JP5097065B2 - 帽子 - Google Patents

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Description

本発明は、通気性に優れた帽子に関する。
強い日差しを長時間に亘って頭部に浴びると日射病にかかるおそれがあるために、日差しの強い日中における野外活動は帽子を被って行うように薦められている。しかし、夏の暑い時期に帽子を被ると、頭が蒸れて不快さを感じることも多いために、帽子を敬遠する者も多い。特に、撥水加工や防水加工が施された生地をクラウン表地に使用した帽子は、通気性を確保することが困難であるために、そのような傾向が強い。このような実状に鑑みてか、帽子メーカーは、通気性を向上させるための様々な工夫を帽子に施すようになってきている。
例えば、クラウンの一部をメッシュ素材で形成した帽子が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。ところが、この種の帽子では、クラウンにおけるメッシュ素材で形成した部分での通気性は確保されているものの、クラウンにおける他の部分での通気性は確保されていなかった。このため、この種の帽子で十分な通気性を確保しようとすると、クラウンにおけるメッシュ素材で形成した部分の面積を広くする必要があったため、帽子本来の機能である遮光性が犠牲になるだけでなく、帽子のデザインが著しく制限されるという欠点があった。
このような実状に鑑みてか、これまでには、クラウンにおけるメッシュ素材で形成した部分(通気部)の外側をカバーで覆い、該カバーを折り返したり取り外したりすることにより、前記通気部を開いたり閉じたりすることのできるようにした帽子も提案されている(例えば、特許文献2〜5を参照)。この種の帽子は、クラウンの通気状態を切り替えることができるので、天候や季節を選ばずに着用することができるものとなっている。
しかし、この種の帽子においても、通気性を確保しようとすると、前記カバーを折り返したりしなければならず、帽子の遮光性が犠牲になることには変わらなかった。また、前記カバーを折り返したりすると、クラウンに見苦しいシワが形成されるなど、着用時の外観の悪化を招くおそれもあった。
実開平06−065433号公報 実公昭56−017459号公報 実公昭62−020422号公報 特開2003−147622号公報 実登第3048795号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、遮光性を維持しながらも、通気性を向上させることのできる帽子を提供するものである。また、特に手を加えなくてもそのままの状態で通気性を確保でき、見苦しいシワが形成されることのない帽子を提供することも本発明の目的である。さらに、デザインの自由度が高い帽子を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、遮光素材からなるクラウン表地の裏面における少なくとも一部にメッシュ地を宛がった帽子であって、クラウン表地におけるメッシュ地が宛がわれた部分に少なくとも2つの通気用開口部O,Oを設け、クラウン表地とメッシュ地との間に形成される隙間を通気用開口部Oと通気用開口部Oとの間で連通させ、通気用開口部O又は通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気を通気用開口部O又は通気用開口部Oから導出できるようにしたことを特徴とする帽子を提供することによって解決される。
これにより、メッシュ地の露出を最小限に留めて帽子の遮光性を十分確保しながらも、帽子の内外でベンチレーションを行って着用者の頭が蒸れるのを防止することが可能になる。したがって、着用時の外観に優れ、デザインの自由度が高い帽子を提供することも可能になる。
クラウン表地の裏面におけるどの部分にメッシュ地を宛がうかは特に限定されない。メッシュ地は、クラウン表地の裏面における任意の箇所に宛がうことができる。例えば、クラウン表地の前部分(着用者の頭部前側を覆う部分)や、クラウン表地の右側部分(着用者の頭部右側(着用者から見て右側)を覆う部分)や、クラウン表地の左側部分(着用者の頭部左側(着用者から見て左側)を覆う部分)や、クラウン表地の後部分(着用者の頭部後側を覆う部分)などが例示される。メッシュ地は、クラウン表地の裏面における一部だけでなく、全体に宛がってもよい。
