JP7447533B2 - 音信号処理方法および音信号処理装置 - Google Patents

音信号処理方法および音信号処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7447533B2
JP7447533B2 JP2020025816A JP2020025816A JP7447533B2 JP 7447533 B2 JP7447533 B2 JP 7447533B2 JP 2020025816 A JP2020025816 A JP 2020025816A JP 2020025816 A JP2020025816 A JP 2020025816A JP 7447533 B2 JP7447533 B2 JP 7447533B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
speaker
sound signal
signal processing
control signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020025816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021131432A (ja
Inventor
隆行 渡辺
悌 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2020025816A priority Critical patent/JP7447533B2/ja
Priority to US17/166,180 priority patent/US11546717B2/en
Priority to EP21154959.7A priority patent/EP3869502B1/en
Priority to CN202110178067.4A priority patent/CN113286251B/zh
Priority to RU2021104064A priority patent/RU2762879C1/ru
Publication of JP2021131432A publication Critical patent/JP2021131432A/ja
Priority to US18/061,687 priority patent/US11895485B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP7447533B2 publication Critical patent/JP7447533B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R23/00Transducers other than those covered by groups H04R9/00 - H04R21/00
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K15/00Acoustics not otherwise provided for
    • G10K15/08Arrangements for producing a reverberation or echo sound
    • G10K15/12Arrangements for producing a reverberation or echo sound using electronic time-delay networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S7/00Indicating arrangements; Control arrangements, e.g. balance control
    • H04S7/30Control circuits for electronic adaptation of the sound field
    • H04S7/305Electronic adaptation of stereophonic audio signals to reverberation of the listening space
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R27/00Public address systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R5/00Stereophonic arrangements
    • H04R5/04Circuit arrangements, e.g. for selective connection of amplifier inputs/outputs to loudspeakers, for loudspeaker detection, or for adaptation of settings to personal preferences or hearing impairments
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R2227/00Details of public address [PA] systems covered by H04R27/00 but not provided for in any of its subgroups
    • H04R2227/007Electronic adaptation of audio signals to reverberation of the listening space for PA
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S2400/00Details of stereophonic systems covered by H04S but not provided for in its groups
    • H04S2400/01Multi-channel, i.e. more than two input channels, sound reproduction with two speakers wherein the multi-channel information is substantially preserved
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S2400/00Details of stereophonic systems covered by H04S but not provided for in its groups
    • H04S2400/13Aspects of volume control, not necessarily automatic, in stereophonic sound systems
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S2420/00Techniques used stereophonic systems covered by H04S but not provided for in its groups
    • H04S2420/01Enhancing the perception of the sound image or of the spatial distribution using head related transfer functions [HRTF's] or equivalents thereof, e.g. interaural time difference [ITD] or interaural level difference [ILD]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)

Description

この発明の一実施形態は、取得した音信号に対して処理を行なう音信号処理方法および音信号処理装置に関する。
コンサートホール等の施設では、様々なジャンルの音楽が演奏されたり、講演等のスピーチが行なわれたりする。このような施設は、多様な音響特性(例えば残響特性)が求められる。例えば、演奏では比較的長い残響が求められ、スピーチでは比較的短い残響が求められる。
しかし、ホール内の残響特性を物理的に変化させるには、例えば天井を移動させる等して音響空間の大きさを変化させる必要があり、非常に大がかりな設備が必要であった。
そこで、例えば特許文献1に示すような音場制御装置は、マイクで取得した音をFIR(Finite Impulse Response)フィルタで処理することにより残響音を生成し、ホール内に設置されたスピーカから当該残響音を出力することで、音場を支援する処理を行なっている。
特開平6-284493号公報
しかし、残響音を付与するだけでは定位感がぼやける。近時、より豊かな音像と空間の拡がりを実現することが望まれている。
そこで、この発明の一実施形態は、インパルス応答を利用して、より豊かな音響空間を制御する音信号処理方法および音信号処理装置を提供することを目的とする。
音信号処理方法は、音信号を取得し、インパルス応答を取得し、前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで残響音を含まない初期反射音制御信号を生成し、前記初期反射音制御信号に信号処理を施して出力する。
音信号処理方法は、より豊かな音像および空間の拡がりを実現することができる。
実施形態1の空間を模式的に示した透過斜視図である。 実施形態1の音場支援システムの構成を示すブロック図である。 音信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 (A)は、フィルタ係数に用いるインパルス応答の時間波形における音の種類の分類例を示す模式図であり、(B)は、FIRフィルタ24Aに設定するフィルタ係数の時間波形を示す模式図である。 FIRフィルタ24Aに設定するインパルス応答を示す模式図である。 空間620と室62との関係を模式的に示した平面図である。 音場支援システムの最小構成を示すブロック図である。 実施形態2の空間を模式的に示した透過斜視図である。 実施形態2の空間を模式的に示した平面図である。 実施形態2の音場支援システムの構成を示すブロック図である。 実施形態2の音信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態2の音場支援システムの最小構成を示すブロック図である。 実施形態3の空間を模式的に示した透過斜視図である。 音場支援システムの構成を示すブロック図である。 実施形態3の音信号処理装置の動作を示すフローチャートである。 音信号処理部の構成を示すブロック図である。 音信号処理部の構成を示すブロック図である。 音信号処理部の構成を示すブロック図である。 音信号処理部の構成を示すブロック図である。
[実施形態1]
