JP7438249B2 - 光ファイバコードおよびその製造方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 (1)販売した場所 佐鳥電機株式会社(東京都港区港南5-4-30 コムシス品川港南ビル1F 日本コムシス株式会社) 販売日 令和3年2月25日 (他82件へ販売)
本発明は光ファイバコードおよびその製造方法に関する。
光ファイバによるアクセス網の発達に伴い、光配線の需要が拡大している。架空や地下、宅内引き込み等には、保守や配線切り替えの必要性等から、光コネクタ接続が多く導入されており、光ファイバケーブルと光コネクタとを備える光ファイバコードが広く使用されている。
ここで、光ファイバケーブルとしては、従来、複数の光ファイバ心線を並列に配置してテープ状にし、これをスロット内部に収容したテープスロット構造の光ファイバケーブルが広く使用されている。また、このような光ファイバケーブル中の光ファイバ心線と光コネクタとを接続した光ファイバコードとして、光ファイバケーブル中のテープ心線をスロットから分離して細径のコード状に変換する細径変換部や、多心コード中のテープ心線を単心に分岐させ、光コネクタ付きの単心コードに変換させる単心コード変換部を有するもの等が知られている。
多心コードを複数の単心コードに変換する単心コード変換部としては、多数のケーブル心を多心コードから取り出して単心に分岐させ、各単心をそれぞれ分岐コードに収容した後、接続部を収縮チューブ等で保護した構造が知られている(特許文献1等)。
一方、光ファイバケーブルを細径のコード(多心コード)に変換する細径変換部としては、図9に示すように、光ファイバケーブル100からテープ心線102を引き出し、テープ心線102をパイプコード104内に収容した後、光ファイバケーブル100の端部およびパイプコード104の端部を筒状部材106で固定した構造が知られている。
特許第6609577号公報
図9の細径変換部では、光ファイバケーブル100とパイプコード104との間にテープ心線102が剥き出しになる領域が生じる。当該細径変換部では、剥き出しになったテープ心線102を筒状部材106で覆って保護しているものの、筒状部材106の内部では、テープ心線102が宙に浮いた状態となっている。そのため、外部の振動等によって、テープ心線102が振動しやすく、光損失等が生じやすい、という課題があった。
本発明の主な目的は、細径変換部で光損失が生じ難い光ファイバコードおよびその製造方法を提供することにある。
本発明者らが上記課題を解決するため技術的検討を重ねたところ、細径変換部において、テープ心線を2つのチューブで挟み込んで固定すると、剥き出しのテープ心線が振動し難く、光損失が生じ難くなることが明らかとなった。
すなわち本発明の一態様によれば、
少なくとも1枚のテープ心線をスペーサのスロットに保持したケーブル部と、
前記テープ心線を収容した少なくとも1本のパイプコードを含むコード部と、
前記ケーブル部と前記コード部との間に配置された細径変換部とを備え、
前記細径変換部が第1チューブと第2チューブとによる2重管構造を有しており、
前記細径変換部では、前記テープ心線が前記第1チューブと前記第2チューブとの間に配置され、
前記第1チューブと前記第2チューブとが熱収縮性を有するチューブで構成され、
前記第2チューブの内側が接着剤で充填されていることを特徴とする光ファイバコード提供される。
本発明の他の様態によれば、
少なくとも1枚のテープ心線をスペーサのスロットに保持したケーブル部と、
前記テープ心線を収容した少なくとも1本のパイプコードを含むコード部と、
前記ケーブル部と前記コード部との間に配置された細径変換部とを備える光ファイバコードの製造方法であって、
前記スペーサのスロットから前記テープ心線を分離するテープ心線分離工程と、
前記スペーサを第1チューブで被覆する第1チューブ被覆工程と、
前記テープ心線をパイプコードに収容するテープ心線収容工程と、
前記ケーブル部と前記コード部との間を第2チューブで被覆し、前記細径変換部を形成する第2チューブ被覆工程を有し、
前記第1チューブ被覆工程および前記第2チューブ被覆工程では、前記第1チューブおよび前記第2チューブとして熱収縮性を有するチューブを使用し、
