JP7418078B2 - 記録装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録装置及び制御方法に関する。
例えば、特許文献1には、画像形成部の下流側に加熱ローラを配置し、この加熱ローラを媒体の表面に接触させながら搬送する液体吐出装置が開示されている。特許文献1の液体吐出装置は、上記構成により媒体を介して色材、造膜性を有するポリマー粒子を含むインクを加熱して造膜させることにより耐擦過性の向上を図っている。
また、特許文献1ではインクが吐出された記録媒体は加熱ローラによる1回の加熱において水や溶媒の蒸発とポリマー粒子の造膜を同時に実施している。しかしながら、ポリマー粒子はインクを構成する水や溶媒などの液体成分が蒸発または記録媒体への浸透したのちに溶解し、その後造膜が開始するため、特許文献1の構成では造膜が不十分となり所望の耐擦過性が発現しないという場合があった。
これに対し特許文献2には、加熱ローラが画像形成部よりも搬送方向の下流側に複数配置されている液滴吐出装置が開示されている。水や溶剤の蒸発を上流側の加熱ローラにおいて実施したのちにポリマー粒子の造膜を複数の加熱ローラにおいて実施できるため、所望の耐擦過性が発現することは可能となる。
特開2011-212938号公報 特開2011-225315号公報
しかしながら、特許文献2では、記録媒体を加熱するために搬送方向に複数個の加熱ローラを配置しているため、記録装置が大型化するおそれがあった。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の加熱機構を備える記録装置の大型化を抑制するための有利な技術を提供することを目的とする。
本発明の記録装置は、記録媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体の第1面対して、造膜性を有する樹脂を含むインクを吐出する記録手段と、前記記録手段の前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体をニップすることによって、前記第1面と接触し加熱する加熱手段と、前記加熱手段と前記第1面とを複数回接触させることによって、前記第1面を複数回加熱するように制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記記録手段により前記第1面にインクが吐出された後、前記加熱手段と前記第1面とが1回目に接触する第1加熱によって前記第1面に吐出されたインクの液体成分を蒸発させ、前記第1加熱の後に前記加熱手段と前記第1面とが接触する第2加熱によって前記第1面上における前記樹脂の造膜を促進して所定の耐擦過性を達成するよう制御し、また、前記制御手段は、前記加熱手段が前記第2加熱において前記第1加熱よりも高い温度または高いニップ圧で前記記録媒体の前記第1面を加熱するよう制御する
本発明の記録装置によれば、記録媒体の加熱機構を備える記録装置の大型化を抑制するための有利な技術を提供することが可能となる。
第1実施形態の記録装置の全体図である。 第1実施形態の記録装置の制御部と、ホスト装置とのブロック図である。 第1実施形態の画像形成部及びインク乾燥部の拡大図である。 第2実施形態の記録装置の全体図である。 第2実施形態の動作モードを示す表である。 第2実施形態の動作を示すフローチャートである。 第3実施形態の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について第1~第3実施形態に分けて説明する。
<第1実施形態>
<記録装置の構成>
図1は、本実施形態の記録装置100(インクジェット記録装置の一例、以下、記録装置100という。)の全体図(断面図)である。記録装置100は、記録材としてインクを記録媒体8(媒体の一例)に付与することにより記録媒体8上に画像を形成するインクジェット方式の記録装置である。
図1に示すように、記録装置100は、記録ヘッド1(記録部の一例)と、給紙カセット2と、を備える。さらに、記録装置100は、給紙ローラ3と、搬送ユニット4(搬送部の一例)と、加熱部5と、排紙ローラ6と、排紙トレイ7と、制御部9と、操作部10とを備える。さらに、記録装置100は、搬送経路切り替えユニット11と、搬送経路12を備える。記録ヘッド1は、インクを吐出する吐出口を備えたフルライン型ヘッド(インクジェットヘッド)である。本明細書において、液滴の一例は、インク以外の液体でもよい。
次に、本実施形態の記録装置100により記録を行う場合の動作について説明する。給紙カセット2から給紙ローラ3によりピックアップされた記録媒体8(媒体の一例)は、搬送ユニット4によって搬送方向に搬送され、記録ヘッド1によって画像が形成される。次に、画像が形成された記録媒体8は、加熱部5において記録媒体8上のインクが乾燥されながら加熱部5を通過し、排紙ローラ6によって搬送された後、排紙トレイ7に積載される。
<搬送ユニット>