図1は、空間を構成する室62を模式的に示した透過斜視図である。図2は、音場支援システム1の構成を示すブロック図である。
室62は、概ね直方体形状の空間を構成する。音源61は、室62のうち前方のステージ60上に存在する。室62の後方はリスナの座る観客席に相当する。なお、室62の形状、および音源の配置等は、図1の例に限らない。本発明の音信号処理方法および音信号処理装置は、どの様な形状の空間であっても所望の音場を提供でき、従来よりもより豊かな音像および空間の拡がりを実現することができる。
音場支援システム1は、室62内に、指向性マイク11A、指向性マイク11B、指向性マイク11C、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、無指向性マイク12C、スピーカ51A、スピーカ51B、スピーカ51C、スピーカ51D、スピーカ61A、スピーカ61B、スピーカ61C、スピーカ61D、スピーカ61E、およびスピーカ61Fを備える。
スピーカ61A、スピーカ61B、スピーカ61C、スピーカ61D、スピーカ61E、およびスピーカ61Fは、残響音制御信号を出力する第1スピーカに対応する。スピーカ51A、スピーカ51B、スピーカ51C、およびスピーカ51Dは、初期反射音制御信号を出力する第2スピーカに対応する。
図1に示す指向性マイクおよび無指向性マイクの数はそれぞれ3つである。ただし、音場支援システム1は、少なくとも1つのマイクを備えていればよい。また、スピーカの数も、図1に示す数に限らない。音場支援システム1は、少なくとも1つのスピーカを備えていればよい。
指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cは、主に、ステージ上の音源61の音を収音する。
無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cは、天井に設置される。無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cは、音源61の直接音および室62内の反射音等を含む、室62内の全体の音を収音する。
スピーカ51A、スピーカ51B、スピーカ51C、およびスピーカ51Dは、室62の壁面に設置される。スピーカ61A、スピーカ61B、スピーカ61C、スピーカ61D、スピーカ61E、およびスピーカ61Fは、室62の天井に設置される。ただし、本発明において、マイクおよびスピーカの設置位置は、この例に限るものではない。
図2において、音場支援システム1は、図1に示した構成に加えて、音信号処理部10と、メモリ31と、を備えている。音信号処理部10は、主にCPUおよびDSP(Digital Signal Processor)から構成される。音信号処理部10は、機能的に、音信号取得部21、ゲイン調整部22、ミキサ23、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ24A、FIRフィルタ24B、レベル設定部25A、レベル設定部25B、マトリクスミキサ26、遅延調整部28、出力部27、インパルス応答取得部151、およびレベルバランス調整部152を備える。音信号処理部10は、本発明の音信号処理装置の一例である。
音信号処理部10を構成するCPUは、メモリ31に記憶されている動作用プログラムを読み出して、各構成を制御する。CPUは、該動作用プログラムにより、機能的に、インパルス応答取得部151およびレベルバランス調整部152を構成する。なお、動作用プログラムは、メモリ31に記憶されている必要はない。CPUは、例えば不図示のサーバから都度、動作用プログラムをダウンロードしてもよい。
図3は、音信号処理部10の動作を示すフローチャートである。まず、音信号取得部21は、音信号を取得する(S11)。音信号取得部21は、指向性マイク11A、指向性マイク11B、指向性マイク11C、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから音信号を取得する。音信号取得部21は、アナログ信号を取得した場合には、デジタル信号に変換して出力する。
ゲイン調整部22は、音信号取得部21を通して、指向性マイク11A、指向性マイク11B、指向性マイク11C、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号のゲインを調整する。ゲイン調整部22は、例えば、音源61に近い位置の指向性マイクのゲインを高く設定する。なお、ゲイン調整部22は、実施形態1において必須の構成ではない。
ミキサ23は、指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cから取得した音信号をミキシングする。また、ミキサ23は、ミキシングした音信号を複数の信号処理系統に分配する。ミキサ23は、分配した音信号をFIRフィルタ24Aに出力する。また、ミキサ23は、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号をミキシングする。ミキサ23は、ミキシングした音信号をFIRフィルタ24Bに出力する。
図2の例では、ミキサ23は、指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cから取得した音信号をスピーカ51A、スピーカ51B、スピーカ51C、およびスピーカ51Dに合わせて、4つの信号処理系統にミキシングしている。また、ミキサ23は、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号を4つの信号処理系統にミキシングする。この1つの信号処理系統は、スピーカ61A乃至スピーカ61Fに対応する。以後、スピーカ61A乃至スピーカ61Fに対応させた4つの信号処理系統は、第1系統と称する。スピーカ51A、スピーカ51B、スピーカ51C、およびスピーカ51Dに対応させた4つの信号処理系統は、第2系統と称する。
なお、信号処理系統の数は、この例に限らない。無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号を、スピーカ61A、スピーカ61B、スピーカ61C、スピーカ61D、スピーカ61E、およびスピーカ61Fに合わせて、6つの第1系統に分配してもよい。なお、ミキサ23は、実施形態1において必須の構成ではない。
なお、ミキサ23は、EMR(Electronic Microphone Rotator)の機能を備えていてもよい。EMRは、固定されたマイクとスピーカとの間の伝達関数を時間的に変化させることで、フィードバックループの周波数特性を平坦化する手法である。EMRは、マイクと信号処理系統の接続関係を時々刻々と切り換える機能である。ミキサ23は、指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cから取得した音信号の出力先を切り換えるようにしてFIRフィルタ24Aに出力する。あるいは、ミキサ23は、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号の出力先を切り換えるようにしてFIRフィルタ24Bに出力する。これにより、ミキサ23は、室62においてスピーカからマイクに至る音響帰還系の周波数特性を平坦化できる。
次に、インパルス応答取得部151は、FIRフィルタ24AおよびFIRフィルタ24Bのフィルタ係数をそれぞれ設定する(S12)。
ここで、フィルタ係数に設定するインパルス応答データについて説明する。図4(A)は、フィルタ係数に用いるインパルス応答の時間波形における音の種類の分類例を示す模式図であり、図4(B)は、FIRフィルタ24Aに設定するフィルタ係数の時間波形を示す模式図である。図5(A)、図5(B)は、FIRフィルタ24Bに設定するフィルタ係数の時間波形を示す模式図である。
図4(A)に示すように、インパルス応答は、時間軸上に並ぶ、直接音、初期反射音、および、残響音に区別できる。そして、FIRフィルタ24Aに設定するフィルタ係数は、図4(B)に示すように、インパルス応答における直接音および残響音を除いた初期反射音の部分によって設定される。FIRフィルタ24Bに設定するフィルタ係数は、図5(A)に示すように、インパルス応答における直接音および初期反射音を除いた残響音によって設定される。なお、FIRフィルタ24Bは、図5(B)に示すように、インパルス応答における直接音を除いた初期反射音と残響音によって設定されていてもよい。
インパルス応答のデータは、メモリ31に記憶されている。インパルス応答取得部151は、メモリ31からインパルス応答のデータを取得する。ただし、インパルス応答のデータは、メモリ31に記憶されている必要はない。インパルス応答取得部151は、インパルス応答のデータを、例えば、不図示のサーバ等から都度ダウンロードしてもよい。
インパルス応答取得部151は、予め初期反射音だけ切り出されたインパルス応答のデータを取得して、FIRフィルタ24Aに設定してもよい。あるいは、インパルス応答取得部151は、直接音、初期反射音、および残響音の含まれたインパルス応答のデータを取得して、初期反射音だけを切り出してFIRフィルタ24Aに設定してもよい。同様に、インパルス応答取得部151は、残響音のみを用いる場合には、予め残響音だけ切り出されたインパルス応答のデータを取得して、FIRフィルタ24Bに設定してもよい。あるいは、インパルス応答取得部151は、直接音、初期反射音、および残響音の含まれたインパルス応答のデータを取得して、残響音だけを切り出してFIRフィルタ24Bに設定してもよい。
図6は、空間620と室62との関係を模式的に示した平面図である。図6に示す様に、インパルス応答のデータは、音場を再現する対象となるコンサートホールまたは教会等の所定の空間620で予め測定される。例えば、インパルス応答のデータは、音源61の位置でテスト音(パルス音)を発し、マイクで収音することにより測定される。
インパルス応答のデータは、空間620のどの位置で取得してもよい。ただし、初期反射音のインパルス応答のデータは、壁面の近傍に設置した指向性マイクを用いて測定することが好ましい。初期反射音は、到来方向の明確な反射音である。したがって、インパルス応答のデータは、壁面の近傍に設置した指向性マイクで測定することで、対象の空間の反射音データを緻密に取得することができる。一方で、残響音は、音の到来方向の定まらない反射音である。したがって、残響音のインパルス応答のデータは、上記壁面の近傍に設置した指向性マイクで測定してもよいし、初期反射音とは別の無指向性マイクを用いて測定してもよい。
FIRフィルタ24Aは、図2の上部の信号の流れである第2系統の4つの音信号に、それぞれ異なるインパルス応答のデータを畳み込む。なお、複数の信号処理系統がある場合、FIRフィルタ24AおよびFIRフィルタ24Bは、信号処理系統毎に設けてもよい。例えば、FIRフィルタ24Aは、4つ備えていてもよい。