通気用開口部O,Oは、クラウン表地にスリットや穴を形成することにより設けてもよいが、複数枚の表地用れんげをその側縁に沿って縫着することによりクラウン表地を形成し、隣り合う表地用れんげの側縁における所定区間に互いに縫着しない非縫着部を形成することにより設けると好ましい。これにより、帽子の製造コストを安く抑えることが可能になる。また、隣り合う表地用れんげの境界部分に通気用開口部O,Oを設けることができるので、通気用開口部O,Oを目立ちすぎないようにすることも可能になる。
特に、クラウン表地の前部分にメッシュ地を宛がう場合には、クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの右側の側縁(着用者から見て右側となる側縁)と、クラウン表地の右側部分を形成する表地用れんげの左側の側縁(着用者から見て左側となる側縁)における所定区間に互いに縫着しない非縫着部を形成することにより通気用開口部Oを設け、クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの左側の側縁(着用者から見て左側となる側縁)と、クラウン表地の左側部分を形成する表地用れんげの右側の側縁(着用者から見て右側となる側縁)における所定区間に互いに縫着しない非縫着部を形成することにより通気用開口部Oを設けると好ましい。これにより、通気用開口部O,Oをクラウン表地にバランスよく配し、帽子の通気性や外観を向上することが可能になる。
非縫着部を通気用開口部O,Oとする場合には、隣り合う表地用れんげの少なくともいずれか一方の側縁における前記所定区間(非縫着部となる所定区間)を該表地用れんげの内側に凹ませることにより、メッシュ地を外部に露出させることも好ましい。これにより、帽子の通気性をさらに向上させることが可能になる。ただし、メッシュ地の露出部分が広くなりすぎると、帽子の遮光性や外観が悪化するために、通気用開口部O,Oが広くなりすぎないように注意する。
ところで、本明細書において「れんげ」とは、クラウン表地やメッシュ地(クラウン裏地に相当)を形成する略二等辺三角形状をした生地のことをいう。クラウン表地は、通常、一の表地用れんげの側縁(表地用れんげの形状を二等辺三角形に見立てた場合における該二等辺三角形の一方の等辺に沿う縁)をその隣に配される他の表地用れんげの側縁と互いに縫着し、複数枚の表地用れんげを半球状に縫い合せることによって形成される。メッシュ地も、隣り合うメッシュ地用れんげの側縁同士を縫着することによって形成される。
クラウン表地を形成する遮光素材は、遮光性を有する生地であれば特に限定されないが、防水加工(後述する透湿防水加工を含む)又は撥水加工を施されたものであることも好ましい。これにより、帽子を雨水や汚れの染み込みにくいものとするなど、より高機能なものとすることが可能になる。
ここで、防水加工とは、クラウン表地を形成する繊維と繊維の隙間(目)をフッ素系樹脂やシリコン系樹脂などの防水材料で塞ぐ(目止めする)ことによってクラウン表地が水を通さないようにする加工のことをいう。このような防水加工をクラウン表地に施しておくと、雨水などがクラウン内部に染み込むのを防止することが可能になるが、クラウン表地の通気性は実質的になくなるために、帽子の着用者の頭部は蒸れやすくなる。しかし、本発明のような構成を採用することによって、クラウン表地に防水加工が施された帽子であっても、クラウン内外の通気性を確保することが可能になる。
また、撥水加工とは、クラウン表地を形成する生地をフッ素系樹脂やシリコン系樹脂などの撥水材料に含浸させることにより、あるいはクラウン表地を形成する生地の繊維1本1本に前記撥水材料を予めコーティングしておくことにより、クラウン表地に撥水性を付与する加工のことをいう。このような撥水加工をクラウン表地に施しておくと、クラウン表地の生地を雨水などから保護することが可能になるだけでなく、クラウン表地に付着した汚れなどを洗濯によって落ちやすくすることも可能になる。撥水加工は、防水加工と異なり、クラウン表地を形成する繊維と繊維の隙間は塞がれない(目止めされない)。しかし、撥水加工が施された生地は、撥水加工が施されていない生地と比較して、繊維と繊維の隙間が狭くなり、通気性が低下することには変わらない。したがって、クラウン表地に撥水加工が施された帽子に本発明の構成を採用することの意義はやはり深い。
