JP7433104B2 - 給湯装置 - Google Patents

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本発明は、湯張り運転と追い焚き運転とを備える給湯装置に関する。
従来、外気温が低下したとき、温水循環路やポンプ内の水が凍結することを防止するため、凍結防止機能を備えた給湯装置が知られている。
例えば、下記の特許文献1の熱源機は、ポンプ内に滞留している滞留水(約5~10cc)が凍結している場合に、ポンプへ間欠的に通電(ポンプ内のキャンドモータに通電)をして、ポンプの発熱により凍結した滞留水を解凍する凍結運転制御を有している。
具体的には、解凍運転は、ポンプへ所定時間通電してから通電をOFFする解凍サイクルを複数回行う運転である。滞留水が凍結した状態のポンプのキャンドモータに通電することで、キャンドモータが発熱してポンプ内部に伝熱し、凍結が徐々に解凍される(特許文献1/段落0032,0036、図3)。
特開2008-025882号公報
しかしながら、特許文献1の熱源機の場合、凍結状態を解除するためコイルに通常よりも大きな電流を流す必要があった。また、間欠的に通電させるため解凍に時間がかかってしまうという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、凍結状態を簡易かつ確実に解除することができる給湯装置を提供することを目的とする。
本発明は、浴槽に所定量の加熱した湯を湯張りする湯張り運転と、前記浴槽に張られた湯に対して循環ポンプにより循環させ、当該循環させる湯を加熱する追い焚き運転とを実行可能な給湯装置において、
前記循環ポンプは、前記湯張り運転において前記浴槽に加熱された湯を供給する供給経路と、前記追い焚き運転において前記浴槽の湯を循環させる循環経路とを兼ねる風呂配管系統に設けられており、
記湯張り運転を開始する際に、前記循環ポンプに駆動電圧を印加しても前記循環ポンプの駆動が検知されない場合に、前記湯はり運転の動作により加熱された湯を前記風呂配管系統を介して前記循環ポンプに供給した後、前記循環ポンプに駆動電圧を再印加する凍結解除動作を所定回数、繰り返し実行し、湯張り運転を行うことを特徴とする。
浴槽に湯張りをする湯張り運転を開始する際、循環ポンプに駆動電圧を印加すると、循環ポンプが回転して、例えば、ポンプ回転数信号を検出したり、水流検出手段により水流が検知されたりすることで、循環ポンプの駆動が検知される。本発明では、凍結等の原因で、循環ポンプの駆動が検知されない場合に、湯の供給と前記駆動電圧の再印加による凍結解除動作を所定回数繰り返し実行し、湯張り運転を行う。これにより、給湯装置の凍結状態を簡易かつ確実に解除するとともに、浴槽への湯の供給を並行して行えるので、湯張り運転にかかる時間に与える影響を抑えることができる。
本発明の給湯装置において、
商用電源が供給されているとき駆動して、前記循環ポンプ内の水の凍結を防止する凍結防止ヒータを備え、
前記商用電源が供給されていないオフ状態から供給されているオン状態に移行した初回の前記湯張り運転を実行する場合に、前記凍結解除動作を実行することが好ましい。
給湯装置は、商用電源の供給により駆動する凍結防止ヒータを備えており、循環ポンプ内の水の凍結防止のために用いられる。商用電源のオフ状態では凍結が発生している可能性があるため、商用電源がオン状態に移行した初回の湯張り運転において、凍結解除動作を実行する。なお、初回ではない湯張り運転の場合には、凍結解除動作を行わない通常動作となるので、ユーザが違和感を覚えることがない。
また、本発明の給湯装置において、
前記凍結解除動作の前記所定回数の実行後、前記循環ポンプの駆動が検知されない場合に、前記循環ポンプの異常を報知する報知部を備えることが好ましい。
凍結解除動作が所定回数実行されても、循環ポンプの駆動が検知されない場合、まだ凍結が解消しないか、凍結以外の故障が発生していると推測される。従って、給湯装置の報知部は、このような場合にユーザに対して循環ポンプの異常を報知することができる。
