JP4543467B2 - エレベータ用制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータ用制御装置に関するもので、特に、コンバータとインバータとを用いて交流電力と直流電力とを相互に変換し、エレベータかご駆動用の交流電動機を制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7に、従来のエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック図を示す。図において、1は三相交流電源、2は三相交流電源の交流電力を直流電力に変換するコンバータ、3はコンバータによって変換された直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ、4は半導体スイッチング素子4aをON/OFFさせることにより平滑コンデンサ3によって平滑化された直流電力を交流電力に変換するインバータ、5はインバータ4によって駆動され、主索を介して図示しないエレベータかごを上下に走行させる三相誘導電動機、6はインバータ4の両極間に接続され、回生モード時に三相誘導電動機5から出力される回生電力を消費する回生電力処理回路であり、回生電力処理回路6は、回生電力を消費する回生電力消費抵抗7と回生電力が発生している時に導通して回生電力を回生電力消費抵抗7に導入するスイッチング素子8から構成されている。
【0003】
また、この回生電力処理回路6を制御するため、平滑コンデンサ3の下流側両端にはインバータ4に印加される主回路電圧(Ed)を検出する主回路電圧検出器9が接続されるとともに、この主回路電圧検出器9と回生電力処理回路6間には、主回路電圧検出器9によって検出された電圧Vdに基いて力行モード(駆動モード)と回生モードを識別し、回生モード時の主回路電圧(Ed)が所定電圧値(Ed2)以下となるようスイッチング素子8の開閉を制御する回生制御器10が設けられている。
【0004】
また、三相誘導モータ5にエレベータの運行状態に応じた電流を供給するため、インバータ4から三相誘導電動機5に出力されるインバータ電流(iq)を計測する電流検出器11、エレベータの走行に必要な所要トルクに対応したインバータ電流指令値(iq*)を発生する運転制御器12、検出されたインバータ電流(iq)とインバータ電流指令値(iq*)とを比較し、これらが一致するようなインバータ電圧指令値(V*)を制御信号としてインバータ4に出力するインバータ電流制御装置13とが備えられている。
【0005】
以下、この図7に示した従来のエレベータ用制御装置の動作について説明する。図7において、三相交流電源1から出力された交流電力はコンバータ2によって直流電力に変換され、平滑コンデンサ3によって平滑化された後インバータ4に入力される。インバータ4では、半導体スイッチング素子4aをON/OFFさせることにより、この直流電圧から高周波の交流電圧を生成し、この高周波電圧によって三相誘導電動機5が駆動される。
【0006】
一方、この間、インバータ4に印加される主回路電圧(Ed)が主回路電圧検出器9によって計測され、この主回路電圧計測値(Vd)が、コンバータ2の出力電圧より若干大きな電圧設定値Vs(例えば、電源電圧200V系、コンバータ出力280Vの場合、Vsは300V相当に設定)よりも大きくなった場合に、回生制御器10が、回生モード(エレベータかごの走行方向に対して三相誘導電動機5のトルクが負となるモード)と判断する。そして、回生電力によって主回路電圧(Ed)が所定の電圧Ed2以上に昇圧されると回生制御器10がスイッチング素子8を閉成し、回生電力処理回路6を動作させることにより、三相誘導電動機5によって発生した回生電力を回生電力消費抵抗7によって消費、放散させ、主回路電圧EdをEd2に保持する。また、主回路電圧(Ed)がVs以下の場合には、回生制御器10が力行モード(エレベータかごの走行方向に対して三相誘導電動機5のトルクが正となるモード)と判断し、スイッチング素子8を開成することにより、回生電力消費抵抗7は分離され、三相誘導電動機5はインバータ4によって駆動される。
【0007】
また、インバータ電流制御装置13は、電流検出器11によって検出されたインバータ電流(iq)と運転制御器12から出力されるインバータ電流指令値(iq*)が等しくなるような制御用のインバータ電圧指令値(V*)を生成し、このインバータ電圧指令値(V*)によって半導体スイッチング素子4aのON/OFF動作を制御することにより、インバータ4から出力される出力電流が制御される。
【0008】
図8には、インバータ電流制御装置13の詳細な構成と、インバータ電流指令値(iq*)、インバータ電流(iq)、制御用のインバータ電圧指令値(V*)およびインバータ4の出力電圧(V)の関係を示す。インバータ電流制御装置13では、入力されたインバータ電流指令値(iq*)とインバータ電流(iq)から差分iq*−iqが算出され、電流制御回路13aによって、この差分iq*−iqに応じたインバータ電圧指令値(V*)が出力される。また、インバータ4ではこのインバータ電圧指令値(V*)に呼応して出力電圧(V)が出力され、正弦波−三角波比較方式によるPWMインバータのような電圧型インバータにおいては、図に示すように、インバータ4の出力電圧(V)は、インバータ4に入力されるインバータ電圧指令値(V*)と主回路電圧(Ed)とに比例する。
