2色の第1部分ドットデータと、を生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第1色の第2部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2色の第2部分ドットデータと、を生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記第1色の印刷方式は、前記第1領域の前記複数本の第1ラスタラインのうち、前記第1方向に連続するN本(Nは2以上の整数)のラインを、N回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、
    前記第2色の印刷方式は、前記第1領域の前記複数本の第1ラスタラインのうち、前記第1方向に連続するM本(Mは1以上N未満の整数)のラインを、M回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、
    前記第1色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理は、前記第2色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、印刷装置。
  10. 請求項9に記載の印刷装置であって、
    前記印刷ヘッドにおいて、前記第1色のインクを吐出する前記複数個の第1ノズルの前記第1方向の間隔は、前記第2色のインクを吐出する前記複数個の第2ノズルの前記第1方向の間隔よりも長い、印刷装置。
  11. 請求項9または10に記載の印刷装置であって、
    前記第1色は、有彩色であり、前記第2色は、黒である、印刷装置。
  12. 請求項~11のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記画像取得部は、前記印刷実行部による印刷に用いられる1以上のインクに対応する1以上の成分を含む特定の表色系の色値を画素ごとに含む前記対象画像データを取得し、
    前記第2領域処理は、
    前記対象画像データのうちの前記第2部分画像データに含まれる各画素の色値のうち、少なくとも前記第1色のインクに対応する成分の値を補正する補正処理と、
    補正済みの前記第2部分画像データに対して、ハーフトーン処理を実行して、前記第1色の第2部分ドットデータと、前記第2色の第2部分ドットデータと、を生成する処理と、
    を含む、印刷装置。
  13. 印刷実行部を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷実行部は、
    特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体に前記特定色のドットを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、
    を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    対象画像データを取得する画像取得機能と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成機能と、
    前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、
    前記ドットデータ生成機能は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記コンピュータプログラムは、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、をコンピュータに実現可能であり、
    前記第2印刷方式の相対ドット径は、前記第1印刷方式の前記相対ドット径より大きく、
    前記相対ドット径は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔のうちの小さい方の間隔である最小ドット間隔に対する最大の前記特定色のドットの直径の比率であり、
    前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、コンピュータプログラム。
  14. 印刷実行部を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷実行部は、
    特定色のインクを吐出する複数個のノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記特定色のインクを吐出させて印刷媒体にドットを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向と前記第1方向と交差する第2方向とのいずれかの方向に相対的に移動させる移動部と、
    を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    対象画像データを取得する画像取得機能と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記特定色のドットの形成状態を示すドットデータを生成するドットデータ生成機能と、
    前記ドットデータを用いて、前記特定色のインクの吐出と前記印刷媒体の移動とを前記印刷実行部に実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記特定色のドットを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個のノズルを用いて形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の特定色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上のノズルを用いて形成され、
    前記ドットデータ生成機能は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1部分ドットデータを生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記ドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2部分ドットデータを生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記コンピュータプログラムは、第1印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、第2印刷方式で前記印刷画像を印刷させる制御と、をコンピュータに実現可能であり、
    前記第1印刷方式の間隔比は、前記第2印刷方式の前記間隔比よりも1に近く、
    前記間隔比は、印刷解像度に基づく前記第1方向のドット間隔と前記第2方向のドット間隔との比率であり、
    前記第2印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理は、前記第1印刷方式での印刷の際に実行される前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、コンピュータプログラム。
  15. 印刷実行部を制御するためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷実行部は、
    第1色のインクを吐出する複数個の第1ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第1ノズルと、第2色のインクを吐出する複数個の第2ノズルであって第1方向に沿って並ぶ前記複数個の第2ノズルと、を有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドに前記第1色のインクと前記第2色のインクとを吐出させて印刷媒体に前記第1色のドットと前記第2色のドットとを形成するヘッド駆動部と、
    前記印刷媒体に対して前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記印刷ヘッドを移動させる主走査を実行する主走査部と、
    前記印刷ヘッドに対して前記印刷媒体を前記第1方向に相対的に移動させる副走査を実行する副走査部と、
    を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    対象画像データを取得する画像取得機能と、
    前記対象画像データを用いて、画素ごとに前記第1色のドットの形成状態を示す第1色のドットデータと、画素ごとに前記第2色のドットの形成状態を示す第2色のドットデータと、を生成するドットデータ生成機能と、
    前記第1色のドットデータと前記第2色のドットデータを用いて、前記主走査を行いつつ前記印刷ヘッドから前記第1色のインクと前記第2色のインクとの少なくとも一方を吐出させる部分印刷と、前記副走査と、を、前記印刷実行部に複数回に亘って実行させることによって、印刷画像を印刷させる印刷制御機能と、
    をコンピュータに実現させ、
    前記印刷画像は、それぞれが前記第2方向に沿って並ぶ複数個の前記第1色のドットと複数個の前記第2色のドットとを含む複数本のラスタラインを含み、
    前記複数本のラスタラインは、前記印刷画像の第1領域に含まれる複数本の第1ラスタラインと、前記印刷画像の第2領域であって2個の前記第1領域の間に位置する前記第2領域に含まれる複数本の第2ラスタラインと、を含み、
    前記複数本の第1ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第1ラスタラインに対応する1個の前記第1色のノズルと1個の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、
    前記複数本の第2ラスタラインのそれぞれを構成する前記複数個の第1色のドットと前記複数個の第2色のドットは、各第2ラスタラインに対応する2以上の前記第1色のノズルと2以上の前記第2色のノズルを用いてそれぞれ形成され、
    前記ドットデータ生成機能は、
    前記対象画像データのうち、前記第1領域に対応する第1部分画像データに対して、第1領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第1色の第1部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第1領域に対応する第2色の第1部分ドットデータと、を生成し、
    前記対象画像データのうち、前記第2領域に対応する第2部分画像データに対して、第2領域処理を実行して、前記第1色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第1色の第2部分ドットデータと、前記第2色のドットデータのうち、前記第2領域に対応する第2色の第2部分ドットデータと、を生成し、
    前記第2領域処理は、前記第2部分画像データに対して前記第1領域処理を実行すると仮定した場合に印刷される前記第2領域の画像の濃度以下の濃度で前記第2領域の画像を印刷するように、前記第2部分ドットデータを生成する処理であり、
    前記第1色の印刷方式は、前記印刷画像の前記複数本のラスタラインのうち、前記第1方向に連続するN本(Nは2以上の整数)のラインを、N回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、
    前記第2色の印刷方式は、前記印刷画像の前記複数本のラスタラインのうち、前記第1方向に連続するM本(Mは1以上N未満の整数)のラインを、M回の前記部分印刷のうちの対応する1つでそれぞれ印刷する方式であり、
    前記第1色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理は、前記第2色の第2部分ドットデータを生成する際の前記第2領域処理と比較して前記第2領域の画像の濃度を低下させる程度が大きな処理である、コンピュータプログラム。
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