以上のように、本発明によって、遮光性を維持しながらも、通気性を向上させることのできる帽子を提供することが可能になる。また、特に手を加えなくてもそのままの状態で通気性を確保でき、見苦しいシワが形成されることのない帽子を提供することも可能になる。さらに、デザインの自由度が高い帽子を提供することも可能になる。
本発明の帽子の好適な実施態様を、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明の帽子を示した正面図である。図2は、本発明の帽子を示した側面図である。図3は、本発明の帽子を示した背面図である。図4は、本発明の帽子を示した平面図である。図5は、本発明の帽子からビン皮を取り除いた状態を示した底面図である。図6は、本発明の帽子を示した底面図である。
1.帽子の概要
本発明の帽子は、図1〜図6に示すように、遮光素材からなるクラウン表地10の裏面における少なくとも一部にメッシュ地20を宛がったものとなっている。クラウン表地10におけるメッシュ地20が宛がわれた部分には、2つの通気用開口部O,Oが設けられており、クラウン表地10とメッシュ地20との間に形成される隙間を通気用開口部Oと通気用開口部Oとの間で連通させている。このため、通気用開口部O又は通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気を通気用開口部O又は通気用開口部Oから導出できるようになっている。通気用開口部O又は通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気は、メッシュ地20に設けられた多数の通気孔を通じて、帽子の着用者の頭部を冷却する。
本発明の帽子は、図1〜図6に示すように、クラウン1を有する形態のものであれば、その種類を特に限定されない。具体的には、クラウンの下縁における前側に鍔の取り付けられたキャップ型の帽子や、クラウンの下縁における全周部に鍔の取り付けられたハット型の帽子や、クラウンに鍔の取り付けられていない鍔なし型の帽子などが例示される。なかでも、キャップ型の帽子が好ましい。キャップ型の帽子は、運動帽や作業帽として用いられることが多く、暑い場所で被られることが多いために、通気性を良好に保つことの意義が深いからである。本実施態様の帽子も、着用者の頭部を覆うためのクラウン1と、クラウン1の下縁における前周部から前方に突出して設けられた鍔2とを備えたキャップ型のものとなっている。
2.クラウン表地
本実施態様の帽子において、クラウン表地10は、図1〜図6に示すように、略二等辺三角形状の複数の表地用れんげ11〜16を、その側縁に沿って互いに縫着することにより構成されている。クラウン表地10を形成する表地用れんげ11〜16の枚数は、特に限定されないが、本実施態様の帽子においては、クラウン表地10の左前部分(前部分)を形成する表地用れんげ11と、クラウン表地10の左側部分を形成する表地用れんげ12と、クラウン表地10の左後部分を形成する表地用れんげ13と、クラウン表地10の右後部分を形成する表地用れんげ14と、クラウン表地10の右側部分を形成する表地用れんげ15と、クラウン表地10の右前部分(前部分)を形成する表地用れんげ16の6枚となっている。
クラウン表地10についてより詳しく説明する。本実施態様の帽子において、クラウン表地10は、図4に示すように、表地用れんげ11の側縁と表地用れんげ12の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着し、表地用れんげ12の側縁と表地用れんげ13の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着し、表地用れんげ13の側縁と表地用れんげ14の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着し、表地用れんげ14の側縁と表地用れんげ15の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着し、表地用れんげ15の側縁と表地用れんげ16の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着し、表地用れんげ16の側縁と表地用れんげ11の側縁とを縫い線Lに沿って互いに縫着することにより形成している。
