JP7438781B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、接続用端子を有する配線基板およびその製造方法に関する。
半導体素子等の電子部品が搭載される配線基板として、例えば、セラミック、ガラスなどの非導電性材料で形成されている絶縁基板と、絶縁基板上に金属などの導電性材料を用いて形成されている外部接続用の接続用端子(接続パッドとも呼ばれる)とを備えているものがある。
また、絶縁基板上に配置されている各接続パッドの外周部には、基板に対する接続パッドの密着強度を向上させるために、接続パッドの外周部分を覆うように絶縁性の材料で形成された被覆層を設けることが提案されている。例えば、特許文献1には、表面にメタライズパターンを有するセラミック基板のメタライズ上にセラミックペーストを塗布することで、メタライズ部を強化する方法が開示されている。
特開平9-260813号公報
接続用端子を有する配線基板は、平坦な板状の形状のものに限定はされず、その用途に応じて種々の複雑な形状を有している。すなわち、配線基板の中には、例えば、キャビティ構造、ノッチ構造などのように、基板内に穴(開口部)、段差、切り込みなどが形成されているものもある。このような複雑な形状を有している配線基板において、接続用端子の外周に絶縁性材料の被覆層を形成すると、その製造過程における乾燥工程時などに導電性材料と非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、クラック、ひび割れなどが発生することがある。このようなクラックおよびひび割れは、複数の穴、段差、および切り込みなどが互いに近接して配置されている場所で特に起こりやすい。
そこで、本発明では、複雑な形状を有している配線基板の製造過程においてクラックなどの発生を抑制することのできる配線基板の製造方法および配線基板を提供することを目的とする。
本発明の一局面にかかる配線基板の製造方法は、セラミックシートの第1面に少なくとも2つの開口部を形成する開口部形成工程と、前記セラミックシートの前記第1面に、導電性ペーストによって少なくとも1つの接続用端子を形成する端子形成工程と、前記端子形成工程の後に、前記導電性ペーストを乾燥する第1乾燥工程とを含む。この配線基板の製造方法において、前記第1面上における、隣り合う2つの前記開口部の内周縁同士を最短で結んだときの長さをXとし、前記長さXの中心位置と前記接続用端子とを最短で結んだときの長さをYとすると、前記開口部形成工程および前記端子形成工程の少なくとも何れかにおいて、前記長さYが前記長さXよりも大きくなるように、前記開口部および前記接続用端子の少なくとも何れかを形成する。
上記の製造方法によれば、セラミックシート上において、隣り合う2つの開口部の内周縁同士が比較的近接している箇所(このような箇所を、狭幅部と呼ぶ)から、接続用端子を所定距離以上離して形成することができる。これにより、接続用端子を形成している導電性材料とセラミックシートなどを形成している非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、第1乾燥工程において、セラミックシートの狭幅部周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
上記の本発明の一局面にかかる配線基板の製造方法は、前記接続用端子の外周部を覆うように、絶縁性ペーストによって被覆部を形成する被覆部形成工程と、前記被覆部形成工程の後に、前記絶縁性ペーストを乾燥する第2乾燥工程とをさらに含んでもよい。そして、前記第1面上における、前記長さXの中心位置と前記被覆部の外縁とを最短で結んだときの長さをY2とすると、前記被覆部形成工程において、前記長さY2が前記長さXよりも大きくなるように、前記被覆部を形成してもよい。
上記の製造方法によれば、複数の開口部を有するセラミックシートに存在する狭幅部から、被覆部の外縁を所定距離以上離して形成することができる。これにより、接続用端子を形成している導電性材料とセラミックシートおよび被覆部などを形成している非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、第2乾燥工程において、セラミックシートの狭幅部周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
