JP7445302B2 - フェイスカバー付き帽子 - Google Patents

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本発明は、着用者の顔面を覆うフェイスカバーを備えたフェイスカバー付き帽子に関する。
日差しが強い時期に屋外で活動すると、顔が日焼けしてしまう。このため、着用者の顔面を覆うフェイスカバーを備えた帽子(フェイスカバー付き帽子)が提案されている。例えば、特許文献1の図1には、クラウン6の下縁に日除け布1(フェイスカバー)を縫い付けた帽子が記載されている。また、特許文献2の図1には、前鍔の先端縁から日除け布(フェイスカバー)を垂下した状態に設けた帽子が記載されている。
特開2016-183440号公報 実用新案登録第3218185号公報
しかし、特許文献1や特許文献2の帽子等、従来のフェイスカバー付き帽子は、フェイスカバーを使用しないときに、フェイスカバーが邪魔になるという課題があった。この課題は、フェイスカバーを着脱可能な構造とすれば、解決することができる。しかし、その場合には、取り外したフェイスカバーを紛失しやすいという別の課題が生ずる。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、不使用時のフェイスカバーを邪魔にならない位置に移動させることができるフェイスカバー付き帽子を提供するものである。また、フェイスカバーの紛失を防止することも本発明の目的である。
上記課題は、
頭部に被るクラウン(半球状のものに限定されず、バイザー帽で採用されるベルト状のもの等も含む。)と、
クラウンの前側下縁から垂下されて着用者の顔面を覆うフェイスカバーと
を備えたフェイスカバー付き帽子であって、
フェイスカバーが、前方に凸な球面状を為し、
フェイスカバーを前方に持ち上げてクラウンの上側に被せ、フェイスカバーの凹凸を反転させることで、不使用時のフェイスカバーが、クラウンの上側を覆うクラウンカバーになるようにした
ことを特徴とするフェイスカバー付き帽子
を提供することによって解決される。
このように、不使用時のフェイスカバーがクラウンカバーとなるようにすることで、不使用時のフェイスカバーが邪魔にならないようにすることができる。また、不使用時のフェイスカバーは、クラウンに取り付けられたままの状態であるため、不使用時のフェイスカバーの紛失を防ぐことも可能になる。
本発明のフェイスカバー付き帽子においては、クラウンカバーになっているときのフェイスカバーの後部をクラウンの後部に固定するための固定手段を設けることが好ましい。これにより、不使用時のフェイスカバー(クラウンカバー)をクラウンに対してしっかりと固定してバタつかないようにすることが可能になる。
本発明のフェイスカバー付き帽子においては、保冷材を収容するための保冷材収容部を、フェイスカバーにおける着用者の口元周辺を覆う部分に設けることも好ましい。これにより、着用者の口元周辺の空気を保冷材で冷却することが可能になる。したがって、着用者が暑さや息苦しさを感じにくくすることが可能になる。また、フェイスカバーを使用しないとき(フェイスカバーがクラウンカバーになっているとき)には、保冷材収容部に収容した保冷材で着用者の頭部を冷却することも可能になる。
本発明のフェイスカバー付き帽子においては、
クラウンの前側の空気をクラウンの内側に取り込むためのクラウン前側通気部を、クラウンの前側下部に設けるとともに、
着用者の目を出すための目出し部を、フェイスカバーの上部に設け、
フェイスカバーがクラウンカバーになっているときのクラウン前側通気部が、フェイスカバーによって覆われずに目出し部から外側に露出するようにする
ことも好ましい。
これにより、フェイスカバーを使用しているときだけでなく、フェイスカバーを使用していないとき(フェイスカバーがクラウンカバーになっているとき)にも、クラウンの前側下部に設けたクラウン前側通気部でクラウンのベンチレーション(換気)を行うことができるようになる。したがって、着用者の頭部を蒸れにくくしてフェイスカバー付き帽子をより快適に着用できるものとすることが可能になる。
本発明のフェイスカバー付き帽子においては、日差しを遮るための前鍔を、クラウンの前側下縁に取り付けてフェイスカバーの目出し部から前方に突出させることも好ましい。これにより、フェイスカバーを前方に持ち上げてクラウンの上側に被せる操作の邪魔にならない状態で前鍔を設けることが可能になる。したがって、本発明のフェイスカバー付き帽子に係る構成を、前鍔を備えたキャップ型の帽子においても好適に採用することが可能になる。
本発明のフェイスカバー付き帽子においては、前鍔の下面側の空気を上面側に通過させるための前鍔通気部を、前鍔の基端部に設けることも好ましい。これにより、前鍔の上面側にある空気だけでなく、前鍔の下面側にある空気も、クラウン前側通気部からクラウンの内側に取り込むことが可能になり、クラウンのベンチレーションをより効果的に行うことが可能になる。
以上のように、本発明によって、不使用時のフェイスカバーを邪魔にならない位置に移動させることができるフェイスカバー付き帽子を提供することが可能になる。また、フェイスカバーの紛失を防止することも可能になる。
