JP7415171B2 - 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム - Google Patents

連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7415171B2
JP7415171B2 JP2020097549A JP2020097549A JP7415171B2 JP 7415171 B2 JP7415171 B2 JP 7415171B2 JP 2020097549 A JP2020097549 A JP 2020097549A JP 2020097549 A JP2020097549 A JP 2020097549A JP 7415171 B2 JP7415171 B2 JP 7415171B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
correction amount
level
deviation
transfer function
continuous casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020097549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021186854A (ja
Inventor
宏 北田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2020097549A priority Critical patent/JP7415171B2/ja
Publication of JP2021186854A publication Critical patent/JP2021186854A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7415171B2 publication Critical patent/JP7415171B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Description

本発明は、連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラムに関し、特に、連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを制御するために用いて好適なものである。
連続鋳造機の操業は、以下のように行われる。まず、上下に開口した鋳型に、溶融金属(溶湯)を注入(注湯)する。鋳型に接触することにより冷却された溶湯が凝固することにより鋳型の内壁面側に凝固シェルが生成される。凝固シェルで覆われた、内部が未凝固の鋳片をガイドロールで挟んで案内し、鋳型の下側開口部から連続的に引き抜きつつ更に冷却して、内部まで完全凝固させる。
このような連続鋳造機においては、鋳型上部からの溶湯の溢出、ブレークアウトの発生等、安定操業を阻害する各種の不都合を未然に防止して生産能率の向上を図ると共に、鋳型内での冷却、凝固状態を安定化させ、製品鋳片の品質向上を図るため、鋳型の内部に滞留する溶湯の表面レベル(湯面レベル)を適正レベルに維持することが重要であり、従来から、鋳型の内部の湯面レベルを予め定めた目標レベルに保つための湯面レベル制御が行われている。
この湯面レベル制御は、渦流レベル計等の適宜のレベル計により、操業中の鋳型の内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとを比較して、両者の偏差に基づく演算により鋳型への注湯のための注湯手段(スライディングゲート、ストッパ装置等)の開度変更量を求め、求められた開度変更量に対応する開度指令を注湯手段のアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)に与え、鋳型への注湯量を加減することにより行われている。尚、開度変更量は、偏差を入力とするPI演算またはPID演算により求められ、制御対象を含めた制御系の安定化を図るようにしている。
ところが、連続鋳造機の操業においては、鋳型から引き抜かれる鋳片のバルジングによる、湯面レベルの変動を引き起こす周期的な外乱が存在しており、このような外乱に起因して鋳型の内部に発生する周期的なレベル変動は、前述の如く行われる一般的な湯面レベル制御により抑制することは難しい。
ここで、バルジングとは、鋳型の下方に引き抜かれる鋳片外側の凝固シェルが、引き抜き経路に沿って並設された多数のガイドロールによる挾持部間において外側に膨らむように変形する現象である。このとき鋳型の内部の湯面レベルの変動は、凝固シェルの内側の溶湯が、バルジングに伴う変形により鋳型に対して出入りすることにより発生し、バルジング量の時間的な変化が周期性レベル変動を引き起こすとされている。特に、ガイドロールが同一ピッチにて並設されている場合、各ガイドロールでのバルジング量が同一位相にて変化するため、大なる変動幅を有する周期的なレベル変動が発生する。
そこで、周期的なレベル変動を抑制するための技術として、特許文献1、2に記載の技術がある。
特許文献1には、注湯手段の開度変更量を、鋳型の内部の湯面の検出レベルと目標レベルとの偏差を入力とするPI演算により求める一方、当該偏差を、特定の周波数に対応する位相進み補償器に与え、当該位相進み補償器の出力信号を開度変更量に加算することが開示されている。
特許文献2には、鋳型の内部の湯面の検出レベルと目標レベルとの偏差に偏差補正量を加算して得られた補正値を入力とし、湯面レベルの変動周波数における制御系の感度関数のゲインを0(ゼロ)にし、且つ、当該変動周波数の近傍における感度関数のゲインを0(ゼロ)に近い任意の値にするよう定めた伝達関数を用いて、偏差補正量および開度補正量を演算することが開示されている。
特開平10-314911号公報 特開2007-7722号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、位相進み補償器が、特定の周波数以外のレベル変動に対し注湯手段の開度操作量を増すように働き、他の周波数でのレベル変動を引き起こす虞がある。
また、特許文献2に記載の技術では、湯面レベル変動応答特性モデルが不安定零点を持つ場合には、これらの不安定零点における値が1になるように定める補間条件式の制約のもと、伝達関数に関する評価関数を最小化する最適化問題を解くことにより、伝達関数の係数の値を実際に計算する必要がある。当該最適化問題のアルゴリズムは湯面レベル応答特性モデルが有理伝達関数で表されることを前提としている。このため、湯面レベル応答特性モデルがむだ時間要素を含むモデルの場合にはむだ時間要素についてパデ近似等の手法により伝達関数を有理伝達関数に近似して解析解を得ることができる。しかしながら、むだ時間遅れ特性を十分な精度で近似するためには、近似する有理伝達関数を高次にする必要がある。この場合、前記不安定零点の個数が増加する。従って、湯面レベルの変動周波数が変化するたびに前記のアルゴリズムの計算を少なくともむだ時間遅れ特性を近似する有理伝達関数の不安定零点の個数分だけ繰り返す必要がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、連続鋳造機の鋳型の内部における湯面レベルの周期的な変動を抑制する制御系を、伝達関数を決定するための最適化問題の解析解を求解することなく実現することができるようにすることを目的とする。