搬送ユニット4は、搬送経路RTに沿って記録媒体を搬送する機構である。搬送経路RTは、主経路RT1及びRT2、副経路RT3を含む。主経路RT1及びRT2は、給紙ローラ3から排紙ローラ6につながる経路である。給紙ローラ3から中間点M2までが主経路RT1であり、中間点M2から排紙ローラ6までが主経路RT2である。中間点M2から搬送経路12を経由し、中間点M1を通過して再び中間点M2まで到達する経路が副経路RT3である。搬送経路RTは、搬送方向に沿って配置されたガイド部材との間に構成される。
搬送ユニット4は、記録媒体に搬送力を付勢する駆動機構を含む、搬送経路RTに沿って記録媒体の搬送をする。駆動機構は、モータ等の駆動源により駆動される複数の搬送ローラである。複数の搬送ローラは、搬送ローラと従動ローラ又は拍車が対向して配置される。記録媒体は搬送ローラと従動ローラ又は拍車との間に挟まれるようにして搬送される。記録媒体は搬送ローラと従動ローラ又は拍車との間に挟まれるようにして搬送される。
以下の説明において、搬送方向とは、搬送経路RTにおける記録媒体が搬送される方向を示す。また、下流側、上流側と呼ぶ場合、搬送経路RTにおける記録媒体の搬送方向を基準とする。
加熱部5の下流には、搬送経路切り替えユニット11が配置される。搬送経路切り替えユニット11は、記録媒体の搬送経路を切り替えるユニットであり、電磁ソレノイドやモータ等の駆動源により作動する。搬送経路切り替えユニット11は、1回の記録に対して1回だけの加熱する場合には、記録媒体を主経路RT1から主経路RT2へ案内する。一方、搬送経路切り替えユニット11は、1回の記録に対して複数回加熱する場合には、加熱部5により加熱された記録媒体を主経路RT1から副経路RT3へ案内し、再び加熱部5により加熱して記録媒体を主経路RT2に案内する。
尚、記録装置100は、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置に適用してもよい。さらには、各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に適用してもよい。例えば、バイオチップ作製、電子回路印刷、半導体基板作製、3Dプリンタなどの用途としても用いてもよい。
<制御部>
図2は、ホスト装置15に通信可能とされている、制御部9の概念を示すブロック図である。制御部9は、一例として、CPU101と、ROM102と、RAM103(記憶部の一例)と、画像処理部105と、ヘッド制御部106と、エンジン制御部107と乾燥制御部109から構成される。
CPU101(中央演算処理部)は、記録装置100の各ユニットの動作を統合的に制御する。ROM102(記憶部)は、CPU101が実行するためのプログラムや記録装置100の各種動作に必要な固定データ(例えば、給紙カセット2に収容されている記録媒体8の種類に関するデータ)を格納する。RAM103は、CPU101のワークエリアとして又は種々の受信データの一時格納領域として各種設定データを記憶する。操作部10は、ユーザーとの入出力インターフェースであり、ハードキーやタッチパネルの入力部及び情報を提示するディスプレイ、音声発生器等の出力部を含む。高速なデータ処理が要求されるユニットについては専用の処理部が設けられている。画像処理部105は、記録装置100で扱う画像データの画像処理を行う。入力された画像データの色空間(例えばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(例えばsRGB)に変換する。これらの画像処理によって得られた記録データは、RAM103に格納される。ヘッド制御部106は、CPU101等から受信した制御コマンドに基づいて記録データに応じて記録ヘッド1の駆動制御を行なう。エンジン制御部107は、記録装置内の搬送機構、加熱部5のヒータ制御並びに搬送ユニット4、排紙ローラ6、及び搬送路切り替えユニット11の制御を行なう。乾燥制御部109は加熱部5の加熱制御、および駆動制御を行う。
CPU101による指令に基づいてエンジン制御部107によりそれぞれのユニットの動作が制御される。外部I/O104は、制御部9をホスト装置15に接続するためのインターフェース(I/F)であり、ローカルI/F又はネットワークI/Fである。以上の構成要素はシステムバス108によって接続されている。
ホスト装置15は、記録装置100に画像形成動作を行わせるための画像データの供給源となる装置である。ホスト装置15は、汎用又は専用のコンピュータであってもよいし、画像リーダ部を有する画像キャプチャ、デジタルカメラ、フォトストレージ等の専用の画像機器であってもよい。
<加熱部>
加熱部5は、記録媒体8の表面に着弾したインク滴を早期に乾燥させるための加熱手段である。加熱部5は、記録ヘッド1よりも記録媒体の搬送方向の下流側に配置されている。加熱部5は、図3にも示すように、ヒートローラ5Aと、ピンチローラ5Bとを有している。ヒートローラ5Aは、その内部に発熱体(例えばハロゲンヒータ)が収容されている。ピンチローラ5Bとは、ヒートローラ5Aの下側に配置され、ヒートローラ5Aとでニップを形成している。そして、ヒートローラ5Aとピンチローラ5Bとは、それぞれ第1の軸周り及び第2の軸周りに互いに反対方向に回転しながらニップで記録媒体を挟持搬送するようになっている。以上の構成により、加熱部5は、記録ヘッド1によりインクが吐出された記録媒体のインクが吐出された面に接触しながら記録媒体8の記録面を加熱するように構成されている。
