JP7420516B2 - 圧力炊飯器及び圧力炊飯方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力炊飯器及び圧力炊飯方法に関する。
従来、調圧装置のステッピングモータを正逆回転駆動して、押圧部を閉塞方向又は開放方向に移動することにより、内鍋内の圧力を加圧又は減圧するようにした圧力炊飯器が公知である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記圧力炊飯器では、炊飯中に発生する蒸気の排出量が一時に集中することを緩和する方法として改善の余地がある。
特開2004-57556号公報
本発明は、炊飯中に発生する蒸気の排出量を安定させることができる圧力炊飯器及び圧力炊飯方法を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、内鍋が収容される炊飯器本体と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられて、前記内鍋の上方開口部を閉鎖した状態で、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路を有する蓋体と、前記内鍋を加熱する加熱部と、前記内鍋の内部圧力を検出する圧力検出部と、前記排気流路の途中に設けられ、前記圧力検出部で検出される内部圧力に基づいて前記排気流路を開閉する調圧部と、前記加熱部により内鍋を加熱する炊飯処理で、前記圧力検出部で検出される圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記調圧部を駆動制御する調圧処理を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記圧力検出部での検出圧力を一定周期で読み込み、前記圧力検出部で検出される圧力が前記設定上限値以上である場合、所定周期で、前記排出流路での開度を所定量大きくする圧力炊飯器を提供する。
この構成によれば、検出圧力が設定上限値以上であれば、所定の周期で排気流路の開度を所定量大きくするので、内鍋内の圧力の調節をより細かく行うことができる。
前記制御部は、前記圧力検出部で検出される圧力が設定下限値以下である場合、所定周期で、前記排気流路の開度を所定量小さくするのが好ましい。
この構成によれば、検出圧力が設定下限値以下であれば、検出圧力を読み込む毎に排気流路の開度を所定量小さくするので、内鍋内の圧力の調節をより細かく行うことができる。
前記排出流路での開度を所定量変更するのは前記検出圧力の読込時とすればよい。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、内鍋が収容される炊飯器本体と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられて、前記内鍋の上方開口部を閉鎖した状態で、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路を有する蓋体と、前記内鍋を加熱する加熱部と、前記内鍋の内部圧力を検出する圧力検出部と、前記排気流路の途中に設けられ、前記圧力検出部で検出される内部圧力に基づいて前記排気流路を開閉する調圧部と、前記加熱部により内鍋を加熱する炊飯処理で、前記圧力検出部で検出される圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記調圧部を駆動制御する調圧処理を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記調圧処理で、前記圧力検出部で検出される圧力が設定上限値を超える場合、前記調圧部により前記排気流路を開放する開度を徐々に大きくする減圧処理を実行する圧力炊飯器を提供する。
この構成によれば、検出圧力が設定上限値を超えることにより調圧部での開度を徐々に大きくしているので、内部蒸気が一度に排出されるのを防止して排出量を安定させることができる。
前記制御部は、前記減圧処理を、前記内鍋の内部圧力が設定上限値を超えて最大値に至る前半部と、最大値から設定上限値まで減圧する後半部とに分け、前半部に比べて後半部での開度の拡大度合いを小さくするのが好ましい。
この構成によれば、排出される蒸気量がピークを迎えた後は、開度の拡大度合いを抑制することにより、蒸気が排出され過ぎるのを防止することができる。これにより、一時に排出される蒸気量が増大するのを抑制することが可能となる。
前記制御部は、前記圧力検出部で検出される圧力を一定周期で読み込み、前回読み込んだ圧力値が今回読み込んだ圧力値よりも小さくなることにより、前記内部圧力が最大値となる時期を決定するのが好ましい。
この構成によれば、制御プログラムを簡略化しつつ、実際の内鍋内の圧力状態をも把握してより適切な制御が可能となる。
前記制御部は、設定上限値よりも大きく、最大値よりも小さい閾値に、前記圧力検出部で検出される圧力が至ることにより、前記内部圧力が最大値となる時期を決定するのが好ましい。
この構成によれば、実際の内鍋内の圧力状態を正確に把握してより適切な制御が可能となる。
前記制御部は、設定上限値を超えてからの経過時間により、前記内部圧力が最大値となる時期を決定するのが好ましい。
この構成によれば、制御プログラムを簡略化して一律な制御を行うことができる。
前記制御部は、前記圧力検出部で検出される圧力を一定周期で読み込み、前回読み込んだ圧力値と今回読み込んだ圧力値とを比較し、比較結果に基づいて開度を所定量変更するのが好ましい。
