JP7441585B2 - 織機の停止方法及びその停止方法を実現するための織機 - Google Patents

織機の停止方法及びその停止方法を実現するための織機 Download PDF

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Description

本発明は、予め定められた指令回転数に基づいて主軸の回転を制御する制御装置と、主軸に制動を掛ける電磁ブレーキとを含み、定常運転時には予め設定された定常回転数に基づいて主軸の回転を制御装置が制御する織機に関する。
織機は、定常運転時においては、予め設定された定常回転数で主軸が回転駆動されるように原動モータの駆動が制御されてその運転が行われるようになっている。また、織機は制御装置を備えており、原動モータの駆動は、その制御装置により、予め定められた指令回転数に基づいて行われる。なお、その制御装置は、例えばインバータを含むように構成されており、インバータの出力周波数が指令回転数に応じた周波数とされることで、指令回転数に応じた回転数での原動モータの制御が行われる。したがって、前記した定常運転時においては、定常回転数が指令回転数とされて原動モータの駆動の制御(主軸の回転駆動)が行われる。
また、織機は、例えば特許文献1に開示されているように、主軸の回転を停止させるための電磁ブレーキを一般的に備えている。そして、その織機においては、運転を停止させる必要が生じた場合に停止指令が発生し、その停止指令の発生に伴って電磁ブレーキが作動することで、主軸に対し制動力が作用して主軸の回転が停止される。なお、一般的な織機においては、停止指令の発生した時点から主軸が1回転(あるいは2回転)程度惰性回転した時点で主軸の回転が停止するように、その制動操作(電磁ブレーキ等の制御)が行われている。言い換えれば、主軸が1回転(あるいは2回転)程度だけ惰性回転する短い停止時間(電磁ブレーキによる制動時間)で主軸の回転が停止するように、その制動操作が行われている。
但し、製織条件等によっては、そのように短い停止時間で主軸の回転を停止させる場合に、前記した原動モータによって駆動される機械構成要素(主軸や主軸を駆動源として運動する部分、あるいはその駆動伝達部分等)や電磁ブレーキに対し過大な負荷が掛かる場合がある。
詳しくは、例えば、定常回転数が高く設定されている場合には、その高い回転数に応じて運動(回転)する前記機械構成要素を前記のような短い停止時間の運動で停止させようとするため、その速度に応じた慣性により、その制動操作は、それらの前記機械構成要素に対し大きな負荷が掛かる状態で行われることとなる。また、電磁ブレーキについても、そのように高い回転数(速い回転速度)で回転する主軸を前記のような短い停止時間で停止させるような大きな制動力を主軸に作用させる状態となるため、その制動操作において電磁ブレーキに対して掛かる負荷も非常に大きなものとなる。また、前記のように定常回転数が高く設定されていない場合であっても、例えば、前記機械構成要素に含まれる綜絖枠の枚数が多い場合には、原動モータで駆動される前記機械構成要素の重量が大きくなるのに伴ってその慣性も大きくなるため、前記と同様に、その制動操作が前記機械構成要素に対し大きな負荷が掛かる状態で行われることとなる。
そして、主軸の回転を停止させる度にそのように前記機械構成要素や電磁ブレーキに対して大きな負荷が掛かると、前記機械構成要素が破損したり、電磁ブレーキにおけるブレーキシュー等の制動部材が早期に摩耗する等の問題が発生する虞がある。因みに、電磁ブレーキにおける制動部材の摩耗が進行すると、制動力が低下するため交換が必要となる。
なお、前記のような機械要素等に掛かる負荷を考慮し、前記のように短い停止時間ではなく、停止時間をより長い時間に定め、そのような長い停止時間で(より緩やかな減速勾配で)主軸の回転速度を減速させてその回転を停止させるといったことも考えられる。しかし、そのように長い停止時間で主軸の回転を停止させるように制動操作が行われる場合、制動操作毎に電磁ブレーキによる制動が長い時間に亘って行われるため、それに伴い、前記と同じく電磁ブレーキにおける制動部材が早期に摩耗するといった問題が発生する虞がある。
そこで、特許文献2に開示されているように、回生制動と電磁ブレーキによる制動とを組み合わせて制動操作を行うことが考えられる。詳しくは、特許文献2に開示された制動操作では、前記のように停止指令が発生すると、先ずは回生制動によって主軸の回転速度が減速され、その後、電磁ブレーキが作動することで主軸の回転が停止される。したがって、その制動操作によれば、電磁ブレーキが作動を開始する時点で主軸の回転数が定常回転数よりも低くなっているため、電磁ブレーキによる制動時間が前述のような短い時間であっても、機械要素等に掛かる負荷が軽減される。
特開平6-158478号公報 特開2007-332477号公報
