JP2003278053A - 織機の運転制御方法及び装置 - Google Patents
織機の運転制御方法及び装置Info
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Abstract
破損や焼損することを防ぐと共に、停止段の発生を防止
することにある。 【解決手段】 運転制御方法及び装置は、駆動対象部材
を電動機により運動伝達部材を介して駆動させる織機に
おいて、駆動対象部材、電動機及び運動伝達部材の少な
くとも1つに加わる負荷を検出し、検出値が定常運転時
の負荷よりも高い設定値を超えた場合に、織機の運転速
度を低下させて運転を継続すると共に、警報を発生する
ことを特徴とする。
Description
動機により運動伝達部材を介して駆動させる織機の運転
制御方法及び装置に関する。
動モータから独立された専用の電動機により運動伝達部
材を介して、駆動させる開口装置を備えた織機におい
て、専用電動機の駆動トルクや発熱を検出し、検出した
値(実測値)が予め設定された値(目標値)に収束する
ように、織機の運転を制御する技術がある(特開平9−
95840号公報)。
開口装置の異常状態を想定していないから、専用電動
機、綜絖枠及びそれらを連結する運動伝達部材等の潤滑
不良のような異常状態が発生しても、検出値が目標値に
収束するように、運転が継続され、その結果異常状態の
まま長期間にわたって織機が運転されることになる。
材又は電動機が破損や焼損することを防ぐと共に、停止
段の発生を防止することにある。
方法は、駆動対象部材を電動機により運動伝達部材を介
して駆動させる織機の運転制御方法であって、前記駆動
対象部材、前記電動機及び前記運動伝達部材の少なくと
も1つに加わる負荷を検出し、検出値が定常運転時の負
荷よりも高い設定値を超えた場合に、織機の運転速度を
低下させて運転を継続すると共に、警報を発生すること
を含む。
対象部材を電動機により運動伝達部材を介して駆動させ
る織機の運転制御装置であって、前記駆動対象部材、前
記電動機及び前記運動伝達部材の少なくとも1つに加わ
る負荷を検出する検出器と、該検出器により検出値が定
常運転時の負荷よりも高い設定値を超えた場合に、織機
の運転速度を低下させて運転を継続する信号と警報を発
生する信号とを出力する制御回路とを含む。
度が下げられるから、駆動対象部材、電動機又は運動伝
達部材が過負荷から防止され、駆動対象物、運動伝達部
材又は電動機の破損や焼損が防止される。また、織機の
低速運転が継続されるから、織物の停止段の発生が抑え
られる。さらに、警報が発生されるから、作業者は異常
状態の発生を知ることができる。
を低下させても、前記検出値が前記設定値を上回ること
が所定回生じたとき、織機を停止させることができる。
即ち、検出値が設定値を上回り運転速度を低下させた後
の過程であって、検出値が設定値を上回る度に回転数を
低下させる過程において、検出値が設定値を所定回数上
回る場合は、運転不可の状態にあると判断され、織機は
停止されるようにしてもよい。そのようにすれば、駆動
対象物、運動伝達部材又は電動機の破損や焼損が確実に
防止される。なお、所定回は1回を含む回数であり、織
機の運転条件によって変更しても良い。
れた応力検出装置により検出することができる。そのよ
うにすれば、運動伝達部材に加わる応力が直接検出され
るから、検出値が外乱の影響を受けにくくなり、その結
果設定値を高く定めても、運動伝達部材の破損を防止す
ることができる。
ることができる。また、前記設定値は前記綜絖枠毎に予
め設定されていてもよい。設定値は、綜絖枠による開口
量、開口パターン、称呼幅(織幅)、電動機の定格出力
値等に基づいて設定することができる。開口量や称呼幅
が小さく、平開口のように綜絖枠を連続的に駆動させる
開口パターンの場合には、衝撃が小さいので、運動伝達
部材のための設定値は大きくしてもよい。
設定しておくことができる。この場合、運転速度が高く
なればなるほど、衝撃が大きくなり、同一検出値でも、
駆動対象物、運動伝達部材又は電動機が破損する危険が
存在するから、設定値は小さく設定することが好まし
い。
て予め設定しておくことができる。この場合、累積運転
時間が長くなればなるほど、疲労が大きくなり、同一検
出値でも、駆動対象物、運動伝達部材又は電動機が破損
する危険が存在するから、設定値は小さく設定すること
が好ましい。
10は、開口装置の複数の綜絖枠12を駆動対象物とす
る織機に適用されている。各綜絖枠12は、駆動源とし