本発明の連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、連続鋳造機の操業中に検出された鋳型の内部の湯面レベルと予め定められた目標レベルとの偏差であるレベル偏差に基づいて、前記鋳型への注湯手段に対する開度指令を演算して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つための制御を実行する連続鋳造機の湯面レベル制御装置であって、前記レベル偏差に対する補正量であるレベル偏差補正量と、前記注湯手段の開度変更量に対する補正量である開度補正量とを演算する補正量演算手段を有し、前記補正量演算手段は、前記レベル偏差が前記レベル偏差補正量で補正された後の補正後レベル偏差の目標周波数成分と、前記レベル偏差補正量との偏差である目標周波数成分偏差を演算する第1の偏差演算手段と、前記第1の偏差演算手段により演算された目標周波数成分偏差に基づき、前記制御を実行する制御系全体を安定にする伝達関数である負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方に対する中間補正量を演算する中間補正量演算手段と、前記中間補正量演算手段により導出された中間補正量に基づき、前記連続鋳造機における湯面レベルの応答特性モデルを構成する安定な伝達関数である安定伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方を演算する補正量決定手段と、を有し、前記補正量決定手段により前記レベル偏差補正量が演算された場合には、当該レベル偏差補正量は前記中間補正量演算手段にネガティブフィードバックされ、前記補正量決定手段により前記レベル偏差補正量が演算されない場合には、前記中間補正量演算手段により演算された前記中間補正量が前記中間補正量演算手段にネガティブフィードバックされる、ことを特徴とする。
本発明の連続鋳造機の湯面レベル制御方法は、連続鋳造機の操業中に検出された鋳型の内部の湯面レベルと予め定められた目標レベルとの偏差であるレベル偏差に基づいて、前記鋳型への注湯手段に対する開度指令を演算して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つための制御を実行する連続鋳造機の湯面レベル制御方法であって、前記レベル偏差に対する補正量であるレベル偏差補正量と、前記注湯手段の開度変更量に対する補正量である開度補正量とを演算する補正量演算工程を有し、前記補正量演算工程は、前記レベル偏差が前記レベル偏差補正量で補正された後の補正後レベル偏差の目標周波数成分と、前記レベル偏差補正量との偏差である目標周波数成分偏差を演算する第1の偏差演算工程と、前記第1の偏差演算工程により演算された目標周波数成分偏差に基づき、前記制御を実行する制御系全体を安定にする伝達関数である負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方に対する中間補正量を演算する中間補正量演算工程と、前記中間補正量演算工程により導出された中間補正量に基づき、前記連続鋳造機における湯面レベルの応答特性モデルを構成する安定な伝達関数である安定伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方を演算する補正量決定工程と、を有し、前記補正量決定工程により前記レベル偏差補正量が演算された場合には、当該レベル偏差補正量は前記中間補正量演算工程にネガティブフィードバックされ、前記補正量決定工程により前記レベル偏差補正量が演算されない場合には、前記中間補正量演算工程により演算された前記中間補正量が前記中間補正量演算工程にネガティブフィードバックされる、ことを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記連続鋳造機の湯面レベル制御装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのものである。
本発明によれば、連続鋳造機の鋳型の内部における湯面レベルの周期的な変動を抑制する制御系を、伝達関数を決定するための最適化問題の解析解を求解することなく実現することができる。
連続鋳造機の概略構成の一例と連続鋳造機の湯面レベル制御装置の概略構成の一例を示す図である。 レベル制御装置の構成の一例を示すブロック線図である。 レベル制御系の第1の例を示すブロック線図である。 補正量演算部が働かない場合のレベル制御系の一例を示すブロック線図である。 レベル制御系の第2の例を示すブロック線図である。 補正量演算部を働かせない場合の湯面レベルの変動の一例を示す図である。 補正量演算部を働かせた場合の湯面レベルの変動の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
尚、各図では、説明および表記の都合上、説明に必要な部分のみを必要に応じて簡略化して示す。また、長さ、位置、大きさ、間隔等、比較対象が同じであることは、厳密に同じである場合の他、発明の主旨を逸脱しない範囲で異なるもの(例えば、設計時に定められる公差の範囲内で異なるもの)も含むものとする。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態を説明する。
<連続鋳造機の構成>
図1は、連続鋳造機の概略構成の一例と連続鋳造機の湯面レベル制御装置の概略構成の一例を示す図である。以下の説明では、連続鋳造機の湯面レベル制御装置を、必要に応じて湯面レベル制御装置と略称する。
図1において、鋳型1は、上下に開口を有する筒形の形状を有する。例えば、鋳型1は、一対の長片部と一対の短片部とを有する。相互に対向するように一対の長片部が配置され、一対の長片部の間で相互に対向するように一対の短片部が配置される。このように配置された一対の長片部と一対の短片部とにより囲まれる直方体形状の領域に溶湯2が注入される。
鋳型1の上方には、溶湯2を貯留するタンディッシュ20が配置される。タンディッシュ20の底面には、注湯ノズル3が連設される。注湯ノズル3は鋳型1の内部にまで延長している。タンディッシュ20内の溶湯2は、注湯ノズル3の基部に注湯手段として構成されたスライディングゲート30(本実施形態ではスライディングゲートを例にとり説明するが、ストッパ装置等により注湯手段を実現してもよい)を経て鋳型1内に注湯される。溶湯2は、鋳型1の内壁面との接触により冷却されて外側から凝固し、凝固シェルにより外側が被覆された鋳片4となって鋳型1の下方に連続的に引き抜かれる。尚、このとき鋳型1は水冷されている。
このような鋳片4の引き抜きは、鋳型1の下方に所定の間隔毎に並設された複数対のガイドロール5により案内され、予め定められた引き抜き速度を保って行われる。この引き抜きの間に鋳片4は、図示しないスプレー帯から噴射される冷却水により冷却され、最内部にまで凝固が進行した段階にて所定の寸法に切断され、圧延等の後工程において用いられる製品鋳片となる。
以上のようにして行われる連続鋳造機の操業中に、鋳型1内部の溶湯2の表面レベル(湯面レベル)は、溶湯2の表面に臨ませたレベル計6により検出される。レベル計6により検出される溶湯2の湯面レベルである検出レベルyは、レベル制御装置7に与えられる。また、レベル制御装置7には、目標レベル設定器7aに設定された、鋳型1内にて維持すべき溶湯2の湯面レベルの目標値(目標レベルr)が与えられている。レベル制御装置7は、レベル計6による検出レベルyと目標レベル設定器7aに設定された目標レベルrとの偏差を導出し、当該偏差を解消すべく、スライディングゲート30の開度変更量を導出する。レベル制御装置7は、当該開度変更量だけ開度が変更されるように、スライディングゲート30を開閉するアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)31に開度指令uを出力する。アクチュエータは、開度指令uに応じてスライディングゲート30の開度を変更する。スライディングゲート30の開度の変更により、鋳型1への注湯2の注入量が調節される。鋳型1内部の溶湯2の湯面レベルは、注湯ノズル3からの注入量と鋳片4の引き抜き等による鋳型1からの溶湯流出量の偏差に比例する速度で、上下に移動する。以上のようにして湯面レベル制御が実行される。
<レベル制御装置7の構成>
図2は、レベル制御装置7の構成の一例を示すブロック線図である。本実施形態のレベル制御装置7は、開度演算部71と、補正量演算部72と、減算器74と、加算器75、76とを有する。