上記の様に、壁面の近傍に設置した指向性マイクを用いる場合、インパルス応答のデータは、信号処理系統毎に別々の指向性マイクで測定される。例えば、図6に示す様に、ステージ60に向かって右後方に設置されたスピーカ51Dに対応する信号処理系統に対しては、インパルス応答のデータは、ステージ60に向かって右後方の壁面の近傍に設置した指向性マイク510Dで測定される。
FIRフィルタ24Aは、第2系統のそれぞれの音信号にインパルス応答のデータを畳み込む(S13)。FIRフィルタ24Bは、図2の下部の信号の流れである第1系統のそれぞれの音信号にインパルス応答のデータを畳み込む(S13)。
FIRフィルタ24Aは、入力した音信号に、設定された初期反射音のインパルス応答のデータを畳み込むことで、所定の空間の初期反射音を再現した初期反射音制御信号を生成する。FIRフィルタ24Bは、入力した音信号に、設定された残響音のインパルス応答のデータを畳み込むことで、所定の空間の残響音を再現した残響音制御信号を生成する。
レベル設定部25Aは、初期反射音制御信号のレベル調整を行なう(S14)。レベル設定部25Bは、残響音制御信号のレベル調整を行なう(S14)。
レベルバランス調整部152は、レベル設定部25Aおよびレベル設定部25Bのレベル調整量を設定する。
レベルバランス調整部152は、初期反射音制御信号および残響音制御信号のそれぞれのレベルを参照し、両者のレベルバランスを整える。例えば、レベルバランス調整部152は、初期反射音制御信号のうち時間的に最後の成分のレベルと、残響音制御信号のうち時間的に最初の成分のレベルとのバランスを整える。あるいは、レベルバランス調整部152は、初期反射音制御信号のうち時間的に後半部分となる複数成分のパワーと、残響音制御信号のうち時間的に前半部分となる成分のパワーとのバランスを整えてもよい。これにより、レベルバランス調整部152は、初期反射音制御信号および残響音制御信号の音を個別に制御し、適用する空間に合わせて、適切なバランスに制御することができる。
次に、マトリクスミキサ26は、入力される音信号をスピーカ毎の出力系統に分配する。マトリクスミキサ26は、第1系統の残響音制御信号をスピーカ61A乃至スピーカ61Fの各出力系統に分配し、遅延調整部28に出力する。第2系統は、既に出力系統と対応しているため、マトリクスミキサ26は、第2系統の初期反射音制御信号をそのまま、遅延調整部28に出力する。
なお、マトリクスミキサ26は、各出力系統のゲイン調整、および、周波数特性の調整、等を行なってもよい。
遅延調整部28は、音源61と複数のスピーカとの距離に応じて、遅延時間を調整する(S15)。例えば、遅延調整部28は、複数のスピーカにおいて、音源61とスピーカとの距離が短い順に、遅延時間を小さく設定する。これにより、遅延調整部28は、音源61からの複数のスピーカの位置に応じて、複数のスピーカから出力する残響音制御信号および初期反射音制御信号の位相を調整できる。
出力部27は、遅延調整部28から出力される初期反射音制御信号および残響音制御信号をアナログ信号に変換する。また、出力部27は、アナログ信号を増幅する。出力部27は、増幅したアナログ信号を対応するスピーカに出力する(S16)。
以上の構成により、音信号処理部10は、音信号を取得し、インパルス応答を取得し、前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込み、前記初期反射音のインパルス応答を畳み込んだ音信号を、残響音制御信号とは別の処理を施した初期反射音制御信号として出力する。これにより、音信号処理部10は、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを実現する。
実施形態1では、例えば、以下の構成とすることも可能であり、それぞれの構成において以下に示す作用効果を奏することができる。
(1-1)本発明の一実施形態は、音信号を取得し、インパルス応答を取得し、前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで初期反射音制御信号を生成する、信号処理方法である。
図7は、上記信号処理方法に対応する音信号処理部10Aの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Aは、指向性マイク11Aから音信号を取得する音信号取得部21Aと、インパルス応答を取得するインパルス応答取得部151Aと、前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込み、前記初期反射音のインパルス応答を畳み込んだ音信号を、残響音制御信号とは別の処理を施した初期反射音制御信号としてスピーカ51Aに出力する処理部204Aと、を備えている。
音信号取得部21Aは、図2に示した音信号取得部21と同じ機能を有する。インパルス応答取得部151Aは、図2のインパルス応答取得部151と同じ機能を有する。処理部204Aは、図2のFIRフィルタ24Aおよび出力部27の機能を有する。
音信号処理部10Aは、図2の音信号処理部10と同様に、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを実現する。
(1-2)処理部は、前記インパルス応答のうち残響音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで直接音を含まない残響制御信号を生成し、前記初期反射音制御信号および前記残響制御信号に、それぞれ別の信号処理を施して、前記残響制御信号を第1スピーカ(上述の第1系統のスピーカ)に出力し、前記初期反射音制御信号を第2スピーカ(上述の第2系統のスピーカ)に出力してもよい。
ただし、実際の室には図1に示した例よりも多数のスピーカを備える。初期反射音制御信号を出力する第2スピーカ(上述の第2系統のスピーカ)のうち、第1スピーカ(上述の第1系統のスピーカ)の近くに設置されたスピーカは、残響音制御信号を出力してもよい。すなわち、第2系統の複数のスピーカのうち、第1系統のスピーカの近くに設置されたスピーカは、初期反射音制御信号に加えて残響音制御信号を出力してもよい。
逆に、第1スピーカ(上述の第1系統のスピーカ)のうち、壁面の近くに設置されたスピーカは、初期反射音制御信号を出力してもよい。すなわち、第1系統の複数のスピーカのうち、第2系統のスピーカの近くに設置されたスピーカは、残響音制御信号に加えて初期反射音制御信号を出力してもよい。
これにより、初期反射音制御信号と残響音制御信号の音を適切なエネルギーバランスで調整できる。
(1-3)前記第1スピーカは広指向性であり、前記第2スピーカは狭指向性であってもよい。
上記の様に、初期反射音は、到来方向の明確な反射音であり、主観的な印象に寄与する。したがって、第2スピーカは、狭指向性を用いることが効果的であり、対象の空間の初期反射音の制御性を高めることができる。
一方で、残響音は、音の到来方向の定まらない反射音であり、空間の響きに寄与する。したがって、第1スピーカは、広指向性を用いることが効果的であり、対象の空間の残響音の制御性を高めることができる。
(1-4)第1スピーカよりも第2スピーカの1個あたりのレベルが高いことが好ましい。
上記と同様に、初期反射音は、空間内を多重反射した残響音に比べて、反射回数が少ない。このため、初期反射音のエネルギーは、残響音のエネルギーよりも高い。したがって、第2スピーカは、1個あたりのレベルを高くすることで、初期反射音が持つ主観的な印象付けの効果を向上させることができ、初期反射音の制御性を高めることができる。
(1-5)第1スピーカよりも第2スピーカの数が少ないことが好ましい。
第2スピーカは、上記と同様に、個数を少なくすることで、余分な拡散音エネルギーの上昇を抑えることができる。すなわち、第2スピーカから出力される初期反射音が室内に拡散して残響することを抑制でき、初期反射音の残響音がリスナに届くことを抑制できる。
(1-6)第1スピーカは室内の天井に設置し、第2スピーカは室内の側方に設置することが好ましい。
第2スピーカは、リスナに近い位置である室内の側方に設置することで、初期反射音をリスナに届けるのに制御し易く、初期反射音の制御性を高めることができる。また、第1スピーカは、室内の天井に設置することで、リスナの位置による残響音の差を抑制できる。
(1-7)処理部は、前記初期反射音制御信号と、前記残響音制御信号とのレベルバランスを調整することが好ましい。
処理部は、レベルバランスを個別に調整することで、初期反射音制御信号および残響音制御信号の音を適切なエネルギーバランスで調整することができる。
(1-8)音信号取得部は、前記残響音制御信号を生成するための第1音信号と、前記初期反射音のインパルス応答を畳み込むための第2音信号と、を別々に取得することが好ましい。第1音信号とは、上述の第1系統に対応する音信号(無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから取得した音信号)であり、第2音信号とは、上述の第2系統に対応する音信号(指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cから取得した音信号)である。
残響音は、室内の響きの影響を受けやすい。初期反射音は、音源の音の影響を受けやすい。したがって、第1音信号は、例えば、室内の音の全体を収音し、第2音信号は、音源の音を高いSN比で収音することが好ましい。
(1-9)前記第1音信号は無指向性マイクで収音し、前記第2音信号は指向性マイクで収音することが好ましい。
上記と同様に、第1音信号は、例えば無指向性マイクを用いて室内の音の全体を収音することが好ましい。第2音信号は、例えば指向性マイクを用いて音源の音を高いSN比で収音することが好ましい。
(1-10)前記指向性マイクは前記無指向性マイクよりも音源に近いことが好ましい。
上記と同様に、第2音信号は、音源の音を高いSN比で収音することが好ましいため、指向性マイクは音源に近いことが好ましい。
(1-11)前記インパルス応答は、所定空間の壁際で指向性マイクを用いて取得することが好ましい。
インパルス応答は、壁面の近傍に設置した指向性マイクで測定することで、対象の空間の反射音を、より高精度に取得できる。
[実施形態2]
実施形態2の音場支援システム1Aについて、図8、図9、図10および図11を参照して説明する。図8は、空間620を模式的に示した透過斜視図である。図9は、空間620を平面視した平面図である。図10は、音場支援システム1Aの構成を示すブロック図である。
図11は、音信号処理装置の動作を示すフローチャートである。この例では、音源61がステージ60上を移動する、または複数の音源61がステージ60上に存在することを想定している。なお、上記の実施形態1と同じ構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
音場支援システム1Aは、図8および図9に示すように、スピーカ52A、スピーカ52B、スピーカ52C、スピーカ52D、スピーカ52E、スピーカ53A、スピーカ53B、スピーカ53C、スピーカ53Dおよびスピーカ53Eを備える。