また、本発明の給湯装置において、
商用電源が供給されていないオフ状態から、供給されているオン状態に移行して初めて前記循環ポンプの駆動が検知されたときオンとなる前記循環ポンプの駆動経験フラグを有し、
前記報知部は、前記駆動経験フラグがオンとなった後に前記循環ポンプの駆動が検知されなくなった場合に、前記異常を報知することが好ましい。
この構成によれば、駆動経験フラグがオンしているときは、一度、循環ポンプが正常に駆動したことを意味する。従って、その後に循環ポンプの駆動が検知されなくなった場合には、凍結以外の故障が発生している可能性が高い。よって、給湯装置の報知部は直ちに異常を報知することで、ユーザに対して循環ポンプの異常を報知することができる。
本発明の実施形態に係る給湯装置の全体構成を説明する図。 制御手段の要部の機能的構成を説明するブロック図。 実施形態に係る給湯装置起動時処理のフローチャート。
以下では、本発明の給湯装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態の給湯装置1の全体構成を説明する。給湯装置1は、ガス湯沸かし部2と、制御装置3と、リモコン4とを備えている。ガス湯沸かし部2と浴槽5とは、配管や各種の弁等を介して相互に連結されている。給湯装置1は、例えば、集合住宅の各住戸や戸建て住宅等に設置される。
制御装置3と、その制御対象であるガス湯沸かし部2との電気的な接続は、図面の簡略化のため省略した。
水供給源(例えば、水道)から供給された水は、給水管6を通じてガス湯沸かし部2に供給される。給水管6は、第1水導入管7に接続されている。第1水導入管7は、水量センサ8とバイパスサーボ9とを介して、第2水導入管10に接続されている。
なお、本明細書において、単に「水」という場合、加熱されていない冷水だけではなく、加熱された温水、或いは湯が含まれることがある。
ガス湯沸かし部2は、燃焼装置11と、循環ポンプ12と、風呂配管系統13と、湯量サーボ14と、第1注湯管15と、第2注湯管16とを備えている。燃焼装置11の燃焼室17には、第1バーナ18と、第2バーナ19と、給湯熱交換器20と、風呂熱交換器21とが設けられている。また、燃焼装置11には、点火プラグ22と、フレームロッド23と、過熱防止装置(温度ヒューズ)24とが取り付けられている。
循環ポンプ12は、ガス湯沸かし部2と浴槽5との間で、水が風呂配管系統13の水路を流通して循環するように駆動する装置である。なお、循環ポンプ12が凍結した場合、浴槽5への湯張り動作が行えないため、循環ポンプ12に凍結防止ヒータ12’が取り付けられている。
第1バーナ18及び第2バーナ19は、その上方に配設された給湯熱交換器20及び風呂熱交換器21を加熱する。給湯熱交換器20と風呂熱交換器21とは、何れも多数のフィンを有し、夫々、第1バーナ18及び第2バーナ19の少なくとも何れか一方により加熱される。風呂熱交換器21は、給湯熱交換器20に比べると小さく、給湯熱交換器20に隣接して配置されている。
このようにして、燃焼装置11は、第1バーナ18及び第2バーナ19の少なくとも何れか一方の燃焼により、燃焼装置11に供給された水を加熱する。燃焼室17には、燃焼ファン25と、ガス管26とが接続されている。燃焼ファン25は、第1バーナ18及び第2バーナ19の燃焼に必要な空気を燃焼室17に送る。
ガス管26は、第1ガス分岐管27と、第2ガス分岐管28とに分岐している。第1ガス分岐管27は、第1バーナ18に対して燃焼に必要なガスを導く。また、第2ガス分岐管28は、第2バーナ19に対して燃焼に必要なガスを導く。
図1に示すように、本実施形態の給湯装置1は、給湯熱交換器20及び風呂熱交換器21の2つの水路が、1つの燃焼室17において共通のバーナ(第1バーナ18及び第2バーナ19)により加熱されるもので、1缶2水路式といわれる構成を有している。
