JP2023119706A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】色の反転ムラを抑制するために改善の余地があった。【解決手段】記録装置は、縦配列型の記録ヘッドを有し、記録ヘッドの往路走査と、副走査と、記録ヘッドの復路走査とにより、媒体におけるバンド領域へ複数回の主走査を実行して画像を記録する場合に、複数の有彩色の液体のうち画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の有彩色のうち第1有彩色以外の有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第2範囲とし、画像の記録のための第1範囲による無彩色の液体の吐出割合を、画像の記録のためのいずれの第2範囲による無彩色の液体の吐出割合よりも高くする第1記録制御を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、記録装置および記録方法に関する。
複数色のカラーインクのノズル群を副走査方向に直列に並べたカラーインクノズル列と、モノクロインクノズル列とを並列に並べた縦配列型の印刷ヘッドを使用する印刷装置、方法が開示されている(特許文献1参照)。
前記文献1によれば、1つのカラーインクのノズル群の幅に相当する1バンド分の黒インクの印刷データを、主走査方向の往路、復路、往路、復路…と交互に続く3回の走査に25%:50%:25%の比率で分けて印刷するように分割し、黒インクの分割印刷データを、シアン、マゼンタ、イエローの各カラーのノズル群に対応するモノクロインクノズル列の各範囲に割り当てて印刷する。よって、隣接するバンド単位の印刷領域でカラーインクと黒インクとの印刷順序が反転しつつ、往路と復路とで黒インクの総量が概ね一致する。これにより、各色インクの印刷順序が異なることで生じる色の反転ムラを、軽減する。
特開2014‐195902号公報
上述したような縦配列型のヘッドを使用して記録を行う場合に、色の反転ムラを抑制するために更なる改善の余地があった。
記録装置は、媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッドと、前記媒体を搬送する搬送部と、前記記録ヘッドの移動および前記記録ヘッドによる液体の吐出を制御する制御部と、を備え、前記記録ヘッドは、複数の前記ノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の前記第2ノズル群と、を有し、複数の前記第2ノズル群は前記第1方向に沿って配置され、前記第1ノズル群と前記第2ノズル群とは前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置されており、前記制御部は、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う往路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である往路走査と、前記記録ヘッドと前記媒体との前記第1方向における相対移動である副走査と、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う復路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、前記媒体におけるバンド領域へ複数回の前記主走査を実行して画像を記録する場合に、複数の前記有彩色の液体のうち前記画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の前記有彩色のうち前記第1有彩色以外の有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、前記画像の記録のための前記第1範囲による前記無彩色の液体の吐出割合を、前記画像の記録のためのいずれの前記第2範囲による前記無彩色の液体の吐出割合よりも高くする第1記録制御を行う。
媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッドと、前記媒体を搬送する搬送部と、を有する記録装置による記録方法であって、前記記録ヘッドは、複数の前記ノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の前記第2ノズル群と、を有し、複数の前記第2ノズル群は前記第1方向に沿って配置され、前記第1ノズル群と前記第2ノズル群とは前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置されており、前記記録ヘッドの移動および前記記録ヘッドによる液体の吐出を制御して記録を行う記録工程を有し、前記記録工程では、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う往路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である往路走査と、前記記録ヘッドと前記媒体との前記第1方向における相対移動である副走査と、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う復路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、前記媒体におけるバンド領域へ複数回の前記主走査を実行して画像を記録する場合に、複数の前記有彩色の液体のうち前記画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の前記有彩色のうち前記第1有彩色以外の有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、前記画像の記録のための前記第1範囲による前記無彩色の液体の吐出割合を、前記画像の記録のためのいずれの前記第2範囲による前記無彩色の液体の吐出割合よりも高くする。
本実施形態の装置構成を簡易的に示すブロック図。 媒体と記録ヘッド等との関係性を上方からの視点により簡易的に示す図。 記録制御処理を示すフローチャート。 図4A、図4Bはそれぞれ第1記録制御により画像が媒体へ記録される例を説明するための図。 図5A、図5Bはそれぞれ第1記録制御により画像が媒体へ記録される例を説明するための図。 変形例にかかる記録制御処理を示すフローチャート。 第2記録制御により画像が媒体へ記録される例を説明するための図。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。各図は例示であるため、比率や形状や濃淡が正確でなかったり、互いに整合していなかったり、一部が省略されていたりする場合がある。
1.装置構成の概略説明:
図1は、本実施形態にかかる記録装置10の構成を簡易的に示している。記録装置10により、本実施形態の記録方法が実行される。
記録装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14、記憶部15、通信IF16、搬送部17、キャリッジ18、記録ヘッド19等を備える。IFはインターフェイスの略である。制御部11は、プロセッサーとしてのCPU11a、ROM11b、RAM11c等を有する一つ又は複数のICや、その他の不揮発性メモリー等を含んで構成される。