てのそれぞれのサーボモータ14により、運動伝達部材
の1つとして作用するそれぞれの駆動ロッド16を介し
て駆動される。
明する、サーボモータ14の回転運動を往復運動に変換
するクランク機構と、クランク機構に連結された駆動ロ
ッド16と、駆動ロッド16により揺動される駆動側の
揺動レバーと、連結ロッドを介して駆動側の揺動レバー
と連結され駆動側の揺動レバーと同期して揺動運動を行
う従動側の揺動レバーと、各揺動レバーを綜絖枠に連結
する各綜絖枠ロッドとを含む。
8から各種の信号を受ける開口制御装置20により制御
されて、所定の速度で回転される。サーボモータ14の
回転は、エンコーダ22により検出されて、サーボモー
タ14の回転角度を表す信号として開口制御装置20に
出力される。
種の製織条件を基に原動モータ24を所定の速度で回転
させる。原動モータ24は、主軸26を回転させる。主
軸26の回転は、主エンコーダ28により検出されて、
原動モータ24の回転角度を表す角度信号θとして主制
御装置18に出力される。
御装置20及び比較判定回路30にも供給される。開口
制御装置20は、主制御装置18から供給される各種の
信号を基にサーボモータ14を駆動させるのみならず、
サーボモータ14に供給している電流量を表す供給電流
値S1をトルク演算器32に供給する。
定されている電流−トルク特性が設定されており、トル
ク演算器32は、その電流−トルク特性と供給電流値S
1とからサーボモータ14のトルクを算出し、算出した
トルクを表すトルク信号S2を比較判定回路30に供給
する。電流−トルク特性は、サーボモータ14に供給さ
れる電流を縦軸(又は横軸)とし、サーボモータに作用
するトルクを横軸(又は縦軸)とするグラフとすること
ができる。
ド16に加わっている荷重を表す荷重信号S3と、設定
器34により設定されている各種の設定値S4,S5とが
供給されている。
組み付けられた歪みゲージ36の出力信号を基に、荷重
演算器38において算出されて荷重演算器38から出力
される。歪みゲージ36は、綜絖枠12毎に備えられて
いる。荷重演算器38は、綜絖枠12毎に備えていても
よいし、複数の綜絖枠12で共通に使用してもよい。
モータ14の最大許容トルク値である安全トルク設定値
40と、サーボモータ14が焼損する恐れのあるトルク
値である危険トルク設定値42とを含む。設定値S5
は、駆動ロッド16の最大許容荷重値である安全荷重設
定値44と、駆動ロッド16が破損する恐れのある荷重
値である危険荷重設定値46とを含む。
糸開口量、開口パターン、称呼幅、サーボモータ14の
定格出力値に基づいて、織機の設定運転速度(回転数)
に応じて綜絖枠12毎に設定されている。
測定図に示すように、各種の入力信号を基に、織機が所
定の回転角度(例えば、0°)になるたびに、直前の複
数の緯入れサイクル(例えば、5緯入れサイクル)の平
均トルク値50及び平均荷重値52を算出し、算出した
平均トルク値50を安全トルク設定値40及び危険トル
ク設定値42と比較すると共に、平均荷重値52を安全
荷重設定値44及び危険荷重設定値46と比較する。
トルク設定値42に達しているか又は平均荷重値52が
危険荷重設定値46に達していると、比較判定回路30
は織機を直ちに停止させる信号を主制御装置18に供給
する。これにより、主制御装置18は、織機を停止させ
る。なお、サーボモータ14又は駆動ロッド16のいず
れに危険トルク設定値42及び危険荷重設定値46を超
える負荷が加わったかは、主制御装置18から信号が出
力されて、コントロールパネル等に表示される。
50が安全トルク設定値40に達しているか又は平均荷
重値52が安全荷重設定値44に達していると、織機を
減速させる信号を主制御装置18に供給する。これによ
り、主制御装置18は、織機を所定の速度に減速させる
と共に、その旨を警報表示器48に表示させる。なお、
サーボモータ14又は駆動ロッド16のいずれに安全ト
ルク設定値40及び安全荷重設定値44を超える負荷が
加わったかは、主制御装置18から信号が出力されて、
コントロールパネル等に表示される。
は、作業者が目視することにより確認するいわゆる視覚
表示のみならず、作業者が聴覚により確認するいわゆる
聴覚表示としてもよい。
る負荷の増大により平均トルク値50及び平均荷重値5
2がそれぞれ安全トルク設定値40及び安全荷重設定値
44を超え、それにより織機の回転数が800rpmか
ら700rpmに減速されて、その後の平均トルク値5
0及び平均荷重値52が安全トルク設定値40及び安全