【0009】
以上のように、この従来のエレベータ用制御装置においては、運転制御器12がエレベータの運転管理および走行制御を行ないながらエレベータの走行に必要なインバータ電流指令値(iq*)をインバータ電流制御装置13に出力するとともに、インバータ電流制御装置13がこのインバータ電流指令値(iq*)とインバータ電流(iq)とに基いてインバータ電圧指令値(V*)を生成し、インバータ4を制御することにより、エレベータの走行状態に応じた適切なインバータ電流(iq)がインバータ4から三相誘導電動機5に供給される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図7および図8に示した従来のエレベータ用制御装置においては、インバータ電流制御装置13が、インバータ4に印加される主回路電圧Edが一定の値をとるものとして設計されており、主回路電圧Edが変化してもインバータ電圧指令値(V*)が変化しないため、例えば、力行モードから回生モードへと切り替わった場合には、主回路電圧Edが力行モード時のEd1(例えば、280V)から、回生モード時のEd2(例えば、370V)へと上昇し、この結果、図9に示すように、インバータ4の出力電圧の見かけ上のゲインがEd2/Ed1倍に変化して、三相誘導モータ5を適切に制御できなくなるといった問題点があった。
【0011】
これに対して、例えば、特開平7−267525号公報には、電圧制御方式を用いたエレベータ用インバータ装置において、インバータ主回路の直流電圧を検出することにより、駆動モード(力行モード)と回生モードを識別し、駆動モード時には、この直流電圧に基いてCPUから出力される出力電圧指令を変化させ、インバータ主回路の出力電圧を安定化させるとともに、回生モード時には、この安定化制御を解除するよう構成したエレベータ用インバータ装置が開示されている。しかしながら、この従来装置においては、インバータ主回路から出力される出力電流の制御ループを持たないため、出力トルクの制御精度が劣るといった欠点があり、しかも、回生モード時には、インバータ主回路の出力電圧の安定化制御を解除しているため、回生時のインバータ主回路の電圧変動によってインバータの出力電圧が変動し、誘導電動機を精密に制御することができないといった問題点があった。
【0012】
この発明は、従来装置の上記のような問題点を解決するためになされたもので、この発明の第1の目的は、運転モードの切り替えによって、力行モードと回生モード間で主回路電圧(Ed)が変動してもインバータの出力電圧を一定電圧に安定化でき、電動機に供給される電流が精密に制御されることによって、出力トルクの精密制御が可能なエレベータ用制御装置を得ることを目的とする。
【0013】
また、この発明の第2の目的は、インバータから出力される出力電流の制御系を備えることにより、インバータから出力される電流を一層精密に制御可能なエレベータ用制御装置を得ることを目的とする。
【0014】
また、この発明の第3の目的は、運転モードの切り替えにより主回路電圧(Ed)が変動しても、インバータの出力電圧を一定電圧に安定化できるとともに、構成がシンプルで、低コスト化が可能なエレベータ用制御装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータ用制御装置は、上記の目的を達成するために、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、前記コンバータによって生成された直流電力を平滑化する平滑コンデンサと、複数のスイッチング素子をON/OFFすることにより、前記平滑コンデンサによって平滑化された直流電力から交流電力を生成し、この交流電力によって電動機を駆動するとともに、前記電動機から電力を回生するインバータと、前記インバータによって回生された回生電力を処理し、前記インバータに印加される回生時の主回路電圧を所定電圧以下に制御する回生回路と、前記インバータの前記スイッチング素子のON/OFF動作を制御するインバータ電圧指令値を出力するインバータ電流制御装置とを備えたエレベータ用制御装置において、前記インバータの運転モードを判別する運転モード判別手段と、記インバータの力行モードおよび回生モード時の主回路電圧に対応したゲイン情報を予め記憶するとともに、前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した前記ゲイン情報を用いて前記インバータの出力電圧を力行モードおよび回生モードとで一定に保持するゲイン変更手段を備えたものである。
【0016】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記インバータから前記電動機に供給されるインバータ電流を検出する電流検出器と、エレベータの走行状態に応じた所要の前記インバータ電流を表すインバータ電流指令値を出力する運転制御器とを備え、前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値とを等しくするような前記インバータ電圧指令値を出力するものである。