制御部11では、プロセッサーつまりCPU11aが、ROM11bや、その他のメモリー等に保存されたプログラム12に従った演算処理を、RAM11c等をワークエリアとして用いて実行することにより、記録モード判定部12a、記録データ生成部12b、割り当て決定部12c、記録制御部12dといった各種機能を実現する。プロセッサーは、一つのCPUに限られることなく、複数のCPUや、ASIC等のハードウェア回路により処理を行う構成としてもよいし、CPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成としてもよい。
表示部13は、視覚情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、ディスプレイを駆動するための駆動回路と、を含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる入力を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。表示部13および操作受付部14を含めて、記録装置10の操作パネルと呼んでもよい。表示部13や操作受付部14は、記録装置10の構成の一部であってもよいが、記録装置10に対して外付けされた周辺機器であってもよい。
記憶部15は、例えば、ハードディスクドライブや、ソリッドステートドライブや、その他のメモリーによる記憶手段である。制御部11が有するメモリーの一部を記憶部15と捉えてもよい。記憶部15を、制御部11の一部と捉えてもよい。
通信IF16は、記録装置10が公知の通信規格を含む所定の通信プロトコルに準拠して有線又は無線で外部装置と通信を実行するための一つまたは複数のIFの総称である。外部装置とは、例えば、パーソナルコンピューター、サーバー、スマートフォン、タブレット型端末等の通信装置である。
搬送部17は、制御部11による制御下で媒体30を所定の搬送方向に沿って搬送するための手段である。搬送部17は、例えば、回転して媒体30を搬送するローラーや、回転の動力源としてのモーター等を備える。また、搬送部17は、モーターで動くベルトやパレットに媒体30を搭載して媒体30を搬送する機構であってもよい。媒体30は、例えば用紙であるが、液体による記録の対象となり得る媒体であればよく、フィルムや生地等、紙以外の素材であってもよい。
キャリッジ18は、制御部11による制御下で、図示しないキャリッジモーターの動力により所定の主走査方向に沿って往復移動を行う移動手段である。主走査方向と搬送方向とは交差している。キャリッジ18は、記録ヘッド19を搭載している。
記録ヘッド19は、制御部11による制御下でインクジェット方式により液体を媒体30へ吐出して記録を行う手段である。液体とは主にインクであるが、記録ヘッド19はインク以外の液体を吐出することも可能である。
記録装置10は、一台のプリンターによって実現される構成であってもよいが、通信可能に接続した複数の装置を有するシステムによって実現されてもよい。例えば、記録装置10は、制御部11の役割を担う情報処理装置と、搬送部17やキャリッジ18や記録ヘッド19を含んで前記情報処理装置による制御下で記録を実行するプリンターとを含むシステムであってもよい。この場合、前記情報処理装置を、記録制御装置や画像処理装置等として把握することができる。
2.記録ヘッドの説明:
図2は、媒体30と記録ヘッド19等との関係性を、上方からの視点により簡易的に示している。キャリッジ18に搭載された記録ヘッド19は、キャリッジ18と共に主走査方向D2に沿った往路移動や復路移動をすることができる。つまり、キャリッジ18の移動と記録ヘッド19の移動とは同義である。キャリッジ18と記録ヘッド19とを区別せず、それらをまとめて記録ヘッド19と解してもよい。便宜上、キャリッジ18による主走査方向D2のマイナス側からプラス側への移動を「往路移動」、主走査方向D2のプラス側からマイナス側への移動を「復路移動」と呼ぶ。
記録ヘッド19は、インク等の液体を吐出するための複数のノズル20を有する。図2に示す白丸の1つ1つが個々のノズル20である。ノズル20から吐出される液滴をドットと言う。記録ヘッド19は、液体の種類毎のノズル群を有する。記録ヘッド19は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった複数色のインクを吐出可能である。記録ヘッド19を、液体吐出ヘッド、印刷ヘッド、印字ヘッド、インクジェットヘッド等と呼んでもよい。
図2に示すように、ノズル群は、概略、無彩色ノズル群21と有彩色ノズル群22とに分けられる。有彩色ノズル群22は、異なる有彩色の液体に対応する複数のノズル群22C,22M,22Yが、搬送方向D1に沿って配置されることにより構成されている。このような有彩色ノズル群22を有する点で、記録ヘッド19は縦配列型のヘッドの1つと言える。1色のインクに対応するノズル群は、搬送方向D1におけるノズル20同士の間隔であるノズルピッチが一定或いはほぼ一定の複数のノズル20が配置されることにより構成されている。搬送方向D1と主走査方向D2とは、直交或いはほぼ直交している。図2の例では、搬送方向D1が「第1方向」に該当し、主走査方向D2が「第2方向」に該当する。
無彩色ノズル群21は、Kインクを吐出する複数のノズル20からなるノズル群であり「第1ノズル群」に該当する。無彩色ノズル群21を構成する各ノズル20は「第1ノズル」に該当する。記録ヘッド19が吐出可能な無彩色の液体は、Kインク以外にも、例えば、グレーインクやライトブラックインク等が想定される。
ノズル群22Cは、Cインクを吐出する複数のノズル20からなるノズル群である。同様に、ノズル群22Mは、Mインクを吐出する複数のノズル20からなるノズル群であり、ノズル群22Yは、Yインクを吐出する複数のノズル20からなるノズル群である。有彩色ノズル群22内のノズル群22C,22M,22Yのそれぞれは「第2ノズル群」に該当し、ノズル群22C,22M,22Yのそれぞれを構成する各ノズル20は「第2ノズル」に該当する。なお、記録ヘッド19が吐出可能な有彩色の液体は、CMYの3色に限らず、2色であってもよいし、4色以上であってもよい。
図2によれば、共通のノズル群を構成する各ノズル20が並ぶ方向(以下、ノズル並び方向)は、第1方向すなわち搬送方向D1と平行である。ただし、記録ヘッド19の構成として、ノズル並び方向が第1方向に対して斜めに交差していてもよい。ノズル並び方向が第1方向に対して斜めに交差していても、第1方向におけるノズル20同士のノズルピッチが一定或いはほぼ一定であれば、複数のノズル20が第1方向に配置されているとみなす。図2では、ノズル群21,22C,22M,22Yのそれぞれは、ノズル20が直線状に並んだ1つのノズル列であるが、当然に、ノズル群21,22C,22M,22Yはそれぞれが複数のノズル列によって構成されていてもよい。
搬送部17は、媒体30を搬送方向D1の上流から下流へ搬送する。搬送方向D1の上流、下流を、単に上流、下流とも言う。記録ヘッド19が有する無彩色ノズル群21と有彩色ノズル群22とは、主走査方向D2に沿って並んでおり、搬送方向D1において位置が同一である。また、無彩色ノズル群21と有彩色ノズル群22とは、搬送方向D1における長さが同じであり、有彩色ノズル群22内のノズル群22C,22M,22Yは、搬送方向D1における長さが同じであると解してよい。