この構成によれば、内鍋内の圧力状態を把握して適切な開度で蒸気を排出することができる。
前記制御部は、前回読み込んだ圧力値に比べて今回読み込んだ圧力値が低下した場合、開度を所定量小さくするのが好ましい。
この構成によれば、内鍋内の圧力が低下して蒸気の排出量が少なくなることが予測されれば、開度を抑えることにより必要以上に蒸気が排出されることを防止することができる。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、内鍋内の圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、内鍋内と外部とを連通する排気流路の開度を調節することにより調圧する圧力炊飯方法であって、内鍋内の圧力が設定上限値を超える場合、前記排気流路の開度を徐々に大きくして調圧する圧力炊飯方法を提供する。
前記内鍋内の圧力が設定上限値を超えて最大値に至る前半部と、最大値から設定上限値まで減圧する後半部とに分け、前半部に比べて後半部での開度の拡大度合いを小さくするのが好ましい。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、内鍋内の圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、内鍋内と外部とを連通する排気流路の開度を調節することにより調圧する圧力炊飯方法であって、前記内鍋内の圧力を一定周期で検出し、検出した圧力が前記設定上限値以上である場合、圧力を検出する毎に開度を所定量大きくする圧力炊飯方法を提供する。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、内鍋内の圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、内鍋内と外部とを連通する排気流路の開度を調節することにより調圧する圧力炊飯方法であって、内鍋内の圧力が設定上限値を超える場合、前記排気流路の開度を徐々に大きくして調圧する圧力炊飯方法を提供する。
前記内鍋内の圧力が設定上限値を超えて最大値に至る前半部と、最大値から設定上限値まで減圧する後半部とに分け、前半部に比べて後半部での開度の拡大度合いを小さくするのが好ましい。
本発明によれば、検出圧力が設定上限値を超えることにより排気流路の開度を徐々に大きくしているので、内部蒸気が一度に排出されるのを防止して排出量を安定させることができる。
本実施形態に係る圧力炊飯器の概略図である。 図1の調圧部を示す概略断面図である。 図1の制御装置を示すブロック図である。 図3の制御装置によって実行される炊飯制御を示すフローチャートである。 図4の炊飯制御での蓋体用温度センサによって検出される温度、圧力センサで検出される内鍋内の圧力、誘導加熱コイルへの通電状態の変化を示すグラフである。 図5Aの昇温工程又は沸騰維持工程での検出圧力の変化を示すグラフである。 図5Bの設定上限値を超える部分の拡大図及びステッピングモータの駆動状態を示すグラフである。 第1実施形態に於ける排気処理を示すフローチャートである。 第1実施形態に於ける排気処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に於ける排気処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に於ける排気処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に於ける排気処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る圧力炊飯器1を示す。この圧力炊飯器1は、内鍋2が収容される炊飯器本体3と、内鍋2の上方開口部を閉鎖する蓋体4とを備える。また、炊飯器本体3には制御装置5が収容されている。
内鍋2は、金属材料を有底筒状としたものである。ここでは、内鍋2には、外面側がステンレス等の磁性材料からなり、内面側がアルミニウム等の高熱伝導材料からなるクラッド材が使用されている。
炊飯器本体3は、外面部分のうち外周面を構成する外胴6と、底面を構成する底部材7とを備え、内部には収容凹部8が形成されている。収容凹部8は、側面を構成する内胴9と、底面を構成する保護枠10とで構成されている。保護枠10と底部材7の間には、内鍋2を誘導加熱するための誘導加熱コイル11と鍋用温度センサ12が収容されている。内胴9と外胴6の間には胴ヒータ13が収容されている。
前記蓋体4は、蓋上板14と蓋下板15を備える。蓋下板15には、放熱板16、蓋ヒータ17及び内蓋18が設けられている。蓋体4の内部には、蓋体用温度センサ19、圧力センサ20及び調圧装置22が配置されている。蓋上板14と蓋下板15は排気流路21によって連通されている。排気流路21は、外部とは蓋上板14に開口する排気口25で連通し、内鍋2内とは後述する調圧装置22を介して連通している。
蓋体用温度センサ19は内鍋2内の空気温度を検出する。圧力センサ20は内鍋2内の空気圧力を検出する。これらの検出値は制御装置5にそれぞれ出力される。
図2に示すように、調圧装置22は、閉塞弁部27、閉塞弁押圧部28、アーム部29及びステッピングモータ30を備える。
