JP7424073B2 - デュアルicカード - Google Patents

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Description

本発明は、デュアルICカードに関する。更に詳しくは、ICカード基材側の電極とICモジュール側の電極との接続信頼性が高いデュアルICカードに関する。
近年、クレジットカードに使用されている接触ICカードが、デュアルICカードに切り替わりつつある。
デュアルICカードは、接触ICカードと非接触ICカードの両方の機能を備えたICカードである。その為、外部装置との接触接続を行う電極を備えた接触ICカードのモジュールと、外部装置と無線で接続するアンテナと、アンテナを介して無線通信を行う機能を兼ね備えている。
デュアルICカードは、複数の樹脂シートが積層されたカード基材を使用して作製されている。例えば図3に例示した様に、アンテナシート4の一方の側に、中間シート3と、中間シート2と、印刷層8を外側に形成したオーバーシート1を、また、もう一方の側に、中間シート5と、印刷層9を形成した中間シート6と、オーバーシート7を、アンテナシート4側から積層し、ラミネートされた積層体となっている。なお、アンテナシート4は、巻線からなるアンテナを樹脂シートに埋め込んだものや、樹脂シート上に銅箔などの金属箔を使ってアンテナパターンを形成したものである。
アンテナシート4はカードの上面から、例えば200~280μm程度の位置に埋め込まれて配置されている(図3参照)。その為、図4に例示した様に、アンテナ接続用端子11を露出させる加工を行う必要がある。具体的には、デュアルICカードのICモジュールを設置する部位に、ICモジュールを格納するキャビティ(第一凹部とも記す。)19をミーリング加工により形成する時に、キャビティ19の周縁部に、キャビティ19の底部より一段高い位置に形成された第二凹部22に、カード側のアンテナ接続用端子11を露出させた部分を形成する。
図4(a)は、キャビティ19となる領域の周縁部を切削ツール20にてミーリング加工を行う事により、第二凹部22を形成し、アンテナ接続用端子11を露出する様子を例示した説明図である。
図4(b)は、図4(a)の断面を例示した断面説明図であり、一番深い第一凹部19と、その周縁部の一段高い位置に形成された第二凹部22と、最も高い位置にカード表面23が備えられている事を例示している。アンテナ接続用端子11は、第二凹部22に形成されている。アンテナの両端部がミーリング加工によってカード表面から切削加工され、樹脂層から露出し、接続可能となっている。
この様にして、カード基材10(図4(b)参照)のICモジュールを格納する部位に、キャビティ19と、キャビティ19の周縁部において、キャビティ19の底部より一段高い第二凹部22にカード側のアンテナ接続用端子11を露出した部分を形成した後、図2に例示した様に、キャビティ19にICモジュールを配置し格納する。格納する時に、ICモジュール側の接続端子13と、カード基材側のアンテナ接続用端子11と、の間にACF(Anisotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)12を配置し、熱圧着する事により接続する。
なお、ICモジュールは、配線回路が形成された基板16の一方の面に外部装置との接
触接続用端子14を備えており、もう一方の面には、基板16上に配置されたICチップ15と、基板16上に形成されたICモジュール側の接続端子13と、が備えられている。ICモジュール側の接続端子13および接触接続用端子14は、ICチップ15のパッド電極(図示省略)とボンディングワイヤ18により接続されている(図2参照)。
ここでACFについて説明する。ACFは、熱硬化性樹脂中に導電粒子が均一に分散されたフィルムである。初期状態では電気的な絶縁体であるが、このACFをフィルムの膜厚方向に熱圧着すると、その方向でACF中の導電粒子が圧着されて、導電パスを形成する事により導通する。しかし、フィルムの面に平行な方向は熱圧着されない為、絶縁性が維持される。ACFの用途によって、様々な粒径が使われているが、通常、2μm~50μm程度の粒径が使用されている。
