JP2016198947A - 印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷画像の品質を高めることを可能にした印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラムを提供する。
【解決手段】重畳画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、通常画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、単位領域当たりにおける印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、分版部92は、画像データのなかで通常画像領域に対応するデータから生成された通常画像データD1と、重畳画像領域に対応するデータから生成された重畳画像データD2とを用い、総階調値が所定値以下である各単位領域に対し、重畳画像データD2から生成する重畳変換データDBに基づくインク量が通常画像データD1から生成する通常変換データDAに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラムに関する。
インクジェット式プリンターの一例であるシリアルプリンターは、吐出ヘッドの走査と、記録媒体の搬送とを交互に繰り返す。吐出ヘッドの走査では、吐出ヘッドが走査方向に沿って走査されながらインクが吐出され、それによって、走査方向に沿って並ぶドットからなるバンド画像が、例えば、走査ごとに1つずつ記録媒体に形成される。記録媒体の搬送では、搬送方向に所定の幅だけ記録媒体が搬送され、それによって、先に形成されたバンド画像の搬送方向とは反対方向に、後に形成されるべきバンド画像の位置が設定される。
上記バンド画像の形成を1回ずつ繰り返すバンド印刷では、互いに隣り合うバンド画像の境界に隙間が形成されやすく、また、境界とそれ以外の領域との間では、印刷画像の濃度、色相、明度、彩度などが変わりやすい。そこで、バンド印刷が形成する印刷画像の品質を高める方策の一つとして、互いに隣り合うバンド画像の端部同士を重ねる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−12390号公報
ところで、単位面積あたりに吐出されるインク量は、例えば、デューティとして定められ、印刷画像の濃度、色相、明度、彩度などは、このデューティの大きさによって変わる。デューティが定められる単位領域は、例えば、複数の印刷画素から構成される領域であり、各印刷画素に形成されるべきドットの大きさや、単位領域に形成されるべきドットの数は、このデューティの大きさによって変わる。例えば、単位領域に対応付けられたCMYK値が中間値であるとき、50%程度のデューティがこの単位領域に設定され、それによって、ドットが形成される印刷画素とドットが形成されない印刷画素とが単位領域に形成される。そして、上述したバンド画像の端部同士が重なる領域である重畳領域に対しても、上述と同様に、デューディは設定される。
一方で、吐出ヘッドが走査されながらインクが吐出される構成においては、ドットが形成されるべき印刷画素の位置と、実際に形成されたドットの位置との間のずれ量が、走査方向において、吐出ヘッドの走査ごと、すなわち、バンド画像ごとに異なりやすい。また、バンド画像の形成が搬送ごとに繰り返される構成においても、ドットが形成されるべき画素の位置と、実際に形成されたドットの位置との間のずれ量が、搬送方向において、記録媒体の搬送ごと、すなわち、これもまたバンド画像ごとに異なりやすい。そして、上述した重畳領域では、先に形成されたバンド画像と、後に形成されたバンド画像との間において、印刷画素に対するドットのずれ量が異なるため、後に形成されたドットが、先に形成されたドットに重なるように、ドットの位置にずれが生じてしまう場合がある。このようなドットの位置のずれが生じると、ドットが形成されない印刷画素が重畳領域において増えてしまい、結果として、本来必要とされる濃度よりも画像の濃度が薄くなる現象である白スジが発生する。
なお、重畳領域において上述のように印刷画像の品質が低下する実情は、シリアルプリンターに限らず、吐出ヘッドごとのバンド画像が重なる重畳領域や、吐出ヘッドの走査ごとのバンド画像が重なる重畳領域を形成する装置であれば、例えば、ラインプリンターやページプリンターであっても概ね共通している。また、重畳領域において印刷画像の品質が低下することは、デューティを定める単位面積の大きさに関わらず、例えば、単位面積あたりに吐出されるインク量を印刷画素ごとに定める装置であっても共通する課題である。
本発明は、印刷画像の品質を高めることを可能にした印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラムを提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、および、その作用効果について記載する。
上記課題を解決する印刷制御装置は、第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成するデータ分割部と、前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換する色変換部と、前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定する確定部とを備え、前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、前記色変換部は、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う。
上記課題を解決する印刷制御方法は、印刷制御装置が、第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成することと、前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換することと、前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定することとを含み、前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、前記色変換では、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う。
上記課題を解決する印刷制御プログラムは、印刷制御装置を、第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成するデータ分割部と、前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換する色変換部と、前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定する確定部として機能させる印刷制御プログラムであって、前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第
1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、前記色変換部は、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う。
上記各構成において、総階調値が所定値以下の各単位領域のなかで第2画像領域を再現する領域とは、インクが吐出されない印刷画素を含みやすく、それゆえに、上述した白スジを発生させやすい。この点で、総階調値が所定値以下の単位領域のなかで、走査回数が多い単位領域ほど、単位領域に吐出されるインク量が大きいように、上述した色変換部は色変換を行う。結果として、白スジを発生させやすい各単位領域に対しインク量を大きくすることが可能であるため、白スジの発生を抑えることが可能であり、ひいては、印刷画像の品質を高めることが可能である。
上記印刷制御装置において、前記色変換部は、第1色変換テーブルを用いて前記第1変換データを生成するとともに、前記第1色変換テーブルとは異なる第2色変換テーブルを用いて第2変換データを生成することが好ましい。
上記構成によれば、前記第1変換データと第2色変換データとは、予め設定された別々の色変換テーブルに基づいて生成される。それゆえに、白スジを発生させやすい単位領域に対しインク量を大きくすることの再現性が高められる。
上記印刷制御装置において、前記色変換部は、前記総階調値が前記所定値よりも大きい各単位領域に対し、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも小さくなるように色変換を行うことが好ましい。
