JP6450600B2 - 帽子 - Google Patents

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本発明は、着用者の頭部を衝撃から保護することができるようにした帽子に関する。
野球選手は、打席に立つ際には、投手が投げた球(投球)が頭部に当たる虞があるため、硬質な素材で形成されたヘルメットを着用することが義務付けられている。しかし、野球選手は、打席に立ったときだけでなく、守備に就いたときにおいても、球を頭部に受ける危険に晒されている。特に、打者からの距離が近い投手は、打者の放った球(打球)を避け切れない可能性が他の守備の選手よりも高い。ライナー性の打球の球速は、投球の球速よりも速いことが多いにもかかわらず、投手の頭部を保護するものは、通常、柔軟な素材で形成された帽子(いわゆる野球帽)のみである。このため、投手が打球を頭部に受けた場合には、打者が投球を頭部に受けた場合よりも、大きな怪我に繋がる可能性がある。過去には、ピッチャー返しされた打球が投手の頭部を直撃したことによる深刻な事故も報告されている。このような実状に鑑みて、これまでには、着用者の頭部を打球の衝撃等から保護することができる帽子もいくつか提案されている。
例えば、特許文献1では、野球帽ではなく、ゴルフ帽を意識したものではあるが、着用者の頭部を衝撃から保護することを目的とした帽子が提案されている。具体的には、特許文献1の図1に示されるように、柔軟なクラウン10を有する帽子であって、そのクラウン10が複数のクラウン構成部材12を折り曲げ自在な連結部13を介して連結することによって構成され、各クラウン構成部材12に単一の緩衝体2(同文献の図2及び図3を参照)を内蔵等したものが提案されている。特許文献1の帽子において、緩衝体2は、同文献の図3に示されるように、内側の軟質部21と、外側の準硬質部20とからなる二層構造を有するものとされている。特許文献1には、上記構成を採用したことにより、クラウン10に緩衝性を付与しながらも、クラウン頂部側からの押圧力で変形する程度の柔軟性をクラウン10に付与し、帽子をコンパクトに持ち運ぶことができるようにする旨が記載されている(同文献の段落0037〜0038を参照。)。
しかし、特許文献1の帽子は、その緩衝体2における軟質部21が発泡合成樹脂によって形成されたものであったため(同文献の段落0035〜0036を参照)、[1]クラウン10が重量化しやすい、[2]クラウン10の内側が蒸れやすい、[3]洗濯等によって緩衝体2がへたりやすい、等の欠点を有していた。折り畳み可能な程度の柔軟性をクラウンが有しながらも、クラウンの緩衝性に優れる帽子(以下において、この種の帽子を「衝撃吸収型の柔軟性帽子」と呼ぶことがある。)であって、クラウンの重量を抑えることのできるものがあればよいのであるが、そのような衝撃吸収型の柔軟性帽子はこれまでに見当たらなかった。また、衝撃吸収型の柔軟性帽子であって、クラウンに高い通気性を確保したものや、クラウンの耐洗濯性に優れたものも、これまでに見当たらなかった。
特開2007−224465号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、折り畳み可能な程度の柔軟性をクラウンが有しながらも、クラウンの緩衝性に優れる帽子(衝撃吸収型の柔軟性帽子)において、クラウンの重量を抑えることを目的とするものである。また、衝撃吸収型の柔軟性帽子において、クラウンの内側を蒸れにくくすることも本発明の目的である。さらに、衝撃吸収型の柔軟性帽子において、クラウンの耐洗濯性を高めることも本発明の目的である。
上記課題は、
着用者の頭部を衝撃から保護することができるようにした帽子であって、
着用者の頭部を覆うためのクラウンが
クラウンの最外層を為すクラウン表地と、
クラウン表地の内面側に重ねた状態で配され、クラウンの外面に加えられた衝撃を吸収するためのクッション性面材と、
で構成されるとともに、
クッション性面材が、合成繊維を編製した立体メッシュシートからなることを特徴とする帽子
を提供することによって解決される。