前記第2チューブ被覆工程では、前記第2チューブの内側を接着剤で充填することを特徴とする光ファイバコードの製造方法が提供される。
本発明によれば、細径変換部で光損失が生じ難い光ファイバコードやその製造方法を提供できる。
光ファイバコードの概略図である。 図2Aは図1に示す光ファイバコードのファイバ部のA-A線での拡大断面図であり、図2Bはテープ心線の拡大断面図である。 図1に示す光ファイバコードのコード部のB-B線での拡大断面図である 光ファイバコードの細径変換部の内部構成を示す図であって外管(第2チューブ)を省略した状態の図である。 図1に示す光ファイバコードの細径変換部のD-D線での拡大断面図である。 光ファイバコードの製造方法のフローチャートである。 光ファイバコードの製造方法を説明する概略図である。 光ファイバコードの細径変換部の変形例を示す拡大断面図である。 図9Aは従来の細径変換部の概略斜視図であり、図9Bは当該細径変換部の概略断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態にかかる光ファイバコードについて説明し、その後、光ファイバコードの製造方法について説明する。
本明細書において数値範囲を示す「~」は下限値および上限値を当該数値範囲に含む意味を有している。
図1は本実施形態の光ファイバコード1の構成を示す概略図である。
図1に示すように、光ファイバコード1は、ケーブル部10と、コード部30と、これらの間に配置された細径変換部20とを有している。
コード部30の端部には、テープ心線を分岐し単心コード50に変換するための単心コード変換部40等が接続されており、単心コード50の先端には光コネクタ60が配置されている。これらは公知の単心コード変換部や、単心コード、光コネクタと同様である。ただし、本実施形態の光ファイバコード1は、ケーブル部10、細径変換部20およびコード部30を有していればよく、図1に示す構造に限定されない。
図2Aはケーブル部10の概略断面図(図1のA-A線での断面図)である。
ケーブル部10は、テープ心線12と、テープ心線12を保持するためのスペーサ14、およびスペーサ14を覆う外被16とを有しており、スペーサ14の中心にテンションメンバ18をさらに有している。ケーブル部10は、スペーサ14と外被16との間に、押巻き(図示せず)も有している。
ただし、ケーブル部10は、これら以外の構造を有していてもよく、例えば、必要に応じて外被16を引き裂くための引き裂き紐(図示せず)等をさらに有していてもよい。
図2Bはテープ心線12の拡大断面図である。
図2に示すように、テープ心線12は、複数(図2Aおよび図2Bでは4本)の単心被覆光ファイバ121a~121dが連結した構造を有している。単心被覆光ファイバ121a~121dは、単心の光ファイバ素線を1層または2層以上の樹脂で被覆した線状の部材であり、公知の単心被覆光ファイバと同様の構造を有している。テープ心線12は、単心被覆光ファイバ121a~121dの周囲に、これらを連結させるための被覆層122を有している。被覆層122は、単心被覆光ファイバ121a~121dどうしを樹脂で一括被覆した層である。
スペーサ14は、テープ心線12を保持するための部材であり、ケーブル部10の長さ方向に延在する柱状の部材である。スペーサ14は、その長さ方向に沿ってらせん状に形成された3本のスロット15(溝)を有しており、スロット15内にテープ心線12を収容している。つまり、テープ心線12は、ケーブル部10において、スペーサ14のスロット15に沿って、らせん状に配置されている。
ただし、スペーサ14の形状は当該形状に限定されず、例えばスロット15を1本のみ有していてもよい。本実施形態では、1本のスロット15に1枚のテープ心線12のみを収容しているが、各スロット15にそれぞれテープ心線12を収容していてもよいし、1本のスロット15に複数枚のテープ心線12を収容していてもよい。
外被16は、スペーサ14(押巻きを含む場合は押巻き)の外周に押し出し成型によって形成された、ポリエチレンや塩化ビニル等を含む層であり、公知の外被と同様である。
テンションメンバ18は、ケーブル部10を敷設時にかかる張力等から保護するための部材であり、ケーブル部10の長さ方向に延在する、鋼線や繊維強化プラスチック等を含む線状の部材である。テンションメンバ18も、公知のテンションメンバと同様である。
