JP7427125B1 - 収納家具 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の課題は、収納家具の施工性を向上することである。
前記壁付受桟40に係合する係合部17を備える支持体10と、
前記支持体10により側端部を支持されるとともに、前記壁付受桟40に後端部を支持される棚板30と、を備え、
前記支持体10は、
本体部11と、
前記本体部11の側面であって前記棚板30が取り付けられる部分に設けられ、前記棚板30が配される側へ突出する支持部20と、を備え、
前記棚板30は、
上面を構成する上板材31と、
下面を構成する下板材32と、
前記上板材31と、前記下板材32と、の間に配された芯材33(第二芯材33b)と、
前記支持部20と対向する側端部に、前記支持部20を覆うように嵌合可能な側方へ向けて開口した凹部である側方嵌合部35と、を備え、
前記側方嵌合部35は、
前記支持部20における前記本体部11の側面からの突出幅以上の深さを有し、前記支持部20が嵌合した状態で前記棚板30の側端と前記本体部11の側面とが当接可能とされ、
前記支持部20の上面のうち、少なくとも所定位置よりも前記壁61から離れた範囲である前側上面21に前記芯材33が重なるようにしたことを特徴とする。
また、壁付受桟40が壁61に固定されれば壁付受桟40を介して支持体10の荷重を壁61に負担させることができるので、施工性を向上することができる。
また、棚板30は壁付受桟40にも支持されるので、棚板30の耐荷重を向上することができる。
また、棚板30は、支持部20と対向する側端部に、支持部20を覆うように嵌合可能な側方へ向けて開口した凹部である側方嵌合部35を備えるので、棚板30と支持部20との取り付け作業が容易となり、施工性を向上することができる。
また、側方嵌合部35は、支持部20における本体部11の側面からの突出幅以上の深さを有し、支持部20が嵌合した状態で棚板30の側端と本体部11の側面とが当接可能とされているので、支持部20が見えないようになり、意匠性を向上することができる。
また、棚板30の側端が上下方向へずれることを防止でき、意匠性を向上することができる。
また、支持部20の上面のうち、少なくとも所定位置よりも壁61から離れた範囲である前側上面21に芯材33が重なるようにしたので、棚板30を取り付けるだけで芯材33が支持部20に支えられるようになり、施工性を向上することができる。また、棚板30の前側にかかる荷重を支持部20に負担させることができ、耐荷重を向上することができる。
前記支持部20の上面は、
前記前側上面21の方が、前記所定位置よりも前記壁61側にある後側上面22よりも低くなるように前記所定位置において上下に離間し、段差が形成されていることを特徴とする。
この収納家具1は、壁61に固定されて床62から離れた位置に配置することが可能な吊り棚であり、壁61に固定される支持体10と、支持体に支持された棚板30とを備える。
本実施形態では、一対の支持体10の間に棚板30が配された構成を一つの列として二つの列が左右に並んだ構成となっている。なお、棚板の数や、列の数は任意に変更可能である。
収納家具1の後部には壁付受桟40が設けられている。この壁付受桟40は木質材料からなる角柱状の部材で、上下幅が棚板30の上下幅よりも短く、長さ方向が水平となるように壁61に取り付けられる。
また、図2では図示を省略しているが、図5に示すように中段の棚板30が配される位置にも壁付受桟40が配される。この壁付受桟40は、支持体10を支持する機能を有しない中間受桟42をなすものであり、一対の支持体10の間隔と同じ長さを有し、長さ方向が水平となるように壁61に取り付けられる。
本体部11は、収納家具1の後部に位置して壁61に当接する後枠部12と、収納家具1の前部に位置する前枠部13と、後枠部12と前枠部13を繋ぐように配された横枠として上枠部14、下枠部15及び中間枠部16と、を備える。
後枠部12と前枠部13は平行であり、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16は、後枠部12及び前枠部13に対して垂直となるように設けられている。これにより、収納家具1を鉛直な壁61に取り付けた状態では、後枠部12及び前枠部13が鉛直となるように配され、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16が水平となるように配される。
上枠部14、下枠部15及び中間枠部16の各枠の上下幅は、棚板30の上下幅と同じであり、棚板30を取り付けた際には、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16の上下面と、棚板30の上下面と、が面一となるようにされている。
この係合部17は、壁付受桟40のうちの支持受桟41に係合可能であり、壁61に取り付けた支持受桟41に係合することで支持体10の重量を支持受桟41に負担させることができるようにするものである。
また、後方へ向けて開口した凹部である係合部17の深さは、支持受桟41の前後幅以上の深さとされ、壁61に取り付けた支持受桟41に係合した状態で後枠部12の後端面が壁61に当接可能となっている。
収納家具1の左端部に配される支持体10である左支持体10aには、支持受桟41の左端部と対向し、係合部17の左端部を閉鎖する閉鎖部17aが設けられている。この閉鎖部17aの左側面は本体部11の左側面と一体となっている。