次に、本実施形態の記録装置100で用いたヒートローラ5Aについて説明する。記録媒体8に着弾したインク滴がヒートローラ5Aに到達する時のインクの動的表面張力をヒートローラ5Aのローラ表面の表面エネルギーより高くしている。このことにより、インクがヒートローラ5Aに転写することを抑制するように作用する。ヒートローラ5Aのローラ表面の材質としては、短時間で効率よく水分を処理するため、耐熱性を有するフィルムが好ましく、例えば、ポリイミド、PFA、PTFE、シリコーン等を用いることができる。本実施形態におけるヒートローラ5Aのローラ表面の材質は、PFA=テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体とした。なお、インクとヒートローラ5Aとが上記の関係を満たしていれば、インク及びヒートローラ5Aの材質は本実施形態の例示以外であってもよい。
次に、本実施形態で用いたインクの各成分について説明する。本実施形態にかかるインクは、インクを安定して吐出するために適切な粘度を有し、且つノズル先端における目詰まりが抑制されたインクとするために、水を含有することが好ましい。水は脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、30.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
また、本実施形態において、排紙時のカールを抑制するために排紙時にはインク中の水分が接触式の加熱部により十分に処理されていることが必要である、その為インク中の水分量は、上述した吐出安定性や目詰まり等の信頼性とのバランスを考慮した上でできるだけ少なくするとことが好ましく更に好ましい範囲として、30.0質量%以上70.0質量%以下であることが好ましい。本実施形態では、色材として顔料分散液A(詳細は後述)と水分散性樹脂分散体B(詳細は後述)とグリセリンと2-ピロリドンと1,2-ヘキサンジオールと水の比を50:20:10:10:3:7(%)となるように混合し、表面張力が30~45[mN/m]となるように界面活性剤:アセチレノールE-60(川研ファインケミカル製)の添加量で調整し、十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)において加圧ろ過して調製して、インクを製造した。
ここで顔料分散液Aの調製について説明する。酸価が120mgKOH/gで、重量平均分子量が8,000のスチレン-アクリル酸共重合体(水溶性樹脂)8.0部を、中和当量1となる水酸化ナトリウムを用いてイオン交換水に溶解させた。ここに、比表面積が220m2/gで、DBP吸油量が105mL/100gのカーボンブラックを20.0部加え、さらにイオン交換水を加えて調整して合計を100部とした。この混合物を、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散させ、分散液を得た。得られた分散液を遠心分離することで粗大粒子を除去した。その後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)において加圧ろ過し、イオン交換水を加えて、顔料分散液A中の顔料の含有量が15.0質量%となるように分散液を調製した。
次に、水分散性樹脂分散体Bの調製について説明する。スチレン0.8部、メタクリル酸エチル14.4部、メタクリル酸メチル2.7部、n-ヘキサデカン2.0部、及び2,2’-アゾビス-(2-メチルブチロニトリル)2.0部を混合し、30分間撹拌し、この混合溶液を、界面活性剤Nikkol BC15(日光ケミカルズ製)の5.0質量%水溶液76.1部に滴下し、30分間撹拌する。次いで、超音波照射機S-150Dデジタルソニファイアー(ブランソン製)を用い、400W、20kHz、3時間の条件で分散した後、窒素雰囲気下、80℃で4時間重合反応を行い、水分散性樹脂分散体を得た。この分散体にイオン交換水を添加した後にエバポレーターにおいて濃縮し、水分散性樹脂の含有量が35.0質量%の水分散性樹脂分散体Bを得た。なお、JISK6828-2:2003に従って測定した水分散性樹脂分散体Bの最低造膜温度は55℃であった。
なお、本実施形態において、水分散性樹脂とは粒径を有する状態で溶媒中に分散して存在するエマルションなどの樹脂粒子を意味する。水分散性樹脂の50%累積体積平均粒径(D50)は、10nm以上1,000nm以下であることが好ましい。また、50nm以上500nm以下であることがより好ましい。尚、本実施形態において水分散性樹脂のD50は、以下の方法で測定する。
水分散性樹脂の分散体を純水で50倍(体積基準)に希釈し、UPA-EX150(日機装製)を使用して、SetZero:30s、測定回数:3回、測定時間:180秒、屈折率:1.5の測定条件で測定する。また、水分散性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下であることが好ましい。
