JP7441570B1 - 銅微粒子の製造方法、銅微粒子含有ペーストの製造方法、銅微粒子含有インクの製造方法 - Google Patents

銅微粒子の製造方法、銅微粒子含有ペーストの製造方法、銅微粒子含有インクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】銅微粒子製造時の凝集を回避するとともに、生じる銅微粒子の粒径の不均一さを解消し、さらに、低廉な製造を可能とする銅微粒子の製造方法を提供する。【解決手段】水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、水性溶媒に還元剤、アミン化合物またはポリオール、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、第1溶液と第2溶液とを混合して銅微粒子を析出させる混合工程とを備える。【選択図】なし

Description

本発明は銅微粒子の製造方法、銅微粒子含有ペーストの製造方法、銅微粒子含有インクの製造方法に関し、特に銅イオンを還元して銅微粒子を調製する製造方法、当該銅微粒子を含有するペーストの製造方法及びインクの製造方法に関する。
導電性粒子として銀粉末を有機樹脂組成物中に分散させた導電性ペーストは、加熱により硬化して導電性被膜、導電層等を形成する。このため、導電性ペーストは、プリント回路基板上の導電性回路の形成、抵抗器、コンデンサ等の各種電子部品の電極の形成、各種表示素子の電極の形成、電磁波シールド用導電性被膜の形成、さらには、コンデンサ、抵抗、ダイオード、メモリ、演算素子(CPU)等のチップ部品の基板への接着、太陽電池の電極、特にアモルファスシリコン半導体を用いた高温処理のできない太陽電池の電極の形成、積層セラミックコンデンサー、積層セラミックインダクター、積層セラミックアクチュエータ等のチップ型セラミック電子部品の外部電極の形成等に使用されている。
上記の広範な用途への使用、さらには、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法等の配線、電極の形成技術の改良が促進している。そのことから、導電性フィラーとして銀粒子は、電気抵抗性及び微粒子化の容易性の面から先行して実用化されている。
銀の価格と比較して銅の価格は低廉であることから、銀粒子と同様の性能を発揮しながらより安価となる銅微粒子の開発が着目されている。さらに銅微粒子の低エレクトロマイグレーション性も注目され、銅微粒子の開発は強く求められている。
しかしながら、銀粒子と比較して銅微粒子の酸化反応は激しく微粒子の合成は容易ではなく、実用化に向けて解決するべき技術的な課題がある。そのためには耐酸化性に優れ、粒径の均一性が高く、かつ安価なコストで銅微粒子を工業的に大量生産できる技術開発が急務である。
銅微粒子の製造に際し、例えば、-(C=O)O-部位を複数有する配位子が銅に配位した銅錯体を含む水溶液に、粒子間での凝集及び/又は粒子の酸化を抑制するための剤の不存在下、還元剤を作用させる銅微粒子の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の方法によると、酸化を抑制するための剤がないため焼結性は高い。しかしながら、銅微粒子製造時の水溶液のpHいかんにより凝集が生じ、反応制御は容易ではない。
次に、銅化合物及び塩基をポリオール溶媒中に溶解することにより得られる原料溶液にマイクロ波を照射しながら加熱還流を行うことを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法において、溶液中に塩基を含有することにより、分散剤、界面活性剤を使用せずに単分散の銅ナノ粒子を製造する方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2の方法では、調製される金属ナノ粒子の粒径が不均一になるという問題がある。
また、錯化剤及び保護コロイドの存在下、2価の銅酸化物と還元剤とを媒液中で混合して、金属銅微粒子を生成させる銅微粒子の製造方法であって、錯化剤が有する配位子のドナー原子の少なくとも一つが硫黄であり、2価の銅酸化物1000重量部に対し0.01~0.5重量部未満の範囲の錯化剤を用いる製造方法が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、当該製造方法の銅微粒子は、分別、洗浄を行う際に媒液に保護コロイド除去剤を添加して金属銅微粒子を凝集させてから分別しなければならず、ろ過に長い時間が必要で収率が悪く低コストでの工業的な量産に向かない。
さらには、銅を含む化合物と還元性化合物を混合して、アルキルアミン中で熱分解して銅を生成可能な複合化合物を生成する工程と、当該複合化合物をアルキルアミン中で加熱してアルキルアミンで被覆された銅微粒子を生成する工程とを有する被覆銅微粒子の製造方法が提案されている(特許文献4参照)。当該製造方法で製造した銅微粒子を含むインクを導体化するには、アルゴン雰囲気中で10℃/minで300℃まで加熱して60分間保持する必要があることが記載され、さらなる低温化が求められている。
特開2017-115199号公報 特開2014-224276号公報 特開2012-52241号公報 特開2012-072418号公報
発明者は鋭意検討を重ねた結果、前掲の緒問題に対応可能な銅微粒子の製造方法、すなわち、耐酸化性に優れ、粒径の均一性が高い銅微粒子を安定して製造する方法を見出した。その結果、当該方法により製造した銅微粒子と有機樹脂と水、あるいは溶剤に混合することにより、吐出性と硬化物の導電性に優れた導電性ペーストとすることができることを見出した。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、銅微粒子の製造に際して、銅微粒子製造時の銅微粒子の凝集を回避し、かつ、調製される銅微粒子の粒径の不均一さを解消し、さらに、簡便な製造を可能とする銅微粒子の製造方法を提供するとともに、当該銅微粒子の製造方法を踏まえた銅微粒子含有ペーストの製造方法及び銅微粒子含有インクの製造方法も提供する。
すなわち、実施形態の銅微粒子の製造方法は、水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、第1溶液と第2溶液とを混合して銅微粒子を析出させる混合工程とを備えることを特徴とする。
さらに、第1溶液を調製する第1溶液調製工程において、ケトン化合物がアセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンから選択されることとしてもよい。また、第2溶液を調製する第2溶液調製工程において、アミン化合物がエチレンジアミン、またはトリエタノールアミンから選択されることとしてもよく、還元剤がヒドラジン、またはヒドラジン化合物から選択されることとしてもよく、pH調整剤が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水から選択されることとしてもよい。
さらに、混合工程における第1溶液と第2溶液との混合に際して、第1溶液と第2溶液は10~100℃の温度に維持されることとしてもよい。
さらに、第1溶液のpHの数値と第2溶液のpHの数値との差は、9~12.5であることとしてもよい。
さらに、混合工程において析出する銅微粒子の平均粒径は50~500nmであることとしてもよい。
さらに、第2溶液は、アミン化合物に代えてポリオールを含有することとしてもよい。また、ポリオールがグリセリンまたはポリグリセリンから選択されることとしてもよい。
加えて、実施形態の銅微粒子含有ペーストの製造方法は、水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、第1溶液と第2溶液とを混合して銅微粒子を析出させる混合工程と、銅微粒子を有機溶剤に添加する溶剤添加工程とを備えることを特徴とする。また、第2溶液はアミン化合物に代えてポリオールを含有することとしてもよい。
また、実施形態の銅微粒子含有インクの製造方法は、水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、第1溶液と第2溶液とを混合して銅微粒子を析出させる混合工程と、銅微粒子をインク樹脂に添加するインク樹脂添加工程とを備えることを特徴とする。
本発明の銅微粒子の製造方法によると、水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、水性溶媒に還元剤、アミン化合物またはポリオール、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、第1溶液と第2溶液とを混合して銅微粒子を析出させる混合工程とを備えるため、銅微粒子製造時の凝集を回避し、かつ、調製される銅微粒子の粒径の不均一さを解消し、さらに、簡便な製造を可能とすることができる。併せて、銅微粒子含有ペーストの製造方法及び銅微粒子含有インクの製造方法より、銅微粒子を含有する好適なペースト、インクを製造することができる。
実施形態の銅微粒子の製造方法は、銅イオンを含む酸性溶液に、アルカリ性溶液を添加、混合して、湿式還元法により銅の粒子を析出される方法である。具体的には、主に次の工程を有する。水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液が調製される(「第1溶液調製工程」)。次に、水性溶媒に還元剤、アミン化合物またはポリオール、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液が調製される(「第2溶液調製工程」)。そして、第1溶液と第2溶液との混合を通じて銅微粒子が析出される(「混合工程」)。
すなわち、実施形態の銅微粒子の製造方法では、銅化合物に保護剤となるアミン化合物またはポリオールを使用することにより、強アルカリ状態下において銅イオンと強固な配位結合を有する銅の中間化合物(中間物質、錯体)が形成される。その後、強還元により、銅の中間化合物(中間物質)から銅が単離されて銅微粒子が生成される。当該方法によると、耐酸化性に優れた銅微粒子は効率よく生産可能である。特に、第1溶液と第2溶液との混合により銅微粒子が析出されるため、処理自体が簡便であり、かつ低廉である。
実施形態の銅微粒子の製造方法において使用される銅化合物は、酢酸銅、硝酸銅、塩化銅、硫酸銅、シュウ酸銅、ギ酸銅、水酸化銅等の水に対する溶解度の高い銅の塩である(各塩の水和物も許容される)。原材料費、反応副生成物等が考慮され、工業的観点から硫酸銅、酢酸銅の使用が好ましい。
水性溶媒とは水である。反応性の制御のためアルコールが適宜添加されるようにしてもよい。