この例では、図8、図9に示すように、スピーカ52A、スピーカ52B、スピーカ52C、スピーカ52Dおよびスピーカ52Eは、第2-1系統の初期反射音制御信号を出力する第2-1スピーカ群520(ステージ60に向かって中心よりも左側)に属する。また、この例では、スピーカ53A、スピーカ53B、スピーカ53C、スピーカ53Dおよびスピーカ53Eは、第2-2系統の初期反射音制御信号を出力する第2-2スピーカ群530(ステージ60に向かって中心よりも右側)に属する。図9で示される一点鎖線は、第2-1スピーカ群520を示し、二点鎖線は、第2-2スピーカ群530を示す。
なお、以下の説明では、第2-1スピーカ群520のスピーカ52A、スピーカ52B、スピーカ52C、スピーカ52Dおよびスピーカ52Eをまとめて第2-1スピーカ群520のスピーカと称する。また、以下の説明では、第2-2スピーカ群530のスピーカ53A、スピーカ53B、スピーカ53C、スピーカ53Dおよびスピーカ53Eをまとめて第2-2スピーカ群530のスピーカと称する。
音場支援システム1Aは、図8および図9に示すように、室62内に、指向性マイク13A、指向性マイク13B、指向性マイク13C、指向性マイク13D、指向性マイク14A、指向性マイク14B、指向性マイク14Cおよび指向性マイク14Dを備えている。
この例では、指向性マイク13A、指向性マイク13B、指向性マイク13Cおよび指向性マイク13Dは、図8および図9で示されるX1方向(左右方向)に並んで天井に設置されている。また、この例では、指向性マイク14A、指向性マイク14B、指向性マイク14Cおよび指向性マイク14Dは、図8および図9で示されるX1方向(左右方向)に、並んで天井に配置されている。また、指向性マイク14A、指向性マイク14B、指向性マイク14Cおよび指向性マイク14Dは、指向性マイク13A、指向性マイク13B、指向性マイク13Cおよび指向性マイク13DよりもY1方向(前後方向)に対して、後方(ステージ60を横から見て観客席側)に配置されている。
指向性マイク13A、指向性マイク13C、指向性マイク14Aおよび指向性マイク14Cは、図9に示すように、第2-1スピーカ群520のスピーカに対応する。すなわち、指向性マイク13A、指向性マイク13C、指向性マイク14Aおよび指向性マイク14Cで収音した音信号に基づいて第2-1系統の初期反射音制御信号が生成される。また、指向性マイク13B、指向性マイク13D、指向性マイク14Bおよび指向性マイク14Dは、第2-2スピーカ群530のスピーカに対応する。すなわち、指向性マイク13B、指向性マイク13D、指向性マイク14Bおよび指向性マイク14Dで収音した音信号に基づいて第2-2系統の初期反射音制御信号が生成される。
なお、以下の説明では、指向性マイク13A、指向性マイク13C、指向性マイク14Aおよび指向性マイク14Cをまとめて第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクと称する。また、以下の説明では、指向性マイク13B、指向性マイク13D、指向性マイク14Bおよび指向性マイク14Dをまとめて第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクと称する。
図10に示すように、音場支援システム1Aの音信号処理部10Aは、実施形態1の音場支援システム1からFIRフィルタ24B、およびレベル設定部25Bを除いた構成である。ただし、実施形態2においても、FIRフィルタ24Bおよびレベル設定部25Bを備え、残響音制御信号を生成してもよい。その場合、残響音制御信号は、スピーカ52A乃至スピーカ53Eのいずれかに出力されてもよいし、別のスピーカから出力されてもよい。
音信号取得部21は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクおよび第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクから音信号を取得する(図10参照)。
ゲイン調整部22は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクおよび第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクのそれぞれから取得した音信号のゲインを調整する(図11、S101参照)。
この例では、ゲイン調整部22は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクのそれぞれ、および、第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクのそれぞれに、異なるゲインを設定する。
ゲイン調整部22は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクのうち、左右方向において、第2-1スピーカ群520のスピーカ(例えば、スピーカ52A)までの距離が近い順に音信号のゲインを高く設定する。
また、ゲイン調整部22は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクのうち、前後方向(図9の紙面の左右方向)において、ステージ60を横から見て前方側(図9の紙面右側)の指向性マイクの音信号のゲインを、観客席までの距離が近い側(図9の紙面左側)の指向性マイクの音信号のゲインよりも低く設定する。
上記と同様に、ゲイン調整部22は、第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクうち、左右方向において、第2-2スピーカ群530のスピーカ(例えば、スピーカ53A)までの距離が近い順に音信号のゲインを高く設定する。
また、ゲイン調整部22は、第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクのうち、前後方向(図9の紙面の左右方向)において、ステージ60を横から見て前方側(図9の紙面右側)の指向性マイクの音信号のゲインを、観客席までの距離が近い側(図9の紙面左側)の指向性マイクの音信号のゲインよりも低く設定する。
ゲイン調整部22は、例えば、指向性マイク14Aのゲインを0dBに設定し、指向性マイク13Aのゲインを-1.5dBに設定し、指向性マイク14Cのゲインを-3.0dBに設定し、指向性マイク13Cのゲインを-4.5dBに設定する。
ゲイン調整部22は、例えば、指向性マイク14Dのゲインを0dBに設定し、指向性マイク13Dのゲインを-1.5dBに設定し、指向性マイク14Bのゲインを-3.0dBに設定し、指向性マイク13Bのゲインを-4.5dBに設定する。
ミキサ23は、第2-1スピーカ群520に対応する指向性マイクのそれぞれから取得した音信号をミキシングする(図11、S102参照)。ミキサ23は、ミキシングした音信号を第2-1スピーカ群520のスピーカ数に応じた数(例えば、5つ)に合わせて、複数(図8および図9では、5つ)の信号処理系統に分配する。また、ミキサ23は、第2-2スピーカ群530に対応する指向性マイクのそれぞれから取得した音信号をミキシングする。ミキサ23は、ミキシングした音信号を第2-2スピーカ群530のスピーカ数に応じた数(例えば、5つ)に合わせて、複数(図8および図9では、5つ)の信号処理系統に分配する。
実在空間において、音像定位は直接音や初期反射音の到来方向、レベル、反射音の密度によって変化する。すなわち、観客席における音源61の音像定位は、音源61のステージ60での位置に依存する。例えば、音源61がステージ60に向かって左側に移動すると、観客席においては左方向から到来する直接音と初期反射音レベルが相対的高くなるため、ステージ60に向かって左側に音像が定位する。ゲイン調整部22は、複数の指向性マイクのうちスピーカまでの距離が近い順に音信号のゲインを高く設定することで、音源61のステージ60での位置に応じて初期反射音のレベルを制御し、実在空間での現象に近い音像定位を実現する。
遅延調整部28は、複数の指向性マイクとスピーカとの距離に応じて、遅延時間を調整する。例えば、遅延調整部28は、複数の指向性マイクにおいて、指向性マイクとスピーカとの距離が短い順に、遅延時間を小さく設定する。これにより、複数のスピーカで出力する初期反射音の時間差は、音源61とスピーカとの距離に応じて再現される。
また、音場支援システム1Aは、指向性マイクを左右方向に複数並べることで、ステージ60上の広範囲で音源61の音を取得する。これにより、音場支援システム1Aは、音源61の位置を検出しなくとも、実在空間に近い状態で音源61の位置に応じた初期反射音のレベルを反映させることができる。
なお、実在空間において、音源61と観客席側が遠くなると、初期反射音のレベルも低くなる。ゲイン調整部22は、前後方向において、観客席から遠い方のスピーカの音信号のゲインを低く設定することで、実在空間での音の響きを実現する。
また、実在空間において、音源61と観客席側が遠くなると、音源61から観客席に直接音が到達するまでの時間は長くなる。したがって、遅延調整部28によって、観客席から遠い方のスピーカに出力する初期反射音信号の遅延時間を大きく設定することで、音場支援システム1Aは、実在空間での音の響きを、より正確に実現する。
このように、実施形態2の音場支援システム1Aは、ステージ60上で音源61が移動するまたは、複数の音源61が存在する場合でも、音源とスピーカとの位置関係に応じて、指向性マイクのゲインを設定することで、別途音源61の位置情報を取得しなくても、音源61の位置に対応した初期反射音制御信号を生成することができる。したがって、音場支援システム1は、効果的に音像定位を実現し、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを実現することができる。
なお、指向性マイクの音信号のゲインの値はこの例に限定されない。また、観客席から遠い方のスピーカの音信号のゲインを、観客席から近い方のスピーカの音信号のゲインよりも低く設定する例で説明したが、本発明はこの例に限定されない。
また、実施形態2の音場支援システム1Aでは、8個の指向性マイクを使用して説明したが、これに限定されない。指向性マイクの数は、8個未満でも9個以上であってもよい。また、指向性マイクの位置もこの例に限定されない。
また、実施形態2の音場支援システム1Aでは、5個の第2-1スピーカ群520のスピーカおよび5個の第2-2スピーカ群530のスピーカで説明したが、これに限定されない。スピーカ群の数は3つ以上でもよいし、各スピーカ群に属するスピーカの数は、1つ以上であればよい。また、スピーカの位置もこの例に限定されない。
また、実施形態2の音場支援システム1Aでは、1つの指向性マイクを、例えば、第2-1スピーカ群520および第2-2スピーカ群530の両方に対応させてもよい。この場合、第2-1スピーカ群520(第2-1系統)に対応する音信号のゲインと第2-2スピーカ群530(第2-2系統)に対応する音信号のゲインとが異なっていてもよい。
実施形態2では、例えば、以下の構成とすることも可能であり、それぞれの構成において以下に示す作用効果を奏することができる。