減算器74は、レベル制御装置7に対する入力として与えられる目標レベルrと検出レベルyとの偏差であるレベル偏差を演算し、当該レベル偏差を示すレベル偏差信号eを出力する。
加算器75は、レベル偏差信号eと後述する偏差補正量xとを加算した値を補正後レベル偏差として演算し、補正後レベル偏差を示す補正後レベル偏差信号Eを出力する。本実施形態では、例えば、加算器75を用いることにより第2の偏差演算手段が実現される。
開度演算部71は、補正後レベル偏差信号Eを入力とし、開度変更量u0を演算する。本実施形態では、例えば、開度演算部71を用いることにより開度演算手段が実現される。
補正量演算部72は、補正後レベル偏差信号Eを入力とし、開度演算部71により演算された開度変更量u0に加える開度補正量vと、レベル偏差信号eに加える偏差補正量xとを演算する。本実施形態では、例えば、補正量演算部72を用いることにより補正量演算手段が実現される。
加算器78は、補正量演算部72の出力信号(開度補正量v)と開度演算部71の出力信号(開度変更量u0)とを加算して開度指令uとして出力する。本実施形態では、例えば、加算器78を用いることにより、開度指令演算手段が実現される。
補正量演算部72は、第1のフィルタ72aと、第2のフィルタ72bと、第3のフィルタ72cと、第4のフィルタ72dと、減算器72e、72fとを有する。図2に示すように補正量演算部72は、第1のフィルタ72aと、第2のフィルタ72bと、第3のフィルタ72cと、第4のフィルタ72dとを備えるフィルタ要素を含む。
補正後レベル偏差信号Eは、第1のフィルタ72aに与えられる。第1のフィルタ72aは、補正後レベル偏差信号Eから制御系の目標周波数成分の信号を減衰させる。第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)はそれ自体が安定となるように定められる。本実施形態では、制御系の目標周波数成分は、バルジングによる湯面レベルの周期的変動の周波数成分として想定される周波数成分である。以下の説明では、制御系の目標周波数成分を必要に応じて目標周波数成分と略称する。
減算器72eは、補正後レベル偏差信号Eから第1のフィルタ72aの出力信号を減算し、その値を示す信号fを出力する。第1のフィルタ72aおよび減算器72eを用いることにより、補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分の信号が抽出される。
本実施形態では、例えば、第1のフィルタ72aおよび減算器72eを用いることにより、抽出手段が実現される。また、例えば、第1のフィルタ72aを用いることにより、減衰手段が実現され、減算器72eを用いることにより、減算手段が実現される。
減算器72fは、信号fから、後述するようにしてフィードバックされる偏差補正量xを減算し、その値を示す信号を出力する。信号fは、補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分を示す信号である。従って、減算器72fから出力される信号は、補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分と、偏差補正量xとの偏差を示す信号である。本実施形態では、例えば、減算器72fを用いることにより、第1の偏差演算手段が実現される。また、例えば、補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分と、偏差補正量xとの偏差により、目標周波数成分偏差が実現される。
減算器72fから出力された信号は、第2のフィルタ72bに与えられる。第2のフィルタ72bは、減算器72fから出力された信号に基づいて、レベル偏差補正量xおよび開度補正量vに対する中間補正量を演算し、当該中間補正量を示す中間補正信号qを出力する。第2のフィルタ72bの伝達関数は、開度演算部71と、補正量演算部72と、減算器74と、加算器75、76とからなるレベル制御装置7と、レベル制御装置7で算出するスライディングゲート30の開度指令uに基づく湯面レベルの検出レベルyをレベル制御装置7にネガティブフィードバックした制御系全体を安定化するように定められる。本実施形態では、例えば、第2のフィルタ72bを用いることにより、中間補正量演算手段が実現される。
第3のフィルタ72cは、第2のフィルタ72bから出力された中間補正信号qに基づいて、偏差補正量xを演算して加算器75および減算器72fに出力する。第4のフィルタ72dは、第2のフィルタ72bから出力された中間補正信号qに基づいて、開度補正量vを演算して加算器76に出力する。第3のフィルタ72cおよび第4のフィルタ72dの伝達関数は、それぞれ、連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数P(s)に基づく安定な伝達関数である。本実施形態では、例えば、第3のフィルタ72cおよび第4のフィルタ72dを用いることにより補正量決定手段が実現される。また、例えば、第3のフィルタ72cを用いることにより、レベル偏差補正量決定手段が実現され、第4のフィルタ72dを用いることにより、開度偏差補正量決定手段が実現される。
尚、各図において、各フィルタのブロック線図中の記号は、各フィルタの伝達関数を示す。当該記号には、各伝達関数が、連続時間領域でのフィルタの伝達特性をラプラス変換の変数sを用いた伝達関数であることを意味する(s)が添えられている。
図2に示すように、第2のフィルタ72bと第3のフィルタ72cと減算器72fはフィードバックループFBR1を構成する。第2のフィルタ72bから出力される中間補正信号qは、第4のフィルタ72dを介して、開度演算部71の出力側へのフィードフォワードパスを構成する。第1のフィルタ72aと第2のフィルタ72bと第3のフィルタ72cと減算器72eと減算器72fと加算器75とからなるフィードバックループの出力xは、開度演算部71への入力側へのフィードバックループFBR2を構成する。
開度演算部71の伝達関数をC0(s)、第1のフィルタ72aの伝達関数をFN(s)、第2のフィルタ72bの伝達関数をR(s)、第3のフィルタ72cの伝達関数をNa(s)、第4のフィルタ72dの伝達関数をMa(s)とすると、レベル偏差信号eを入力とし、開度指令uを出力とする伝達関数C(s)は、以下の式(1)で表される。
図3は、以上のレベル制御装置7を用いたレベル制御系の一例を示すブロック線図である。図3では、目標レベルをr、検出レベルをyとし、制御対象となる連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数をP(s)とし、また、操業中に湯面レベルの変動を引き起こす外乱(をノズル開度に換算したもの)をdとしてブロック線図を表す。
ここで、補正量演算部72が働かないと仮定した場合、図3に示すブロック線図は、図4に示すブロック線図に簡略化される。この場合、レベル偏差信号eを入力として開度演算部71において演算された開度変更量が開度指令u0として出力され、加算器73によって外乱dが加算されて湯面レベル変動応答特性モデルに与えられて湯面レベルが変化する。このように変化する湯面レベルは、レベル計6(図1)による検出レベルyとしてフィードバックされ、検出レベルyと目標レベルrとの偏差を示すレベル偏差信号eが開度演算部71に与えられて開度変更量が演算されることとなる。
従って、PI演算器、PID演算器等、それ自体で制御系全体を安定化する演算器により開度演算部71を構成すれば、補正量演算部72が働かない状態での制御系の基本特性を安定に定めることができる。
<第3、第4のフィルタ72c、72dの伝達関数Na(s)、Ma(s)の設定>
補正量演算部72に含まれる第3のフィルタ72c及び第4のフィルタ72dは、これらの伝達関数Na(s)、Ma(s)自体がそれぞれ安定であるように、湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数P(s)に対して、以下の式(2)のように構成される。
P(s)=Na(s)/Ma(s) ・・・(2)