荷重設定値44を下回った例を示す。織機は減速運転が
継続されると共に、表示器により作業者は織機が減速運
転中であることを知り、負荷の増大原因を調べ対処する
と共に、必要な場合には織機を停止させる。なお、回転
数の減速量の設定方法として、このように所定回転数下
げる他、織機回転数の所定割合(例えば10%)だけ下
げる、所定の回転数(例えば500rpm)まで下げ
る、検出値に応じて(例えば、設定値との差に比例して
や、検出値と設定値の比率に比例して)下げる等の、各
種の方法があり、織機の運転条件等により変更しても良
い。
が危険荷重設定値46を超えた例を示す。この場合に
は、運動伝達部材に破損の危険があるため、織機は直ち
に停止される。
の例では、100rpm)低下させ、平均トルク値50
及び平均荷重値52が、安全トルク設定値40及び安全
荷重設定値44を、一旦は下回ったにもかかわらず、再
び超えた例を示す。所定回とて1回が設定されており、
低下さた後の過程で検出値が所定回である1回上回った
ため、この場合も、サーボモータ14及び運動伝達部材
に焼損及び破損の危険があると判定され、織機は直ちに
停止される。なお、所定回として2回が設定されている
場合は、織機は停止されず更に100rpm(1回目と
は異なる回転数でも良い。)下げられて600rpmで
運転される。その後に検出値が設定値を上回った場合、
上回った回数が設定回数の2回となり、織機は直ちに停
止される。
例では、100rpmの減速を一回)低下させることに
より、平均トルク値50は安全トルク設定値40を下回
ったものの、平均荷重値52は安全荷重設定値44を越
える例を示す。この場合も、連続運転は困難と判定さ
れ、織機は直ちに停止される。
全荷重設定値及び危険荷重設定値は、上記実施例のいず
れも、織機の速度を下げても変更されないが、下げた速
度に対応する値としても良い。下げた場合には、図2に
示すようにそれぞれの設定値を幾らか大きくすることが
できる。
れ、織機が所定の累積運転時間に達する毎に信号が出力
され、設定値S4、S5はその累積運転時間に応じた前
よりも低い値の設定値に変更される。これにより、長期
間の荷重によって疲労等が発生し負荷許容値が低くなる
ことに対応でき、破損や焼損を防止する。
36で検出する代わりに、図7に示す運転制御装置60
のように、トルク演算器36からのトルク信号S2を基
に、荷重演算器38で算出してもよい。
トルクと、後に説明するクランク機構の偏心量eとを基
に、運動伝達部材に作用する負荷を荷重算出器38にお
いて、トルク/偏心量eの演算を行うことにより、算出
する。
作用する負荷を直接検出する代わりに、サーボモータ1
4の負荷から検出しているため、運転制御装置10に比
べ、運動伝達部材を破損させる恐れが大きい。このた
め、設定器34に設定される安全荷重設定値44及び危
険荷重設定値46は、運転制御装置10に比べ低い値に
設定される。
であり、図7の実施例の安全荷重設定値44及び危険荷
重設定値46は、図1の実施例よりも低い値に設定され
ている。
値50及び平均荷重値52の両者を用いているが、トル
ク及び荷重のいずれか一方のみを用いてもよい。
着する代わりに、連結ロッド、揺動レバー、綜絖枠ロッ
ド等の他の運動伝達部材や、綜絖枠のような駆動対象物
自体にも歪みゲージを装着して歪みから負荷を検出し、
それらの検出値を設定器34に設定されている設定値と
比較して上記のような比較判定及び制御を行ってもよ
い。そのようにすれば、運動伝達部材又は駆動対象物の
破損をより確実に防ぐことができる。
の左右フレーム72,74の間に前後方向に間隔をおい
て配置された複数の綜絖枠12をそれらに配置された綜
絖と共に上下方向に往復移動させて経糸開口を形成する
電動式開口装置として用いられる。図9において、経糸
は図示しない経糸ビームからの送り出しによって紙面に
垂直な方向へ移動され、緯糸は左方から右方(又は、右
方から左方)へ飛走される。
動ロッド16に加え、サーボモータ14の回転運動を往
復運動に変換して駆動ロッド16に伝達するクランク機
構76と、駆動ロッド16により揺動される駆動側の揺
動レバー78と、連結ロッド80を介して駆動側の揺動
レバー78と連結され駆動側の揺動レバー78と同期し
て揺動運動を行う駆動側の揺動レバー78と、各揺動レ
バー76を綜絖枠14に連結する各綜絖枠ロッド82と
を、綜絖枠14毎に備えている。
ロッド16と駆動側の揺動レバー78、両揺動レバー7
8と連結ロッド80、揺動レバー78と綜絖枠ロッド8
2、及び、綜絖枠12と綜絖枠ロッド82とは、いずれ