しかし、特許文献2に開示された制動操作では、前記した制御装置におけるインバータが焼損してしまうといった問題が発生する虞がある。詳しくは、特許文献2に開示された制動操作の場合、停止指令が発生してから主軸の回転が停止するまでの停止時間全体が短い時間で行われるようにその制動操作が行われている。したがって、その制動操作は、電磁ブレーキによる制動時間が前記のように短いだけでなく、回生制動による制動時間も短い時間で行われるように設定されている。すなわち、その制動操作は、電磁ブレーキを作動させる回転数まで主軸の回転数を下降させる回生制動が短い時間で行われるように設定されている。そのため、その回生制動は、その短い時間で連続的に(急な減速勾配で)主軸の回転速度を減速させるように行われている。
因みに、回生制動が行われた場合、それに伴い、原動モータ側からインバータ側へ向けて回生電力が発生する。そして、そのような回生電力の発生が問題となるような場合には、一般的には、インバータに繋がる回路中にコンデンサや抵抗器(以下、「抵抗器等」とも言う。)を設け、発生した回生電力をコンデンサに蓄えたり、抵抗器において熱エネルギーに変換して外部へ放出したりするといったかたちで吸収することで、インバータ側へ過剰な回生電力が流れないようにしている。
しかし、例えば前記のように定常運転時の回転数が高い場合(前記した負荷を考慮して定められる電磁ブレーキを作動させる時点での主軸の回転数と定常回転数との差が大きい場合)であって前記のように回生制動が短い時間で連続的に行われる場合、発生するその回生電力は非常に大きなものとなる。そのため、その回生電力が抵抗器等において吸収し切れない場合が発生し、その場合には、過剰な回生電力がインバータ側へ流れ、インバータが焼損してしまうといった回生制動に伴う問題が発生する虞がある。なお、そのようなインバータの焼損を防止するために、許容量が大きい抵抗器等を採用するといったことも考えられるが、その場合は装置コストが増大してしまうといった問題がある。
そこで、本発明は、前記のように回生制動と電磁ブレーキによる制動とを組み合わせて制動操作を行うものとした上で、前記のような機械要素等に掛かる負荷を軽減しつつも、前記のような回生制動に伴う問題が発生することの無い織機の停止方法、及びそのような停止方法を実現し得る織機を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による織機の停止方法及びその停止方法を実現するための織機は、予め定められた指令回転数に基づいて主軸の回転を制御する制御装置と、主軸に制動を掛ける電磁ブレーキとを含み、定常運転時には予め設定された定常回転数に基づいて主軸の回転を制御装置が制御する織機を前提とする。
その上で、本発明による織機の停止方法は、停止指令が発生した時点以降に開始される第1の制動工程であって、指令回転数を2回以上に亘って変更することで定常回転数よりも低い予め定められた停止回転数へ向けて主軸の回転数を下降させる第1の制動工程と、停止回転数に達した時点以降で電磁ブレーキを作動させて主軸に制動を掛ける第2の制動工程であって主軸の回転を停止させる第2の制動工程とを含み、第1の制動工程における指令回転数の変更が主軸の1回転以上の期間を置いて行われることを特徴とする。
また、本発明による織機は、主軸の回転角度を検出する角度検出器を含み、その制御装置が、指令回転数に関する情報であって予め定められた停止回転数と予め定められた2回以上の指令回転数の変更回数とから求められる情報である回転数情報、及び指令回転数を変更する期間を定めるための情報であって前記期間が主軸の1回転以上の期間に設定される情報である期間情報が記憶された記憶部を備えることを特徴とする。さらに、その織機は、その制御装置が、角度検出器からの検出信号に基づいて求められる角度情報が入力されると共に、停止指令の発生に基づく1回目の前記指令回転数の変更時点及び該1回目の変更時点を基準として前記角度情報と前記期間情報とに基づいて求められる2回目以降の前記指令回転数の変更時点に関し、その各変更時点に応じた前記指令回転数を前記回転数情報から求め、その求められた各前記指令回転数に基づく駆動指令を対応する各前記変更時点で出力する駆動指令部と、駆動指令部からの駆動指令に基づいて原動モータを駆動する駆動部とを備えることを特徴とする。
但し、前記した「停止回転数」は、定常回転数よりも低い回転数に定められると共に、電磁ブレーキによる制動時間が前述のような短い時間であっても、電磁ブレーキによる制動に伴って前記のような機械要素等に掛かる負荷が、許容される負荷の範囲内となるような回転数に定められる。なお、ここで言う「許容される負荷」は、電磁ブレーキによる制動時間が前述のような短い時間であるものとした上で、その電磁ブレーキによる制動に伴って機械要素等に掛かる負荷が過大となることによる前述の問題が発生しない程度の負荷である。
また、その織機の停止方法において、第1の制動工程は、予め設定された回転数下降量と前記期間とに基づいて行われるものであっても良い。さらに、その織機において、回転数情報は、予め設定された回転数下降量を含むものであっても良い。