ノズル群22C,22M,22Yそれぞれの搬送方向D1における長さを「バンド幅」とも呼ぶ。図2では、無彩色ノズル群21のうちノズル群22Cと主走査方向D2において隣り合うノズル20の範囲を、符号21K1で示している。ノズル群内の一部のノズル20の範囲を、単に範囲と呼んだり、ノズル範囲と呼んだりする。同様に、無彩色ノズル群21のうちノズル群22Mと主走査方向D2において隣り合うノズル20の範囲を符号21K2で示し、無彩色ノズル群21のうちノズル群22Yと主走査方向D2において隣り合うノズル20の範囲を符号21K3で示している。主走査方向D2において隣り合う範囲とは、搬送方向D1における位置が共通する範囲という意味である。従って、無彩色ノズル群21内のノズル範囲21K1,21K2,21K3のそれぞれも、搬送方向D1における長さはバンド幅に相当する。
制御部11は、画像を表現する記録データに基づいて記録ヘッド19に媒体30へ液体を吐出させる。知られているように、記録ヘッド19では、ノズル20毎に駆動素子が設けられており、記録データに応じて各ノズル20の駆動素子への駆動信号の印加が制御されることにより、各ノズル20がドットを吐出したりドットを吐出しなかったりして、記録データが表現する画像が媒体30に記録される。
キャリッジ18の主走査方向D2に沿う移動に伴う記録ヘッド19による液体吐出を「主走査」と呼んだり「パス」と呼んだりする。キャリッジ18の往路移動による主走査を「往路走査」と呼び、キャリッジ18の復路移動による主走査を「復路走査」と呼ぶ。往路走査および復路走査の両方で行う記録を双方向記録と言う。また、記録ヘッド19と媒体30との第1方向における相対移動を「副走査」という。図2の構成では、搬送部17が媒体30を搬送方向D1へ搬送することにより副走査が行われる。
制御部11は、このような往路走査と、副走査と、復路走査とにより、記録データが表現する画像を媒体30へ記録する。主走査と主走査との間の1回の副走査である、いわゆる紙送りは、バンド幅に相当する距離の搬送である。図2によれば、制御部11は、媒体30における1つのバンド幅分の領域である「バンド領域」に対して、3回の主走査と、それら主走査間の紙送りとを実行することによりCMYKインクによる記録を完成させることができる。図2では、1つのバンド領域BDを2点鎖線で囲って示している。ただし、1つのバンド領域あたり3回の主走査で記録を完成させることは一例であり、例えば、1つの有彩色の記録として2回の主走査を実行し、計6回の主走査でバンド領域への記録を完成させるとしてもよい。
3.記録制御処理:
図3は、制御部11がプログラム12に従って実行する記録制御処理をフローチャートにより示している。フローチャートは、本実施形態にかかる記録方法を表している。
ステップS100では、制御部11の記録データ生成部12bは、記録対象の画像を表現する画像データを取得する。記録データ生成部12bは、例えば、ユーザーによる操作受付部14の操作を通じて指定された画像データを、記憶部15や、記録装置10内外のメモリーといった画像データの保存場所から取得する。あるいは、記録データ生成部12bは、外部装置から送信された画像データを、通信IF16を介して受信し、取得する。
ステップS110では、記録データ生成部12bは、ステップS100で取得した画像データに対して、必要に応じて解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理といった各種処理を施すことにより、記録ヘッド19が画像の記録に用いるための記録データを生成する。例えば、色変換処理により、画像データを構成する画素毎の値を、記録ヘッド19が使用するCMYKインク毎のインク量を表す階調値へ変換する。画像データが採用する表色系は特に限らないが、例えば、画像データが画素毎にレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の階調値を有するRGB画像データであれば、記録データ生成部12bは、RGBとCMYKとの変換関係を規定したルックアップテーブルを参照して、画像データの画素毎のRGBの各階調値を、CMYKの各階調値へ変換する。階調値は、例えば、0~255の256階調で表現される。
記録データ生成部12bは、色変換後の画像データが画素毎に有するCMYKの各階調値を、ディザ法や誤差拡散法等を用いたハーフトーン処理によりCMYKインク毎のドットオン又はドットオフを表す値へ変換する。ドットオンは、ドットの吐出を意味し、ドットオフはドットの非吐出を意味する。この結果、各画素についてCMYKインクそれぞれのドットオン又はドットオフを規定した記録データが生成される。
ステップS120では、割り当て決定部12cは、ステップS110で生成された記録データに基づいて、複数の有彩色の液体のうち画像の記録のための吐出割合が最も低い「第1有彩色」を決定する。吐出割合とは、一定面積当たりに吐出する液体量であり、記録率と呼んだり、デューティーと呼んだりしてもよい。割り当て決定部12cは、バンド画像毎に第1有彩色を決定する。バンド画像とは、記録データが表現する1ページ分の画像内の、1つのバンド領域へ記録するサイズの画像である。バンド画像のサイズは既知であるため、割り当て決定部12cは、記録データが表現する画像を複数のバンド画像に分け、バンド画像毎に第1有彩色を決定すればよい。
1つのバンド画像に関する第1有彩色の決定方法を説明する。割り当て決定部12cは、バンド画像を構成する画素数に対するドットオンを規定する画素数の比率を、CMY毎に算出し、それらをバンド画像における有彩色毎の吐出割合とする。例えば、バンド画像を構成する画素数のうち半数の画素でCインクがドットオンであれば、このバンド画像のCの吐出割合は50%である。割り当て決定部12cは、CMYのうち、このように算出した吐出割合が最も低い色を、バンド画像の第1有彩色に決定する。
バンド画像における有彩色毎の吐出割合は、ハーフトーン処理前の記録データに基づいて算出してもよい。具体的には、割り当て決定部12cは、バンド画像を構成する画素数に最大階調値255を乗算した値に対する、バンド画像の各画素が有する1つの有彩色の階調値の合計が占める比率を当該1つの有彩色の吐出割合とし、各有彩色について同様に吐出割合を算出してもよい。このように、第1有彩色はバンド画像毎に決定されるが、記録データが表現する画像において、隣り合う複数のバンド画像が同じような色調であれば、これらの複数のバンド画像それぞれに対して決定される第1有彩色も同じ色となる。
ステップS130では、割り当て決定部12cは、ステップS110で生成された記録データを構成するCMYK毎の版のうち、画素毎のKインクのドットオンまたはドットオフを規定する版(以下、K記録データ)の割り当て先とする、無彩色ノズル群21内の範囲を、第1有彩色に応じて決定する。ステップS130による決定もバンド画像毎に行う。具体的には、割り当て決定部12cは、バンド画像のK記録データの割り当て先を、当該バンド画像の第1有彩色に対応する第2ノズル群に対して、無彩色ノズル群21のうち主走査方向D2において隣り合うノズル20の範囲に決定する。ステップS130で決定される無彩色ノズル群21内の範囲を「第1範囲」とも呼ぶ。また、無彩色ノズル群21内の第1範囲以外の範囲は「第2範囲」に該当する。
例えば、あるバンド画像の第1有彩色がYであるとする。図2によれば、無彩色ノズル群21のうち、Yインクを吐出するための第2ノズル群であるノズル群22Yに隣り合う範囲は、ノズル範囲21K3である。従って、当該バンド画像のK記録データの割り当て先はノズル範囲21K3に決定され、ノズル範囲21K3が第1範囲に該当し、ノズル範囲21K1,21K2が第2範囲に該当することになる。同様に、あるバンド画像の第1有彩色がMであれば、当該バンド画像のK記録データの割り当て先はノズル群22Mに隣り合うノズル範囲21K2に決定され、他のノズル範囲21K1,21K3が第2範囲となる。
