JP2017117468A - Icカード - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、接触ICカードの機能と非接触ICカードの機能を1つのICチップで併せ持つ接触/非接触共用ICカードが開発されている。
しかし、半田ペーストを用いた接続では、加熱を必要とするため、ICカードが変形するという問題がある。
しかし、この方法ではICチップに圧力を掛けた際に、ICチップと前記平面との間から導電性粒子が流れ出てしまい、十分な電気的接続が得られないという問題がある。
<1> 開口を有する第1のカード基材と、
第2のカード基材と、
前記第1のカード基材と前記第2のカード基材との間に配され、アンテナパターンを具備するアンテナ基材と、
前記第1のカード基材の前記開口内に配されたICチップと、
前記ICチップと前記アンテナ基材との間に介在し、前記ICチップと前記アンテナパターンとを電気的に接続する、導電性粒子と樹脂とを含有する導電性接着剤と、
を有するICカードであって、
前記アンテナ基材が、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である溝を有することを特徴とするICカードである。
<2> 前記アンテナパターンが、前記アンテナ基材に埋設されており、
前記アンテナ基材の前記第1のカード基材側の面における前記開口に面する領域が、埋設された前記アンテナパターンの一部が露出するように凹んでいる前記<1>に記載のICカードである。
<3> 前記溝の幅が、前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい前記<1>から<2>のいずれかに記載のICカードである。
<4> 前記溝の側面の少なくとも一部に、前記アンテナパターンが露出している前記<1>から<3>のいずれかに記載のICカードである。
<5> 前記溝が、非連続的に形成されている前記<1>から<4>のいずれかに記載のICカードである。
<6> 開口を有する第1のカード基材と、
第2のカード基材と、
前記第1のカード基材と前記第2のカード基材との間に配され、アンテナパターンを具備するアンテナ基材と、
前記第1のカード基材の前記開口内に配されたICチップと、
前記ICチップと前記アンテナ基材との間に介在し、前記ICチップと前記アンテナパターンとを電気的に接続する、導電性粒子と樹脂とを含有する導電性接着剤と、
を有するICカードであって、
前記アンテナ基材が、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である複数の孔を有し、
前記複数の孔が、開口部の最短長さ及び最大深さの少なくともいずれかが前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい孔を含むことを特徴とするICカードである。
<7> 前記孔の開口部の最短長さが、前記導電性粒子の平均粒子径の20%以上80%以下である前記<6>に記載のICカードである。
<8> 前記孔の最大深さが、前記導電性粒子の平均粒子径の30%以上85%以下である前記<6>から<7>のいずれかに記載のICカードである。
<9> 前記非貫通孔が、少なくとも前記アンテナパターン上に存在する前記<6>から<8>のいずれかに記載のICカードである。
本発明のICカードは、第1のカード基材と、第2のカード基材と、アンテナ基材と、ICチップと、導電性接着剤とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記第1のカード基材は、開口を有する。
前記開口の形状は、前記ICチップの形状に対応している。
前記第1のカード基材は、例えば、樹脂からなる複数の層が積層されて構成されている。複数の層を構成する樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−Gなどが挙げられる。前記層の材質としてPETを用いた場合は、複数の層はホットメルト等の接着剤によって互いに接着される。前記層の材質としてPET−Gを用いた場合は、熱をかけることによって互いに接着されている。前記第1のカード基材を、複数の層を積層して構成するのではなく、1つの層から構成することも考えられるが、複数の層を積層して構成した方が、剛性が必要以上に高くならずに好ましい。
前記第2のカード基材は、例えば、樹脂製の基材である。
前記第2のカード基材は、例えば、樹脂からなる複数の層が積層されて構成されている。複数の層を構成する樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−Gなどが挙げられる。前記層の材質としてPETを用いた場合は、複数の層はホットメルト等の接着剤によって互いに接着される。前記層の材質としてPET−Gを用いた場合は、熱をかけることによって互いに接着されている。前記第2のカード基材を、複数の層を積層して構成するのではなく、1つの層から構成することも考えられるが、複数の層を積層して構成した方が、剛性が必要以上に高くならずに好ましい。
前記アンテナ基材は、アンテナパターンを具備する。
前記アンテナ基材は、前記第1のカード基材と前記第2のカード基材との間に配される。
前記樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PVC(ポリ塩化ビニル)などが挙げられる。