本発明による織機の停止方法及び織機によれば、停止指令が発生した時点から主軸の回転が停止するまでの制動操作が、指令回転数を変更して主軸の回転数を変更する(主軸の回転速度を減速させる)制動(すなわち、回生制動)による第1の制動工程と、電磁ブレーキでの制動による第2の制動工程とで行われる。そして、その第1の制動工程(回生制動)による減速は、主軸の回転数を前記した停止回転数に下げるように行われる。しかも、その停止回転数は、定常回転数よりも低い回転数に定められると共に、電磁ブレーキによる制動時間が前述のような短い時間であっても、その制動時に掛かる負荷が前記した許容される負荷の範囲内となるような回転数に定められる。したがって、そのような制動操作によれば、電磁ブレーキによる制動時に掛かる負荷に起因して発生する前記機械構成要素が破損するといった問題や、電磁ブレーキにおける制動部材が早期に摩耗するといった問題が発生することが無い。
その上で、本発明によれば、前記した第1の制動工程による制動が、指令回転数を2回以上に亘って変更するかたちで行われるようにしている。すなわち、その第1の制動工程は、主軸の回転数を定常回転数から停止回転数へ向けて下降させる操作が、複数回に分けた回生制動によって行われるようになっている。それによって、その1回の回生制動による回転数の下降量も当然ながら小さい量となり、その1回の回生制動で発生する回生電力も小さくなる。
それに加え、本発明では、前記のような2回以上に亘る指令回転数の変更が、主軸の1回転以上の期間を置いて行われるようになっている。すなわち、その第1の制動工程での複数回の回生制動は、前回の制動が開始されてから次の制動が開始されるまでに、主軸の1回転以上の期間を置いて行われるようになっている。それにより、各回の回生制動に伴って発生する小さい回生電力は、その発生の都度、前記した期間において抵抗器等で全て吸収されることとなる。その結果として、例えば前記したように定常運転時の回転数が高い場合であっても、回生制動に伴って発生する回生電力を抵抗器等において吸収し切れない状態となることが無いため、前記のような回生制動に伴う問題が発生することが無い。
本発明の織機の駆動制御装置周辺のブロック図である。 本発明の織機の停止方法による主軸の回転が停止するまでの一連の流れを示す説明図である。
以下では、図1、2に基づき、本発明の一実施例について説明する。
図1に示すように、織機は、主軸10と、主軸10を回転駆動する原動モータ20と、原動モータ20の駆動を制御する駆動制御装置30とを備えている。また、織機は、経糸開口を形成する/閉じる経糸開口装置(図示略)や筬(図示略)を備えている。そして、一般的な織機では、その経糸開口装置等は、主軸10に対して駆動伝達機構(図示略)を介して連結されている。それにより、その経糸開口装置等は、主軸10を駆動源として所定の態様で製織中において駆動される。
また、織機は、定常運転時の主軸10の回転数である定常回転数や、前記した経糸開口装置における綜絖枠の開口順序を示す開口パターン等の設定値を入力設定するための入力設定器40を有している。なお、その入力設定器40は、前記した駆動制御装置30に対して接続されている。
また、駆動制御装置30は、前記した入力設定器40が接続される主制御部32と、主制御部32に対し接続された駆動指令部34とを備えている。さらに、その駆動指令部34は、前記した定常回転数等の設定値が記憶される記憶部34aを含んでいる。なお、前記した定常回転数等の設定値は、前記した入力設定器40において入力設定されると共に、その入力設定器40から主制御部32を介して駆動指令部34に伝送されることで記憶される。
また、駆動制御装置30は、前記した原動モータ20の駆動を制御するインバータ36も備えている。そして、そのインバータ36は、前記した駆動指令部34に対し接続されている。その上で、駆動制御装置30は、目標とする主軸10の回転数に応じた周波数指令信号(駆動指令)を駆動指令部34からインバータ36へ出力し、それに基づいてインバータ36を制御して原動モータ20の駆動を制御するように構成されている。具体的には、例えば織機の定常運転時では、駆動制御装置30において、駆動指令部34が、記憶部34aに記憶された定常回転数に応じた周波数指令信号をインバータ36に対し出力する。そして、インバータ36は、その周波数指令信号に応じた出力周波数を発生し、原動モータ20が定常回転数に応じた回転数で駆動されるように原動モータ20の駆動を制御する。すなわち、原動モータ20は、インバータ36の出力周波数に応じた回転数で駆動されるように制御される。
また、織機は、主軸10の回転角度を検出する角度検出器50を有しており、その角度検出器50は、主軸10の1回転単位でその回転角度を検出するように構成されている。そして、角度検出器50は、前記した駆動制御装置30における主制御部32に対し接続されている。それにより、角度検出器50は、検出した主軸10の回転角度に基づく検出信号を主制御部32に対し出力する。そして、主制御部32は、入力された検出信号に基づいて主軸10の角度情報を求め、その角度情報に基づく角度信号を駆動指令部34へ出力するように構成されている。