図3はコード部30の概略断面図(図1のB-B線での断面図)である。
図3に示すように、コード部30は主にパイプコード32から構成されている。パイプコード32は角パイプ33、補強繊維34および外被35を有している。角パイプ33および外被35は樹脂製の部材である。補強繊維34は、例えばアラミド繊維(ケブラ、登録商標)等から構成されている。角パイプ33の内部にはテープ心線12が収容されている。テープ心線12は1枚収容されてもよいし複数枚重ねて収容されてもよい。補強繊維34は角パイプ33の長さ方向に沿って縦添えされている。外被35はこれら角パイプ33および補強繊維34を被覆している。
図4は細径変換部20の内部構成を示す図である。
細径変換部20は、ケーブル部10とコード部30との間に配置され、ケーブル部10をコード部30に変換するための領域である。
図4に示すように、細径変換部20は、スペーサ14を含むスペーサ含有領域20Aと、スペーサ14を含まないスペーサ非含有領域20Bとに分割される。
細径変換部20のスペーサ含有領域20Aでは、ケーブル部10側から延在するスペーサ14と、スペーサ14の内部に配置されたテンションメンバ18と、スペーサ14を覆う第1チューブ22と、第1チューブ22の外側を通るテープ心線12と、コード部30側から延在し、第1チューブ22の外側に配置された角パイプ33および補強繊維34と、これらを覆う第2チューブ24(図1参照)と、が配置されている。
図5はスペーサ非含有領域20Bの断面図(図1のD-D線での断面図)である。
細径変換部20のスペーサ非含有領域20Bでは、ケーブル部10側から延在するテンションメンバ18と、これを覆う第1チューブ22と、コード部30側から延在するパイプコード32と、パイプコード32内に収容されたテープ心線12と、パイプコード32内に収容された角パイプ33および補強繊維34と、これらを覆う第2チューブ24と、が配置されている。
すなわち、細径変換部20は第1チューブ22と第2チューブ24との2重管構造を有しており、テープ心線12が第1チューブ22と第2チューブ24との間に配置されている。細径変換部20において各部材は詳細には以下のように配置されている。
図4に示すように、スペーサ含有領域20Aでは、ケーブル部10の外被16が除去されスペーサ14が露出しており、スペーサ14がその中途部からスペーサ非含有領域20Bにかけて第1チューブ22で被覆されている。
テープ心線12は、ケーブル部10側からコード部30側に延在する方向に沿って、スペーサ含有領域20Aでは第1チューブ22の外側を通りパイプコード32の角パイプ33の内部に収容され、スペーサ非含有領域20Bに至っている。
ケーブル部10側から延在するテンションメンバ18は、スペーサ含有領域20Aではスペーサ14内に配置され、スペーサ非含有領域20Bでは、スペーサ14から露出して第1チューブ22内に配置されている。
コード部30側から延在するパイプコード32は、スペーサ非含有領域20Bからスペーサ含有領域20Aにわたり配置され、角パイプ33および補強繊維34の先端がスペーサ含有領域20Aに突出し第1チューブ22の側面に当接するように配置されている。
コード部30側から延在する角パイプ33および補強繊維34は、スペーサ非含有領域20Bでは、パイプコード32の内部に設置され、スペーサ含有領域20Aでは、第1チューブ22の外側に露出した状態で設置されている。補強繊維34の露出部34aは第1チューブ22と角パイプ33とに挟まれる位置から角パイプ33の横側の位置にずらされ、補強繊維34の露出部34a、34bは第1チューブ22と第2チューブ24との間に挟持される。
一方、第1チューブ22は、スペーサ含有領域20Aでは、スペーサ14の端部を覆い、スペーサ非含有領域20Bでは、テンションメンバ18を覆うように配置されている。第1チューブ22のスペーサ非含有領域20Bの径は、スペーサ含有領域20Aの径より小さく、これらの間には段差構造が形成されている。パイプコード32の外被34は、当該段差構造に沿ってスペーサ非含有領域20B側に嵌合し、第1チューブ22の側面に当接するように配置されている。
このように、第1チューブ22の段差構造を利用してパイプコード32が配置されていると、細径変換部20の径が細くなる。パイプコード32をこのように配置すると、ケーブル部10側からコード部30側にかけてテープ心線12を略直線状に配置することができ、テープ心線12に張力がかかり難く、切断等が生じ難くなる。