ここで、「立体メッシュシート」とは、隙間を隔てた状態で重ねて配された一対のメッシュ編地と、当該一対のメッシュ編地を当該一対のメッシュ編地の重なり方向に連結する多数の起立繊維とからなる厚手のシートであって、そのメッシュ編地の表面に押圧力が加えられた際に、その起立繊維が弾性的に変形することにより、少なくともその厚さ方向で緩衝性が発揮されるもののことを云う。立体メッシュシートの編製に用いる合成繊維の種類は、特に限定されないが、通常、ポリエステル繊維やポリエチレン繊維等が用いられる。立体メッシュシートの厚さは、特に限定されないが、本願の帽子で好適に採用することができる厚さは、1〜10mm程度である。この「立体メッシュシート」は、「三次元メッシュシート」等の他の名称で呼ばれることもある。
本発明の帽子では、クッション性面材をクラウン表地の内面側に重ねて配したことにより、クラウンの外面に加えられた衝撃をクッション性面材で吸収することができるようになっている。また、立体メッシュシートは、人手で折り曲げることができる程度の可撓性を有しているため、本発明の帽子では、折り畳み可能な程度の柔軟性をクラウンに付与することも可能となっている。さらに、立体メッシュシートは、発泡樹脂やウレタンシート等の他の緩衝材料と比較して軽量である。このため、本発明の帽子では、クラウンを軽量化し、着用者が疲れにくく着用感に優れた帽子を提供することも可能となっている。さらにまた、立体メッシュシートは、空隙率が高いことに加えて、その空隙は、立体メッシュシートの内部で三次元的に存在している。すなわち、立体メッシュシートの空隙は、立体メッシュシートの厚さ方向だけでなく、立体メッシュシートの表面に平行な方向等、あらゆる方向で連続している。このため、本発明の帽子では、クラウン表地の内面と着用者の頭部との間に、前記空隙によって空気が流通できる空間を確保することが可能になり、クラウンの内側を蒸れにくくすることも可能となっている。そして、立体メッシュシートは、合成繊維を編製したものであるため、洗濯等によってへたりにくい。このため、本発明の帽子では、耐洗濯性に優れた帽子を提供することも可能となっている。
本発明の帽子において、クラウンにおけるどの程度の範囲にクッション性面材を配するかは特に限定されない。しかし、クッション性面材をクラウンにおける狭い領域にしか配さないと、クッション性面材によって衝撃を吸収できる範囲が狭くなる。このため、クッション性面材は、クラウンの70%以上の領域に配すると好ましい。クッション性面材は、クラウンの80%以上の領域に配するとより好ましく、クラウンの90%以上の領域に配するとさらに好ましい。クッション性面材は、クラウンの実質的に全体領域(クラウンの略100%)に配すると理想的である。
本発明の帽子において、クラウン表地の内面とクッション性面材との間には何も配することなく、クラウン表地の内面がクッション性面材の外面に直接的に接触するようにしてもよい。しかし、クラウンの外面に加えられた衝撃を当該外面に沿った方向で分散するための準硬質シートを、クラウン表地の内面とクッション性面材の外面との間に配すると好ましい。これにより、クラウンの外面に加えられた衝撃を準硬質シートで分散させてからクッション性面材に伝達することが可能になり、クラウンの緩衝性能をより高めることができる。ここで、「準硬質シート」とは、クッション性面材よりも高い剛性を有するシート(硬質なシート)であって、人手で折り曲げることができる程度の可撓性を有するものを云う。準硬質シートとしては、ポリエステルやポリエチレン等の合成樹脂等からなるシートが例示される。
本発明の帽子において、クッション性面材の内面側には何も配することなく、クッション性面材が直接的に着用者の頭部に接触するようにしてもよい。しかし、クラウンを、非立体メッシュシートからなるクラウン裏地を備えたものとし、クッション性面材を、クラウン表地とクラウン裏地との隙間に収容すると好ましい。これにより、クラウンの内側での空気の流通性を阻害することなく、帽子の着用感を高めることが可能になる。ここで、「非立体メッシュシート」とは、上述した「立体メッシュシート」に属さない通常の薄手のメッシュシートのことを云う。非立体メッシュシートとしては、ポリエステルやポリエチレン等の合成繊維からなるメッシュ編地が例示される。
本発明の帽子においては、クッション性面材を、複数枚の分割面材を組み合わせることによって構成すると好ましい。これにより、クッション性面材を半球殻状に配することが容易となり、半球殻状を為すクラウンにおけるより広い範囲にクッション性面材を配することが可能になる。この場合には、クラウンの外面における隣り合う分割面材の境界部に重なる箇所に加えられた衝撃を吸収するためのクッション性帯材を、クラウン表地の内面側における前記境界部に重なる箇所に配すると好ましい。これにより、隣り合う分割面材の隙間となる箇所にも緩衝性能を付与し、クラウンにおけるより広い範囲に緩衝性能を持たせることが可能となる。クッション性帯材は、上述したクッション性面材と同様の理由で、合成繊維を編製した立体メッシュシートを用いると好ましい。