また、織機は、主軸10に対し制動力を作用させて主軸10の回転を停止させるための電磁ブレーキ60を備えている。そして、その電磁ブレーキ60は、前記した駆動指令部34に対し接続されている。その上で、電磁ブレーキ60は、その駆動指令部34から出力される制動指令信号が入力されることにより、主軸10に対し制動力を作用させるように構成されている。
以上で説明した織機において、本発明では、駆動制御装置30が、停止指令が発生した時点から主軸10の回転が停止するまでの制動操作を、駆動指令部34からの周波数指令信号の基となる指令回転数を変更して主軸10の回転数(主軸回転数)を変更(減速)する制動(回生制動)と、前記した電磁ブレーキ60による制動(ブレーキ制動)とで行うような制御をするように構成されている。なお、その回生制動は、定常回転数で回転する主軸10の回転数を、定常回転数よりも低い回転数として定められた停止回転数まで下げるかたちで行われる。その上で、駆動制御装置30は、その停止回転数へ向けた主軸回転数の下降を、複数回に分けた回生制動で行うような制御をするように構成されている。さらに、その複数回の回生制動は、前回の制動が開始されてから次の制動が開始されるまでに、主軸10の1回転以上の期間を置いて行われる。その駆動制御装置30の構成について、詳しくは以下の通りである。
先ず、その停止回転数について、停止回転数は、ブレーキ制動で主軸10の回転を停止させるのにあたり、前記のように主軸10に連結された経糸開口装置等や駆動伝達機構といった機械要素等に対して掛かる負荷を考慮して定められる回転数であり、当然ながら定常回転数よりも低い回転数である。例えば、定常回転数が一般的な製織における回転数と比べて非常に高い回転数に設定されている場合、その定常回転数で回転する主軸10に対しブレーキ制動を掛けると、機械要素等に掛かる負荷が過大となって前述の問題が発生する虞がある。そこで、停止回転数は、ブレーキ制動において機械要素等に掛かる負荷を踏まえ、前記のような問題が発生しない許容し得る回転数(許容回転数)を求めた上で、その許容回転数以下の回転数として定められる。
なお、本実施例では、前記のような非常に高い回転数として定常回転数が1800rpmに設定されている場合を例として、その場合の例を以下において説明する。また、前記のようにブレーキ制動時に機械要素等に掛かる負荷は織機の仕様や製織条件等によって異なるが、本実施例では、その負荷に基づいて求められる前記した許容回転数が1000rpmである場合とする。その上で、停止回転数は、前記のようにその許容回転数以下の回転数として定められるものであり、その許容回転数の上限である1000rpmに定められるものとする。そして、その停止回転数の設定値は、前記した定常回転数等の設定値と同様に、入力設定器40において入力設定されることで、駆動指令部34における記憶部34aにおいて記憶される。
また、定常回転数から停止回転数へ向けた回生制動による主軸回転数の下降は、前記のように複数回に分けた回生制動によって行われる。したがって、その下降の過程では、回生制動が複数回に亘って行われるように、駆動指令部34から出力される駆動指令としての周波数指令信号が複数回に亘って変更されることとなる。すなわち、その周波数指令信号の基となる指令回転数の変更が複数回に亘って行われることとなる。このように、その指令回転数の変更は、駆動指令部34から出力される周波数指令信号の変更を意味している。
そして、その変更毎の指令回転数の下降量(回転数下降量)は、その変更による回生制動に伴って発生する回生電力が、前記した抵抗器等において吸収できる回生電力の許容量を超えないように定められる。そこで、本実施例では、その回転数下降量が、一律200rpmに定められるものとする。言い換えれば、本実施例では、定常回転数である1800rpmから停止回転数である1000rpmまで主軸回転数を下降させるにあたり、指令回転数を200rpmずつ下げるかたちで、4回に亘って指令回転数の変更が行われるものとする。
その上で、本実施例では、前記した主軸回転数の下降を実現するために、前記のように200rpmに定められた回転数下降量が、駆動制御装置30において設定値として記憶される。加えて、駆動制御装置30における駆動指令部34は、前回出力した周波数指令信号の基となった指令回転数からその回転数下降量(200rpm)を減算するといったかたちで、変更毎の指令回転数を算出するように構成されている。すなわち、本実施例の駆動指令部34は、そのように変更毎の指令回転数を算出するための機能(算出機能)を有するように構成されている。但し、その回転数下降量(200rpm)の設定値は、前記した定常回転数等の設定値と同様に、入力設定器40において入力設定されることで、駆動指令部34における記憶部34aにおいて記憶される。そして、そのように駆動指令部34の記憶部34aに記憶される回転数下降量が、本発明で言う回転数情報に相当する。