ミーリング加工する事によってICカード側の第二凹部にアンテナ接続用端子を露出し、その面にACFを配置して接続する方法により製造するデュアルICカードにおいては、ACFの接続部の接続信頼性が低い問題がある。具体的には、ACFの接続部の導通が不十分である為、導通不良となる事故が発生する事がある。
ICモジュール側の接続端子と、ICカード側のアンテナ接続用端子と、の接続部の接続信頼性の向上に関する先行技術としては、例えば、特許文献1に、製造プロセスを複雑化せず、電気的接続部に加えられるのは小さい応力だけであることを確実にすると同時に、キャビティの付近のカード本体の残留変形の危険性を低減させる構成によって、上述の欠点を克服する事を課題とする技術が開示されている。具体的な解決手段としては、カード基材に形成されたキャビティにICモジュールが格納され、キャビティに充填された樹脂によって固定されており、そのICモジュールのパッド電極が、カードの表面より一段低い、キャビティの縁に沿って形成されたカード側の接続電極と、ACFによって電気的に接続されたデュアルICカードが開示されている。このデュアルICカードにおいて、ACFである異方性導電性接着剤より、キャビティに充填された樹脂の方が硬質であることにより、キャビティの付近のカード本体の残留変形の危険性を低減させる構成を実現している。
この技術は、キャビティの付近のカード本体の変形の危険性を低減させる事を可能とする優れた技術である。しかしながら、ミーリング加工によってカード側の接続電極を露出させた面と、ICモジュールのパッド電極とを、ACFを介して熱圧着した時に、導通性が不十分となる現象を払拭する技術とは異なる。
特許第4579924号公報
上記の事情に鑑み、本発明は、ミーリング加工によってICカード側のアンテナ接続用端子を露出する方法により製造するデュアルICカードにおいて、ACFの接続部の導通不良による接続信頼性の問題が無いデュアルICカードを提供する事を課題とする。
本発明者は、ACFの接続部の導通不良の原因を追究した結果、ICカード側の接続端子をミーリング加工によって露出させた表面に形成される段差の大きさと、ACFに含まれる導電粒子の粒子径の大きさと、の関係が導通不良の原因になっている事を突き止め、本発明を完成するに至った。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、カード基材側に備えられたアンテナの接続端子であるアンテナ接続用端子と、ICモジュール側の接続端子と、が異方性導電フィルムによって接続されたデュアルICカードにおいて、
アンテナ接続用端子が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルムの導電粒子の粒子径より小さく、且つ前記ICモジュール側の前記接続端子の表面に形成された凹凸形状の最大段差が、前記異方性導電フィルムの前記導電粒子の粒子径より小さい事を特徴とするデュアルICカードである。
また、請求項2に記載の発明は、前記カード基材は、その内部に外部装置と非接触接続する前記アンテナと、前記I C モジュールを格納する凹部とを備えており、
前記ICモジュールは、
ICモジュールの基板の一方の面に、外部装置と接触接続を行う接触接続用端子を備え、
ICモジュールの基板のもう一方の面に、前記カード基材側に形成された前記アンテナ接続用端子と接続する前記ICモジュール側の接続端子と、前記接触接続用端子および前記アンテナ接続用端子と電気的に接続される事で外部装置との有線および無線通信を可能とするICチップと、を備えており、
カード基材の凹部は、少なくとも、ICモジュールを格納可能な深さを備えた第一凹部と、第一凹部の周縁部に沿って、第一凹部の底面より高く、カード基材のICモジュール側の表面より低い位置に形成された第二凹部と、を備えており、
第二凹部に、前記アンテナ接続用端子が備えられている事を特徴とする請求項1に記載のデュアルICカードである。
本発明のデュアルICカードによれば、アンテナ接続用端子が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルムに含まれる導電粒子の粒子径より小さい。その為、アンテナ接続用端子が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が異方性導電フィルムの導電粒子の粒子径より大きい場合に発生していた異方性導電フィルムの導通不良の発生を抑制する事が可能となった。この事により、異方性導電フィルムの接続部の導通不良による接続信頼性の問題が無いデュアルICカードを提供する事が可能となった。