前記アンテナパターンは、例えば、前記アンテナ基材に埋設されている。そして、前記アンテナ基材の前記第1のカード基材側の面における前記開口に面する領域は、例えば、埋設された前記アンテナパターンの一部が露出するように凹んでいる。すなわち、凹みは、前記開口の形状に対応している。
前記金属ワイヤーとしては、例えば、銅線などが挙げられる。
前記ICカードの一つの態様として、前記アンテナ基材は、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である溝を有する。
前記アンテナ基材が、前記溝を有することにより、前記導電性接着剤により前記ICチップを前記アンテナ基材に接着させる際に、前記導電性接着剤の導電性粒子の流動性が適度に抑えられ、溝を有しない場合に比べて多くの導電性粒子が前記ICチップ及び前記アンテナ基材間に残留する。その結果、前記ICチップと前記アンテナパターンとの電気的接続が十分に確保される。
前記溝の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記溝の深さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜200μmが好ましく、70μm〜130μmがより好ましい。なお、前記溝の深さが導電性粒子の平均粒子径より大きい場合であっても、接続時の樹脂流動により、導電性接着剤の中で比較的大きい固形物である導電性粒子だけが溝の一部やその周辺に集合し易くなる。
なお、前記溝は、前記アンテナ基材の厚み方向に形成された溝であり、言い換えれば、前記溝は、平面視における溝である。
前記溝の断面形状は、直線であってもよいし、曲線であってもよい。また、前記溝には、段差があってもよい。断面形状における溝の開口の幅と底部の幅は同じでもよく、異なっていてもよい。開口の幅が底部の幅よりも大きければ、加工が容易になるため好ましい。一方、開口の幅が底部の幅よりも小さければ、樹脂の充填により接着強度向上の効果が見込める。前記溝の底部は平坦であってもよいし、曲線を有していてもよい。複数の溝における各溝の形状については、全ての溝が同一の形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。これら溝の形状に関しては、加工のし易さや歩留まりを勘案して適宜選択できる。このように設計自由度が高いことで、連続的な生産に適した条件に調整することもできるし、コスト削減に対する効果も見込める。
ここで、前記溝の幅とは、前記溝の最表面部における幅である。
前記ICカードの一つの態様として、前記アンテナ基材は、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である複数の孔を有する。
前記複数の孔は、開口部の最短長さ及び最大深さの少なくともいずれかが前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい孔を含む。
ここで、平均粒子径は、導電性粒子の粒径の算術平均値として算出される値である。
孔の開口部の最短長さとは、開口面の外周において対向する任意の2点間の最短距離である。例えば、開口部が円形の場合、直径が最短長さとなり、開口部が楕円形の場合、短径が最短長さとなる。
孔の最大深さとは、孔の開口面から孔の最深部までの距離である。
前記非貫通孔は、少なくともアンテナパターン3a上に存在することが、導通を得る上では好ましい。
前記孔の開口部の最短長さが前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さいことにより、前記孔に前記導電性粒子が嵌まりやすくなり、導電性粒子の捕捉性が向上する。その結果、ICチップの電気的接続が優れる。
前記孔の開口部の最短長さは、前記導電性粒子の平均粒子径の20%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。また、前記孔の開口部の最短長さは、前記導電性粒子の平均粒子径の80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下が特に好ましい。
なお、前記孔が複数存在する場合、各孔の開口部の最短長さは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
複数の孔の各開口部の最短長さが同じ長さである場合には、導電性粒子の捕捉性を事前に予測し易くなり、使用する導電性接着剤の選択が容易になるとともに、導通性能が安定しやすくなる。
他方、複数の孔の各開口部の最短長さが同じ長さではない場合には、導電性粒子の大きさがばらついているときに、導電性粒子は、各々の大きさの導電性粒子に適した孔に嵌まることになる。言い換えれば、複数の孔の各開口部の最短長さが同じ長さではない場合には、導電性粒子の大きさがばらついている導電性接着剤を使用することが適している。導電性粒子の大きさがばらついているものを使用できることは、導電性接着剤のコスト削減につながる。
なお、前記孔の開口部の最短長さが、前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい場合には、前記孔の最大深さについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記導電性接着剤の導電性粒子の平均粒子径よりも小さくてもよいし、小さくなくてもよい。