【0017】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値との差分を0とするような電圧指令値を算出、出力する電流制御回路と、前記インバータ電圧指令値のゲインを変更する前記ゲイン変更手段とを備え、前記ゲイン変更手段が、ゲイン情報として力行モード時および回生モード時の主回路電圧データを予め記憶するとともに、前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した前記主回路電圧データを主回路電圧の推定電圧として出力する直流電圧推定器と、前記推定電圧に基いて補正ゲインを決定し、前記電流制御回路から出力される前記電圧指令値に前記補正ゲインを乗じることにより前記インバータ電圧指令値を算出、出力する可変ゲインとを備えたものである。
【0018】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記インバータとしてPWMインバータを用いるとともに、前記可変ゲインが、前記推定電圧に反比例した前記補正ゲインを乗じるよう構成したものである。
【0019】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記ゲイン変更手段が、運転モード切り替え時に、前記インバータ電圧指令値のゲインを、力行モードおよび回生モードに対応したゲイン間で、主回路電圧に追従させて変化させるフィルタを備えたものである。
【0020】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記運転モード判別手段が、前記運転制御器から出力される前記電動機の回転方向とトルク指令値から運転モードを判別するよう構成したものである。
【0021】
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記回生回路が、前記インバータに印加される主回路電圧を検出する主回路電圧検出器と、前記主回路電圧検出器で検出された主回路電圧に基いて運転モードを判別する回生制御器を備えるとともに、前記運転モード判別手段として前記回生制御器を用い、前記ゲイン変更手段が、前記回生制御器による運転モードの判別結果に基いて前記インバータ電圧指令値のゲインを変更するよう構成したものである。
また、この発明に係るエレベータ用制御装置は、前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値との差分を0とするような電圧指令値を算出、出力する電流制御回路と、前記インバータ電圧指令値のゲインを変更する前記ゲイン変更手段とを備え、前記ゲイン変更手段は、ゲイン情報として力行モード時および回生モード時の補正ゲインを予め記憶するとともに、前記電流制御回路から出力される前記電圧指令値に前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した補正ゲインを乗じることにより前記インバータ電圧指令値を算出、出力する可変ゲインであることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1であるエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック構成図であり、図において、1は三相交流電源、2は三相交流電源の交流電力を直流電力に変換するコンバータ、3はコンバータによって変換された直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ、4は半導体スイッチング素子4aをON/OFFさせることにより平滑コンデンサ3によって平滑化された直流電力を高周波交流電力に変換するインバータ、5はインバータ4によって駆動され、主索を介して図示しないエレベータかごを上下に走行させる三相誘導電動機、6はインバータ4の両極間に接続され、回生モード時に三相誘導電動機5から出力される回生電力を消費する回生電力処理回路であり、回生電力処理回路6は、回生電力を消費する回生電力消費抵抗7と回生電力が発生している時に導通して回生電力を回生電力消費抵抗7に導入するスイッチング素子8から構成されている。
【0023】
また、この回生電力処理回路6を制御するため、平滑コンデンサ3の下流側両端にはインバータ4に印加される主回路電圧(Ed)を検出する主回路電圧検出器9が接続されるとともに、この主回路電圧検出器9と回生電力処理回路6間には、主回路電圧検出器9によって検出された電圧Vdに基いて力行モード(駆動モード)と回生モードを識別し、回生モード時の主回路電圧(Ed)が所定電圧値(Ed2)以下となるようスイッチング素子8の開閉を制御する回生制御器10が設けられている。なお、回生電力処理回路6、主回路電圧検出器9および回生制御器10は、全体として、回生回路を構成している。
【0024】