上記構成において、総階調値が第2設定値以上の各単位領域のなかで第2画像領域を再現する領域とは、インクが吐出されない印刷画素が少なく、それゆえに、上述した黒スジを発生させやすい。この点で、総階調値が第2設定値以上の単位領域のなかで、走査回数が多い単位領域ほど、単位領域に吐出されるインク量が小さいように、上記色変換部は色変換を行う。結果として、黒スジを発生させやすい単位領域に対しインク量を小さくすることが可能であるため、黒スジの発生を抑えることが可能であり、ひいては、印刷画像の品質をさらに高めることが可能である。
上記印刷制御装置において、前記色変換部は、前記第2変換データに基づくインク量が記録媒体の種別ごとに変わるように、前記記録媒体の種別ごとに異なる色変換を行うことが好ましい。
上記構成によれば、第2画像データの色変換が記録媒体の種別ごとに異なるため、第2画像データの色変換の態様が変わらない構成と比べ、記録媒体の種別に合わせた色変換が可能でもある。
上記印刷制御装置において、前記色変換部は、前記第2変換データに基づくインク量がインクの種別ごとに変わるように、前記インクの種別ごとに異なる色変換を行うことが好ましい。
上記構成によれば、第2画像データの色変換がインクの種別ごとに異なるため、第2画像データの色変換の態様が変わらない構成と比べ、記録媒体の種別に合わせた色変換が可能でもある。
一実施形態における印刷制御装置と印刷装置との接続の形態を示す構成図。 吐出ヘッドが備えるノズルと駆動素子との配置を示す平面図。 ドットの位置とノズルの位置との関係を、重畳領域を中心に示す相関図。 重畳領域におけるドットと印刷画素との位置関係の一例を示す相関図。 白スジが形成されたときのドットの位置の一例を示すドットの配置図。 重畳領域におけるドットと印刷画素との位置関係の一例を示す相関図。 白スジが形成されたときのドットの位置の他の例を示すドットの配置図。 プリンター、および、コンピューターの電気的な構成を示すブロック図。 階調値増減率と総階調値との関係を示すグラフ。 単位面積におけるドットと各デューティとの関係を示す相関図。 階調値とドット発生率との関係を示すグラフ。 変形例におけるドットの位置とノズルの位置との関係を示す相関図。 変形例における階調値増減率と総階調値との関係を示すグラフ。 変形例における階調値増減率と総階調値との関係を示すグラフ。
以下、印刷制御装置、印刷制御方法、および、印刷制御プログラムを具体化した一実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態には、印刷制御装置と印刷装置とが別体である例を示すが、これらは一体として構成されてもよい。
図1が示すように、コンピューター10と情報提供サーバー20とは、インターネットやLAN等のネットワークNWに接続される。コンピューター10は、印刷制御プログラムの一例であるプリンタードライバーの送信を情報提供サーバー20に要求する。情報提供サーバー20は、コンピューター10からの要求に応じ、プリンタードライバーをコンピューター10へ送信する。コンピューター10は、情報提供サーバー20から送信されたプリンタードライバーを受信し、受信されたプリンタードライバーを記憶部に格納する。なお、印刷制御プログラムの一例であるプリンタードライバーは、コンピューター10の記憶部に予め格納されてもよいし、コンピューター10によって読み取り可能にした記録媒体や外部記憶装置に予め記憶されてもよい。
コンピューター10は、ディスプレイ11を備え、ディスプレイ11は、印刷条件を設定するためのユーザーインターフェース画面を表示する。また、コンピューター10は、例えば、キーボードやタッチパッドなどの各種の操作部12を備え、操作部12は、ユーザーによる操作部12の操作を通じ、印刷条件を入力する。印刷条件は、例えば、記録媒体Pのサイズや印刷画像の解像度などを含む。
コンピューター10は、印刷装置の一例であるプリンター30と伝送路13によって通信可能に接続される。伝送路13は、有線、あるいは、無線による通信経路であって、印刷ジョブデータPDをコンピューター10からプリンター30へ転送する。
プリンター30は、例えば、インクジェット式のシリアルプリンターである。プリンター30が備えるフレーム32の底部には、記録媒体Pを支持する支持台33が配置される。支持台33の上方には、支持台33の長手方向に沿って延びるガイド部材34が、ガイド部材34の両端部をフレーム32に支持された状態で架設される。ガイド部材34には、キャリッジ35が走査方向Xに沿って往復動可能な状態で支持される。キャリッジ35のなかで支持台33と対向可能な位置には、吐出ヘッド36が配置される。また、キャリッジ35には、インクを収容した例えば4つの液体収容体37が装着される。なお、各液体収容体37が収容するインクとして、以下では、黒(K)のインク、シアン(C)のインク、マゼンタ(M)のインク、および、イエロー(Y)のインクを例示する。
フレーム32の走査方向Xにおける両端部には、駆動プーリー38、および、従動プーリー39が回転自在な状態で支持される。駆動プーリー38には、キャリッジ35の動力源になるCRモーター40の出力軸が連結される。駆動プーリー38、および、従動プーリー39には、無端環状のタイミングベルト41が掛装される。CRモーター40の駆動力は、タイミングベルト41を通じてキャリッジ35に伝達される。キャリッジ35は、こうした駆動力の伝達を通じ、ガイド部材34にガイドされながら走査方向Xに沿って往復移動する。
プリンター30には、PFモーター42と、PFモーター42の駆動力によって回転する各種のローラーとが搭載される。PFモーター42が駆動するとき、各種のローラーは搬送方向Yに沿って記録媒体Pを搬送する。搬送方向Yは、走査方向Xと交差する方向、好ましくは、直交する方向である。
次に、図2を参照し、吐出ヘッド36の構成を説明する。
図2が示すように、吐出ヘッド36の底面であるノズル開口面36Sには、4列のノズル列が形成されている。各ノズル列は、1列ずつ1つのインクに対応付けられている。例えば、ノズル開口面36Sには、黒(K)に対応するノズル列と、シアン(C)に対応するノズル列と、マゼンタ(M)に対応するノズル列と、イエロー(Y)に対応するノズル列とが形成されている。各ノズル列は、図中上下方向である搬送方向Yに沿って、一定のノズルピッチを空け、例えば、一列に配列された♯1〜♯360で示される計360個のノズル36Nによって構成される。なお、ノズル列を構成するノズル36Nの配置は、1本の直線上にノズル36Nが並ぶ1列状配列に限らず、2本の直線上の各々にノズルが並び、かつ、2本の直線上においては列方向に沿って半ピッチずつ離れた位置にノズルが並ぶ千鳥配列であってもよい。また、一列のノズル列を構成するノズル36Nの数は、複数であればよく、360個よりも少なくてもよいし、360個よりも多くてもよい。
吐出ヘッド36は、各ノズル36Nに対し1つずつ駆動素子36Dを内蔵する。駆動素子36Dは、ノズル36Nが延びる方向において、ノズル36Nの開口と対向する位置に配置される。なお、図2においては、ノズル36Nと駆動素子36Dとの対応付けを説明する便宜から、吐出ヘッド36の外側に駆動素子36Dが模式的に描かれている。1つのノズル36Nと、そのノズル36Nに対応付けられた1つの駆動素子36Dとによって、1つの吐出部36Iが構成される。吐出ヘッド36は、複数の吐出部群36Gを備え、各吐出部群36Gは、1つのノズル列と、そのノズル列を構成する各ノズル36Nに対応付けられた駆動素子36Dとから構成される。1つのノズル列が360個のノズル36Nから構成される吐出ヘッド36において、各吐出部群36Gは360個の吐出部36Iから構成される。
次に、図3を参照し、ノズル36Nの位置とドットの位置との関係について説明する。
吐出ヘッド36が行う複数の走査のなかで、任意の先行する走査が先行走査であり、その先行走査の次に行われる後行する走査が後行走査である。図3には、先行走査で形成されるドットが黒丸で示され、後行走査で形成されるドットが白丸で示される。また、図3には、通常領域と重畳領域との差異を示す便宜から、先行走査を行うノズル列が四角枠で囲まれ、後行走査を行うノズル列が四角枠で囲まれていない。また、図3には、ノズル列のなかの一部のノズル36N、および、それによって形成されるドットのみが例示されている。そして、これらのノズル36Nによって全ての印刷画素にドットが形成される印刷画像が例示されている。
図3が示すように、プリンター30が行う重畳印刷において、吐出部群36Gが先行走査で形成する画像は、1つのバンド画像51である。また、吐出部群36Gが後行走査で形成する画像は、1つのバンド画像52である。これらバンド画像51の端部とバンド画
像52の端部とは、互いに重畳する。
バンド画像51とバンド画像52とが位置する領域の中で、バンド画像51とバンド画像52とが互いに重畳する領域は、1つの重畳領域SDである。これに対し、バンド画像51が位置する領域の中で、重畳領域SD以外の領域は、1つの通常領域SSである。また、バンド画像52が位置する領域の中で、重畳領域SD以外の領域も、1つの通常領域SSである。重畳領域SDに形成される画像は、先行走査と後行走査との合計で2回の走査によって形成される。これに対し、通常領域SSに形成される画像は、先行走査、あるいは、後行走査のいずれかによって形成される。