また、本発明のもう一つの局面にかかる配線基板は、絶縁基板と、少なくとも1つの接続用端子とを備えている。前記絶縁基板は、第1面に、第1開口部と、前記第1開口部と隣り合う第1切欠部又は第2開口部とを有する。前記少なくとも1つの接続用端子は、前記絶縁基板の前記第1面に設けられている。この配線基板において、前記第1面における、前記第1開口部の内周縁と前記第1切欠部の内周縁との間、又は前記第1開口部の内周縁と前記第2開口部の内周縁との間を最短で結んだときの長さをXとし、前記長さXの中心位置と前記接続用端子とを最短で結んだときの長さをYとすると、前記長さYは、前記長さXよりも大きくなっている。
上記の構成によれば、長さYを長さXよりも大きくすることで、複数の開口部を有する配線基板、あるいは開口部および切欠部を有する配線基板において、配線基板に存在する狭幅部周辺のクラックやひび割れなどの発生を低減させることができる。
上記の本発明のもう一つの局面にかかる配線基板は、前記接続用端子の外周部を覆う絶縁性の被覆部をさらに有していてもよい。そして、前記長さXの中心位置と前記被覆部の外縁とを最短で結んだときの長さをY2とすると、前記長さY2は、前記長さXよりも大きくなっていてもよい。
上記の構成によれば、接続用端子の外周に被覆部が設けられている配線基板において、長さY2を長さXよりも大きくすることで、配線基板に存在する狭幅部周辺のクラックやひび割れなどの発生をより確実に低減させることができる。
本発明の一局面にかかる配線基板の製造方法によれば、複雑な形状を有している配線基板の製造過程においてクラックなどの発生を抑制することができる。また、本発明のもう一つの局面にかかる配線基板によれば、基板上にクラックなどが発生することを低減させることができる。
本発明の一実施形態にかかる配線基板の外観構成を示す斜視図である。 図1に示す配線基板を構成する絶縁基板の材料となるセラミックシートの構成を示す平面図である。 図2に示すセラミックシートに形成されている接続パッドの構成の一例を示す断面模式図である。 図2に示すセラミックシートにおける狭幅部周辺を拡大して示す模式図である。この図は、セラミックシート上に形成される接続パッドと各開口部との位置関係を説明するための図である。 図4に示すセラミックシートとは異なる構成のセラミックシート上に形成される接続パッドと各開口部との位置関係を説明するための模式図である。 図1に示す配線基板における狭幅部周辺を拡大して示す模式図である。この図は、配線基板上に形成される接続ピンと開口部および切欠部との位置関係を説明するための図である。 図2に示すセラミックシートにおける狭幅部周辺を拡大して示す模式図である。この図は、セラミックシート上に形成される被覆部と各開口部との位置関係を説明するための図である。 変形例にかかる配線基板の外観構成を示す平面図である。 図8に示す配線基板における狭幅部周辺を拡大して示す模式図である。この図は、配線基板上に形成される接続ピンと各開口部との位置関係を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施形態では、本発明にかかる配線基板の一例である配線基板1を例に挙げて説明する。配線基板1は、複数の接続ピン(接続用端子)13を有しており、各種電子機器などの配線基板として利用される。
(配線基板の概略構成)
図1には、配線基板1の構成を示す。配線基板1は、その用途に応じて様々な形状に成形され得る。例えば、本実施形態では、配線基板1は、上面視で略正方形の環状の外形を有している。すなわち、配線基板1には、その中央部に開口部(第1開口部)11が形成されている。
また、配線基板1の外周部の所定位置には、上面(第1面)側が切り欠かれた切欠部(第1切欠部)12が形成されている。図1に示す例では、上面視で略正方形状の外形を有する配線基板1の4つの端辺の略中央部に、切欠部12がそれぞれ形成されている。
配線基板1は、複数の絶縁基板21(具体的には、絶縁基板21a・21b・21c・21d)を有している。絶縁基板21は、主成分としてセラミック材料を含んでいる。ここで主成分とは、絶縁基板21の組成を重量%(重量比)で見たときに、含有割合の最も多い成分のことをいう。絶縁基板21は、例えば、アルミナ(Al)を含有するセラミック、LTCC(ガラス-セラミック)などの絶縁材料によって形成されている。複数の絶縁基板21は、それぞれ1枚のセラミックシートから形成される。言い換えると、配線基板1は、絶縁材料からなる複数のセラミックシートが積層されて形成されている。図1に示す例では、配線基板1は、4枚の絶縁基板21の積層構造を有しているが、積層されるセラミックシートの数は4個に限定されない。別の実施態様では、配線基板1は、1枚の絶縁基板21のみで形成されていてもよい。