閉塞弁部27は、閉塞弁収容部31と閉塞弁32からなる。閉塞弁収容部31は、内蓋18に取り付けられ、内鍋2内に位置する下面には吸込口33が開口している。閉塞弁収容部31内には、吸込口33から上方側に向かって徐々に拡径する円錐状の内面31aが形成されている。閉塞弁32は、下端中心に向かって徐々に外径寸法が小さくなる円錐状の下面32aを備える。閉塞弁32は、閉塞弁収容部31内を昇降することにより吸込口33を開閉する。閉塞弁32の昇降位置によって閉塞弁収容部31の内面31aに対して閉塞弁32の下面32aが接離する。閉塞弁収容部31の内面31aと閉塞弁32の下面32aとの間の空間が排気流路21の一部を構成する開閉流路23であり、閉塞弁収容部31の内面31aに対して閉塞弁32の下面32aが接離することにより、開閉流路23の開度(流路断面積)が調節される。ここでは、後述するように閉塞弁32の開度を段階的に大きくできるように、閉塞弁32と閉塞弁収容部31の構造、及び閉塞弁32のストローク量が設定されている。
閉塞弁押圧部28は、ケース部材34と押圧部材35からなる。ケース部材34は、図示しないが、閉塞弁収容部31に取り付けられている。押圧部材35は、ケース部材34に昇降可能に取り付けられ、押圧部35aを上方へと突出させている。押圧部材35が最も上方に移動している位置が開放位置であり、最も下方に移動している位置が閉塞位置である。押圧部材35と閉塞弁32との間には、閉塞弁32を下方側へと付勢するスプリング36が配置されている。閉塞弁押圧部28は、蓋下板15に取り付けた弾性キャップ37によって覆われている。弾性キャップ37の天井部下面には押圧部材35の押圧部上面が当接している。
アーム部29は、蓋下板15に回転軸29aを中心として回転可能に支持されている。アーム部29には円弧状のラック29bが設けられている。ラック29bには、後述するステッピングモータ30のピニオンギア30bが噛合している。アーム部29の中間部は、弾性キャップ37の天井部上面を押圧可能となっている。アーム部29は、押圧部材35が最も上方の開放位置に位置するときの回転位置でマイクロスイッチ38によって検出される。
ステッピングモータ30は、制御装置5から出力されるパルス信号のパルス数に応じたステップ角度で回転する。ステッピングモータ30の回転軸30aには、ピニオンギア30bが取り付けられて一体的に回転する。ピニオンギア30bは、アーム部29のラック29bと噛合している。ステッピングモータ30が正逆回転駆動すると、アーム部29は、図2中、回転軸29aを中心として時計回り方向又は反時計回り方向に回転する。押圧部材35は、図2中垂直方向に沿って閉塞方向又は開放方向に移動する。
なお、調圧装置22の詳細については、例えば、特開2004-57556号公報や特開2017-176824号公報に記載の通りである。
制御装置5は、内胴9と外胴6の間の背面側の空間に収容されている。ここでは、制御装置5には、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータが使用されている。図3に示すように、制御装置5は、鍋用温度センサ12、蓋体用温度センサ19、圧力センサ20、等からの入力信号に基づいて、誘導加熱コイル11、胴ヒータ13、蓋ヒータ17、調圧装置22、等に駆動信号を出力する。制御装置5では、CPUが、選択されたメニューに従ってROMに記憶したプログラムを呼び出し、誘導加熱コイル11への通電及び調圧装置22の駆動を制御することにより炊飯を行う。
次に、前記構成からなる圧力炊飯器1の炊飯制御について説明する。炊飯制御は、図4及び図5Aに示すように、予熱工程(ステップS1)、昇温(中ぱっぱ)工程(ステップS2)、沸騰維持(電力制御)工程(ステップS3)、炊き上げ工程(ステップS4)及びむらし工程(ステップS5)により行う。
予熱工程(ステップS1)では、誘導加熱コールに通電し、内鍋2内を予熱温度に維持することにより、飯米に水を吸収させる。例えば、鍋検出温度が予熱温度である42℃まで上昇することにより両ヒータへの通電を停止する。
昇温工程(ステップS2)では、誘導加熱コイル11への通電を予め設定した通電率で行うことにより内鍋2内を沸騰直前の温度まで昇温させる。そして、予め設定した移行温度まで昇温されれば、沸騰維持工程に移行する。
沸騰維持工程(ステップS3)では、誘導加熱コイル11、胴ヒータ13及び蓋ヒータ17に通電し、内鍋2内を沸騰温度に維持して米飯を炊き上げる。このとき、圧力センサ20で内鍋2内の圧力を検出し、検出圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように調圧装置22を駆動制御する。沸騰維持工程は、第1工程、第2工程及び第3工程に分けられており、検出圧力を、第1工程と第3工程では下方側圧力値(例えば、115kPa)に維持し、第2工程では上方側圧力値(例えば、150kPa)に維持するようにしている。そして、下方側圧力値及び上方側圧力値のいずれであっても、設定上限値と設定下限値を設定するようにしている。その後、予め設定した移行温度まで昇温されれば、炊き上げ工程に移行する。
炊き上げ工程(ステップS4)では、誘導加熱コイル11、胴ヒータ13及び蓋ヒータ17への供給電力を設定電力(例えば、750W)とする。そして、予め設定された移行温度まで昇温されれば、内容物の温度がドライアップ温度(例えば、110℃)に到達すれば(ステップS)、蒸らし工程へと移行する。これにより、米飯はドライアップ、すなわち、内部空間内の余剰な水分を除去される。
蒸らし工程(ステップS5)では、誘導加熱コイル11、胴ヒータ13及び蓋ヒータ17への通電を沸騰維持工程よりも低い通電率で制御し、炊き上がった内鍋2内の米飯を、予め設定した時間蒸らす。