本発明の帽子において、クラウン表地は、通常、複数枚の表地用分割生地を縫合することによって構成されるところ、上記のクッション性帯材を設ける場合には、クッション性面材を構成する分割面材の境界部を、隣り合う表地用分割生地の縫合部と重なる箇所に配し、表地用分割生地の縫合部をクラウン表地の内面側から覆うための伏せテープを、その外面側にクッション性帯材を配した状態で、クッション性帯材とともにクラウン表地に縫着することも好ましい。このように、クッション性帯材をクラウン表地に対して伏せテープとともに縫着することで、特に縫着工程を増やすことなく、クッション性帯材をクラウン表地に縫着することができるようになり、帽子の製造工程を簡素化することが可能となる。
以上のように、本発明によって、折り畳み可能な程度の柔軟性をクラウンが有しながらも、クラウンの緩衝性に優れる帽子(衝撃吸収型の柔軟性帽子)において、クラウンの重量を抑えることが可能になる。また、衝撃吸収型の柔軟性帽子において、クラウンの内側を蒸れにくくすることも可能になる。さらに、衝撃吸収型の柔軟性帽子において、クラウンの耐洗濯性を高めることも可能になる。
第一実施態様の帽子の全体を示した斜視図である。 第一実施態様の帽子の全体を示した底面図である。 第一実施態様の帽子におけるクラウンを各部材に分解した状態を示した斜視図である。 第一実施態様の帽子におけるクラウンの拡大断面図である。 第一実施態様の帽子に使用したクッション性面材を拡大して示した斜視図である。 第一実施態様の帽子におけるクッション性面材の収容方法を説明する斜視図である。 第二実施態様の帽子におけるクラウンを各部材に分解した状態を示した斜視図である。 第二実施態様の帽子におけるクッション性面材を構成する前側の分割面材の展開図である。
本発明の帽子の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。以下においては、2つの実施態様(第一実施態様及び第二実施態様)を例に挙げて本発明の帽子を説明する。
1.第一実施態様の帽子
図1は、第一実施態様の帽子10の全体を示した斜視図である。図2は、第一実施態様の帽子10の全体を示した底面図である。図3は、第一実施態様の帽子10におけるクラウン11を各部材に分解した状態を示した斜視図である。図4は、第一実施態様の帽子10におけるクラウン11の拡大断面図である。図5は、第一実施態様の帽子10に使用したクッション性面材Bを拡大して示した斜視図である。図6は、第一実施態様の帽子10におけるクッション性面材Bの収容方法を説明する斜視図である。
第一実施態様の帽子10は、図1及び図2に示すように、略半球状のクラウン11と、クラウン11の下縁部から外方に突出する鍔12と、クラウン11の下縁部における内面側に当該下縁部に沿って環状に取り付けられたビン皮13とを備えたものとなっている。クラウン11は、着用者の頭部を覆うための部分となっており、鍔12は、庇として機能する部分となっており、ビン皮13は、着用者の頭部の汗を吸収するための部分となっている。
クラウン11は、図3に示すように、クラウン11の最外層を形成するクラウン表地Aと、クラウン表地11の内面側に重ねた状態で配されるクッション性面材Bと、クラウン11の最内層を形成するクラウン裏地Cとで構成されている。第一実施態様の帽子10においては、図4に示すように、クラウン表地Aの内面とクッション性面材Bの外面との間に、準硬質シートを配している(図3では、図示の便宜上、準硬質シートを図示していない。)。
1.1 クラウン表地
クラウン表地Aは、図3に示すように、複数枚の表地用分割生地A〜Aによって構成されている。表地用分割生地A〜Aは、それぞれの縁部を互いに縫合することにより、半球殻状に繋ぎ合わされる。第一実施態様の帽子10においては、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部、及び、表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部における内面側を、それぞれ伏せテープF〜Fで覆っており、これらの縫合部がクラウン11の内側から見えないようにしている。伏せテープF〜Fは、図1及び図2の破線で示すように、その一対の側縁部に沿った箇所でクラウン表地Aに対して縫着している。