重畳印刷においては、記録媒体Pの搬送量とインクの吐出タイミングとが、以下のように設定される。すなわち、先行走査を行うノズル列において搬送方向Yの下流端部に位置するノズル36N(図中#9〜#14)は、先行重畳ノズルである。また、後行走査を行うノズル列において搬送方向Yの上流側端部に位置するノズル36N(図中#1〜#6)は、後行重畳ノズルである。これら先行重畳ノズルが走査される経路と、後行重畳ノズルが走査される経路とがほぼ重なるように、記録媒体Pの搬送量は設定される。そして、先行重畳ノズルが走査方向Xに沿って1つの印刷画素おきに1つずつ重畳ドットDDを形成するように、インクの吐出タイミングは設定される。また、後行重畳ノズルも1つの印刷画素おきに1つずつ重畳ドットDDを形成し、かつ、先に形成された重畳ドットDDの間が、後に形成される重畳ドットDDで埋められるように、インクの吐出タイミングは設定される。
通常領域SSにおいて走査方向Xに並ぶ複数の通常ドットDSは、1つの通常ラスタラインLSを構成する。各通常ラスタラインLSは1回の走査によって形成される。これに対し、重畳領域SDにおいて走査方向Xに並ぶ複数の重畳ドットDDは、1つの重畳ラスタラインLDを構成する。重畳ラスタラインLDを構成するドットのほぼ半数の重畳ドットDDは、先行走査によって形成され、残りの半数の重畳ドットDDは、後行走査によって形成される。また、重畳領域SDを構成する重畳ラスタラインLDにおいては、先行走査において形成される重畳ドットDDと、後行走査において形成される重畳ドットDDとが、走査方向X、および、搬送方向Yに交互に形成される。
次に、図4〜図7を参照し、重畳領域SDに形成される白スジの一例について説明する。なお、重畳領域SDに形成される白スジは、単位面積当たりに吐出されるインク量が少ないときに発生しやすい。以下では、重畳領域SDに位置する印刷画素のほぼ半数にドットが形成される例を説明する。
重畳領域SDに形成される重畳ドットDDの中で、先行走査によって形成される重畳ドットDDが先行重畳ドットDDBであり、図中黒丸で示される。また、重畳領域SDに形成される重畳ドットDDの中で、後行走査によって形成される重畳ドットDDが後行重畳ドットDDWであり、図中白丸で示される。
図4が示すように、先行走査においては、先行重畳ドットDDBから構成されるバンド画像が形成される。後行走査においては、後行重畳ドットDDWから構成されるバンド画像が形成される。すなわち、1つの重畳領域SDに形成される画像は、別々のタイミングで形成された2つのバンド画像の重畳として形成される。
ここで、ドットが形成されるべき印刷画素PICの位置と、その印刷画素PICに実際に形成されたドットの位置との間のずれ量が、ドットのずれ量である。吐出ヘッド36が走査されながらインクが吐出される印刷においては、走査方向Xにおけるドットのずれ量が、吐出ヘッド36の走査ごと、すなわち、バンド画像ごとに異なりやすい。そして、先
行走査において形成されるバンド画像の端部と、後行走査において形成されるバンド画像の端部とが重なる重畳領域SDでは、こうしたドットのずれ量が、先行走査と後行走査との間で異なりやすい。結果として、後行重畳ドットDDWが先行重畳ドットDDBに重なるように、後行重畳ドットDDWの位置にずれが生じる場合がある。
例えば、先行重畳ドットDDBの位置と、先行重畳ドットDDBが形成されるべき印刷画素PICとの位置との間にほぼずれが無いとする。一方で、後行重畳ドットDDWの位置と、後行重畳ドットDDWが形成されるべき印刷画素PICとの位置との間には、図中矢印で示されるように、走査方向Xとは反対方向へずれ量X1のずれが生じるとする。こうした後行重畳ドットDDWの位置のずれは、走査方向Xで互いに隣り合う印刷画素PICにおいて、図中破線円が示すように、後行重畳ドットDDWを先行重畳ドットDDBに近づける。
図5が示すように、図4に例示された位置のずれが後行走査において生じると、走査方向Xで互いに隣り合う印刷画素PICにおいて、先行重畳ドットDDBの上に後行重畳ドットDDWの少なくとも一部が重畳してしまう。結果として、こうした位置のずれが後行重畳ドットDDWに生じると、ドットが形成されていない印刷画素PICの占める領域が重畳領域SDにおいて増える。そして、本来必要とされる濃度よりも重畳領域SDでの画像の濃度が薄くなり、走査方向Xに沿って延びるスジである白スジが発生してしまう。
また、例えば、図6が示すように、先行重畳ドットDDBの位置と、先行重畳ドットDDBが形成されるべき印刷画素PICとの位置との間にほぼずれが無いとする。一方で、後行重畳ドットDDWの位置と、後行重畳ドットDDWが形成されるべき印刷画素PICとの位置との間には、図中矢印で示されるように、搬送方向Yとは反対方向へずれ量Y1のずれが生じるとする。こうした後行重畳ドットDDWの位置のずれは、図中破線円が示すように、搬送方向Yで互いに隣り合う印刷画素PICにおいて、後行重畳ドットDDWを先行重畳ドットDDBに向けて近づける。
図7が示すように、図6に例示された位置のずれが後行走査において生じると、搬送方向Yで互いに隣り合う印刷画素PICにおいて、先行重畳ドットDDBの上に後行重畳ドットDDWの少なくとも一部が重畳してしまう。結果として、こうした位置のずれが後行重畳ドットDDWに生じる場合においても、ドットが形成されていない印刷画素PICの占める領域が重畳領域SDにおいて増える。そして、通常領域SSと重畳領域SDとの差異を抑えるために本来必要とされる濃度よりも重畳領域SDでの画像の濃度が薄くなり、走査方向Xに沿って延びるスジである白スジが発生してしまう。
次に、重畳領域SDに形成される黒スジの一例について説明する。なお、重畳領域SDに形成される黒スジは、単位面積当たりに吐出されるインク量が多いときに発生しやすい。以下では、重畳領域SDに位置する印刷画素PICのほぼ全体にドットが形成される例を説明する。
上述した重畳領域SDにおいて走査方向Xに隣り合う2つの印刷画素PICでは、先行走査においてインクが吐出されるタイミングと、後行走査においてインクが吐出されるタイミングとの間に、1回分の走査時間が空く。すなわち、後行走査においてインクが吐出されるタイミングでは、先行走査でインクが吐出された印刷画素PICにおいて、インクを構成する溶媒成分などが記録媒体Pに既に浸透しており、インクを構成する色材成分は記録媒体Pの表面に留まって定着している。そのため、後行走査で新たにインクが吐出されるとしても、先行走査で既にインクが吐出された印刷画素PICにおいては、色材成分が記録媒体Pの表面に定着し続ける。そして、後行走査でインクが吐出される印刷画素PICにおいては、先行走査でインクが吐出された印刷画素PICと同様に、インクを構成
する溶媒成分などは記録媒体Pに浸透し、インクを構成する色材成分は記録媒体Pの表面に留まる。結果として、互いに隣り合う2つの印刷画素PICでは、各印刷画素PICに吐出されたインク量に相当する色材成分が記録媒体Pの表面に留まる。
これに対し、通常領域SSにおいて互いに隣り合う2つの印刷画素PICに対しては、所定のインク量のインクがほぼ同時に吐出される。この際に、記録媒体Pの表面に着弾したインクは、互いに隣り合う2つの印刷画素PICで合一する。そして、2つの印刷画素PICに対し、相当の時間間隔を空けて別々にインクが吐出される場合と比べ、2つの印刷画素PICの上に同時に位置するインク量が多い。そのため、インクを構成する溶媒成分などが記録媒体Pに浸透する際には、後行走査で吐出されたインクの下方に位置する色材成分が、後行走査で吐出されたインクの重みや浸透の追従によって記録媒体Pにさらに沈み込む。結果として、先行走査で吐出されたインクにおける色材成分の一部は、記録媒体Pに沈み込んでしまう。
これらの結果、単位面積当たりに吐出されるインク量が、重畳領域SDと通常領域SSとの間においてほぼ等しいとき、重畳領域SDにおいては発色性が高く、かつ、濃い色が視認される一方で、通常領域SSにおいては発色性が低く、かつ、淡い色が視認される。
次に、図8を参照して、プリンター30の電気的構成について説明する。
プリンター30は、入力I/F61、主制御部62、RAM63、ROM64、データ処理部65、駆動制御部66、出力I/F67、ヘッド駆動部68、および、搬送駆動部69を備えている。
入力I/F61は、コンピューター10から印刷ジョブデータPDを受け付ける機能を有する。印刷ジョブデータPDは、ドットの大きさを吐出部36Iごとに定めるための印刷データを含む。印刷データは、印刷画像を構成する画素である印刷画素PICごとに、例えば、大ドット、中ドット、小ドット、ドット無しの4階調で、その印刷画素PICにおけるドットの大きさを表現する。すなわち、ドットの大きさを示すデータは、ドット階調値であり、印刷データは、印刷画素PICごとのドット階調値を含む。なお、入力I/F61は、プリンター30に対する各種の指示や各種の設定をプリンター30以外の外部から受け付けるための機能も有する。