また、前記した各回生制動は、前回の制動が開始されてから次の制動が開始されるまでに、主軸10の1回転以上の期間を置いて行われる。すなわち、複数回に亘って行われる指令回転数の変更(変更された周波数指令信号の出力)は、その変更(出力)が主軸10の1回転以上の期間を置いて為されるように行われる。
但し、指令回転数の変更に伴って回生制動が行われた場合、前記のように回生電力が発生する。そのため、前記した抵抗器等は、そのように発生する回生電力を、指令回転数の各変更時点(周波数指令信号の出力時点)において吸収し得る状態となっていなければならない。したがって、その期間は、指令回転数の各変更時点において、前記した抵抗器等がそのような状態となっているように定められる必要がある。そこで、本実施例では、その期間(設定期間)は、一律で主軸10の2回転に相当する期間に定められている。すなわち、本実施例では、その指令回転数の変更が、前の指令回転数の変更時点から主軸10が2回転する毎に行われる(200rpmずつ下降される)。そして、その設定期間の設定値は、前記と同様に入力設定器40において入力設定されることで、駆動指令部34における記憶部34aにおいて記憶される。
さらに、駆動指令部34の記憶部34aには、指令回転数の各変更時点(周波数指令信号の各出力時点)において前記したように定められて記憶部34aに記憶された設定期間を読み出すための情報読出用プログラム(以下、単に「プログラム」と言う。)が記憶されている。その上で、駆動指令部34は、そのプログラムによって読み出される設定期間に基づいて、次の指令回転数の変更を行うように構成されている。したがって、そのように駆動指令部34の記憶部34aに記憶される設定期間の設定値及び前記プログラムが、本発明で言う期間情報に相当する。
但し、本実施例では、その設定期間は、前記したように一律で主軸10の2回転に相当する期間である。したがって、記憶部34aに記憶される設定期間としては、その1つの(共通の)期間(主軸10の2回転に相当する期間)のみが設定される。そこで、本実施例では、前記プログラムは、指令回転数の各変更時点でその共通の設定期間を読み出すように設定される。そして、各変更時点では、前記プログラムにより、駆動指令部34においてその共通の設定期間を記憶部34aから読み出すことが行われる。
以上のような駆動制御装置30を備えた織機において、主軸10が定常回転数で回転する定常運転の状態からその織機(主軸10)を停止させる停止操作は、例えば、作業者が入力設定器40における停止釦を操作することで行われる。その場合、停止信号が入力設定器40から主制御部32へ向けて出力される。また、その停止操作は、製織中に製織異常(例えば、経糸切れや緯入れ不良等の製織不良)が発生した場合にも行われる。そして、その場合には、その製織異常を検出する検出装置(図示略)から、主制御部32に対し異常信号が出力される。
そのような停止信号や異常信号が主制御部32に入力されると、主制御部32において停止指令が発生し、その停止指令が駆動指令部34に対し出力される。なお、その停止指令が発生するタイミングは、織機の1サイクル(主軸10の1回転)中の所定のタイミングに定められている。
駆動指令部34は、その停止指令の入力に伴い、1回目の指令回転数の変更時点に応じた指令回転数(第1の算出回転数)を、記憶部34aに記憶された定常回転数と回転数情報である回転数下降量とに基づいて前記した算出機能によって算出する。具体的には、駆動指令部34は、定常回転数(1800rpm)から回転数下降量(200rpm)を減算するかたちで、第1の算出回転数(1600rpm)を算出する。そして、駆動指令部34は、停止指令が発生する前記タイミングの後の予め定められた回生制動の開始タイミング(例えば、停止指令が入力されてから主軸10の回転角度が最初の360°(0°)に達した時点)で、指令回転数を定常回転数から第1の算出回転数に変更し、その第1の算出回転数に基づく駆動指令としての周波数指令信号をインバータ36に対して出力する。その結果として、インバータ36がその周波数指令信号に基づく出力周波数に従って原動モータ20の駆動を制御することで、主軸回転数が、定常回転数である1800rpmから1600rpmまで下降される。なお、その予め定められた回生制動の開始タイミングが、本発明で言う1回目の指令回転数の変更時点に相当する。
さらに、駆動指令部34は、その1回目の指令回転数の変更時点で、前記したプログラムにより読み出される設定期間(期間情報)に基づいて、2回目の指令回転数の変更時点を定める。具体的には、駆動指令部34は、その2回目の指令回転数の変更時点を、1回目の指令回転数の変更時点から主軸10の2回転に相当する期間が経過した時点に定める。その上で、駆動指令部34は、主制御部32から出力される角度信号(角度情報)に基づいて、1回目の指令回転数の変更時点からの主軸10の回転角度を監視するように構成されている。