表地用分割生地A〜Aは、それを繋ぎ合せることにより、クラウン11の外面を形成するのであれば、その具体的な形状は、特に限定されない。第一実施態様の帽子10において、表地用分割生地A〜Aは、図3に示すように、いずれも二等辺三角形状を為しており、当該二等辺三角形の等辺に相当する部分を隣り合う表地用分割生地A〜Aの等辺に対して繋ぎ合せる(縫合する)ことにより、全体として略半球殻状を為すものとなっている。
表地用分割生地A〜Aの枚数も、特に限定されないが、第一実施態様の帽子10においては、6枚としている。第一実施態様の帽子10において、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における左前部を覆う部分となっており、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における左側部を覆う部分となっており、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における左後部を覆う部分となっており、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における右後部を覆う部分となっており、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における右側部を覆う部分となっており、表地用分割生地Aは、着用者の頭部における右前部を覆う部分となっている。
クラウン表地Aの素材は、帽子10の用途等によっても異なり、特に限定されない。クラウン表地Aの素材としては、ポリエステル繊維若しくはナイロン繊維等の合成繊維、綿等の天然繊維、又はこれらの繊維を組み合わせてなる編地又は織地が例示される。
1.2 クッション性面材
クッション性面材Bは、図3に示すように、複数枚の分割面材B〜Bによって構成されている。分割面材B〜Bは、半球殻状を為すように配される。分割面材B〜Bの形状は、特に限定されないが、第一実施態様の帽子10において、分割面材B〜Bは、それぞれ表地用分割生地A〜Aに略一致する二等辺三角形状を為している。このため、クラウン表地Aの内面側における広い範囲(90%以上の領域)にクッション性面材Bを配することができるようになっている。第一実施態様の帽子10において、分割面材B〜Bは、それぞれ表地用分割生地A〜Aと重なった状態で配されているが、これに限定されることなく、分割面材B〜Bを、表地用分割生地A〜Aからずらして配したり、表地用分割生地A〜Aのうち一部の表地用分割生地(衝撃が加わる可能性が低い部分に配される表地用分割生地等)の内面側には分割面材B〜Bを配さないようにしたりすることもできる。
クッション性面材Bは、図5に示すように、隙間を隔てた状態で重ねて配された一対のメッシュ編地b,bと、一対のメッシュ編地b,bをその重なり方向に連結する多数の起立繊維bとからなる厚手のシート(立体メッシュシート)となっている。このクッション性面材Bは、メッシュ編地bの表面に押圧力が加えられた際に、起立繊維bが弾性的に変形(湾曲する又は折れ曲がる等)ことにより、その厚さ方向で緩衝性が発揮されるものとなっている。メッシュ編地b,bは、ポリエステル繊維やポリエチレン繊維等の合成繊維をメッシュ状に編んだ生地となっており、起立繊維bも、ポリエステル繊維やポリエチレン繊維等の合成繊維によって形成されている。第一実施態様の帽子10において、メッシュ編地b,bは、略六角形状の網目を有する生地となっているが、メッシュ編地b,bの網目は、四角形等の他の形状としてもよい。
クッション性面材Bの厚さ(クッション性面材Bに負荷が掛かっていない場合における、メッシュ編地bの外面からメッシュ編地bの内面までの距離。以下同じ。)は、特に限定されない。しかし、クッション性面材Bを薄くしすぎると、クッション性面材Bで奏される衝撃吸収作用が限定的になる虞がある。このため、クッション性面材Bの厚さは、通常、1mm以上とされる。クッション性面材Bの厚さは、2mm以上であると好ましく、3mm以上であるとより好ましく、4mm以上であるとさらに好ましい。