も、枢軸的に連結されている。
る面内で揺動可能に、各支持軸84により支持されてい
る。各支持軸84は、ブラケット86によりフレーム7
2又は74に組み付けられている。
に装着された一対の綜絖枠ガイド88に上下運動可能に
配置されている。サーボモータ14は、右方のフレーム
に組み付けられたブラケット90に支持されている。サ
ーボモータ14の出力軸92に対するクランク機構の偏
心量はeである。
ッド16に装着しているのみならず、連結ロッド80及
び綜絖枠ロッド82にも歪みゲージ94及び96を装着
しても良い。この場合、開口装置70は、連結ロッド8
0及び綜絖枠ロッド82の負荷をも検出し、それらの検
出値を所定の設定値と比較して既に述べたような比較判
定及び制御を行い、これにより運動伝達部材の破損をよ
り確実に防ぐことができる。
がそれぞれ開口装置及び綜絖枠の場合のみならず、駆動
対象装置が筬打ち装置又はレピア駆動装置で、駆動対象
物が筬又はレピアの場合等、他の専用電動機により駆動
される装置及び部材にも適用することができるし、専用
電動機の代わりに原動モータを駆動源とする駆動対象装
置及び駆動対象部材にも適用することができる。
趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。
示す図である。
値の一実施例を示す図である。
1の実施例における負荷測定図である。
2の実施例における負荷測定図である。
3の実施例における負荷測定図である。
4の実施例における負荷測定図である。
を示す図である。
施例における負荷測定図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 駆動対象部材を電動機により運動伝達部
材を介して駆動させる織機の運転制御方法であって、前
記駆動対象部材、前記電動機及び前記運動伝達部材の少
なくとも1つに加わる負荷を検出し、検出値が定常運転
時の負荷よりも高い設定値を超えた場合に、織機の運転
速度を低下させて運転を継続すると共に、警報を発生す
ることを含む、織機の運転制御方法。 - 【請求項2】 さらに、運転速度を低下させても、前記
検出値が前記設定値を上回ることが所定回生じた場合
に、織機を停止させることを含む、請求項1に記載の運
転制御方法。 - 【請求項3】 前記負荷を前記運動伝達部材に取り付け
られた応力検出装置により検出する、請求項1又は2に
記載の運転制御方法。 - 【請求項4】 前記駆動対象部材は開口装置の綜絖枠で
ある、請求項1,2又は3に記載の運転制御方法。 - 【請求項5】 前記設定値は前記綜絖枠毎に予め設定さ
れている、請求項4に記載の運転制御方法。 - 【請求項6】 前記設定値は織機の運転速度に応じて予
め設定されている、請求項1,2,3,4又は5に記載
の運転制御方法。 - 【請求項7】 前記設定値は織機の累積運転時間に応じ
て予め設定されている、請求項1,2,3,4,5又は
6に記載の運転制御方法。 - 【請求項8】 駆動対象部材を電動機により運動伝達部
材を介して駆動させる織機の運転制御装置であって、前
記駆動対象部材、前記電動機及び前記運動伝達部材の少
なくとも1つに加わる負荷を検出する検出器と、該検出
器により検出値が定常運転時の負荷よりも高い設定値を
超えた場合に、織機の運転速度を低下させて運転を継続
する信号と警報を発生する信号とを出力する制御回路と
を含む、織機の運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002070570A JP3985894B2 (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | 織機の運転制御方法及び装置 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003278053A true JP2003278053A (ja) | 2003-10-02 |
JP3985894B2 JP3985894B2 (ja) | 2007-10-03 |
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2002
- 2002-03-14 JP JP2002070570A patent/JP3985894B2/ja not_active Expired - Fee Related
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