以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、インクジェット用コート紙(商品名:HR−101、キヤノン製)、インクジェット用光沢紙(商品名:PR−101、キヤノン製)等のインクジェット用記録媒体、普通紙等のインク吸収性が高い記録媒体、印刷用アート紙、印刷用コート紙またはフィルム等のインク吸収性が低い、あるいはインク吸収性が無い記録媒体、エンボス加工紙等の表面が粗い(凹凸している)記録媒体等のような、多種多様な記録媒体に対して、インクジェット記録によって、高速で、かつ高画質な画像形成を行うものである。具体的には、記録媒体に応じて、ユーザが、コンピュータ等の画像供給装置上で、GUI(グラフィックス・ユーザインターフェイス)により構築されたユーザインターフェイス画面(本明細書では、「GUIダイアログ」とも呼ぶ)を利用して、1台の画像形成装置において、後述する直接記録モードか間接記録モード(転写記録モードともいう)かを自由に選択することができ、その選択された記録方法に従って、画像形成装置にて画像形成を行うものである。ただし、画像形成装置において、記録媒体の表面が粗い(凹凸している)と判断された場合は、ユーザの選択より優先して直接記録により画像形成行う。
なお、本実施形態における「直接記録」とは、中間転写体としても搬送体として機能する担持体(担持体はドラム形式でもベルト形式でも良いが以後説明図面に従ってドラムと表記する)によって記録媒体を支持・搬送し、そのドラム上の記録媒体へ直接インクを付与することによって画像形成を行うものである。直接記録としては、ドラム上の記録媒体へ直接インクを付与して画像形成を行う形態のみならず、ドラム上の記録媒体に反応液を塗布し、その塗布された領域の少なくとも一部にインクを付与して画像形成を行う形態も含むものである。
一方、本実施形態における「間接記録」とは、上記ドラム上に反応液を塗布し、その塗布された領域の少なくとも一部にインクを付与することによってインク像を形成し、ドラム上に形成されたインク像を記録媒体へ転写することによって画像形成を行う転写記録方法である。
本実施形態では、インクジェット用記録媒体、インク吸収性が高い記録媒体、および表面が粗い(凹凸している)記録媒体に対しては、直接記録を行い、インク吸収性が低い、または無い記録媒体に対しては、間接記録を行うことが好ましい。
以下で、本実施形態に係る画像供給装置および画像形成装置の構成を説明する。
本実施形態において、コンピュータ等の画像供給装置110は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク記憶装置(HDD)を含む周知の構成であり、さらに外部記憶装置を含む。外部記憶装置は、例えば、装置に着脱可能の記憶メディア(例えば、DVD−ROM、CD−ROM、PD、MO、FD、JAZZ(登録商標)、JIP(登録商標)、各種磁気テープ等)に、データやプログラムを読み出し/書き込み自在に記憶するものである。RAMは、CPUのワークエリアやデータの一時記憶用に使用される。
画像供給装置110は、このような外部記憶装置から、ハードディスク記憶装置(HDD)またはRAMに、各種アプリケーションや本発明に係るプログラムを含むプリンタドライバをロードして、それらをCPUによって実行する。これにより、プリンタドライバは、後述するような特徴的な処理機能を発揮する。プリンタドライバは、ハードディスク記憶装置やRAM等の記憶媒体の他、読み書き自在の各種記憶媒体にロードして実行することもできる。また、プリンタドライバは、ROM、NVRAM等の不揮発性メモリ素子に予め記憶させてもよく、または、ネットワークを介して他の装置等と通信することにより、記憶装置にロードするようにしても良い。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の断面図である。
図1において、符号1は、間接記録時には中間転写体として機能し、さらに直接記録時には記録媒体の搬送体として機能するドラムであり、その表面は離型性の材質で構成されている。このドラム1は、不図示の軸に支持されており、不図示のドラム駆動装置によって矢印A方向に回転駆動することができる。ドラム1の円周方向には上流側から下流側に向かって順に、記録媒体分離部2、反応液塗布部3、インク付与部4、インク乾燥像処理部5、転写部6、クリーニング部7が配置されている。また、記録媒体を収納している記録媒体収納部(給紙カセット17)から記録媒体11をドラム1と転写部6とのニップ部へ搬送する搬送部と、ニップ部からの記録媒体11を定着すると共に排紙する排紙定着部とが配置されている。さらに、紙種検知手段8、表面粗さ検知手段9、各種センサからの信号や、外部コンピュータからの画像信号、印字制御信号、動作制御信号などを処理する信号処理部12と、上述した各部材とは、装置外装筐体10中に配置されている。装置外装筐体10には、記録媒体収納部である給紙カセット17と、装置外へ排紙された記録媒体11を受け取る排紙カセット23とが、着脱可能に取り付けられている。
以下で、上述したそれぞれの部材の構成についてさらに詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係る信号処理部12の構成を示す概略ブロック図である。図3において、全体を符号100で示す画像形成装置において、CPU101は、本画像形成装置の動作の制御処理、データ処理等を実行する。メモリ103は、それらの処理手順等のプログラム、および多種多様な記録媒体のそれぞれに対する最適な記録方法を示したテーブルを格納したROM(不図示)と、それらの処理を実行するためのワークエリア等として用いられるRAM(不図示)とを有する記録部である。I/F105は、画像形成装置と、ホストコンピュータ等の画像データの供給源である画像供給装置110との間でデータやコマンド等の情報を授受するためのインターフェイスである。
以上の各部のほか、ドラム1、記録媒体分離部2、反応液塗布部3、インク付与部4、インク乾燥処理部5、転写部6、クリーニング部7、紙種検知手段8、表面粗さ検知手段9、搬送部107、排紙定着部109は、バスライン120に接続されている。従って、CPU101は、バスライン120を介して各部と信号のやり取りを行うことができる。また、制御対象である各部には、状態検出用センサが配設され、その検出信号をバスライン120を介してCPU101に伝達することができる。
上述のように、ドラム1は、2つの機能を有している。ひとつは、記録媒体11を支持した状態で搬送し、インク付与部4にてインクを記録媒体11に付与して画像を形成するための、記録媒体11を搬送する機能である。もうひとつは、ドラム1上に直接描画されたインク像13を記録媒体11に転写し画像を形成するための、中間転写体としての機能である。本実施形態では、ドラム1の表面はインクに対して離型性であるので、後述する転写工程の後のドラム1の表面にインクを残させずクリーニングすることが容易である。
ドラム1は、アルミニウム製の支持体14の周囲に表面層15a,15bとしてシリコーンゴムを積層したものである。支持体14は、アルミニウムに特に限定されるわけではないが、ニッケル、燐酸鉄などの金属やアセタールのような熱硬化性樹脂、またはセラミックなどを成型しても良い。また、ドラム1では、シリコーンゴムを二層としているが、その弾性特性により適宜その層構成を変えても良い。表面層15aの表面は、表面層15a上に形成されたインク像13を剥離し易い性質(離型性)を有していることが望ましい。