ケトン化合物は、主に反応促進剤として作用する。具体的には、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイゾブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン)、2-オクタノン、イソホロン(3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン)、ジイソブチルケトン(2,6-ジメチル-4-ヘプタノン)等の揮発性ケトンが例示される。
第1溶液は、水性溶媒(水)に銅化合物(銅の塩)、ケトン化合物が添加され、pH1ないし4の強酸性条件に調製される。
第1溶液に添加する第2溶液の調製に際し、還元剤は、第1溶液中の銅の塩を解離させ、銅イオンを還元することにより銅微粒子とする作用を有する。
還元剤は無機系還元剤と有機系還元剤に大別される。無機系還元剤には、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素アンモニウム等の水素化ホウ素塩系還元剤、亜リン酸、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム等の亜リン酸系還元剤、ヒドラジン及びその水和物、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン等のヒドラジン系還元剤、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸系還元剤、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、次亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸系還元剤、遷移金属元素のイオン(三価のチタンイオン、二価のコバルトイオン等)等が挙げられる。列記の無機系還元剤において、還元力と溶解性が優れていることから、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素アンモニウム等の水素化ホウ素塩系還元剤、ヒドラジン及びその水和物、塩酸ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、抱水ヒドラジン等のヒドラジン系還元剤(ヒドラジン化合物)が好ましい。
有機系還元剤には、例えば、低級アルコール(メタノール、エタノール、2-プロパノール、エチレングリコール等)、アスコルビン酸、低級アルデヒド類(ヒドロキノン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等)、グルタチオン、低級有機カルボン酸類(ギ酸、シュウ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸、酒石酸等)、還元性糖類(グルコース、ラクトース、アラビノース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラフィノース、スタキオース等)、糖アルコール類(ソルビトール、キシリトール、マンニトール等)が挙げられる。これらのうちでは、還元力と溶媒への溶解性の点でエチレングリコールが好ましい。なお、低級アルコール、還元性糖類、糖アルコールを用いる場合は、より強い還元性とするためカルボニル基を有する有機酸、ケトン類を併用することが好ましい。
無機系還元剤と有機系還元剤はそれぞれを併用しても良い。併用に際しては、ヒドラジン(水和物を含む)とエチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウムとエチレングリコールの組み合わせがある。
アミン化合物は、反応時の保護剤として作用する。具体的には、エチレンジアミン、トリエタノールアミン等である。エチレンジアミン等のアミン化合物は、銅イオンに対するキレート効果が大きく、銅の酸化、腐食に対して保護作用を有する。アミン化合物の保護剤は、強アルカリ状態下において銅イオンと配位結合を保ちアミン化合物と化合物を形成する。また、後述の実施例より、アセトンと併用することにより反応が安定し、より良好かつ均一な粒径、粒子状態の銅微粒子を得ることが可能となった。
ポリオールは、反応時の保護剤として作用する。具体的には、グリセリン、ポリグリセリン等である。ポリグリセリンは、グリセリンを2ないし10程度重合した分子であり、直鎖状、環状、分岐状の構造が存在する。例えば、ジグリセリン、トリグリセリン等が存在する。グリセリン等のポリオールは、銅イオンに対するキレート効果が大きく、銅の酸化、腐食に対して保護作用を有する。また、後述の実施例より、アセトンと併用することにより反応が安定し、より良好かつ均一な粒径、粒子状態の銅微粒子を得ることが可能となった。
第2溶液は、強アルカリ性とするため、pH調整剤が添加される。pH調整剤としては、有機系のアルカリ性化合物、無機系のアルカリ性化合物、またはアルカリ性の塩である。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア(アンモニア水)、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸塩、酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、クエン酸ナトリウムが挙げられる。
実施形態の銅微粒子の製造方法において、反応促進剤となるケトン化合物は、第1溶液中への配合に限らず、第1溶液及び第2溶液の両方の配合としても、第1溶液または第2溶液のいずれかの配合としてもよい。反応促進剤となるケトン化合物は金属イオン(銅イオン)の還元反応を促進、安定化させる。具体的には、反応促進剤としてアセトンと還元剤としてヒドラジンが還元反応することにより、アルデヒドが生成され還元反応は促進される。
実施形態の銅微粒子の製造方法の特徴は、第1溶液と第2溶液の混合に伴う反応により、銅微粒子が析出されることにある。ここで、銅イオンの還元反応は、主にpH10前後のアルカリ性下において進行する。第1溶液は銅の塩の影響から強酸性となり、pHは1ないし4の範囲となる。そこで、当該第1溶液のpHを10前後のアルカリ性側にするため、第2溶液自体も強アルカリ性側に調製され第2溶液のpHは10ないし15の範囲である。さらに、後述の実施例より、第1溶液と第2溶液とのpHの数値の差は、9ないし12.5、さらには10ないし12である。第1溶液と第2溶液とのpHの数値の差が当該範囲であるほど、第2溶液を通じて反応系の溶液のpHを中性ないしアルカリ性の範囲に移行しやすくなる。第2溶液は、第1溶液との反応を考慮して強塩基性に調製される。そのため、第2溶液は高濃度の塩基成分によりpHは14を超過する条件となり得る。
実施形態の銅微粒子の製造方法において、第1溶液と第2溶液との混合時のアルカリ性の条件下、安定性の高い銅とアミン化合物(保護剤)により錯体を形成した後、強還元により急激に還元される。すなわち、反応開始前の第1溶液中の2価の銅イオンから反応途中で1価等の価数の銅イオンが析出され反応の進行が阻害されることなく、一気に金属銅の状態まで還元が進む。
第1溶液と第2溶液との混合時、反応による発熱を伴うため、予め10ないし100℃、好ましくは20ないし60℃の温度帯に調温、維持される。第1溶液と第2溶液に溶解される成分により反応性が異なる。そのため、反応性の高い化合物が含まれる場合には、室温よりも冷却される。また、反応性の低い化合物が含まれる場合には、室温よりも加温される。
アミン化合物の保護剤となるエチレンジアミンと水酸化ナトリウムにより構成された銅化合物に対して還元剤としてのヒドラジンおよび反応促進剤としてアセトンが作用する。また、アミン化合物に代えて、ポリオールの保護剤となるグリセリンと水酸化ナトリウムにより構成された銅化合物に対して還元剤としてのヒドラジンおよび反応促進剤としてアセトンが作用する。当該銅化合物の変性、分解が生じることなく急速に金属銅に還元され、非常に粒子の細かな銅微粒子(銅ナノ粒子)が析出する。湿式還元法を用いることにより、還元されて生じる金属銅は50ないし500nmの平均粒径、好ましくは50ないし300nmの平均粒径、さらに好ましくは50ないし200nmの平均粒径であり、凝集は少なく、粒径の均一性は高く、耐酸化性に優れた銅微粒子となる。ここで、平均粒径は、レーザー回折散乱法、動的散乱法等の公知の粒径測定の方法により測定されるメディアン径(D50)を意味する。
実施形態の銅微粒子の製造方法における好適な原料とその配合については、概ね次のようにまとめられる。銅の塩と還元剤の反応前の溶液としては、好ましくは銅の塩の濃度が1モル当量としたとき、無機系還元剤としてヒドラジン水和物は0.01ないし10.0モル当量、好ましくは0.5ないし5.0モル当量使用される。また、反応促進剤としてアセトンは0.1ないし2.0モル当量、好ましくは0.5ないし1.5モル当量使用される。さらに、保護剤としてエチレンジアミンは0.1ないし10.0モル当量、好ましくは0.8ないし8.0モル当量使用され。pH調整剤として水酸化ナトリウムは0.05ないし5.0モル当量、好ましくは0.3ないし3.0モル当量使用される。第1溶液と第2溶液の調製に際し、銅の塩の濃度が1モル当量としたときの水性溶媒である純水は100ないし10000mLの範囲である。純水の使用量が当該範囲外となると、銅イオンは保護剤と化合物を形成しにくくなる。
既述の製造方法により調製される銅微粒子は、導電性ペースト、導電性インクの用途に有効である。そこで、銅微粒子含有ペースト、銅微粒子含有インクに加工される。銅微粒子含有ペーストと銅微粒子含有インクの加工に際しては、公知の混練、製造等に供される装置、手法が使用される。
銅微粒子含有ペーストの製造方法は、次のとおりとなる。水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液が調製される(「第1溶液調製工程」)。次に、水性溶媒に還元剤、アミン化合物またはポリオール、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液が調製される(「第2溶液調製工程」)。そして、第1溶液と第2溶液との混合を通じて銅微粒子が析出される(「混合工程」)。その上で、銅微粒子は有機溶剤に添加される(「溶剤添加工程」)。
銅微粒子含有インクの製造方法は、次のとおりとなる。水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液が調製される(「第1溶液調製工程」)。次に、水性溶媒に還元剤、アミン化合物またはポリオール、及びpH調整剤を添加してpHを10~14の範囲とする第2溶液が調製される(「第2溶液調製工程」)。そして、第1溶液と第2溶液との混合を通じて銅微粒子が析出される(「混合工程」)。その上で、銅微粒子はインク樹脂に添加される(「インク樹脂添加工程」)。
銅微粒子含有ペーストは、銅微粒子と有機溶剤、必要に応じて有機樹脂を含有する。銅微粒子と有機溶剤により良好な塗布性が発揮され、加熱によって硬化し、優れた導電性と接合性が備わる。