ガス管26には、元ガス電磁弁29とガス比例弁30とが設けられている。また、第1ガス分岐管27には、第1ガス電磁弁31が設けられ、第2ガス分岐管28には、第2ガス電磁弁32が設けられている。元ガス電磁弁29は、第1バーナ18及び第2バーナ19に対するガスの供給及び停止を制御する。ガス比例弁30は、対応する第1バーナ18及び第2バーナ19への供給燃料量を弁開度でもって制御する。第1ガス電磁弁31及び第2ガス電磁弁32は、対応する第1バーナ18及び第2バーナ19への燃料供給、停止を制御する。
制御装置3は、ガス湯沸かし部2の各制御対象に電気的に接続されており、ガス湯沸かし部2の各制御対象の動作を制御する。
次に、浴槽5の配管について説明する。風呂配管系統13は、第1管路33と第2管路34とを備えている。第1管路33及び第2管路34は、風呂熱交換器21と浴槽5とを接続して、風呂熱交換器21と浴槽5との間で水を循環させる。
第1管路33は、風呂熱交換器21の出口管35と風呂往き管36とを備えている。風呂往き管36は、必ずしも風呂熱交換器21の出口管35と明確に区別されていなくてもよく、風呂熱交換器21の出口管35と一体的に形成されていてもよい。
第1管路33を流通する水は、風呂熱交換器21から浴槽5に向かって流れる。第1管路33の上流側の端部の風呂熱交換器21の出口管35は、風呂熱交換器21の内部を経て、風呂熱交換器21の入口管37に連通している。第1管路33の下流側の風呂往き管36の端部は、浴槽5に接続されている。風呂往き管36には、風呂往きサーミスタ38が設けられている。
第2管路34は、風呂戻り管39と、風呂ポンプ出口管40と、風呂熱交換器21の入口管37とを備えている。風呂ポンプ出口管40は、必ずしも風呂熱交換器21の入口管37と明確に区別されていなくてもよく、風呂熱交換器21の入口管37と一体的に形成されていてもよい。循環ポンプ12が駆動している場合において、第2管路34を流通する水は、循環ポンプ12から風呂熱交換器21に向かって流れる。
第2管路34の下流側の端部は、風呂熱交換器21の内部を経て、風呂熱交換器21の出口管35に連通している。第2管路34の風呂戻り管39は、循環金具(図示せず)を介して浴槽5に接続されている。
風呂戻り管39には、水流スイッチ41(水流検出手段)と水位センサ42とが設けられている。水流スイッチ41は、水が風呂ポンプ出口管40を流れていることを検出する。水位センサ42は、浴槽5内の水位を検出する。
第2水導入管10には、水量センサ8が設けられている。水量センサ8は、第2水導入管10を流れる水の流量を検出する。
バイパスサーボ9は、第1水導入管7と、第2水導入管10と、給湯バイパス管43と、の接続部に設けられ、給湯バイパス管43と第2水導入管10とに導かれる水の比率を制御する。給湯バイパス管43は、一方の端部において第1水導入管7と第2水導入管10との接続部に接続され、他方の端部において給湯熱交換器20の出口管44に接続されている。
給湯熱交換器20の入口管45には、水管サーミスタ46’が設けられている。水管サーミスタ46’は、給湯熱交換器20の入口管45を流れる水の温度を検出する。
給湯熱交換器20の入口管45は、給湯熱交換器20の出口管44に連通している。給湯熱交換器20の入口管45は、必ずしも給湯熱交換器20の出口管44と明確に区別されていなくてもよく、給湯熱交換器20の出口管44と一体的に形成されていてもよい。
給湯熱交換器20の出口管44には、熱交換サーミスタ46と、給湯サーミスタ47と、湯量サーボ14と、水抜栓48とが設けられている。
熱交換サーミスタ46は、給湯熱交換器20の出口管44を流れる水であって、給湯熱交換器20を通過した直後の水の温度を検出する。給湯サーミスタ47は、給湯熱交換器20の出口管44を流れる水であって、湯量サーボ14側の水の温度を検出する。
湯量サーボ14は、給湯管64及び第1注湯管15に導かれる湯の量を制御する。湯量サーボ14には、第1注湯管15を介して注湯電磁弁49が接続されている。