また、前記孔の開口部の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、矩形、多角形、円形、円形に近似する曲線を有する形状などが挙げられる。円形に近似する曲線を有する形状としては、例えば、楕円などが挙げられる。前記孔は、前記した非連続的な溝と、実質的に同一と見なせる場合もある。
前記孔の最大深さが前記導電性接着剤の導電性粒子の平均粒子径よりも小さいことにより、前記孔に前記導電性粒子が嵌まった際に、前記導電性粒子はアンテナ基材とICチップとに挟持される。その結果、ICチップの電気的接続が優れることとなる。
前記孔の最大深さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、導電性粒子を含有する導電性接着剤においては、通常、導電性粒子を15%〜20%程度圧縮して使用することを想定している点からすれば、前記導電性粒子の平均粒子径の85%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が特に好ましい。
他方、前記孔に前記導電性粒子を嵌めるためには、前記孔にはある程度の深さが必要であることから、前記孔の最大深さは、前記導電性粒子の平均粒子径の30%以上が好ましく、45%以上がより好ましく、60%以上が特に好ましい。
前記孔の最大深さが、前記導電性接着剤の導電性粒子の平均粒子径よりも小さい場合、前記孔の開口部の最短長さについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記導電性粒子の平均粒子径より小さくてもよいし、小さくなくてもよい。
前記孔の最大深さが、前記導電性接着剤の導電性粒子の平均粒子径よりも小さい場合、前記孔の開口の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、矩形、多角形、円形、円形に近似する曲線を有する形状などが挙げられる。円形に近似する曲線を有する形状としては、例えば、楕円などが挙げられる。
前記孔が複数存在する場合、各孔の最大深さは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
各孔の最大深さが同じ深さである場合には、導電性粒子の捕捉性を事前に予測し易くなり、使用する導電性接着剤の選択が容易になるとともに、導通性能が安定しやすくなる。
他方、各孔の最大深さが同じ深さではない場合には、導電性粒子の大きさがばらついているときに、いずれかの孔で押圧が適した状態が得られ、結果、ICチップの電気的接続が優れることとなる。言い換えれば、複数の孔の最大深さが同じ長さではない場合には、導電性粒子の大きさがばらついている導電性接着剤を使用することが適している。導電性粒子の大きさがばらついているものを使用できることは、導電性接着剤のコスト削減につながる。
前記ICチップは、前記第1のカード基材の前記開口内に配される。
良好な導電性を得るためには、前記接続面積の上限としては、一例として50mm2としてもよい。即ち、前記接続面積は、一例としては50mm2以下が好ましい。
また、良好な導電性を得るためには、前記接続面積の下限としては、一例として0.2mm2以上が好ましく、0.5mm2以上がより好ましく、1.0mm2以上が特に好ましい。
ここで、接続面積とは、アンテナパターンがICチップの電極と接している面積である(これは、図2Aの両端にあるアンテナパターンの一方と、ICチップの電極とが接している面積を指す)。
良好な密着性を得るためには、前記接着面積の上限としては、一例として180mm2としてもよい。即ち、前記接着面積は、一例としては180mm2以下が好ましい。
また、良好な密着性を得るためには、前記接着面積の下限としては、一例として80mm2以上が好ましく、100mm2以上がより好ましく、120mm2以上が特に好ましい。
ここで、接着面積とは、ICチップと、導電性接着剤とが接している面積である。
前記導電性接着剤は、導電性粒子と、樹脂とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記導電性接着剤は、前記ICチップと前記アンテナ基材との間に介在し、前記ICチップと前記アンテナパターンとを電気的に接続する。更には、前記ICチップを、前記アンテナ基材に接着させる。
前記導電性接着剤は、非熱硬化型であることが好ましい。
前記導電性接着剤は、作業性向上の点からフィルム状であることが好ましい。即ち、導電性接着フィルムであってもよい。
また、この導電性接着剤や導電性接着フィルムは、導電性粒子を含有していることから、公知の異方性導電接着剤(異方性導電ペーストや異方性導電フィルムなど)を用いてもよい。
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、鉄、ニッケル、金、銀、アルミニウム、亜鉛、ステンレス、ヘマタイト(Fe2O3)、マグネタイト(Fe3O4)、一般式:MFe2O4、MO・nFe2O3(両式中、Mは、2価の金属を表し、例えば、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ba、Mgなどが挙げられる。nは、正の整数である。そして、前記Mは、繰り返し時において同種であってもよいし、異種であってもよい。)で表される各種フェライト、ケイ素綱粉、パーマロイ、Co基アモルファス合金、センダスト、アルパーム、スーパーマロイ、ミューメタル、パーメンター、パーミンバー等の各種金属粉、その合金粉などが挙げられる。また、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子の表面に金属をコートしたものなどが挙げられる。