複数の接続ピン13・13・・・は、配線基板1の最上部に位置する絶縁基板21aの上面(第1面)上に配置されている。接続ピン13の配置場所は、配線基板1の用途に応じて適宜決めることができる。接続ピン13は、導電性材料で形成されている。具体的には、接続ピン13は、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、またはマンガン(Mn)などの金属材料、あるいはこれらの金属材料を主成分とする合金材料によって形成されている。接続ピン13を形成するための合金材料としては、例えば、コバール(NiCoFe合金)などが用いられる。また、接続ピン13は、これらの金属材料に加えてガラス、アルミナ等の無機材料を含むものであってもよい。
各接続ピン13は、絶縁基板21aの上面(第1面)に設けられた接続パッド(接続用端子)33上に配置されている。接続パッド33は、導電性材料のペースト(導電性ペースト)で形成されている。具体的には、接続パッド33は、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、金(Au)、白金(Pt)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、またはマンガン(Mn)などの金属材料、あるいはこれらの金属材料を主成分とする合金材料によって形成されている。また、接続パッド33は、これらの金属材料に加えてガラス、アルミナ等の無機材料を含むものであってもよい。これらの導電性材料のペーストは、例えば、メタライズ層、めっき層、蒸着層などの形態で絶縁基板21上に設けられている。
接続パッド33が、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)などのメタライズ層からなる場合、接続パッド33は、これらの金属の粉末を有機溶剤およびバインダとともに混練して作製した金属ペースト(導電性ペースト)を、絶縁基板21となるセラミックシート41のうち第1面となる表面に所定パターンに塗布して同時焼成することによって形成することができる。金属ペーストの塗布は、例えば、スクリーン印刷などの従来公知の印刷法によって行なうことができる。
図2には、配線基板1の上面(第1面)を構成するセラミックシート41の上面の構成を示す。セラミックシート41は、配線基板1の上面を形成する絶縁基板21aとなる。セラミックシート41には、第1開口部31、複数の第2開口部32、および複数の接続パッド33などが形成されている。なお、配線基板1の上面を構成するセラミックシート41以外のセラミックシートの構成については、従来公知のセラミックシートと同様の構成が適用できる。
セラミックシート41は、焼成前または焼成後に外縁部22bが切り取られる。図2では、焼成前または焼成後に切断される切断線22を破線で示している。この切断線22で囲まれた領域が、配線基板1の基板要素を構成する基板要素領域22aとなる。第1開口部31、複数の第2開口部32、および複数の接続パッド33は、基板要素領域22a内に形成されている。なお、1枚のセラミックシート41には、配線基板1の基板要素を構成する基板要素領域22aが複数形成されていてもよい。
第1開口部31は、配線基板1の開口部11に対応する位置に形成されている。図2に示す例では、第1開口部31は、基板要素領域22aの中央部に形成されている。第2開口部32は、配線基板1の切欠部12に対応する位置に形成されている。図2に示すように、第2開口部32は、基板要素領域22aと外縁部22bとに跨って形成されている。切断線22でセラミックシート41の外縁部22bが切り取られることで、第2開口部32から切欠部12が形成される。
接続パッド33は、各接続ピン13の配置位置に対応する位置に形成されている。上述したように、接続パッド33は、導電性材料のペーストで形成される。
上記のような構成を有するセラミックシート41は、1枚の状態、あるいは他のセラミックシート上に積層された状態で、焼成される。これにより、絶縁基板21を有する配線基板1が形成される。セラミックシート41の外縁部22bは、焼成前に切り取られてもよいし、焼成後に切り取られてもよい。
