JP2001333587A - インバータ駆動誘導電動機の制動方法 - Google Patents

インバータ駆動誘導電動機の制動方法

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JP2001333587A JP2000150038A JP2000150038A JP2001333587A JP 2001333587 A JP2001333587 A JP 2001333587A JP 2000150038 A JP2000150038 A JP 2000150038A JP 2000150038 A JP2000150038 A JP 2000150038A JP 2001333587 A JP2001333587 A JP 2001333587A
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義昭 行平
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動機を制動するときに発生する回生エネルギ
ーを電動機内で消費させソフトウェアに負担をかけずに
急減速を行う制動方法を提供する。 【解決手段】 減速指令により一旦インバータ周波数指
令を下げて回転中の誘導電動機のすべりを発電側の負符
号で大とし(S2)、直流母線電圧を監視しながら(S
4、S5)母線電圧が設定電圧を越えたときのみ周波数
指令を設定幅下げ(S10)、負荷側からの回生エネル
ギー全量が、電動機内の損失と等しくなる動作点の近傍
を使いながら減速を行なう。母線電圧検出値と出力電流
検出値により誘導電動機回転速度のすべりを判断し、小
さければ(S3)、通常減速に戻し(S23)(S2
4)、直流制動DBを掛けて(S27)、モータを停止
させ(S28)減速を終了する。これによって回生エネ
ルギーがインバータ側へ流入することを防ぎ、直流母線
電圧の上昇を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3相誘導電動機の
速度制御をPWM方式で行うインバータドライブ(サー
ボドライブを含む)の制動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導電動機の制動方法としては、
誘導電動機を駆動するインバータが電動機を制動する時
に発生する回生エネルギーを、処理するための抵抗器等
を省くことが可能で、装置を小型化できる制動方法が、
例えば、特開平9−9661号の「インバータ駆動誘導
電動機の制動方法」に提案されている。図6はインバー
タ駆動誘導電動機の制動方法の動作のフローチャートで
ある。つぎに図6のフローチャートを参照して、その動
作について説明する。例えば、定格電圧200V、60
Hz、4極、3.7kWのインバータ駆動の誘導電動機
が定速回転中に減速指令が入力されると、先ず、出力周
波数指令を所定の周波数(5Hz等)まで一旦下げ(S
103)、次に、直流母線電流または直流母線電圧を検
出し監視しながら、例えば、[vdc(直流母線電圧)
>310Vで、vdc−vdcn(10ms前のvd
c)>2V]の条件が成立していれば即、直流制動を掛
けるが、上の条件が成立していない場合は(S10
4)、出力周波数指令を所定の上昇率(1Hz/10m
s)で上昇させて行く(S105)。上昇させて行っ
て、直流母線電流の流れる方向の検出か、又は、直流母
線電圧が上昇して、上のS104の条件が成立した時点
で、誘導機からインバータへのエネルギーの回生が行わ
れ始めたことを検出したとして(S106)、出力周波
数指令を所定の下降率(例えば、下降率×K1倍)に従
って低下させ減速させる(S107)。また、減速途中
で、エネルギーが回生され直流母線電圧が上昇するよう
であれば(S108)、直線母線電圧の上昇率に応じて
一時的に周波数指令の低下を速める(S109)〜(S
113)。逆に、直流母線電圧が低くなって、インバー
タ出力周波数が過剰に低下している場合は周波数指令の
低下を中断して(S114)(S115)、再び、直流