一方、クッション性面材Bを厚くしすぎると、クッション性面材Bの可撓性が低下し、クラウン11を折り畳みにくくなる虞がある。また、帽子10の被り心地も低下する虞がある。このため、クッション性面材Bの厚さは、通常、10mm以下とされる。クッション性面材Bの厚さは、9mm以下であると好ましく、8mm以下であるとより好ましく、7mm以下であるとさらに好ましい。第一実施態様の帽子10において、クッション性面材Bの厚さは、約5mmとなっている。
上述したように、クッション性面材Bは、クラウン表地Aの内面側に配されるが、クッション性面材Bをクラウン表地Aに対して保持させる方法は、特に限定されない。クッション性面材Bは、クラウン表地Aに対して接着等してもよいが、第一実施態様の帽子10においては、図6に示すように、クラウン表地Aとクラウン裏地Cとを重ねて、クラウン表地Aの外縁部とクラウン裏地の外縁部とを一辺部を残して縫合して(クラウン表地Aの外縁部Pとクラウン裏地Cの外縁部Q、及び、クラウン表地Aの外縁部Pとクラウン裏地Cの外縁部Qとを縫合する一方、クラウン表地Aの外縁部Pとクラウン裏地Cの外縁部Qとを縫合せず)、クラウン表地Aとクラウン裏地Cとをポケット状に形成し、クッション性面材Bを前記ポケットの内部に前記一辺部(クラウン表地Aの外縁部Pとクラウン裏地Cの外縁部Qとの隙間)を通じて収容した後、クラウン表地Aとクラウン裏地Cとを前記一辺部で縫合することで、クッション性面材Bをクラウン表地Aに対して保持させている。
1.3 クラウン裏地
クラウン裏地Cは、図3に示すように、複数枚の裏地用分割生地C〜Cによって構成されている。第一実施態様の帽子10において、裏地用分割生地C〜Cは、それぞれ表地用分割生地A〜Aと略同形を為す二等辺三角形状を為し、それぞれ表地用分割生地A〜Aの内面側(分割面材B〜Bの内面側)に重ねた状態で配しており、それぞれの縁部を互いに縫合することにより、半球殻状に繋ぎ合わされるようになっている。裏地用分割生地C〜Cの縁部同士は、上述した表地用分割生地A〜Aの縁部同士を縫合する際に同時に縫合しており、裏地用分割生地C〜Cの縫合部は、上述した伏せテープF〜Fによって覆われる。ただし、これに限定されることなく、裏地用分割生地C〜Cを、表地用分割生地A〜A(又は分割面材B〜B)からずらして配したり、裏地用分割生地C〜Cのうち一部の裏地用分割生地(又は分割面材B〜Bのうち一部の分割面材B〜B)の内面側に配さないようにしたりすることもできる。
クラウン裏地Cは、非立体メッシュシートであれば、その素材を特に限定されないが、通常、ポリエステル繊維若しくはナイロン繊維等の合成繊維、綿等の天然繊維、又はこれらの繊維を組み合わせてメッシュ状に編織した編地又は織地が例示される。
1.4 準硬質シート
準硬質シートは、図4に示すように、クラウン表地Aの内面とクッション性面材Bの外面との間に配されている。このように、クッション性面材Bよりも硬質な準硬質シートをクッション性面材Bの外面側に配することにより、クラウン11の外面に加えられた衝撃を準硬質シートで準硬質シートに平行な方向に拡散してからクッション性面材Bに伝達させ、クラウン11の緩衝性能をより高めることが可能となっている。第一実施態様の帽子10においては、ポリエステルやポリエチレン等の合成樹脂を連続面状に成形したシートを準硬質シートとして用いている。準硬質シートの分散性能を著しく低下させない範囲であれば、準硬質シートには、通気孔等の開口部を設けてもよい。準硬質シートの厚さは、特に限定されないが、通常、0.3〜3mm、好ましくは、0.5〜2mmとされる。第一実施態様の帽子10において、準硬質シートの厚さは約1mmとなっている。
ところで、クッション性面材Bは、上述したように、複数枚の分割面材B〜Bで構成したが、これと同様、準硬質シートも、複数枚の分割シートによって構成することができる。第一実施態様の帽子10においても、準硬質シートは、複数枚の分割シート(図示省略)によって構成している。準硬質シードを構成する複数枚の分割シートは、それぞれ分割面材B〜Bと略同形としており、それぞれの分割シートを分割面材B〜Bと重ねた状態に配している。準硬質シート(分割シート)は、クッション性面材B(分割面材B〜B)と分離した状態で設けてもよいが、第一実施態様の帽子10においては、クッション性面材B(分割面材B〜B)に対して固着して一体化した状態で設けている。準硬質シート(分割シート)をクッション性面材B(分割面材B〜B)に対して固着する方法は、特に限定されず、接着剤等を用いてもよいが、第一実施態様の帽子10においては、準硬質シート(分割シート)の側縁部とクッション性面材B(分割面材B〜B)の側縁部とを互いに縫着することによって行っている。