主制御部62は、CPUなどによって構成され、ROM64に記憶されたプログラムデータをRAM63に展開する。主制御部62は、プログラムデータに基づく処理をオペレーションシステムのもとで行い、それによって、プリンター30の駆動を制御するためのファームウェアを実行する。ファームウェアは、コンピューター10から受信された印刷ジョブデータPDをRAM63に記憶させるとともに、RAM63の記憶する印刷ジョブデータPDをデータ処理部65に読み出させ、読み出された印刷ジョブデータPDをデータ処理部65に解析させる。
RAM63は、入力I/F61が入力する印刷ジョブデータPD、主制御部62が演算に用いるデータ、主制御部62の演算の結果などの各種のデータを一時的に記憶する。RAM63は、入力バッファー、ワークメモリー、および、出力バッファーを備える。入力バッファーは、入力I/F61が入力する印刷ジョブデータPDを一時的に記憶する。ワークメモリーは、主制御部62が処理の途中に生成するデータや、データ処理部65が処理の途中に生成するデータなどを一時的に記憶する。出力バッファーは、例えば、印刷ジョブデータPDから印刷制御データを生成する際にデータ処理部65に用いられる。
印刷制御データは、吐出ヘッド36の走査ごとに生成されるとともに、吐出ヘッド36の走査が開始されるごとに、RAM63からヘッド駆動部68へ転送される。印刷制御デ
ータは、ドット階調値に即した駆動を各駆動素子36Dに対応付けるためのデータであり、インクが吐出される機会ごとに、その対応付けを更新するためのデータである。また、印刷制御データは、インクの色ごとに生成され、黒の印刷制御データSIk、シアンの印刷制御データSIc、マゼンタの印刷制御データSIm、および、イエローの印刷制御データSIyから構成される。
ROM64は、印刷を行うための各種のデータ、および、各種のプログラムデータを記憶している。ROM64は、例えば、駆動素子36Dに印加される駆動波形の形状をドットの大きさごとに記憶している。
データ処理部65は、印刷ジョブデータPDをRAM63から取得するとともに、印刷ジョブデータPDを解析し、各駆動素子36Dの駆動を制御するための制御信号である印刷制御データSIk,SIc,SIm,SIyを生成する機能を有する。データ処理部65は、RAM63、および、ROM64に直接アクセスする許可を主制御部62から得るとともに、RAM63のワークメモリーが記憶する印刷制御データSIk,SIc,SIm,SIyを直接送信する機能も有する。
駆動制御部66は、データ処理部65の解析結果に基づいて、各種の制御信号と各種の駆動信号とを生成するとともに、生成された各種の制御信号と各種の駆動信号とを出力する。例えば、駆動制御部66は、駆動素子36Dを駆動するための駆動信号COMを生成するとともに、生成された駆動信号COMを出力する。また、駆動制御部66は、CRモーター40の駆動を制御するための制御信号を生成するとともに、生成された制御信号を出力する。また、駆動制御部66は、PFモーター42の駆動を制御するための制御信号を生成するとともに、生成された制御信号を出力する。
出力I/F67は、データ処理部65とヘッド駆動部68との間、駆動制御部66と搬送駆動部69との間、および、駆動制御部66と搬送駆動部69との間で通信を行うための機能を有する。例えば、出力I/F67は、駆動素子36Dの駆動を制御するための印刷制御データSIk,SIc,SIm,SIyや、駆動素子36Dを駆動するための駆動信号をヘッド駆動部68へ出力する。出力I/F67は、CRモーター40を駆動するための制御信号を搬送駆動部69へ出力する。また、出力I/F67は、PFモーター42の駆動を制御するための制御信号を搬送駆動部69へ出力する。
ヘッド駆動部68は、出力I/F67から出力される印刷制御データSIk,SIc,SIm,SIy、および、駆動信号を入力する。ヘッド駆動部68は、印刷制御データにSIk,SIc,SIm,SIyに基づいて選択された各駆動素子36Dに、ドット階調値に応じた駆動信号を入力し、それによって、ドット階調値に応じたインク量を吐出させる。
搬送駆動部69は、出力I/F67から出力される各制御信号を入力する。搬送駆動部69は、各制御信号に基づいてモーター駆動信号を生成するとともに、生成されたモーター駆動信号を対応するモーターへ出力し、それによって、CRモーター40、および、PFモーター42を駆動する。
主制御部62は、駆動素子36Dの駆動の制御、および、キャリッジ35の走査の制御を通じ、キャリッジ35を走査方向Xに沿って走査させながらノズル36Nからインクを吐出させるとともに、走査方向Xに沿ってバンド画像を形成する。また、主制御部62は、記録媒体Pの搬送の制御を通じ、バンド画像の形成を搬送方向Yに沿って繰り返させる。そして、主制御部62は、記録媒体Pにインクを付着させて記録媒体Pにドットを形成し、それによって、印刷ジョブデータPDに基づく印刷画像を記録媒体Pに形成する。
次に、図8を参照して、コンピューター10の電気的構成について説明する。
コンピューター10は、入力I/F71、出力I/F72、記憶部73、および、印刷データ生成部74を備えている。
入力I/F71は、印刷処理に必要な指示を含む印刷条件を操作部12から受け付ける機能を有する。上述したように、印刷条件は、記録媒体Pのサイズや印刷画像の解像度などを含む。受け付けられた印刷条件は、印刷データ生成部74に記憶される。
入力I/F71は、プリンター30に印刷させるための画像を示す画像データDPICを情報提供サーバー20から受信する。本実施形態においてプリンター30に印刷させるための原画像は、ディスプレイ11に表示される表示画像である。表示画像は、通常領域SSに形成される印刷画像として再現される第1画像領域と、重畳領域SDに形成される印刷画像として再現される第2画像領域とを含む。なお、画像データDPICは、例えば、所定のアプリケーションソフトウェアによってコンピューター10が予め生成し、コンピューター10の記憶部73に予め保存されてもよいし、スキャナーやデジタルカメラなどの画像入力機器から入力されてもよい。
画像データDPICは、表示画像を構成する画素である表示画素ごとに多値が定められたデータである。画像データDPICは、例えば、表色系としてRGB系が採用された各表示画素のRGB値から構成され、256階調などの所定の階調で表示画素ごとの色を表現する。すなわち、画像データDPICは、表示画素の色を示す例えばRGB値である表示階調値を表示画素ごとに定める。画像データDPICは、印刷データ生成部74に記憶される。
入力I/F71は、印刷制御プログラムの一例であるプリンタードライバー、および、ルックアップテーブルを情報提供サーバー20から受信する機能を有する。受信されたプリンタードライバー、および、ルックアップテーブルは、記憶部73に記憶される。なお、ルックアップテーブルは、コンピューター10の記憶部73に予め保存されてもよいし、コンピューター10が読み取ることの可能な媒体から入力されてもよい。
出力I/F72は、コンピューター10とプリンター30との間で通信を行うための機能を有する。出力I/F72は、プリンター30の駆動を制御するための印刷ジョブデータPDを、伝送路13を通じてプリンター30へ出力する。印刷ジョブデータPDは、上述したように、ドットの大きさをドット階調値によって定めた印刷データを含む。すなわち、コンピューター10は、入力I/F71から入力されたルックアップテーブルを用い、プリンタードライバーを実行することによって、印刷条件、および、画像データDPICから、印刷ジョブデータPDを生成するとともに、生成された印刷ジョブデータPDを出力する。
記憶部73は、ハードディスクドライブや不揮発性メモリーから構成される。記憶部73は、印刷ジョブデータを生成するための各種のデータ、および、印刷ジョブデータPDを生成するための各種のプログラムデータの1つとしてプリンタードライバー73aを記憶する。記憶部73は、例えば、印刷データを生成するためのフォントデータやグラッフィック関数などを記憶する。記憶部73が記憶するフォントデータやグラフィック関数は、印刷ジョブデータを生成する際に印刷データ生成部74が用いる。また、記憶部73は、第1色変換テーブルの一例である通常ルックアップテーブルLUT1、第2色変換テーブルの一例である重畳ルックアップテーブルLUT2、および、発生率変換テーブルTSMLを記憶している。
画像データDPICが基準とする表色系は、表示画像表色系であり、プリンター30が
採用するインクの表色系は、印刷画像表色系である。表示画像表色系における表示画素ごとの階調データは、例えばRGB値である上述した表示階調値であり、印刷画像表色系における印刷画素PICごとの階調データは、例えばCMYK値である変換階調値である。
通常ルックアップテーブルLUT1は、通常領域SSに含まれる表示画素の表示階調値から、通常領域SSに含まれる印刷画素PICの変換階調値を画素ごとに生成するための色変換テーブルである。重畳ルックアップテーブルLUT2は、重畳領域SDに含まれる表示画素の表示階調値から、重畳領域SDに含まれる印刷画素PICの変換階調値を画素ごとに生成するための色変換テーブルである。