第一実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用している状態を示した図である。 第一実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用していない状態(フェイスカバーがクラウンカバーになっている状態)を示した図である。 第一実施形態の帽子を構成するクラウンを後方から見た状態を示した背面図である。 第一実施形態の帽子におけるクラウンの前側下部の周辺を左右方向に垂直な平面で切断した状態を示した断面図である。 第二実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用している状態を示した図である。 第二実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用していない状態(フェイスカバーがクラウンカバーになっている状態)を示した図である。 第二実施形態の帽子を構成するクラウンを後方から見た状態を示した背面図である。 第三実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用している状態を示した図である。 第三実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した斜視図であって、フェイスカバーを使用していない状態(フェイスカバーがクラウンカバーになっている状態)を示した図である。 第三実施形態の帽子を構成するクラウンを後方から見た状態を示した背面図である。
本発明のフェイスカバー付き帽子の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、3つの実施形態(第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態)を例に挙げて、本発明のフェイスカバー付き帽子を説明する。しかし、本発明のフェイスカバー付き帽子の技術的範囲は、これらの実施形態に限定されない。本発明のフェイスカバー付き帽子には、発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更を施すことができる。

1.第一実施形態のフェイスカバー付き帽子
まず、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子について説明する。図1~4は、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した図である。図1は、フェイスカバー30を使用している状態の斜視図であり、図2は、フェイスカバー30を使用していない状態(フェイスカバー30がクラウンカバーになっている状態)の斜視図である。また、図3は、クラウン10を後方から見た背面図であり、図4は、クラウン10の前側下部の周辺を左右方向に垂直な平面で切断した断面図である。図3及び図4においては、フェイスカバー30等の図示を省略している。第一実施形態のフェイスカバー付き帽子は、図1に示すように、クラウン10と、前鍔20と、フェイスカバー30とを備えている。
クラウン10は、頭部に被る部分となっている。第一実施形態のフェイスカバー付き帽子において、クラウン10は、半球状を為している。このクラウン10は、三角状の生地(いわゆる「れんげ」)を複数枚繋ぎ合わせることによって形成している。クラウン10を構成する複数枚の生地の繋ぎ合わせは、通常、縫合によって行われるが、シームレス加工(例えば、超音波による振動で生地同士を摩擦することで熱を発生させ、生地を溶融させて互いに溶着させる加工等)等、他の方法によって繋ぎ合わせてもよい。
前鍔20は、着用者の目に入る日差しを遮るためのものとなっている。この前鍔20は、クラウン10の前側下縁から前方に突出した状態に設けられている。第一実施形態のフェイスカバー付き帽子において、前鍔20は、平面視半円状乃至は平面視三日月状に形成されている。この前鍔20は、図4に示すように、前鍔芯材21と、前鍔芯材21の上面側を覆う前鍔表地22と、前鍔芯材21の下面側を覆う前鍔裏地23とで構成されている。前鍔芯材21は、前鍔20の保形を行うためのものである。このため、前鍔芯材21は、樹脂やエラストマーや厚紙等、ある程度の厚みと硬さを有する素材で形成される。また、前鍔表地22は、第一生地22aと第二生地22bと第三生地22cとを重ねて構成しており、このうち、第二生地22b及び第三生地22cは、メッシュ生地としている。第三生地22cは、第二生地22bよりも厚手となっている。さらに、前鍔裏地23も、メッシュ生地としている。前鍔裏地23は、第二生地22bと同程度の厚さとなっている。