特に、シリコーンゴムは表面エネルギーが低く、インク像の剥離性が高い性質を有していることや、記録媒体11が接触すると表面にわずかに存在するシリコンオイルが記録媒体11の接着を補助するという性質があり表面層としては最適材料のひとつである。
なお、上述では表面層15aの表面を離型性であるとしたが、離型性に制限されるものではない。但し、転写率向上の面から離型性材料であることが望ましく、非浸透性(非吸収性)の材料であることが望ましい。ここで、離型性とは、表面に付与されたインクや反応液等の材料を剥離可能な特性を示すものである。離型性が高いほどクリーニング時の負荷やインクの転写率の面で、有利である反面、材料の臨界表面張力が低くなり、インク等の液体が接着しにくい撥液性となるため、画像を保持することが難しくなる。本発明で表記する離型性表面とは、臨界表面張力が30mN/m以下、若しくは水に対する接触角が75°以上の表面を指す。
表面層15aの他の例としては、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレン/ブタジエンポリマー、ニトリルブタジエンゴム、などが挙げられる。特に、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴムが好ましい。表面層15bは、ゴム層の弾性特性を最適化するものであり、上記の材料等が適宜使用される。
なお、ドラム1表面が粘着性をもち、記録媒体11を比較的貼り付かせるものならば特に記録媒体11を固定チャックする機構は要らないが、例えば、把持チャック機構、吸引チャック機構等、記録媒体11をドラム1に固定チャックする機構を設けても良い。また、これら機構に限られず、記録媒体11がドラム1に支持された状態でドラム1の回転に伴う記録媒体11の搬送を実現できる機構であれば、本実施形態に適用可能である。
ドラム1内部には、装置の温度安定性を確保するための加熱ヒータ16が内蔵されている。加熱ヒータ16を加熱する手段は、ハロゲンランプ等の通常使用される手段を使用できる。その設定温度は、ドラム1の表面温度を基準として20〜100℃が好ましく、より好ましくは25〜80℃である。
一方、図1において、搬送部は、紙種検知手段8、表面粗さ検知手段9、給紙ローラ18、搬送ローラ19aおよび19b、搬送ガイド20aおよび20bを含んで構成されている。
同図において、紙種検知手段8は、給紙カセット17に収納された記録媒体11の上側を検知する。また、表面粗さ検知手段9は、搬送ガイド20aおよび20b上に導かれた記録媒体11の下側を検知する。このとき、記録媒体11は、給紙ローラ18によって搬送ガイド20aおよび20bへ給紙され、搬送ローラ19aおよび19bによってニップ部へ搬送される。
ここで、紙種検知手段8について説明する。
本実施形態に係る紙種検知手段8は、記録媒体11の表面形状から記録媒体の種類を検知するための手段である。ここでは、記録媒体11の表面の光学的な正反射と拡散反射との出力比を検知することにより記録媒体の種類を検知している。
図2は、本実施形態に係る紙種検知手段の断面図である。図2において、記録媒体11に対して光を照射するためのLED25が配置され、そこから照射された光を記録媒体11上にスポットで入射するための集光レンズ26は、LED25と記録媒体との間にあるように設置される。符号27aおよび27bは、それぞれ受光素子であり、受光素子27bは、LED25から照射され集光レンズ26によって集光された光(本明細書では、「光線」とも呼ぶ)の記録媒体11に対する正反射光を検知するように配置され、受光素子27aは、光線の記録媒体11に対する拡散反射光を検知するように、受光素子27bの配置位置とは別の位置に配置される。これら各部要素は、センサ外装28の中に上述の構成で配置されている。
ここで、正反射光とは、記録媒体11への入射光である光線と記録媒体11の法線とのなす角を入射角とすると、記録媒体11の法線とのなす角が入射角と同じである反射光のことをいう。また、拡散反射光とは、正反射の方向以外の方向へ反射する光をいう。
以上の構成により、紙種検知手段8は、信号制御部12を介して画像供給装置110から記録媒体検知指示が送られてくると、給紙カセット17に収納された記録媒体11の表面に対して、LED25より光を照射して、正反射光を受光素子27bで、拡散反射光を受光素子27aによってそれぞれの反射光強度を出力値として検知する。それら出力値は信号として信号制御部12を介して画像供給装置110に送られ、後述する比較参照のために処理される。次いで、画像供給装置110のプリンタドライバでは、各種記録媒体に対して予め定めてある、各種記録媒体の特性値と、処理された出力値とを比較参照することによって、記録媒体11の種類が判断される。具体的には、処理された出力値を、正反射光強度と拡散反射光強度との比、すなわち正反射光強度/拡散反射光強度とすると、樹脂フィルム、インクジェット用のOHP、インクジェット専用光沢紙および印刷用アート紙、印刷コート紙、インクジェット用コート紙、ならびに印刷用上質紙、インクジェット用記録媒体ではない普通紙において、予め求められている特性値は、一般に樹脂フィルム、OHP>インクジェット専用光沢紙>印刷用アート紙、印刷用コート紙>インクジェット専用コート紙>上質紙、普通紙の順であるので、画像供給装置110において、処理された出力値である比から紙種を判断するマップにより紙種が判定される。さらに、判定された紙種に応じた記録モードが選択される。
本実施形態の記録モードとは、記録媒体に最適な画像形成を行うためのモードであり、インク付与部4でのインク吐出量の制御を主に行う。
本実施形態では、正反射光強度と拡散反射光強度との比から、紙種を判断しているが、これに限定されず、例えば、正反射光強度と拡散反射光強度との差から紙種を判断しても良い。また、比や差を利用せずに、正反射光強度と拡散反射光強度の出力値そのものを利用して紙種を判断してもよい。
次に、表面粗さ検知手段9について説明する。
表面粗さ検知手段9は、記録媒体11の表面の形状から表面の粗さ(凹凸製)を検知するための手段である。ここでは、紙種検知手段8と同様に、記録媒体11の表面の光学的な正反射と拡散反射との出力比を検知することにより記録媒体の表面の粗さを検知している。
表面粗さ検知手段9の構成は、図8と同様であるので、ここでは同じ符号を付すともに、詳細な説明は省略し、特徴的な部分のみを説明する。
画像供給装置110から表面粗さ検知指示が送られてくると、信号制御部12は、給紙ローラ18を回転することにより、記録媒体11の一部分を表面粗さ検知手段9の検知可能領域まで給紙させる。このとき、記録媒体11は、画像形成動作が開始されるまで、このまま保持される。ついで、表面粗さ検知手段9は、紙種検知手段8と同様にして、正反射光と拡散反射光とのそれぞれの反射強度を出力値として検知し、信号制御部12を介して、画像供給装置110へその出力値を示す信号を送る。ついで、画像供給装置110では、各種記録媒体に対して予め定めてある、各種記録媒体の表面の平滑レベルを規定する基準(本明細書では、「平滑レベル基準」とも呼ぶ)と、それら出力値とを比較参照することによって、記録媒体11の表面の粗さ(凹凸性)を判断する。具体的には、画像供給装置110において、正反射光強度と拡散反射光強度との比、正反射光強度/拡散反射光強度と平滑レベル基準とを比較して、それら比が平滑レベル基準よりも小さいと表面が粗いと判断する。