更には、水分散性樹脂の最低造膜温度は、0度以上200度以下であることが好ましく、加熱部から熱を付与した場合の造膜性や安定性を考慮した場合、20℃以上180℃以下であることがより好ましい。尚、本実施形態における樹脂粒子の最低造膜温度は、簡易造膜温度装置(井本製作所製)上にブレードコードを用いてインクを塗布し、JISK6828-2:2003(合成樹脂エマルジョン第2部:白化温度及び最低造膜温度の求め方)に従い測定を行った。具体的には、樹脂微粒子が含有された液体を0.3mmのアプリケータで塗布後30分放置し乾燥させ、ガラス棒で塗布面をなぞった際に、塗布面にキズが発生する温度を最低造膜温度として求めた。尚、本実施形態においては、紙面上から液体成分が抜けた後の樹脂の溶融状態が重要である。よって、本実施形態に於ける樹脂粒子の最低造膜温度とは、インク形態で測定した結果ではなく、あくまでも樹脂粒子自身が有する温度を意味するものである為、溶剤等が混入していない状態で測定する必要がある。
本実施形態において、水分散性樹脂としては、上述の水分散性樹脂の定義を満たすものであれば、何れのものもインクに使用することができる。水分散性樹脂に用いられるモノマーとしては、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法などで重合可能なモノマーであれば何れのものも用いることが可能である。モノマーの違いによって、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、エステル系、エチレン系、ウレタン系、合成ゴム系、塩化ビニル系、塩化ビニリデン系、オレフィン系などの水分散性樹脂が挙げられるが、中でも、アクリル系水分散性樹脂、ウレタン系水分散性樹脂を用いることが好ましい。
水分散性樹脂の構造としては、単層構造の樹脂粒子と、コアシェル構造などの複層構造の水分散性樹脂が挙げられる。本実施形態においては、複層構造の水分散性樹脂を用いることが好ましい。特に、水分散性樹脂がコアシェル構造を有することで、コア部分とシェル部分とで明確に機能分離されるため、コアシェル構造を有する水分散性樹脂を用いることがより好ましい。
このようなコアシェル構造を有する水分散性樹脂は、単層構造の水分散性樹脂と比較して、より多くの機能をインクに付与することができるという利点がある。
また、インク中の水分散性樹脂の含有量は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下、更には、0.2質量%以上4.0質量%以下であることが好ましい。
<動作例>
次に、制御部9の制御による記録装置100の記録動作について図1、および図3(a)、図3(b)を参照して説明する。まず、図3(a)、図3(b)を参照して記録媒体の片面に画像を記録する場合の動作について説明する。まず、記録媒体の片面に、記録動作に続いて、1回の加熱を行う場合の動作について説明する。搬送ユニット4は、記録ヘッド1によりインクが吐出された記録媒体を加熱部5を通過させるように搬送する。ここで、搬送経路切り替えユニット11は、図3(a)の実線で示す位置に設定されている。そのため、記録媒体は、中間点M2を先端が通過した後に、図中矢印Aで示す方向(すなわち、排紙トレイ7の方向)に搬送される。すなわち、搬送ユニット4は、記録媒体へ1回の記録に対して1回だけ加熱を行う場合には、記録媒体を主経路RT1から主経路RT2へ案内するように制御する。
次に、記録媒体の片面に、記録動作に続いて、2回の加熱を行う場合の動作について説明する。まず、搬送ユニット4は、記録ヘッド1によりインクが吐出された記録媒体を加熱部5を通過させるように搬送する。ここで、搬送経路切り替えユニット11は、図3(b)の実線で示す位置に設定されている。そのため、記録媒体は、中間点M2を先端が通過した後に、図中矢印Bで示す方向、すなわち搬送経路12に搬送される。記録媒体は、搬送経路12を経由し、中間点M1を先端が通過した後に、再び加熱部5へ案内される。この際、搬送ユニット4は、搬送経路12に沿って記録媒体を搬送しているため、1度目に加熱部5を通過した際に、ヒートローラ5Aで加熱された面が再び加熱される。その後、制御部9は、2回の加熱により記録媒体を搬出する場合には、搬送経路切り替えユニット11の図3(a)の実線で示す位置に切り替える。そのため、記録媒体は、中間点M2を先端が通過した後に、図中矢印Aで示す方向に搬送される。従って、搬送ユニット4は、搬送経路切り替えユニット11と搬送経路12により、記録媒体の表裏を反転することなく、同一の加熱部5を2回通過させるように記録媒体を搬送する。すなわち搬送ユニット4は、1回の記録に対して複数回加熱する場合に、加熱部5により加熱された記録媒体を主経路RT1から副経路RT3へ案内し、再び加熱部5により加熱して記録媒体を主経路RT2に案内する。
上述の実施形態において、記録装置100は、記録媒体の表裏を反転することなく、搬送経路12を搬送させている。したがって、同一の加熱部5により、記録媒体の同一面(インクが吐出された面)に対して複数回の加熱が可能となる。このため、1回目の加熱により、インクを構成する水や溶媒などの液体成分を蒸発させるとともに、2回目の加熱により、水分散性樹脂を皮膜化させることが可能となる。このため、本実施形態の記録装置100は単一の加熱部5により耐擦過性を得ることができる。