フェイスカバー30は、着用者の顔面を覆うためのものとなっている。このフェイスカバー30によって、着用者の顔面を日焼けから守ることができる。このため、フェイスカバー30は、通常、遮光性を有する生地によって形成される。ただし、フェイスカバー30を通気性の低い生地で形成すると、着用者が息苦しさを感じるおそれがある。このため、フェイスカバー30は、ラッセルメッシュ生地やトリコットメッシュ生地等の経編メッシュ生地や、緯編メッシュ生地や、平織メッシュ生地や、綾織メッシュ生地や、朱子織メッシュ生地等、通気性を有するメッシュ生地によって形成される。これらのメッシュ生地は、通常、ポリエステルやナイロン等の合成繊維や、綿等の天然繊維や、或いはこれらの複合繊維等を編製又は織製することによって形成される。フェイスカバー30に使用する生地の目を小さくしたり、フェイスカバー30に抗菌処理を施したりすると、フェイスカバー30に衛生マスクとしての機能を付与することもできる。
このように、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子は、フェイスカバー30を備えているところ、図1に示すように、このフェイスカバー30を、前方に凸な球面状に湾曲させている。このため、同図の矢印Aに示すように、フェイスカバー30をクラウン10の前方に持ち上げてからクラウン10の上側に被せ、フェイスカバー30の凹凸を反転させると、図2に示すように、フェイスカバー30をクラウン10の外面に添わせた状態とすることができるようになっている。したがって、フェイスカバー30を使用しないとき(「フェイスカバー」として使用しないとき)には、フェイスカバー30を矢印Aに示すようにひっくり返すという簡単な操作で、そのフェイスカバー30を、クラウン10の上側を覆うクラウンカバーに変化させることができるようになっている。これにより、不使用時のフェイスカバー30が邪魔にならないようにするだけでなく、不使用時のフェイスカバー30の紛失を防ぐことも可能となっている。
フェイスカバー30は、その全体を1枚の生地によって形成してもよい。しかし、フェイスカバー30は、上記のように、球面状に湾曲しているところ、フェイスカバー30の全体を1枚の生地で形成すると、フェイスカバー30をシワのない状態で湾曲させにくい。例えば、全体が1枚の生地からなるフェイスカバー30を、球面状に湾曲させる方法としては、球面状の凹面を有する雌型と、球面状の凸面を有する雄型との間に生地を挟み、雌型及び/又は雄型を加熱することによって、その生地を熱プレスする方法等が挙げられるが、この場合には、その生地にシワが寄った部分が形成されてしまう。また、熱プレスにより球面状に形成した生地をその形状で維持させるためには、その生地を複層構造とし、その生地に熱可塑性の接着剤からなる接着層を設けることが好ましいところ、この場合には、熱プレス後のフェイスカバー30が硬くなってしまい、フェイスカバー30の顔当たり(肌触り)が悪くなるおそれがある。また、フェイスカバー30をひっくり返してクラウンカバーとする際に、フェイスカバー30の凹凸を反転させにくくなるおそれもある。
このため、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子においては、クラウンカバー30を、複数枚の生地(図1の例では4枚の生地)を繋ぎ合わせることによって球面状に形成している。これにより、フェイスカバー30をシワのない綺麗な球面状に仕上げることが可能になる。また、フェイスカバー30を柔らかくし、その凹凸を反転させやすくすることも可能になる。加えて、フェイスカバー30の顔当たり(肌触り)を良くすることもできる。フェイスカバー30を構成する複数枚の生地の繋ぎ合わせは、通常、縫合によって行われるが、シームレス加工(例えば、超音波による振動で生地同士を摩擦することで熱を発生させ、生地を溶融させて互いに溶着させる加工等)等、他の方法によって繋ぎ合わせてもよい。
フェイスカバー30をどの程度の曲率半径で球面状に形成するかは、クラウン10の寸法(半球状のクラウン10の曲率半径)等に応じて適宜決定される。フェイスカバー30の曲率半径とクラウン10の曲率半径とが大きく異なっていると、フェイスカバー10をひっくり返してクラウンカバーとしたときに、そのフェイスカバー30(クラウンカバー)がクラウン10の外面に綺麗に添いにくくなり、フェイスカバー30(クラウンカバー)にシワ等が形成されたり、フェイスカバー30(クラウンカバー)がクラウン10から浮き上がった状態になったり等の不具合が生じやすくなるからである。このため、フェイスカバー30の曲率半径は、クラウン10の曲率半径(人間の頭部の曲率半径に略一致)と同程度に形成することが好ましい。人間の頭部は、完全な半球状とはなっておらず、半球状のクラウン10も、完全な球面には形成されない(場所によって曲率半径が変化している)ところ、フェイスカバー30も、そのように形成される。