1.5 クッション性帯材
第一実施態様の帽子10においては、図3に示すように、クラウン表地Aの内面側における隣り合う分割面材B〜Bの境界部に重なる箇所に、それぞれクッション性帯材E〜Eを配している。第一実施態様の帽子10において、クッション性帯材E〜Eは、いずれも合成繊維を編製した立体メッシュシート(クッション性面材Bに用いたものと同様の立体メッシュシート)からなっている。このため、クラウン11の外面における分割面材B〜Bの境界部に重なる箇所に加えられた衝撃も吸収することができるようになっている。クッション性帯材E〜Eの外面側には、上述したクッション性面材Bと同様、クラウン11の外面に加えられた衝撃を当該外面に沿った方向で分散させるための準硬質シート(図示省略)を配している。クッション性帯材E〜Eの外面側に配する準硬質シートの素材や固定方法等については、クッション性面材Bの外面側に配する準硬質シート(図4を参照)と略同様である。
クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、分割面材B〜Bの隙間の幅と同程度か、当該隙間の幅よりも広ければ、特に限定されない。しかし、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅を狭くしすぎると、クッション性帯材E〜Eの衝撃吸収効果が小さくなる虞がある。このため、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、通常、5mm以上とされる。クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、7mm以上であると好ましく、9mm以上であるとより好ましい。
一方、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅を広くしすぎると、クラウン表地Aに対するクッション性帯材E〜Eの固着が難しくなる(クッション性帯材E〜Eは、通常、上述した伏せテープF〜Fと同様、その一対の側縁部に沿った箇所でクラウン表地Aに対して縫着される。)虞がある。このため、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、通常、30mm以下とされる。クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、20mm以下であると好ましく、15mm以下であるとより好ましい。第一実施態様の帽子10において、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅は、約10mmとなっている。伏せテープF〜Fのそれぞれの幅は、クッション性帯材E〜Eのそれぞれの幅と同程度かやや広くされる。
1.5 作用
以上で述べた第一実施態様の帽子10は、クラウン11が折り畳み可能な程度の柔軟性を有しながらも、クラウン11の外面に加えられた衝撃をクッション性面材A又はクッション性帯材Bによって吸収することが可能なものとなっている。また、第一実施態様の帽子10は、クッション性面材B及びクッション性帯材Eが軽量で疲れにくく、被り心地が良好なものとなっている。さらに、第一実施態様の帽子10は、クッション性面材Bでクラウン表地Aの内側に通気空間を確保し、クラウン11の内側を蒸れにくくすることが可能なものとなっている。
2.第二実施態様の帽子
続いて、第二実施態様の帽子10について説明する。図7は、第二実施態様の帽子10におけるクラウン11を各部材に分解した状態を示した斜視図である。図8は、第二実施態様の帽子10におけるクッション性面材Bを構成する前側の分割面材Bの展開図である。上述した第一実施態様の帽子10では、図3に示すように、クッション性面材Bのうち、着用者の頭部の前側に重なる分割面材Bと分割面材Bとが分離していた。これに対し、第二実施態様の帽子10では、図7に示すように、クッション性面材Bのうち、着用者の頭部の前側に重なる分割面材B(第一実施態様の帽子10における分割面材Bと分割面材Bとに相当する部分)とが一体的に連続している。このため、クラウン11の前面側に、クッション性面材Bの隙間が生じないようにすることが可能となっている。第二実施態様の帽子10は、頭部の前面に衝撃を受ける可能性がある野球帽等において好適に採用することができる。