本実施形態では、正反射光強度と拡散反射光強度との比から、記録媒体表面の粗さを判断しているが、これに限定されず、例えば、正反射光強度と拡散反射光強度との差から記録媒体の表面の粗さを判断しても良い。この場合は、正反射光強度と拡散反射光強度との比が平滑レベル基準よりも大きい場合に、記録媒体表面が粗いと判断される。また、比や差を利用せずに、正反射光強度と拡散反射光強度の出力値そのものを利用して記録媒体表面の粗さを判断してもよいことは言うまでも無い。
なお、表面粗さに対しては、上記光学的手段だけでなく、針などを用いた表面接触による表面粗さ検知手段など、既知の表面粗さ手段を用いても良い。
また、本実施形態では、表面粗さ検知手段9の配置場所の関係上、記録媒体を給紙ローラにより給紙してから上記検知を行う形態について説明したが、表面粗さ検知手段9が給紙カセットに対向している場所に配置されている場合には、勿論、給紙せずに上記検知を行う。
なお、紙種検知手段8および表面粗さ検知手段9は、搬送ガイド20aおよび20b上の記録媒体11に対して、それぞれ上側、下側を検知するように配置されているが、その上側または下側のいずれか一方に、配置しても良い。そのときは、1つの手段に対して、紙種検知と表面粗さ検知との双方の機能を持たせることができる。
次に、図1において、記録媒体分離部2は、図1中の矢印B方向に稼動可能な分離爪24と分離爪24を駆動させる図示しない駆動機構とを含んで構成され、直接記録および間接記録のいずれか一方を示す信号を受信すると、その信号に応じて、駆動機構により分離爪24が矢印方向Bで稼動し、画像形成時の記録媒体11の搬送制御、および排紙時にドラム1から記録媒体11を分離する制御を行う部分である。
一方、図1において、反応液塗布部3には、塗布ローラ31a、31bおよび31cがそれぞれ接しながら配置されている。また、反応液29は、塗布容器30に貯留されており、塗布ローラ31a、31bおよび31cを介して、ドラム1に塗布される。ここで、塗布ローラ31aは、不図示の離接制御装置によってドラム1に対して離接可能であり、ドラム1に対して当接することで、反応液29をドラム1上に塗布することができる。
ここで、本実施形態に係る反応液29について詳細に説明する。
反応液29は、後工程のインク付与部4で画像信号に応じて吐出制御可能な複数のノズルを有する記録ヘッドから吐出するインク32と迅速に反応しインクを凝集させた凝集インク像を形成し、「ビーディング」や「ブリーディング」現象を抑制するものである。特に反応液を付与することは、インクジェット記録用に表面が処理されていない普通紙・表面凹凸が大きい記録媒体や、中間転写体としての機能を有するドラム11上に、「ビーディング」や「ブリーディング」のない高画質画像を形成するために有効である。
なお、この反応液は、着色インクの流動性を低下させるための材料でもある。詳しくは、インクとの接触によって、中間転写体として機能するドラム上におけるインクの流動性を低下させ、中間転写体上に着弾したインクを極力着弾位置に保持させる役割を担う液体である。ここで、流動性を低下させるとは、インクを構成している組成物の一部である着色剤や樹脂等が、化学的に反応、または物理的に吸着し、インク全体の流動性の低下が認められる場合は勿論、インクを構成する組成物の固形分の凝集により局所的に流動性の低下を生じる場合を含む意である。離型性の表面を有するドラム上に着弾したインクの流動性を低下させないと、ドラム上でインクが流れてしまい、ビーディングやブリーディングの原因となってしまう。そこで、反応液を用いてインクと反応させることにより、それと接触したインクの流動性を低下させ、離型性の中間転写体上に着弾されたインクを着弾位置に保持させるようにする。これにより、ドラム上でインク滴同士が接触しても、ビーディングやブリーディングの発生を抑制することができる。
このような反応液29は、画像形成に使用するインクの種類によって適宜に選択する必要がある。例えば、染料インクに対しては、高分子凝集剤を用いることが有効であり、顔料(微粒子が分散されてなる)インクに対しては、金属イオンを使用することが有効である。さらに、染料インクに対して、反応液29として金属イオンを組み合わせて用いる場合には、インク中に、染料と同等色の顔料を混合させるか、色目に影響の少ない、白色または透明色の微粒子を混合させるとよい。
本実施形態において、反応液29として使用する高分子凝集剤としては、例えば、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。また、金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+およびAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらのイオンを付与する場合には、金属塩水溶液として付与することが望ましい。金属塩の陰イオンとしては、Cl−、NO3−、SO4−、I−、Br−、ClO3−、RCOO−(Rは、アルキル基)等が挙げられる。また、使用するインクと逆性を持つ材料は反応液29として用いることができる。たとえばインクがアニオン性もしくはアルカリ性であれば、その逆性であるカチオン性もしくは酸性材料が反応液29になりうる。
反応液29の付与量としては、例えば、金属イオンの総電荷数が、着色インク中の逆極性イオンの総電荷数の等倍以上となるようにすることが望ましい。このためには、上述した金属塩の10質量%程度の濃度の水溶液を使用すればよく、塗布層は、薄膜で十分に機能するものとなる。
反応液29の塗布厚はその濃度によって異なるが0.1から10μmの範囲で設定される。厚さが薄すぎると塗布むらによる不均一な反応が生じ、厚すぎると凝集したインクが反応液表面を動くためビーディングを生じてしまう。
また、転写性や最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、樹脂成分を添加させることもできる。水溶性樹脂や水溶性架橋剤を添加することもできる。用いられる材料としては、反応液29と共存できるものであれば制限は無い。水溶性樹脂としては、特に、反応性の高い金属塩を反応液29として用いる場合には、PVA、PVP等が好適に用いられる。水溶性架橋剤としては、インクで色材分散のために好適に用いられるカルボン酸と反応する、オキザゾリンやカルボジイミドが好適に用いられる。また、アリジン等は、画像固定と画像堅牢性の両方を、比較的両立させる材料である。
本実施形態に係る塗布ローラ31a、31bおよび31cは、反応液29との濡れ性がよい材料が好ましいが、多孔質や表面が凹凸しているもの、たとえばグラビアロール状のものなど従来既知の技術を使用可能である。さらに、ローラ形状でなくブレードによる塗布量をコントロールする方法やスプレー、記録ヘッド等により反応液を一様に塗布できる手段を適宜に用いることができる。
次に、図1において、インク付与部4は、ドラム1上の反応液塗布部3の下流側に配置されており、記録ヘッド33a、33b、33cおよび33dを含んで構成されている。本実施形態において、記録ヘッド33a、33b、33cおよび33dを総じて記録ヘッド33と呼ぶ。本実施形態に係る画像形成装置では、記録ヘッド18に、電気熱変換素子である発熱素子(ヒータ)を用いる形式のライン型インクジェット記録ヘッドを用いている。記録ヘッド33a、33b、33cおよび33dは、ドラム1の円周方向に一定間隔を置いて配置されている。図1の構成においては、ライン型のインクジェット記録ヘッドが用いられているが、勿論、インク色別の複数のノズル列をドラム1の円周方向または軸方向(図1において、紙面垂直方向)の所定範囲に配列された記録ヘッド(シリアル型の記録ヘッド)を用い、この記録ヘッドを軸方向に走査しながら順次転写ドラム1に画像形成を行ってもよい。さらに、インクジェット記録ヘッドは、上記に限らず、圧電素子駆動型等、インクを記録ヘッドのノズルから吐出可能な手段であれば、いずれの方式のものも使用できる。