フェイスカバー30の上部(フェイスカバー30をクラウン10の前側下縁から垂下させたときに前鍔20の下側となる部分)には、図1に示すように、目出し部30aを設けている。この目出し部30aは、着用者が目を出す部分となっている。これにより、フェイスカバー30を使用しているときでも、着用者の視界を良好に確保することが可能となっている。また、既に述べたように、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子においては、クラウン10の前側下縁に前鍔20を設けているところ、この目出し部30aから前方に前鍔20を突出させることもできる。これにより、図1の矢印Aに示すようにひっくり返しているときのフェイスカバー30が前鍔20に引っ掛からないようにすることもできる。さらに、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、後述するように、クラウン10の前側下部に、クラウン10の前側の空気をクラウン10の内側に取り込むためのクラウン前側通気部10aを設けているところ、図2に示すように、フェイスカバー30をひっくり返してクラウンカバーとしたときでも、クラウン前側通気部10aがフェイスカバー10によって覆われないように目出し部30aから露出させることもできる。したがって、フェイスカバー30をクラウンカバーとしたときでも、クラウン前側通気部10aを機能させることができる。
これらのことを鑑みて、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、フェイスカバー30の上部左右に一対で設けた取り付け部30bの上端をクラウン10の前側下縁に取り付けるようにしている。上述した目出し部30aは、左右の取り付け部30bの間に位置している。クラウン10の前側下縁に対するフェイスカバー30の取り付けは、スナップボタンや面ファスナー等で着脱可能な状態で行ってもよいが、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、縫合によって取り付けている(縫着している)。図4に示すように、クラウン10の前側下縁には、前鍔20の基端縁や、裏当て用メッシュ生地40の下縁や、前立て50の下縁や、ビン皮60の下縁も、縫着部Pで縫着されるところ、取り付け部30b(図4では省略)の上端も、この縫着部Pで縫着している。これにより、クラウン10に対するフェイスカバー30の縫着を別途行う必要がなくなり、フェイスカバー付き帽子の製造工程を簡素化することができる。
フェイスカバー30の取り付け部30bは、前鍔20よりも上側となる位置でクラウン10に対して取り付けている。このため、クラウン10からフェイスカバー30を垂下させたときには、図1の部分Pに示すように、取り付け部30bが、前鍔20の端部に載り上がるようになっている。このため、フェイスカバー30は、クラウン10の前側下縁から真下に垂れ下がるのではなく、クラウン10の前側下縁よりも前寄りの位置から垂れ下がるようになっている。クラウン10の前側下縁から真下にフェイスカバー30が垂れ下がると、着用者の顔面にフェイスカバー30が押し当たりやすくなるところ、クラウン10の前側下縁よりも前寄りの位置からフェイスカバー30が垂れ下がるようにすることで、着用者の顔面とフェイスカバー30との距離を適切に保ち、フェイスカバー30を快適に使用することが可能となっている。
ところで、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図2に示すように、フェイスカバー30がクラウンカバーになっているときに、クラウン10の側方下部Pも、フェイスカバー30(クラウンカバー)で覆われない状態となっている。このため、クラウン10の側方下縁部Pに、クラウン10の側方の空気をクラウン10の内側に取り込むクラウン側方通気部(図2に示したフェイスカバー付き帽子では採用していない。)を設けることもできる。第一実施形態のフェイスカバー付き帽子でクラウン側方通気部を採用すると、フェイスカバー30を使用するときと、フェイスカバー30をひっくり返してクラウンカバーとしたときのいずれにおいても、クラウン側方通気部がフェイスカバー10によって覆われないようにして、クラウン側方通気部を機能させることができるようになる。クラウン10の側方下部Pにクラウン側方通気部を設ける場合には、クラウン10の側方下部Pにメッシュ生地からなる部分を設けたり、その部分のクラウン10を表地と裏地とで構成し、表地の下縁を裏地に対して縫着せずにふらした状態とし、その部分から表地と裏地との隙間に空気が取り込まれるようにしたりするとよい。
また、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図2に示すように、クラウンカバーになっているときのフェイスカバー30をクラウン10に固定するための固定手段を設けている。この固定手段は、図1に示すように、フェイスカバー30の下部に左右一対に設けたフェイスカバー側固定部31(図1では左側のフェイスカバー側固定部31のみが表われており、右側のフェイスカバー側固定部31は隠れている。)と、図3に示すように、クラウン10の後部に左右一対に設けたクラウン側固定部11とで構成している。フェイスカバー側固定部31とクラウン側固定部11は、フェイスカバー30をクラウンカバーとしたときに互いに重なる箇所に設けている。フェイスカバー30をクラウンカバーとしたときに、それぞれのフェイスカバー側固定部31を対応するクラウン側固定部11に固定することによって、使用していないときのフェイスカバー30(クラウンカバー)をクラウン10に対してしっかりと固定してバタつかないようにすることが可能となっている。フェイスカバー側固定部31とクラウン側固定部11は、互いに固定できるのであれば、その種類を限定されない。フェイスカバー側固定部31及びクラウン側固定部11としては、面ファスナーやスナップボタン等が例示される。