炊飯制御では、次のようにして調圧装置22を駆動制御することにより内鍋2の内部圧力を調節している。
炊飯制御が開始されれば、ステッピングモータ30を正転駆動し、ピニオンギア30b及びラック29bを介してアーム部29を回転軸29aを中心として時計回り方向に回転させる。そして、弾性キャップ37及び閉塞弁押圧部28の押圧部材35を下方側へと移動させる。このとき、スプリング36は最も圧縮された状態となり、閉鎖位置に位置する閉塞弁32による吸込口33の閉塞状態は最も強固なものとなる。
沸騰維持工程では、図5Bに示すように、検出圧力が設定上限値と設定下限値との間に維持されるように、次のようにしてステッピングモータ30を駆動制御することにより、開閉流路23の開度を調節している。
検出圧力が設定上限値に到達することにより、ステッピングモータ30を逆転駆動し、アーム部29を回転軸29aを中心として反時計回り方向に回転させる。アーム部29の回転により、押圧部材35を押し下げる位置が上方側へと移動する。これにより、スプリング36の圧縮状態が緩和される。但し、閉塞弁32を一度に開放してしまうと、内鍋2内の蒸気が一気の排出されてしまう。そこで、以下のようにして蒸気の排出量を抑制する排気処理(ステップS10)を実行するようにしている。
図6及び図7に示すように、排気処理では、検出圧力が設定上限値に到達したか否かを判断する(ステップS11)。そして、検出圧力が設定上限値に到達していると判断されれば、ステッピングモータ30を逆転駆動する(ステップS12)。ステッピングモータ30の逆転駆動により、ピニオンギア30b及びラック29bを介してアーム部29が回転軸29aを中心として反時計回り方向に回転する。ここで、ステッピングモータ30の逆転駆動の開始から第1設定時間(例えば、50ms)が経過したかを判断する(ステップS13)。第1設定時間が経過すれば、ステッピングモータ30の駆動を停止する(ステップS14)。ステッピングモータ30の駆動により、アーム部29は第1設定時間分だけ回転する。アーム部29の第1設定時間分の回転より、閉塞弁32に作用するスプリング36の圧縮力(閉塞力)が弱められ、閉塞弁32は内部圧力と閉塞力とが釣り合った位置で停止する。これにより、内鍋2内の蒸気は開閉流路23を介して外部へと排出される。
内鍋2内の圧力は、設定上限値に到達してからも、誘導加熱コイル11、胴ヒータ13及び蓋ヒータ17による加熱が行われることにより上昇を続ける。このため、閉塞弁32はさらに、上昇する内部圧力とスプリング36による付勢力とが釣り合う位置へと上動する。閉塞弁32の上動に伴い開閉流路23の開度が大きくなり、蒸気の排出量が増大する。このように、ステッピングモータ30を第1設定時間だけ回転駆動することにより、内鍋2内の蒸気が一度に排出されてしまうことを防止できる。また、蒸気が排出されることにより内部圧力の上昇度合いも抑制される。
続いて、ステッピングモータ30の駆動を停止してから第1待機時間(例えば、250ms)が経過したか否かを判断する(ステップS15)。第1待機時間が経過する間も内部圧力は上昇を続け、閉塞弁32はスプリング36の弾性力に釣り合うように上動し、開度を大きくする。このため、ステッピングモータ30の駆動を停止しても、蒸気の排出量が徐々に大きくなり、この段階でも内部圧力は上昇度合いを抑制される。
第1待機時間が経過すれば、ステップS12に戻ってステッピングモータ30を第1設定時間だけ駆動する。ステッピングモータ30の駆動により、アーム部29が回転軸29aを中心として反時計回り方向に第1設定時間分だけ回転する。アーム部29の回転により、閉塞弁32に作用するスプリング36の圧縮力がさらに弱められる。このため、上昇中の内部圧力によって閉塞弁32はさらに上動し、開閉流路23の開度が大きくなり、蒸気の排出量が増大する。
以下同様にして、第1設定時間だけステッピングモータ30を駆動してアーム部29を所定角度だけ回転させ、スプリング36によって閉塞弁32による閉鎖力を弱め、その状態を第1待機時間だけ継続することを繰り返す(ステップS12~S15)。つまり、スプリング36によって閉塞弁32を閉塞方向に付勢する弾性力を段階的に弱くすることにより、内部圧力による閉塞弁32の上動位置を徐々に上方側へと移動させ、蒸気の排出量を増大させる。
なお、沸騰維持工程で維持する内鍋2内の圧力は、第1工程、第2工程及び第3工程の3工程に分けて調節するようにしている。すなわち、第1工程では、内鍋2内の圧力が下方側圧力値(例えば、115kPa)に維持されるように開閉流路23の開度を調節する。第2工程では、第1工程の開始から所定時間経過することにより、内鍋2内の圧力が上方側圧力値(例えば、150kPa)に維持されるように開閉流路23の開度を小さくする。第3工程では、第2工程の開始から所定時間経過することにより、内鍋2内の圧力が再び下方側圧力値に維持されるように開閉流路23の開度を大きくする。
ここで、第1工程から第2工程に移行する際、開閉流路23の開度を小さくして内鍋2内の圧力を早急に上方側圧力値に上昇させることが望まれる。一方、開閉流路23の開度を小さくし過ぎたままでいると、内鍋2内の圧力が上方側圧力値を大きく上回ってしまう可能性がある。そこで、上方側圧力値と下方側圧力値の中間圧力を閾値(例えば、130kPa)として設定し、閾値に至るまでは、開閉流路23を第1開度まで小さくして早急に内鍋2内の圧力を上昇させ、閾値に至れば、第1開度よりも大きい第2開度として内鍋2内の圧力の上昇を抑制する。これにより、内鍋2内の圧力を早期に上昇させつつ、上方側圧力値を大きく上回ることを防止することができる。