銅微粒子含有ペーストの製造方法における溶剤添加工程に使用される有機溶剤と、銅微粒子含有インクの製造方法における有機溶媒添加工程に使用される有機溶媒は共通としても、異なる組成としてもよい。使用用途、耐久性、塗工時の粘度等に応じて適宜である。
また、銅微粒子含有インクは、銅微粒子と、有機樹脂と、必要に応じて有機溶剤を含有する。銅微粒子と樹脂成分により良好な塗布性が発揮され、加熱によって硬化し、優れた導電性と接着性が備わる。
銅微粒子含有ペーストの製造方法における有機溶剤添加工程に使用される有機溶剤は、銅微粒子の酸化防止、還元剤となる。さらに、銅微粒子含有ペーストに使用される有機溶剤は銅微粒子の酸化防止、酸化還元作用のある溶剤種から選択される。
銅微粒子含有インクの製造方法では、インク樹脂を添加しても、あるいはインク樹脂を添加しなくてもよく、インク樹脂を添加する場合、当該インク樹脂は、有機樹脂であり銅微粒子のバインダーとなる。
有機樹脂は熱可塑性樹脂としてポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、グルコン酸、グルコース等が挙げられる。導電性、接着性の観点からグルコン酸が好ましく使用される。熱硬化性樹脂としては硬化性エポキシ樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、硬化性アクリル系樹脂、硬化性シリコン樹脂、硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。接着性の観点から硬化性ウレタン樹脂が好ましく使用される。熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂は併用としてもよい。併用例として、グルコン酸(その化合物を含む)と硬化性ポリウレタンの組み合わせがある。
さらに、有機溶剤は、銅微粒子含有ペースト及び銅微粒子含有インクの塗工性、粘度等の調整のために添加される。有機溶剤は銅微粒子の酸化防止、酸化還元作用のある溶剤種から選択される。
銅微粒子含有ペースト及び銅微粒子含有インクに使用される有機溶剤の具体例として、例えばアミン類、ヘキシルアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N-メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、アルコール類として、プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、2-ブタノール、エチレングリコール、オクタンジオール、グリセリン等が挙げられる。
発明者は、下記の実施例及び比較例の方法に従い銅微粒子の製造方法を試行した。また、第1溶液と第2溶液のpH、銅微粒子の表面形状、平均粒径の測定方法、導電性インク、導電性ペーストに関する硬化後の接合性、硬化後の体積抵抗率は以下の通りとした。以降に詳述する実施例等の配合量を示す「部」とは重量部を示す。
[pHの測定]
pHの測定はワイエスアイ・ナノテック株式会社製のpH100Aを使用した。
なお、後出の実施例及び比較例において、同一対象のpHを測定した際のpHの数値のばらつきは、測定時の誤差、測定条件の変動の影響である。
[形状観察]
銅微粒子の粉末の形状は、日本電子株式会社製の走査型電子顕微鏡JCM-5700(倍率:2000~30000倍)により観察して写真撮影した。
[平均粒径]
銅微粒子の平均粒径は、比表面積計測定装置:マイクロトラック・ベル株式会社製のBelsorp mini IIにより測定して平均粒径を算出した。なお、平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定されるメディアン径(D50)を意味する。
[導電性インクの調製;実施例1~12、比較例1~5]
導電性インクの調製に際し、予め、ミキサー(株式会社EME製 VMX-360)中において、富士フイルム和光純薬株式会社製のグルコン酸50%水溶液を5.0部、富士フイルム和光純薬株式会社製のグリセリン5.0部、富士フイルム和光純薬株式会社製のトリエタノールアミン5.0部を均一に混合した。こうして、有機樹脂と有機溶剤との混合による樹脂インク剤を調製した。
[導電性ペーストの調製;実施例13~23、比較例6~8]
導電性ペーストの調製に際し、富士フイルム和光純薬株式会社製のオレイルアミンを使用し、前述の樹脂インク剤と同様に調製した。
[導電性ペーストの調製;実施例31~44、比較例11~14]
導電性ペーストの調製に際し、予め、ミキサー(株式会社EME製 VMX-360)中において、阪本薬品工業株式会社製のポリグリセリン(平均分子量310)を使用し、調製した。
[導電性インクの測定;実施例1~12、51、比較例1~5]
導電性インクの硬化後の接着性については、幅50mm、長さ100mm、厚さ0.1mmのポリエステル製のフィルムを用意し、同フィルム上に幅30mm、長さ50mm、厚さ0.02mmの導電性インクを塗布し、150℃、1時間加熱して導電性インクを硬化させた。硬化後の導電性インクをJIS K 5600(2014)に準拠したクロスカット法、JIS K 5400(1990)に準拠した碁盤目テープ法により測定した。
また、幅26mm、長さ76mm、厚さ1.2mmのガラス板を用意し、同ガラス板上に幅10mm、長さ10mm、厚さ0.5mmの導電性インクを塗布し、150℃、1時間加熱して導電性インクを硬化させた。硬化後の導電性インクをJIS K 7194(1994)により体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。
[導電性ペーストの測定;実施例13~23及び31~44、比較例6~8及び11~14]
幅25mm×長さ70mm、厚さ1.0mmの銅基板(銅純度99.99%)上に、10mmの間隔をおいて4つの開口部(2.5mm×2.5mm)を有する100μm厚のメタルマスクを用い、導電性ペーストを印刷塗布し、その上にサイズが2.5mm×2.5mm×0.5mmの銀チップ(銀純度99.9%以上)を載置し、これを強制循環式オーブン中で、300℃で1時間加熱して銅基板と銀チップを接合した。接合した試験体をボンドテスターにより、せん断接着強さを測定した。
また、幅26mm、長さ76mm、厚さ1.2mmのガラス板を用意し、同ガラス板上に幅10mm、長さ10mm、厚さ0.5mmの導電性ペーストを塗布し、300℃、1時間加熱して導電性ペーストを硬化させた。硬化後の導電性ペースをJIS K 7194(1994)により体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。
以降、導電性インクについては、実施例1~12、51及び比較例1~5として開示し、導電性ペーストについては、実施例13~23及び31~44、比較例6~8及び11~14として開示する。実施例31~44、51、比較例11~14は第2溶液にポリグリセリンを使用した例である。
[実施例1]
第1溶液として、硫酸銅5水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)50.0部を純水180.0部に投入して30分間撹拌して溶解した。次に反応促進剤であるアセトン(富士フイルム和光純薬株式会社製)を10.0部添加し攪拌した。アセトンを添加すると発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは2.3であった。
第2溶液として、ヒドラジン1水和物(関東化学工業株式会社製)40.0部、エチレンジアミン(富士フイルム和光純薬株式会社製)40.0部、水酸化ナトリウム48%水溶液8.0部、純水20.0部を十分に攪拌した。攪拌時は発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは14.6であった。
30℃まで冷却した第1溶液と、30℃まで冷却した第2溶液を一気に混合した。混合時に溶液は発泡を伴い発熱するため、反応の均一性を保つため攪拌を十分に行いつつ、30℃に冷却しながら攪拌した。攪拌後のpHは9.7であった。
第1溶液と第2溶液の混合、攪拌後の溶液に、純水800.0mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を2回行い、最後にメタノール200mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を3回行った。得られた銅微粒子を走査型電子顕微鏡で観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状は球状で大きさも概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は124nmであった。
実施例1の調製により得られた銅微粒子60部と、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例1の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例1の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを0部にした。攪拌後の第1溶液のpHは2.6であった。第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒と比較してやや不均一であった。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は855nmであった。
実施例2の調製により得られた銅微粒子60部と、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例2の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例2の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例3]
実施例3では、実施例1における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを20部とした。攪拌後の第1溶液のpHは2.5であった。第2溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は177nmであった。
実施例3の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例3の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例3の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例4]
実施例4では、実施例1の第1溶液の組成において、アセトンをメチルエチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.1であった。なお、第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は150nmであった。