なお、本実施形態では、接続パッド33はピンパッドの形態を有しているが、別の実施態様では、接続パッド33は、BGA(Ball Grid Allay)パッド、LGA(Land Grid Array)パッド、PGA(Pin Grid Array)パッドなどであってもよい。
また、接続パッド33の外周部には、絶縁性材料で形成された被覆部34が設けられていてもよい。図3には、接続パッド33の外周に被覆部34が設けられている構成例を示す。図3に示すように、被覆部34は、接続パッド33の外縁部を覆うように設けられている。被覆部34は、例えば、ペースト状の絶縁材料を所定のパターンに塗布することによって形成することができる。このような被覆部34が設けられていることで、接続パッド33の表面を保護することができる。また、被覆部34が設けられていることで、基板表面に対する接続パッド33の密着強度を高めることができる。
本実施形態では、複数の絶縁基板21の積層構造を有する配線基板1の最上層の絶縁基板21aの表面に接続ピン13を設ける構成について説明したが、本発明の構成はこれに限定されない。本発明の別の実施態様では、接続ピン13は、配線基板1の最下層の絶縁基板21dの表面に設けられていてもよい。さらに別の実施態様では、接続ピン13は、配線基板1の側面に設けられていてもよい。
(配線基板の製造方法)
続いて、配線基板1の製造方法について説明する。配線基板1は、1つまたは複数の絶縁基板21を有している。各絶縁基板21は、セラミックシートから形成される。配線基板1の材料となる各セラミックシートのうち、配線基板1の上面(第1面)を構成するセラミックシート41には、接続パッド33が形成される。それ以外のセラミックシートには、接続パッドは形成されず、所定形状の導電パターンが形成される。セラミックシート41以外のセラミックシートから配線基板1を製造する製造方法は、従来公知の製造方法が適用できる。そこで、以下では、セラミックシート41から形成される配線基板1の製造方法を中心に説明する。
配線基板1の製造方法は、少なくとも以下の各工程を含む。
(1)開口部形成工程
(2)端子形成工程
(3)第1乾燥工程
上記(1)の開口部形成工程では、セラミックシート41の上面(第1面)に各開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)を形成する。この開口部形成工程は、従来公知のセラミックシートの打ち抜き加工を用いて行うことができる。
上記(2)の端子形成工程では、セラミックシート41の上面(第1面)に、導電性ペーストによって接続パッド(接続用端子)33を形成する。
上記(2)の端子形成工程の後に、上記(3)の第1乾燥工程が行われる。この第1乾燥工程では、例えば、50℃以上150℃以下の温度でセラミックシート41を加熱し、上面(第1面)に形成された導電性ペーストを乾燥させる。
また、接続パッド33の外周部に被覆部34を形成する場合には、上記(1)から(3)の各工程に加えて、以下の各工程をさらに含んでもよい。
(4)被覆部形成工程
(5)第2乾燥工程
上記(4)の被覆部形成工程では、接続パッド33の外周部を覆うように、絶縁性ペーストによって被覆部34を形成する(図3参照)。絶縁性ペーストは、例えば、アルミナ(Al)を含有するセラミック、LTCC(ガラス-セラミック)などの絶縁材料の粉末を、有機溶剤およびバインダなどとともに混練して作製することができる。絶縁性ペーストは、例えば、スクリーン印刷などの従来公知の印刷法によって、セラミックシート41の所定の箇所に塗布される。これにより、所定の形状を有する被覆部34を形成することができる。
上記(4)の被覆部形成工程の後に、上記(5)の第2乾燥工程が行われる。この第2乾燥工程では、例えば、50℃以上150℃以下の温度でセラミックシート41を加熱し、上面(第1面)に形成された絶縁性ペーストを乾燥させる。
以上の各工程を経て形成されたセラミックシート41、および従来公知の方法で所定形状の金属層が印刷されたその他のセラミックシートは、その後、所定の順序で積層され、圧着される。圧着後のセラミックシートの積層体は、切断線22に沿って切断される。これにより、各セラミックシートの外縁部22bが切り取られる。また、1つのセラミックシートの積層体に、複数の基板要素領域22aが含まれている場合には、個々の基板要素領域22aに分割される。
その後、セラミックシートの積層体は、焼成され、配線基板が得られる。焼成後の配線基板の表面には、メッキ処理が施される。これにより、接続パッド33の表面に金属メッキ層が形成される。その後、接続パッド33に導電性を有する金属ピンなどが取り付けられ、接続ピン13が形成される。