それぞれの記録ヘッド33は、カラーの色材に対応している。本実施形態では、記録ヘッド33aがイエロー(Y)、33bがマゼンタ(M)、33cがシアン(C)、33dがブラック(K)に対応してしる。記録ヘッド33は不図示のインクタンクから、それぞれの着色インクの供給を受ける。各記録ヘッドの発熱素子は、信号処理部12より受け取った各色に対応した外部画像信号に応じて発熱して、各インクタンクから供給されたインクの温度を上昇させバブルを発生させる。発生したバブルが膨張することによって、各記録ヘッド33の複数ノズルからインク滴が吐出する。なお、本実施形態におけるインク付与部4を構成するインクジェット記録ヘッドの数、ドラム1に吐出されるインクの色順序、および使用されるインクの色相は、上述に限定されるものではない。
なお、間接記録の場合、転写の際に反転することを考慮し、記録媒体9に最終的に形成すべき画像の鏡面画像をドラム上に形成しなければならない。従って、間接記録では、画像信号を記録ヘッド33に送信する以前に行われる画像処理段階で鏡面画像に対応した画像信号に変換する必要がある。そこで、画像供給装置110から送られてくる画像信号(つまり、記録媒体9に最終的に形成される画像に対応した画像信号)に対しミラー反転処理(反転データを得る処理)を施し、鏡面画像に対応した画像信号を取得し、これを記録ヘッドへ供給するようにしている。
ここで、本実施形態に係る着色インクについて詳細に説明する。
着色インクの着色剤は、顔料および染料いずれも使用できるが、インク中の固形分が凝集することが可能なものが使用される。特に着色顔料インクは、インク分散剤として反応液29と強く反応して凝集を起こすため好ましいインクである。染料においても、樹脂を分散したインクであれば反応液29と反応し凝集特性を示すため、本実施形態において使用することができる。着色顔料インクの顔料は、着色顔料インクの全重量に対して、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜12重量%の範囲で用いる。
顔料として、例えば、C.Iピグメントブルー1、2、3、15:3、16、22、C.Iピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、112、122、C.Iピグメントイエロー1、2、3、13、16、83、カーボンブラックNo2300、900、33、40、52、MA7、8、MCF88(三菱化成製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL330R、660R、MOGUL(キャボット製)、Color Black FW1、FW18、S170、S150、Printex35(デグッサ製)等が挙げられる。
これらの顔料は、形態としての限定を受けず、例えば、自己分散タイプ、樹脂分散タイプ、マイクロカプセルタイプ等のものをいずれも使用することが可能である。その際に使用する顔料の分散剤としては、水溶性で、重量平均分子量が1,000〜15,000程度の分散樹脂が好適に使用できる。具体的には、例えば、ビニル系水溶性樹脂、スチレンおよびその誘導体、ビニルナフタレンおよびその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸およびその誘導体、マレイン酸およびその誘導体、イタコン酸およびその誘導体、フマール酸およびその誘導体からなるブロック共重合体またはランダム共重合体、もしくは、これらの塩等が挙げられる。
また、最終的に形成された画像の堅牢性を向上させるために、水溶性樹脂や水溶性架橋剤を添加することもできる。用いられる材料としてはインク成分と共存できるものであれば制限は無い。水溶性樹脂としては上記した分散樹脂等をさらに添加することが好適に用いられる。水溶性架橋剤としては、反応性の遅いオキザゾリンやカルボジイミドがインク安定性の面で好適に用いられる。
上述した色材と共にインクを構成する水系液媒体中には、有機溶剤を含有させることができ、この有機溶剤量は、転写型記録方法を行う際の、画像転写時のインクの物性を決める重要なファクターとなる。転写型記録方法においては、中間転写体から記録媒体に転写するときのインクは、ほぼ色材と高沸点有機溶剤だけとなるためである。使用する有機溶剤としては、下記に挙げるような水溶性の溶剤が好適に用いられる。
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン等が挙げられ、これらの中から選択して、2種類以上を混合して用いることもできる。また、粘度、表面張力等を調整する成分として、インク中に、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等のアルコール類や、界面活性剤を添加することもできる。
インクを構成する成分の配合比についても限定を受けることがなく、選択したインクジェット記録方式やヘッドの吐出力、ノズル径等から吐出可能な範囲で、適宜に調製することが可能である。一般的には、質量基準で、色剤0.1〜10%、樹脂成分0.1〜20%、溶剤5〜40%、界面活性剤0.01〜5%以下とし、残りを純水で調整したインクを用いることができる。
一方、図1において、インク乾燥処理部5は、インク付与部4の下流側に配置されており、不図示のヒータにより加熱された温風を送るファン34が配置されている。
インク乾燥処理部5では、直接記録の場合はインク付与部4にて直接形成された画像を最適に乾燥し、また間接記録の場合はインク像13の記録媒体11への転写条件に最適なインク条件を形成する。すなわち、記録媒体11へのインク像13の浸透性の相違により送風量、あるいは熱量を制御することにより、インク像13の記録媒体11への転写特性を制御するものである。
なお、本実施形態ではファン34を用いているが、赤外線ヒータ、エアーナイフ等温度がコントロール可能でインク像13の特性をコントロール可能であるならば、従来既知の技術を使用してもよい。
また、図1において、転写部6には、転写ローラ35が、ドラム1とのニップ部に記録媒体11を通過するように配置されている。転写ローラ35は、ゴムローラや金属ローラ等で形成することができる。また、不図示の押圧制御装置によりドラム1に押圧解除の制御が可能である。押圧状態ではドラム1に従動して回転するか、独立の転写ローラ駆動手段により回転制御可能となっている。本実施形態においては従動回転とした。また、本実施形態においては、転写時において転写ローラ31は、記録媒体11を介してドラム1を線荷重0.6kg/cmで押圧しているが、これに限定されない。
上述の構成で、転写部6は、転写記録方法の場合は、給紙カセット17から搬送された記録媒体11にドラム1上のインク像13を圧力転写する。
一方、図1において、クリーニング部7は、クリーニング液36と、クリーニング液36を保持するクリーニング液保持部材37と、さらに、クリーニング液36を塗布して、ドラム1上のごみ等を取り除くための、クリーニング液供給ローラ38、およびドラムクリーニングローラ39を含んで構成されている。クリーニング部7では、転写記録方法における転写部6でのインク像転写後のドラム1上をクリーニングする。なお、クリーニング部7は、特にドラム1表面をクリーニング可能であれば、装置の構成や、クリーニング液36を限定するものではないが、例えば、上述した反応液29として使用した界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含む水溶液を、クリーニング液36とすることが好ましい。