発生率変換テーブルTSMLは、総階調値とドット発生率とを対応付けたデータである。総階調値は、印刷画素PICごとの変換階調値の合計であり、例えば、印刷画素PICにおけるシアンの階調値、マゼンタの階調値、イエローの階調値、および、黒の階調値の合計(C+M+Y+K)である。ドット発生率は、印刷画素PICにドットを発生させる確率であり、1つの総階調値に対し、大ドット、中ドット、および、小ドットの各々に別々の確率が定められる。
印刷データ生成部74は、CPUやRAMから構成され、記憶部73に記憶されたプログラムデータをRAMに展開する。印刷データ生成部74は、プログラムデータに基づく処理を所定のオペレーションシステムのもとで行う。印刷データ生成部74は、プログラムデータにおける印刷命令を実行するとき、プリンター30へ送信するための印刷ジョブデータPDを各種のデータを用いて生成する。記憶部73が記憶するプリンタードライバーは、印刷ジョブデータPDを生成する機能を実現するための印刷制御プログラムの一例である。
印刷データ生成部74は、印刷データPPICの生成に際し、データ分割部の一例である領域判定部91、色変換部の一部である分版部92、確定部の一例であるハーフトーン処理部93、および、並び替え部95などの各種の機能部として機能する。
領域判定部91は、画像データDPICの解像度を、印刷条件に含まれる印刷画像の解像度に変換する機能を有する。領域判定部91は、記録媒体Pのサイズを参照し、印刷画素PICの数を印刷に必要な数へ調整する。領域判定部91は、例えば、画像データDPICの解像度が印刷画像の解像度よりも低いとき、画像データDPICに対し線形補間などの処理を行い、互いに隣り合う表示画素の間に新たなデータを生成し、それによって、画像データDPICの解像度を印刷画像の解像度へ変換する。また、領域判定部91は、例えば、画像データDPICの解像度が印刷画像の解像度よりも高いとき、画像データDPICから所定の割合でデータを間引くなどの処理を行い、それによって、画像データDPICの解像度を印刷画像の解像度へ変換する。
領域判定部91は、解像度の変換された画像データDPICを、第1画像データの一例である通常画像データD1と、第2画像データの一例である重畳画像データD2とに分ける機能を有する。通常画像データD1は、通常領域SSに位置する各表示画素のデータから生成される。重畳画像データD2は、重畳領域SDに位置する各表示画素のデータから生成される。
分版部92は、通常画像データD1、および、重畳画像データD2の各々に対し、画像データDPICが基準とする表示画像表色系を、プリンター30が採用するインクの表色系である印刷画像表色系に変換する色変換処理を行う。分版部92は、通常画像データD1の色変換処理に際し、通常画像データD1に通常ルックアップテーブルLUT1を適用し、色変換後のデータであって第1変換データの一例である通常変換データDAを生成す
る機能部101を有する。分版部92は、重畳画像データD2の色変換処理に際し、重畳画像データD2に重畳ルックアップテーブルLUT2を適用し、色変換後のデータであって第2変換データの一例である重畳変換データDBを生成する機能部102を有する。
通常変換データDAは、通常領域SSに含まれる印刷画素PICごとの色を印刷画像表色系に準じた変換階調値によって示す。重畳変換データDBは、重畳領域SDに含まれる印刷画素PICごとの色を印刷画像表色系に準じた変換階調値によって示す。分版部92は、例えば、RGBの組み合わせによって色を表現することを可能にした通常画像データD1から、CMYKの組み合わせによって色を表現することを可能にした通常変換データDAを生成する。分版部92は、例えば、RGBの組み合わせによって色を表現することを可能にした重畳画像データD2から、CMYKの組み合わせによって色を表現することを可能にした重畳変換データDBを生成する。
ハーフトーン処理部93は、通常領域SSに含まれる各印刷画素PIC、および、重畳領域SDに含まれる各印刷画素PICに対し、ドットの振り分けを行う。ドットの振り分けとは、単位面積を有した単位領域におけるインク色ごとのインク量であるデューティを、単位領域に含まれる各印刷画素PICの変換階調値に基づいて、大ドット、中ドット、小ドット、および、ドット無しのいずれかであるドット階調値に振り分ける処理である。本実施形態における単位領域は、複数の印刷画素PICを含む領域として設定されている。こうしたドットの振り分け処理は、例えば、ディザ法や誤差分散法によって行われる。ここでは、ハーフトーン処理部93が、ディザ法を採用する例を説明する。ハーフトーン処理部93が用いるディザマスクは、例えば、画像データDPICに基づいて印刷データ生成部74が生成するとともに、印刷データ生成部74に記憶されている。
ハーフトーン処理部93は、まず、通常変換データDAに発生率変換テーブルTSMLを適用し、それによって、通常領域SSに含まれる単位領域ごとの各ドットの発生率を演算する。ハーフトーン処理部93は、重畳変換データDBに発生率変換テーブルTSMLを適用し、それによって、重畳領域SDに含まれる単位領域ごとの各ドットの発生率を演算する。次いで、ハーフトーン処理部93は、ディザマスクに格納されたしきい値と、各ドットの発生率とを比較し、それによって、大ドット、小ドット、中ドット、および、ドット無しのいずれか1つを定めたハーフトーンデータを生成する。ハーフトーンデータは、小ドット、中ドット、および、ドット無しのいずれか1つであるドット階調値を単位領域ごとに確定するデータである。
ハーフトーン処理部93は、例えば、大ドットの発生率LR、中ドットの発生率MR、小ドットの発生率SRと、ディザマスクのしきい値THとを以下のように比較する。ここで、しきい値THは、LR,MR,SRと同様の0%〜100%に規格化されている。ハーフトーン処理部93は、まず、LR、LR+MR、LR+MR+SRという各値を算出する。次いで、ハーフトーン処理部93は、TH<LRが満たされるとき、大ドットの形成を決定し、LR<TH<LR+MRが満たされるとき、中ドットの形成を決定する。また、ハーフトーン処理部93は、LR+MR<TH<LR+MR+SRが満たされるとき、小ドットの形成を決定し、LR+MR+SR<THが満たされるとき、ドット無しに決定する。
なお、こうしたハーフトーン処理においては、色変換後のデータにおける変換階調値が有色を示す印刷画素PICの全てに、大ドット、中ドット、および、小ドットのいずれか1つが対応づけられるとは限らない。すなわち、通常変換データDAにおいてインクを吐出するべきと定められた印刷画素PICの一部が、ドット無しとして扱われ得る。また、重畳変換データDBにおいてインクを吐出するべきと定められた印刷画素PICの一部が、ドット無しとも扱われ得る。これは、単位面積当たりのインク量であるデューティに、
制限値が考慮されているためである。
デューティの制限値とは、記録媒体Pの単位面積当たりに打ち込むことが可能なインク量の上限値である。デューティの制限値とは、デューティの制限値よりも小さいインク量が単位面積当たりに得られるように、ドット階調値は生成される.例えば、全ての印刷画素PICで大ドットの発生率が100%になることが回避されるように、発生率変換テーブルTSMLは、予め設定されている。例えば、ある程度の広い範囲が塗り潰される印刷画像においてドットが欠けたとしても、こうした欠けがユーザーに視認されることが無い程度に、発生率変換テーブルTSMLは設定されている。
並べ替え部95は、ハーフトーン処理によって生成されたドット階調値を吐出ヘッド36に転送するべき順に、すなわち、印刷画素PICに合わせて並び替えるとともに、並び替えられたデータである印刷データPPICを出力する機能を有する。並べ替え部95は、ドットのサイズを定めるドット階調値を、印刷画素PICの並びに応じて、吐出ヘッド36のいずれのノズル36Nによって、いずれのタイミングで吐出させるかを確定する。
次に、図9を参照し、通常ルックアップテーブルLUT1と、重畳ルックアップテーブルLUT2との差異の一例について説明する。図9は、通常ルックアップテーブルLUT1と、重畳ルックアップテーブルLUT2との差異を説明する便宜から、縦軸として階調値増減率を示す。階調値増減率は、同一のRGB値に対し、通常ルックアップテーブルLUT1から得られる変換階調値に対する、重畳ルックアップテーブルLUT2から得られる変換階調値の増減率である。
図9が示すように、総階調値は、印刷画素PIC当たりにおける各インク色の変換階調値の合計である。総階調値が0から50までの間において、総階調値が大きいほど、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づく変換階調値は、通常ルックアップテーブルLUT1に基づく変換階調値よりも大きい。それゆえに、こうしたルックアップテーブルを用いるドットの大きさの確定によれば、総階調値が0から50までの間では、総階調値が大きいほど、重畳領域SDにおける印刷画素PICごとのインク量として、通常領域SSにおける印刷画素PICごとのインク量よりも大きい傾向が得られる。