また、駆動指令部34は、前記した1回目の指令回転数の変更時点と2回目の指令回転数の変更時点との間において、予め定められた指令回転数の算出タイミングで、2回目の指令回転数の変更時点に応じた指令回転数(第2の算出回転数)を算出する。具体的には、その算出タイミングは、例えば、1回目の指令回転数の変更時点以降において、主軸10の回転角度が2回目の100°に達した時点に定められる。その上で、前記した監視の結果として主軸10の回転角度がその算出タイミングに達したと判別された時点で、駆動指令部34は、記憶部34aにおいて記憶された回転数下降量を再び読み出す。そして、駆動指令部34は、その読み出した回転数下降量(200rpm)を第1の算出回転数(1600rpm)から減算するかたちで第2の算出回転数(1400rpm)を算出する。
そして、前記した監視の結果として主軸10の回転角度が2回目の指令回転数の変更時点に達したと判別された時点で、駆動指令部34は、指令回転数を第1の算出回転数から第2の算出回転数に変更し、その第2の算出回転数に基づく周波数指令信号をインバータ36に対して出力する。それにより、主軸回転数が、1600rpmから1400rpmまで下降される。
以降、駆動指令部34において同様の制御が繰り返され、3回目及び4回目の指令回転数の変更時点に応じた各指令回転数(算出回転数)の算出、及び各変更時点での指令回転数の変更が行われる。それにより、主軸回転数は、前記した1400rpmから200rpmずつ下げられるかたちで、停止回転数である1000rpmまで下降される。以上のように、複数回に亘る指令回転数の変更によって定常回転数から停止回転数へ向けて主軸回転数を下降させる回生制動による制動工程が、本発明で言う第1の制動工程に相当する。
なお、駆動指令部34は、前記のように指令回転数の変更時点から次の指令回転数の変更時点までの間の算出タイミングで、次の指令回転数の変更時点に応じた指令回転数(算出回転数)を算出する。その上で、駆動指令部34は、その各算出時点において、その算出された算出回転数と記憶部34aに記憶された停止回転数とを比較し、両者が一致しているか否かを判別する機能を有している。そして、駆動指令部34は、その比較の結果として算出回転数と停止回転数とが一致すると判別した場合に、その一致した算出回転数の算出時点以降における前記算出機能を無効とすると共に、電磁ブレーキ60によるブレーキ制動の作動フラグを自身にセットするように構成されている。
それにより、前記した4回目の指令回転数の変更時点に応じた算出回転数(1000rpm)が算出された時点で、駆動指令部34においては、その算出時点以降での前記算出機能が無効とされる。したがって、その算出時点以降においては、主軸10の回転角度が前記した算出タイミングに達した場合であっても、前記算出機能が無効とされているため、算出回転数の算出が行われないものとなる。
さらに、その算出時点においては、前記したブレーキ制動の作動フラグが駆動指令部34内にセットされる。その上で、そのブレーキ制動の作動フラグが駆動指令部34内にセットされた状態で、前記した主軸10の回転角度の監視の結果として主軸10の回転角度が4回目の指令回転数の変更時点に達したと判別されると、駆動指令部34は、主軸10に対してブレーキ制動を掛けるように電磁ブレーキ60を作動させる。すなわち、電磁ブレーキ60による第2の制動工程が開始される。それにより、主軸回転数が停止回転数から下降され、その第2の制動工程において主軸10の回転が停止される。その後、駆動指令部34における前記算出機能の無効状態は、次の織機の起動時点において解除される。
因みに、以上で説明したような本実施例の主軸回転数の下降に関し、実際の主軸回転数の変化は図2において破線で示したようなかたちとなる。また、図2における実線は、複数回に亘る指令回転数の変化の過程を示している。
以上のように、本実施例の織機の停止方法によれば、第1の制動工程における回生制動によって主軸回転数を停止回転数まで下降させた後、第2の制動工程におけるブレーキ制動によって主軸10の回転を停止させるといったかたちで織機の運転が停止される。したがって、その織機の停止方法によれば、主軸回転数が回生制動によって停止回転数まで下降した後で主軸10に対しブレーキ制動が掛けられることとなるため、ブレーキ制動に伴って機械要素等に掛かる負荷が軽減される。
また、第1の制動工程においては、前記のように定常回転数から停止回転数へ向けた主軸回転数の下降が回生制動により行われると共に、その回生制動が複数回に分けて行われ、且つ、各回生制動における指令回転数の変更量(回転数下降量)が200rpmとされている。それにより、その各回生制動で発生する回生電力が小さくなる。加えて、その指令回転数の変更は、主軸10の2回転に相当する期間を置いて行われている。それらの結果として、各回生制動で発生する回生電力は、次の回生制動が開始されるまでの間に前記した抵抗器等でほぼ吸収される。したがって、例えば、前述のように定常回転数が高い場合であっても、回生制動に伴って発生する回生電力を抵抗器等において吸収し切れない状態となることが無い。