なお、搬送経路12は、加熱部5を複数回通過可能な搬送経路を例示しているこれに限られるものではない。例えば、記録ヘッド1の上流に中間点M1を設け、記録ヘッド1を通過する搬送経路であってもよい。この場合には、制御部9は、搬送経路12を経由した後に記録ヘッド1の下を通過する際には、記録ヘッド1からインクを吐出させないように制御する。
また、本実施形態では、1回目の加熱と2回目以降の加熱で、加熱部5の加熱温度を変更することも可能である。例えば、上述の水分散性樹脂を皮膜化させるための加熱部5通過の際に加熱温度を比較的大きくするように制御してもよい。当該制御により、水分散性樹脂の造膜を促進することで所望の耐擦過性を得ることができる。
また、本実施形態では、1回目の加熱と2回目以降の加熱で、加熱部5におけるニップ圧を変更することも可能である。例えば、上述の水分散性樹脂を皮膜化させるための加熱部5の通過の際にニップ圧を比較的大きくするように制御してもよい。当該制御により、伝熱効率や記録媒体表層の平滑性を向上させることにより所望の耐擦過性を得ることができる。ニップ圧の制御は、は、例えば、図3におけるヒートローラ5A及びピンチローラ5Bの一方を他方に押し付けているバネ(不図示)の押圧力を変更する。また、ヒートローラ5A及びピンチローラ5Bの一方を他方側に移動させるモータ(不図示)の位置を変更すれば良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の記録装置200は、図4に示すように、記録媒体8の種類を検知する紙種検知センサ13(検知部の一例)を有している。紙種検知センサ13は、紙種による特性を分光反射率に基づいて光学的に検知する。
ここで、紙種検知センサ13は、検出時に、発光素子が発射した光が記録媒体8上で反射し、その反射光量を受光素子で検出して、その光量レベルから種類を判別する。そのため、記録媒体8が停止した状態又は極低速で検出した方が光量レベルの変動が少なく、正確な検出が可能となる。本実施形態では、紙種検知センサ13が給紙カセット2の上方に配置されているため、紙種検知センサ13は記録媒体8が停止している状態で検出できる。
本実施形態では、制御部9は、記録媒体8の種類に応じて複数の動作モードから1の動作モードを設定する。制御部9は、設定した動作モードに応じて、記録後の加熱部5の通過回数を決定することができる。ここで、記録媒体8は様々な種類があるため、記録媒体8によって加熱部5を通過した後の記録媒体8の表層に定着している色材の量や水分散性樹脂の造膜状態は異なる。そのため、記録媒体8の種類により耐擦過性能が異なる。そのため、本実施形態では、記録媒体8の種類によらず水分散性樹脂の造膜性を所望の範囲とするように、紙種検知センサ13により記録媒体8の種類を検知して加熱部5の通過回数を決定する。
次に、図5の表を用いて、制御部9が設定可能な各動作モードについて説明する。図5は、動作モードと動作と判定基準の対応関係を示す表である。当該表はデータベースとしてROM102またはRAM103に記憶されている。各動作モードは、RAM103に一時的に格納された記録媒体の種類の情報やROM102に予め記憶した記録媒体の種類の情報に基づいて加熱部5の通過回数が決定される。第1の動作モードは、記録ヘッド1による1回の記録に対して1回だけ加熱部5に記録媒体のインクが吐出された面を通過させるモードである。第2の動作モードは、記録ヘッド1による1回の記録に対して、加熱部5に2回以上の複数回、記録媒体のインクが吐出された面を通過させるモードである。第3の動作モードは、記録ヘッド1による1回の記録に対して加熱部5に記録媒体を通過させる回数をユーザーが任意に設定するモードである。例えば、制御部9は、ユーザーの入力操作により操作部10から加熱部5の通過回数を受け付けることができる。
図6のフローチャートを用いて、本実施形態の制御の詳細について説明する。次に図6のフローチャートを用いて各動作モードにおける動作の詳細を説明する。各制御は、制御部9のCPU101により実行される。
まず、S1001において、制御部9は、現在設定されている動作モードが、第3の動作モードであるか否かを判別する。
第3の動作モードが設定されていない場合、S1002において、制御部9は、紙種検知センサ13により記録媒体の種類を検知する。ここで、第3の動作モードが設定されていない場合には、ユーザーが通過回数を設定していない場合も含まれる。
次に、S1003において、制御部9は、紙種検知センサ13により検知した記録媒体に適した動作モードを選択する。すなわち、制御部9は、加熱部5を1回通すことにより所定の耐擦過性を得られる場合には、第1の動作モードを選択する。一方、制御部9は、加熱部5を1回通しただけでは、所定の耐擦過性を得られない場合には、第2の動作モードを選択する。ここで、制御部9は、所定の耐擦過性が得られるか否かの判断を、各記録媒体の耐擦過性レベルに基づいて行う。各記録媒体の耐擦過性レベルは、予め記録媒体と対応付けてROM102に格納されている。制御部9は、紙種検知センサ13により検知した記録媒体と、ROM102に記憶された耐擦過性レベルを参照して、1回の加熱により所定の耐擦過性が得られると判断した場合には、第1の動作モードを選択する。一方で、制御部9は、紙種検知センサ13により検知した記録媒体と、ROM102に記憶された耐擦過性レベルを参照して、1回の加熱により所定の耐擦過性が得られないと判断した場合には、第2の動作モードを選択する。