母線電圧が上昇し始めてから周波数指令の低下を再開す
る(S117)。というように、常に、インバータ周波
数指令を電動機の実際の減速速度に追従して低下させ、
回生エネルギをすべて電動機内で消費させることによっ
て、インバータ側への回生を抑制しながら電動機の減速
を行ない、最終的に直流制動周波数である5Hzに周波
数指令を低下させた段階で直流制動をかけて(S11
9)、電動機を停止させている(S120)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、以下の3つの問題点がある。 (1)、減速レートを直流母線電圧やその変化分もしく
は直流電流等の検出値から変化させる方法では、ソフト
ウエアの負担が重く、また、誘導電動機回路定数等によ
り、各定数の調整が必要であり、調整されていない場合
は周波数指令の下げすぎ等により減速トルクを有効に使
えなくなるという問題があった。 (2)、減速指令完了時には誘導電動機がすべりが負符
号で大きな状態から直流制動とするために、減速指令終
了時に誘導電動機が停止せずに速度が残るという問題が
あった。 (3)、誘導電動機が何らかの要因により減速しない場
合、過電流が流れつづける為に誘導電動機やインバータ
の破損を招く恐れがあるという問題があった。そこで、
本発明は、ソフトウェアの負担が軽く機械に合った調整
が容易であって、減速指令終了時に誘導電動機の速度が
残らずに制動に要する時間短縮が可能で、過電流による
誘導電動機およびインバータの焼損を防止できるインバ
ータ駆動誘導電動機の制動方法を提供することを目的と
している。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるインバータ駆動誘導電動機の制動方法
は、誘導電動機の特性を利用して、制動時に負荷および
回転子の有する機械エネルギーが電気エネルギーとして
回生される回生エネルギーの全量を電動機内での損失と
して消費させ、駆動用インバータ側へ回生させないこと
により、インバータの直流母線電圧の上昇を防止するも
のである。即ち、減速に移る際に減速指令を受けると、
まず出力周波数指令を減速指令を受ける直前の周波数指
令の1/2以下である所定の周波数にまで一旦下げ、次
にインバータ直流母線電圧検出値が減速指令を受ける直
前の電圧より高い値でインバータの過電圧レベルより低
い所に設けた第1の電圧レベルに達したときのみ出力周
波数指令を所定の幅下げる。また第1の電圧レベルより
高く、また、インバータ過電圧レベルより低い電圧値に
第2の電圧レベルを設定し、その電圧に達したときに
は、出力周波数指令を第1の電圧レベルの場合の幅より
大きい所定幅下げる。減速中この動作を繰り返し回生エ
ネルギーを電動機内で消費させることによりインバータ
側への回生を抑制しながら電動機の減速を行う。また、
減速中はインバータ出力電流が所定の値になるように、
V/f設定を上下させ、トルク不足や過負荷にならない
ようにインバータ出力電流を制御する。この間、インバ
ータ母線電圧検出値とインバータ母線電流検出値により
誘導電動機が減速しているかを判断し、ある一定時間減
速指令が減速しない場合はアラームを表示してインバー
タ出力を遮断する。また減速終了直前に母線電圧検出値
と出力電流検出値から誘導電動機のすべりの大きさを判
断し、すべりが小さければ通常減速に戻して電動機を停
止させる手段を用いている。このインバータ駆動誘導電
動機の制動方法によれば、、図2に示す、電動機のすべ
りSに対するトルクT、出力Pout、電動機内損失
W、入力Pinおよび線電流Iの関係を表す公知の誘導
電動機特性図では、横軸のすべりS=0の左側は電動側
を、また、右側は回生側をそれぞれ表しており、基本的
には本発明は制動時に誘導発電機として回生側の領域の
特性を利用するものである。すなわち、インバータで出
力周波数指令を低下させながら減速する場合、動作傾域
は図の回生側の領域となる。この回生側においては、電
動機は発電機となり機械的出力Poutは(−)符号を
とる。図中、すべりS=0の点より動作点aまでの区間
では、負荷および電動機回転子から返還される機械的エ