言うまでもないが、いずれのバンド画像であっても、記録データを構成するCMYK毎の版のうち画素毎のCインクのドットオンまたはドットオフを規定する版(C記録データ)の割り当て先はノズル群22Cである。同様に、画素毎のMインクのドットオンまたはドットオフを規定する版(M記録データ)の割り当て先はノズル群22Mであり、画素毎のYインクのドットオンまたはドットオフを規定する版(Y記録データ)の割り当て先はノズル群22Yである。
ステップS140では、記録制御部12dは記録データの出力処理を実行する。つまり、記録制御部12dは、搬送部17を制御して媒体30の搬送を必要に応じて実行させるとともに、バンド画像毎のC,M,Y,K記録データを、上述の割り当ての決定に従って割り当て先の各ノズル20に向けて転送する。この結果、例えば、往路走査、紙送り、復路走査、紙送り、往路走査…というように各処理が順次実行される過程で、記録データに従って各ノズル20から各色ドットが媒体30へ吐出されて、記録データが表現する画像がバンド画像単位で順次媒体30へ記録される。
このようなステップS140や、ステップS140を実行するためのステップS120,S130は、記録ヘッド19の移動および記録ヘッド19による液体の吐出を制御して記録を行う「記録工程」に該当する。また、ステップS120~S140による記録工程を「第1記録制御」とも呼ぶ。つまり、制御部11は、画像の記録のための第1範囲による無彩色の液体の吐出割合を、画像の記録のためのいずれの第2範囲による無彩色の液体の吐出割合よりも高くする第1記録制御を行う。これまでの説明によれば、制御部11は、第1記録制御では、画像の記録のために無彩色の液体を吐出する第1ノズルを、第1範囲に限定している。
4.具体例の説明:
図4Aは、第1記録制御により記録データに基づいて画像IM1が媒体30へ記録される様子を説明するための図であり、記録ヘッド19と媒体30の一部とを示している。図4Aでは、記録ヘッド19を図2よりも簡略化している。図4Aでは、キャリッジ18やノズル20は省略しており、記録ヘッド19における無彩色ノズル群21のうち、符号K1を記した矩形はノズル範囲21K1を示し、同様に、符号K2を記した矩形はノズル範囲21K2を示し、符号K3を記した矩形はノズル範囲21K3を示している。また、記録ヘッド19における有彩色ノズル群22のうち、符号Cを記した矩形はノズル群22Cを示し、符号Mを記した矩形はノズル群22Mを示し、符号Yを記した矩形はノズル群22Yを示している。
また、符号19の隣に括弧書きで記した1~6の数字は、何番目の主走査であるかを示しており、図4Aでは、1回目から6回目までの主走査を実行する各場面における記録ヘッド19を示している。さらに、符号19の近傍に記した白抜きの矢印は、主走査の向きを示しており、図4Aによれば、1回目、3回目、5回目の奇数回の主走査は往路走査であり、2回目、4回目、6回目の偶数回の主走査は復路走査である。図4Aでは、主走査の回を重ねる度に記録ヘッド19が搬送方向D1の上流へ移動しているように見えるが、実際は、主走査と主走査との間の紙送りで媒体30がハンド幅分、下流へ搬送されることで、搬送方向D1における記録ヘッド19と媒体30との位置関係が変化している。
図4Aでは、媒体30のうち、搬送方向D1に沿って並ぶ4つのバンド領域BD1,BD2,BD3,BD4を示している。画像IM1は、複数のバンド画像に亘って一様な無地の画像であり、記録データが規定するCMYKインク夫々の吐出割合は、C=50%、M=40%、Y=0%、K=30%である。簡単に言うと、画像IM1は暗い青系の画像である。このような画像IM1を記録する場合、ステップS120では各バンド画像について、CMYの中で最も吐出割合が低いYが第1有彩色に決定され、ステップS130では各バンド画像について、ノズル群22Yに隣り合うノズル範囲21K3がK記録データの割り当て先、つまり第1範囲に決定される。図4Aでは、記録ヘッド19のうち、記録データの割り当て先となる部分にグレー色を付している。なお、吐出割合が0%、つまり全画素ドットオフである色については、実質的に記録データを記録ヘッド19へ割り当てない状態と同じであるため、記録ヘッド19内のグレー色を付す対象から除外している。
このような図4Aによれば、ステップS140の結果、媒体30のバンド領域BD1は、1回目の主走査である往路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、2回目の主走査である復路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル範囲21K3によるKインクの吐出と、により記録される。同様に、媒体30のバンド領域BD2は、2回目の主走査である復路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、4回目の主走査である復路走査のノズル範囲21K3によるKインクの吐出と、により記録される。つまり図4Aの例では、K記録データに応じたKインクの吐出は、無彩色ノズル群21のうちノズル範囲21K3の各ノズル20のみが行うため、いずれのバンド領域BD1,BD2、BD3,BD4においても、媒体30への各色インクの吐出順がC,M,Kの順となる。従って、各色インクの吐出順序が異なることで生じる色の反転ムラがバンド領域間で生じず、ムラの無い高品質な記録結果が得られる。
図4Bは、第1記録制御により記録データに基づいて画像IM2が媒体30へ記録される様子を説明するための図であり、記録ヘッド19と媒体30の一部とを示している。図4Bや後述の図5A,5B、図7の見方は、図4Aと同じである。よって、図4B、図5A、図5Bおよび図7に関しては、図4Aの説明を適宜準用する。
画像IM2は、複数のバンド画像に亘って一様な無地の画像であり、記録データが規定するCMYKインク夫々の吐出割合は、C=40%、M=0%、Y=50%、K=30%である。簡単に言うと、画像IM2は暗い緑系の画像である。画像IM2を記録する場合、ステップS120では各バンド画像について、CMYの中で最も吐出割合が低いMが第1有彩色に決定され、ステップS130では各バンド画像について、ノズル群22Mに隣り合うノズル範囲21K2がK記録データの割り当て先、つまり第1範囲に決定される。
このような図4Bによれば、ステップS140の結果、媒体30のバンド領域BD1は、1回目の主走査である往路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、2回目の主走査である復路走査のノズル範囲21K2によるKインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。同様に、媒体30のバンド領域BD2は、2回目の主走査である復路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル範囲21K2によるKインクの吐出と、4回目の主走査である復路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。つまり図4Bの例では、K記録データに応じたKインクの吐出は、無彩色ノズル群21のうちノズル範囲21K2の各ノズル20のみが行うため、いずれのバンド領域BD1,BD2、BD3,BD4においても、媒体30への各色インクの吐出順がC,K,Yの順となる。従って、各色インクの吐出順序が異なることで生じる色の反転ムラがバンド領域間で生じず、ムラの無い高品質な記録結果が得られる。