第1注湯管15は、注湯電磁弁49と、第1逆止弁50と、第2逆止弁51と、水量センサ52とを介して、第2注湯管16に接続されている。
第2注湯管16は、循環ポンプ12に接続されている。水量センサ52は、第2注湯管16を流れる水の流量を検出する。大気開放弁53は、管路54を介して第1水導入管7に接続され、管路55を介して排水口56に接続されている。
制御装置3は、図2に示すように、給湯制御部57、湯張り制御部58及び追い焚き制御部59を機能として備えている。
湯張り制御部58は、浴槽5への湯張り運転を制御し、追い焚き制御部59は、浴槽5の湯の追い焚き運転を制御する。また、湯張り制御部58は、必要に応じて追い焚き制御部59に追い焚き動作を指示する。
また、リモコン4は、各種の操作スイッチからなる操作部61と、各種の情報を表示する表示部62と、音声やアラームによる報知を行う報知部63とを備えている。表示部62は、時間表示を行うことが可能なものが採用されている。報知部63は、循環ポンプ12等の異常を報知することも可能である。
次に、図1及び図2を参照して、湯張り動作(湯張り運転)を説明する。湯張り動作は、水供給源(例えば、水道)から供給された水を加熱し、浴槽5に供給する動作である。
使用者がリモコン4の操作部61の自動湯張りボタン(図示せず)を押すと、制御装置3の湯張り制御部58は、湯張り動作の制御を開始する。湯張り動作において、湯張り制御部58は、注湯電磁弁49を開く。そして、水供給源から供給される水の圧力によって、第1水導入管7及び第2水導入管10に水が流通し、ガス湯沸かし部2に供給される。
このとき、ガス湯沸かし部2に供給される水の温度は、湯張り設定温度よりも低いため、湯張り制御部58は、燃焼装置11を作動させる。燃焼装置11において加熱された水(湯)は、給湯熱交換器20の出口管44を通り、湯量サーボ14に導かれる。
湯量サーボ14に導かれた水は、第1注湯管15を流通し、注湯電磁弁49、第1逆止弁50、第2逆止弁51及び水量センサ52を介して、第2注湯管16に導かれる。第2注湯管16に導かれた水は、循環ポンプ12に入り、風呂ポンプ出口管40に導かれた水は、風呂熱交換器21に向かって流れる。
風呂熱交換器21に向かって流れた水は、風呂熱交換器21内で加熱され、第1管路33のうちの風呂熱交換器21の出口管35及び風呂往き管36を流通し、循環金具(図示せず)を介して浴槽5に供給される。
このようにして、湯張り制御部58は、浴槽5内の湯の水位が設定水位(予め設定されている湯張り設定量)になるまで上記の湯張り動作の制御を実行する。
次に、追い焚き動作(追い焚き運転)を説明する。追い焚き動作は、浴槽5の内部の水を循環させて加熱し、加熱された水を浴槽5に戻す動作である。
使用者がリモコン4の追い焚きボタン(図示せず)を押すと、追い焚き制御部59は、浴槽5の内部の水の温度が設定温度と一致するように追い焚き動作の制御を実行する。
また、湯張り制御部58による湯張り動作の制御において、湯張り制御部58は、浴槽5に湯張り設定量の湯が供給されたとき、浴槽5内の湯の温度が予め設定された設定温度に満たない場合は、追い焚き制御部59に指示して、浴槽5内の水(湯)の温度を上昇させる沸き上げ運転を実行する。
追い焚き制御部59が追い焚き動作の制御を実行すると、循環ポンプ12が駆動される。そして、浴槽5内の水は、風呂戻り管39を流通し、風呂熱交換器21の入口管37へ向かう。
風呂熱交換器21を流れる水は、第1バーナ18と第2バーナ19との少なくとも何れか一方により加熱される。また、風呂熱交換器21により加熱された水は、第1管路33である風呂熱交換器21の出口管35及び風呂往き管36を流通して、浴槽5内に入る。
また、湯張り制御部58は、浴槽5内に湯張り設定量の湯が供給され、且つ、浴槽5内の湯が設定温度となったとき湯張り完了とし、リモコン4の表示部62及び報知部63を駆動して湯張り完了を報知する。さらに、湯張り制御部58は、湯張り完了を報知する何分か前になると、湯張り完了までの残り時間を、リモコン4の表示部62及び報知部63を駆動して予告報知を行う。