これらの導電性粒子は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性樹脂、非晶性樹脂などが挙げられる。
前記結晶性樹脂、及び前記非晶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
前記樹脂としては、結晶性樹脂と非晶性樹脂とを含有することが、常温保管の安定性の点、並びに、短時間及び低温圧着が可能となる点で好ましい。
図1Aは、本発明のICカードの一例の外観の概略斜視図である。
図1Bは、本発明のICカードの一例の概略側面図である。
図1Cは、アンテナ基材の部分側面図である。
図1Aにおいては、第1のカード基材、アンテナ基材、及び第2のカード基材の積層構造を一体構造として図示している。
ICカード10は、第2のカード基材2と、アンテナ基材3と、第1のカード基材1とを積層してなる。
ICカード10には、アンテナ基材3の内部に複数周回するアンテナパターン3aが配されている。第1のカード基材1には開口1aが設けられおり、開口1aに、表面に複数の接続端子4aを設けたICチップ4が配置されている。ICチップ4の裏面は、例えば、全面が電極となっている。
アンテナ基材3の第1のカード基材1側の面における開口1aに面する領域は、埋設されたアンテナパターン3aの一部が露出するように凹んでいる。更に、前記領域の中央部は、ICチップ4の裏面の凸部が嵌合するように深く彫り込まれている。なお、ICチップ4の裏面に凸部がない場合は、前記領域は平面となる。
アンテナパターン3aの一部は、アンテナ基材3の第1のカード基材1側の面における開口1aに面する領域の側部3c(図1Aの斜線部)において、露出している。
この態様において、溝3bは、側部3cに形成されている。
図2A、及び図2Bは、ICチップが配される領域の拡大上面図である。
図2Cは、図2BのA−A断面図である。図2Dは、図2Cの拡大図である。
図2A〜図2Dにおいて、アンテナパターン3aの一部は、アンテナ基材3の第1のカード基材側の面における開口に面する領域の側部において、露出している。
前記側部において露出しているアンテナパターン3aは、幾重にも折り返された形状をしており、その折り返されたアンテナパターン3a間に、アンテナパターン3aに沿って溝3bが形成されている。
図4は、ICチップが配される領域の拡大上面図である。
図4において、アンテナパターン3aの一部は、アンテナ基材3の第1のカード基材側の面における開口に面する領域の側部において、露出している。
前記側部において露出しているアンテナパターン3aは、一本の幹部と、該幹部と直交する方向に延びる複数の枝部とを有する串型形状をしている。
前記孔は、アンテナパターン3aに複数形成されている。前記孔は、円形であり、例えば、アンテナパターン3aをエッチングすることにより形成できる。前記アンテナパターンに前記孔を形成すると、前記孔に捕捉された導電性粒子は、確実にICチップとアンテナパターンとの導通に寄与する。そのため、前記アンテナパターンに前記孔を形成することにより、導通抵抗を調整しやすくなる。
<異方性導電フィルムの作製>
以下の各成分を混合し、フィルム上に形成して、平均厚み40μmの異方性導電フィルムを作製した。
・結晶性樹脂 35質量部
(アロンメルトPES-111EEE、東亜合成株式会社製
・非晶性樹脂 30質量部
(エリーテルUE3500、ユニチカ株式会社製)
・エラストマー 25質量部
(ニッポランN−5196、日本ポリウレタン工業製)
・導電性粒子 3.0質量部
(平均粒子径30μmの球状Agめっき樹脂粒子)
第1のカード基材と、アンテナ基材と、第2のカード基材とを積層してなるICカード(ただし、ICチップは、配置していない)に、図2Aに示すような溝を形成した。
すなわち、ICチップの形状(12mm×13mm)に対応するアンテナ基材3の領域に露出し折り返されたアンテナパターン3aの間に、アンテナパターン3aに沿って、幅35μmの溝(深さ100μm)を、エキシマレーザーを用いて4本ずつ形成した。
続いて、ICチップの形状に対応する形状に切断した異方性導電フィルムを、アンテナ基材3の領域に配置し、その上からICチップを置いて180℃、2sec、1MPaで押し付けて、ICカードを完成させた。
図6に示すように、ICカードの裏側から、ICチップ4に達する穴(直径8mm)を空けた。そして、その穴に、密着力測定端子20(直径7mm)を30mm/minの速度で押し込み、ICチップ4がアンテナ基材3から剥離する際の力を、密着力として測定した。
ICチップと、アンテナパターンとを接続した後に、アンテナパターンの被覆を一部取り除き、ICチップと、アンテナパターンとの導通抵抗を、導通抵抗器を用いて測定した。
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子の配合量を3.0質量部から2.0質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを作製した。