第1チューブ22は熱収縮性のチューブであって内側に接着剤が充填されている。
第1チューブ22は1層のみからなるチューブであってもよく、2層以上が積層されたチューブであってもよい。例えば、第1チューブ22として、100~160℃程度で収縮する難燃性ポリオレフィンからなるチューブが使用され、このようなチューブの内部に接着剤が充填されたものが使用される。
なお、第1チューブ22は、スペーサ14やテンションメンバ18とは、密着するように形成されていることが好ましい。
一方、第2チューブ24は、ケーブル部10の端部、スペーサ14、第1チューブ22、テープ心線12およびパイプコード32を覆うように配置されている。
第2チューブ24も第1チューブ22と同様に、熱収縮性のチューブであって内側に接着剤が充填されている。
第2チューブ24は1層のみからなるチューブであってもよく、2層以上が積層されたチューブであってもよい。例えば、第2チューブ24として、100~160℃程度で収縮する難燃性ポリオレフィンからなるチューブが使用され、このようなチューブの内部に接着剤が充填されたものが使用される。
第2チューブ24は、各部材に密着するように配置されていることが好ましく、図5に示すように、第2チューブ24内に隙間なく接着剤が埋め込まれていることがより好ましい。接着剤で各部材が埋め込まれていると、細径変換部20に、水が外部から入り込み難くなる。補強繊維34が、接着剤となじむことで、パイプコード32が細径変換部20から引き抜かれ難くなる。
ここで、細径変換部20の外径は、ケーブル部10が含むテープ心線12の数や、コード部30が含むパイプコード32の数等に応じて異なるが、ケーブル部10の外径が10mm程度であれば、細径変換部20の外径は8~12mm程度でありほぼケーブル部10の外径と同等に細径化されている。
次に、光ケーブルコード1の製造方法について説明する。
図6は光ケーブルコード1の製造方法のフローチャートを示し、図7A~図7Eは光ケーブルコード1の製造方法の概略図を示す。
当該製造方法ではまず、図7Aに示すように、テープ心線12、スペーサ14、外被16およびテンションメンバ18を含むケーブル部10を一定の位置で切断し、当該切断部から外被16および押巻き(図示せず)の一部を除去する(外被除去工程S101)。
その後、図7Bに示すように、外被16を除去した領域のスペーサ14からテープ心線12を分離する(テープ心線分離工程S102)。このとき、テープ心線12を分離後、スペーサ14を一定の長さで切断しテンションメンバ18を露出させる。
その後、図7Cに示すように、外被16を除去した領域のスペーサ14およびテンションメンバ18を第1チューブ22で被覆する(第1チューブ被覆工程S103)。このとき、第1チューブ22がスペーサ14の先端より突出するように、スペーサ14を第1チューブ22で被覆する。
第1チューブ22でスペーサ14を被覆する方法は特に制限されず、第1チューブ22の種類に応じて適宜選択される。ここでは第1チューブ22が熱収縮性を有するチューブであり、第1チューブ22を、スペーサ14およびテンションメンバ18を覆うように配置し、加熱によって収縮させ、第1チューブ22とスペーサ14等とを密着させる。第1チューブ22とスペーサ14やテンションメンバ18との間には、接着剤が充填されており、これらが密着する。
このとき、スペーサ14を有さない領域(スペーサ非含有領域20B)の径が、スペーサ14を有する領域(スペーサ含有領域20A)の径より小さくなるように、第1チューブ22を密着させる。つまり、スペーサ含有領域20Aとスペーサ非含有領域20Bとの間に段差構造を形成する。
その後、パイプコード32を別途準備し、パイプコード32から外被35を除去して角パイプ33および補強繊維34を露出させ、図7Dに示すように、スペーサ14から分離したテープ心線12を、パイプコード32の角パイプ33内に収容する(テープ心線収容工程S104)。