本実施形態では、前述した第2のフィルタ72bと第3のフィルタ72cと減算器72fとにより構成されるネガティブフィードバックループFBR1により、湯面レベル変動応答特性モデルが不安定零点を持つ場合でも、最適化問題の解析解を計算する必要がない。従って、伝達関数Na(s)はむだ時間要素および不安定零点をもっていてもよい。ただし、伝達関数Na(s)はむだ時間要素および不安定零点をもっていなくてもよい。本実施形態では、例えば、第3、第4のフィルタ72c、72dの伝達関数Na(s)、Ma(s)は、上記式(2)で表される湯面レベル変動応答特性モデルを構成する安定な伝達関数である安定伝達関数により実現される。また、例えば、第3、第4のフィルタ72c、72dの伝達関数Na(s)、Ma(s)は、それぞれが異なる安定な第1の安定伝達関数、第2の安定伝達関数により実現される。
<第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)の設定>
次に、図3に示すブロック線図において、検出レベルyと目標レベルrとの偏差を示すレベル偏差信号eを入力として求められた開度指令uに従う制御動作により、外乱dの作用下にて鋳型1の内部にて変化する湯面レベルyを出力とする一巡ループ伝達関数について説明する。
図3において湯面レベル変動応答モデルへの入力信号wと外乱dとの関係は伝達関数を用いて表すと、以下の式(3)のようになる。
(1+P(s)C(s))w=d ・・・(3)
(3)式の左辺において、湯面レベル変動応答モデルへの入力信号wに乗算される伝達関数1+P(s)C(s)は、式(1)および式(2)を用いて以下の(4)式のように表される。
ここで、開度演算部71は、補正量演算部72が働かない場合でも図4に示す制御系を安定にすることを仮定する。この仮定は実際の鋳造において湯面レベル変動が発散しないために必要である。図4において湯面レベル変動応答モデルへの入力信号wと外乱dとの関係は伝達関数を用いて表すと、以下の式(5)のようになる。
(1+P(s)C0(s))w=d ・・・(5)
従って、補正量演算部72が働かない場合でも図4に示す制御系を安定とするために、湯面レベル変動応答特性の伝達関数P(s)と開度演算部71の伝達関数C0(s)は、式(5)の左辺の伝達関数1+P(s)C0(s)が不安定零点をもたない、即ち値が0(ゼロ)になる点の実部が負にならなければならない。このように、図4に示す制御系を安定にすることは、式(5)の左辺の伝達関数1+P(s)C0(s)が不安定零点をもたないようにすることを指す。
特許文献2に記載の技術では、補正量演算部72が働く場合に図3に示す制御系を安定とするためには、湯面レベル変動応答特性の不安定零点に関する補間条件を満たさなければならない。これに対し本実施形態では、式(4)において、以下の(A)~(C)の条件を全て満足すればよい。
(A) 式(4)の右辺第1項(1+Na(s)R(s))/(1+Na(s)R(s)FN(s))について、分子の伝達関数1+Na(s)R(s)の零点が安定であること。
(B) 式(4)の右辺第1項の分子(1+Na(s)R(s))の不安定極と、分母(1+Na(s)R(s)FN(s))の不安定極が打ち消しあうこと。
(C) 式(4)の右辺第2項(1+P(s)C0(s))の零点が安定であること。
第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)と第3のフィルタ72cの伝達関数Na(s)は安定である。従って、式(4)の右辺第1項の分子(1+Na(s)R(s))の不安定極と、分母(1+Na(s)R(s)FN(s))の不安定極は、第3のフィルタ72cの伝達関数R(s)に含まれるものだけである。そうすると、式(4)の右辺第1項の分子(1+Na(s)R(s))の不安定極と、分母(1+Na(s)R(s)FN(s))の不安定極とは必ず打ち消しあう。図2の信号fから偏差補正量xまでの応答の伝達関数の極は式(4)の右辺第1項の分子(1+Na(s)R(s))の零点に一致するので、(A)の条件を満たせば、図2の信号fから偏差補正量xまでの応答の伝達関数が安定である。よって、(A)~(C)の条件のうち(A)の条件を満足すれば、補正量演算部72が働く場合において図3に示す制御系全体を安定とすることができる。このようにして制御系全体を安定にする第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)を設計することは、図2の信号fから偏差補正量xまでの応答の伝達関数が安定になるように事前に伝達関数R(s)を設計することにより実現することができる。本実施形態では、第2のフィルタ72bの伝達係数R(s)を負帰還安定化用伝達関数とすること、すなわち、上述のネガティブフィードバックFBR1を構成することにより実現される。
<第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)の設定>
次に、制御系の感度関数について説明する。
図3に示す制御系の感度関数S(s)は、目標レベルrを0(ゼロ)とした場合の、外乱dを入力とし、検出レベルyを出力とする伝達関数として定義されるものであり、以下の式(6)で表される。
S(s)=1/(1+P(s)C(s)) ・・・(6)
また、補正量演算部72が働かないと仮定して得られた図4に示す制御系の感度関数S0(s)は、以下の式(7)で表される。
0(s)=(1+P(s)C0(s)) ・・・(7)
図3に示すブロック線図において、レベル偏差信号eを入力として求められた開度指令uに従う制御動作により、外乱dの作用下において鋳型1の内部にて変化する検出レベルyを出力とする閉ループにおける感度関数S(s)は、式(6)に式(4)と式(7)とを代入すると、以下の式(8)で表される。
外乱dから検出レベルyまでの応答の伝達関数は、図3に示す制御系ではP(s)S(s)であり、図4に示す制御系では、P(s)C0(s)である。従って、感度関数S(s)のゲインを低下させることにより、検出レベルyに現れる外乱dの影響を抑制することができる。従って、感度関数S(s)のゲインが低下するように第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)を設定すればよい。
そこで、本実施形態では、第1のフィルタ72aを、例えば、周波数成分減衰手段とする。具体的に第1のフィルタ72aは、目標周波数成分(バルジングによる湯面レベルの周期的変動の周波数成分として想定される周波数成分)およびその近傍の周波数成分を選択的に減衰させるノッチフィルタとする。ノッチフィルタは、遮断周波数fc、当該遮断周波数fcにおけるゲイン、および当該遮断周波数を中心とする減衰帯域幅が変更可能である。
式(8)において、1/(1+Na(s)R(s))と、Na(s)R(s)/(1+Na(s)R(s))との和は1であるので、Na(s)R(s)/(1+Na(s)R(s))が1に近づくと、1/(1+Na(s)R(s))は0に近づく。従って、第1のフィルタ72aがノッチフィルタであれば、当該遮断周波数fcにおいて、式(8)の右辺の感度関数S0(s)に対する係数項(1/(1+Na(s)R(s))+Na(s)R(s)FN(s)/(1+Na(s)R(s)))は1未満になる。従って、ノッチフィルタである第1のフィルタ72aの遮断周波数fcおよびその近傍で伝達関数Na(s)R(s)/(1+Na(s)R(s))におけるゲインが1に近い特性をもつようにすれば、図3に示す制御系の感度関数S(s)のゲインは、補正量演算部72が働かないと仮定して得られた図4に示す制御系の感度関数S0(s)のゲインに比べ、当該遮断周波数fcにおいて低下する(即ち、|S(2πjfc)|<|S0(2πjfc)|になる,ただしjは虚数単位)。
よって、第1のフィルタ72aを以上のようなノッチフィルタとすれば、湯面レベル変動応答特性モデルが不安定零点を持つ場合でも、最適化問題の解析解を計算する必要がなくなるだけでなく、ノッチフィルタである第1のフィルタ72aの遮断周波数において制御系の感度関数S(s)のゲインを低下させることができる。