また、第2工程から第3工程に移行する際、開閉流路23の開度を大きくして内鍋2内の圧力を早急に下方側圧力値まで降下させることが望まれる。一方、開閉流路23の開度を大きくし過ぎたままでいると、内鍋2内の圧力が下方側圧力値を大きく下回ってしまう可能性がある。そこで、閾値に至るまでは、開閉流路23を第3開度まで大きくして早急に内鍋2内の圧力を降下させ、閾値に至れば、第3開度よりも小さい第4開度として内鍋2内の圧力の降下を抑制する。これにより、内鍋2内の圧力を早期に降下させつつ、下方側圧力値を大きく下回ることを防止することができる。
このようにして、スプリング36の弾性力すなわち閉塞弁32による閉塞力を段階的に弱くして開閉流路23の開度を所定量ずつ大きくし、蒸気の排出量を増やしながら、内部圧力の上昇度合いを抑制する。閉塞力を段階的に弱くしているので、排出される蒸気量が一時に集中することがなく、内鍋2内の圧力をきめ細かく調節することができ、蒸気が周囲に吹き出して悪影響を及ぼすことがない。また、内部圧力は、やがて最大値(ピーク値)に到達するが、段階的に蒸気を排出しておくことにより、最大値も抑えることができる。
ここでは、内部圧力が最大値となったか否かは、次のようにして判断している。すなわち、設定上限値に到達してからの時間を計測し(ステップS16)、その計測時間が予め設定した予測時間となったか否かを判断する(ステップS17)。予測時間は、設定上限値に到達してから、前述のようにして複数回に分けて閉塞弁32の閉塞力を弱めることにより、内鍋2内の圧力が最大値に到達すると予測される時間としている。そして、計測時間が予測時間になることにより内部圧力が最大値に到達したと判断する。
また、図5Cに示すように、設定上限値から設定下限値までの半サイクルを設定上限値から最大値までの前半部と、最大値から設定下限値までの後半部とに分けている。そして、前半部では、ステップS12からステップS15で説明した通り、ステッピングモータ30を駆動制御している。また後半部では、ステッピングモータ30の駆動時間を以下のように変更している。
具体的に、計測時間が予測時間となれば、ステッピングモータ30を駆動する(ステップS18)。そして、第1設定時間よりも短い第2設定時間(例えば、25ms)が経過したか否かを判断し(ステップS19)、第2設定時間が経過すれば、ステッピングモータ30を停止する(ステップS20)。ここで、ステッピングモータ30を駆動する時間を第1設定時間よりも短い第2設定時間としているのは、内部圧力が最大値に到達しており、ここで開度を前半部と同程度に大きくすると、蒸気の排出量が急増してしまい好ましくないからである。
次いで、ステッピングモータ30の停止から第1待機時間よりも長い第2待機時間(例えば、1s)が経過したか否かを判断する(ステップS21)。ステッピングモータ30の停止時間を第1待機時間よりも長い第2待機時間としているのは、閉塞弁32による開度が前半部を経て既にある程度大きくなっているため、これ以降にさらに急激に大きくなることを防止するためである。第2待機時間が経過すれば、ステップS18に戻って第2設定時間だけステッピングモータ30を駆動した後、第2待機時間だけ停止することを繰り返す(ステップS18~S21)。
このように、後半部では、前半部に比べてステッピングモータ30を駆動する時間を短く、そして停止する時間を長くしている。例えば、ステッピングモータ30を駆動する時間が、前半部では50ms(第1設定時間)であるのに対し、後半部では25ms(第2設定温度)としている。また、ステッピングモータ30を停止している時間が、前半部では250ms(第1待機時間)であるのに対し、後半部では1s(第2待機時間)としている。つまりこの例では、前半部に対して後半部は、蒸気が排出しやすくなる度合いを8倍程度遅くしている。そして、前半部と後半部とで蒸気が排出しやすくなる度合いを5倍から20倍とすればよい。これにより、内鍋2内の蒸気を全体としてスムーズに排出することができ、排出量が大きくばらつくことをより適切に抑制することが可能となる。
その後、検出圧力が設定上位値まで低下すれば(ステップS22)、ステッピングモータ30の駆動を停止する(ステップS23)。閉塞弁32は後半部を終えた時点の開度となっているので、内鍋2内の蒸気の排出は続行され、内部圧力はさらに低下する。そこで、検出圧力が設定下限値に到達したか否かを判断する(ステップS24)。検出圧力が設定下限値に到達すれば、ステッピングモータ30を正転駆動し(ステップS25)、スプリング36を最も圧縮した状態として閉塞弁32によって吸込口33を閉塞する。これにより、内鍋2内の蒸気の排出が阻止され、再び上昇に転ずることになる。そして再び、検出圧力が設定上限値を超えれば、1サイクルが終了するので、その後前記同様の処理を繰り返す。
このように、第1実施形態に係る圧力炊飯器1では、前述のようにして調圧装置22を駆動制御しているため、以下のような効果が得られる。
(1)閉塞弁32による開閉流路23の開度が段階的に大きくなるように調節しているため、内鍋2内から外部に排出する蒸気量が一時に偏らないようにすることができる。
(2)内部圧力が上昇している前半部では、設定時間は勿論のこと、待機時間であっても開度を徐々に大きくしている。したがって、前半部での蒸気の排出量を増大させて、最大値自体を抑えることができる。