ネルギーPoutから電動機内損失W(主として銅損)
を差し引いた残りの入力Pinも(−)符号を示してお
り、電気エネルギーとしてインバータ側へ回生される。
動作点aよりもすべりの絶対値が大きい傾域(右よりの
方向)では、回生エネルギーよりも誘導電動機内におけ
る損失Wが大きくなり、インバーヘのエネルギーの回生
が行われなくなって、逆にインバータ側から入力Pin
が電動機内に供給され消費される。本発明は、インバー
タ母線電圧検出値が設定電圧を越えたときのみ周波数指
令を一定幅下げるようにし、それを2段階持つだけの単
純な構成とし、すべりを動作点aの近傍に保持するよう
にして回生エネルギーを電動機内で消費させてインバー
タ側へ返還せず減速する。また、単純な構成により定数
の調整を少なくする事ができ、ソフトウエアの負担も軽
くすることができる。更に、減速終了直前インバータ母
線電圧検出値とインバータ出力電流検出値より、すべり
が動作点a付近より十分に小さくなったと判断できる場
合は、誘導電動機を通常の減速方法に戻してから減速を
行う為、減速完了時に誘導電動機回転速度を0にして減
速を終了できる。更に、インバータ母線電圧検出値と出
力電流検出値の変化により誘導電動機が減速していない
ことを検知して、アラームを表示させると共にインバー
タ出力を遮断することにより、誘導電動機やインバータ
の損傷を防ぐことができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に
係るインバータ駆動誘導電動機の制動方法が実証される
PWM制御インバータ回路構成図である。図2は図1に
示す誘導電動機の特性図である。図3および図4は図1
に示すインバータ駆動誘導電動機の制動方法の動作のフ
ローチャートである。図5は図1に示す誘導電動機の減
速時の誘導電動機回転速度とインバータ直流母線電圧お
よび出力周波数指令の推移を示す図である。図1におい
て、ここで使用している誘導電動機4は定格電圧200
V、60Hz、4極、3.7KWの誘導電動機で、負荷
の慣性モーメントJLは電動機回転子慣性モーメントJ
Mの9倍の大きさとし、V/f一定制御で駆動してお
り、インバータの直流母線電圧は定格運転時で280
V、過電圧検出レベルは400Vである。3相電源から
の入力をコンバータ1で直流に変換し、インバータ3に
より可変電圧、可変周波数の出力を誘導電動機4に与え
ている。電動機4には慣性モーメントJLを持つ負荷9
がつながれている。主回路コンデンサ5は直流母線間に
接続され、電圧検出器10は直流母線電圧の検出用であ
る。電流検出器6は直流母線電流検出用、電流検出器
7、8はインバータ出力電流(=電動機線電流)の検出
用である。制御回路11は電圧検出器10より直流母線
電圧値を、また、電流検出器6、7、8から得た直流母
線電流値および出力電流値をそれぞれ入力して出力周波
数値および出力電圧値を演算し、ドライブ回路12を介
してインバータ3の各パワー素子をPWM制御すること
により減速における誘導電動機4の速度制御を行う。
【0006】つぎに図3および図4のフロ−チャートを
用いて動作を説明する。以下、文中のS番号は動作のス
テップ番号を示すものとする。先ず、プログラムの開始
により電源周波数60Hzで電動機4が定速回転中に減
速指令が入力されると、制御回路11は先ず、ドライブ
回路12を介して、インバータ3の各パワー素子にベー
スブロックをかけ、インバータ出力を遮断する(S
1)。一定時間(ここでは300ms)経過後に、出力
周波数指令を制動開始周波数である30Hzとし、同時
にインバータ3の出力電圧指令を0Vにする。なお、減
速開始時にかける出力遮断の時間は電動機の残留電圧の
減少に応じて設定する。同時にtimerとtimer
_olの2つのタイマを同時に開始する(S2)。又、
flag、flag_oldを初期値0に設定する。そ
して、timerが所定時間(ここでは200ms)以
上で、且つ、インバータ出力電流検出値が誘導電動機定
格電流の70%以下の場合は、通常減速処理に入る(S
3)。ここでは、timerが所定時間以上の判断を設