<まとめ>
以上のように本実施形態では、レベル補正量xおよび開度補正量vを演算する補正量演算部72は、レベル補正量xをネガティブフィードバックして、補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分を示す信号fとの偏差を演算し、当該偏差に基づいて、湯面レベル制御系全体を安定にする伝達関数R(s)を用いて中間補正信号qを生成する。補正量演算部72は、連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数P(s)に基づく安定な伝達関数Na(s)、Ma(s)を用いて中間補正信号qに基づいてレベル補正量x、開度補正量vを演算する。従って、連続鋳造機の鋳型の内部における湯面レベルの周期的な変動の周波数の如何に関わらず、図3に例示する制御系全体の安定を損なうことなく、当該湯面レベルの周期的な変動を抑制することを、伝達関数を決定するための最適化問題の解析解を求解することなく実現することができる。
また、本実施形態では、補正量演算部72は、ノッチフィルタである第1のフィルタ72bと減算器72eとを用いて補正後レベル偏差信号Eの目標周波数成分を示す信号fを生成する。従って、第1のフィルタ72bの遮断周波数fcにおいて制御系の感度関数S(s)のゲインを低下させることができる。また、ノッチフィルタの遮断周波数fc、当該遮断周波数fcにおけるゲイン、および当該遮断周波数fcを中心とする減衰帯域幅を可変とすることにより、鋳造開始時、鋳造中、および鋳造終了直前にわたる鋳造速度の変化、鋳造速度の変更等により生じる、湯面レベルの周期的な変動の周波数の変化および揺らぎに適切に対応して、常に湯面レベルの変動を抑制することができる。
また、本実施形態では、補正量演算部72は、第1のフィルタ72aと、第2のフィルタ72bと、第3のフィルタ72cと、第4のフィルタ72dとを備えるフィルタ要素を含む。従って、連続鋳造機の鋳型の内部における湯面レベルの周期的な変動を抑制する制御系を、簡易な構成で実現することができる。
<変形例>
本実施形態では、連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルおよび湯面レベル制御装置7の各フィルタの応答特性を、ラプラス変換に基づく連続時間の伝達関数で表現する場合を例示した。しかしながら、連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルおよび湯面レベル制御装置7の各フィルタの応答特性を、z変換に基づく離散時間の伝達関数で表現してもよい。
本実施形態では、第1のフィルタ72aおよび減算器72eを用いることにより信号fを生成する場合を例示した。しかしながら、必ずしもこのようにして信号fを生成する必要はない。例えば、第1のフィルタ72aおよび減算器72eに代えて、遮断周波数fcおよびその近傍の周波数成分の信号を選択して通過させるバンドパスフィルタを用いてもよい。
本実施形態では、第3のフィルタ72cおよび第4のフィルタ72dを用いる場合を例示した。しかしながら、第3のフィルタ72cおよび第4のフィルタ72dのうち少なくとも一方を用いていればよい。例えば、第3のフィルタ72cを用いずに、中間補正信号qをそのままレベル補正量xとしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態で説明したように、第2のフィルタ72bは、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数を安定にする伝達関数R(s)を有する。本実施形態では、第2のフィルタ72bが、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数が安定となることに加え、目標周波数成分の振幅を増大する機能を有する場合について説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは第2のフィルタ72bの構成が主として異なる。従って、本実施形態の説明において第1の実施形態と同一の部分については、図1~図4に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)が、ある値s0のラプラス演算子s(s=s0)に対してゲインが無限大である連続時間の伝達関数である場合(R(s0)=∞である場合)、第3のフィルタ72cの伝達関数Na(s)がs=s0においてNa(s0)=0でなければ、以下の式(9)、式(10)が成り立つ。
1/(1+Na(s0)R(s0))=0 ・・・(9)
a(s0)R(s0)/(1+Na(s0)R(s0))=1 ・・・(10)
従って、第1のフィルタ72aを構成するノッチフィルタの遮断周波数fcに対し、前記のラプラス演算子の値s0=±2πjfcにおいて第2のフィルタ72bの伝達関数R(±2πjfc)が無限大であり,第3のフィルタ72cの伝達関数Na(s)がNa(±2πjfc)でゼロでなければ、式(8)の右辺の感度関数S0(s)に対する係数項は、以下の式(11)に示すように、第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)と等しくなる。
このことは、第1のフィルタ72aを構成するノッチフィルタの遮断周波数fc(バルジングによる湯面レベルの周期的変動の周波数)を目標周波数とし、第1のフィルタ72aの伝達関数FNの周波数特性が目標周波数(=遮断周波数fc)においてゲインが0(ゼロ)であるノッチフィルタ特性をもてば、制御系の感度関数S(s)の周波数特性は、第1のフィルタ72aの伝達関数FNの遮断周波数fcにおいてゲインが0(ゼロ)となり、検出レベルyにおいて、外乱dに含まれる周波数fcの成分が完全に遮断され、第1のフィルタ72aにおいて、外乱dに含まれる周波数fcに対する伝達特性が0(ゼロ)になることを意味する。尚、第1のフィルタ72aの伝達関数FNの周波数特性は、目標周波数(=遮断周波数fc)においてゲインが厳密に0(ゼロ)にならなくても、0(ゼロ)に近い値になればよい。
第1のフィルタ72aを構成するノッチフィルタの遮断周波数fcについて、第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)が無限大となるようにすることは、第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)について、s=±2πjfc(jは虚数単位)が極になるように、第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)を設定することで実現することができる。
そこで本実施形態では、以下のようにして第2のフィルタ72bを構成する。図5は、レベル制御装置7を用いたレベル制御系の一例を示すブロック線図である。図5は、図3に対し第2のフィルタ72bの構成が異なるだけである。
図5において、第2のフィルタ72bは、振幅増幅用フィルタ72b1と、安定化用フィルタ72b2と、を有する。振幅増幅用フィルタ72b1と安定化用フィルタ72b2は縦続接続される。
安定化用フィルタ72b2の伝達関数R'(s)は、第1の実施形態で説明した伝達関数R(s)と同様にして定められ、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数が安定になるように定められた伝達関数である。
振幅増幅用フィルタ72b1は、安定化用フィルタ72b2の前段(即ち、減算器72fと安定化用フィルタ72b2との間)に配置される。振幅増幅用フィルタ72b1の伝達関数GN(s)は、ノッチフィルタである第1のフィルタ72aの遮断周波数fcでゲインが無限大になる周波数特性を有する。本実施形態では、例えば、振幅増幅用フィルタ72b1を用いることにより振幅増幅手段が実現される。
本実施形態では第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)は、以下の式(12)のようになる。