(3)設定上限値を超えてからの内部圧力の調節を、最大値を境に前半部と後半部に分けて、後半部で設定時間を短くし、待機時間を長くしている。このため、最大値となってからさらに蒸気の排出量を増大させることがなく、安定した排出状態を得ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態でも、圧力炊飯器1の構成自体は、前記第1実施形態と同様であるので、以下の説明では、特徴部分である昇温工程及び沸騰維持工程に於ける内部圧力の最大値となる時期の特定方法について説明する。
図8に示すように、ステップS31からS35までは第1実施形態のステップS1からS15と同様である。但し、第1実施形態のステップS16はなく、ステップS17の代わりにステップS36で、検出圧力が設定上限値と最大値の間の閾値に到達したか否かを判断する。ここで、閾値は、できるだけ最大値に近い値とするのが好ましい。但し、最大値が変動することがあるため、その変動幅の最小値よりも小さい値とする必要がある。具体的には、実験あるいは理論式により、前述のようにして複数回に分けて閉塞弁32の閉塞力を弱めることにより、内鍋2内の圧力が到達する最大値を求め、その5%から10%の値を閾値に設定することができる。そして、検出圧力が閾値に到達すれば、第1実施形態のステップS20からS25と同様な処理を実行する。
第2実施形態に係る圧力炊飯器1によれば、実際の最大値ではないが、それに近い閾値を検出することにより後半部の制御に移行するようにしているので、第1実施形態と同様に、制御プログラムを簡略化することができ、しかも周囲の雰囲気温度や、米や水の容量等の影響を抑えつつ、内部圧力が最大値となる時期を特定することができる。したがって、内部圧力の調節をより的確に行うことが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、圧力炊飯器1の構成自体は、前記第1実施形態と同様であるので、以下の説明では、特徴部分である昇温工程及び沸騰維持工程に於ける内部圧力の最大値となる時期の特定方法について説明する。
第1実施形態のステップS1からS15と同様の処理を実行する。但し、ステップS16及びS17はなく、代わりに、圧力センサ20で検出される内鍋2内の圧力を一定周期(例えば、250ms)で読み込む。そして、前回読み込んだ検出圧力に比べて今回読み込んだ検出圧力が低くなったか否かを判断する。今回読み込んだ検出圧力が前回読み込んだ検出圧力よりも低くなれば、内部圧力が最大値に到達したと判断する。そして、内部圧力が最大値に到達したと判断した後は、第1実施形態のステップS20からS25と同様に、ステッピングモータ30を駆動する第2設定時間及び停止させる第2待機時間を変更する。
第3実施形態に係る圧力炊飯器1によれば、今回と前回の検出圧力を比較して最大値の時期を決定しているので、周囲の雰囲気温度や、米や水の容量等の影響を受けることなく、確実に内部圧力が最大値となる時期を特定することができる。したがって、内部圧力の調節をより的確に行うことが可能となる。
第3実施形態では、検出圧力に基づいて単に最大値に到達したか否かの判断のみを行うようにしたが、次のような処理を行うようにしてもよい。
すなわち、前回の検出圧力と今回の検出圧力とを比較し、検出圧力が増大していると判断すれば、調圧装置22での開度が大きくなるようにステッピングモータ30を駆動制御する。一方、検出圧力が減少していると判断すれば、調圧装置22での開度が小さくなるようにステッピングモータ30を駆動制御する。この場合、圧力の検出頻度を多くすることによりきめ細かい判断を行うことができる。また、検出頻度を多くする場合には、開度の変更量は小さくするのが好ましい。これにより、よりきめ細かい開度の調節ができ、より適切に蒸気の排出量を制御することが可能となる。
(第4実施形態)
第4実施形態でも、圧力炊飯器1の構成自体は、前記第1実施形態と同様であるので、以下の説明では、特徴部分である閉塞弁32による開度の調節方法すなわち排気処理について説明する。
図9及び図10に示すように、排気処理では、圧力センサ20で検出される内鍋2内の圧力を読み込む(ステップS41)。そして、検出圧力が設定上限値に到達したか否かを判断する(ステップS42)。検出圧力が設定上限値に到達していると判断されれば、ステッピングモータ30を逆転駆動する(ステップS43)。ここで、ステッピングモータ30の駆動開始から第3設定時間(例えば、25ms)が経過したか否かを判断する(ステップS44)。第3設定時間が経過すれば、ステッピングモータ30を停止する(ステップS45)。そして、検出圧力の読み込みから第4設定時間(例えば、250ms)が経過したか否かを判断する(ステップS46)。したがって、残りの時間(ここでは、225ms)はステッピングモータ30の駆動は停止した状態となる。そして、第4設定時間が経過すれば、計測時間をクリアし、ステップS41に戻って検出圧力を読み込み、同様な処理を繰り返す。
調圧装置22で開度を大きくする場合、一定周期で検出圧力を読み込む毎に、ステッピングモータ30の駆動と停止を繰り返すようにしているので、高頻度で開度の調節を行うことができる。例えば、250msの周期で、25msだけステッピングモータ30を駆動することにより、1秒間で4度も開度を変更し、しかもその開度の変更は1周期の1/10の時間だけである。そして、25ms~100msの範囲で周期を設定し、225ms~5000msの範囲でステッピングモータ30の駆動時間を設定すればよい。これにより、きめ細かく開度を変更して蒸気の排出量を調節することができる。
