JP4517960B2 - 連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連続鋳造機の鋳込み操業中に、鋳型内部の湯面レベルを予め定めた目標レベルに保つべく制御する湯面レベル制御方法及びその装置に関し、特に周期性を有する湯面レベルの変動を効果的に抑制し得る湯面レベル制御方法及びその装置に関する。
連続鋳造機の操業は、上下に開口を有する筒形の鋳型に溶融金属(溶湯)を注入(注湯)し、該鋳型の水冷された内壁に接触せしめて冷却し、その外側を凝固シェルにて被覆された鋳片となし、該鋳片を、この外側に転接する複数対のガイドロールにより案内し、前記鋳型の下側開口部から連続的に引き抜きつつ更に冷却して、内側にまで凝固が進行した製品鋳片を得る手順にて行われる。
このような連続鋳造機においては、鋳型上部からの溶湯の溢出、ブレークアウトの発生等、安定操業を阻害する各種の不都合を未然に防止して生産能率の向上を図ると共に、鋳型内での冷却、凝固状態を安定化させ、製品鋳片の品質向上を図るため、鋳型の内部に滞留する溶湯の表面レベル(湯面レベル)を適正レベルに維持することが重要であり、従来から、鋳型内部の湯面レベルを予め定めた目標レベルに保つための湯面レベル制御が行われている。
この湯面レベル制御は、渦流レベル計等の適宜のレベル計により、操業中の鋳型内部の湯面レベルを検出し、この検出レベルと予め定めた目標レベルとを比較して、両者の偏差に基づく演算により鋳型への注湯のための注湯手段(スライディングゲート、ストッパ装置等)の開度変更量を求め、求められた開度変更量に対応する開度指令を注湯手段のアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)に与え、鋳型への注湯量を加減することにより行われている。なお、開度変更量は、偏差を入力とするPI演算又はPID演算により求められ、制御対象を含めた制御系の安定化を図るようにしている。
ところが、連続鋳造機の操業においては、鋳型から引き抜かれる鋳片のバルジングによる、湯面レベルの変動を引き起こす周期的な外乱が存在しており、このような外乱に起因して鋳型内部に発生する周期的なレベル変動は、前述の如く行われる一般的な湯面レベル制御により抑制することは難しい。
ここで、バルジングとは、鋳型の下方に引き抜かれる鋳片外側の凝固シェルが、引き抜き経路に沿って並設された多数のガイドロールによる挾持部間において外側に膨らむように変形する現象である。このとき鋳型内部の湯面レベルの変動は、凝固シェルの内側の溶湯が、バルジングに伴う変形により鋳型に対して出入りすることにより発生し、バルジング量の時間的な変化が周期性レベル変動を引き起こすとされている。特に、ガイドロールが同一ピッチにて並設されている場合、各ガイドロールでのバルジング量が同一位相にて変化するため、大なる変動幅を有する周期的なレベル変動が発生する。
このような事情により従来から、周期的なレベル変動の抑制を図った湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置が種々提案されている。
例えば、注湯手段の開度変更量を、鋳型内部の湯面の検出レベルと目標レベルとの偏差を入力とするPI演算により求める一方、注湯手段の開度及び鋳型内部の湯面レベルの検出値を入力とするオブザーバにより、周期的なレベル変動を引き起こす外乱を正弦波状又はランプ状に変化する流量外乱として推定し、この推定値を用いて外乱を打ち消し得る補正信号を求め、開度変更量に加算することによりレベル変動の抑制を図る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、注湯手段の開度変更量を、鋳型内部の湯面の検出レベルと目標レベルとの偏差を入力とするPI演算により求める一方、前記偏差を、特定の周波数に対応する位相進み補償器に与え、該位相進み補償器の出力信号を開度変更量に加算することによりレベル変動の抑制を図る装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、注湯手段の開度変更量を、鋳型内部の湯面の検出レベルと目標レベルとの偏差を入力とするPI演算により求める一方、鋳込み速度をスケジューリングパラメータとするゲインスケジューリングH∞制御理論により設計した補償器を備え、前記偏差を入力とする該補償器の出力信号を前記開度変更量に加算することによりレベル変動の抑制を図る方法及び装置が提案されている(例えば、特許文献3、非特許文献1参照)。
更に、周期的なレベル変動の周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタを重み関数として、H∞制御理論により設計された制御装置により湯面レベル制御を実行することにより、対象となる周期的なレベル変動の抑制を図る装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、上記特許文献1に記載された方法により周期的なレベル変動を抑制しようとする場合、この変動を引き起こす外乱を正弦波状に変化する流量外乱として仮定するが、実際の外乱波形は、正弦波にひずみが加わった形態となることが多く、このような場合、十分なレベル変動抑制効果は得られない。
また、上記特許文献2に記載された装置においては、位相進み補償器が、特定の周波数以外のレベル変動に対し注湯手段の開度操作量を増すように働き、他の周波数でのレベル変動を引き起こす虞れがある。