また、三相誘導モータ5にエレベータの運行状態に応じた電流を供給するため、インバータ4から三相誘導電動機5に出力されるインバータ電流(iq)を計測する電流検出器11、エレベータの走行に必要な所要トルクに対応したインバータ電流指令値(iq*)を発生する運転制御器12、検出されたインバータ電流(iq)とインバータ電流指令値(iq*)とを比較し、これらが一致するようなインバータ電圧指令値(V*)を制御信号としてインバータ4に出力するインバータ電流制御装置13とが備えられている。
【0025】
一方、この実施の形態1では、その特徴的な構成要素として、三相誘導電動機5の運転モードが力行モードか回生モードかを判別する運転モード判別手段として、運転制御器12から得た、例えば、エレベータの運転方向とトルク指令値等の情報に基いて運転モードを判別する運転モード判別装置14を備えるとともに、インバータ電流制御装置13がこの運転モード判別装置14での判別結果に基いて、力行運転時と回生運転時でインバータ4に出力されるインバータ電圧指令値(V*)のゲインを変更するよう構成されている。
【0026】
図2には、このインバータ電流制御装置13の詳細な構成と、運転モード判別装置14、運転制御器12およびインバータ4との関係を示す。図に示すように、この実施の形態1において、インバータ電流制御装置13は、電流検出器11から出力されるインバータ電流(iq)と運転制御器12から出力されるインバータ電流指令値(iq*)の電流差分iq*−iqに応じた電圧指令値(V0 *)を出力する電流制御回路13aと、運転モード判別装置14での判別結果に基いてインバータ4に印加される主回路電圧(Ed)を推定し、推定電圧(Ed*)を出力する直流電圧推定器13bと、上記電圧指令値(V0 *)に所定の補正ゲイン(Kv)を乗じた後、インバータ4にインバータ電圧指令値(V*)として出力する可変ゲイン13cとを備えており、この可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)が直流電圧推定器13bから出力される推定電圧(Ed*)に基いて変更されることにより、インバータ電圧指令値(V*)のゲインが変更されるよう構成されている。なお、可変ゲイン13cと直流電圧推定器13bは、全体として、インバータ電圧指令値(V*)のゲインを変更するゲイン変更手段を構成しており、実際の回路においては、電流制御回路13aとともにマイコン等で構成されたインバータ電流制御装置13内に一体化され、上記一連の制御演算はCPU内で演算処理される。
【0027】
以下、図1ないし図3を用いてこの実施の形態1の動作について説明する。なお、図3は、運転モード判別装置14および直流電圧推定器13bの動作を説明するフローチャートである。また、図1および図2において、1〜12の符号を付した構成要素は、図7に示した従来装置の各要素と同一または相当する要素を示しており、その動作についても同様であるため、以下では、この実施の形態1の特徴的な構成要素であるインバータ電流制御装置13および運転モード判別装置14の動作を中心に説明する。
【0028】
エレベータの運転が開始されると、運転制御器12は、エレベータの運転管理および走行制御を行ないながらエレベータの走行に必要なインバータ電流指令値(iq*)をインバータ電流制御装置13に出力するとともに、エレベータの運転方向とトルク指令値を運転モード判別装置14に出力する。運転モード判別装置14では、これらの情報に基いて、エレベータかごの進行方向に対して三相誘導電動機5のトルクが正である場合、力行モードと、トルクが負である場合、回生モードと判断し、この判別結果をインバータ電流制御装置13の直流電圧推定器13bに出力する(図3 ステップS11)。また、直流電圧推定器13b内には、予め力行モード(駆動モード)時および回生モード時の主回路電圧(Ed1、Ed2)が記憶されており、直流電圧推定器13bは、運転モード判別装置14での判別結果が力行モードである場合、推定電圧(Ed*)として主回路電圧(Ed1)を(図3 ステップS12)、また、回生モード時は主回路電圧(Ed2)を可変ゲイン13cに出力する(図3 ステップS13)。
【0029】
一方、運転制御器12から出力されたインバータ電流指令値(iq*)は、電流検出器11から出力されたインバータ電流(iq)と差分が取られた後、電流制御回路13aに入力され、電流制御回路13aでは、この差分を0とするような電圧指令値(V0 *)が算出され、可変ゲイン13cに出力される。こうして、可変ゲイン13cでは、直流電圧推定器13bから出力された推定電圧(Ed*)に基いて補正ゲイン(Kv)が調整され、電流制御回路13aから出力された電圧指令値(V0 *)に対して各運転モードに対応した適切な補正ゲインが乗ぜられることにより、補正されたインバータ電圧指令値(V*)がインバータ4に制御信号として出力され、半導体スイッチング素子4aのON/OFF動作が制御される。
【0030】
上記したように、PWMインバータのような電圧型インバータでは、インバータ4の出力電圧(V)が、インバータ4に入力されるインバータ電圧指令値(V*)およびインバータ4に印加される主回路電圧(Ed)に比例するため、この実施の形態1においては、インバータ4の出力電圧(V)は、電流制御回路13aから出力される電圧指令値(V0 *)と、主回路電圧(Ed)と、可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)によって、