表地用れんげ11〜16は、互いを直に縫着してもよいが、本実施態様の帽子においては、図5に示すように、クラウン表地10の裏側に配した帯片31〜36(図5において、帯片36は、帯片37の下側に隠れているために図示を省略している。)を介して縫着している。
すなわち、表地用れんげ11と表地用れんげ12は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片31を介して縫着されている。また、表地用れんげ12と表地用れんげ13は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片32を介して縫着されている。さらに、表地用れんげ13と表地用れんげ14は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片33を介して縫着されている。さらにまた、表地用れんげ14と表地用れんげ15は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片34を介して縫着されている。また、表地用れんげ15と表地用れんげ16は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片35を介して縫着されている。さらに、表地用れんげ16と表地用れんげ11は、クラウン表地10の裏面側に配された帯片36(図示省略)を介して縫着されている。このため、クラウン表地10における縫い線L〜Lに沿った部分は補強された状態となっている。
帯片31と帯片34、帯片32と帯片35、及び帯片33と帯片36は、それぞれが分離した形態のものであってもよいが、本実施態様の帽子においては、連続した形態のものとなっている。
ところで、図4と図5に示すように、表地用れんげ11の側縁における区間Bは、表地用れんげ12の側縁における区間Bに対して縫着されているものの、表地用れんげ11の側縁における区間Aは、内側に凹んで形成されており、表地用れんげ12の側縁における区間Aに対して縫着されていない(非縫着部)。このため、点Aと点Aと点Bで囲まれた部分からは下側のメッシュ地20が外部に露出した状態となっている。したがって、帽子の通気性をさらに向上させることができるようになっている。
加えて、表地用れんげ11の側縁における区間Aは、メッシュ地20に対しても縫着されておらず、表地用れんげ11の側縁における区間Aの下側から、クラウン表地10とメッシュ地20との隙間に指などを挿入することが可能な状態(実際に指などを挿入するわけではないが、仮に挿入した場合には、そうすることができる状態)となっている。本実施態様の帽子においては、この表地用れんげ11の側縁における区間Aの下側(非縫着部)が通気用開口部Oとなっている。
一方、図4と図5に示すように、表地用れんげ16の側縁における区間Bは、表地用れんげ15の側縁における区間Bに対して縫着されているものの、表地用れんげ16の側縁における区間Aは、内側に凹んで形成されており、表地用れんげ15の側縁における区間Aに対して縫着されていない(非縫着部)。このため、点Aと点Aと点Bで囲まれた部分からは下側のメッシュ地20が外部に露出した状態となっている。したがって、帽子の通気性をさらに向上させることができるようになっている。
加えて、表地用れんげ16の側縁における区間Aは、メッシュ地20に対しても縫着されておらず、表地用れんげ16の側縁における区間Aの下側から、クラウン表地10とメッシュ地20との隙間に指などを挿入することが可能な状態(実際に指などを挿入するわけではないが、仮に挿入した場合には、そうすることができる状態)となっている。本実施態様の帽子においては、この表地用れんげ16の側縁における区間Aの下側(非縫着部)が通気用開口部Oとなっている。
通気用開口部Oにおけるメッシュ地20が露出する部分(点Aと点Aと点Bで囲まれた部分)の面積や、通気用開口部Oにおけるメッシュ地20が露出する部分(点Aと点Aと点Bで囲まれた部分)の面積は、特に限定されない。しかし、これらの面積を狭くしすぎると、帽子の通気性が思ったほど向上しなくなるおそれがある。このため、メッシュ地20が露出する部分の面積は、通常、通気用開口部O及び通気用開口部Oのそれぞれにおいて、1cm以上とされる。この面積は、3cm以上であると好ましく、5cm以上であるとより好ましい。