本発明のデュアルICカードの第二凹部の表面における凹凸形状の段差と、ACF中の導電粒子の粒径と、の関係を説明する断面説明図であって、(a)は導電粒子の粒径が、第二凹部の表面における凹凸形状の段差より小さい場合、(b)は導電粒子の粒径が、第二凹部の表面における凹凸形状の段差より小さい場合、の熱圧着前後の状況を例示した断面説明図。 デュアルICカードのICモジュールとその近傍の断面構成を例示した断面説明図。 デュアルICカードのカード基材の層構成を例示した断面説明図。 デュアルICカードの凹部について例示した説明図であって、(a)は切削ツールにより凹部のミーリング加工を行う様子を例示した上面図、(b)はミーリング加工によって形成された凹部の断面を例示した断面説明図。
<デュアルICカード>
本発明のデュアルICカードについて、図1~図4を用いて説明する。
本発明のデュアルICカード100は、カード基材10側に備えられたアンテナの接続端子であるアンテナ接続用端子11と、ICモジュール側の接続端子13と、が異方性導電フィルム12によって接続されたデュアルICカードである(図2参照)。
本発明のデュアルICカード100においては、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルム12の導電粒子の粒子径より小さい事が特徴である。
図1を用いて、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差と、異方性導電フィルム12に含まれる導電粒子の粒子径の関係について説明する。
凹凸形状の最大段差とは、図1(a)に示した様に、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の山の頂上と谷の底の差である山谷差が段差であり、その中で、最大の山谷差が最大段差である。
アンテナ接続用端子11と、ICモジュール側の接続端子13と、の間にACF12を介在させた状態で、アンテナ接続用端子11と接続端子13を熱圧着する際に、アンテナ接続用端子11側の最も高い山の頂上(または先端)と、ICモジュール側の接続端子13と、が当接する。その為、それ以上、両者は近づく事ができない。
図1(a)は、ACF12に含まれる導電粒子24の粒子径が、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の段差より小さい場合を例示している。ここで、導電粒子24の粒子径とは、ACF12の仕様として表示されている粒子径である。また、段差は、凹凸形状の山谷差の最大のもの、すなわち最大段差を指す。最も高い山の頂上と、ICモジュール側の接続端子13と、が当接し、それ以上、接近する事を阻止するため、それ以上、ACF12を押し潰す事ができない。その状況を図1(a)の下側の図である(熱圧着後)の図に例示した。これ以上、熱圧着しても、接続端子13はアンテナ接続用端子11に接近する事ができず、ACF12に圧力を加える事ができない。その為、ACF12の中の導電粒子24は加圧された方向に導電パスを形成できず、接続端子13とアンテナ接続用端子11は導通する事ができない部分が多くなる。その為、導通性の信頼性が低下する。
一方、図1(b)は、ACF12´に含まれる導電粒子24´の粒子径が、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差より大きい場合を例示している。この場合は、導電粒子24´の粒子径がアンテナ接続用端子11の表面の凹凸形状の最大段差より大きい為、確実に導電粒子24´に圧力が加わる事により、膜厚方向の導電粒子24´同士が接触し、膜厚方向に導電パスを形成し、接続端子13とアンテナ接続用端子11が導通する。その為、導通信頼性が高くなる。
また、本発明のデュアルICカード100は、以下の様な構成であっても良い。
即ち、本発明のデュアルICカード100は、カード基材10が、その内部に外部装置と非接触接続するアンテナを備え、且つICモジュールを格納する凹部と、を備えていても良い。
更に、カード基材の凹部には、少なくとも、ICモジュールを格納可能な深さを備えた第一凹部19と、第一凹部19の周縁部に沿って、第一凹部19の底面より高く、カード