V∝Ed*Kv*V0 * (1)
で与えられる。従って、上記(1)式より、補正ゲイン(Kv)を、主回路電圧(Ed)に対して反比例するように変更すれば、インバータ4の出力電圧(V)を一定電圧に保持することができ、運転モードの切り替え時に、可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)を、それぞれの主回路電圧(Ed1、Ed2)に反比例した値に変更することにより、力行モードおよび回生モードの両モードでインバータ4の出力電圧を同一とすることができ、三相誘導電動機5に供給されるインバータ電流を精密に制御することができる。
【0031】
以上、この実施の形態1によれば、インバータ電流制御装置13に、インバータ電圧指令値(V*)のゲインを変更する可変ゲイン13cを設けるとともに、この可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)を運転モード判別装置14から出力される運転モードの判別結果に基いて変更するよう構成したため、運転モードの切り替えによって主回路電圧(Ed)が変化しても、インバータ4の出力電圧を一定電圧に安定化することができ、インバータ4から三相誘導電動機5に供給される電流を精密に制御できる効果がある。
【0032】
また、可変ゲイン13cでの補正ゲイン(Kv)の変更に必要なゲイン情報を、推定電圧(Ed*)として予め直流電圧推定器13b内に記憶させたため、運転モード判別装置14が力行モードか回生モードかを判別するだけで補正ゲイン(Kv)を適切に切り替えることが可能となり、常に主回路電圧(Ed)をフィードバックする必要がないため、制御系の構成がシンプルになる効果がある。
【0033】
また、可変ゲイン13cをインバータ4の出力電流に対する制御ループ中に設け、インバータ電流(iq)をインバータ電流指令値(iq*)と一致させるよう演算された電圧指令値(V0 *)に対して補正ゲイン(Kv)を作用させるよう構成したため、出力電流の制御も同時に行なわれ、インバータ4から出力される電流を一層精密に制御でき、出力トルクの制御精度が向上する効果がある。
【0034】
また、電流制御系、すなわち、インバータ電流(iq)とインバータ電流指令値(iq*)を等しくするような電圧指令値(V0 *)を演算する電流制御回路13aと、インバータ4の出力電圧を安定化する可変ゲイン13cとを分離したため、可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)を変更するだけでインバータ電圧指令値(V*)のゲインを補正することができ、電流制御回路13aの構成を変更することなく、力行モードと回生モードの両方に適用可能な制御装置が得られる効果がある。
【0035】
また、運転モード判別手段である運転モード判別装置14が、運転制御器12から出力される情報に基いて運転モードを判別するよう構成したため、運転モードを容易かつ確実に判別できる効果がある。
【0036】
なお、上記実施の形態1では、各運転モードでの補正ゲイン(Kv)の設定に必要なゲイン情報として、力行モードおよび回生モード時の主回路電圧(Ed)をゲイン情報記憶手段である直流電圧推定器13bに記憶させ、運転モード判別装置14から出力された判別結果に基いて、直流電圧推定器13bが主回路電圧(Ed)を算出し、この推定電圧(Ed*)に基いて可変ゲイン13cが補正ゲイン(Kv)を変更するよう構成した例を示したが、可変ゲイン13c内に各運転モードに対応した補正ゲイン(Kv)をゲイン情報として予め格納しておき、運転モード判別装置14の判別結果に基いて、この補正ゲイン(Kv)を直接変更するよう構成してもよい。
【0037】
また、上記実施の形態1では、直流電圧推定器13bと可変ゲイン13cからなるゲイン変更手段をインバータ電流制御装置13内に組み込んだ例を示したが、このゲイン変更手段を電流制御回路13aと分離してもよく、全く同様の効果を奏する。
【0038】
また、上記実施の形態1では、回生電力処理回路6として、インバータ4によって回生された回生電力を回生電力消費抵抗7によって消費するよう構成した例を示したが、コンバータ2を可逆に構成し、この回生電力をコンバータ2を介して三相交流電源1に戻すよう構成してもよいことはもちろんである。
【0039】
また、上記実施の形態1では、インバータ4としてPWM方式による電圧型インバータを用いた例について説明したが、出力電圧がインバータ電圧指令値(V*)によって変化する方式であればその他のインバータであってもよく、特に、出力電圧(V)がインバータ電流制御装置13から出力されるインバータ電圧指令値(V*)に比例するような方式の場合は、補正ゲイン(Kv)を主回路電圧(Ed)に反比例させることにより、この実施の形態1と全く同様に、インバータ4の出力電圧を安定化することができる。
【0040】
また、インバータ4によって駆動される電動機5として、上記誘導電動機の他、永久磁石式の同期電動機等を用いても、同様の効果を得ることができる。
【0041】
実施の形態2.