さらに、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図1に示すように、フェイスカバー30における着用者の口元周辺を覆う部分に、保冷材収容部32を設けている。この保冷材収容部32は、ポケット状に形成されている。この保冷材収容部32に保冷材(図示省略)を収容することよって、フェイスカバー30を使用しているときの着用者の口元周辺の空気を保冷材で冷却し、着用者が暑さや息苦しさを感じにくくすることが可能となっている。保冷材収容部32に収容する保冷材は、通常、シート状乃至はマット状(厚手シート状)のものとされる。図2に示すように、フェイスカバー30をクラウンカバーとしたときには、保冷材収容部32は、着用者の頭頂部付近に重なるようになっている。このため、フェイスカバー30をクラウンカバーとして使用しているときの保冷材収容部32に保冷材を収容することで、着用者の頭部を冷却することも可能となっている。
さらにまた、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図1に示すように、クラウン10の前側下部にクラウン前側通気部10aを設けている。このクラウン前側通気部10aによって、図4に示すように、前鍔20の上面側にある空気101をクラウン10の内側に取り込むことができるようになっている。これにより、クラウン10のベンチレーション(換気)を行って、着用者の頭部を蒸れにくくすることができる。このクラウン前側通気部10aは、クラウン10に開口部を設けただけの単純な構造としてもよい。しかし、クラウン10の内側には、図4に示すように、前立て50(クラウン10の前部を保形するための部材であり、通常、硬めのメッシュ生地によって形成される。)や、ビン皮60(着用者の頭部の汗を吸い取るための部材であり、通常、肌触りのよい生地の内側に吸水素材を収容したものが用いられる。)が設けられることがあるところ、これらの前立て50やビン皮60がクラウン前側通気部10aから見えてしまうと、フェイスカバー付き帽子の見た目が悪くなるおそれがある。このため、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、クラウン前側通気部10a(クラウン10に設けた開口部)の内側に、裏当て用メッシュ生地40を裏当てしており、前立て50やビン皮60がクラウン側通気部10aから見えにくくしている。
ただし、上記のように、クラウン10の前側下部にクラウン前側通気部10aを設けただけでは、前鍔20の下面側にある空気102をクラウン前側通気部10aから取り込むことができない。このため、クラウン前側通気部10aによって奏されるベンチレーション効果が限定的になる。したがって、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図1に示すように、前鍔20の基端部に、前鍔通気部20aを設けており、図4に示すように、前鍔20の下面側にある空気102を、前鍔通気部20aを通じて前鍔20の上面側に透過させることができるようになっている。これにより、前鍔20の上面側にある空気101だけでなく、前鍔20の下面側にある空気102もクラウン前側通気部10aから取り込むことができるようになり、より優れたベンチレーション効果を得ることが可能となっている。

2.第二実施形態のフェイスカバー付き帽子
続いて、第二実施形態のフェイスカバー付き帽子について説明する。第二実施形態のフェイスカバー付き帽子については、上述した第一実施形態のフェイスカバー付き帽子と異なる構成に絞って説明する。第二実施形態のフェイスカバー付き帽子で特に言及しない構成については、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子と同様の構成を採用することができる。図5~7は、第二実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した図である。図5は、フェイスカバー30を使用している状態の斜視図であり、図6は、フェイスカバー30を使用していない状態(フェイスカバー30がクラウンカバーになっている状態)の斜視図である。また、図7は、クラウン10を後方から見た背面図である。図7においては、フェイスカバー30等の図示を省略している。