実施例4の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例4の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例4の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例5]
実施例5では、実施例1の第1溶液の組成において、アセトンをメチルイソブチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは2.9であった。なお、第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は147nmであった。
実施例5の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例4の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例5の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例6]
実施例6では、実施例1の第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは12.4であった。なお、第1溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒子と比較してやや不均一であった。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は561nmであった。
実施例6の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例6の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例6の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例7]
実施例7では、実施例1第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を16.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは15.7であった。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は58nmであった。
実施例7の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例7の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例7の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例8]
実施例8では、実施例1における第1溶液の硫酸銅5水和物を25.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.5であった。第2溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は145nmであった。
実施例8の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例8の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例8の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例9]
実施例9では、実施例1における第2溶液のヒドラジン1水和物を20.0部にした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.3であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は274nmであった。
実施例9の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例9の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例9の導電性ペースト組成物は接合性に優れることが確認できた。
[実施例10]
実施例10では、実施例1における第2溶液のヒドラジン1水和物を80.0部にした以外は同様にして調製した。攪拌後のpHは14.8であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は99nmであった。
実施例10の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例10の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例10の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例11]
実施例11では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンをヘキシルアミン40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは16.0であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は550nmであった。
実施例11の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例9の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例11の導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果であった。
[実施例12]
実施例12では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンを80.0部にした以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.8であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は73nmであった。
実施例12の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して実施例10の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表2に示した。実施例12の導電性インク組成物は導電性、接着性に優れることが確認できた。
[実施例51]
第1溶液として、硫酸銅5水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)50.0部を純水180.0部に投入して30分間撹拌して溶解した。次に反応促進剤であるアセトン(富士フイルム和光純薬株式会社製)を10.0部添加し攪拌した。アセトンを添加すると発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは3.1であった。
第2溶液として、ヒドラジン1水和物(関東化学工業株式会社製)40.0部、グリセリン(富士フイルム和光純薬株式会社製)40.0部、水酸化ナトリウム48%水溶液20.0部、純水20.0部を十分に攪拌した。攪拌時は発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは14.1であった。
30℃まで冷却した第1溶液と、30℃まで冷却した第2溶液を一気に混合した。混合時に溶液は発泡を伴い発熱するため、反応の均一性を保つため攪拌を十分に行いつつ、30℃に冷却しながら攪拌した。攪拌後のpHは8.6であった。
第1溶液と第2溶液の混合、攪拌後の溶液に、純水800.0mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を2回行い、最後にメタノール200mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を3回行った。得られた銅微粒子を走査型電子顕微鏡で観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状は球状で大きさも概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は79nmであった。
実施例51の調製により得られた銅微粒子65部と、前出の樹脂ペースト剤35部をミキサーに投入し均一に混合して実施例1の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表10に示した。実施例51の導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果であった。
[比較例1]
比較例1では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンを0部にした以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは13.1であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。また、反応が不十分なところが散見された。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ700nmであった。
比較例1の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂ペースト剤40部をミキサーに投入し均一に混合して比較例1の導電性インク組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表3に示した。比較例1の導電性ペースト組成物は接合性に優れることが確認できた。しかしながら、銅微粒子の未反応物により体積抵抗率は実施例1と比較して劣る結果となった。
[比較例2]
比較例2では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンをN,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは15.6であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ617nmであった。
比較例2の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して比較例2の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表3に示した。この導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果であった。