図4には、この発明の実施の形態2であるエレベータ用制御装置の運転モード判別装置14およびインバータ電流制御装置13の構成を表すブロック構成図を示す。図に示すように、この実施の形態2では、上記実施の形態1と比較し、インバータ電流制御装置13の直流電圧推定器13bと可変ゲイン13c間に一次遅れフィルタ13dが設けられている点に特徴がある。なお、図中、図2と同一または相当部分は同一符号を付し、説明を省略する。
【0042】
以下、この実施の形態2の動作について説明する。上記実施の形態1において、運転モードが力行モードから回生モードに変化した場合、インバータ4に印加される主回路電圧(Ed)は、Ed1からEd2にステップ的に変化するのではなく、平滑コンデンサ3の作用によって、図5に示すようにEd1からEd2へと滑らかに変化する。従って、運転モード切り替え時の過渡期においても精密に制御を行なうためには、可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)を主回路電圧(Ed)の連続的な変化に追従させる必要がある。
【0043】
そこで、この実施の形態2では、直流電圧推定器13bと可変ゲイン13c間に一次遅れフィルタ13dを設けるとともに、この一次遅れフィルタ13dの時定数を平滑コンデンサ3の容量によって決定される図5の主回路電圧(Ed)の変化の時定数と一致させることにより、運転モードが変化し、直流電圧推定器13bから出力される推定電圧(Ed*)がステップ状に変化しても、可変ゲイン13cに入力される電圧(Ed’*)が主回路電圧(Ed)と同じ時定数で滑らかに変化し、この結果、これらの過渡期においても補正ゲイン(Kv)が主回路電圧(Ed)に追従するよう構成されている。
【0044】
以上説明したように、この実施の形態2によれば、直流電圧推定器13bと可変ゲイン13c間に一次遅れフィルタ13dを設けるとともに、この一次遅れフィルタ13dの時定数を主回路電圧(Ed)の変化の時定数と一致させたため、上記実施の形態1の効果に加えて、運転モード切り替え時の補正ゲイン(Kv)を主回路電圧(Ed)の変化に追従させることができ、運転モード切り替え時の過渡期においてもインバータ4の出力電圧を安定化できるとともに、インバータ4から三相誘導電動機5に供給される電流を精密に制御できる効果がある。
【0045】
なお、上記実施の形態2では、運転モード判別装置14から出力された判別結果に基いて直流電圧推定器13bが主回路電圧(Ed)を推定し、一次遅れフィルタ13dがこの推定電圧(Ed*)から過渡時の電圧を算出し、この電圧に基いて可変ゲイン13cが補正ゲイン(Kv)を変更するよう構成した例を示したが、これらの直流電圧推定器13b、一次遅れフィルタ13dおよび可変ゲイン13cを一体化してもよく、さらには、各運転モード時ならびに運転モード切り替え時の補正ゲイン(Kv)を全て可変ゲイン13c内に予め記憶させておき、運転モード判別装置14の判別結果に基いて、この補正ゲイン(Kv)を順次変更するよう構成してもよい。
【0046】
また、上記実施の形態2では、運転モード切り替え時の主回路電圧が一次遅れ特性で変化する場合について説明したが、一次遅れ特性以外の回路特性を有する場合にも、この回路特性を有するフィルタを設けることにより、上記実施の形態2と全く同様の効果を奏することができる。
【0047】
実施の形態3.
図6には、この発明の実施の形態3であるエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック構成図を示す。図に示すように、この実施の形態3では、回生制御器10の出力がインバータ電流制御装置13に入力され、回生制御器10が運転モード判別手段として利用されている点に特徴がある。なお、図中、図1と同一または相当部分は同一符号を付し、説明を省略する。
【0048】
以下、この実施の形態3の動作について説明する。エレベータの運転中、主回路電圧検出器9はインバータ4に印加される主回路電圧(Ed)を検出し、回生制御器10にこの電圧(Vd)を入力する。回生制御器10は、この主回路電圧計測値(Vd)と、コンバータ2の出力電圧より大きなある設定電圧値(Vs)とを比較し、Vd≦Vsの場合に力行モードと、また、Vd>Vsの場合に回生モードと判断し、回生電力処理回路6を制御するとともに、この判別結果を運転モード情報(Ss)としてインバータ電流制御装置13の直流電圧推定器13bに出力する。
【0049】
以下、上記実施の形態1と同様に、回生制御器10から出力される運転モード情報(Ss)に基いて直流電圧推定器13bが推定電圧(Ed*)を算出し、可変ゲイン13cに出力することにより、可変ゲイン13cがこの推定電圧(Ed*)に対応した補正ゲイン(Kv)を設定し、インバータ電流制御装置13からインバータ4に運転モードに対応したインバータ電圧指令値(V*)が出力される。
【0050】
以上、この実施の形態3によれば、回生電力処理回路6を制御するための回生制御器10を運転モード判別手段として利用し、ゲイン変更手段が、この回生制御器10から出力される運転モード情報(Ss)に基いて、可変ゲイン13cの補正ゲイン(Kv)を変更するよう構成したため、回生電力処理回路6の動作と可変ゲイン13cのゲイン変更の同期が取り易くなる効果がある。
【0051】
また、回生制御器10を運転モード判別手段として兼用したため、運転モード判別装置14が不要となり、コスト低減が可能となる効果がある。
【0052】
なお、上記実施の形態3では、回路制御器10が出力する運転モード情報(Ss)を直接インバータ電流制御装置13に入力するよう構成した例を示したが、回路制御器10が出力する運転モード情報(Ss)を、一旦、実施の形態1に示した運転モード判別器10に入力し、この運転モード判別器10を介してインバータ電流制御装置13に入力するよう構成してもよい。