なお、総階調値が50であるとき、上述した増減率は最も大きい。この際に、印刷画素PICに打ち込むことが可能なインク量の上限値を、変換階調値から得るインク量が超えないように、重畳ルックアップテーブルLUT2は、例えば、増減率の上限値として40%を設定している。
また、総階調値が50から70までの間において、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づく変換階調値は、通常ルックアップテーブルLUT1に基づく変換階調値よりも大きい一方で、総階調値が大きいほど、これらの間の変換階調値の差は小さい。それゆえに、こうしたルックアップテーブルを用いるドットの大きさの確定によれば、総階調値が50から70までの間では、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づくインク量として、依然として、通常ルックアップテーブルLUT1に基づくインク量よりも大きい傾向が得られる。また、総階調値が大きいほど、これらのインク量を近くする傾向が得られる。
また、総階調値が70から85までの間において、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づく変換階調値は、通常ルックアップテーブルLUT1に基づく変換階調値よりも小さく、総階調値が大きいほど、これらの間の変換階調値の差は大きい。それゆえに、総階調値が70から85までの間では、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づくインク量として、通常ルックアップテーブルLUT1に基づくインク量よりも小さい傾向が得られる。また、総階調値が大きいほど、これらのインク量の差を大きくする傾向が得られる。
また、総階調値が85から120までの間において、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づく変換階調値は、通常ルックアップテーブルLUT1に基づく変換階調値よりも小さく、かつ、総階調値の値に関わらず、これらの間の変換階調値の差はほぼ一定である。それゆえに、総階調値が85から120までの間では、重畳ルックアップテーブルLUT2に基づくインク量として、依然として、通常ルックアップテーブルLUT1に基づくインク量よりも小さい傾向が得られる。また、これらのインク量の差をほぼ一定とする傾向が得られる。
次に、図10と図11とを参照し、発生率変換テーブルTSMLについて説明する。
図10が示すように、単位面積当たりのインク量である上述したデューティは、例えば、4つの印刷画素PICから構成される単位領域Adごとに定められる。単位領域Adに吐出されるインク量は、単位領域Adに吐出されるドットの大きさによって変わる。例えば、単位領域Adに形成される小ドットDsの数、単位領域Adに中ドットDmが含まれるか否か、単位領域Adに大ドットDLが含まれるか否か、さらには、中ドットDmの数、大ドットDLの数によって、単位領域Adに吐出されるインク量は変わる。上述した発生率変換テーブルTSMLは、単位領域Adに含まれる印刷画素PICの総階調値に基づいて、これら小ドットDsの発生率、中ドットDmの発生率、および、大ドットDLの発生率を別々に定める。
図11が示すように、発生率変換テーブルTSMLにおけるドットの発生率は、大ドットの発生率を定めるテーブルLT(図中一点鎖線)と、中ドットの発生率を定めるテーブルMT(図中二点鎖線)と、小ドットの発生率を定めるテーブルST(図中実線)とから構成されている。
発生率変換テーブルTSMLは、入力される階調値が最低値から最大値へ増加するにつれて、最低値付近から小ドットの発生率を高め、次に、中ドットの発生率も高め、さらに、所定の階調値から、大ドットの発生率も高める。こうした発生率変換テーブルTSMLによれば、インク濃度が低い印刷画像は、小さいドットが多用された画像として表現される。
次に、コンピューター10の作用について説明する。
例えば、画像データDPICから生成された通常画像データD1が、RGB値として中間値である(127,127,127)を有するとする。画像データDPICから生成された重畳画像データD2もまた、RGB値として中間値である(127,127,127)を有するとする。この際に、重畳画像データD2の色変換処理に通常ルックアップテーブルLUT1が用いられると、通常変換データDAと同じ変換階調値を有した重畳変換データDBが生成される。結果として、図5、あるいは、図7が示すように、白スジが発生しやすくなる。これに対し、重畳画像データD2の色変換処理に重畳ルックアップテーブルLUT2が用いられる構成であれば、通常変換データDAよりも大きい変換階調値を有した重畳変換データDBが生成される。すなわち、重畳領域SDにおける単位面積当たりのインク量であるデューティは、通常領域SSのそれよりも大きく、結果として、重畳領域SDの印刷画素PICに形成されるインクのサイズや数は、通常領域SSのそれよりも大きくなりやすい。それゆえに、上述した白スジの発生が抑えられ、ひいては、印刷画像の品質が高められる。
また例えば、画像データDPICから生成された通常画像データD1が、RGB値として(0,0,0)を有するとする。画像データDPICから生成された重畳画像データD2もまた、RGB値として(0,0,0)を有するとする。この際に、重畳画像データD2の色変換処理に通常ルックアップテーブルLUT1が用いられると、通常変換データD
Aと同じ変換階調値を有した重畳変換データDBが生成される。結果として、上述した黒スジが発生しやすくなる。これに対し、重畳画像データD2の色変換処理に重畳ルックアップテーブルLUT2が用いられる構成であれば、通常変換データDAよりも小さい変換階調値を有した重畳変換データDBが生成される。すなわち、重畳領域SDにおける単位面積当たりのインク量であるデューティは、通常領域SSのそれよりも小さく、結果として、重畳領域SDの印刷画素PICに形成されるインクのサイズや数は、通常領域SSのそれよりも小さくなりやすい。それゆえに、上述した黒スジの発生が抑えられ、ひいては、印刷画像の品質が高められる。
以上、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)総階調値が例えば70以下である印刷画素PICのなかで、走査回数が2回の単位領域、すなわち、重畳領域SDの印刷画素PICでは、それを含む単位領域Adに吐出されるインク量が通常領域SSのそれよりも大きいように、分版部92は色変換を行う。結果として、白スジを発生させやすい重畳領域SDに対しインク量を大きくすることが可能であるため、白スジの発生を抑えることが可能であり、ひいては、印刷画像の品質を高めることが可能である。
(2)通常変換データDAと重畳変換データDBとは、予め設定された別々の色変換テーブルに基づいて生成される。それゆえに、白スジを発生させやすい単位領域Ad、すなわち、重畳領域SDにおける単位領域Adに対しインク量を大きくすることの再現性が高められる。
(3)総階調値が例えば70よりも大きい印刷画素PICのなかで、走査回数が2回の印刷画素PIC、すなわち、重畳領域SDの印刷画素PICでは、それを含む単位領域Adに吐出されるインク量が通常領域SSのそれよりも小さいように、分版部92は色変換を行う。結果として、黒スジを発生させやすい重畳領域SDに対しインク量を小さくすることが可能であるため、黒スジの発生を抑えることが可能であり、ひいては、印刷画像の品質を高めることが可能である。
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・通常領域SSは、2回以上の走査によって画像を形成される領域であってもよく、この際に、重畳領域SDは、通常領域SSにおける走査回数よりも大きい回数の走査によって画像を形成される領域であればよい。
例えば、図12が示すように、記録媒体Pの搬送は、ノズル36Nの走査ごとに、ノズル36N間の1/4ずつ、記録媒体Pを搬送方向Yへ移動させる。通常領域SAに形成される複数のドットDaからなるバンド画像は、ノズル36Nの4回の走査によって形成される。すなわち、ノズル36Nの4回分の走査が先行走査であり、これに続くノズル36Nの4回分の走査が後行走査である。
先行走査を行うノズル列において搬送方向Yの下流端部に位置するノズル36N(図中#4)は、先行重畳ノズルである。また、後行走査を行うノズル列において搬送方向Yの上流側端部に位置するノズル36N(図中#1)は、後行重畳ノズルである。これら先行重畳ノズルが走査される経路と、後行重畳ノズルが走査される経路とがほぼ重なるように、記録媒体Pの搬送量は設定される。そして、先行重畳ノズルが走査方向Xに沿って1つの印刷画素おきに1つずつ重畳ドットDDを形成するように、インクの吐出タイミングは設定される。また、後行重畳ノズルも1つの印刷画素おきに1つずつ重畳ドットDDを形成し、かつ、先に形成された重畳ドットDDの間が、後に形成される重畳ドットDDで埋められるように、インクの吐出タイミングは設定される。