一方、図1において、排紙定着部は、搬送ガイド21aおよび21b、排紙ローラ22aおよび22b、不図示の定着ローラを含んで構成されている。
排紙定着部では、転写部6から記録媒体11を搬送ガイド21aおよび21bを介して、排紙ローラ22aおよび22bまで搬送し、そこで排紙ローラ22aおよび22bが回転することによって、記録媒体11は排紙カセット23へ排紙される。さらに、間接記録の場合は、転写ローラは、転写部6にてインク像13が転写された記録媒体11に対して、定着処理を施す。
次に、以上の構成からなる本実施形態に係る画像形成装置における、直接記録モードおよび間接記録モードを用いた画像形成動作を説明する。
(直接記録)
・第1の直接型記録方法(第1の直接型記録モード)
本実施形態における直接型記録方法は、インクジェット用記録媒体、または表面が粗い(凹凸している)記録媒体に対してインクジェット記録を行う方法である。
所望の記録媒体を、記録面を下側にして給紙カセット17にセットする。
図1において、画像形成装置の電源を投入すると、反応液塗布部3、クリーニング部7、の各ユニットがドラム1から離れている状態を確認し、分離爪24を記録媒体11を排紙方向に導くようにドラム1に当接する初期状態に設定する。次いで、ドラム1が駆動回転をはじめ、ドラム1内部および乾燥部5の各ヒータがONになり、各部での設定温度に昇温する(初期動作)。
コンピュータ等の画像供給装置110から印刷ジョブが送られてくると、ドラム1から分離爪24が離脱する。記録媒体11が給紙ローラ18、搬送ローラ19a、19bと搬送ガイド20a、20bに導かれ、分離爪24により記録媒体11がドラム1に貼り付く。ドラム1上に貼り付いた記録媒体11の先端を不図示のセンサにより検知確認し、インク吐出のタイミングを決定する。従って、ドラム1上の記録媒体11の位置を、通常のエンコーダなどを利用して決定する。
ドラム1の回転が、すなわち記録媒体11の搬送となる。
次に印刷ジョブに含まれる画像信号を記録ヘッド33に送り、ドラム1上の回転とともに順次記録ヘッド33a、33b、33c、33dから各色のインクを吐出し記録媒体11上にカラーのインク像13を形成する。
次に記録媒体11の先端が、インク乾燥処理部5に突入すると、ファン34が稼動し、インク像13を乾燥する。
記録媒体11の先端が転写部6からの排出を不図示のセンサにより検知すると同時に分離爪24をドラム1と記録媒体11との間に挿入し、記録媒体11をドラム1から分離したのち、排紙トレイ23に排紙する。
以上のように、第1の直接型記録方法とは、ドラム1上の記録媒体に対して、直接インク像13を描画することで、画像を形成する方法である。
画像形成が続けられる場合、画像信号に応じて上述の動作を繰り返す。画像形成動作を終了し電源を切る場合、各ヒータをOFFにしドラム1の回転を止めたのち、装置の電源をOFFにし、装置動作を終了する。
・第2の直接型記録方法(第2の直接型記録モード)
本実施形態における第2の直接型記録方法は、例えば、普通紙等、インクジェット用に設計されていないが、インク吸収性が高い記録媒体に対してインクジェット記録を行う方法である。
所望の記録媒体を、記録面を下側にして給紙カセット17にセットする。
第1の直接型記録方法と同様である部分についてはここでは省略し、第2の直接型記録方法に特徴的な部分のみについて説明する。
初期動作は、第1の直接型記録方法と同様である。
画像形成動作についても、上述した第1の直接型記録方法と同様であるが、本記録方法においては、反応液塗布部3において記録媒体11に反応液29を塗布することが特徴的である。
画像信号が入力されるまでの動作が終了すると、不図示のセンサは、ドラム1上に貼り付いた記録媒体11の先端を検知確認し、インク吐出のタイミングを決定すると共に、反応液の塗布のタイミングも決定する。
ドラム1の回転により、ドラム1に貼り付いた記録媒体11の先端が反応液塗布部3の塗布ローラ31a上に達すると、記録媒体11に反応液塗布部3の塗布ローラ31aが当接し、記録媒体11に反応液29を塗布する。塗布ローラ31aは、ドラム1上に貼り付いた記録媒体11の終端において反応液29を塗布して、転写ドラムから離れる動作を行う。
次に、ドラム1の回転とともに順次記録ヘッド31a、31b、31c、31dから各色のインクを吐出し記録媒体上にカラーのインク像13を形成する。このインク像13は、インク乾燥処理部5において溶剤を蒸発乾燥される。
記録媒体11は、搬送部によって排紙カセット23に排紙される。
以上のように、第2の直接型記録方法とは、ドラム1上の記録媒体に対して、反応液を塗布した後にインクを付与し、直接、インク像13を記録媒体上に描画することで、画像を形成する方法である。
画像形成が続けられる場合、画像信号に応じて上述の動作を繰り返す。画像形成動作を終了し電源を切る場合、各ヒータをOFFにしドラム1の回転を止めたのち、装置の電源をOFFにし、装置動作を終了する。
・間接型(転写型)記録方法(転写型記録モード)
本実施形態における転写型記録方法は、例えば、印刷用のアート紙・コート紙等、インク吸収性が低く、インクジェット用に設計されていない記録媒体に対して、インクジェット記録を行う方法である。
所望の記録媒体を、記録面を上側にして給紙カセット17にセットする。
初期動作は、直接型記録方法と同様である。
画像供給装置110から印刷ジョブを受け取ると、信号制御部12は、印刷ジョブに含まれる画像信号が鏡面画像信号でない場合は、受け取った画像信号を鏡面画像信号に変換する。次いで、反応液塗布部3の塗布ローラ31aがドラム1に当接し、ドラム1上に反応液29を均一に塗布する。中間転写搬送ドラム1が1回転し、ドラム1上に反応液29が塗布されたのち、塗布ローラ31aは、ドラム1から離接する。
次いで、鏡面画像信号が記録ヘッド33に送られ、ドラム1上の回転とともに順次記録ヘッド33a、33b、33c、33dから各色のインクを吐出しドラム1上にカラーのインク像13を形成する。ドラム1上に形成されたインク像13は、インク乾燥処理部5におい溶剤を蒸発乾燥され転写に最適なインク条件となる。一方、ドラム1上に形成された画像先端位置と被転写媒体である記録媒体11とがニップ部で重なるように、搬送ローラ19a,19bによって記録媒体11を搬送する。
転写部6では、記録媒体11の先端がニッブ部に達すると、転写ローラ35を駆動し、記録媒体11を介してドラム1に対して押し当て、所定の転写圧を発生し、ドラム1上のインク像13を記録媒体11に転写する。記録媒体11の先端を転写部6から排出したと不図示のセンサが検知すると同時に分離爪24をドラム1と記録媒体11との間に挿入し、記録媒体11を中間転写搬送ドラム1から分離したのち、その記録媒体11を排紙トレイに排紙する。
ドラム1上のインクが記録媒体11にすべて転写した後、転写ローラ35および分離爪24を離接する。次に、ドラムクリーニングローラ39がドラム1に当接し、中間転写搬送ドラム1表面をクリーニングする。ドラム1が1回転すると、ドラムクリーニングローラ39は中間転写搬送ドラム1から離接する。
以上のように、転写型記録方法とは、ドラム1上に、反応液とインクとから成るインク像13を形成し、そのインク像13を記録媒体へ転写することによって、画像形成を行う方法である。