ステップS41からS46の処理を繰り返すことにより、検出圧力は上昇するものの、最大値に到達し、その後低下する。そこで、圧力センサ20での検出圧力を読み込み(ステップS47)、読み込んだ検出圧力が設定上位値まで低下すれば(ステップS48)、ステッピングモータ30を停止させる(ステップS49)。ステッピングモータ30を停止させた状態では、開閉流路23は開放しているので、内鍋2内の圧力は低下し続ける。そして、検出圧力が設定下限値まで低下すれば(ステップS50)、ステッピングモータ30を正転駆動する(ステップS51)。ここで、ステッピングモータ30の正転駆動の開始から第5設定時間(例えば、25ms)が経過したか否かを判断する(ステップS52)。第5設定時間が経過すれば、ステッピングモータ30を停止する(ステップS53)。そして、ステッピングモータ30の停止から第6設定時間(例えば、250ms)が経過したか否かを判断する(ステップS54)。そして、第6設定時間が経過すれば、計測時間をクリアし、検出圧力を読み込み(ステップS55)、ステップS51からS55を繰り返す。最終的に、スプリング36を最も圧縮した状態として閉塞弁32によって吸込口33を閉塞する。内部圧力は上昇に転じ、再び検出圧力が設定上限値を超えれば(ステップS56)、1サイクルが終了する。以下、前記同様の処理を繰り返す。
調圧装置22で開度を小さくする場合も、開度を大きくする場合と同様に、一定周期で検出圧力を読み込む毎に、ステッピングモータ30の駆動と停止を繰り返すようにしているので、高頻度で開度の調節を行うことができる。これにより、きめ細かく開度を変更して蒸気の排出量を調節することができる。
なお、第4実施形態では、検出圧力を読み込む毎に調圧部での開度を変更するようにしたが、調圧部での開度の変更は、検出圧力を読み込むか否かに拘わらず、一定周期で行うようにしてもよい。また、一定周期で読み込んだ検出圧力に基づいて、調圧部での開度を変更するようにしてもよい。例えば、今回の検出圧力が前回の検出圧力よりも増大していれば、開度を大きくする一方、検出圧力が減少していれば、開度を小さくするようにしてもよい。これによれば、調圧部での開度の変更をきめ細かく行いつつ、前記第1から第3実施形態と同様に、前半部と後半部とで開度の変更度合いを変更してより一層きめ細かい制御を行うことができる。
本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記第1~3実施形態では、閉塞弁32の閉塞力すなわちスプリング36の付勢力が段階的に小さくなるように調節したが、連続的に小さくなるように調節してもよい。この場合、設定上限値から最大値、さらに最大値から設定下限値までの開度の変化度合いに合わせた変化が得られるように調節するのが好ましい。
1…圧力炊飯器
2…内鍋
3…炊飯器本体
4…蓋体
5…制御装置(制御部)
6…外胴
7…底部材
8…収容凹部
9…内胴
10…保護枠
11…誘導加熱コイル(加熱部)
12…鍋用温度センサ
13…胴ヒータ
14…蓋上板
15…蓋下板
16…放熱板
17…蓋ヒータ
18…内蓋
19…蓋体用温度センサ
20…圧力センサ(圧力検出部)
21…排気流路
22…調圧装置(調圧部)
23…開閉流路
25…排気口
27…閉塞弁部
28…閉塞弁押圧部
29…アーム部
30…ステッピングモータ
31…閉塞弁収容部
32…閉塞弁
33…吸込口
34…ケース部材
35…押圧部材
36…スプリング
37…弾性キャップ
38…マイクロスイッチ

Claims (13)

  1. 内鍋が収容される炊飯器本体と、
    前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられて、前記内鍋の上方開口部を閉鎖した状態で、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路を有する蓋体と、
    前記内鍋を加熱する加熱部と、
    前記内鍋の内部圧力を検出する圧力検出部と、
    前記排気流路の途中に設けられ、前記圧力検出部による検出圧力に基づいて前記排気流路を開閉する調圧部と、
    前記加熱部により前記内鍋を加熱する炊飯処理で、前記圧力検出部による前記検出圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記調圧部を駆動制御する調圧処理を実行する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記調圧処理で、前記圧力検出部による前記検出圧力を一定周期で読み込み、前記検出圧力が前記設定上限値以上である場合、前記一定周期よりも短い所定周期で、前記排気流路での開度を所定量大きくする減圧処理を実行する構成であり、
    前記設定上限値は、第1設定上限値と、前記第1設定上限値よりも高い第2設定上限値とを含み、
    前記調圧処理は、
    前記第1設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする第1工程と、
    前記第1工程の後に実行され、前記第2設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする第2工程と
    を含む、圧力炊飯器。