ただし、第二実施態様の帽子10における分割面材Bは、第一実施態様の帽子10における分割面材B〜Bの2枚分の面積を有するため、球面状に湾曲させにくくなる虞がある。この点、第二実施態様の帽子10においては、図8に示すように、分割面材Bの頂部に切欠部(点Rと点Rと点Rとで囲まれた三角形状の部分)を形成し、当該切欠部の対向する一対の辺部(片部Rと辺部R)とを互いに縫合することで、分割面材Bを球面状に湾曲させている。
第二実施態様の帽子10で述べた分割面材Bに係る構成は、第一実施態様の帽子10における分割面材Bと分割面材Bに相当する部分以外の分割面材においても採用することができる。例えば、第一実施態様の帽子10における分割面材Bと分割面材Bに相当する部分を一体的に連続して形成することもできるし、第一実施態様の帽子10における分割面材Bと分割面材Bに相当する部分を一体的に連続して形成することもできる。第二実施態様の帽子10において特に言及しない構成は、第一実施態様の帽子10を説明する際に述べた構成と略同様である。
3.用途
本発明の帽子に係る構成は、その用途を限定されるものではなく、各種の帽子で採用することができる。本発明の帽子の用途としては、運動帽や作業帽や通学帽等、各種の帽子が例示される。なかでも、野球やゴルフのように、球を扱う競技であって、頭部に球を受ける危険性がある競技を行う際に着用する運動帽(野球帽やゴルフ帽等)として好適に用いることができる。
10 帽子
11 クラウン
12 鍔
13 ビン皮
A クラウン表地
表地用分割生地(左前部用)
表地用分割生地(左側部用)
表地用分割生地(左後部用)
表地用分割生地(右後部用)
表地用分割生地(右側部用)
表地用分割生地(右前部用)
B クッション性面材
分割面材(左前部用)
分割面材(左側部用)
分割面材(左後部用)
分割面材(右後部用)
分割面材(右側部用)
分割面材(右前部用)
分割面材(前側用)
メッシュ編地(外側用)
メッシュ編地(内側用)
起立繊維
C クラウン裏地
準硬質シート
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
クッション性帯材(分割面材Bと分割面材Bとの境界部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)
伏せテープ(表地用分割生地Aと表地用分割生地Aとの縫合部用)

Claims (4)

  1. 着用者の頭部を衝撃から保護することができるようにした帽子であって、
    着用者の頭部を覆うためのクラウンが
    複数枚の表地用分割生地を縫合することによって構成される、クラウンの最外層を為すクラウン表地と、
    表地用分割生地の縫合部をクラウン表地の内面側から覆うための伏せテープと、
    表地用分割生地に略一致する形状を為す複数枚の分割面材を組み合わせることによって構成されるとともに、隣り合う分割面材の境界部が隣り合う表地用分割生地の縫合部と重なる状態でクラウン表地の内面側に重ねた状態で配されクラウンの外面に加えられた衝撃を吸収するためのクッション性面材と、
    クラウン表地の内面側における前記境界部に重なる箇所に配され、クラウンの外面における前記境界部に重なる箇所に加えられた衝撃を吸収するためのクッション性帯材と、
    で構成されるとともに、
    クッション性面材及びクッション性帯材が、合成繊維を編製した立体メッシュシートからなり、
    伏せテープが、その外面側にクッション性帯材を配した状態で、クッション性帯材とともにクラウン表地に縫着された
    ことを特徴とする帽子。
  2. クッション性面材が、クラウンの80%以上の領域に配された請求項1記載の帽子。
  3. クラウンの外面に加えられた衝撃を当該外面に沿った方向で分散するための準硬質シートが、クラウン表地の内面とクッション性面材の外面との間に配された請求項1又は2記載の帽子。
  4. クラウンが、非立体メッシュシートからなるクラウン裏地を備え、
    クッション性面材が、クラウン表地とクラウン裏地との隙間に収容された
    請求項1〜3いずれか記載の帽子。
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