[比較例3]
比較例3では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンをN-メチルエタノールアミン40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは15.8であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ586nmであった。
比較例3の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して比較例3の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表3に示した。この導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果であった。
[比較例4]
比較例4では、実施例1における第2溶液にpH調整剤として濃硫酸(濃度98%)を0.2部さらに添加した以外は同様として第2溶液を調整した。攪拌後のpHは9.0であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。ただし、平均粒径は測定できなかった。
比較例4の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して比較例4の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表3に示した。この導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果(過負荷:オーバーロード)であった。
[比較例5]
比較例5では、実施例1における第1溶液にpH調整剤として水酸化ナトリウム0.2部をさらに添加した以外は同様として第1溶液を調整した。攪拌後のpHは5.9であった。第2溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。ただし、平均粒径は測定できなかった。
比較例5の調製により得られた銅微粒子60部、前出の樹脂インク剤40部をミキサーに投入し均一に混合して比較例5の導電性インク組成物を調製した。当該導電性インク組成物の硬化後の接着性、体積抵抗率を測定し表3に示した。この導電性インク組成物の体積抵抗率は高い結果(過負荷:オーバーロード)であった。
[実施例13]
実施例13~23、31~44は導電性ペースト組成物の調製の例となる。
実施例13では、実施例1における第2溶液のエチレンジアミンをトリエタノールアミン40.0部にpH調整剤として水酸化ナトリウムを16.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.0であった。第1溶液は、実施例1と同様に調整した。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は99nmであった。
実施例13の調製により得られた銅微粒子80部と、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例13の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例13の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例14]
実施例14では、実施例13における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを0部にした。攪拌後の第1溶液のpHは2.6であった。第2溶液は実施例13と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例11の銅微粒と比較してやや不均一であった。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は273nmであった。
実施例14の調製により得られた銅微粒子80部と、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例14の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例14の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例15]
実施例15では、実施例13における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを20部とした。攪拌後の第1溶液のpHは2.6であった。第2溶液は、実施例11と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は88nmであった。
実施例15の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例15の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例15の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例16]
実施例16では、実施例13の第1溶液の組成において、アセトンをメチルエチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.2であった。なお、第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は118nmであった。
実施例16の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例16の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例16の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例17]
実施例17では、実施例1の第1溶液の組成において、アセトンをメチルイソブチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.0であった。なお、第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例1の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は105nmであった。
実施例17の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例4の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例17の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例18]
実施例18では、実施例13の第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.1であった。なお、第1溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例13の銅微粒と比較してやや不均一であった。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は323nmであった。
実施例18の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例18の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表4に示した。実施例18の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例19]
実施例19では、実施例13の第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を32.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.2であった。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は65nmであった。
実施例19の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例15の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表5に示した。実施例19の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例20]
実施例20では、実施例13における第1溶液の硫酸銅5水和物を25.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.1であった。第2溶液は、実施例13と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は158nmであった。
実施例20の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例20の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表5に示した。実施例20の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例21]
実施例21では、実施例13における第2溶液のヒドラジン1水和物を20.0部にした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.5であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は248nmであった。
実施例21の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例21の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表5に示した。実施例21の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例22]
実施例22では、実施例11における第2溶液のヒドラジン1水和物を80.0部にした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.2であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は123nmであった。