以下、S1004~S1006において、S1003で第1の動作モードが選択された場合の処理について説明する。制御部9は、搬送経路切り替えユニット11を記録媒体8が矢印Aの方向へ搬送させるように切り替える。S1004において、記録媒体に画像が記録される。S1005において、制御部9は、加熱部5に記録媒体を通過させる。記録媒体は、画像が記録された面が加熱部5により加熱される。S1006において、制御部9は、記録媒体を排紙トレイに排紙する。
以下、S1007~S1010において、S1003で第2の動作モードが選択された場合の処理について説明する。
S1007において、制御部9は、搬送経路切り替えユニット11を記録媒体が矢印Bの方向へ搬送されるように切り替える。
S1008において、記録ヘッド1により記録媒体に画像が記録され、S1009において加熱部5を通過することにより、インクを構成する水や溶媒などの液体成分が蒸発する。
S1010において、記録媒体の後端が中間点M2を通過したのち搬送路切り替えユニット11を記録媒体が矢印Aの方向へ搬送されるように切り替えられる。尚、記録媒体の後端が中間点M2を通過したか否かの判別は、中間点M2に記録媒体の後端を検知するためのセンサにより検知される。なお、当該判別方法はこれに限られるものでなく、記録媒体の搬送速度の情報に基づき、記録後の経過時間から算出してもよい。その後、S1005において、制御部9は、再び同一の加熱部5に記録媒体の同一面が加熱されるように通過させ、水分散性樹脂を造膜させる。S1006において、制御部9は、記録媒体を排紙トレイに排紙させる。このような制御により、所望の耐擦過性を発現することが可能となる。
次に、S1011~S1017において、現在設定されている動作モードが、第3の動作モードである場合の処理について説明する。これは、ユーザーが任意で加熱部5の通過回数を設定した場合の動作モードである。加熱部5の通過回数は、一例として、ユーザーの操作により操作部10から入力される。入力された通過回数はRAM103に一時的に格納することができる。
本実施形態ではユーザーが加熱部5の通過回数を5回と設定した場合を例として説明する。S1011において、制御部9は、RAM103に格納された通過回数を取得し、通過回数として設定する。
次に、S1012において、制御部9は、搬送路切り替えユニット11を記録媒体8が矢印Bの方向へ搬送されるように切り替える。
S1013において、記録ヘッド1により記録媒体に画像が記録される。その後、S1014~S1016において、制御部9は、S1011において設定された加熱部5の通過回数に基づき、S1015において加熱部5を繰り返し通過させる。
S1017において、制御部9は、S1014における加熱部5の通過回数が4回に達した場合に、カウントをリセットする。その後、制御部9は、S1010、S1005、S1006の順に処理を実行する。S1005において、加熱部5を通過することにより、5回目の加熱が実行され、S1006において排紙トレイに排紙される。
また、S1002において、制御部9は、紙種検知センサ13により記録媒体の種類を検知しているが、これに限らない。ユーザーの入力操作により操作部10から記録媒体の種類を受け付け、RAM103に格納しても良い。そのうえで、制御部9がRAM103に格納された記録媒体の種類の情報に基づいて、所定の加熱部5の通過回数となるように動作モードを設定してもよい。
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、1回目の加熱と2回目以降の加熱で、加熱部5の加熱温度を変更することも可能である。
また、本実施形態においても第1実施形態と同様に、1回目の加熱と2回目以降の加熱で、加熱部5におけるニップ圧を変更することも可能である。
このように、本実施形態では、動作モードに応じて加熱回数を変更することができる。このため、記録媒体の種類によらず、水分除去および所定の擦過性能を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、クリーニングモードを実行可能である点で第2実施形態と異なる。加熱部5をインクが付与された記録媒体が通過することでインクを構成する水や溶媒などの液体成分が蒸発する際に加熱部5の表層に溶媒が付着する。このため、加熱部5の表層の表面エネルギーが上がり、以降の加熱部5通過時に加熱部表層の色材が記録媒体に転写するおそれがある。このような意図しない転写を抑制するために、本実施形態の記録装置300は、加熱部5におけるインク付着量の累積値をカウントし、所定のしきい値との比較結果に基づき加熱部クリーニングを実施する。
第2実施形態において、説明した第2の動作モードおよび第3の動作モード(すなわち複数回加熱部5に記録媒体を通過させる動作モード)においては1回目に加熱部5を通過した際に加熱部5の表層に付着する溶媒は2回目以降の加熱部5の通過時に記録媒体へと転写するため、加熱部5の表層の溶媒はほとんど累積しない。一方、第1のモードでは、記録後に加熱部5を通過したのちに記録媒体は排紙されるため、インクを構成する水や溶媒などの液体成分が蒸発する際に加熱部5の表層に付着した溶媒は記録媒体に転写することなく累積する。