(2-1)音信号処理方法は、所定の空間に配置された複数のマイクでそれぞれ収音した複数の音信号を取得し、複数のマイクのそれぞれの配置位置に応じて、複数の音信号のそれぞれのレベル調整を行い、調整された前記複数の音信号をミキシングし、ミキシングされたミキシング信号を使用して、反射音を生成する。
図12は、実施形態2の信号処理方法に対応する音信号処理部10Cの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Cは、所定の空間に配置された複数の指向性マイク13A、13B、14A、14Bでそれぞれ収音した複数の音信号を取得する音信号取得部21Bと、複数の指向性マイク13A、13B、14A、14Bのそれぞれの配置位置に応じて、複数の音信号のそれぞれのレベル調整を行うゲイン調整部22Bと、調整された複数の音信号のミキシングを行うミキサ23Bと、ミキシングされたミキシング信号を使用して、反射音を系統別に生成して、スピーカ52Aとスピーカ53Aに出力する反射音生成部205Bと、を備えている。
音信号取得部21Bは、図10に示した音信号取得部21と同じ機能を有する。ゲイン調整部22Bは、図10のゲイン調整部22と同じ機能を有する。ミキサ23Bは、図10のミキサ23と同じ機能を有する。反射音生成部205Bは、図10のFIRフィルタ24Aおよびレベル設定部25Aと同じ機能を有する。
音信号処理部10Cは、図10の音信号処理部10Bと同様に、音源位置を検出する必要なく、音源の位置に応じて、音信号取得部21Bから収音する信号のレベルを変化することで、より効果的な音像定位を実現する。
(2-2)前記複数のマイクのそれぞれのマイクの配置位置から前記反射音を出力するスピーカまでの距離に応じて、前記複数の音信号のそれぞれのレベルを調整してもよい。
実在空間で、音像定位は直接音や初期反射音の到来方向、レベル、反射音の密度によって変化する。したがって、この構成では、より実在空間の音の響きを再現する。
(2-3)前記レベル調整において、前記複数のマイクのそれぞれの前記マイクの配置位置から前記反射音を出力する前記スピーカの配置位置までの距離が近い順に、前記複数の音信号のそれぞれに対するゲインを高く設定してもよい。
この構成では、指向性マイクのうちスピーカまでの距離が近い順に音信号のゲインを高く設定することで、音源と壁との距離に依存する反射音の減衰を再現し、さらに実在空間での音の響きを実現する。
(2-4)前記複数のマイクのそれぞれの配置位置から前記反射音を出力するスピーカまでの距離に応じて、遅延調整を行ってもよい。 この構成では、実在空間での現象に近い音像定位を実現する。
(2-5)前記複数のマイクのそれぞれの配置位置から前似反射音を出力する前記スピーカまでの距離が遠くなるにつれて遅延時間を大きく設定してもよい。
この構成では、音源と壁との距離に依存する反射音の遅延を再現する。
(2-6)音信号生成装置は、反射音を出力するスピーカを備え、該反射音を出力するスピーカは、第2-1系統の第2-1スピーカ群と、第2-2系統の第2-2スピーカ群と、を備え、レベル調整部は、第2-1系統と第2-1系統のそれぞれについて、音信号毎にレベルを調整し、ミキシング部は、第2-1系統と第2-2系統のそれぞれについて、ミキシングをしてもよい。
このように構成されれば、より効果的に音像定位を実現することができる。
(2-7)音信号生成装置は、所定の空間に配置された複数のマイクを備え、該複数のマイクは、第2-1スピーカ群に対応する複数の第2-1マイクと、第2-2スピーカ群に対応する複数の第2-2マイクと、に区別されるのが好ましい。
このように構成されれば、音源の位置が移動する、または音源が複数存在しても、より効果的に音像定位を実現することができる。
(2-8)前記反射音は、初期反射音を含んでいてもよい。
[実施形態3]
実施形態3の音場支援システム1Bについて、図13、図14、および、図15を参照して説明する。図13は、実施形態3の室62Bを模式的に示した透過斜視図である。図14は、音場支援システム1Bの構成を示すブロック図である。図15は、実施形態3の音信号処理装置の動作を示すフローチャートである。実施形態3は、音源611B、音源612B、音源613Bからの出力音がライン入力されることを想定している。なお、上記の実施形態1と同じ構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。ライン入力とは、後述する各種楽器等の音源から出力される音をマイクで収音して入力するものではなく、音源に接続されたオーディオケーブルから音信号を入力することである。これに対し、ライン出力とは、後述する各種楽器等の音源にオーディオケーブルが接続されており、このオーディオケーブルを用いて、音源が音信号を出力することである。 室62Bは、実施形態1に示した室62に対して、指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cを必要としない。なお、指向性マイク11A、指向性マイク11B、および指向性マイク11Cは、配置してもよい。
音源611B、音源612B、および、音源613Bは、例えば、電子ピアノ、エレキギター等であり、それぞれに、音信号をライン出力する。すなわち、音源611B、音源612B、および、音源613Bは、オーディオケーブルに接続しており、オーディオケーブルを介して、音信号を出力する。なお、図13では、音源の個数は、3個であるが、1個であってもよく、2個または4個以上の複数であってよい。
音場支援システム1Bの音信号処理部10Dは、実施形態1に示した音信号処理部10に対して、ライン入力部21D、音信号取得部210、レベル設定部211、レベル設定部212、合成部213、および、ミキサ230をさらに備える点で異なる。音信号処理部10Dの他の構成は、音信号処理部10と同様であり、同様の箇所の説明は、省略する。
ライン入力部21Dは、音源611B、音源612B、および、音源613Bからの音信号を入力する(図15、S201参照)。すなわち、ライン入力部21Dは、音源611B、音源612B、および、音源613Bに接続されたオーディオケーブルに接続する。そして、ライン入力部21Dは、このオーディオケーブルを介して、音源611B、音源612B、および、音源613Bからの音信号を入力する。以下、この音信号は、ライン入力信号と称する。ライン入力部21Dは、各音源のライン入力信号を、ゲイン調整部22に出力する。
ゲイン調整部22は、音量制御部に相当し、ライン入力信号の音量制御を行う(図15、S202参照)。具体的には、ゲイン調整部22は、音源611Bのライン入力信号、音源612Bのライン入力信号、および、音源613Bのライン入力信号のそれぞれに対して、個別のゲインを用いて音量制御を行う。ゲイン調整部22は、音量制御後のライン入力信号を、ミキサ23に出力する。
ミキサ23は、音量制御後の音源611Bのライン入力信号、音量制御後の音源612Bのライン入力信号、および、音量制御後の音源613Bのライン入力信号をミキシングする。
ミキサ23は、複数の信号処理系統に、ミキシングした音信号を分配する。具体的には、ミキサ23は、初期反射音用の複数の信号処理系統と、残響音用の信号処理系統とに、ミキシングした音信号を分配する。以下、初期反射音用の複数の信号処理系統に分配された音信号は、初期反射音用のミキシング信号と称し、残響音用の信号処理系統に分配された音信号は、残響音用のミキシング信号と称する。
ミキサ23は、初期反射音用のミキシング信号を、レベル設定部211に出力する。ミキサ23は、残響音用のミキシング信号を、レベル設定部212に出力する。
レベル設定部211は、初期反射音用のミキシング信号をレベル調整する。レベル設定部212は、残響音用のミキシング信号をレベル調整する。レベル設定部211のレベル調整とレベル設定部212のレベル調整は、レベル設定部25Aおよびレベル設定部25Bと同様に、レベルバランス調整部152によって設定する。
レベル設定部211は、レベル調整後の初期反射音用のミキシング信号を、FIRフィルタ24Aに出力する。レベル設定部212は、レベル調整後の残響音用のミキシング信号を、合成部213に出力する。
音信号取得部210は、無指向性マイク12A、無指向性マイク12B、および無指向性マイク12Cから収音信号を取得する。音信号取得部210は、取得した収音信号を、ミキサ230に出力する。ミキサ230は、音信号取得部210からの収音信号をミキシングする。ミキサ230は、ミキシング後の収音信号を、合成部213に出力する。
合成部213は、レベル設定部212からのレベル調整後の残響音用のミキシング信号と、ミキサ230からのミキシング後の収音信号を合成(加算)する。合成部213は、合成信号を、FIRフィルタ24Bに出力する。
FIRフィルタ24Aは、レベル調整後の初期反射音用のミキシング信号に、初期反射音用のインパルス応答を畳み込み、初期反射音制御信号を生成する。FIRフィルタ24Bは、合成信号に、残響音用のインパルス応答を畳み込み、残響音制御信号を生成する。
レベル設定部25Aは、初期反射音制御信号のレベル調整を行なう。レベル設定部25Bは、残響音制御信号のレベル調整を行なう。
マトリクスミキサ26は、入力される音信号をスピーカ毎の出力系統に分配する。マトリクスミキサ26は、残響音制御信号をスピーカ61A乃至スピーカ61Fの各出力系統に分配し、遅延調整部28に出力する。マトリクスミキサ26は、初期反射音制御信号をスピーカ51A乃至スピーカ51Dの各出力系統に分配し、遅延調整部28に出力する。
遅延調整部28は、音源611B、音源612B、および、音源613Bと、複数のスピーカとの距離に応じて、遅延時間を調整する。これにより、遅延調整部28は、音源611B、音源612B、および、音源613Bと複数のスピーカの位置関係(距離)に応じて、複数のスピーカから出力する残響音制御信号および初期反射音制御信号の位相を調整できる。
出力部27は、遅延調整部28から出力される初期反射音制御信号および残響音制御信号をアナログ信号に変換する。また、出力部27は、アナログ信号を増幅する。出力部27は、増幅したアナログ信号を対応するスピーカに出力する。
この構成および処理を行うことによって、音信号処理部10Dは、ライン入力信号(ライン入力された音信号)に対して、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを実現できる。したがって、音信号処理部10Dは、電子楽器等のライン出力を有する音源に対して、所望の音場支援を実現できる。
さらに、音信号処理部10Dは、ライン入力信号を用いて、初期反射音制御信号を生成する。ライン入力信号は、マイクで収音された音信号よりもS/N比が高い。したがって、音信号処理部10Dは、ノイズの影響を受けることなく、初期反射音制御信号を生成できる。これにより、音信号処理部10Dは、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を、より確実に実現できる。