実施例1において、上記で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子の配合量を3.0質量部から1.0質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを作製した。
実施例1において、上記で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例1において、溝の幅を35μmから24μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例2において、溝の幅を35μmから24μmに変えた以外は、実施例2と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例3において、溝の幅を35μmから24μmに変えた以外は、実施例3と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例1において、溝を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例2において、溝を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<ICカードの作製>
実施例3において、溝を形成しなかった以外は、実施例3と同様にして、ICカードを作製した。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
<異方性導電フィルムの作製>
以下の各成分を混合し、フィルム上に形成して、平均厚み40μmの異方性導電フィルムを作製した。
・結晶性樹脂 35質量部
(アロンメルトPES-111EEE、東亜合成株式会社製
・非晶性樹脂 30質量部
(エリーテルUE3500、ユニチカ株式会社製)
・エラストマー 25質量部
(ニッポランN−5196、日本ポリウレタン工業製)
・導電性粒子 3.0質量部
(平均粒子径30μmの球状Agめっき樹脂粒子)
第1のカード基材と、アンテナ基材と、第2のカード基材とを積層してなるICカード(ただし、ICチップは、配置していない)に、図4に示すような孔を形成した。
すなわち、ICチップの形状(12mm×13mm)に対応するアンテナ基材3の領域に露出した串型形状のアンテナパターン3aに、直径20μmの孔(深さ10μm(最大深さ))を、エッチングにより形成した。アンテナパターン3aは、幅500μmの幹部と、該幹部に直交する幅300μmの枝部とを有し、枝部の間隔は、200μmである。
続いて、ICチップの形状に対応する形状に切断した異方性導電フィルムを、アンテナ基材3の領域に配置し、その上からICチップを置いて180℃、2secで下記の表3に示す所定の押圧力で押し付けて、ICカードを完成させた。
図6に示すように、ICカードの裏側から、ICチップ4に達する穴(直径8mm)を空けた。そして、その穴に、密着力測定端子20(直径7mm)を30mm/minの速度で押し込み、ICチップ4がアンテナ基材3から剥離する際の力を、密着力として測定した。
ICチップと、アンテナパターンとを接続した後に、アンテナパターンの被覆を一部取り除き、ICチップと、アンテナパターンとの導通抵抗を、導通抵抗器を用いて測定した。
<異方性導電フィルムの作製>
実施例7において、導電性粒子の配合量を3.0質量部から1.5質量部に変えた以外は、実施例7と同様にして、異方性導電フィルムを作製した。
実施例7において、上記で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例7と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
<異方性導電フィルムの作製>
実施例7において、導電性粒子の配合量を3.0質量部から0.75質量部に変えた以外は、実施例7と同様にして、異方性導電フィルムを作製した。
実施例7において、上記で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例7と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例7において、孔の直径を25μmに変更した以外は、実施例7と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例10において、実施例8で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例10と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例10において、実施例9で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例10と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例10において、孔の深さを25μm(最大深さ)に変更した以外は、実施例10と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例13において、実施例8で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例13と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例13において、実施例9で作製した異方性導電フィルムを用いた以外は、実施例13と同様にして、ICカードを作製した。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表3に示す。