上述した第一実施形態のフェイスカバー付き帽子(図1)では、クラウン10を、クラウン10の周方向に分割(クラウン10の径方向に沿った分割線で分割)する6枚の三角状の生地で構成していた。これに対し、第二実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図5に示すように、クラウン10を、クラウン10の左右方向に分割(クラウン10の前後方向に沿った分割線で分割)する4枚の生地によって構成している。また、第一実施形態のフェイスカバー付き帽子(図1)では、クラウン前側通気部10aは、クラウン10の前側下部の限られた範囲(クラウン10の下縁に沿った箇所)にのみ設けていた。これに対し、第二実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図5に示すように、クラウン前側通気部10aを。クラウン10における高い位置にまで広げて形成している。これにより、クラウン前側通気部10aからより大量の空気を取り込むことができるようになり、さらに優れたベンチレーション効果を得ることが可能となっている。第二実施形態のフェイスカバー付き帽子でも、図6に示すように、フェイスカバー30をクラウンカバーとしたときに、クラウン前側通気部10aがフェイスカバー30で覆われないようになっている。

3.第三実施形態のフェイスカバー付き帽子
続いて、第三実施形態のフェイスカバー付き帽子について説明する。第三実施形態のフェイスカバー付き帽子については、上述した第一実施形態や第二実施形態のフェイスカバー付き帽子と異なる構成に絞って説明する。第三実施形態のフェイスカバー付き帽子で特に言及しない構成については、第一実施形態や第二実施形態のフェイスカバー付き帽子と同様の構成を採用することができる。図8~10は、第三実施形態のフェイスカバー付き帽子を示した図である。図8は、フェイスカバー30を使用している状態の斜視図であり、図9は、フェイスカバー30を使用していない状態(フェイスカバー30がクラウンカバーになっている状態)の斜視図である。また、図10は、クラウン10を後方から見た背面図である。図10においては、フェイスカバー30等の図示を省略している。
上述した第一実施形態のフェイスカバー付き帽子(図1)や第二実施形態のフェイスカバー付き帽子(図5)では、クラウン10が半球状に形成されていた。これに対し、第三実施形態のフェイスカバー付き帽子では、図8に示すように、クラウン10が、着用者の頭周りに沿って配されるベルト状になっており、フェイスカバー付き帽子は、バイザータイプのものとなっている。このように、バイザータイプの帽子においても、本発明の構成を採用することができる。第三実施形態のフェイスカバー付き帽子においては、図9に示すように、フェイスカバー30をひっくり返してクラウンカバーとすることによって、クラウン10をバイザー帽におけるベルト状のもの(図8)から、半球状のもの(図9)へと切り替えることができるようになっている。

4.用途
本発明のフェイスカバー付き帽子に係る構成は、その用途を特に限定されるものではなく、各種の帽子で採用することができる。なかでも、野球帽等の運動帽や、農作業時等に着用する作業帽で好適に採用することができる。
10 クラウン
11 クラウン側固定部
20 前鍔
20a 前鍔通気部
21 前鍔芯材
22 前鍔表地
22a 第一生地
22b 第二生地
22c 第三生地
23 前鍔裏地
30 フェイスカバー
30a 目出し部
30b 取り付け部
31 フェイスカバー側固定部
32 保冷材収容部
40 裏当て用メッシュ生地
50 前立て
60 ビン皮
101 前鍔の上面側にある空気
102 前鍔の下面側にある空気

Claims (5)

  1. 頭部に被るクラウンと、
    クラウンの前側下縁から垂下されて着用者の顔面を覆うフェイスカバーと
    を備えたフェイスカバー付き帽子であって、
    フェイスカバーが、前方に凸な球面状を為し、
    フェイスカバーを前方に持ち上げてクラウンの上側に被せ、フェイスカバーの凹凸を反転させることで、不使用時のフェイスカバーが、クラウンの上側を覆うクラウンカバーになるようにするとともに、
    クラウンの前側の空気をクラウンの内側に取り込むためのクラウン前側通気部が、クラウンの前側下部に設けられて、
    着用者の目を出すための目出し部が、フェイスカバーの上部に設けられ、
    フェイスカバーがクラウンカバーになっているときのクラウン前側通気部が、フェイスカバーによって覆われずに目出し部から外側に露出するようにした
    ことを特徴とするフェイスカバー付き帽子。
  2. クラウンカバーになっているときのフェイスカバーの後部をクラウンの後部に固定するための固定手段が設けられた請求項1記載のフェイスカバー付き帽子。
  3. 保冷材を収容するための保冷材収容部が、フェイスカバーにおける着用者の口元周辺を覆う部分に設けられた請求項1又は2記載のフェイスカバー付き帽子。
  4. 日差しを遮るための前鍔が、クラウンの前側下縁に取り付けられてフェイスカバーの目出し部から前方に突出された請求項1~3いずれか記載のフェイスカバー付き帽子。
  5. 前鍔の下面側の空気を上面側に通過させるための前鍔通気部が、前鍔の基端部に設けられた請求項記載のフェイスカバー付き帽子。
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Citations (9)

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