一方、通気用開口部Oにおけるメッシュ地20が露出する部分(点Aと点Aと点Bで囲まれた部分)の面積や、通気用開口部Oにおけるメッシュ地20が露出する部分(点Aと点Aと点Bで囲まれた部分)の面積を広くしすぎると、帽子の遮光性や外観が悪化するおそれがある。このため、メッシュ地20が露出する部分の面積は、通常、通気用開口部O及び通気用開口部Oのそれぞれにおいて、30cm以下とされる。この面積は、20cm以下であると好ましく、15cm以下であるとより好ましい。本実施態様の帽子において、この面積は、12〜13cmとなっている。
ところで、本実施態様の帽子においては、図4と図5に示すように、縫い線Lでは、表地用れんげ11の側縁における区間Bと表地用れんげ12の側縁における区間Bだけでなく、表地用れんげ11の裏面側に配されたメッシュ地20(より正確には後述するメッシュ地用れんげ21)の側縁における区間Aも縫着されている。さらに、縫い線 では、表地用れんげ15の側縁における区間Bと表地用れんげ16の側縁における区間Bだけでなく、表地用れんげ16の裏面側に配されたメッシュ地20(より正確には後述するメッシュ地用れんげ22)の側縁における区間Aも縫着されている。
クラウン表地10(表地用れんげ11〜16)の素材は、遮光性を有するものであれば特に限定されず、編地や織地など、各種の生地を用いることができる。なかでも、編地は、通気性に優れている、シワになりにくい、生産性が高い、などの特徴を有するために、クラウン表地10の素材として好適に用いることができる。本実施態様の帽子においても、クラウン表地10は、編地で形成している。クラウン表地10の編み方は特に限定されず、鎖編、デンビー編、バンダイク編、コード編などが例示される。
クラウン表地10を形成するのに用いる繊維の種類も特に限定されない。クラウン表地10は、綿などの天然繊維だけでなく、ポリエステルなどの化学繊維を用いて形成されたものであってもよい。本実施態様の帽子においては、シワになりにくく、W&W性(Wash & Wearのこと。選択後に特にアイロン掛けしなくても、そのまま着用できる性質)に優れたポリエステル繊維によってクラウン表地10を形成している。
クラウン表地10には、帽子の用途などに応じて、防水加工や撥水加工を施すことができる。例えば、帽子を運動帽や作業帽とする場合には、クラウン表地10に透湿防水加工を施すと好ましい。ここで、透湿防水加工とは、湿式凝固法によるポリウレタン微多孔膜や、透湿性を有するポリウレタン無孔膜およびポリテトラフロロエチレン微多孔膜をコーティングまたはラミネート手法により基布に積層する加工のことをいう。これにより、雨水などがクラウン1の内部に浸入するのを防ぎながらも、着用者の頭部から出た汗などに起因する湿気をクラウン1の外部に放出させることが可能になる。
3.メッシュ地
本実施態様の帽子において、メッシュ地20は、図5に示すように、複数枚のメッシュ地用れんげ21,22を、その側縁に沿った縫い線Lで互いに縫着することによって形成したものとなっている。このため、メッシュ地20を、球面状に形成されたクラウン表地10における前部分(左前部分及び右前部分)の裏面に綺麗に添わせることができるようになっている。メッシュ地用れんげ21,22の枚数や配置は、特に限定されないが、本実施態様の帽子においては2枚のメッシュ地用れんげ21,22を、それぞれ表地用れんげ11,16の裏面側に配している。
メッシュ地20についてより詳しく説明する。本実施態様の帽子において、メッシュ地20は、図5に示すように、メッシュ地用れんげ21の側縁における区間Aとメッシュ地用れんげ22の側縁における区間Aとを縫い線Lに沿って互いに縫着することにより形成されている。メッシュ地用れんげ21の側縁とメッシュ地用れんげ22の側縁は、互いを直に縫着してもよいが、本実施態様の帽子においては、クラウン表地10の裏面側に配された帯片37を介して縫着している。このため、メッシュ地20における縫い線Lに沿った部分は補強された状態となっている。
この縫い線Lは、縫い線L(図4を参照)とは独立しており、帯片37は、帯片36(図5において、帯片36は、帯片37の下側に隠れているために図示を省略している。)とは独立しており、その両端を除いてはクラウン表地10に対して縫着されていない。メッシュ地20がクラウン表地10に対して縫着されているのは、その側縁における区間A及び区間Aと、その下縁における区間A及び区間Aのみである。このため、メッシュ地20におけるその周縁(側縁及び下縁)を除いた部分は、クラウン表地10から浮いた状態(クラウン表地10に添っただけの状態)となっている。