<ICカードの作製>
実施例7で作製した異方性導電フィルムを用いた。
第1のカード基材と、アンテナ基材と、第2のカード基材とを積層してなるICカード(ただし、ICチップは、配置していない)を用いた。アンテナパターン3aは、図7に示すように、アンテナ基材とアンテナパターン3aのみからなる形状をしている。
ICチップの形状に対応する形状に切断した異方性導電フィルムを、アンテナ基材3の領域に配置し、その上からICチップを置いて180℃、2secで下記の表4に示す所定の押圧力で押し付けて、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
<ICカードの作製>
実施例8で作製した異方性導電フィルムを用いた。それ以外は、比較例4と同様にして、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
<ICカードの作製>
実施例9で作製した異方性導電フィルムを用いた。それ以外は、比較例4と同様にして、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
<ICカードの作製>
実施例7で作製した異方性導電フィルムを用いた。
第1のカード基材と、アンテナ基材と、第2のカード基材とを積層してなるICカード(ただし、ICチップは、配置していない)を用いた。アンテナ3eは、図8に示すパッド形状をしている。
ICチップの形状に対応する形状に切断した異方性導電フィルムを、アンテナ基材3の領域に配置し、その上からICチップを置いて180℃、2secで下記の表4に示す所定の押圧力で押し付けて、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
<ICカードの作製>
実施例8で作製した異方性導電フィルムを用いた。それ以外は、比較例7と同様にして、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
<ICカードの作製>
実施例9で作製した異方性導電フィルムを用いた。それ以外は、比較例7と同様にして、ICカードを完成させた。
実施例7と同様の評価を行った。結果を表4に示す。
比較例4〜9のICカードは、実用上問題ないレベルではあるものの、実施例7〜15よりは接着強度が低く、かつ導通抵抗も高い結果となった。
2 第2のカード基材
3 アンテナ基材
3a アンテナパターン
3b 溝
3c 側部
3d 孔
3e アンテナ
4 ICチップ
4a 接続端子
20 密着力測定端子
10 ICカード
100 非接触ICカード
101 カード基材
102 アンテナコイル
103 ICチップ
Claims (9)
- 開口を有する第1のカード基材と、
第2のカード基材と、
前記第1のカード基材と前記第2のカード基材との間に配され、アンテナパターンを具備するアンテナ基材と、
前記第1のカード基材の前記開口内に配されたICチップと、
前記ICチップと前記アンテナ基材との間に介在し、前記ICチップと前記アンテナパターンとを電気的に接続する、導電性粒子と樹脂とを含有する導電性接着剤と、
を有するICカードであって、
前記アンテナ基材が、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である溝を有することを特徴とするICカード。 - 前記アンテナパターンが、前記アンテナ基材に埋設されており、
前記アンテナ基材の前記第1のカード基材側の面における前記開口に面する領域が、埋設された前記アンテナパターンの一部が露出するように凹んでいる請求項1に記載のICカード。 - 前記溝の幅が、前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい請求項1から2のいずれかに記載のICカード。
- 前記溝の側面の少なくとも一部に、前記アンテナパターンが露出している請求項1から3のいずれかに記載のICカード。
- 前記溝が、非連続的に形成されている請求項1から4のいずれかに記載のICカード。
- 開口を有する第1のカード基材と、
第2のカード基材と、
前記第1のカード基材と前記第2のカード基材との間に配され、アンテナパターンを具備するアンテナ基材と、
前記第1のカード基材の前記開口内に配されたICチップと、
前記ICチップと前記アンテナ基材との間に介在し、前記ICチップと前記アンテナパターンとを電気的に接続する、導電性粒子と樹脂とを含有する導電性接着剤と、
を有するICカードであって、
前記アンテナ基材が、前記開口に面する前記第1のカード基材側の表面に、非貫通孔である複数の孔を有し、
前記複数の孔が、開口部の最短長さ及び最大深さの少なくともいずれかが前記導電性粒子の平均粒子径よりも小さい孔を含むことを特徴とするICカード。 - 前記孔の開口部の最短長さが、前記導電性粒子の平均粒子径の20%以上80%以下である請求項6に記載のICカード。
- 前記孔の最大深さが、前記導電性粒子の平均粒子径の30%以上85%以下である請求項6から7のいずれかに記載のICカード。
- 前記非貫通孔が、少なくとも前記アンテナパターン上に存在する請求項6から8のいずれかに記載のICカード。
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