通常領域SSにおいて走査方向Xに並ぶ複数の通常ドットDSは、1つの通常ラスタラインを構成する。各通常ラスタラインは1回の走査によって形成される。そして、通常領域SSに位置する印刷画像は、4回の走査によって形成される。これに対し、重畳領域SDにおいて走査方向Xに並ぶ複数の重畳ドットDDは、1つの重畳ラスタラインを構成する。各重畳ラスタラインは2回の走査によって形成される。そして、通常領域SSに位置する印刷画像は、8回の走査によって形成される。
この際に、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し通常ルックアップテーブルLUT1が用いられる。また、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際し重畳ルックアップテーブルLUT2が用いられる。こうした構成であっても、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果は得られる。
さらに、記憶部73は、例えば、走査回数が4回である領域に適用される色変換用のルックアップテーブルと、走査回数が8回である領域に適用される色変換用のルックアップテーブルとを別途記憶してもよい。この際に、総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、色変換後のデータに基づくインク量が、2回の走査領域よりも4回の走査領域で大きくなるように、4回用のルックアップテーブルによる色変換が行われる。さらには、色変換後のデータに基づくインク量が、4回の走査領域よりも8回の走査領域で大きくなるように、8回用のルックアップテーブルによる色変換が行われる。すなわち、総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、走査回数が多いほど、色変換後のデータに基づくインク量が大きくなるように、色変換が行われる構成が好ましい。こうした構成であれば、印刷画像の解像度が高くなる場合においても、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果が得られる。
なお、図13が示すように、例えば、低解像度の印刷における増減率は、折れ線T1で示される傾向を有する一方で、高解像度の印刷における増減率は、低解像度の印刷における増減率よりも高い値を有した折れ線T2で示される傾向を有してもよい。高解像度の印刷においては、印刷画素PICのサイズが低解像度のそれよりも小さいため、上述した白スジが発生しやすい。それゆえに、高解像度の印刷における増減率を低解像度の印刷における増減率よりも高める構成であれば、高解像度の印刷における白スジの発生がさらに抑えられる。
さらに、図14が示すように、例えば、通常印刷における増減率は、折れ線T1で示される傾向を有する一方で、通常印刷よりも低解像度の印刷における増減率は、折れ線T3で示される傾向を有し、さらに、通常印刷よりも高解像度の印刷における増減率は、折れ線T2で示される傾向を有してもよい。こうした構成であれば、印刷画像の解像度ごとに異なる白スジの傾向に合わせ、白スジの発生を抑えられる。
・印刷条件は、各種の印刷モードを含んでもよい。印刷モードは、例えば、印刷速度よりも印刷品質を優先させる写真印刷モードなどの高画質印刷モードや、印刷品質よりも印刷速度を優先するドラフト印刷モードなどの高速印刷モードであり、例えば、コンピューター10が備える入力I/F71が受け付ける。
この際に、印刷ジョブデータPDは、印刷モードを示すデータであるモードデータを含む。ROM64は、印刷モードに対応するキャリッジ35の走査形式、印刷モードに対応する記録媒体Pの搬送形式、ドットの階調に対応する駆動素子36Dの駆動波形の形状などを記憶している。駆動制御部66は、データ処理部65の解析結果に含まれる印刷モードに従って、駆動素子36Dを駆動するための駆動信号を生成する。また、駆動制御部66は、解析結果に含まれる印刷モードに従って、CRモーター40の駆動を制御するための制御信号を生成するとともに、生成された制御信号を出力するための機能を有する。ま
た、駆動制御部66は、解析結果に含まれる印刷モードに従って、PFモーター42の駆動を制御するための制御信号を生成するとともに、生成された制御信号を出力するための機能を有する。
また、領域判定部91は、例えば、互いに異なる2つの値を印刷画像の解像度として保持するとともに、印刷モードに準じた解像度を解像度の調整に用いる。領域判定部91は、高画質印刷モードが設定されたとき、印刷画像の解像度として高い値を用いる。これに対し、領域判定部91は、高速印刷モードが設定されたとき、印刷画像の解像度として低い値を用いる。
この際に、高速印刷モードにおいては、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し通常ルックアップテーブルLUT1が用いられる。また、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際し重畳ルックアップテーブルLUT2が用いられる。こうした構成であっても、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果は得られる。また、高画質印刷モードにおいては、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し、新たな色変換用のルックアップテーブルが用いられる。また、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際しても、他の新たな色変換用のルックアップテーブルが用いられる。そして、総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、高画質印刷モードにおいて色変換後のデータに基づくインク量が、高速印刷モードのそれよりも大きくなるように、色変換が行われる構成が好ましい。こうした構成であれば、各印刷モードにおいても、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果が得られる。
・印刷条件は、印刷に使用される記録媒体Pの種類を含んでもよい。記録媒体Pの種類は、普通紙や光沢紙などの様々な用紙を含み、インクが滲みやすい種類と、インクが滲みにくい種類とに大別されてもよい。インクが滲みやすいとは、記録媒体Pに着弾したインクが記録媒体Pの表面で広い意範囲に広がることである。この際に、通常ルックアップテーブルLUT1が記録媒体Pの種類ごとに1つずつ記憶部73に記憶される。重畳ルックアップテーブルLUT2もまた記録媒体Pの種類ごとに1つずつ記憶部73に記憶される。そして、印刷データ生成部74は、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し、記録媒体Pに対応する通常ルックアップテーブルLUT1を用いる。また、印刷データ生成部74は、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際し、記録媒体Pに対応する重畳ルックアップテーブルLUT2を用いる。こうした構成であれば、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果が、記録媒体Pごとに得られる。
なお、記録媒体Pとして、例えば、コート紙や光沢紙のように表面がコーティングされた専用紙が使用される場合、また、OHPシートのようなフィルムが使用される場合には、色材成分が記録媒体Pに沈み込み難いため、上述した黒スジは発生し難い。それゆえに、これらの記録媒体Pに対応付けられるルックアップテーブルでは、総階調値が所定値よりも大きい各単位領域に対し、重畳変換データDBに基づくインク量と、通常変換データDAに基づくインク量とがほぼ等しくなるように、上述した増減率を設定することが好ましい。一方で、記録媒体Pとして普通紙が使用される場合に限らず、色材成分が記録媒体Pに沈み込む場合には、上述した黒スジが発生しやすい。それゆえに、これらの記録媒体Pに対応付けられるルックアップテーブルでは、総階調値が所定値よりも大きい各単位領域に対し、重畳変換データDBに基づくインク量が通常変換データDAに基づくインク量よりも小さいように、上述した増減率を設定することが好ましい。
・印刷条件は、インクを構成する色材成分を含んでもよい。この際に、通常ルックアップテーブルLUT1が色材成分ごとに1つずつ記憶部73に記憶される。重畳ルックアッ
プテーブルLUT2もまた色材成分ごとに1つずつ記憶部73に記憶される。そして、印刷データ生成部74は、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し、色材成分に対応する通常ルックアップテーブルLUT1を用いる。また、印刷データ生成部74は、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際し、色材成分に対応する重畳ルックアップテーブルLUT2を用いる。こうした構成であれば、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果が、色材成分ごとに得られる。