また、収納家具1の右端部に配される支持体10である右支持体10bには、支持受桟41の右端部と対向し、係合部17の右端部を閉鎖する閉鎖部17aが設けられている。この閉鎖部17aの右側面は本体部11の右側面と一体となっている。
収納家具1の中間部に配される支持体10である中間支持体10cは、閉鎖部17aが設けられておらず、係合部17は左右に貫通した状態となっている。
また、閉鎖部17aと支持受桟41の端面が当接するように配することで、支持体10の位置決めが容易となり、施工性を向上することができる。
図4に示すように固定部18は、各筒状の後枠部12における前側の壁面を前後に貫通する前孔18aと、後枠部12の後側の壁面を前後に貫通する後孔18bと、を有する。前孔18aの中心と後孔18bの中心は前後方向に一致している。
前孔18aの直径はビス頭71の直径よりも大きく、後孔18bの直径はビス頭71の直径よりも小さくなっている。これにより、ビス頭71は角筒状の後枠部12の内部に収まるようになって後枠部11の表面に露出しないようになり、収納家具1の意匠性を向上することができる。
支持部20は角柱状の部材であり、ねじによって本体部11に固定されている。図3に示すように、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16における支持部20が取り付けられる部分にはねじ孔が形成されている。
支持部20を取り付けるねじは、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16における支持部20と対向する壁面のみに螺合する。よって、収納家具1の左端部に配される左支持体10aの左側面と、収納家具1の右端部に配される右支持体10bの右側面にはねじが露出しないようになっており、意匠性を向上することができる。
前側上面21及び後側上面22はいずれも水平となるように配され、所定位置を境に上下に離間して段差が形成されており、前側上面21の方が後側上面22よりも低くなるように形成されている。
また、支持部20の上下幅は壁付受桟40の上下幅と同じであって、棚板30の上下幅よりも短くなっている。
棚板30において収納家具1を組み立てた際に視認可能となる上下面及び前端面は、化粧材37により覆われている。化粧材37としては、例えば木目がプリントされた木目調シートが挙げられるが、ビニールクロスや突板であっても良い。また、化粧材37を設けないようにしても良い。
芯材33の上下幅は、支持部20及び壁付受桟40の上下幅と略等しく、上板材31と下板材32の間隔が支持部20及び壁付受桟40の上下幅と略等しくなるようにされている。
化粧材37を含む上板材31の上下幅(厚さ)は、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16の上面と、各枠部に取り付けられた支持部20の上面(後側上面22)との間隔と等しくされている。
化粧材37を含む下板材32の上下幅(厚み)は、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16の下面と、各枠部に取り付けられた支持部20の下面との間隔と等しくされている。
この側方嵌合部35は棚板30の後端までにわたり形成されており、棚板30の後端側に開口している。
また、第一芯材33aの側端部と、上板材31及び下板材32の側端部と、の距離である側方嵌合部35の深さは、支持部20の本体部11からの突出幅以上とされている。
この後方嵌合部36は棚板30の左右端までにわたり形成されており、棚板30の左右端側に開口している。
第一芯材33aの後端部と、上板材31及び下板材32の後端部と、の距離である後方嵌合部36の深さは、壁付受桟40の前後幅以上とされている。
前端構成部35aの形状は、支持部20の前端部の形状に合わせて下側部分が切り欠かれた形状とされている。すなわち、第二芯材33bの前端構成部35aにおける下面は、所定位置を境に上下に離間して段差が形成されており、所定位置よりも後側の下面の方が所定位置よりも前側の下面よりも上側に位置するように形成されている。
特に棚板30の上面側からだけでなく、棚板30の下面側からでも支持部20や壁付受桟40が見えないようになるので、床62から離れた位置に配置される収納家具1における意匠性を向上することができる。
さらに、棚板30と、上枠部14、下枠部15及び中間枠部16の上下面と、が面一となるので本体部11と棚板30が一体となり、意匠性を向上することができる。
さらに、棚板30を支持体10に取り付けることにより、支持部20の前端部分の切欠き部分と、第二芯材33bの前端構成部35aの切欠き部分が組み合わさり、支持部20の前端部分の上側に第二芯材33bが重なった状態となる。
これにより、支持部20、壁付受桟40及び第二芯材33bが棚板30の周縁に沿って枠状に配されるようになり、特に、棚板30の前側にかかる荷重が第二芯材33bを介して支持部20で支持されるようになるので、耐荷重を向上することができる。このような枠状の構成は棚板30を取り付けるだけで形成されるので、施工性を向上することができる。
本実施形態の棚板30は、側方嵌合部35に支持部20が嵌合し、後方嵌合部36に壁付受桟40が嵌合するようにしたので、棚板30が上下方向へずれることを防止でき、意匠性の低下を防止できる。