R(s)=R'(s)GN(s) ・・・(12)
前述したように、振幅増幅用フィルタ72b1の伝達関数GN(s)の極が虚軸上の極s=±2πjfcを持つようにすればよい。式(8)の右辺の感度関数S0(s)に対する係数項の第1項(1/(1+Na(s)R(s)))は、s=±2πjfcにおいて分母のゲインが無限大になるため0(ゼロ)である。また、第2項(Na(s)R(s)FN(s)/(1+Na(s)R(s)))は、s=±2πjfcにおいて分子と分母とが共に無限大となるため1である。つまり、s=±2πjfcにおいて式(9)および式(10)が成り立つため、式(11)の関係が得られる。
以上のように本実施形態では、補正量演算部72は、目標周波数(第1のフィルタ72bの遮断周波数fc)においてゲインが無限大になる伝達関数GN(s)を用いて中間補正信号を生成する。従って、第1の実施形態で説明した効果に加えて、検出レベルyにおいて外乱dに含まれる目標周波数成分を効果的に抑制することができるという効果が得られる。
本実施形態のように目標周波数(第1のフィルタ72bの遮断周波数fc)においてゲインが無限大になる伝達関数GN(s)を用いれば、式(8)の右辺の感度関数S0(s)に対する係数項が、第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)と等しくなるので好ましい。しかしながら、伝達関数GN(s)を用いない場合に比べて外乱dに含まれる目標周波数成分が抑制されるように、目標周波数(第1のフィルタ72bの遮断周波数fc)の振幅を増幅させることができれば、伝達関数GN(s)は、必ずしも、目標周波数(第1のフィルタ72bの遮断周波数fc)においてゲインが無限大にならなくてもよい。
尚、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態を説明する。第1、第2の実施形態では、第2のフィルタ72bは、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数を安定にする伝達関数R(s)(R'(s))を有する。これに対し、本実施形態では、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数が安定となり、且つ、直流成分(0Hz)に近い低周波数領域におけるゲインが高い周波数特性を有するように伝達関数R(s)(R'(s))を定める。このように本実施形態と第1、第2の実施形態とは、第2のフィルタ72bの伝達関数R(s)(R'(s))が主として異なる。従って、本実施形態の説明において第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1~図5に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
鋳型1内の湯面レベルは、予め定められた一定の目標値(目標レベルr)の付近でのみ変動することが望ましい。このため、湯面レベル制御系の感度関数の周波数特性のゲインは、周波数0Hzにおいては0(ゼロ)であり、低周波数領域においては0(ゼロ)に近いことが望ましく、補正量演算部72が働かないとした場合とした制御系でもこの目的が達せられるように、開度演算部71として、PI制御またはPID制御等が広く用いられている。従って、式(8)の右辺の感度関数S0に対する係数項(1/(1+Na(s)R(s))+Na(s)R(s)FN(s)/(1+Na(s)R(s)))の周波数特性のゲインは、周波数0Hzにおいては1であり、低周波数領域においても1に近いことが望ましい。
そこで、第1の実施形態で説明した伝達関数R(s)並びに第2の実施形態で説明した伝達関数R'(s)に、直流成分に近い低周波数領域におけるゲインを高めた特性を持たせる。
低周波数領域は、直流成分に近い低周波数領域におけるゲインを高めた特性を伝達関数R(s)(R'(s))に持たせずにレベル制御装置7による制御を行うことにより生じる湯面レベルの変動周波数の想定値または実測値に基づいて定められる。また、ゲインをどの程度高めるかは、ゲインを高めることにより、このような湯面レベルの変動をどの程度減衰させるのかに応じて定められる。例えば、第1の実施形態で説明した伝達関数R(s)並びに第2の実施形態で説明した伝達関数R'(s)を、PI演算器のように積分特性を持ち、且つ低周波数領域で十分ゲインが高い特性を持つように設計することができる。積分特性は、理想的な積分特性(周波数0Hzにおいてゲインが無限大になる特性)でなく、積分特性と略同じ特性を有していればよい。例えば、周波数0Hzにおいてゲインが有限の値を示してもよい。また、一部の周波数帯域では積分特性と異なる特性を有していてもよい。例えば、ゲインが一定である周波数帯域を有していても、周波数の低下に伴いゲインが低下する周波数帯域を有していてもよい。
以上のように本実施形態では、信号fからレベル補正量xまでの応答の伝達関数が安定となることに加え、低周波数領域における信号の振幅が増幅するように伝達関数R(s)(R'(s))を定める。従って、第1、第2の実施形態で説明した効果に加え、バルジングによる変動だけでなく、レベル制御装置7による制御が実行されたときの湯面レベルの目標レベルr付近における振動を抑制することができるという効果を有する。
尚、本実施形態においても第1、第2の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
(実施例)
次に、実施例を説明する。本実施例では、第3の実施形態で説明したレベル制御装置7を対象とし、以下の条件で数値シミュレーションを行った。
本実施例では、スライディングゲート30の開度の操作指令(開度指令u)が出力されてから、開度指令uが湯面レベルの制御実績に反映されるまでの応答が、むだ時間が0.1s、時定数が0.5sの1次遅れ応答となるように、湯面レベル変動応答特性モデルをモデル化した。
また、バルジングによる周期的な外乱の時間波形を正弦波とし、当該正弦波の周波数を0.1Hzとした。また、当該振幅は、最大値を1として無次元化した。
第1のフィルタ72aをノッチフィルタとし、第1のフィルタ72aの伝達関数FN(s)を以下の式(13)とした。また、第2のフィルタ72bに含まれる振幅増幅用フィルタ72b1の伝達関数GN(s)を以下の式(14)とした。第1のフィルタ72aの遮断周波数fcを0.1Hz(角周波数ωcを0.2πrad/s)とした。
図6は、補正量演算部72を働かせない場合の湯面レベルの変動の一例を示す図である。図6(a)は、外乱の信号を示し、図6(b)は、湯面レベルの変動の数値シミュレーションの結果を示す。図7は、前述した条件で補正量演算部72を働かせた場合の湯面レベルの変動の一例を示す図である。図7(a)は、外乱の信号を示し、図7(b)は、湯面レベルの変動の数値シミュレーションの結果を示す。
図6(b)に示すように補正量演算部72を働かせない場合、湯面レベルの変動の振幅は±6mm程度に達する。これに対し、図7(b)に示すように補正量演算部72を働かせると、湯面レベルの変動の振幅は0mmにすることができる。
なお、上記実施例は、第3の実施形態で説明したレベル制御装置7を対象としているが、第1の実施形態、第2の実施形態で説明したレベル制御装置7を対象としても同様の結果が得られる。ただし、第3の実施形態で説明したレベル制御装置7を対象とした場合の方が、湯面レベルの変動の振幅が小さくなるまでの収束性がより向上する。
(その他の実施形態)
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。また、本発明の実施形態は、PLC(Programmable Logic Controller)により実現されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用のハードウェアにより実現されてもよい。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1:鋳型、2:溶湯、3:注湯ノズル、4:鋳片、5:ガイドロール、6:レベル計、7:レベル制御装置、71:開度演算部、72:補正量演算部、72a:第1のフィルタ、72b:第2のフィルタ、72c:第3のフィルタ、72d:第4のフィルタ、72e:減算器、72f:減算器、73:加算器、74:減算器、75:加算器、76:加算器、20:タンディッシュ、30:スライディングゲート、31:アクチュエータ