なお、インクを構成する色材成分は、顔料であれ染料であれ、色材成分が記録媒体Pに沈み込む色材成分であれば、上述した白スジや黒スジは発生する。ただし、染料は溶媒に溶け込みやすい一方で、顔料は溶媒に溶け込まないため、染料インクが使用されるときと比べ、顔料インクが使用されるときの方が上述した黒スジは発生し易い。また、こうした黒スジは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックといったカラー画像を形成する際に特に顕著となる。それゆえに、顔料インクに対応付けられるルックアップテーブルでは、総階調値が所定値よりも大きい各単位領域に対し、重畳変換データDBに基づくインク量が通常変換データDAに基づくインク量よりも小さく、かつ、染料インクに対応付けられるルックアップテーブルの結果よりもさらに小さいように、上述した増減率を設定することが好ましい。
・印刷条件は、カラー印刷における色合いを含んでもよい。この際に、通常ルックアップテーブルLUT1が色合いごとに1つずつ記憶部73に記憶される。重畳ルックアップテーブルLUT2もまた色合いごとに1つずつ記憶部73に記憶される。そして、印刷データ生成部74は、通常画像データD1から通常変換データDAを生成することに際し、色合いに対応する通常ルックアップテーブルLUT1を用いる。また、印刷データ生成部74は、重畳画像データD2から重畳変換データDBを生成することに際し、色合いに対応する重畳ルックアップテーブルLUT2を用いる。こうした構成であれば、上述した(1)から(3)の各々に準じた効果が、カラー印刷における色合いごとに得られる。
・印刷データ生成部74が行う色変換の形態は、すなわち、通常画像データD1から通常変換データDAへの変換の形態は、ルックアップテーブルによる変換に限らず、例えば、通常画像データD1に関数などを適用する形態であってもよい。重畳画像データD2から重畳変換データDBへの変換の形態も同じく、ルックアップテーブルによる変換に限らず、例えば、重畳画像データD2に関数などを適用する形態であってもよい。
・また、通常画像データD1から通常変換データDAへの変換に特化したルックアップテーブルを備え、重畳画像データD2から重畳変換データDBへの変換に際しては、そのルックアップテーブルと所定の補正係数とを重畳画像データD2に適用する形態であってもよい。反対に、重畳画像データD2から重畳変換データDBへの変換に特化したルックアップテーブルを備え、通常画像データD1から通常変換データDAへの変換に際しては、そのルックアップテーブルと所定の補正係数とを通常画像データD1に適用する形態であってもよい。さらに、上述した印刷画像の解像度、印刷モード、色材成分ごとの変換に際しても、例えば、基準となるルックアップテーブルと、印刷条件ごとの所定の補正係数とを各画像データに適用する形態であってもよい。このような補正係数を用いる変換の形態であれば、記憶部73に必要とされる記憶容量を抑えることができる。
・印刷制御装置はサーバーや各種の端末装置であってもよい。また、印刷装置は、スキャナー機能やファクシミリ機能を搭載する複合機であってもよい。また、液体吐出装置の一例であるプリンターは、ラインプリンター、または、ページプリンターでもよい。
・印刷装置は、インクジェット式のプリンターに限らず、例えば、機能材料の粒子が液体に分散、または、混合されたインクを吐出する装置でもよい。例えば、液晶ディスプレ
イ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、および、面発光ディスプレイの製造などに用いられる画素材料などの有色材料を分散または溶解のかたちで含むインクを吐出する液体吐出装置でもよい。
P…記録媒体、D1…通常画像データ、D2…重畳画像データ、DA…通常変換データ、DB…重畳変換データ、PD…印刷ジョブデータ、PIC…印刷画素、DPIC…画像データ、LUT1…通常ルックアップテーブル、LUT2…重畳ルックアップテーブル、PPIC…印刷データ、TSML…発生率変換テーブル、10…コンピューター、11…ディスプレイ、12…操作部、13…伝送路、20…情報提供サーバー、30…プリンター、36…吐出ヘッド、36D…駆動素子、36N…ノズル、51,52…バンド画像、62…主制御部、65…データ処理部、66…駆動制御部、68…ヘッド駆動部、69…搬送駆動部、74…印刷データ生成部、91…領域判定部、92…分版部、93…ハーフトーン処理部、95…並べ替え部。

Claims (7)

  1. 第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成するデータ分割部と、
    前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換する色変換部と、
    前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定する確定部とを備え、
    前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、
    印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、
    前記色変換部は、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記色変換部は、第1色変換テーブルを用いて前記第1変換データを生成するとともに、前記第1色変換テーブルとは異なる第2色変換テーブルを用いて第2変換データを生成する
    請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記色変換部は、前記総階調値が前記所定値よりも大きい各単位領域に対し、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも小さくなるように色変換を行う
    請求項1または2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記色変換部は、前記第2変換データに基づくインク量が記録媒体の種別ごとに変わるように、前記記録媒体の種別ごとに異なる色変換を行う
    請求項1から3のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  5. 前記色変換部は、前記第2変換データに基づくインク量がインクの種別ごとに変わるように、前記インクの種別ごとに異なる色変換を行う
    請求項1から3のいずれか1項に記載の印刷制御装置。
  6. 印刷制御装置が、
    第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成することと、
    前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換することと、
    前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定することとを含み、
    前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、
    印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、
    前記色変換では、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるよう
    に色変換を行う
    ことを特徴とする印刷制御方法。
  7. 印刷制御装置を、
    第1画像領域と第2画像領域とを含む原画像の画像データを用い、前記第1画像領域に対応するデータから第1画像データを生成するとともに、前記第2画像領域に対応するデータから第2画像データを生成するデータ分割部と、
    前記第1画像データを印刷表色系の第1変換データに色変換するとともに、前記第2画像データを前記印刷表色系の第2変換データに色変換する色変換部と、
    前記第1画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第1変換データに基づいて確定するとともに、前記第2画像領域を再現する際の印刷画素ごとのドットの大きさを前記第2変換データに基づいて確定する確定部として機能させる
    印刷制御プログラムであって、
    前記第2画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数は、前記第1画像領域を再現する際の吐出ヘッドの走査の回数よりも多く、
    印刷画素当たりにおける前記印刷表色系の階調値の合計が総階調値であり、
    前記色変換部は、前記総階調値が所定値以下である各単位領域に対しては、前記第2変換データに基づくインク量が前記第1変換データに基づくインク量よりも大きくなるように色変換を行う
    ことを特徴とする印刷制御プログラム。
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