以上では、本発明による織機の一実施形態(以下、「前記実施例」と言う。)について説明した。しかし、本発明は前記実施例において説明したものに限定されるものではなく、以下のような別の実施形態(変形例)での実施も可能である。
(1)前記実施例では、1800rpmと定常回転数が高い場合を例として本発明を説明したが、定常回転数がそのように高い場合に限らず、低い場合にも本発明を適用しても良い。すなわち、主軸にブレーキ制動を掛けた際に機械要素等に掛かる負荷が過大となることは、前記のように定常回転数が高い場合に限らず、低い場合でも起こり得る場合があり、そのような場合に本発明を適用すれば良い。具体的には、定常回転数が1000rpm以下であっても、例えば、経糸開口装置における綜絖枠の枚数が多い等の理由で機械要素等の重量が大きい場合には、その慣性も大きいものとなる。その結果、ブレーキ制動に伴って機械要素等に掛かる負荷が過大となるため、そのような場合には、本発明を適用すれば良い。
(2)停止回転数について、前記実施例では、前記したようにブレーキ制動に伴って機械要素等に掛かる負荷を考慮して許容回転数を求め、停止回転数をその上限(=許容回転数)に定めている。しかし、本発明において、停止回転数は、そのように求められる許容回転数以下の回転数に定められていれば良いため、許容回転数よりも低い回転数(好ましくはその上限に近い回転数)に定められていても良い。
(3)定常回転数から停止回転数へ向けた主軸回転数の下降について、本発明では、その下降は複数回に分けた回生制動で行われるが、前記実施例では、その各回生制動における指令回転数の変更量(回転数下降量)が一律200rpmとされている。なお、その回転数下降量は、指令回転数の変更(指令回転数を回転数下降量だけ下降させる)による回生制動に伴って発生する回生電力が、前記した抵抗器等において吸収できる回生電力の許容量を超えないように定められていれば良い。したがって、回転数下降量は、前記した200rpmに限らず、その許容量を超えない範囲で任意に定められた量であっても良い。
具体的には、その回転数下降量について、例えば、前記実施例の200rpmよりも大きい400rpmであっても、それによって発生する回生電力が前記の許容量を超えないのであれば、その400rpmを回転数下降量として採用することが可能である。そして、その場合、定常回転数及び停止回転数が前記実施例と同じ場合であって、前記実施例と同じく回転数下降量が一律である場合には、2回の回生制動が行われることとなる。
また、その回転数下降量は、前記のように一律の量に定められるものにも限らない。例えば、前記した200rpm、400rpmの回転数下降量を例に述べると、定常回転数及び停止回転数が前記実施例と同じ場合において、1回目の回生制動における回転数下降量を400rpmとした上で、その後の回生制動における回転数下降量を200rpmに変更するようにしても良い。なお、その場合は、その200rpmの回転数下降量による回生制動が2回目以降において2回行われることとなる。
(4)各変更時点で出力される駆動指令(周波数指令信号)の基となる指令回転数について、前記実施例では、回転数下降量が記憶部に記憶されており、指令回転数は、その回転数下降量を用いた算出で求められている。しかし、本発明において、各変更時点に応じた指令回転数は、回転数下降量を用いた算出で求められるものに限らず、記憶部に予め記憶された上で、対応する変更時点において読み出されるものであっても良い。
具体的には、例えば、前記実施例と同様に主軸回転数を1800rpm(定常回転数)から1000rpm(停止回転数)まで200rpmずつ4回に分けて下降させる場合には、その下降の過程における変更後の回転数(中間回転数)である1600rpm、1400rpm、1200rpmを指令回転数として記憶部に記憶させておく。さらに、その中間回転数及び停止回転数を、記憶部において、停止指令が発生してからの指令回転数の変更回数と関連づけて記憶させておく。その上で、各変更時点において、その変更時点での指令回転数の変更回数に応じた指令回転数(中間回転数、停止回転数)が読み出されるようにすれば良い。
(5)駆動指令(周波数指令信号)を出力してから次の駆動指令を出力するまでの期間(設定期間)について、前記実施例では、その設定期間が一律で主軸の2回転に相当する期間に定められている。なお、本発明では、その設定期間は、前記したように回生制動に伴って発生する回生電力を、その各出力(変更)時点において前記した抵抗器等が吸収し得る状態(吸収可能状態)となっているという条件を満たすように定められる。
その上で、前記吸収可能状態となる期間(吸収可能期間)は、採用される抵抗器等の回生電力を吸収し得る能力によって異なる。したがって、設定期間が前記吸収可能期間に応じた期間として定められる場合には、回転数下降量が同じであっても、設定期間は、その抵抗器等の前記能力によって異なる期間となる。具体的には、前記実施例との比較で言うと、回転数下降量が同じく200rpmであったとしても、前記能力が高い抵抗器等が採用される場合には、設定期間は、前記実施例よりも短い期間とされる。但し、その設定期間は、主軸の1回転単位で定められるため、その場合は、主軸の1回転に相当する期間となる。また、前記能力が低い抵抗器等が採用される場合には、設定期間は、前記実施例よりも長い期間となる。