この場合、外被35の先端が、スペーサ14の先端より突出している第1チューブ22の側面に当接するように、パイプコード32を配置することが好ましい。上述の第1チューブ被覆工程S103で、スペーサ含有領域20Aとスペーサ非含有領域20Bとの間に、段差構造が設けられており、この段差構造を利用して、外被35を当該段差構造に嵌合させ配置する。このとき、パイプコード32の端部が、第1チューブ22やテンションメンバ18によって支持されるため、細径変換部20の強度が高まりやすい。このような段差を利用してパイプコード32を配置すると、テープ心線12をパイプコード32内に収容した際に、テープ心線12を略直線状にすることができ、テープ心線12に張力がかかり難く、切断等が生じ難くなる。
テープ心線収容工程S104では併せて、補強繊維34の露出部34aが第1チューブ22と角パイプ33との間に挟まれて配置されるため、露出部34aをその位置から角パイプ33の横側にずらす。
なお、テープ心線収容工程S104では、パイプコード32と第1チューブ22との位置がずれないように、これらを接着剤等によって仮固定してもよい。
その後、図7Eに示すように、ケーブル部10の端部、スペーサ14、第1チューブ22、テープ心線12およびパイプコード32の端部を第2チューブ24で被覆し、細径変換部20を形成する(第2チューブ被覆工程S105)。
第2チューブ24で第1チューブ22やパイプコード32等を被覆する方法は特に制限されず、第2チューブ24の種類に応じて適宜選択される。第2チューブ24は熱収縮性を有するチューブであり、第2チューブ24を、第1チューブ22やパイプコード32を覆うように配置し、加熱する。第2チューブ24と第1チューブ22等との間には、接着剤が充填されており、これらの間に隙間がなく、隅々まで接着剤に充填された構造となる。その結果、スペーサ非含有領域20Bに外部から水等が入り込み難くなり、光ファイバコード1を種々の用途に使用することが可能となる。
スペーサ含有領域20Aにおいては、テープ心線12が第1チューブ22と第2チューブ24との間に挟み込まれて位置がずれ難くなり、光損失が生じ難くなる。さらに、このような構成とすることで、細径変換部20の径を小さくすることも可能である。
ここでは、補強繊維34が外被35から露出し、第1チューブ22に沿って延在している。パイプコード32から補強繊維34を露出させると、補強繊維34を第1チューブ22と第2チューブ24とで挟み込むことができる。補強繊維34は、第2チューブ24の接着剤等となじみ、細径変換部20内のパイプコード32の位置がずれ難くなり、光ファイバコード1の強度が高まる。
併せて補強繊維34の露出部34aが第1チューブ22と角パイプ33とに挟まれる位置から角パイプ33の横側にずらされ接着剤で固定されるため、スペーサ含有領域20Aの外径が細径化される。
(変形例)
上述の説明では、ケーブル部10のスペーサ14が、1枚のテープ心線12のみを有していたが、例えばケーブル部10が複数枚のテープ心線12を有していてもよい。
この場合の細径変換部20では、例えば図8Aに示すように、1本のパイプコード32に複数枚のテープ心線12Aおよび12Bを収容してもよいし、図8Bおよび図8Cに示すように、各パイプコード32にテープ心線12を1枚または複数枚ずつ収容してもよい。
なお、図8A~図8Cは、図1に示す光ファイバコード1の細径変換部20のD-D線での拡大断面図である。
(効果)
上述の光ファイバコード1では、細径変換部20のスペーサ含有領域20Aでテープ心線12が第1チューブ22および第2チューブ24の間に挟み込まれ、支持されている。そのため、光ファイバコード1が振動しても、テープ心線12が振動し難く、光損失が生じ難い。また、当該スペーサ含有領域20Aにおいて、テープ心線12が第1チューブ22および第2チューブ24によって支持されているため、光ファイバコード1に張力が加わっても、当該領域で断線が生じ難い。
さらに、上述の光ファイバコード1によれば、細径変換部20の径を従来の光ファイバコードの細径変換部の径に対して、格段に小さくすることができる。例えば、従来の光ファイバコードでは、細径変換部の直径が、20~32mm程度であったが、上述の光ファイバコード1によれば、24心構造とした場合でも、細径変換部20の直径を8~12mm程度まで小さくすることができる。
また、上述の光ファイバコード1の製造方法によれば、複雑な工程等を経ることなく、上記光ファイバコード1を製造できる。
本願発明によれば、細径変換部で光損失が生じ難い光ファイバコードおよびその製造方法が提供される。