基材10のICモジュール側の表面23より低い位置に形成された第二凹部22に、アンテナとICチップを接続するアンテナ接続用端子11が備えられている構成である。
ICモジュールは、ICモジュールの基板16の一方の面に、外部装置と接触接続を行う接触接続用端子14を備えている(図2参照)。
また、基板16のもう一方の面に、カード基材10側に形成されたアンテナ接続用端子11と接続するICモジュール側の接続端子13と、接触接続用端子14およびアンテナ接続用端子11と電気的に接続される事で外部装置との有線および無線通信を可能とするICチップ15と、を備えている。
カード基材10の凹部は、少なくとも、ICモジュールを格納可能な深さを備えた第一凹部19と、第一凹部19の周縁部に沿って、第一凹部19の底面より高く、カード基材10のICモジュール側の表面23より低い位置に形成された第二凹部22に、アンテナとICチップを接続するアンテナ接続用端子11が備えられている。
図1(b)に例示した様に、アンテナ接続用端子11が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルム12´の導電粒子24´の粒子径より小さい事が特徴である。
カード基材10側のアンテナ接続用端子11と、ICモジュール側の接続端子13と、をACF(異方性導電フィルム)12´を介して接続し、導通をとる場合(図1(b)参照)、双方の端子によって挟まれたACF12´が加熱され、加圧された状態で、ACF12´中の導電粒子24´が導電パスを形成する事により、ACF12´が加圧された部分が導通する。この様な状態に至る為には、ACF12´に熱圧がかかった時に、圧力がかかった方向で導電粒子24´に圧力がかかる必要がある。
その為、アンテナ接続用端子11が備えられた表面に形成されている凹凸形状の最大段差は、ACF12´の導電粒子24´の粒子径より小さい事が必要となる。なお、凹凸形状の最大段差は、凹凸形状の谷(最も低い部分)と山(最も高い部分)の差である。
本発明のデュアルICカードは、通常のICカードと同様に、複数枚の樹脂シートを積層後、各層を接合することによりラミネートして一体化した積層体を使用して作製する。図3に例示した様に、外部装置との無線通信を可能とする為、カード基材10である積層体の表面から200~280μm程度の深さの位置に、アンテナシート4が備えられている。
(カード基材の凹部)
積層体の内部に埋め込まれたアンテナの接続端子を露出させる事、およびカード基材の一部にICモジュールを格納する空間を形成する為、図4に例示した様に、ミーリングツール20を使用してミーリング加工を行う事により、カード基材10のICモジュールを格納する位置に凹部(キャビティとも記す。))を形成する。凹部は、ICモジュールを格納するのに必要な十分な深さを備えた第一凹部19と、第一凹部19の周縁部に形成され、第一凹部19の底部と、カード基材10の表面23との間の高さ、即ち第一凹部19の底部より高く、カード基材10の表面23より低い位置に形成された第二凹部22を備えている。その第二凹部22の表面に、アンテナの接続端子であるアンテナ接続用端子11が備えられている。
そのアンテナ接続用端子11が備えられている表面には、ミーリング加工などの機械的な加工によって形成されるため、凹凸形状が形成される。その凹凸形状の段差が、異方性
導電フィルムに含まれる導電粒子の粒子径より大きい場合、導電粒子が段差によって導電粒子同士が接触する事ができず、導通しない部分が形成されてしまう。何故なら、ACFに熱圧を掛けて熱圧着しても、段差によってACFの中の導電粒子に圧力がかからない部分が形成され、導通しない部分が形成されてしまう。その様な部分が形成されるとACFの導通不良が発生する。その為、凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルムの導電粒子の粒子径より小さい事が必要となる。
以上、カード基材側アンテナ接続用端子11の表面の凹凸形状による段差と、ACFの導電粒子の粒子径の関係について説明したが、ICモジュール側の接続端子13の表面の凹凸形状の段差についても、同様である事が好ましい。
通常、ICモジュール側の接続端子13は、プリント配線基板の銅箔をフォトリソグラフィ法によってパターニングしたパッド電極である。通常は、銅箔パターンの表面には、ニッケルめっきと金めっきが施されている。その為、銅箔の表面に薄い金属めっき層が形成された表面であるため、ミーリング加工によって形成される凹凸形状による段差より小さい段差となっているのが通常である。