画像形成が続けられる場合、画像信号に応じて上述の動作を繰り返す。画像形成動作を終了し電源を切る場合、各ヒータをOFFにしドラム1の回転を止めたのち、装置の電源をOFFにし、装置動作を終了する。
本実施形態において、以上のように画像形成動作を行う各記録方法を選択可能とすることによって、多種多様な記録媒体に対して、同一装置で画像形成することができる。
本実施形態では、各記録方法(記録モード)は、画像供給装置110上のGUIダイアログを利用してユーザが自由に決定することができる。ただし、後述するように、記録媒体の表面が粗い(凹凸している)場合は、ユーザが選択した記録方法が転写型記録方法であっても、優先的に直接型記録方法に修正する。
以下で、本実施形態における各記録方法の決定手順を説明する。
図4は、本実施形態に係るGUIダイアログの一例を示す模式図である。
図4において、入力手段によってユーザは、「直接記録」ボタン401および「間接記録」ボタン402を選択する。ユーザによって「直接記録」ボタン401または「間接記録」ボタン402のいずれか一方が選択されると、後述するフローチャートに従って最終的な記録方法を決定して、その記録方法に従って画像形成を行う。例えば、同図においては、ユーザによって、「直接記録」ボタン401が選択されているので、後述するフローチャートに従って最終的な記録方法を決定することになる。
本実施形態に係る入力手段は、マウス、タブレットなどの入力装置、スクリーンタッチなどの種々の入力装置から構成されている。
図5は、本実施形態に係る記録方法の決定手順の一例を示すフローチャートである。
図5において、S1001では、ユーザにより画像形成指示が入力されると、画像供給装置110の表示部に図4に例示したGUIダイアログを提示する。
S1002では、S1001でユーザに提示されたGUIダイアログにおいて、ユーザが選択した記録方法が、直接記録か間接記録かを判断する。ユーザが直接記録を選択したと判断する場合は、S1003へ、ユーザが間接記録を選択したと判断する場合は、S1006へ進む。
S1003では、信号処理部12に対して、紙種検知手段8によって給紙カセット17に収納された記録媒体11の表面の形状を測定させる信号を送る。
S1004では、信号処理部12から紙種検知手段8の検知結果を示す信号を受け取り、その検知結果から給紙カセット17上の記録媒体11の紙の種類がインクジェット用記録媒体であるか否かの判断を行う。記録媒体11がインクジェット用記録媒体であると判断する場合は、S1005へ進み、記録媒体11が普通紙等のように、インクジェット記録媒体でないと判断する場合は、S1006へ進む。
S1005では、S1004の判断を受けて第1の直接型記録方法で画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。
S1006では、S1004の判断を受けて第2の直接型記録方法で画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。
S1007では、信号処理部12に対して、表面粗さ検知手段9によって給紙カセット17に収納された記録媒体11の表面の粗さ(凹凸性)を測定させる信号を送る。
S1008では、信号処理部12から表面粗さ検知手段9の検知結果を示す信号を受け取り、その検知結果から記録媒体11の表面が粗いか否か判断する。記録媒体11の表面が粗いと判断する場合は、S1009へ進み、記録媒体11の表面が粗くないと判断する場合は、S1010へ進む。
S1009では、S1008の判断を受けて、第2の直接型記録方法で画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。
S1010では、S1008の判断を受けて、転写型記録方法で画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。
以上の手順を終了すると、画像供給装置110は、決定された記録方法を示す情報を添付した印刷ジョブを、画像形成装置100に送る。これにより、画像形成装置100は、印刷ジョブに添付された記録方法に従って画像形成を行う。
以上のような手順で記録方法を決定するので、例えば、表面が粗い(凹凸している)記録媒体に対して、ユーザが間接記録をすると決定する場合においても、表面粗さ検知手段9にて記録媒体11の表面の粗さを検知し、その結果に基づいて最適な記録方法を決定するので、高画質な画像を形成することができる。
以上説明した本実施形態によれば、同一装置内で、直接記録および間接記録によって画像形成を行うことができるため、多種多様な記録媒体に対して高速で高画質な画像を形成するこができる。また、ユーザは、所望の記録媒体に応じた記録方法を自由に選択することができる。
なお、以上説明した第1の実施形態では、画像供給装置110において記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行っているが、これに限定されるものではなく、画像形成装置100側で記録モードの決定を行ってもよい。画像形成装置100側で記録モードの決定手法として、例えば、画像形成装置100において記録モード(直接記録or間接記録)を選択できる操作部を設け、この操作部にて選択された情報に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。また、画像供給装置100上のGUIダイアログを利用したユーザによる記録モード(直接記録or間接記録)の選択に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。
また、本実施形態では、第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モードの3種類の記録モードを実行可能な例について説明したが、第2の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モード、あるいは第1の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成としてもよい。第2の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成の場合は、上記S1003、S1004、S1005を不要とすればよい。また、第1の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成の場合は、上記S1003、S1004、S1006を不要とし、S1009では第1直接転写を行うようにすればよい。更に、上記3種類の記録モード以外の記録モードを設けるようにしてもよい。このように本実施形態では、直接記録モードと転写記録モードを含む複数の記録モードが実行可能なように構成すればよい。
以下で、上述した反応液、着色インクおよび記録媒体一例を用いた本実施形態の実施例を具体的に説明する。
(実施例1)
以下の記載において、部、%とあるものは特に断わらない限り質量基準である。
本実施例で使用する、反応液は以下のようにして得られた。
(反応液R1)
下記の成分を混合溶解した後、さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルター(商品名:フロロポアフィルター、住友電工製)にて加圧濾過し、反応液R1を得た。
<反応液R1の組成>
・塩化アルミニウム・6水和物 15.0部
・シルエットL-77(日本ユニカー株式会社製) 1.0部
・イオン交換水 残部