また、音信号処理部10Dは、ライン入力信号を音量制御し、音量制御後のライン入力信号を用いて、初期反射音制御信号を生成する。電子楽器は、それぞれにデフォルトの音量レベルが異なる。したがって、音量制御を行わないと、例えば、ライン入力する電子楽器が切り替わった場合に、所望の初期反射音制御信号は、生成できない。しかしながら、音信号処理部10Dは、ライン入力信号の音量制御を行うことによって、初期反射音制御信号の生成用の音信号のレベルを一定にできる。これにより、音信号処理部10Dは、例えば、ライン入力する電子機器が切り替わっても、所望の初期反射音制御信号を生成できる。
また、音信号処理部10Dは、複数のライン入力信号を音量制御した後に、ミキシングする。そして、音信号処理部10Dは、このミキシングされた音信号を用いて初期反射音制御信号を生成する。これにより、音信号処理部10Dは、複数のライン入力信号のレベルバランスを適正に調整できる。したがって、音信号処理部10Dは、複数のライン入力信号があっても、所望の初期反射制御信号を生成できる。
なお、音信号処理部10Dは、初期反射音制御信号だけではなく、残響音制御信号にも、これらの作用効果を得ることができる。
また、音信号処理部10Dは、初期反射音制御信号の生成には、ライン入力信号のみを用いる。一方、音信号処理部10Dは、残響音制御信号の生成には、ライン入力信号と、無指向性マイクで収音した収音信号とを用いる。初期反射音と残響音とを個別に制御することで、音像のぼやけを抑制し、豊かな音像と空間の拡がりを実現する。また、残響音制御信号に無指向性マイクで収音した収音信号を用いることで、電子楽器等の音源の音だけでなく、観客の拍手のような空間内で発生する音に対しても、音場支援の効果を拡張できる。したがって、この構成を備えることによって、音信号処理部10Dは、柔軟な音場支援を実現できる。
なお、上述の説明は、直接音の再生について記載していない。しかしながら、音信号処理部10Dは、上述の構成とは別の処理系統として、直接音の処理系統を備えていてもよい。
この場合、例えば、音信号処理部10Dは、ミキサ23の出力、すなわち、ミキシングした音信号に対して、レベル調整を行って、別途設置されたステレオスピーカ等に出力する。
また、例えば、音信号処理部10Dは、ミキシングした音信号に対して、レベル調整を行って、マトリクスミキサ26に出力する。マトリクスミキサ26は、直接音信号、初期反射音制御信号、および、残響音制御信号をミキシングして、出力部27に出力する。この際、マトリクスミキサ26は、直接音信号に専用のスピーカを設定し、この専用スピーカに直接音信号を出力するように、直接音信号、初期反射音制御信号、および、残響音制御信号のミキシングを行ってもよい。
また、上述の説明では、音源611B、音源612B、および、音源613Bは、一例として電子楽器とした。しかしながら、音源611B、音源612B、および、音源613Bは、歌手が保持するハンドマイク、歌手の近傍に設置されたスタンドマイク等、歌唱者の近傍に配置され、歌唱者の声を収音して、歌唱音信号を出力するものであってもよい。
実施形態3では、例えば、以下の構成とすることも可能であり、それぞれの構成において以下に示す作用効果を奏することができる。なお、以下の説明において、上述の説明と同様の箇所については、説明を省略する。
(3-1)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、音信号をライン入力し、ライン入力された音信号を音量制御し、音量制御された音信号から初期反射音制御信号を生成する、音信号処理方法である。
図16は、上述の音信号処理方法に対応する音信号処理部10Eの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Eは、ライン入力部21E、ゲイン調整部22E、初期反射音制御信号生成部214、インパルス応答取得部151A、および、遅延調整部28を備える。
ライン入力部21Eは、1個のライン入力信号を受け、ゲイン調整部22Eに出力する。ゲイン調整部22Eは、ライン入力信号の音量制御を行う。ゲイン調整部22Eは、音量制御したライン入力信号を、初期反射音制御信号生成部214に出力する。
初期反射音制御信号生成部214は、音量制御されたライン入力信号に、初期反射音用のインパルス応答のデータを畳み込み、初期反射音制御信号を生成する。初期反射音制御信号生成部214は、上述の実施形態と同様に、例えば、メモリからインパルス応答のデータを取得し、畳み込みに利用する。初期反射音制御信号生成部214は、初期反射音制御信号を、遅延調整部28に出力する。遅延調整部28は、上述の説明と同様に、初期反射音制御信号の遅延時間を調整し、スピーカ51Aに出力する。なお、スピーカが複数有る場合は、上述の音信号処理部10と同様にマトリクスミキサ26を備えればよい。マトリクスミキサ26は、初期反射音制御信号を、複数のスピーカに分配して出力する。
この構成および方法によって、音信号処理部10Eは、1個のライン入力信号に対して、初期反射音制御信号を適切に生成でき、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。
(3-2)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、ライン入力は、複数であり、複数のライン入力された音信号を、ライン入力毎に音量制御する、音信号処理方法である。
この構成および方法によって、音信号処理部は、複数のライン入力信号に対して、初期反射音制御信号を適切に生成でき、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。また、音信号処理部は、複数のライン入力信号間のレベルバランスを適正に調整でき、豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。
(3-3)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、複数のライン入力された音信号をミキシングし、ミキシング後の音信号から初期反射音制御信号を生成する、音信号処理方法である。
図17は、上述の音信号処理方法に対応する音信号処理部10Fの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Fは、ライン入力部21F、ゲイン調整部22F、ミキサ23F、初期反射音制御信号生成部214、インパルス応答取得部151A、および、遅延調整部28を備える。
ライン入力部21Fは、複数のライン入力信号を受け、ゲイン調整部22Fに出力する。ゲイン調整部22Fは、複数のライン入力信号の音量制御を行う。この際、ゲイン調整部22Fは、複数のライン入力信号のそれぞれに対して個別のゲインを設定し、音量制御を行う。例えば、ゲイン調整部22Fは、複数のライン入力信号のレベルバランスに基づいて、個別のゲインを設定する。ゲイン調整部22Fは、複数の音量制御後のライン入力信号を、ミキサ23Fに出力する。
ミキサ23Fは、複数の音量制御後のライン入力信号をミキシングして出力する。ミキサ23Fは、ミキシング信号を、初期反射音制御信号生成部214に出力する。
初期反射音制御信号生成部214は、ミキシング信号に、初期反射音用のインパルス応答を畳み込み、初期反射音制御信号を生成する。初期反射音制御信号生成部214は、初期反射音制御信号を、遅延調整部28に出力する。遅延調整部28は、上述の説明と同様に、初期反射音制御信号の遅延時間を調整し、スピーカ51Aに出力する。なお、スピーカが複数有る場合は、上述の音信号処理部10と同様にマトリクスミキサ26を備えればよい。マトリクスミキサ26は、初期反射音制御信号を、複数のスピーカに分配して出力する。
この構成および方法によって、音信号処理部10Fは、複数のライン入力信号をミキシングしたミキシング信号に対して、初期反射音制御信号を生成でき、従来よりも豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。
(3-4)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、初期反射音制御信号のレベルと、初期反射音制御信号の元となる音信号のレベルとのバランスを調整する、音信号処理方法である。
図18は、上述の音信号処理方法に対応する音信号処理部10Gの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Gは、ライン入力部21G、ゲイン調整部22G、ミキサ23G、初期反射音制御信号生成部214、レベル設定部216、レベル設定部217、インパルス応答取得部151A、レベルバランス調整部153、および、遅延調整部28を備える。
ライン入力部21G、ゲイン調整部22G、および、ミキサ23Gは、それぞれに、上述のライン入力部21F、ゲイン調整部22F、および、ミキサ23Fと同様である。ミキサ23Gは、ミキシング信号を、レベル設定部216とレベル設定部217に出力する。
レベルバランス調整部153は、直接音と初期反射音のレベルバランスを用いて、直接音用のゲインと初期反射音用のゲインを設定する。レベルバランス調整部153は、直接音用のゲインを、レベル設定部216に出力し、初期反射音用のゲインを、レベル設定部217に出力する。
レベル設定部216は、直接音用のゲインを用いて、ミキシング信号の音量制御を行う。レベル設定部216は、直接音用のゲインで音量制御されたミキシング信号を、合成部218に出力する。
レベル設定部217は、初期反射音用のゲインを用いて、ミキシング信号の音量制御を行う。初期反射音用のゲインで音量制御されたミキシング信号を、初期反射音制御信号生成部214に出力する。
初期反射音制御信号生成部214は、初期反射音用のゲインで音量制御されたミキシング信号に、初期反射音用のインパルス応答を畳み込み、初期反射音制御信号を生成する。初期反射音制御信号生成部214は、初期反射音制御信号を、合成部218に出力する。
合成部218は、直接音信号と初期反射音制御信号とを合成して、遅延調整部28に出力する。遅延調整部28は、上述の説明と同様に、合成信号の遅延時間を調整し、スピーカ51Aに出力する。なお、スピーカが複数有る場合は、上述の音信号処理部10と同様に、合成部218に代えてマトリクスミキサ26を備えればよい。マトリクスミキサ26は、直接音信号と初期反射音制御信号との合成信号を、複数のスピーカに分配して出力する。マトリクスミキサ26は、スピーカ毎に、直接音信号と初期反射音制御信号の割り当てを設定し、この割り当てを用いて、直接音信号および初期反射音制御信号を、複数のスピーカに分配して出力する。
この構成および方法によって、音信号処理部10Gは、直接音信号と初期反射音制御信号のレベルバランスを調整できる。したがって、音信号処理部10Gは、直接音と初期反射音とのバランスに優れた、豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。
(3-5)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、音量制御された音信号から残響音信号を生成する、音信号処理方法である。