1 光ファイバコード
10 ケーブル部
12 テープ心線
14 スペーサ
15 スロット
16 外被
18 テンションメンバ
20 細径変換部
22 第1チューブ
24 第2チューブ
30 コード部
32 パイプコード
33 角パイプ
34 補強繊維
34a、34b 露出部
35 外被

Claims (8)

  1. 少なくとも1枚のテープ心線をスペーサのスロットに保持したケーブル部と、
    前記テープ心線を収容した少なくとも1本のパイプコードを含むコード部と、
    前記ケーブル部と前記コード部との間に配置された細径変換部とを備え、
    前記細径変換部が第1チューブと第2チューブとによる2重管構造を有しており、
    前記細径変換部では、前記テープ心線が前記第1チューブと前記第2チューブとの間に配置され、
    前記第1チューブと前記第2チューブとが熱収縮性を有するチューブで構成され、
    前記第2チューブの内側が接着剤で充填されていることを特徴とする光ファイバコード。
  2. 請求項1に記載の光ファイバコードにおいて、
    前記スペーサにはテンションメンバが露出した状態で設置され、
    前記スペーサと前記テンションメンバとが前記第1チューブで被覆されてその間に段差構造が形成され、前記パイプコードの一部が当該段差構造に嵌合し配置されていることを特徴とする光ファイバコード。
  3. 請求項1に記載の光ファイバコードにおいて、
    前記パイプコードには補強繊維が露出した状態で設置され、
    前記補強繊維が前記第1チューブと前記第2チューブとの間に挟持されていることを特徴とする光ファイバコード。
  4. 請求項3に記載の光ファイバコードにおいて、
    前記パイプコードには前記テープ心線を収容する角パイプが露出した状態で設置され、
    前記補強繊維の露出部分が前記第1チューブと前記角パイプとに挟まれる位置から前記角パイプの横側の位置にずらされていることを特徴とする光ファイバコード。
  5. 少なくとも1枚のテープ心線をスペーサのスロットに保持したケーブル部と、
    前記テープ心線を収容した少なくとも1本のパイプコードを含むコード部と、
    前記ケーブル部と前記コード部との間に配置された細径変換部とを備える光ファイバコードの製造方法であって、
    前記スペーサのスロットから前記テープ心線を分離するテープ心線分離工程と、
    前記スペーサを第1チューブで被覆する第1チューブ被覆工程と、
    前記テープ心線をパイプコードに収容するテープ心線収容工程と、
    前記ケーブル部と前記コード部との間を第2チューブで被覆し、前記細径変換部を形成する第2チューブ被覆工程を有し、
    前記第1チューブ被覆工程および前記第2チューブ被覆工程では、前記第1チューブおよび前記第2チューブとして熱収縮性を有するチューブを使用し、
    前記第2チューブ被覆工程では、前記第2チューブの内側を接着剤で充填することを特徴とする光ファイバコードの製造方法。
  6. 請求項5に記載の光ファイバコードの製造方法において、
    前記スペーサにはテンションメンバが露出した状態で設置され、
    前記第1チューブ被覆工程では、前記スペーサと前記テンションメンバとを前記第1チューブで被覆しその間に段差構造を形成し、
    前記テープ心線収容工程では、前記パイプコードの一部を当該段差構造に嵌合させ配置することを特徴とする光ファイバコードの製造方法。
  7. 請求項5に記載の光ファイバコードの製造方法において、
    前記パイプコードには補強繊維が露出した状態で設置され、
    前記テープ心線収容工程から前記第2チューブ被覆工程では、前記補強繊維を前記第1チューブと前記第2チューブとの間に挟持することを特徴とする光ファイバコードの製造方法。
  8. 請求項7に記載の光ファイバコードの製造方法において、
    前記パイプコードには前記テープ心線を収容する角パイプが露出した状態で設置され、
    前記テープ心線収容工程では、前記補強繊維の露出部分を前記第1チューブと前記角パイプとに挟まれる位置から前記角パイプの横側の位置にずらすことを特徴とする光ファイバコードの製造方法。
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