記録装置300は、クリーニングモードで動作することができる。本実施形態の加熱部クリーニングモードとは、加熱部の表層についた汚れの累積に伴う加熱時の画像弊害の発生を抑制するためのモードである。
次に図8のフローチャートを用いて本実施形態の制御の詳細について説明する。図8は前提として、第1の動作モード、すなわち、記録ヘッド1による1回の記録に対して1回だけ加熱部5に記録媒体を通過させる場合である。
まず、S2001において、制御部9は、記録ヘッド1により記録媒体に画像形成する。S2002において、制御部9は、記録ヘッド1により記録媒体に吐出する画像データのドットカウントを実施する。制御部9は、記録ヘッド1のインク吐出数(すなわちインクの吐出量)をカウントする。
S2003において、制御部9は、記録ヘッド1のインク吐出量(ドットカウント値)を累積ドットカウントSとして加算する。S2004において、制御部9は、累積ドットカウントSが所定のしきい値を超えたか否かを判別する。本実施形態においては、しきい値のドット数を100000ドットとしているが、加熱部5の汚れの累積度合に応じて任意に設定可能である。
S2004において、制御部9は、累積ドットカウントSが100000ドットを超える場合、S2005において、制御部9は、累積ドットカウントをリセットする。S2006において、制御部9は、搬送路切り替えユニット11を、記録媒体が矢印Bの方向へ搬送されるように切り替える。次にS2007において、制御部9は、加熱部5に記録媒体を再度通過させる通過することにより、1回目の加熱により加熱部5に付着した溶剤を記録媒体に転写することができる。
S2008において、制御部9は、記録媒体の後端が搬送路切り替えユニット11を通過した場合に、搬送路切り替えユニット11を記録媒体8が矢印Aの方向へ搬送されるように切り替える。その後、記録媒体は、S2009において加熱部5を通過してS2010において排紙トレイに排紙される。
このように、本実施形態では、第1の動作モードが設定された場合に画像データのドットカウントの累積値が所定のしきい値を超えた場合に、加熱部表層の表面エネルギー変化に伴う色材転写等の画像弊害を抑制することができる。
以上のとおり、本発明について前述の各実施形態を例として説明したが、本発明の技術的範囲は前述の各実施形態に限定されるものではない。本発明は、前述の各実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく限りにおいて、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
各実施形態の記録ヘッド1は、フルライン型ヘッドであるとして説明したが、記録ヘッド1はシリアル型を用いても同様の効果を得ることができる。
また、各実施形態では片面印字の場合を例として説明したが、各実施形態は両面印字の場合においても適用できる。
また、記録ヘッド1は、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けてもよい。例えば記録装置の動作モードとしては黒色等の主流色のみの動作モードだけではなく、異なる色の複色カラー又は混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも1つを備えてもよい。この場合、記録媒体にインクを着弾させてから記録媒体が加熱部5を通過する際にインクを十分に乾燥させる(画像を形成するインク滴の全てを乾燥させる)ことができるインク付与量であることが好ましい。
また、インクは、主として色剤(染料又は顔料)と溶媒成分を含有してもよい。溶媒成分は水系材料、油系材料のどちらでも用いることができる。染料としては、例えば直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素などに代表される水溶性染料が好ましく、上記の記録媒体との組み合わせで定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性その他の要求される性能を満たす画像を与えるものであれば何れであってもよい。顔料としては、カーボンブラックなどが好ましい。顔料と分散剤を併用する方法も自己分散型顔料を用いる方法、マイクロカプセル化する方法も可能である。また、インクには必要に応じて溶剤成分や可溶化剤、粘度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗調整剤などの各種添加剤を加えて用いることもできる。
以上のとおり、本明細書では、本発明を第1~第3実施形態に分けて説明したが、各実施形態の一部又は全部を組み合せた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
1 記録ヘッド
4 搬送ユニット(搬送部の一例)
5 加熱部
9 制御部
100 記録装置

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される記録媒体の第1面対して、造膜性を有する樹脂を含むインクを吐出する記録手段と、