図5Aは、第1記録制御により記録データに基づいて画像IM3が媒体30へ記録される様子を説明するための図であり、記録ヘッド19と媒体30の一部とを示している。画像IM3は、複数のバンド画像に亘って一様な無地の画像であり、記録データが規定するCMYKインク夫々の吐出割合は、C=0%、M=50%、Y=40%、K=30%である。簡単に言うと、画像IM2は暗い赤系の画像である。画像IM3を記録する場合、ステップS120では各バンド画像について、CMYの中で最も吐出割合が低いCが第1有彩色に決定され、ステップS130では各バンド画像について、ノズル群22Cに隣り合うノズル範囲21K1がK記録データの割り当て先、つまり第1範囲に決定される。
このような図5Aによれば、ステップS140の結果、媒体30のバンド領域BD1は、1回目の主走査である往路走査のノズル範囲21K1によるKインクの吐出と、2回目の主走査である復路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。同様に、媒体30のバンド領域BD2は、2回目の主走査である復路走査のノズル範囲21K1によるKインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、4回目の主走査である復路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。つまり図5Aの例では、K記録データに応じたKインクの吐出は、無彩色ノズル群21のうちノズル範囲21K1の各ノズル20のみが行うため、いずれのバンド領域BD1,BD2、BD3,BD4においても、媒体30への各色インクの吐出順がK,M,Yの順となる。従って、各色インクの吐出順序が異なることで生じる色の反転ムラがバンド領域間で生じず、ムラの無い高品質な記録結果が得られる。
図5Bは、第1記録制御により記録データに基づいて画像IM4が媒体30へ記録される様子を説明するための図であり、記録ヘッド19と媒体30の一部とを示している。画像IM4は、複数のバンド画像に亘って一様な無地の画像であり、記録データが規定するCMYKインク夫々の吐出割合は、C=35%、M=35%、Y=25%、K=20%である。簡単に言うと、画像IM4は暗いグレー系の画像である。画像IM4を記録する場合、ステップS120では各バンド画像について、CMYの中で最も吐出割合が低いYが第1有彩色に決定され、ステップS130では各バンド画像について、ノズル群22Yに隣り合うノズル範囲21K3がK記録データの割り当て先、つまり第1範囲に決定される。
このような図5Bによれば、ステップS140の結果、媒体30のバンド領域BD1は、1回目の主走査である往路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、2回目の主走査である復路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、同じ3回目の主走査のノズル範囲21K3によるKインクの吐出と、により記録される。一方、媒体30のバンド領域BD2は、2回目の主走査である復路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、4回目の主走査である復路走査のノズル範囲21K3によるKインクの吐出と、同じ4回目の主走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。
図5Bの例では、K記録データに応じたKインクの吐出は、無彩色ノズル群21のうちノズル範囲21K3の各ノズル20のみが行う。往路走査、復路走査および往路走査で記録されるバンド領域BD1,BD3は、各色インクの吐出順がC,M,Y,Kの順となり、復路走査、往路走査および復路走査で記録されるバンド領域BD2,BD4は、各色インクの吐出順がC,M,K,Yの順となる。つまり、奇数番目のバンド領域と偶数番目のバンド領域とでは、YインクとKインクとの吐出順が逆になる。
そのため、図5Bの例では、奇数番目のバンド領域と偶数番目のバンド領域との間に生じる色の反転ムラを完全に無くすことは難しい。しかしながら、画像IM4においてYインクは有彩色の中で最も吐出割合が低い第1有彩色であり、記録結果の色調に与える影響度合いは他の有彩色よりも小さい。そのため、第1有彩色とKとの吐出順がバンド領域間で逆であっても、第1有彩色以外の有彩色とKとの吐出順がバンド領域間で逆である場合に比べれば、視認される反転ムラの程度を軽減できる。なお、図5Bや後述の図7では、媒体30のバンド領域間で色の反転ムラが生じ得ることを判り易く表現しているが、実際にこれほどはっきりとしたムラが生じる訳ではない。
5.まとめ:
このように本実施形態によれば、記録装置10は、媒体30へ液体を吐出可能な複数のノズル20が第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッド19と、媒体30を搬送する搬送部17と、記録ヘッド19の移動および記録ヘッド19による液体の吐出を制御する制御部11と、を備える。記録ヘッド19は、複数のノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズル群と、を有し、複数の第2ノズル群は第1方向に沿って配置され、第1ノズル群と第2ノズル群とは第1方向に交差する第2方向に沿って配置されている。制御部11は、記録ヘッド19の第2方向に沿う往路移動に伴い記録ヘッド19に液体を吐出させる主走査である往路走査と、記録ヘッド19と媒体30との第1方向における相対移動である副走査と、記録ヘッド19の第2方向に沿う復路移動に伴い記録ヘッド19に液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、媒体30におけるバンド領域へ複数回の主走査を実行して画像を記録する。この場合に、制御部11は、複数の有彩色の液体のうち画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の有彩色のうち第1有彩色以外の有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、画像の記録のための第1範囲による無彩色の液体の吐出割合を、画像の記録のためのいずれの第2範囲による無彩色の液体の吐出割合よりも高くする第1記録制御を行う。
第1記録制御によれば、画像の記録のための第1範囲による無彩色の液体の吐出割合は、当該画像の記録のためのいずれの第2範囲による無彩色の液体の吐出割合よりも高い。従って、バンド領域間における色の反転ムラを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、制御部11は、第1記録制御では、画像の記録のために無彩色の液体を吐出する第1ノズルを第1範囲に限定する。つまり、第2範囲による無彩色の液体の吐出割合を0にする。
このような構成によれば、インクの吐出順が各バンド領域で同じになり易いため、バンド領域間における色の反転ムラを抑制したり解消したりすることができる。また、バンド領域に対する無彩色の液体の吐出が第1範囲のみで実行されるため、1つのバンド領域に対して1回の主走査で無彩色の液体吐出が完了する。従って、バンド領域において、往路走査と復路走査との液体着弾位置のずれや紙送りの誤差に起因する画質劣化、特にKインクを多く使用して記録される文字や罫線の劣化を、回避することができる。