さらに、棚板30の前側にかかる荷重が第二芯材33bを介して支持部20で支持されることで棚板30の傾きを防止でき、意匠性の低下を防止できる。
特に、支持部20の前端、前側上面21、段差部分の面の各面と、第二芯材33bと、が密着可能であるので、第二芯材33bと支持部20が接する面積が大きくなり、荷重を分散させることができる。
図6には、一対の支持体10の間に上段、中段及び下段の三段の棚板30が配される構成を一列として、左右に四列並ぶように構成された収納家具1の組立方法を示した。
まず、図6(a)に示すように、壁61に壁付受桟40のうちの支持受桟41を取り付ける。支持受桟41は、支持体10の係合部17が位置する部分に、長さ方向が水平となるように取り付ける。
本実施形態の支持受桟41は、二列分の長さを有するものであるので、この例では二本の支持受桟41を並べて取り付ける。
支持体10を取り付ける際には、支持体10の係合部17を支持受桟41に係合させた状態として、ビス70により壁61に固定する。
支持体10を取り付ける際に、支持体10の係合部17を支持受桟41に係合させることで、支持体10の重量を支持受桟41に負担させることができるので、施工性を向上することができる。
また、先に支持受桟41を水平に取り付けてあるため、支持体10の係合部17を支持受桟41に係合させれば各支持体10を水平線に沿って並べることができるので、施工性を向上することができる。
そして、図6(d)に示すように棚板30を前側から挿入するように取り付ける。側方嵌合部35の後端が開放されているので、側方嵌合部35の後端から支持部20を挿入するように、支持体10に対して前方から後方へスライドさせるように取り付け、後方嵌合部36に壁付受桟40が嵌合して棚板30の後端が壁61に当接するようにする。
この際に棚板30と、支持体10又は壁付受桟40と、の当接部分には接着剤を塗布しておき、棚板30が接着固定されるようにする。
棚板30の取り付けの際には、支持部20及び壁付受桟40により取り付け位置が案内されるので、所定の位置に確実に取り付けることが可能であり、施工性を向上することができる。
また、支持体10と棚板30を組み付けてから壁61に取り付ける構成であると作業員が一人で施工することが難しいが、支持体10と棚板30を別々に取り付け可能であるので作業員が一人でも容易に施工可能となる。
また、最終的に壁付受桟40や支持部20が見えないようになり、本体部11と棚板30のみが見えるようになるので、意匠性を向上することができる。
また、本実施形態の収納家具1では、左右端部の支持体10よりも外側方に突出する部分がなく、左右端部の支持体10の外側方から作業を行う箇所もない。このため、図6における左端部の支持体10のように、壁61に支持体10の側面が接するようにも設置可能であり、設置箇所の自由度が高い。
例えば、支持受桟41と支持体10を係合した状態としてから支持受桟41及び支持体10を壁61に取り付けるようにしても良い。
また、支持体10に支持部20を取り付けてから支持体10を壁61に取り付けるようにしても良い。
また、中間受桟42の取り付けは、棚板30の取り付け前であればいつでも良い。
また、支持受桟41は、複数の支持体10が係合可能な左右方向に延在する部材としたが、少なくとも各支持体10が配される位置に存在していれば良く、一の支持体10のみが係合可能な支持受桟41を左右方向に沿って複数配するようにしても良い。
また、一部又は全部の支持受桟41及び係合部17を備えないようにしても良い。
また、収納家具1は床62から離れた位置に設けるとしたが、下面が床62に接するようにしても良い。また、上面が天井に接するようにしても良い。
また、棚板30の芯材33は、第一芯材33aと第二芯材33bとを備えるとしたが、単一の芯材33であっても良い。
10 支持体
11 本体部
17 係合部
17a 閉鎖部
20 支持部
21 前側上面
22 後側上面
30 棚板
31 上板材
32 下板材
33 芯材
33b 第二芯材
35 側方嵌合部
36 後方嵌合部
40 壁付受桟
41 支持受桟
61 壁
62 床
Claims (2)
- 壁に取り付けられる壁付受桟と、
前記壁付受桟に係合する係合部を備える支持体と、
前記支持体により側端部を支持されるとともに、前記壁付受桟に後端部を支持される棚板と、を備え、
前記支持体は、
本体部と、
前記本体部の側面であって前記棚板が取り付けられる部分に設けられ、前記棚板が配される側へ突出する支持部と、を備え、
前記棚板は、
上面を構成する上板材と、
下面を構成する下板材と、
前記上板材と、前記下板材と、の間に配された芯材と、
前記支持部と対向する側端部に、前記支持部を覆うように嵌合可能な側方へ向けて開口した凹部である側方嵌合部と、を備え、
前記側方嵌合部は、
前記支持部における前記本体部の側面からの突出幅以上の深さを有し、前記支持部が嵌合した状態で前記棚板の側端と前記本体部の側面とが当接可能とされ、
前記支持部の上面のうち、少なくとも所定位置よりも前記壁から離れた範囲である前側上面に前記芯材が重なるようにしたことを特徴とする収納家具。 - 前記支持部の上面は、
前記前側上面の方が、前記所定位置よりも前記壁側にある後側上面よりも低くなるように前記所定位置において上下に離間し、段差が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納家具。
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