次に、本発明の要旨に係る循環ポンプ12の凍結解除動作について説明する。
本実施形態の給湯装置1では、特に外気温の低い冬場に循環ポンプ12内の水が凍結し、電源投入後、ユーザが湯張りをしようとしても直ちに循環ポンプ12が動作しない場合がある。このため、商用電源の投入後、湯張り運転を行う際に循環ポンプ12の凍結解除動作が行われる。以下では、凍結解除動作を含む給湯装置起動時処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、起動時の初期設定として、駆動経験フラグをオフとし、リトライカウンタNを「0」に設定する(STEP10)。ここで、「駆動経験フラグ」とは、循環ポンプ12が正常に駆動したときオンされるフラグである。本実施形態では、ポンプ回転数信号を検出することで、循環ポンプ12が正常に駆動したと判定する。また、「リトライカウンタN」は、循環ポンプ12が駆動しないときに実行される凍結解除動作のやり直し回数を数えるカウンタである。
次に、商用電源(AC100[V])が投入され、その後、ユーザにより給湯装置1の自動スイッチがオンされる(STEP20)。自動スイッチは、湯張り運転を自動で実行させるスイッチである。自動スイッチがオンされた場合にはSTEP30に進み、まだオンされていない場合にはオンされるまで待機する。
次に、給湯装置1は、6リットルの湯張りを行う(STEP30)。具体的には、湯張り制御部58により、浴槽5に6リットルの湯が供給されるように制御する。その後、循環ポンプ12をオンする(STEP40)。これにより、給湯装置1の各水路において湯の循環が開始するので、水流スイッチ41による水流検知が開始される。
次に、ポンプ回転数信号を検出したか(ポンプが駆動したか)否かが判定される(STEP50)。循環ポンプ12が正常に駆動した場合には、制御装置3でポンプ回転数信号が検出されるため、STEP60に進む。一方、凍結等の原因でポンプ回転数信号が検出されない場合には、STEP100に進む。
ポンプ回転数信号が検出された場合(STEP50で「YES」)、水流スイッチ41の状態を確認する(STEP60)。これは、循環ポンプ12が駆動している場合であるため、水流スイッチ41は常に水流を検出する。
次に、循環ポンプ12をオフする(STEP70)。これは、6リットルの湯張り動作が完了した場合であり、併せて水流スイッチ41による水流検知を終了する。その後、循環ポンプ12が正常に駆動したことにより、駆動経験フラグをオンとする(STEP80)。
次に、設定量(例えば、150リットル)の湯張りを行い(STEP90)、その後、設定量の湯張りが完了したか否かが判定される(STEP100)。浴槽5に設定量の湯が供給され、湯張り動作が完了した場合には、STEP20に戻る。一方、設定量の湯張りが完了していない場合には、STEP90に戻り、湯張りを継続する。
次に、ポンプ回転数信号が検出されなかった場合(STEP50で「NO」)を説明する。この場合、駆動経験フラグがオフであるか否かが判定される(STEP110)。駆動経験フラグがオフである場合にはSTEP120に進み、駆動経験フラグがオンの場合には報知部63により循環ポンプ12の異常を報知する。なお、駆動経験フラグがオンであるのに、ポンプ回転数信号が検出されない状況は、凍結以外の故障の可能性が高いため、直ちに異常を報知する。
駆動経験フラグがオフである場合(STEP110で「YES」)、循環ポンプ12の初回の起動時であり、凍結により起動しなかった可能性がある。この場合、リトライカウンタNが予め設定した上限値未満であるか否かが判定される(STEP120)。
リトライカウンタNが上限値未満である場合には、STEP130に進む。一方、リトライカウンタNが上限値に到達した場合には、報知部63により循環ポンプ12の異常を報知する。なお、駆動経験フラグがオフであり、かつポンプ回転数信号が検出されない状況は、まだ凍結が解消しないか、凍結以外の故障の可能性もある。