実施例22の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例18の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表5に示した。実施例22の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例23]
実施例23では、実施例11における第2溶液のトリエタノールアミンを80.0部にした以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.4であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は86nmであった。
実施例23の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して実施例23の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表5に示した。実施例23の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例31]
第1溶液として、硫酸銅5水和物(富士フイルム和光純薬株式会社製)50.0部を純水180.0部に投入して30分間撹拌して溶解した。次に反応促進剤であるアセトン(富士フイルム和光純薬株式会社製)を10.0部添加し攪拌した。アセトンを添加すると発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは3.1であった。
第2溶液として、ヒドラジン1水和物(関東化学工業株式会社製)40.0部、グリセリン(富士フイルム和光純薬株式会社製)40.0部、水酸化ナトリウム48%水溶液20.0部、純水20.0部を十分に攪拌した。攪拌時は発熱を伴うため、30℃まで冷却して攪拌を続けた。攪拌後のpHは14.1であった。
30℃まで冷却した第1溶液と、30℃まで冷却した第2溶液を一気に混合した。混合時に溶液は発泡を伴い発熱するため、反応の均一性を保つため攪拌を十分に行いつつ、30℃に冷却しながら攪拌した。攪拌後のpHは8.6であった。
第1溶液と第2溶液の混合、攪拌後の溶液に、純水800.0mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を2回行い、最後にメタノール200mLを加え、洗浄、分離(デカンテーション法)を3回行った。得られた銅微粒子を走査型電子顕微鏡で観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状は球状で大きさも概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は79nmであった。
実施例31の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例31の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表7に示した。実施例31の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例32]
実施例32では、実施例31における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを0部にした。攪拌後の第1溶液のpHは3.5であった。第2溶液は実施例1と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例31の銅微粒と比較して不均一であった。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は47nmであった。
実施例32の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例2の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表7に示した。実施例32の導電性ペースト組成物は導電性、接合性ともに実施例31と比較して劣る結果となった。
[実施例33]
実施例33では、実施例31における第1溶液の反応促進剤であるアセトンを20部とした。攪拌後の第1溶液のpHは3.5であった。第2溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は209nmであった。
実施例33の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例33の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表7に示した。実施例33の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[実施例34]
実施例34では、実施例1の第1溶液の組成において、アセトンをジエチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.0であった。なお、第2溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例31の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は89nmであった。
実施例34の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例34の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表7に示した。実施例34の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例35]
実施例35では、実施例31の第1溶液の組成において、アセトンをメチルイソブチルケトン10.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.4であった。なお、第2溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例31の銅微粒子と比較して概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は93nmであった。
実施例35の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例35の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表7に示した。実施例35の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例36]
実施例36では、実施例31の第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.1であった。なお、第1溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例31の銅微粒子と比較して不均一であった。また、反応が不十分なところが散見された。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は139nmであった。
実施例36の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例36の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例6の導電性ペースト組成物は銅微粒子の未反応物により導電性、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[実施例37]
実施例37では、実施例31第2溶液の組成において、水酸化ナトリウム48%水溶液を40.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.2であった。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は67nmであった。
実施例37の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例37の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表1に示した。実施例37の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例38]
実施例38では、実施例31における第1溶液の硫酸銅5水和物を25.0部とした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは3.7であった。第2溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は105nmであった。
実施例38の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例38の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例38の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例39]
実施例39では、実施例31における第2溶液のヒドラジン1水和物を20.0部にした以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.1であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは実施例31の銅微粒と比較して不均一であった。また、反応が不十分なところが散見された。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は73nmであった。
実施例39の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例39の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例39の導電性ペースト組成物は銅微粒子の未反応物により導電性、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[実施例40]
実施例10では、実施例31における第2溶液のヒドラジン1水和物を80.0部にした以外は同様にして調製した。攪拌後のpHは14.6であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から銅微粒子の形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は80nmであった。