したがって、クラウン表地10とメッシュ地20との間に形成された隙間は、通気用開口部Oと通気用開口部Oとの間で連通した状態(通気用開口部Oから前記隙間に入れたものを通気用開口部Oから取り出すこともできる状態(実際に前記隙間にものを入れるわけではないが、仮に入れたとした場合には、そうすることができる状態))となっている。
したがって、通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気を、通気用開口部O又は通気用開口部Oからクラウン1の外部へと導出し、通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気を、通気用開口部O又は通気用開口部Oからクラウン1の外部へと導出することが可能となっている。このようにすることで、クラウン表地10とメッシュ地20との隙間に空気の流れ(図1、図2、図4〜図6において太矢印で示した空気の流れ)を発生させやすくすることが可能になり、帽子の通気性をさらに高めることが可能になる。
本実施態様の帽子においては、通気用開口部O,Oは、クラウン表地10の前部分(左前部分及び右前部分)の両側に設けているが、通気用開口部O,Oの数や配置はこれに限定されることなく、適宜変更することができる。例えば、クラウン表地10の裏面の全体にメッシュ地20を宛がい、通気用開口部O,Oや、他の通気用開口部を、クラウン表地10の左側部分を形成する表地用れんげ12や、クラウン表地10の右側部分を形成する表地用れんげ15や、クラウン表地10の左後部分を形成する表地用れんげ13や、クラウン表地10の右後部分を形成する表地用れんげ14などに設けてもよい。通気用開口部O,Oの数や配置は、帽子の用途などを考慮して適宜決定する。
メッシュ地20(メッシュ地用れんげ21,22)の素材は、通気性を有するメッシュ状ものであれば特に限定されず、編地や織地など、各種の生地を用いることができる。なかでも、編地は、通気性に優れている、シワになりにくい、生産性が高い、などの特徴を有するために、メッシュ地20の素材として好適に用いることができる。本実施態様の帽子においては、メッシュ地20を編地としている。メッシュ地20の編み方も特に限定されず、鎖編、デンビー編、バンダイク編、コード編などが例示される。
メッシュ地20を形成するのに用いる繊維の種類も特に限定されない。メッシュ地20は、綿などの天然繊維だけでなく、ポリエステルなどの化学繊維を用いて形成されたものであってもよい。本実施態様の帽子においては、シワになりにくく、W&W性に優れたポリエステル繊維によってメッシュ地20を形成している。
ところで、メッシュ地20の通気度(JIS L 1096 における8.27.1に記載のA法(フラジール形法)により測定された通気度のこと。以下同じ。)は、特に限定されない。しかし、メッシュ地20の通気度が低すぎると、クラウン1の通気性を良好に保つことが困難になり、着用者の頭部が蒸れやすくなるおそれがある。このため、メッシュ地20の通気度は、通常、100cm/cm・s以上とされる。メッシュ地20の通気度は、150cm/cm・s以上であると好ましく、200cm/cm・s以上であるとより好ましい。
4.ビン皮
本実施態様の帽子においては、図6に示すように、クラウン1の下縁に沿った部分の裏側には、ビン皮40を設けており、着用者の頭部の汗を吸収することができるようにしている。ビン皮40の素材は、特に限定されないが、吸水性と速乾性に優れた素材を選択すると好ましい。本実施態様の帽子においては、内側(着用者の頭部側)に太い繊維を用い、外側(クラウン1の外側)に細い繊維を用いた織物(例えば、東レ株式会社製フィールドセンサー(登録商標))を用いている。この織物は、毛細管現象により頭部の汗を速やかに吸収することのできるものとなっている。
5.サイズ調節バンド
また、本実施態様の帽子において、クラウン1の下縁における後周部は、図3〜図6に示すように、切り欠いて形成しており、その切り欠いた部分には、サイズ調節ベルト50を取り付けている。このため、帽子は、サイズ調節ベルト50の長さを調節することによって、クラウン1の下縁の周の長さを着用者の頭部の寸法に応じて調節することができるようになっている。