【0053】
また、インバータ電流制御装置13として、一次遅れフィルタ13dを備えた上記実施の形態2のインバータ電流制御装置13を用いてもよいことはもちろんである。
【0054】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0055】
交流電力を直流電力に変換するコンバータと、前記コンバータによって生成された直流電力を平滑化する平滑コンデンサと、複数のスイッチング素子をON/OFFすることにより、前記平滑コンデンサによって平滑化された直流電力から交流電力を生成し、この交流電力によって電動機を駆動するとともに、前記電動機から電力を回生するインバータと、前記インバータによって回生された回生電力を処理し、前記インバータに印加される回生時の主回路電圧を所定電圧以下に制御する回生回路と、前記インバータの前記スイッチング素子のON/OFF動作を制御するインバータ電圧指令値を出力するインバータ電流制御装置とを備えたエレベータ用制御装置において、前記インバータの運転モードを判別する運転モード判別手段と、前記運転モード判別手段の判別結果に基いて前記インバータ電圧指令値のゲインを変更し、前記インバータの出力電圧を力行モードおよび回生モードとで一定に保持するゲイン変更手段を備えたため、力行モードと回生モードとで主回路電圧が変化しても、前記インバータの出力電圧を安定化することができ、前記電動機に供給される電流を精密に制御できる効果がある。
【0056】
また、前記ゲイン変更手段内に、前記インバータの力行モードおよび回生モード時の主回路電圧に対応したゲイン情報を予め記憶したため、前記運転モード判別装置が力行モードか回生モードかを判別するだけで前記インバータ電圧指令値のゲインを適切に切り替えることが可能となり、制御系の構成がシンプルになる効果がある。
【0057】
また、前記インバータから前記電動機に供給されるインバータ電流を検出する電流検出器と、エレベータの走行状態に応じた所要の前記インバータ電流を表すインバータ電流指令値を出力する運転制御器とを備え、前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値とを等しくするような前記インバータ電圧指令値を出力するため、前記インバータから出力される電流を一層精密に制御でき、出力トルクの制御精度が向上する効果がある。
【0058】
また、前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値との差分を0とするような電圧指令値を算出、出力する電流制御回路と、前記インバータ電圧指令値のゲインを変更する前記ゲイン変更手段とを備え、前記ゲイン変更手段が、ゲイン情報として力行モード時および回生モード時の主回路電圧データを予め記憶するとともに、前記運転モード判別手段の判別結果に基いて運転モードに対応した主回路電圧の推定電圧を出力する直流電圧推定器と、前記推定電圧に基いて補正ゲインを決定し、前記電流制御回路から出力される前記電圧指令値に前記補正ゲインを乗じることにより前記インバータ電圧指令値を算出、出力する可変ゲインとを備えたため、前記電流制御回路の構成を変更することなく、力行モードと回生モードの両方に適用可能な制御装置が得られる効果がある。
【0059】
また、前記ゲイン変更手段が、運転モード切り替え時に、前記インバータ電圧指令値のゲインを、力行モードおよび回生モードに対応したゲイン間で、主回路電圧に追従させて変化させるフィルタを備えたため、運転モード切り替え時の過渡状態においても前記インバータの出力電圧を安定化でき、前記電動機に供給される電流を精密に制御できる効果がある。
【0060】
また、前記運転モード判別手段が、前記運転制御器から出力される前記電動機の回転方向とトルク指令値から運転モードを判別するよう構成したため、運転モードを容易かつ確実に判別できる効果がある。
【0061】
また、前記回生回路が、前記インバータに印加される主回路電圧を検出する主回路電圧検出器と、前記主回路電圧検出器で検出された主回路電圧に基いて運転モードを判別する回生制御器を備えるとともに、前記運転モード判別手段として前記回生制御器を用い、前記ゲイン変更手段が、前記回生制御器による運転モードの判別結果に基いて前記インバータ電圧指令値のゲインを変更するよう構成したため、前記回生制御器を運転モード判別手段として兼用でき、コスト低減が可能となる効果がある。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック図。
【図2】 この発明の実施の形態1のエレベータ用制御装置のインバータ電流制御装置の構成を表すブロック図。
【図3】 この発明の実施の形態1のエレベータ用制御装置の動作を表すフローチャート。
【図4】 この発明の実施の形態2のエレベータ用制御装置のインバータ電流制御装置の構成を表すブロック図。
【図5】 この発明の実施の形態2のエレベータ用制御装置の主回路電圧の変化を表す説明図。
【図6】 この発明の実施の形態3のエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック図。
【図7】 従来のエレベータ用制御装置の全体構成を表すブロック図。
【図8】 従来のエレベータ用制御装置のインバータ電流制御装置の構成を表すブロック図。
【図9】 従来のエレベータ用制御装置のインバータ電流制御装置の動作を表す説明図。
【符号の説明】
1 三相交流電源(交流電源)
2 コンバータ
3 平滑コンデンサ
4 インバータ
4a 半導体スイッチング素子(スイッチング素子)
5 三相誘導電動機(電動機)
6 回生電力処理回路(回生回路)
7 回生電力消費抵抗(回生回路)