け出力遮断解除後、電流が設定電流値になるまでは通常
減速(S23)へ入らないようにしている。timer
が200ms以上、且つ、インバータ出力電流検出値が
誘導電動機定格電流の70%以下でない場合は次の下降
ステップ(S4)に移る。電圧検出器10により母線電
圧vdcを検出し、所定の電圧レベルV_2(例えば、
380V)以上であれば(S4)、flagに2を代入
する(S8)。母線電圧vdcが所定の電圧レベルV_
1(例えば、360V)以上であれば(S5)、fla
gに1を代入する(S7)。母線電圧vdcがV_2且
つ、V_1以上でなければflagに0を代入する(S
6)。次に、flagの値を前回値flag_oldと
比較して(S9)、flagの値が大きい場合はS10
に進み、小さい場合はS13に進む。S13に進んだ場
合、timer_olを積算後(S13)、timer
_olの値を所定の値(ここでは40秒)と比較し(S
14)、所定の値より大きい場合は、電動機が減速され
ていないと判断し、インバータの出力をベースブロック
してアラームを表示する(S15)。S14でtime
r_olの値が所定の値より小さい場合は、S16に進
みflagをflag_oldに格納する(S16)。
このようにS4〜S9ではインバータ母線電圧Vdcが
設定電圧レベルV_1(第1の電圧 レベル)、V_2
(第2の電圧レベル)を越えたときのみ、その設定電圧
に応じた出力周波数指令の下げ幅を決めている。また設
定電圧レベルを現状から増やすことにより1つの設定電
圧レベルをインバータ母線電圧Vdcが越えたとき低下
させる周波数幅を小さくすることができるので、出力周
波数をよりリニアにすることができる。
【0007】S10に進んだ場合は、それぞれの所定幅
(ここでは、第2の所定幅=第1の所定幅×2等のレー
トとなる)周波数降下を行なう。具体的には、現在の出
力周波数指令frefより(ゲイン×flag×誘導電
動機最高周波数)を引く。それをインバータの最低出力
周波数によりリミットして(S11)インバータ出力周
波数指令とする。次にtimer_olに0を代入して
(S12)、S16に進みflagをflag_old
に格納する(S16)。続いて、電流検出器7、8によ
りインバータ出力電流iacを監視して、それが所定の
電流(ここでは誘導電動機定格電流の150%)より大
きいときは(S17)、V/fパターンを0.5%下げ
る(S18)。次に、インバータ出力電流iacが所定
の電流(ここでは誘導電動機定格電流の145%)より
小さい時は(S19)、V/fパターンを0.5%上げ
る(S20)。この設定電流値は、予めユーザーにより
設定された設定値とtimerにより積算された時間、
誘導電動機保護の積算値により変化させる(S21)、
(S22)。ここでV/fパターンは100%でインバ
ータ出力周波数指令60Hzのときインバータ出力電圧
が200Vと設定している。つまりV/fパターンが5
0%となれば60Hzで100Vとなる。V/fパター
ンは60%を上限としてリミットする。リミットする値
は減速時のインバータ出力電流値と誘導電動機の定数な
どにより定める。以上、S3の条件が成り立つまでS3
に戻って動作を繰り返す。
【0008】次に、S3の条件が成り立った場合は、図
2に示す、すべりが動作点a付近で小さいと判断して、
300msでV/fパターンを通常に戻す、その間はイ
ンバータの出力周波数指令は固定する(S23)。V/
fパターンを通常に戻す時間は運転の安定性等を考慮し
て設定する。続いて、通常減速に入り(S24)、出力
周波数が設定された最低周波数FMINになると(S2
5)、周波数指令をある一定時間固定して(S26)、
その後、直流制動をかけ(S27)、電動機を停止させ
て動作を終了する。ここで、図6に示した従来例の場合
の周波数低下処理の回数と、本発明の周波数低下処理の