サイズ調節ベルト50の長さ調節方法は、特に限定されない。本実施態様の帽子においては、サイズ調節ベルト50の片面(通常、外側の面)に面ファスナを設けており、サイズ調節ベルト50の折り返した部分を折り返していない部分に留めることによって、その長さを任意に変更することができるようにしている。
6.用途
本発明の帽子は、その用途を特に限定されず、各種の用途に用いることができるが、屋外や屋内の暑い場所で着用される機会の多い運動帽や作業帽として好適である。
本発明の帽子を示した正面図である。 本発明の帽子を示した側面図である。 本発明の帽子を示した背面図である。 本発明の帽子を示した平面図である。 本発明の帽子からビン皮を取り除いた状態を示した底面図である。 本発明の帽子を示した底面図である。
符号の説明
1 クラウン
2 鍔
10 クラウン表地
11 表地用れんげ(クラウン表地の左前部分を形成する表地用れんげ)
12 表地用れんげ(クラウン表地の左側部分を形成する表地用れんげ)
13 表地用れんげ(クラウン表地の左後部分を形成する表地用れんげ)
14 表地用れんげ(クラウン表地の右後部分を形成する表地用れんげ)
15 表地用れんげ(クラウン表地の右側部分を形成する表地用れんげ)
16 表地用れんげ(クラウン表地の右前部分を形成する表地用れんげ)
20 メッシュ地
21 メッシュ地用れんげ
22 メッシュ地用れんげ
31 帯片
32 帯片
33 帯片
34 帯片
35 帯片
36 帯片
37 帯片
40 ビン皮
50 サイズ調節ベルト
縫い線
縫い線
縫い線
縫い線
縫い線
縫い線
縫い線
通気用開口部
通気用開口部

Claims (4)

  1. 遮光素材からなるクラウン表地が複数枚の表地用れんげをその側縁に沿って縫着することにより形成され、該複数枚の表地用れんげのうち少なくともクラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの裏面にメッシュ地を宛がった帽子であって、
    メッシュ地がクラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの裏面から浮いた状態となって該表地用れんげの裏面とメッシュ地との間に隙間が形成され、
    クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの左側の側縁における所定区間を、クラウン表地の左側部分を形成する表地用れんげの側縁及びメッシュ地のいずれに対しても縫着しない非縫着部として、該非縫着部を前記隙間に空気を導入又は前記隙間から空気を導出するための通気用開口部O とするとともに、
    クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの右側の側縁における所定区間を、クラウン表地の右側部分を形成する表地用れんげの側縁及びメッシュ地のいずれに対しても縫着しない非縫着部として、該非縫着部を前記隙間に空気を導入又は前記隙間から空気を導出するための通気用開口部O とし、
    前記隙間を通気用開口部Oと通気用開口部Oとの間で連通させることにより、通気用開口部O又は通気用開口部Oから前記隙間に導入された空気を通気用開口部O又は通気用開口部Oから導出できるようにしたことを特徴とする帽子。
  2. クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげを、クラウン表地の左前部分を形成する表地用れんげの右側の側縁とクラウン表地の右前部分を形成する表地用れんげの左側の側縁とを互いに縫着することにより形成し、
    クラウン表地の左前部分を形成する表地用れんげの右側の側縁とクラウン表地の右前部分を形成する表地用れんげの左側の側縁とを縫着した縫い線では、クラウン表地をメッシュ地に対して縫着しない請求項1記載の帽子。
  3. クラウン表地の前部分を形成する表地用れんげの左側の側縁における通気用開口部O に重なる区間及び該表地用れんげの右側の側縁における通気用開口部O に重なる区間を該表地用れんげの内側に凹んだ形状に形成しておくことにより、通気用開口部O 及び通気用開口部O の近傍のメッシュ地外部に露出した構造とする請求項1又は2記載の帽子。
  4. クラウン表地を形成する遮光素材が防水加工又は撥水加工を施されたものである請求項1〜3いずれか記載の帽子。
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