しかしながら、何らかの理由で、ICモジュール側の接続端子13の表面に大きな凹凸形状が形成される場合には、その表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルムの導電粒子の粒子径より小さい事が望ましい。
<デュアルICカードの製造方法>
本発明のデュアルICカードの製造方法について説明する。
まず、図3に示した様に、アンテナシート4を内層に備えた樹脂シートの積層体を作製する。
例えば、印刷層9を備えたオーバーシート7の印刷層9側に中間シート5、アンテナシート4、中間シート3、中間シート2、印刷層8を外側に備えたオーバーシート1の順に積層し、熱ラミネーターを用いて層間接着を行う事により、積層体を形成する。
印刷層を備えたオーバーシートは、別工程にて予め印刷層を印刷しておく。また、アンテナシートも同様に別工程にて樹脂シートにアンテナを形成しておく。
次に、作製した積層体を打ち抜き加工する事により、カードサイズに個片化する。個片化した後、カード端面の面取り加工などを行っても良い。
次に、図3(a)、(b)に例示した様に、個片化したカードの所望の位置をミーリング加工する事によって、ICモジュールを格納する凹部を形成する。まず、ミーリング加工により200μm~280μmの深さまで切削して第二凹部22を形成し、アンテナ接続用端子11を露出させる。次に、第二凹部22の内側をミーリング加工する事により、第二凹部22より深い第一凹部19を形成する。
次に、第二凹部22のアンテナ接続用端子11の上に、ACF12を配置し、ICモジュールの接続端子13を平面視でアンテナ接続用端子11に位置合わせした後、ICモジュールの基板16の接続端子13が配置されている裏面から熱圧着する事により、アンテナ接続用端子11と接続端子13をACF12により接続し、導通をとる。
以上により、本発明のデュアルICカードを得る事ができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
まず、下記の部材を用意した。
・ ICモジュール
・ カード基材
ICモジュールは、ガラスエポキシからなる基板上に、接触式通信機能と非接触式通信機能を有するICチップがCOT(Chip On Tape)実装され、アンテナ接続用端子および接触接続用端子とICチップのパッドとがワイヤボンディングされており、それらが樹脂モールドされたデュアルICカード用のICモジュールである。
カード基材は、図3の構成の積層体とした。
オーバーシート1:(樹脂PETG)、(厚さ70μm)
中間シート2 :(樹脂PETG)、(厚さ130μm)
中間シート3 :(樹脂PETG)、(厚さ50μm)
アンテナシート4:(樹脂PETG)、(厚さ100μm)
中間シート5 :(樹脂PETG)、(厚さ270μm)
中間シート6 :(樹脂PETG)、(厚さ130μm)
オーバーシート7:(樹脂PETG)、(厚さ70μm)
印刷層8、9は、それぞれオーバーシート1、7に印刷した。
また、アンテナシート4は、樹脂シート上に線径100μmの金属線を超音波融着の原理を使用して埋め込み、アンテナコイル(パターン)を描画したものである。アンテナ接続用端子は、同じ金属線を使用してパッドパターンを描画したもの、若しくは銅箔等でも良い。その場合は熱圧着ボンディングや半田付けなどで金属線と銅箔を接続する。
まず、上記のカード基材を順次、積層した後、熱ラミネーターを用いて一体化した積層体を作製した。
次に、積層体を打ち抜き加工する事により、個片化したカードを作製した。
次に、ミーリング加工することにより第二凹部22を形成し、個片化したカードのアンテナ接続用端子11(図3(a)、(b)参照)を露出させた。
ミーリング加工は、ミーリングツールを回転させながら、移動させることにより切削加工を行う加工方法である。カードをミーリング加工する際に、ミーリングツールの先端に形成されたテーパ角と、ツール1回転当たりの移動幅により、加工面に形成される段差が決まる。
本実施例では、ミーリングツールのテーパ角を5°とし、ミーリングツールが1回転する間に送り方向に移動する距離である移動幅を、0.2mmと0.4mmにして、第二凹部22を形成した。
本実施例では、導電粒子の粒子径が20μmのACFを用いた。