Claims (12)

  1. 連続鋳造機の操業中に検出された鋳型の内部の湯面レベルと予め定められた目標レベルとの偏差であるレベル偏差に基づいて、前記鋳型への注湯手段に対する開度指令を演算して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つための制御を実行する連続鋳造機の湯面レベル制御装置であって、
    前記レベル偏差に対する補正量であるレベル偏差補正量と、前記注湯手段の開度変更量に対する補正量である開度補正量とを演算する補正量演算手段を有し、
    前記補正量演算手段は、
    前記レベル偏差が前記レベル偏差補正量で補正された後の補正後レベル偏差の目標周波数成分と、前記レベル偏差補正量との偏差である目標周波数成分偏差を演算する第1の偏差演算手段と、
    前記第1の偏差演算手段により演算された目標周波数成分偏差に基づき、前記制御を実行する制御系全体を安定にする伝達関数である負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方に対する中間補正量を演算する中間補正量演算手段と、
    前記中間補正量演算手段により導出された中間補正量に基づき、前記連続鋳造機における湯面レベルの応答特性モデルを構成する安定な伝達関数である安定伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方を演算する補正量決定手段と、
    を有し、
    前記補正量決定手段により前記レベル偏差補正量が演算された場合には、当該レベル偏差補正量は前記中間補正量演算手段にネガティブフィードバックされ、前記補正量決定手段により前記レベル偏差補正量が演算されない場合には、前記中間補正量演算手段により演算された前記中間補正量が前記中間補正量演算手段にネガティブフィードバックされる、
    ことを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  2. 前記中間補正量演算手段は、前記目標周波数成分偏差に基づき、前記目標周波数成分偏差から前記レベル偏差補正量までの応答の伝達関数を安定にする前記負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記中間補正量を演算することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  3. 前記中間補正量演算手段は、
    前記目標周波数成分偏差の前記目標周波数成分の振幅を増幅する振幅増幅手段を更に有し、
    前記振幅増幅手段により前記目標周波数成分の振幅が増幅された目標周波数成分偏差に基づき、前記負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記中間補正量を演算することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  4. 前記振幅増幅手段は、前記目標周波数成分偏差の前記目標周波数成分の振幅を無限大にすることを特徴とする請求項3に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  5. 前記負帰還安定化用伝達関数は、低周波数領域の信号の振幅を増大させる特性を有することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  6. 前記低周波数領域の信号の振幅を増大させる特性は、積分特性または積分特性と略同じ特性を含むことを特徴とする請求項5に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  7. 前記補正量演算手段は、
    前記補正後レベル偏差の周波数成分のうち前記目標周波数成分を含む周波数成分を抽出する抽出手段を更に有することを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  8. 前記抽出手段は、
    前記補正後レベル偏差から、前記目標周波数成分を含む周波数成分を減衰させる減衰手段と、
    前記補正後レベル偏差から、前記減衰手段により周波数成分が減衰された前記補正後レベル偏差を減算する減算手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項7に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  9. 前記補正量決定手段は、
    前記中間補正量演算手段により演算された中間補正量に基づいて、前記安定伝達関数である第1の安定伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量を演算するレベル偏差補正量決定手段と、
    前記中間補正量演算手段により演算された中間補正量に基づいて、前記安定伝達関数である第2の安定伝達関数を用いて、前記開度補正量を演算する開度偏差補正量決定手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  10. 前記レベル偏差と、前記レベル偏差補正量とに基づいて、前記補正後レベル偏差を演算する第2の偏差演算手段と、
    前記第2の偏差演算手段により演算された補正後レベル偏差に基づいて、前記開度変更量を演算する開度演算手段と、
    前記開度演算手段により演算された開度変更量と、前記補正量演算手段により導出された開度補正量とに基づいて、前記開度指令を演算する開度指令演算手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  11. 連続鋳造機の操業中に検出された鋳型の内部の湯面レベルと予め定められた目標レベルとの偏差であるレベル偏差に基づいて、前記鋳型への注湯手段に対する開度指令を演算して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つための制御を実行する連続鋳造機の湯面レベル制御方法であって、
    前記レベル偏差に対する補正量であるレベル偏差補正量と、前記注湯手段の開度変更量に対する補正量である開度補正量とを演算する補正量演算工程を有し、
    前記補正量演算工程は、
    前記レベル偏差が前記レベル偏差補正量で補正された後の補正後レベル偏差の目標周波数成分と、前記レベル偏差補正量との偏差である目標周波数成分偏差を演算する第1の偏差演算工程と、
    前記第1の偏差演算工程により演算された目標周波数成分偏差に基づき、前記制御を実行する制御系全体を安定にする伝達関数である負帰還安定化用伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方に対する中間補正量を演算する中間補正量演算工程と、
    前記中間補正量演算工程により導出された中間補正量に基づき、前記連続鋳造機における湯面レベルの応答特性モデルを構成する安定な伝達関数である安定伝達関数を用いて、前記レベル偏差補正量および前記開度補正量の少なくとも一方を演算する補正量決定工程と、
    を有し、
    前記補正量決定工程により前記レベル偏差補正量が演算された場合には、当該レベル偏差補正量は前記中間補正量演算工程にネガティブフィードバックされ、前記補正量決定工程により前記レベル偏差補正量が演算されない場合には、前記中間補正量演算工程により演算された前記中間補正量が前記中間補正量演算工程にネガティブフィードバックされる、
    ことを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御方法。