また、前記のようにその設定期間は、前記条件が満たされる期間(前記吸収可能期間よりも長い期間)であれば良いので、その前記条件が満たされる最短の期間が主軸のn回転(nは1以上の整数)に相当する期間である場合に、設定期間は、主軸のn+1回転に相当する期間以上であっても良い。但し、その設定期間は、停止指令が発生してから主軸の回転が停止するまでの停止時間全体を考慮して、前記した最短の期間に定められるのが好ましい。
さらに、回生制動時に発生する回生電力の大きさは、その回転数下降量に比例する。したがって、設定期間は、前記条件を満たすべくその回転数下降量に応じた期間に定められる。そして、前述のように、第1の制動工程での各回生制動における回転数下降量は、前記実施例の200rpmには限られておらず、また、一律にも限られていない。そのことから、第1の制動工程における各設定期間は、前記実施例のような一律には限られず、各回転数下降量に応じて異なる期間に定められる場合もある。
但し、設定期間は、前記のように各回生制動における回転数下降量が一律で無い場合であっても、前記条件を満たす限りにおいては、一律に定められていても良い。また、各回生制動における回転数下降量が一律であるとしても、各設定期間が一律に定められるのには限らず、各設定期間が異なる期間に定められていても良い。
以上のように、設定期間は、前記した抵抗器等の前記能力や回転数下降量を踏まえた上で、前記条件を満たす限りにおいて任意に定めることが可能である。
(6)また、本発明は、上記のいずれの実施形態にも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々に変更することが可能である。
10 主軸
20 原動モータ
30 駆動制御装置
32 主制御部
34 駆動指令部
34a 記憶部
36 インバータ
40 入力設定器
50 角度検出器
60 電磁ブレーキ

Claims (4)

  1. 予め定められた指令回転数に基づいて主軸の回転を制御する制御装置と、前記主軸に制動を掛ける電磁ブレーキとを含み、定常運転時には予め設定された定常回転数に基づいて前記主軸の回転を前記制御装置が制御する織機において、
    停止指令が発生した時点以降に開始される第1の制動工程であって、前記指令回転数を2回以上に亘って変更することで前記定常回転数よりも低い予め定められた停止回転数へ向けて前記主軸の回転数を下降させる第1の制動工程と、
    前記停止回転数に達した時点以降で前記電磁ブレーキを作動させて前記主軸に制動を掛ける第2の制動工程であって前記主軸の回転を停止させる第2の制動工程とを含み、
    前記第1の制動工程における前記指令回転数の変更が主軸の1回転以上の期間を置いて行われる
    ことを特徴とする織機の停止方法。
  2. 前記第1の制動工程が、予め設定された回転数下降量と前記期間とに基づいて行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の織機の停止方法。
  3. 主軸を回転駆動する原動モータと、主軸の回転角度を検出する角度検出器と、予め定められた指令回転数に基づいて前記原動モータの駆動を制御する制御装置と、前記主軸に制動を掛ける電磁ブレーキとを含み、定常運転時には予め設定された定常回転数に基づいて前記主軸の回転を前記制御装置が制御する織機において、
    前記指令回転数に関する情報であって予め定められた停止回転数と予め定められた2回以上の前記指令回転数の変更回数とから求められる情報である回転数情報、及び前記指令回転数を変更する期間を定めるための情報であって前記期間が主軸の1回転以上の期間に設定される情報である期間情報が記憶された記憶部と、
    前記角度検出器からの検出信号に基づいて求められる角度情報が入力されると共に、停止指令の発生に基づく1回目の前記指令回転数の変更時点及び該1回目の変更時点を基準として前記角度情報と前記期間情報とに基づいて求められる2回目以降の前記指令回転数の変更時点に関し、その各変更時点に応じた前記指令回転数を前記回転数情報から求め、その求められた各前記指令回転数に基づく駆動指令を対応する各前記変更時点で出力する駆動指令部と、
    前記駆動指令部からの前記駆動指令に基づいて前記原動モータを駆動する駆動部と
    を前記制御装置が備える
    ことを特徴とする織機。
  4. 前記回転数情報が、予め設定された回転数下降量を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の織機。
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