なお、積層体の切断工程と、焼成工程とは、逆の順序で行われてもよい。また、メッキ処理は、接続パッド33に金属ピンを取り付けた後に行われてもよい。これにより、金属ピンを含む接続ピン13の表面に全体に、金属メッキ層を形成することができる。
(配線基板における開口部又は切欠部と接続パッドとの位置関係)
上述の方法で製造される配線基板1は、2つ以上の開口部(あるいは、合計で2つ以上の開口部および切欠部)を有している。このような配線基板1には、2つの開口部(あるいは、開口部と切欠部)が互いに近接して配置されている場合がある。これにより、配線基板1または製造途中のセラミックシート41には、基板またはシート内に、幅の比較的狭い部分が形成される場合がある。
このような幅の狭い部分を狭幅部と呼ぶ。図2に示す例では、第1開口部31と複数の第2開口部32の一つとの間に形成された狭幅部を、狭幅部38として示している。狭幅部38は、上述の配線基板1の製造方法における(1)開口部形成工程で形成される。その後、(2)端子形成工程において、狭幅部38を有するセラミックシート41上に、導電性ペーストによって接続パッド33が形成される。
そして、(3)第1乾燥工程においてセラミックシート41上の導電性ペーストを乾燥させると、導電性材料とセラミックシート41を構成する非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、クラック、ひび割れなどが発生することがある。このようなクラック、ひび割れは、例えば、狭幅部38などのように、セラミックシート41における幅の比較的狭い部分(例えば、隣り合う2つの開口部の内周縁同士を最短で結んだときの長さXが5mm以下の部分)においてより発生しやすい。
そこで、本実施形態では、乾燥工程におけるセラミックシートの破損の可能性を低減させるために、セラミックシート41における各開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)と接続パッド33との位置関係を以下のように規定している。
図4には、セラミックシート41の狭幅部38周辺(図2における一点鎖線で囲まれた部分)を拡大して示す。図4では、被覆部34の図示は省略している。ここで、セラミックシート41の各部分の長さXおよびYは、以下の方法で決定される。
長さXは、セラミックシート41の上面(第1面)上における、隣り合う2つの開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)の内周縁同士を最短で結んだときの長さとする。また、長さYは、長さXの中心位置Cと接続パッド33(具体的には、接続パッド33の外縁)とを最短で結んだときの長さとする。
なお、図4に示すように、第1開口部31および第2開口部32において互いに最も近接する内周縁を含む各辺が互いに平行に延びている場合には、隣り合う2つの開口部の内周縁同士の距離は、狭幅部38の全領域にわたって最短の長さXとなる。このような場合には、長さXを有する狭幅部38において、接続パッド33から最も近い位置における長さXの中心位置をCとする。
図5には、別の例として、セラミックシート41に形成されている第2開口部32が円形の場合の構成を示す。図5に示す例では、セラミックシート41の上面(第1面)上における、隣り合う2つの開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)の内周縁同士を最短で結んだときの長さXは、特定の一か所の長さとして決定することができる。このときの長さYは、長さXの中心位置Cと接続パッド33(具体的には、接続パッド33の外縁)とを最短で結んだときの長さとなる。
そして、各開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)が形成されているセラミックシート41上に接続パッド33を形成する場合には、長さYが長さXよりも大きくなるような位置関係で接続パッド33を形成する。すなわち、本実施形態にかかる配線基板1の製造方法では、(1)開口部形成工程および(2)端子形成工程の少なくとも何れかにおいて、長さYが長さXよりも大きくなるように、各開口部および接続パッドの少なくとも何れかを形成する。
長さXおよび長さYをこのように規定することで、第1乾燥工程においてセラミックシート41の狭幅部38周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