次に、下記に述べる様にして、それぞれ、顔料とアニオン性化合物とを含むブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローの各色インクである着色顔料インクを得た。
(着色顔料インク)
<顔料分散液の作製>
・スチレン-アクリル酸-アクリル酸エチル共重合体
(酸価240、重量平均分子量=5,000)
1.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・ジエチレングリコール 5.0部
・イオン交換水 残部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液に新たに試作されたカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部、イソプロピルアルコール1部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
・粉砕メディア:ジルコニウムビーズ、1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積比)
・粉砕時間:3時間
さらに、遠心分離処理(12,000rpm.、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液とした。
<着色顔料インクK1の作製>
上記の分散液を使用し、下記の組成比を有する成分を混合し、顔料を含有するインクを作製して着色顔料インクとした。このときの表面張力は34mN/mであった。
・上記顔料分散液 30.0部
・グリセリン 10.0部
・エチレングリコール 5.0部
・N−メチルピロリドン 5.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
・イオン交換水 残部
(着色顔料インクC1)
着色顔料インクK1の調製の際に使用したカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部をピグメントブルー15に代えたこと以外は、着色顔料インクK1の調製と同様にして顔料を含有した着色顔料インクC1を調製した。
(着色顔料インクM1)
着色顔料インクK1の調製の際に使用したカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部をピグメントレッド7に代えたこと以外は、着色顔料インクK1の調製と同様にして顔料を含有した着色顔料インクM1を調製した。
(着色顔料インクY1)
着色顔料インクK1の調製の際に使用したカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部をピグメントイエロー74に代えたこと以外は、着色顔料インクK1の調製と同様にして顔料を含有した着色顔料インクY1を調製した。
以上作成した反応液R1、各色着色顔料インクを、本実施形態に係る画像形成装置を用い、インク吸収性が低い記録媒体に対して画像形成を行った。ここで用いた記録ヘッド33は、1200dpiの記録密度を有し、駆動条件としては、駆動周波数8kHzとした。また、1ドットあたりの吐出量は、それぞれ4plのヘッドを使用した。
本実施例において、インク吸収性が低い印刷洋紙であるNpiコート紙(日本製紙製)を給紙カセット17に収納した。収納された記録媒体はインク吸収性が低いので、コンピュータ等の画像供給装置110上で、ユーザにより、記録方法として間接記録が選択された。画像形成に先立って、表面粗さ検知手段9によって、記録媒体11の表面粗さを測定し、その出力が(平滑レベルの出力を明記する)平滑レベルにあったことで、記録方法(記録モード)を転写型記録方法と決定した。
この決定に基づいて、印刷が開始されると中間転写搬送体1が回転を始め、塗布ローラ31aが中間転写搬送体1に接触し、反応液R1を厚さ約1μm塗布したのち、インクジェット記録ヘッド33にて着色顔料インクY1、M1、C1、K1を順次描画し、ドラム1上にインク像13を得た。このとき着色顔料インクは、反応液R1と凝集反応し、ドラム1上にビーディングがない良好な画像を得た。また、色を重ねていっても、すぐに凝集が起こり、ビーディングやブリーディングといった現象は生じずドラム1上に高画質なインク像13を形成することができた。さらにドラム1上のインク像13は、インク乾燥処理部5によってインク像13の溶剤分を蒸発せしめた後、転写部6で、記録媒体11が搬送ローラ19a、19bによって給紙されドラム1のインク像13を記録媒体11に転写し印字物を作成した。作成された印字物は、ビーディングやブリーディングが生じていない高画質なものであった。
(実施例2)
本実施例において、実施例1で記載した反応液R1と、顔料インクK1、C1、M1およびY1とを、本実施形態に係る画像形成装置を用いて、インク吸収性が低く、表面が粗い記録媒体に対して画像形成を行った。ここで用いた記録ヘッド33は、1200dpiの記録密度を有し、駆動条件としては、駆動周波数4kHzとした。また、1ドットあたりの吐出量は、それぞれ4plのヘッドを使用した。
本実施例において、インク吸収性の低い印刷洋紙であるOKエンボス梨地(王子製紙製)を給紙カセット17に収納した。収納された記録媒体はインク吸収性が低いので、コンピュータ等の画像供給装置110上で、ユーザにより、記録方法として間接記録が選択された。画像形成に先立って、表面粗さ検知手段9によって、記録媒体11の表面粗さを測定し、その出力が(平滑レベルの出力を明記する)平滑レベルを超していたので、表面が凹凸していると判断し、記録方法(記録モード)を転写型記録方法と決定した。
この決定に基づいて、印刷が開始されるとドラム1が回転を始め、塗布ローラ31aがドラム1から離れた。給紙が開始されると、分離爪24により記録媒体11を、ドラム1上に貼り付け、ドラム1の回転によって反応液塗布部3まで移行したのち、塗布ローラ31aが記録媒体11に接触し、反応液R1を厚さ約1μm塗布したのち、インクジェット記録ヘッド33にて着色顔料インクY1、M1、C1、K1を順次描画した後、記録媒体11上にインク像13を得た。このとき着色顔料インクは、反応液R1と凝集反応し、記録媒体11上にビーディングがない良好な画像を得た。また、色を重ねていっても、すぐに凝集が起こり、ビーディングやブリーディングといった現象は生じずドラム1上に高画質な画像を形成することができた。さらにドラム1上のインク像13は、インク乾燥処理部5による送風によってインク像13の溶剤分を蒸発せしめた印字物を排紙した。作成された印字物は、ビーディングやブリーディングが生じていない高画質なものであった。
(第2の実施形態)
本実施形態は、紙種検知手段8や表面粗さ検知手段9を用いず、ユーザが直接記録モード(第1直接型記録モード、第1直接型記録モード、転写型記録モード)を決定する点に特徴がある。なお、本実施形態において、画像形成装置は第1の実施形態と同様である部分については、ここでは同じ符号を付すと共に説明は省略し、特徴的な部分のみ説明する。
図6は、本実施形態に係る記録モードの決定手順の一例を示すフローチャートである。 図6のS2001では、ユーザにより画像形成指示が入力されると、画像供給装置110の表示部に図4に例示したGUIダイアログを提示する。S2002では、S2001でユーザに提示されたGUIダイアログにおいて、ユーザが選択した記録モードが、直接記録か間接記録かを判断する。ユーザが直接記録を選択したと判断する場合は、S2003へ、ユーザが間接記録を選択したと判断する場合は、S2006へ進む。