8 スイッチング素子(回生回路)
9 主回路電圧検出器(回生回路)
10 回生制御器(回生回路、運転モード判別手段)
11 電流検出器
12 運転制御器
13 インバータ電流制御装置
13a 電流制御回路
13b 直流電圧推定器(ゲイン変更手段)
13c 可変ゲイン(ゲイン変更手段)
13d 一次遅れフィルタ(フィルタ)
14 運転モード判別装置(運転モード判別手段)

Claims (8)

  1. 交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
    前記コンバータによって生成された直流電力を平滑化する平滑コンデンサと、
    複数のスイッチング素子をON/OFFすることにより、前記平滑コンデンサによって平滑化された直流電力から交流電力を生成し、この交流電力によって電動機を駆動するとともに、前記電動機から電力を回生するインバータと、
    前記インバータによって回生された回生電力を処理し、前記インバータに印加される回生時の主回路電圧を所定電圧以下に制御する回生回路と、
    前記インバータの前記スイッチング素子のON/OFF動作を制御するインバータ電圧指令値を出力するインバータ電流制御装置とを備えたエレベータ用制御装置において、
    前記インバータの運転モードを判別する運転モード判別手段と、
    記インバータの力行モードおよび回生モード時の主回路電圧に対応したゲイン情報を予め記憶するとともに、前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した前記ゲイン情報を用いて前記インバータ電圧指令値のゲインを変更し、前記インバータの出力電圧を力行モードおよび回生モードとで一定に保持するゲイン変更手段を備えたことを特徴とするエレベータ用制御装置。
  2. 前記インバータから前記電動機に供給されるインバータ電流を検出する電流検出器と、
    エレベータの走行状態に応じた所要の前記インバータ電流を表すインバータ電流指令値を出力する運転制御器とを備え、
    前記インバータ電流制御装置が、前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値とを等しくするような前記インバータ電圧指令値を出力することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用制御装置。
  3. 前記インバータ電流制御装置が、
    前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値との差分を0とするような電圧指令値を算出、出力する電流制御回路と、
    前記インバータ電圧指令値のゲインを変更する前記ゲイン変更手段とを備え、
    前記ゲイン変更手段が、
    ゲイン情報として力行モード時および回生モード時の主回路電圧データを予め記憶するとともに、前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した前記主回路電圧データを主回路電圧の推定電圧として出力する直流電圧推定器と、
    前記推定電圧に基いて補正ゲインを決定し、前記電流制御回路から出力される前記電圧指令値に前記補正ゲインを乗じることにより前記インバータ電圧指令値を算出、出力する可変ゲインとを備えたことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用制御装置。
  4. 前記インバータとしてPWMインバータを用いるとともに、
    前記可変ゲインが、前記推定電圧に反比例した前記補正ゲインを乗じることを特徴とする請求項3に記載のエレベータ用制御装置。
  5. 前記ゲイン変更手段が、運転モード切り替え時に、前記インバータ電圧指令値のゲインを、力行モードおよび回生モードに対応したゲイン間で、主回路電圧に追従させて変化させるフィルタを備えたことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ用制御装置。
  6. 前記運転モード判別手段が、前記運転制御器から出力される前記電動機の回転方向とトルク指令値から運転モードを判別することを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用制御装置。
  7. 前記回生回路が、
    前記インバータに印加される主回路電圧を検出する主回路電圧検出器と、
    前記主回路電圧検出器で検出された主回路電圧に基いて運転モードを判別する回生制御器を備えるとともに、
    前記運転モード判別手段として前記回生制御器を用い、
    前記ゲイン変更手段が、前記回生制御器による運転モードの判別結果に基いて前記インバータ電圧指令値のゲインを変更するよう構成したことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用制御装置。
  8. 前記インバータ電流制御装置が、
    前記インバータ電流と前記インバータ電流指令値との差分を0とするような電圧指令値を算出、出力する電流制御回路と、
    前記インバータ電圧指令値のゲインを変更する前記ゲイン変更手段とを備え、
    前記ゲイン変更手段は、
    ゲイン情報として力行モード時および回生モード時の補正ゲインを予め記憶するとともに、前記電流制御回路から出力される前記電圧指令値に前記運転モード判別手段により判別された運転モードに対応した補正ゲインを乗じることにより前記インバータ電圧指令値を算出、出力する可変ゲインであることを特徴とする請求項2に記載のエレベータ用制御装置。
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