実施例40の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例40の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例40の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[実施例41]
実施例41では、実施例31の第2溶液の組成において、グリセリンをポリグリセリン四量体40.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.9であった。なお、第1溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は67nmであった。
実施例41の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例31の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例41の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例42]
実施例42では、実施例31の第2溶液の組成において、グリセリンをポリグリセリン十量体40.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは13.9であった。なお、第1溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は62nmであった。
実施例42の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例42の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例42の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例43]
実施例43では、実施例31の第2溶液の組成において、グリセリンをエチレングリコール40.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.2であった。なお、第1溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は134nmであった。
実施例43の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例43の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例43の導電性ペースト組成物は導電性、接合性に優れることが確認できた。
[実施例44]
実施例44では、実施例31の第2溶液の組成において、グリセリンを80.0部に変更した以外は同様として調製した。攪拌後のpHは14.2であった。なお、第1溶液は実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは概ね揃っていた。比表面積計により平均粒径を測定、算出したところ平均粒径は105nmであった。
実施例44の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して実施例44の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表8に示した。実施例44の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[比較例6]
比較例6では、実施例13における第2溶液にpH調整剤として濃硫酸(濃度98%)を0.2部さらに添加した以外は同様として第2溶液を調整した。攪拌後のpHは10.1であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。ただし、平均粒径は測定できなかった。
比較例6の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して比較例6の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表6に示した。この導電性ペースト組成物の体積抵抗率は高い結果(過負荷:オーバーロード)であった。
[比較例7]
比較例7では、実施例1における第1溶液にpH調整剤として水酸化ナトリウム0.2部をさらに添加した以外は同様として第1溶液を調整した。攪拌後のpHは4.8であった。第2溶液は、実施例13と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から未反応物が散見された。ただし、平均粒径は測定できなかった。
比較例7の調製により得られた銅微粒子60部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して比較例7の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表6に示した。この導電性ペースト組成物の体積抵抗率は高い結果(過負荷:オーバーロード)であった。
[比較例8]
比較例8では、実施例13における第2溶液のトリエタノールアミンを0部にした以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは13.3であった。第1溶液は、実施例1と同様の調製とした。
実施例1と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。また、反応が不十分なところが散見された。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ451nmであった。
比較例8の調製により得られた銅微粒子80部、前出のオレイルアミン20部をミキサーに投入し均一に混合して比較例8の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表6に示した。比較例8の導電性ペースト組成物は接合性に優れることが確認できた。しかしながら、銅微粒子の未反応物により体積抵抗率は実施例13と比較して劣る結果となった。
[比較例11]
比較例11では、実施例31における第2溶液のグリセリンを0部にした以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.1であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。また、反応が不十分なところが散見された。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ700nmであった。
比較例11の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して比較例11の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表9に示した。比較例11の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[比較例12]
比較例12では、実施例11における第2溶液のグリセリンをジエチレングリコール40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.3であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ242nmであった。
比較例12の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して比較例12の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表9に示した。比較例12の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[比較例13]
比較例13では、実施例31における第2溶液のグリセリンをプロピレングリコール40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.1であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ205nmであった。
比較例13の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して比較例13の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表9に示した。比較例13の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
[比較例14]
比較例14では、実施例31における第2溶液のグリセリンをポリエチレングリコール200、40.0部に変更した以外は同様にして第2溶液を調整した。攪拌後のpHは14.1であった。第1溶液は、実施例31と同様の調製とした。
実施例31と同様の攪拌、洗浄、分離(デカンテーション法)を行い、得られた銅微粒子の走査型電子顕微鏡観察を行ったところ、その画像から形状、大きさは不均一であった。比表面積計で平均粒径を測定、算出したところ251nmであった。
比較例14の調製により得られた銅微粒子74部と、前出のポリグリセリン26部をミキサーに投入し均一に混合して比較例14の導電性ペースト組成物を調製した。当該導電性ペースト組成物の硬化後の接合性、体積抵抗率を測定し表9に示した。比較例14の導電性ペースト組成物は導電性に優れることが確認できた。しかしながら、接合性は実施例31と比較して劣る結果となった。
各実施例及び各比較例における銅微粒子の表面形状について、次の3段階の評価とし表1ないし表10に示した。「○」が3段階の最良であり、次に「△」が普通であり、「×」が不良である。
〇:形状が揃っており、未反応物が無い。
△:形状は揃っているが、未反応物が見られる。
×:形状が揃っておらず、未反応物も多くみられる。
実施例1~12比較例1~5における導電性インク組成物について、硬化後に次の3段階の評価とし表1ないし3に示した。「○」が3段階の最良であり、次に「△」が普通であり、「×」が不良である。
〇:クロスカット試験及び碁盤目テープ試験の双方において剥離がない。
△:クロスカット試験の剥離はないものの、碁盤目テープ試験において剥離がある。
×:クロスカット試験において剥離がある。
なお、実施例51における導電性インク組成物について、前述の評価に代えて硬化後に次の3段階の評価とし表10に示した。「○」が3段階の最良であり、次に「△」が普通であり、「×」が不良である。
〇:クロスカット試験において剥離がない。
△:クロスカット試験において50%未満の剥離がある。
×:クロスカット試験において50%以上の剥離がある。
実施例13~23及び31~44と、比較例6~8及び11~14における導電性ペースト組成物について、硬化後に次の3段階の評価とし表3、表4ないし6に示した。「○」が3段階の最良であり、次に「△」が普通であり、「×」が不良である。