S2003では、直接記録モードのうち、第1の直接型記録モードが選択されているか第2の直接記録モードが選択されているかを判断する。第1の直接型記録モードが選択されている場合にはS2004へ進み、S2003の判断を受けて第1の直接型記録モードに従って画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。一方、S2003において第2の直接型記録モードが選択されている場合にはS2005へ進み、S2003の判断を受けて第2の直接型記録モードに従って画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。また、S2006では、S2002の判断を受けて転写型記録モードに従って画像形成を行うことを決定し、本手順を終了する。
以上の手順を終了すると、画像供給装置110は、決定された記録モードを示す情報を添付した印刷ジョブを、画像形成装置100に送る。これにより、画像形成装置100は、印刷ジョブに添付された記録モードに従って画像形成を行う。
以上のような手順で記録モードを決定するので、ユーザの意図する記録モードに従った画像形成が可能となる。
以上説明した本実施形態によれば、同一装置内で、直接記録および間接記録によって画像形成を行うことができるため、多種多様な記録媒体に対して高速で高画質な画像を形成するこができる。また、ユーザは、直接記録と間接記録を自由に選択することができる。
なお、以上説明した第2の実施形態では、画像供給装置110において記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行っているが、これに限定されるものではなく、画像形成装置100側で記録モードの決定を行ってもよい。画像形成装置100側で記録モードの決定手法として、例えば、画像形成装置100において記録モード(直接記録or間接記録)を選択できる操作部を設け、この操作部にて選択された情報に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。また、画像供給装置100上のGUIダイアログを利用したユーザによる記録モード(直接記録or間接記録)の選択に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。
また、本実施形態では、第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モードの3種類の記録モードを実行可能な例について説明したが、第2の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モード、あるいは第1の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成としてもよい。第2の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成の場合は、上記S2003、S2004を不要とすればよい。また、第1の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成の場合は、上記S2003、S2005を不要とすればよい。更に、上記3種類の記録モード以外の記録モードを設けるようにしてもよい。このように本実施形態では、直接記録モードと転写記録モードを含む複数の記録モードが実行可能なように構成すればよい。
(第3の実施形態)
本実施形態は、ユーザが、所望の記録媒体を指定することによって記録方法(記録モード)を決定するものである。具体的には、画像供給装置110上のGUIダイアログを利用して、ユーザが所望の記録媒体を選択し、その選択された記録媒体について、画像供給装置110の記憶装置に格納された、多種多様な記録媒体のそれぞれに対して最適な記録方法(記録モード)が示されたテーブルを参照して、ユーザによって選択された記録媒体に最適な記録方法を決定するものである。
本実施形態において、画像供給装置110、画像形成装置の構成は第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付すと共に説明は省略する。また、第1の直接型記録方法、第2の直接型記録方法および転写型記録方法についても第1の実施形態と同様であるので説明は省略する。
図7は、本実施形態に係るGUIダイアログの一例を示す模式図である。ユーザは、コンピュータ等の画像供給装置110上で、図7に示すGUIダイアログを利用して、画像形成を行う記録媒体を選択することができる。
図7において、用紙の種類を選択する画面に示された記録媒体から、ユーザは入力手段によって所望の記録媒体を選択する。ユーザによって記録媒体が選択されると、画像供給装置110上でプリンタドライバが発揮する機能として、記憶装置に格納されている、多種多様な記録媒体のそれぞれに対して最適な記録方法が示されたテーブルを参照し、選択された記録媒体に最適な記録方法を選択する。選択された記録方法を示す情報を印刷ジョブに添付し、その印刷ジョブを信号処理部12へ送る。信号処理部12は、印刷ジョブを受け取ると、添付された記録方法を基に画像形成を行う。例えば、同図においては、ユーザによって「インクジェット用OHP」701が選択されているので、プリンタドライバによって、インクジェット用OHPに最適な記録方法である第1の直接型記録方法を選択し、信号処理部12に対して記録方法が第1の直接型記録方法であることを示す情報が添付された印刷ジョブを送る。信号処理部12は、印刷ジョブに添付された記録方法が第1の直接型記録方法であるという情報を基に、第1の直接型記録方法で画像形成を行う。
以上説明した本実施形態によれば、同一装置内で、直接記録および間接記録によって画像形成を行うことができるため、多種多様な記録媒体に対して高速で高画質な画像を形成するこができる。また、ユーザは、所望の記録媒体を自由に選択することができる。なお、以上説明した第3の実施形態では、画像供給装置110において記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行っているが、これに限定されるものではない。画像形成装置100側で記録モードの決定を行ってもよい。
画像形成装置100側で記録モードの決定手法として、例えば、画像形成装置100において用紙の種類を選択できる操作部を設け、この操作部にて選択された情報に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。また、画像供給装置100上のGUIダイアログを利用したユーザによる用紙の種類の選択に基づき、画像形成装置100における信号処理部12において最終的な記録モード(第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モード等)の決定を行う形態であってもよい。
また、本実施形態では、第1の直接型記録モード、第2の直接型記録モード、転写型記録モードの3種類の記録モードを実行可能な例について説明したが、第2の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モード、あるいは第1の直接型記録モードと転写型記録モードの2種類の記録モードを実行可能な構成としてもよい。更に、上記3種類の記録モード以外の記録モードを設けるようにしてもよい。このように本実施形態では、直接記録モードと転写記録モードを含む複数の記録モードが実行可能なように構成すればよい。