  2. 前記制御部は、前記圧力検出部による検出圧力前記設定下限値以下である場合、前記一定周期よりも短い所定周期で、前記排気流路の開度を所定量小さくする、請求項1に記載の圧力炊飯器。
  3. 前記排気流路での開度を所定量変更するのは前記検出圧力の読込時である、請求項1又は2に記載の圧力炊飯器。
  4. 内鍋が収容される炊飯器本体と、
    前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられて、前記内鍋の上方開口部を閉鎖した状態で、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路を有する蓋体と、
    前記内鍋を加熱する加熱部と、
    前記内鍋の内部圧力を検出する圧力検出部と、
    前記排気流路の途中に設けられ、前記圧力検出部による検出圧力に基づいて前記排気流路を開閉する調圧部と、
    前記加熱部により前記内鍋を加熱する炊飯処理で、前記圧力検出部による前記検出圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記調圧部を駆動制御する調圧処理を実行する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記調圧処理で、前記圧力検出部による前記検出圧力前記設定上限値を超える場合、前記調圧部により前記排気流路の開度を徐々に大きくする減圧処理を実行する構成であり、
    前記設定上限値は、第1設定上限値と、前記第1設定上限値よりも高い第2設定上限値とを含み、
    前記調圧処理は、
    前記第1設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする第1工程と、
    前記第1工程の後に実行され、前記第2設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする第2工程と
    を含む、圧力炊飯器。
  5. 前記制御部は、前記減圧処理を、前記内鍋の前記内部圧力が前記設定上限値を超えて最大値に至る前半部と、前記最大値から前記設定上限値まで減圧する後半部とに分け、前記前半部に比べて前記後半部での開度の拡大度合いを小さくする、請求項1からのいずれか1項に記載の圧力炊飯器。
  6. 前記制御部は、前記圧力検出部による前記検出圧力を一定周期で読み込み、今回読み込んだ圧力値が前回読み込んだ圧力値よりも小さくなることにより、前記内部圧力が前記最大値となる時期を決定する、請求項5に記載の圧力炊飯器。
  7. 前記制御部は、前記設定上限値よりも大きく、前記最大値よりも小さい閾値に、前記圧力検出部による前記検出圧力が至ることにより、前記内部圧力が前記最大値となる時期を決定する、請求項5に記載の圧力炊飯器。
  8. 前記制御部は、前記圧力検出部による前記検出圧力が前記設定上限値を超えてからの経過時間により、前記内部圧力が前記最大値となる時期を決定する、請求項5に記載の圧力炊飯器。
  9. 前記制御部は、前記圧力検出部による前記検出圧力を一定周期で読み込み、前回読み込んだ圧力値と今回読み込んだ圧力値とを比較し、比較結果に基づいて開度を所定量変更する、請求項1から8のいずれか1項に記載の圧力炊飯器。
  10. 前記制御部は、前回読み込んだ圧力値に比べて今回読み込んだ圧力値が低下した場合、開度を所定量小さくする、請求項に記載の圧力炊飯器。
  11. 内鍋内の圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路の開度を調節することにより調圧する圧力炊飯方法であって、
    前記内鍋内の圧力を一定周期で検出し、検出した圧力が前記設定上限値以上である場合、前記一定周期よりも短い所定周期で、前記排気流路の開度を所定量大きくする減圧処理を含む調圧処理を実行し、
    前記設定上限値は、第1設定上限値と、前記第1設定上限値よりも高い第2設定上限値とを含んでおり、
    前記調圧処理では、
    第1工程で、前記第1設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくし、
    前記第1工程の後の第2工程で、前記第2設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする、圧力炊飯方法。
  12. 内鍋内の圧力が設定上限値と設定下限値の間に維持されるように、前記内鍋内と外部とを連通する排気流路の開度を調節することにより調圧する圧力炊飯方法であって、
    前記内鍋内の圧力が設定上限値を超える場合、前記排気流路の開度を徐々に大きくする減圧処理を含む調圧処理を実行し、
    前記設定上限値は、第1設定上限値と、前記第1設定上限値よりも高い第2設定上限値とを含んでおり、
    前記調圧処理では、
    第1工程で、前記第1設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくし、
    前記第1工程の後の第2工程で、前記第2設定上限値に基づいて前記排気流路での開度を大きくする、圧力炊飯方法。
  13. 前記内鍋内の圧力が前記設定上限値を超えて最大値に至る前半部と、前記最大値から前記設定上限値まで減圧する後半部とに分け、前記前半部に比べて前記後半部での開度の拡大度合いを小さくする、請求項11又は12に記載の圧力炊飯方法。
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