なお、有彩色の吐出割合の比較結果によっては、吐出割合が最も低い有彩色が複数の場合もある。例えば、あるバンド画像に関して、CおよびMの吐出割合が同率かつ最低である場合、割り当て決定部12cは、ステップS120において、当該バンド画像に関して便宜的にCとMのどちらか一方を第1有彩色に決定し、ステップS130以降に進めばよい。ただし、画像において同じような色調のバンド画像が連続する状況で、あるバンド領域に関して、吐出割合が同率かつ最低であるうちの1つの有彩色を第1有彩色に決定した場合は、他のバンド領域でも同じ有彩色を第1有彩色に決定することが好ましい。
本実施形態によれば、一例として、有彩色ノズル群21は3色以上の奇数の有彩色の夫々に対応する第2ノズル群により構成されている。図2によれば、有彩色の液体はCMYインクの3色である。また、有彩色ノズル群21が吐出する有彩色は、例えば、CMYインクにライトシアンインクやライトマゼンタインクを加えた5色等であってもよい。
これまでは主に、第1記録制御では、画像の記録のために無彩色の液体を吐出する第1ノズルを第1範囲に限定する場合について説明したが、制御部11は、第2範囲の第1ノズルで無彩色の液体を吐出することを禁止しなくてもよい。つまり、ステップS130では、割り当て決定部12cは、K記録データの割り当て先を、第1有彩色に応じた位置の第1範囲と、第1有彩色以外の有彩色に応じた位置の第2範囲とに決定してもよい。
例えば、あるバンド画像の第1有彩色がYであるとする。この場合、当該バンド画像にとっては、無彩色ノズル群21のうち、ノズル群22Yに隣り合うノズル範囲21K3が第1範囲であり、ノズル範囲21K1およびノズル範囲21K2が第2範囲である。そこで、割り当て決定部12cは、当該バンド画像のK記録データのうち、所定割合の画素を第1範囲であるノズル範囲21K3に割り当て、K記録データのうち当該所定割合の画素以外の残りの画素を、第2範囲であるノズル範囲21K1及び又はノズル範囲21K2に割り当てることを決定しステップS140へ進む。ここで言う所定割合とは、少なくとも半分より多い割合であるが、本実施形態の趣旨に鑑みれば、100%には達しないがある程度100%に近い割合と考えてよい。例えば、バンド画像のK記録データのうち90%の画素を第1範囲であるノズル範囲21K3に割り当てるとともに、残り10%の画素を、第2範囲であるノズル範囲21K1とノズル範囲21K2とのいずれか一方に全て割り当てたり、半分ずつノズル範囲21K1とノズル範囲21K2とに割り当てたりする。
本実施形態は、装置やシステムに限らず、装置やシステムが実行する方法や、方法をプロセッサーに実行させるプログラム12といった各種カテゴリーの発明を開示する。
例えば、媒体30へ液体を吐出可能な複数のノズル20が第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッド19と、媒体30を搬送する搬送部17と、を有する記録装置10による記録方法であって、記録ヘッド19は、複数のノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズル群と、を有し、複数の第2ノズル群は第1方向に沿って配置され、第1ノズル群と第2ノズル群とは第1方向に交差する第2方向に沿って配置されており、記録ヘッド19の移動および記録ヘッド19による液体の吐出を制御して記録を行う記録工程を有する。記録工程では、記録ヘッド19の第2方向に沿う往路移動に伴い記録ヘッド19に液体を吐出させる主走査である往路走査と、記録ヘッド19と媒体30との第1方向における相対移動である副走査と、記録ヘッド19の第2方向に沿う復路移動に伴い記録ヘッド19に液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、媒体30におけるバンド領域へ複数回の主走査を実行して画像を記録する。この場合、複数の有彩色の液体のうち画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の有彩色のうち第1有彩色以外の有彩色に対応する第2ノズル群に対して、第1ノズル群のうち第2方向において隣り合う第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、画像の記録のための第1範囲による無彩色の液体の吐出割合を、画像の記録のためのいずれの第2範囲による無彩色の液体の吐出割合よりも高くする。
6.変形例:
本実施形態に含まれる変形例を説明する。各変形例の組み合わせも当然に本実施形態に含まれる。
第1変形例:
画像において、複数の有彩色の吐出割合に殆ど差が無い場合は、K記録データの割り当て先を第1範囲にしても、逆に第2範囲にしても、色の反転ムラを抑制する効果は殆ど変らない。つまり、有彩色の吐出割合の差が小さい場合は、第1記録制御を実行する意味が薄い。このような状況を鑑みて、第1変形例として、制御部11は、画像の記録に関する複数の有彩色の液体の吐出割合の差が所定のしきい値を超える場合に、第1記録制御を行い、前記差が前記しきい値以下である場合は、第1ノズル群を構成する、複数の第2ノズル群と第2方向において隣り合う複数の範囲のうち、副走査により記録ヘッド19に対して媒体30が変位する副走査方向の上流側の範囲を画像の記録のための無彩色の液体の吐出に用いる「第2記録制御」を行う、としてもよい。図2の構成においては、搬送方向D1が、記録ヘッド19に対して媒体30が変位する副走査方向である。
図6は、制御部11がプログラム12に従って実行する、変形例にかかる記録制御処理をフローチャートにより示している。図6については、図3のフローチャートと共通する説明は適宜省略する。ステップS110の後、ステップS115では、記録モード判定部12aは、第1記録制御と第2記録制御とのうちいずれを実行すべきか判定し、第1記録制御を実行すべきであれば“Yes”の判定からステップS120へ進む。一方、第2記録制御を実行すべきであれば“No”の判定からステップS135へ進む。上述したように、ステップS120,S130およびその後のステップS140は第1記録制御である。一方、ステップS135およびその後のステップS140は第2記録制御に該当する。
第1記録制御を第1記録モードと呼び、第2記録制御を第2記録モードと呼んでもよい。従って、記録モード判定部12aは、ステップS115において、実行すべき記録モードを判定、選択していると言える。記録モード判定部12aは、ステップS115において、記録データに基づいて複数の有彩色の液体の吐出割合の差が所定のしきい値を超えるか否かを判定する。具体的には、複数の有彩色のうち、吐出割合が最高の有彩色と最低の有彩色との吐出割合の差がしきい値を超えるか否かを判定する。このような差がしきい値を超えれば、第1記録制御を実行すべきと判定し、ステップS120へ処理を進める。一方、当該差が当該しきい値以下であれば、第2記録制御を実行すべきと判定し、ステップS135へ処理を進める。