回数を単純に比較すると、 従来例 本発明 (1)、1Hz/10msで上昇させる (1)、電流判断(S3) (S105) (2)、設定下降率(60Hz/1.5s) (2)、母線電圧設定値 ×K1倍で低下(S107) V_1、V_2 (3)、vdc>350Vの場合、2Hz より(ゲイン× 低下させる(S110) 最高周波数×f (4)、K1=(V上昇分)/4V]+K2 lag)だけ下げ K2=K2+4 る(S10) 倍して低下させる(S112) (5)、K1=1、K2=0、初期値に戻し て低下させる(S113) (6)、一旦、中断して過剰低下を補正し再度 低下を再開する(S115) (7)、ここまでの平均下降率で低下させる …… (S117) となり、従来例ではインバータ周波数指令を低下させる
減速レートを、インバータ直流母線電圧検出値を中心に
その変化に追従しながら、上昇させたり下降させたり連
続的に略7ステップを要しているのに対し、本発明は母
線電圧の2電圧レベルV_1、V_2の設定値による判
断だけで、S10において周波数低下処理を行い、減速
するので、ソフトウェアの負担を軽減し制動に要する時
間を短縮できる。また、すべりの大小から回生状態を判
断して、通常減速に移行して直流制動をかけるので、減
速指令終了時誘導電動機の速度残留等を無くすことがで
きる。また、母線電圧と電流の判断から一定時間電動機
が減速していないと判断された場合は、アラームを表示
し、インバータ出力を遮断することにより電動機保護が
行われるように設定したので(S15)、過電流などに
よる障害、機器破損が防止され、図6の従来例より大幅
に制動動作が改善された。
【0009】その改善度は図5からも明らかである。図
5は図3および図4に示すフローチャートの動作を、横
軸を時間軸に取って時系列に示したもので、インバータ
駆動誘導電動機を減速させた時の直流母線電圧検出値と
インバータ出力周波数指令および電動機回転速度の推移
を示したグラフであり、インバータ出力周波数指令の低
下処理は、先ず、減速指令によりBB(ベースブロッ
ク)時間(略300ms)経過後に、半分の30Hzに
低下し(a点)、母線電圧vdcが設定電圧レベルV_
1を超えると(ゲイン×最高周波数×1)だけ低下させ
(b点)、母線電圧vdcがV_2を超えると、V_1
の場合の2倍(ゲイン×最高周波数×2)だけ低下させ
る(c点)。(あるいは電流制御の場合、1〜5倍の範
囲で低下させる)。
【0010】また、インバータ出力電流iacが、設定
値Iに従いV/fパターン調整が行われ、S3の条件が
成立すると通常減速に入り(d点)、電動機4が低速領
域に入ると、電動機4に直流電流(周波数0Hz)を流
して静止磁界を作り、回転子内に誘導電流を発生させて
電動機内で熱として消費させる、直流制動DBを掛け
(e点)、電動機4を停止させる(f点)。この間、電
動機4は電動機回転速度(点線ライン)カーブに示され
るように、その減速カーブが従来例の場合の上下動の多
いカーブに比較してリニアとなり、短時間に円滑に減速
停止できることが分かる。加えて、上述のようにアラー
ムによる保護機能が追加され、速度残留も無くなるの
で、従来より制動動作が著しく改善されている。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
減速指令とともに、先ずインバータ出力周波数指令を所
定の低い周波数にまで低下させ、次にインバータ母線電
圧を監視して設定電圧を越えたときのみ周波数指令をあ
る幅だけ低下させることにより、回生エネルギーの流入
が始まる動作点近傍を保持しながら出力周波数指令を低
下させて電動機を減速させるため、高速域において直流
制動以上の制動トルクを得ることができるので、減速に
要する時間が短縮され、構成が簡単のためにソフトウエ
アの負担が軽減可能になり、機械に合った調整が簡単に
できるという効果がある。更に、減速中は誘導電動機が
減速しているかどうかを判断して保護処理をすることに
より、過電流によって誘導電動機やインバータが焼損す
るのを防ぐことができるという効果がある。更に、減速
指令完了直前には通常減速に戻すので、誘導電動機の速
度残留をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインバータ駆動誘導
電動機の制動方法が実証されるPWMインバータ回路構
成図である。
【図2】図1に示す誘導電動機の特性図である。