なお、セラミックシート41は、乾燥工程および焼成工程などを経ることによって収縮する。すなわち、セラミックシートあるいはセラミックシートの積層体から得られる配線基板1の寸法は、材料となるセラミックシートの寸法よりも小さい。しかし、各部分における寸法の収縮率は同じである。したがって、セラミックシート41から形成される配線基板1においても、長さXおよび長さYの関係は、上述のセラミックシート41の場合と同様の関係となる。
例えば、図6に示す配線基板1の場合、最上部の絶縁基板21aの上面における、開口部11の内周縁と切欠部12の内周縁との間を最短で結んだときの長さをXとし、長さXの中心位置Cと接続ピン13(具体的には、接続パッド33の外縁)とを最短で結んだときの長さをYとすると、長さYは、長さXよりも大きくなっている。
配線基板1において、長さXは、例えば、0.4mm以上5mm以下とすることができる。また、配線基板1において、長さYは、例えば、0.8mm以上10mm以下とすることができる。このような配線基板1において、長さXおよび長さYは、Y≧2×Xとなっていることが好ましい。これにより、乾燥工程時のセラミックシートのひび割れをより確実に抑えることができる。
続いて、接続パッド33の外周部に被覆部34が設けられている場合のセラミックシート41における各開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)と被覆部34との位置関係について、図7などを参照しながら説明する。
図7には、セラミックシート41の狭幅部38周辺(図2における一点鎖線で囲まれた部分)を拡大して示す。図7に示すように、長さXの中心位置Cと被覆部34の外縁34aとを最短で結んだときの長さを、長さY2とする。ここで、被覆部34の外縁34aとは、図3の断面模式図に示すように、セラミックシート41の上面に盛り上がるように設けられた被覆部34の最下部を意味する。また、長さXは、上述の方法で決定することができる。
各開口部(例えば、第1開口部31および第2開口部32)および接続パッド33が形成されているセラミックシート41上の接続パッド33の外周部に被覆部34を形成する場合には、長さY2が長さXよりも大きくなるような位置関係で被覆部34を形成することが好ましい。すなわち、本実施形態にかかる配線基板1の製造方法では、(4)被覆部形成工程において、長さY2が長さXよりも大きくなるように、被覆部34を形成することが好ましい。
長さXおよび長さY2をこのように規定することで、第2乾燥工程においてセラミックシート41の狭幅部38周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
上述したように、セラミックシート41は、乾燥工程および焼成工程などを経ることによって収縮する。しかし、各部分における寸法の収縮率は同じである。したがって、セラミックシート41から形成される配線基板1においても、長さXおよび長さY2の関係は、上述のセラミックシート41の場合と同様の関係となることが好ましい。
(変形例)
図8には、変形例にかかる配線基板101の上面(第1面)の構成を示す。配線基板101には、その中央部に略円形状の第1開口部111が形成されている。また、第1開口部111の外側の所定位置には、略四角形状の第2開口部112が複数個形成されている。
このように、変形例にかかる配線基板101の外形は、配線基板1の外形とは異なっている。配線基板101は、配線基板1と同様に複数のセラミックシートを積層して形成することができる。
配線基板101の上面(第1面)上には、複数の接続ピン13・13・・・が形成されている。接続ピン13の構成は、配線基板1の接続ピン13の構成と同様の構成が適用できる。
配線基板101には、第1開口部111と複数の第2開口部112の一つとの間に、幅の比較的狭い狭幅部が形成されている。図8に示す例では、第1開口部111と複数の第2開口部112の一つとの間に形成された狭幅部を、狭幅部138として示している。
図9には、配線基板101の狭幅部138周辺(図8における一点鎖線で囲まれた部分)を拡大して示す。図9では、被覆部34の図示は省略している。
図9に示す配線基板101において、セラミックシート41の上面(第1面)上における、隣り合う2つの開口部(例えば、第1開口部111および第2開口部112)の内周縁同士を最短で結んだときの長さを、長さXとする。また、図9に示す配線基板101において、長さXの中心位置Cと接続ピン13(具体的には、接続パッド33の外縁)とを最短で結んだときの長さを、長さYとする。