リトライカウンタNが上限値未満である場合(STEP120で「YES」)、リトライカウンタNに1を加算(STEP130)した後、STEP30に戻り、6リットルの湯張り動作を再度行う。
例えば、リトライカウンタNの上限値が「3(3回)」である場合、STEP130からSTEP30に戻る動作を3回繰り返す。その期間において、STEP50にてポンプ回転数信号が検出されれば(凍結解消)、STEP60に進み、正常時の湯張り動作が進行する。一方、その期間において、STEP50にてポンプ回転数信号が検出されず、リトライカウンタNが上限値に到達した場合には、循環ポンプ12の異常が報知される。
以上のように、本実施形態の給湯装置1は、その起動時に、湯張り動作と循環ポンプ12に対する駆動電圧の印加を行う凍結解除動作(図3:STEP30~50,110~130)を所定回数、繰り返し実行する。これにより、給湯装置1の凍結状態を簡易かつ確実に解除することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態をとりうる。
循環ポンプ12の異常は、リモコン4の報知部63により、音声やブザーで報知する態様であったが、凍結とそれ以外の故障で音声等を変更すれば、ユーザが異常に迅速に対応することができる。異常の報知は、報知部63に限られず、例えば、表示部62により実行してもよい。
上記実施形態では、循環ポンプ12が正常に駆動したか否かをポンプ回転数信号により判定していたが、これに限られない。例えば、水流スイッチ41による水流検知や、ポンプ駆動電流を検出して循環ポンプ12が正常に駆動したか否かを判定することもできる。
1…給湯装置、2…ガス湯沸かし部、3…制御装置、4…リモコン、5…浴槽、12…循環ポンプ、12’…凍結防止ヒータ、41…水流スイッチ(水流検出手段)、63…報知部。

Claims (4)

  1. 浴槽に所定量の加熱した湯を湯張りする湯張り運転と、前記浴槽に張られた湯を循環ポンプにより循環させ、当該循環させる湯を加熱する追い焚き運転とを実行可能な給湯装置において、
    前記循環ポンプは、前記湯張り運転において前記浴槽に加熱された湯を供給する供給経路と、前記追い焚き運転において前記浴槽の湯を循環させる循環経路とを兼ねる風呂配管系統に設けられており、
    記湯張り運転を開始する際に、前記循環ポンプに駆動電圧を印加しても前記循環ポンプの駆動が検知されない場合に、前記湯はり運転の動作により加熱された湯を前記風呂配管系統を介して前記循環ポンプに供給した後、前記循環ポンプに駆動電圧を再印加する凍結解除動作を所定回数、繰り返し実行し、湯張り運転を行うことを特徴とする給湯装置。
  2. 商用電源が供給されているとき駆動して、前記循環ポンプ内の水の凍結を防止する凍結防止ヒータを備え、
    前記商用電源が供給されていないオフ状態から供給されているオン状態に移行した初回の前記湯張り運転を実行する場合に、前記凍結解除動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記凍結解除動作の前記所定回数の実行後、前記循環ポンプの駆動が検知されない場合に、前記循環ポンプの異常を報知する報知部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯装置。
  4. 商用電源が供給されていないオフ状態から、供給されているオン状態に移行して初めて前記循環ポンプの駆動が検知されたときオンとなる前記循環ポンプの駆動経験フラグを有し、
    前記報知部は、前記駆動経験フラグがオンとなった後に前記循環ポンプの駆動が検知されなくなった場合に、前記異常を報知することを特徴とする請求項3に記載の給湯装置。
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