    前記記録手段の前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体をニップすることによって、前記第1面と接触し加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段と前記第1面とを複数回接触させることによって、前記第1面を複数回加熱するように制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記記録手段により前記第1面にインクが吐出された後、前記加熱手段と前記第1面とが1回目に接触する第1加熱によって前記第1面に吐出されたインクの液体成分を蒸発させ、前記第1加熱の後に前記加熱手段と前記第1面とが接触する第2加熱によって前記第1面上における前記樹脂の造膜を促進して所定の耐擦過性を達成するよう制御し、
    また、前記制御手段は、前記加熱手段が前記第2加熱において前記第1加熱よりも高い温度または高いニップ圧で前記記録媒体の前記第1面を加熱するよう制御することを特徴とする記録装置
  2. 前記加熱手段を通過させずに、前記搬送方向において前記加熱手段の下流から前記加熱手段の上流へ前記記録媒体を搬送する搬送経路を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1加熱後に、前記搬送経路を介して前記加熱手段の上流に前記記録媒体を搬送し、前記第2加熱を行うよう制御することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録手段が記録媒体に吐出する前記インクは、少なくとも水分散性樹脂を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記インクに含まれる前記水分散性樹脂は、前記加熱手段の加熱により皮膜化することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 第1の動作モードと第2の動作モードを少なくとも含む複数の動作モードの何れかに設定する設定手段を有し、
    前記制御手段は、前記第1の動作モードに設定されている場合には、前記第1面に対して前記第1加熱のみが行われるよう制御し、前記第2の動作モードに設定されている場合には、前記第1面に対し前記第1加熱と前記第2加熱のいずれも行われるよう制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 前記設定手段は、前記記録媒体の種類に応じて前記複数の動作モードから1つの動作モードを設定することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記記録媒体の種類をセンサにより検知する検知部を備え、
    前記設定手段は、前記検知部により検知した前記記録媒体の種類に応じて前記複数の動作モードから1つの動作モードを設定することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. ユーザーによる入力操作に応じて前記記録媒体の種類を記憶する記憶部を備え、
    前記設定手段は、前記記憶部により記録された前記記録媒体の種類に応じて前記複数の動作モードから1つの動作モードを設定することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  10. 前記記録手段の記録におけるインクの吐出量をカウントするカウント手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第1の動作モードが設定された場合に、前記カウント手段がカウントしたインクの吐出量が所定のしきい値を超える場合には、同一の前記加熱手段に記録媒体を再度通過させるように制御することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の記録装置。
  11. 記録媒体を搬送方向に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体の第1面対して造膜性を有する樹脂を含むインクを吐出する記録手段と、前記記録手段の前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録手段をニップすることによって、前記第1面と接触し加熱する加熱手段と、を備える記録装置の制御方法であって、
    前記記録手段により前記第1面にインクが吐出された後、前記加熱手段と前記第1面とが1回目に接触する第1加熱によって前記第1面に吐出されたインクの液体成分を蒸発させ、前記第1加熱の後に前記加熱手段と前記第1面とが接触する第2加熱によって前記第1面上における前記樹脂の造膜を促進して所定の耐擦過性を達成する工程と、
    前記加熱手段が前記第2加熱において前記第1加熱よりも高い温度または高いニップ圧で前記記録媒体の前記第1面を加熱するよう制御する工程と、を備える、
    ことを特徴とする制御方法。
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