このような配線基板101において、長さYは、長さXよりも大きくなっている(すなわち、Y>X)。
図9に示す例では、隣り合う2つの開口部(すなわち、第1開口部111および第2開口部112)のうちの一方(すなわち、第1開口部111)の形状が円形であるため、隣り合う2つの開口部の内周縁同士の最短の長さXは、狭幅部138内の特定の一か所の長さとして決定することができる。
長さXおよび長さYをこのように規定することで、乾燥工程におけるセラミックシートの狭幅部138周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
(まとめ)
以上のように、本実施形態にかかる配線基板1の製造方法では、セラミックシート41に各開口部を形成する工程(開口部形成工程)および接続パッド33を形成する工程(端子形成工程)の少なくとも何れかにおいて、セラミックシート上で規定される長さYが長さXよりも大きくなるように、開口部および接続パッド33の少なくとも何れかを形成する。
この製造方法によれば、セラミックシート41上において、隣り合う複数の開口部が比較的近い距離で配置されている箇所(例えば、各開口部の内周縁同士の最短距離が5mm以内の狭幅部)から、接続パッド33を所定距離以上離して形成することができる。これにより、接続パッド33を形成している導電性材料とセラミックシートなどを形成している非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、乾燥工程において、セラミックシートの狭幅部周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
また、本実施形態にかかる配線基板1の製造方法では、各開口部および接続パッド33が形成されているセラミックシート41上の接続パッド33の外周部に被覆部34を形成する工程(被覆部形成工程)において、セラミックシート上で規定される長さY2が長さXよりも大きくなるように、被覆部34を形成することが好ましい。
この製造方法によれば、隣り合う複数の開口部が比較的近い距離で配置されている箇所(例えば、各開口部の内周縁同士の最短距離が5mm以内の狭幅部)から、被覆部34の外縁34aを所定距離以上離して形成することができる。これにより、接続パッド33を形成している導電性材料とセラミックシートおよび被覆部などを形成している非導電性材料との熱収縮率の差に起因して、乾燥工程において、セラミックシートの狭幅部周辺にクラックやひび割れなどが発生する可能性を低減させることができる。
また、この製造方法によって得られる配線基板1では、被覆部34が形成されている領域は、接続パッド33の外周部周辺の比較的狭い領域に限定される。そのため、被覆部34の材料となるアルミナなどの絶縁性ペーストの使用量を減らすことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
1 :配線基板
11 :開口部(第1開口部)
12 :切欠部(第1切欠部)
13 :接続ピン
21 :絶縁基板
31 :第1開口部
32 :第2開口部
33 :接続パッド(接続用端子)
34 :被覆部
34a :(被覆部34の)外縁
41 :セラミックシート
101 :配線基板
111 :第1開口部
112 :第2開口部

Claims (2)

  1. 第1面に、第1開口部と、前記第1開口部と隣り合う第1切欠部とを有する絶縁基板と、
    前記絶縁基板の前記第1面において、前記第1切欠部の内周縁の外側に設けられている少なくとも1つの接続用端子と
    を備え、
    前記第1面における、前記第1開口部の内周縁と前記第1切欠部の内周縁との間を最短で結んだときの長さをXとし、
    前記長さXの中心位置と前記接続用端子とを最短で結んだときの長さをYとすると、
    前記長さYは、前記長さXよりも大きい、配線基板
  2. 前記接続用端子の外周部を覆う絶縁性の被覆部をさらに有し、
    前記長さXの中心位置と前記被覆部の外縁とを最短で結んだときの長さをY2とすると、
    前記長さY2は、前記長さXよりも大きい、
    請求項1に記載の配線基板
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