〇:せん断接着強さ試験において20MPa以上。
△:せん断接着強さ試験において20MPa未満、10MPa以上。
×:せん断接着強さ試験において10MPa未満。
各実施例及び各比較例のそれぞれに対し、銅微粒子の性状、導電性インク組成物、導電性ペースト組成物に調製後の性能を踏まえ、実需要の観点から銅微粒子の製品としての総合的な4段階の評価(A,B,C,F)を行った。
A:銅微粒子の製品として最良である。
B:銅微粒子の製品として好ましい。
C:銅微粒子の製品として使用可能である。
F:銅微粒子の製品として使用できない。
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Figure 0007441570000002
Figure 0007441570000003
Figure 0007441570000004
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Figure 0007441570000008
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Figure 0007441570000010
[結果・考察]
導電性インク組成物に関し、実施例1、2、3の相違は第1溶液中のアセトンの量である。アセトン量の多い順に、平均粒径は細かくなり、また体積抵抗率(導電性)は向上する。特に、実施例2との対比からケトン化合物(アセトン)添加の有効性が認められる。また、実施例4、5より、アセトン以外のケトン化合物の使用によっても有効性が発揮される。
実施例6、7は溶液のpHの高低である。実施例7のように両溶液のpHの差が大きくなるほど、平均粒径は細かくなり、また体積抵抗率(導電性)は向上する。なお、実施例6の場合、第1溶液のpHの酸性度が低いため、実施例1と比較して相対的に平均粒径が大きく体積抵抗率が上昇した。
実施例8は第1溶液中の硫酸銅の量の変更であり、実施例9、10は第2溶液における還元剤の多少である。実施例9では実施例1との比較から還元剤であるヒドラジンの量が減少して還元反応は低下したと考えられる。逆に実施例10では還元剤であるヒドラジンの量を増やしたことにより還元反応が促進されたと考えられる。
実施例11は第2溶液のアミン化合物の種類の変更であり、実施例12は第2溶液のアミン化合物の量の変更である。実施例11からはアミン化合物の種類を変更するとしても一応の性能を発揮する。実施例12からはアミン化合物の量を増やすことにより反応性が増して性能向上が確認できる。また、実施例51のようにポリオールの使用例としても一定の性能を引き出すことができる。
比較例1、2、3はアミン化合物の種類、量の変更である。当該種類のアミン化合物であっても利用可能な銅微粒子をえることができた。ただし、比較例2、3では評価の低下が著しい。比較例4、5は第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差を減少させた例である。第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差が9よりも少なくなると、銅微粒子を析出させる還元反応が進みにくくなることが判明した。さらに、実施例1ないし12の結果から、pHの数値との差の上限は12.5と考えられる。併せて、第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差を広げるべく、第1溶液のpHは1ないし4の強酸性領域とすることが好ましい。
続いて、導電性ペースト組成物に関し、実施例13、14、15は第1溶液中のアセトンの量である。アセトン量の多い順に、平均粒径は細かくなり、また体積抵抗率(導電性)は向上する。特に、実施例2との対比からケトン化合物(アセトン)添加の有効性が認められる。また、実施例16、17より、アセトン以外のケトン化合物の使用によっても有効性が発揮される。
実施例18、19は溶液のpHの高低である。実施例19のように両溶液のpHの差が大きくなるほど、平均粒径は細かくなり、また体積抵抗率(導電性)は向上する。
実施例20は第1溶液中の硫酸銅の量の変更であり、実施例21、22は第2溶液における還元剤の多少である。実施例23は第2溶液のアミン類の種類の変更である。実施例21では実施例13との比較から還元剤であるヒドラジンの量が減少して還元反応は低下したと考えられる。逆に実施例22では還元剤であるヒドラジンの量を増やしたことにより還元反応が促進されたと考えられる。実施例23のようにアミン類の使用可能な種類も拡張可能である。
比較例6、7、8は、溶液pHの変更、第2溶液のアミン類の不使用である。これらから、銅の微粒子の調製自体が不能、または極端に大きな粒子しか得ることができない。このことからも、さらに、実施例13ないし23の結果から、pHの数値との差の上限は12.5と考えられる。併せて、第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差を広げるべく、第1溶液のpHは1ないし4の強酸性領域とすることが好ましい。
実施例36、37は溶液のpHの高低である。実施例36のようにpHが低い第2溶液では還元反応が進まず、未反応物により接合性と導電性が著しく悪い。対して実施例37のように両溶液のpHの差が大きくなるほど、平均粒径は細かくなり、また接合性と導電性は向上する。第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差が10よりも少なくなると、銅微粒子を析出させる還元反応が進みにくくなることが判明した。さらに、実施例31ないし34の結果から、pHの数値との差の上限は12と考えられる。併せて、第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差を広げるべく、第1溶液のpHは1ないし4の強酸性領域とすることが好ましい
実施例38は第1溶液中の硫酸銅の量の変更であり、実施例39、40は第2溶液における還元剤の多少である。実施例39では実施例31との比較から還元剤であるヒドラジン量の減少により還元力は低下したと考えられる。逆に実施例40では還元剤であるヒドラジンの量を増やしたことにより、過剰なヒドラジンが副反応によりアンモニアとなりそれが銅を腐食して実施例41に比べて接合性の低下がみられたと考えられる。
実施例41、42は第2溶液のグリセリンのグリセリン多量体への変更であり、実施例44は第2溶液のグリセリンの量の変更である。実施例41、42からはグリセリン多量体へ変更するとしても一定の性能を発揮する。実施例44からはグリセリンの量を増やすことにより過剰なグリセリンが反応を阻害し評価結果の低下が見られた。
実施例43および比較例2、3、4はポリオールの種類の変更である。当該種類のポリオールであっても利用可能な銅微粒子をえることができた。ただし、比較例2、3、4では評価の低下がみられた。
比較例11は第2溶液のポリオールの不使用である。これらから、銅の微粒子の調製自体が不能、または極端に大きな粒子しか得ることができない。第1溶液と第2溶液の両溶液のpHの数値の差を広げるべく、第1溶液のpHは1ないし4の強酸性領域とすることが好ましい。
導電性インク組成物及び導電性ペースト組成物の各実施例及び各比較例の結果から、析出する銅微粒子の平均粒径は50ないし500nm、好ましくは50ないし300nm、さらに好ましくは50ないし200nmの平均粒径である。加えて、第1溶液と第2溶液の両溶液の反応時の発熱の影響を考慮して、両溶液は10ないし100℃の温度に調温することが好ましい。
各実施例における導電性インク組成物の硬化後の接着性と体積抵抗率の結果、及び導電性ペースト組成物の硬化後のせん断接着強さと体積抵抗率の結果から、銅微粒子は樹脂へ分散されやすく、導電性の材料として好例である。

Claims (9)

  1. 水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、
    水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、
    前記第1溶液と前記第2溶液とを混合して平均粒径が50~500nmの銅微粒子を析出させる混合工程と、を備える
    ことを特徴とする銅微粒子の製造方法。
  2. 前記ケトン化合物がアセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンから選択される請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  3. 前記アミン化合物がエチレンジアミン、またはトリエタノールアミンから選択される請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  4. 前記還元剤がヒドラジン、またはヒドラジン化合物から選択される請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  5. 前記pH調整剤が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水から選択される請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  6. 前記混合工程における前記第1溶液と前記第2溶液との混合に際して、前記第1溶液と前記第2溶液は10~100℃の温度に維持される請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  7. 前記第1溶液のpHの数値と前記第2溶液のpHの数値との差は、9~12.5である請求項1に記載の銅微粒子の製造方法。
  8. 水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、
    水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、
    前記第1溶液と前記第2溶液とを混合して平均粒径が50~500nmの銅微粒子を析出させる混合工程と、
    前記銅微粒子を有機溶剤に添加する溶剤添加工程と、を備える
    ことを特徴とする銅微粒子含有ペーストの製造方法。
  9. 水性溶媒に銅化合物、ケトン化合物を添加してpHを1~4の範囲とする第1溶液を調製する第1溶液調製工程と、
    水性溶媒に還元剤、アミン化合物、及びpH調整剤を添加してpHを10~15の範囲とする第2溶液を調製する第2溶液調製工程と、
    前記第1溶液と前記第2溶液とを混合して平均粒径が50~500nmの銅微粒子を析出させる混合工程と、
    前記銅微粒子をインク樹脂に添加するインク樹脂添加工程と、を備える
    ことを特徴とする銅微粒子含有インクの製造方法。
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