図19は、上述の音信号処理方法に対応する音信号処理部10Hの構成を示すブロック図である。音信号処理部10Hは、ライン入力部21H、ゲイン調整部22H、初期反射音制御信号生成部214、残響音制御信号生成部219、インパルス応答取得部151A、および、遅延調整部28を備える。
ライン入力部21Hおよびゲイン調整部22Hは、それぞれに、ライン入力部21Eおよびゲイン調整部22Eと同様である。ゲイン調整部22Hは、音量制御したライン入力信号を、初期反射音制御信号生成部214および残響音制御信号生成部219に出力する。初期反射音制御信号生成部214も上述の構成と同様である。
残響音制御信号生成部219は、音量制御されたライン入力信号に、残響音用のインパルス応答を畳み込み、残響音制御信号を生成する。残響音制御信号生成部219は、残響音制御信号を、遅延調整部28に出力する。遅延調整部28は、上述の説明と同様に、残響音制御信号の遅延時間を調整し、スピーカ61Aに出力する。なお、スピーカが複数有る場合は、上述の音信号処理部10と同様にマトリクスミキサ26を備えればよい。マトリクスミキサ26は、残響音制御信号を、複数のスピーカに分配して出力する。
この構成および方法によって、音信号処理部10Eは、初期反射音制御信号とともに、残響音制御信号を適切に生成でき、さらに豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を再現できる。
(3-6)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、音信号を含む出力音を収音し、収音信号を用いて残響音信号を生成する、音信号処理方法である。すなわち、音信号処理部は、スピーカから出力した音を収音してフィードバックし、その収音信号から残響音信号を生成する。
この構成および方法によって、音信号処理部は、演奏時における室62Bに応じた残響音信号を生成でき、より豊かな音像と空間の拡がりを有する所望の音場を実現できる。
(3-7)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、残響音信号の生成の直前または直後に、残響音信号に、残響音用の音量制御を行う、音信号処理方法である。
この構成および方法によって、音信号処理部は、残響音のレベルを適切に調整できる。これにより、例えば、音信号処理部は、初期反射音と残響音とのレベルバランス、直接音と残響音とのレベルバランスを、適切に調整できる。
(3-8)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、初期反射音制御信号の生成の直前または直後に、初期反射音制御信号に、初期反射音用の音量制御を行う、音信号処理方法である。
この構成および方法によって、音信号処理部は、初期反射音のレベルを適切に調整できる。これにより、例えば、音信号処理部は、初期反射音と残響音とのレベルバランス、直接音と初期反射音とのレベルバランスを、適切に調整できる。
(3-9)本発明の実施形態3に対する一実施形態は、音信号と初期反射音制御信号とを合わせて出力する、音信号処理方法である。
この構成および方法によって、音信号処理部は、直接音と初期反射音とを、同一(単一)の出力系統で出力できる。
本実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1、1A、1B…音場支援システム
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H…音信号処理部
11A,11B,11C…指向性マイク
12A、12B,12C…無指向性マイク
13A、13B、13C、13D…指向性マイク
14A、14B、14C、14D…指向性マイク
21,21A、21B…音信号取得部
21D、21E、21F、21G、21H…ライン入力部
22、22E、22F、22G、22H…ゲイン調整部
23、23F、23G…ミキサ
24A…FIRフィルタ
24B…FIRフィルタ
25A…レベル設定部
25B…レベル設定部
26…マトリクスミキサ
27…出力部
28…遅延調整部
31…メモリ
51A,51B,51C,51D…スピーカ
52A、52B、52C、52D…スピーカ
53A、53B、53C、53D…スピーカ
60…ステージ
61、611B、612B、613B…音源
61A,61B,61C,61D,61E,61F…スピーカ
62、62B…室
151,151A…インパルス応答取得部
152…レベルバランス調整部
153…レベルバランス調整部
204A…処理部
210…音信号取得部
211、212…レベル設定部
213…合成部
214…初期反射音制御信号生成部
219…残響音制御信号生成部
230…ミキサ
510D…指向性マイク
620…空間

Claims (20)

  1. 音信号を取得し、
    予め所定の空間で測定されたインパルス応答を取得し、
    前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで初期反射音制御信号を生成する、
    音信号処理方法であって、
    前記インパルス応答のうち残響音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで直接音を含まない残響制御信号を生成し、
    前記初期反射音制御信号および前記残響制御信号に、それぞれ別の信号処理を施して、
    前記残響制御信号を第1スピーカに出力し、
    前記初期反射音制御信号を第2スピーカに出力する、
    音信号処理方法。
  2. 前記第1スピーカは広指向性であり、前記第2スピーカは狭指向性である、
    請求項に記載の音信号処理方法。
  3. 第1スピーカよりも第2スピーカの1個あたりのレベルが高い、
    請求項または請求項に記載の音信号処理方法。
  4. 第1スピーカよりも第2スピーカの数が少ない、
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の音信号処理方法。
  5. 第1スピーカを室内の天井に設置し、
    第2スピーカを室内の側方に設置する、
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の音信号処理方法。
  6. 前記初期反射音制御信号と、前記残響制御信号とのレベルバランスを調整する、
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の音信号処理方法。
  7. 前記残響制御信号を生成するための第1音信号と、
    前記初期反射音のインパルス応答を畳み込むための第2音信号と、
    を別々に取得する、
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の音信号処理方法。
  8. 前記第1音信号を無指向性マイクで収音し、
    前記第2音信号を指向性マイクで収音する、
    請求項に記載の音信号処理方法。
  9. 前記指向性マイクは前記無指向性マイクよりも音源に近い、
    請求項に記載の音信号処理方法。
  10. 前記インパルス応答は、所定空間の壁際で指向性マイクを用いて取得する、
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の音信号処理方法。
  11. 音信号を取得する音信号取得部と、
    予め所定の空間で測定されたインパルス応答を取得するインパルス応答取得部と、
    前記インパルス応答のうち初期反射音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで初期反射音制御信号を生成する処理部と、
    を備えた音信号処理装置であって、
    前記処理部は、前記インパルス応答のうち残響音のインパルス応答を前記音信号に畳み込んで直接音を含まない残響制御信号を生成し、
    前記初期反射音制御信号および前記残響制御信号に、それぞれ別の信号処理を施して、
    前記残響制御信号を第1スピーカに出力し、
    前記初期反射音制御信号を第2スピーカに出力する、
    音信号処理装置。
  12. 前記第1スピーカは広指向性であり、前記第2スピーカは狭指向性である、
    請求項11に記載の音信号処理装置。
  13. 前記処理部は、第1スピーカよりも第2スピーカの1個あたりのレベルを高く設定する、
    請求項11または請求項12に記載の音信号処理装置。
  14. 第1スピーカよりも第2スピーカの数が少ない、
    請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載の音信号処理装置。
  15. 第1スピーカは室内の天井に設置され、
    第2スピーカは室内の側方に設置される、
    請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の音信号処理装置。
  16. 前記初期反射音制御信号と前記残響制御信号とのレベルバランスを調整するレベルバランス調整部を備えた、
    請求項11乃至請求項15のいずれか1項に記載の音信号処理装置。
  17. 前記インパルス応答取得部は、
    前記残響制御信号を生成するための第1音信号と、
    前記初期反射音のインパルス応答を畳み込むための第2音信号と、
    を別々に取得する、
    請求項11乃至請求項16のいずれか1項に記載の音信号処理装置。
  18. 前記第1音信号は無指向性マイクで収音される、
    前記第2音信号は指向性マイクで収音され、
    請求項17に記載の音信号処理装置。
  19. 前記指向性マイクは前記無指向性マイクよりも音源に近い、
    請求項18に記載の音信号処理装置。
  20. 前記インパルス応答は、所定空間の壁際で指向性マイクを用いて取得する、
    請求項11乃至請求項19のいずれか1項に記載の音信号処理装置。
JP2020025816A 2020-02-19 2020-02-19 音信号処理方法および音信号処理装置 Active JP7447533B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020025816A JP7447533B2 (ja) 2020-02-19 2020-02-19 音信号処理方法および音信号処理装置
US17/166,180 US11546717B2 (en) 2020-02-19 2021-02-03 Sound signal processing method and sound signal processing device
EP21154959.7A EP3869502B1 (en) 2020-02-19 2021-02-03 Sound signal processing method and sound signal processing device