【図3】図1に示すインバータ駆動誘導電動機の制動方
法の動作を示すフローチャートの前半である。
【図4】図3の後半のフローチャートである。
【図5】図1に示す誘導電動機の減速時のインバータ直
流母線電圧検出値および出力周波数指令および電動機回
転速度検出値の推移を示す図である。
【図6】従来のインバータ駆動誘導電動機の制動方法の
動作のフローチャートである。
【符号の説明】 1 コンバータ 3 インバータ 4 電動機 5 主回路コンデンサ 6 直流母線電流検出器 7、8 出力電流検出器 9 負荷 10 直流母線電圧検出器 11 制御回路 12 ドライブ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H530 AA03 CC24 CD32 CD34 CE16 DD03 DD13 EF04 5H576 DD04 EE11 FF04 FF05 GG04 HA02 HB01 LL22 LL24 MM02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータにより駆動する誘導電動機を
    インバータ出力周波数を制御することによって制動する
    インバータ駆動誘導電動機の制動方法において、 減速に移る際に減速指令を受けると、出力周波数指令を
    所定の周波数にまで一旦下げ、次に直流母線電圧が減速
    指令を受ける直前の電圧より高く、インバータの過電圧
    レベルより低い値に設定した第1の電圧レベルに達した
    とき、インバータ出力周波数指令を第1の所定幅下げ、
    更に前記第1の電圧レベルより高く、またインバータ過
    電圧レベルより低い電圧値に第2の電圧レベルを設定
    し、その電圧に達したときは、出力周波数指令を第2の
    所定幅下げる動作を減速中繰り返し、回生エネルギーを
    電動機内で消費させることによりインバータ側への回生
    を抑制しながら電動機の減速を行うことを特徴とするイ
    ンバータ駆動誘導電動機の制動方法。
  2. 【請求項2】 インバータが過負荷保護を有して、減速
    開始から減速終了までの期間中、過負荷またはトルク不
    足とならないように設定した電流値に、インバータ出力
    電流が一致するようにインバータのV/f設定を上下さ
    せることを特徴とする請求項1記載のインバータ駆動誘
    導電動機の制動方法。
  3. 【請求項3】 減速中に所定の電流が出力されていて、
    そのときに母線電圧が上昇した場合、減速開始直前の母
    線電圧より高く、インバータ過電圧レベルより低い値に
    設けた第1の電圧レベルに達すると出力周波数指令を所
    定の幅下げ、また前記第1の電圧レベルよりも高く、イ
    ンバータ過電圧レベルよりも低い値に設けた第2の電圧
    レベルを設定し、その電圧に母線電圧が達すると前記第
    1の電圧レベルの場合の下げ幅より1から5倍の範囲で
    設定された所定の幅出力周波数指令を下げることを特徴
    とする請求項1記載のインバータ駆動誘導電動機の制動
    方法。
  4. 【請求項4】 母線電圧と出力電流を監視して、母線電
    圧の上昇が無く、インバータ出力電流がモータ定格電流
    値の30〜90%の範囲で設定された所定の電流値以下
    になった場合、誘導電動機のすべりが小さくなったと判
    断して、V/fパターンを通常に戻し通常減速に切り替
    えることを特徴とする請求項1記載のインバータ駆動誘
    導電動機の制動方法。
  5. 【請求項5】 母線電圧、出力電流、出力周波数指令を
    監視して、出力電流が電流制御する為に設定した設定電
    流値以上で、母線電圧の上昇が無く出力周波数指令の変
    化が一定時間ない場合、アラームを表示してインバータ
    出力を遮断することを特徴とする請求項1記載のインバ
    ータ駆動誘導電動機の制動方法。
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