ステップS115に用いるしきい値の設定は様々であるが、例えば、しきい値=9%であり、画像においてCMYK夫々の吐出割合が、C=40%、M=35%、Y=40%、K=20%であるとする。この場合、CまたはYの吐出割合40%とMの吐出割合35%との差5%がしきい値以下であるため、ステップS115では“No”の判定となり、第2記録制御が行われる。これまでの説明に従えば、ステップS115の判定もバンド画像毎に行う。つまり、バンド画像毎に、第1記録制御で記録されたり第2記録制御で記録されたりする。ただし、画像において同じような色調の各領域は、ステップS115の判定結果も同じとなるため、同じように第1記録制御又は第2記録制御が行われる。
ステップS135では、割り当て決定部12cは、K記録データの割り当て先とする無彩色ノズル群21内の範囲を、無彩色ノズル群21における複数のノズル範囲21K1,21K2,21K3のうち副走査方向の上流側の範囲、すなわち図2の例によればノズル範囲21K1に決定する。以下では、ノズル範囲21K1を「最上流範囲」とも呼ぶ。
図7は、第2記録制御により記録データに基づいて画像IM5が媒体30へ記録される様子を説明するための図であり、記録ヘッド19と媒体30の一部とを示している。画像IM5は、複数のバンド画像に亘って一様な無地の画像であり、記録データが規定するCMYKインク夫々の吐出割合は、C=40%、M=35%、Y=40%、K=20%である。このような画像IM5は有彩色インクの吐出割合の差が小さいため、各バンド画像についてステップS115において“No”、すなわち第2記録制御が選択される。そのため、画像IM5を記録する場合、ステップS135で各バンド画像について、最上流範囲であるノズル範囲21K1がK記録データの割り当て先に決定される。
このような図7によれば、ステップS135を経たステップS140の結果、媒体30のバンド領域BD1は、1回目の主走査である往路走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、同じ1回目の主走査のノズル範囲21K1によるKインクの吐出と、2回目の主走査である復路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。一方、媒体30のバンド領域BD2は、2回目の主走査である復路走査のノズル範囲21K1によるKインクの吐出と、同じ2回目の主走査のノズル群22CによるCインクの吐出と、3回目の主走査である往路走査のノズル群22MによるMインクの吐出と、4回目の主走査である復路走査のノズル群22YによるYインクの吐出と、により記録される。
図7の例では、K記録データに応じたKインクの吐出はノズル範囲21K1の各ノズル20のみが行う。往路走査、復路走査および往路走査で記録されるバンド領域BD1,BD3は、各色インクの吐出順がC,K,M,Yの順となり、復路走査、往路走査および復路走査で記録されるバンド領域BD2,BD4は、各色インクの吐出順がK,C,M,Yの順となる。つまり、奇数番目のバンド領域と偶数番目のバンド領域とでは、CインクとKインクとの吐出順が逆になる。そのため、図7では奇数番目のバンド領域と偶数番目のバンド領域との間に生じる色の反転ムラを完全に無くすことは難しい。
しかしながら、第2記録制御によれば、K記録データの割り当て先を最上流範囲とすることで、第1記録制御とは別のメリットが生じる。つまり、K記録データの割り当て先を最上流範囲とすることで、各バンド領域に対してKインクをできるだけ早い順番で吐出することができる。これにより、無彩色インクが有彩色インクに対して重ねて吐出されることで生じる無彩色インクの滲みを極力無くし、各バンド領域で無彩色を安定させることができる。特に、無彩色インクを多用して記録される文字や罫線の品質劣化を防ぐことができる。このように第1変形例によれば、第1記録制御の効果が得られ易い状況であれば第1記録制御を実行し、第1記録制御の効果が得られ難い状況であれば第2記録制御を実行して第2記録制御による効果を享受することができる。
第1変形例について補足説明する。
複数の有彩色の液体の吐出割合の差がしきい値以下であったとしても、吐出割合が最も低い有彩色の吐出割合が0%であれば、例外的に、記録モード判定部12aは、ステップS115において、第1記録制御を実行すべきと判定しステップS120へ処理を進めるとしてもよい。例えば、画像において、CMYK夫々の吐出割合がC=7%、M=5%、Y=0%、K=30%といったような場合である。この場合、Cの吐出割合7%とYの吐出割合0%との差7%がしきい値以下であるが、Yに対応するノズル群22Yに隣り合うノズル範囲21K3にK記録データを割り当てれば、各バンド領域においてインクの吐出順がC,M,Kとなり、第1記録制御による効果が的確に発揮される。
第2変形例:
記録に用いる媒体30が、液体が滲み易い種別であるとき、色の反転ムラが目立ち易く、一方、液体が滲み難い種別であるとき、色の反転ムラがあまり目立たないと言える。そこで、第2変形例として、制御部11は、媒体30の種別が所定の基準よりも液体が滲み易い種別である場合に、第1記録制御を行い、媒体30の種別が前記基準よりも液体が滲み難い種別である場合は、第1ノズル群を構成する、複数の第2ノズル群と第2方向において隣り合う複数の範囲のうち、副走査により記録ヘッド19に対して媒体30が変位する副走査方向の上流側の範囲を画像の記録のための無彩色の液体の吐出に用いる第2記録制御を行う、としてもよい。
第2変形例も図6のフローチャートを参照して説明する。
ステップS115では、記録モード判定部12aは、第1記録制御と第2記録制御とのうちいずれを実行すべきか判定し、第1記録制御を実行すべきであれば“Yes”の判定からステップS120へ進み、第2記録制御を実行すべきであれば“No”の判定からステップS135へ進む。第1記録制御、第2記録制御については、既に説明した通りである。
第2変形例では記録モード判定部12aは、ステップS115において、搬送部17が搬送の対象とする媒体30の種別が、所定の基準よりも液体が滲み易い「第1種別」であるか、前記基準よりも液体が滲み難い「第2種別」であるかを判定する。第1種別に該当する媒体30のグループ、第2種別に該当する媒体30のグループは予め決められているため、記録モード判定部12aは、搬送部17が搬送の対象とする媒体30の種別を取得し、取得した種別が第1種別と第2種別とのどちらに該当するかを判定すればよい。媒体30の種別の取得方法は特に問わない。記録モード判定部12aは、例えば、ユーザーによる操作受付部14を通じた入力により媒体30の種別を取得したり、搬送前の媒体30がストックされたトレイや搬送部17による媒体30の搬送経路に設けられた不図示の媒体センサーによる検知信号に応じて、媒体30の種別を取得したりする。
記録モード判定部12aは、媒体30の種別が第1種別であれば、第1記録制御を実行すべきと判定し、ステップS120へ処理を進める。一方、媒体30の種別が第2種別であれば、第2記録制御を実行すべきと判定し、ステップS135へ処理を進める。このように第2変形例によれば、第1記録制御の効果が得られ易い状況であれば第1記録制御を実行し、第1記録制御の効果が得られ難い状況であれば第2記録制御を実行して第2記録制御による効果を享受することができる。
第1変形例と第2変形例とを組み合わせることも可能である。記録モード判定部12aは、例えば、媒体30の種別が第1種別であり、かつ、記録データに基づいて複数の有彩色の液体の吐出割合の差が所定のしきい値を超える場合に、ステップS115で“Yes”と判定し、媒体30の種別が第2種別であるか、又は複数の有彩色の液体の吐出割合の差がしきい値以下である場合に、ステップS115で“No”と判定してもよい。
第3変形例:
キャリッジ18は、主走査方向D2に沿った往復移動に加えて、主走査方向D2に交差する副走査方向に沿った往復移動を実行可能であってもよい。副走査方向は第1方向である。これまでは、主走査と主走査との間の副走査は、搬送部17が媒体30を下流へ紙送りするとしたが、替わりに、主走査と主走査との間に、キャリッジ18が搬送方向D1の上流に向けてバンド幅分の距離を移動して副走査を実現してもよい。つまり、静止中の媒体30の面と平行な面内をキャリッジ18が2次元的に移動することにより複数のバンド領域分の記録を完成させ、キャリッジ18が元の位置に戻り、搬送部17が複数のバンド領域分に相当する搬送を実行した上で、再びキャリッジ18の2次元的な移動の開始により複数のバンド領域分の記録を実行する、といった構成であってもよい。
さらに、キャリッジ18が静止中の媒体30に対して主走査方向および副走査方向に沿って2次元的に移動して複数のバンド領域分の記録を実行する構成においては、搬送部17による媒体30の搬送方向は、図2に示すような方向D1ではなく、主走査方向D2と平行な向きであってもよい。
10…記録装置、11…制御部、12…プログラム、12a…記録モード判定部、12b…記録データ生成部、12c…割り当て決定部、12d…記録制御部、13…表示部、14…操作受付部、15…記憶部、16…通信IF、17…搬送部、18…キャリッジ、19…記録ヘッド、20…ノズル、21…無彩色ノズル群、21K1,21K2,21K3…ノズル範囲、22…有彩色ノズル群、22C,22M,22Y…ノズル群、30…媒体、BD,BD1,BD2,BD3,BD4…バンド領域、IM1,IM2,IM3,IM4,IM5…画像

Claims (5)

  1. 媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッドと、
    前記媒体を搬送する搬送部と、
    前記記録ヘッドの移動および前記記録ヘッドによる液体の吐出を制御する制御部と、を備え、
    前記記録ヘッドは、複数の前記ノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の前記第2ノズル群と、を有し、
    複数の前記第2ノズル群は前記第1方向に沿って配置され、
    前記第1ノズル群と前記第2ノズル群とは前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置されており、
    前記制御部は、
    前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う往路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である往路走査と、前記記録ヘッドと前記媒体との前記第1方向における相対移動である副走査と、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う復路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、前記媒体におけるバンド領域へ複数回の前記主走査を実行して画像を記録する場合に、
    複数の前記有彩色の液体のうち前記画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の前記有彩色のうち前記第1有彩色以外の有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、
    前記画像の記録のための前記第1範囲による前記無彩色の液体の吐出割合を、前記画像の記録のためのいずれの前記第2範囲による前記無彩色の液体の吐出割合よりも高くする第1記録制御を行う、ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記制御部は、
    前記画像の記録に関する複数の前記有彩色の液体の吐出割合の差が所定のしきい値を超える場合に、前記第1記録制御を行い、
    前記差が前記しきい値以下である場合は、前記第1ノズル群を構成する、複数の前記第2ノズル群と前記第2方向において隣り合う複数の範囲のうち、前記副走査により前記記録ヘッドに対して前記媒体が変位する副走査方向の上流側の範囲を前記画像の記録のための前記無彩色の液体の吐出に用いる第2記録制御を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御部は、
    前記媒体の種別が所定の基準よりも液体が滲み易い種別である場合に、前記第1記録制御を行い、
    前記媒体の種別が前記基準よりも液体が滲み難い種別である場合は、前記第1ノズル群を構成する、複数の前記第2ノズル群と前記第2方向において隣り合う複数の範囲のうち、前記副走査により前記記録ヘッドに対して前記媒体が変位する副走査方向の上流側の範囲を前記画像の記録のための前記無彩色の液体の吐出に用いる第2記録制御を行う、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御部は、前記第1記録制御では、前記画像の記録のために前記無彩色の液体を吐出する前記第1ノズルを前記第1範囲に限定する、ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 媒体へ液体を吐出可能な複数のノズルが第1方向に配置されたノズル群を複数有する記録ヘッドと、前記媒体を搬送する搬送部と、を有する記録装置による記録方法であって、
    前記記録ヘッドは、複数の前記ノズル群として、無彩色の液体を吐出する複数の第1ノズルが配置された第1ノズル群と、有彩色の液体を吐出する複数の第2ノズルが配置された複数の第2ノズル群であって互いに異なる有彩色の液体を吐出する複数の前記第2ノズル群と、を有し、
    複数の前記第2ノズル群は前記第1方向に沿って配置され、
    前記第1ノズル群と前記第2ノズル群とは前記第1方向に交差する第2方向に沿って配置されており、
    前記記録ヘッドの移動および前記記録ヘッドによる液体の吐出を制御して記録を行う記録工程を有し、
    前記記録工程では、
    前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う往路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である往路走査と、前記記録ヘッドと前記媒体との前記第1方向における相対移動である副走査と、前記記録ヘッドの前記第2方向に沿う復路移動に伴い前記記録ヘッドに液体を吐出させる主走査である復路走査とにより、前記媒体におけるバンド領域へ複数回の前記主走査を実行して画像を記録する場合に、
    複数の前記有彩色の液体のうち前記画像の記録のための吐出割合が最も低い第1有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第1範囲、複数の前記有彩色のうち前記第1有彩色以外の有彩色に対応する前記第2ノズル群に対して、前記第1ノズル群のうち前記第2方向において隣り合う前記第1ノズルの範囲を第2範囲としたとき、
    前記画像の記録のための前記第1範囲による前記無彩色の液体の吐出割合を、前記画像の記録のためのいずれの前記第2範囲による前記無彩色の液体の吐出割合よりも高くする、ことを特徴とする記録方法。
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