CN202110178067.4A CN113286251B (zh) 2020-02-19 2021-02-09 音信号处理方法及音信号处理装置
RU2021104064A RU2762879C1 (ru) 2020-02-19 2021-02-18 Способ обработки звукового сигнала и устройство обработки звукового сигнала
US18/061,687 US11895485B2 (en) 2020-02-19 2022-12-05 Sound signal processing method and sound signal processing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020025816A JP7447533B2 (ja) 2020-02-19 2020-02-19 音信号処理方法および音信号処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021131432A JP2021131432A (ja) 2021-09-09
JP7447533B2 true JP7447533B2 (ja) 2024-03-12

Family

ID=74550506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020025816A Active JP7447533B2 (ja) 2020-02-19 2020-02-19 音信号処理方法および音信号処理装置

Country Status (5)

Country Link
US (2) US11546717B2 (ja)
EP (1) EP3869502B1 (ja)
JP (1) JP7447533B2 (ja)
CN (1) CN113286251B (ja)
RU (1) RU2762879C1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003323179A (ja) 2002-02-27 2003-11-14 Yamaha Corp インパルス応答測定方法、音場再生方法、インパルス応答測定装置および音場再生装置
JP2006245670A (ja) 2005-02-28 2006-09-14 Yamaha Corp 適応型音場支援装置
JP2012042661A (ja) 2010-08-18 2012-03-01 Yamaha Corp 音場支援装置及びプログラム
JP2012168367A (ja) 2011-02-15 2012-09-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 再生装置とその方法と、プログラム
JP2015128208A (ja) 2013-12-27 2015-07-09 ヤマハ株式会社 スピーカ装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2666058B2 (ja) 1985-05-15 1997-10-22 ヤマハ株式会社 収音再生制御装置
NL8800745A (nl) 1988-03-24 1989-10-16 Augustinus Johannes Berkhout Werkwijze en inrichting voor het creeren van een variabele akoestiek in een ruimte.
JP2737595B2 (ja) 1993-03-26 1998-04-08 ヤマハ株式会社 音場制御装置
JP2988289B2 (ja) 1994-11-15 1999-12-13 ヤマハ株式会社 音像音場制御装置
WO1999049574A1 (en) 1998-03-25 1999-09-30 Lake Technology Limited Audio signal processing method and apparatus
JP4674505B2 (ja) 2005-08-01 2011-04-20 ソニー株式会社 音声信号処理方法、音場再現システム
JP4668118B2 (ja) * 2006-04-28 2011-04-13 ヤマハ株式会社 音場制御装置
JP5239670B2 (ja) 2008-09-16 2013-07-17 ヤマハ株式会社 音場支援装置、音場支援方法およびプログラム
PL2478519T3 (pl) * 2009-10-21 2013-07-31 Fraunhofer Ges Forschung Rewerberator i sposób rewerberacji sygnału audio
JP5857071B2 (ja) * 2011-01-05 2016-02-10 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. オーディオ・システムおよびその動作方法
US9602916B2 (en) 2012-11-02 2017-03-21 Sony Corporation Signal processing device, signal processing method, measurement method, and measurement device
EP2830043A3 (en) 2013-07-22 2015-02-18 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Method for Processing an Audio Signal in accordance with a Room Impulse Response, Signal Processing Unit, Audio Encoder, Audio Decoder, and Binaural Renderer
WO2015025858A1 (ja) * 2013-08-19 2015-02-26 ヤマハ株式会社 スピーカ装置及びオーディオ信号処理方法
US9674609B2 (en) * 2013-08-19 2017-06-06 Yamaha Corporation Speaker device and audio signal processing method
US10440475B2 (en) 2015-09-30 2019-10-08 Sony Corporation Signal processing device, signal processing method, and program
CN106875953B (zh) 2017-01-11 2020-10-13 深圳市创成微电子有限公司 模拟混音音频处理方法及系统
WO2020008889A1 (ja) * 2018-07-04 2020-01-09 ソニー株式会社 オーディオ信号処理装置および方法、インパルス応答生成装置および方法、並びにプログラム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003323179A (ja) 2002-02-27 2003-11-14 Yamaha Corp インパルス応答測定方法、音場再生方法、インパルス応答測定装置および音場再生装置
JP2006245670A (ja) 2005-02-28 2006-09-14 Yamaha Corp 適応型音場支援装置
JP2012042661A (ja) 2010-08-18 2012-03-01 Yamaha Corp 音場支援装置及びプログラム
JP2012168367A (ja) 2011-02-15 2012-09-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 再生装置とその方法と、プログラム
JP2015128208A (ja) 2013-12-27 2015-07-09 ヤマハ株式会社 スピーカ装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20210258714A1 (en) 2021-08-19
RU2762879C1 (ru) 2021-12-23
JP2021131432A (ja) 2021-09-09
CN113286251A (zh) 2021-08-20
US20230097661A1 (en) 2023-03-30
CN113286251B (zh) 2023-02-28
EP3869502B1 (en) 2024-03-27
US11546717B2 (en) 2023-01-03
US11895485B2 (en) 2024-02-06
EP3869502A1 (en) 2021-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7367785B2 (ja) 音声処理装置および方法、並びにプログラム
JP4819823B2 (ja) 音響システム駆動装置、駆動方法および音響システム
JP2001125578A (ja) 音場再現方法およびその装置
Zotter et al. A beamformer to play with wall reflections: The icosahedral loudspeaker
JPH11234799A (ja) 残響付加装置
US11749254B2 (en) Sound signal processing method, sound signal processing device, and storage medium that stores sound signal processing program
JP7447533B2 (ja) 音信号処理方法および音信号処理装置
EP3869500B1 (en) Sound signal processing method and sound signal processing device
EP3869501B1 (en) Sound signal processing method and sound signal processing device
EP3920177B1 (en) Sound signal processing method, sound signal processing device, and sound signal processing program
US10812902B1 (en) System and method for augmenting an acoustic space
JP3369200B2 (ja) 多チャンネルステレオ再生方式
Krebber PA systems for indoor and outdoor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240212

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7447533

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151