次に、アンテナ接続用端子の上にACF(デクセリアルズ社製)を配置した後、ICモジュールの接続端子を平面視でアンテナ接続用端子に合わせて配置し、ICモジュールの接続端子の裏面から熱圧着装置(ルーラマット社製)を用いて熱圧着する事により、デュアルICカードを作製した。
作製したサンプルは、移動幅が0.2mmのデュアルICカードを10枚、移動幅が0.4mmのデュアルICカードを10枚とした。
以上の様にして作製したデュアルICカードのサンプルについて、下記の評価試験を行った。
・ 動的曲げ力試験 :JIS X 6305-1(2010)に準拠(回数は8000回)
・ 動的ねじり力試験 :JIS X 6305-1(2010)に準拠(回数は10000回)
・ スリーホイール試験:旧JIS X 6305-3(2002)の付属書Aに準拠(挿抜回数は表裏1000回)
・ 高温高湿保存試験 :60℃、90%RHの恒温恒湿層に1000時間保存
上記の試験項目、試験内容および判定基準について、表1にまとめて示した。
また、表1に示した各試験の結果を表2にまとめて示した。評価結果は、機能障害がある場合をNG(不良)としてカウントし、評価数(評価したサンプルの数)と共に示した。
表2に示した様に、移動幅が0.4mmの場合は、動的ねじり力試験を除き、評価結果が悪かった。一方、移動幅が0.2mmの場合は、全て良好な結果であった。
移動幅が0.4mmの場合、第二凹部22の表面に形成される凹凸形状の段差は、ミーリングツールの先端のテーパ角が5°の場合、tan(5°)×0.4(mm)≒35(μm)となる。また、移動幅が0.2mmの場合は、その半分の17.5μmとなる。
ACFの導電粒子の粒子径は20μmである為、移動幅が0.4mmの場合は段差が35μmと導電粒子の粒子径より大きかった為、不良となる数が多かったが、移動幅が0.2mmの場合は段差17.5μmであり、導電粒子の粒子径の方が大きかった為、不良とならなかった、と考えられる。
1・・・オーバーシート
2・・・中間シート
3・・・中間シート
4・・・アンテナシート
5・・・中間シート
6・・・中間シート
7・・・オーバーシート
8・・・印刷層
9・・・印刷層
10・・・カード基材
11・・・アンテナ接続用端子
12、12´・・・ACF
13・・・ICカード側の接続端子
14・・・接触接続用端子
15・・・ICチップ
16・・・基板
17・・・モールド樹脂
18・・・ボンディングワイヤ
19・・・キャビティ(第一凹部)
20・・・切削ツール
21・・・アンテナ
22・・・第二凹部
23・・・カード表面
24、24´・・・導電粒子
100・・・デュアルICカード

Claims (2)

  1. カード基材側に備えられたアンテナの接続端子であるアンテナ接続用端子と、ICモジュール側の接続端子と、が異方性導電フィルムによって接続されたデュアルICカードにおいて、
    アンテナ接続用端子が備えられている表面に形成された凹凸形状の最大段差が、異方性導電フィルムの導電粒子の粒子径より小さく、且つ前記ICモジュール側の前記接続端子の表面に形成された凹凸形状の最大段差が、前記異方性導電フィルムの前記導電粒子の粒子径より小さい事を特徴とするデュアルICカード。
  2. 前記カード基材は、その内部に外部装置と非接触接続する前記アンテナと、前記ICモジュールを格納する凹部とを備えており、
    前記ICモジュールは、
    前記ICモジュールの基板の一方の面に、外部装置と接触接続を行う接触接続用端子を備え、
    前記ICモジュールの基板のもう一方の面に、前記カード基材側に形成された前記アンテナ接続用端子と接続する前記ICモジュール側の前記接続端子と、前記接触接続用端子および前記アンテナ接続用端子と電気的に接続される事で外部装置との有線および無線通信を可能とするICチップと、を備えており、
    前記カード基材の前記凹部は、少なくとも、前記ICモジュールを格納可能な深さを備えた第一凹部と、前記第一凹部の周縁部に沿って、前記第一凹部の底面より高く、前記カード基材の前記ICモジュール側の表面より低い位置に形成された第二凹部と、を備えており、
    前記第二凹部に、前記アンテナ接続用端子が備えられている事を特徴とする請求項1に記載のデュアルICカード。
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