  12. 請求項1~10の何れか1項に記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
JP2020097549A 2020-06-04 2020-06-04 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム Active JP7415171B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020097549A JP7415171B2 (ja) 2020-06-04 2020-06-04 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020097549A JP7415171B2 (ja) 2020-06-04 2020-06-04 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021186854A JP2021186854A (ja) 2021-12-13
JP7415171B2 true JP7415171B2 (ja) 2024-01-17

Family

ID=78850926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020097549A Active JP7415171B2 (ja) 2020-06-04 2020-06-04 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7415171B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001129647A (ja) 1999-08-25 2001-05-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2002248555A (ja) 2001-02-21 2002-09-03 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2007007722A (ja) 2005-07-04 2007-01-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2008290082A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Steel Corp 連続鋳造機の湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2014111267A (ja) 2012-12-05 2014-06-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム
JP2014111266A (ja) 2012-12-05 2014-06-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001129647A (ja) 1999-08-25 2001-05-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2002248555A (ja) 2001-02-21 2002-09-03 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2007007722A (ja) 2005-07-04 2007-01-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2008290082A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Nippon Steel Corp 連続鋳造機の湯面レベル制御装置及び制御方法
JP2014111267A (ja) 2012-12-05 2014-06-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム
JP2014111266A (ja) 2012-12-05 2014-06-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021186854A (ja) 2021-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3591422B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP3318742B2 (ja) 連続鋳造設備のモールド湯面制御装置
JP7136220B2 (ja) 連続鋳造の制御装置、方法及びプログラム
US8788084B2 (en) Control method for the meniscus of a continuous casting mold
JP7415171B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法、およびプログラム
JP4517960B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP3271242B2 (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御装置
JP4893068B2 (ja) 連続鋳造鋳片の凝固完了位置制御方法及び装置並びに連続鋳造鋳片の製造方法
JP5637007B2 (ja) モールド内溶鋼湯面レベル制御方法
JP6447336B2 (ja) 制御器パラメータ導出方法、制御器パラメータ導出装置、およびプログラム
JP2007253170A (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法および装置
JP4517518B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP6065865B2 (ja) 連続鋳造機の制御装置および制御方法
Furtmueller et al. Control issues in continuous casting of steel
JP6065559B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム
JP3494135B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置
JP2005028381A (ja) 鋳型内湯面レベル検出装置
JP2010253490A (ja) 連続鋳造機のモールド湯面レベル制御装置及び制御方法
JP6256149B2 (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、連続鋳造機の湯面レベル制御方法、及びコンピュータプログラム
WO2013183135A1 (ja) モールド内溶鋼湯面レベル制御方法
JP3160805B2 (ja) 連続鋳造設備のモールドレベル制御装置
JP2000322106A (ja) 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法
JPH05177321A (ja) モールドレベル制御装置
JP2014111269A (ja) 連続鋳造機の湯面レベル制御系における周波数推定装置、方法及びプログラム
JPH10296413A (ja) 連続鋳造におけるモールド内湯面レベル制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231211

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7415171

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151