また、上記の特許文献3、4及び非特許文献1に記載された方法及び装置は、目標値(目標レベル)を入力とし、制御量(湯面レベル)を出力とする本来の制御系の伝達関数を1に近付け、制御系の安定性を確保することと、レベル変動の原因となる外乱を入力とし、制御量(湯面レベル)を出力とする仮の制御系の伝達関数を零に近付け、外乱に起因する湯面レベルの変化を抑制することとを両立させようとする線形ロバスト制御の考えに基づくものであり、補償器又は制御装置の設計に用いた所定周波数の外乱に対しては有効である反面、該所定周波数と異なる周波数を有する外乱に対しては殆ど効果がないという欠点を有している。
即ち、H∞制御理論により設計された補償器又は制御装置が、設計に用いた周波数の近傍のレベル変動に対して機能するのみであり、該周波数から外れた周波数を有するレベル変動の抑制効果は殆ど期待し得ず、より優先すべき制御系の安定性が損なわれる虞さえある。
また、バルジングに起因するレベル変動は、鋳込み速度に関連する周波数を有しており、鋳込み速度が変更される連続鋳造機に適用する場合、夫々の鋳込み速度に対して設計された補償器又は制御装置を各別に用意する必要があって、制御系の構成が複雑化するという問題がある。
以上のような問題を解決するために、湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルと予め定めた目標レベルとの偏差に偏差補正量を加算し、加算結果を用いて開度変更量を求め、制御系の感度関数又は相補感度関数のゲインを所定の周波数に対して低減すべく、加算結果を用いて、偏差に加える偏差補正量及び開度変更量に加える開度補正量を夫々求め、求めた開度補正量を開度変更量に加算して開度指令を出力する連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び装置が開示されている(特許文献5参照)。このような連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び装置は、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動を、その周波数の如何に拘わらず効果的に抑制することができ、またこのために制御系全体の安定性を損なうことがない。
特開平5−23811号公報 特開平10−314911号公報 特開平11−77268号公報 特開平7−40022号公報 特許第3591422号公報 「連続鋳造モールド湯面レベル制御の高精度化」,NKK技法 No.164,pp.7−11(1998年12月)
しかしながら、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動を、更に効果的に抑制する方法及び装置が望まれている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動を、該変動の周波数の如何に拘わらず、制御系全体の安定性を損なうことなく、大幅に(ほぼゼロにまで)抑制することができる湯面レベル制御方法及び湯面レベル制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、簡易なフィルタ構成で実現することにある。
また、本発明の他の目的は、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、容易にしかも確実に構成することにある。
更に、本発明の他の目的は、湯面レベルの周期的な変動の周波数の変化及び揺らぎに適切に対応して、常に湯面レベルの変動を抑制することにある。
第1発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御方法は、連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つべく制御する連続鋳造機の湯面レベル制御方法において、前記偏差に偏差補正量を加算する加算ステップと、該加算ステップの加算結果を用いて開度変更量を演算する開度演算ステップと、前記湯面レベルの予め定めた変動周波数における制御系の感度関数のゲインをゼロにし、前記変動周波数の近傍における前記感度関数のゲインをゼロに近い任意の値にするよう定めた伝達関数、及び、前記加算ステップの加算結果を用いて中間補正信号を演算する中間補正信号演算ステップと、該中間補正信号演算ステップが演算した前記中間補正信号を用いて偏差補正量を演算する偏差補正量演算ステップと、前記中間補正信号演算ステップが演算した前記中間補正信号を用いて開度補正量を演算する開度補正量演算ステップと、該開度補正量演算ステップが演算した開度補正量に前記開度演算ステップが演算した開度変更量を加算して、前記開度指令を出力する指令演算ステップとを含み、前記加算ステップは、前記偏差補正量演算ステップが演算した偏差補正量をフィードバックしたものを前記偏差に加算することを特徴とする。
第2発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つべく制御する連続鋳造機の湯面レベル制御装置において、前記偏差に偏差補正量を加算する加算手段と、該加算手段の加算結果を用いて開度変更量を演算する開度演算手段と、前記湯面レベルの予め定めた変動周波数における制御系の感度関数のゲインをゼロにし、前記変動周波数の近傍における前記感度関数のゲインをゼロに近い任意の値にするよう定めた伝達関数、及び、前記加算手段の加算結果を用いて中間補正信号を演算する中間補正信号演算手段と、該中間補正信号演算手段が演算した前記中間補正信号を用いて偏差補正量を演算する偏差補正量演算手段と、前記中間補正信号演算手段が演算した前記中間補正信号を用いて開度補正量を演算する開度補正量演算手段と、該開度補正量演算手段が演算した開度補正量に前記開度演算手段が演算した開度変更量を加算して、前記開度指令を出力する指令演算手段とを具備し、前記加算手段は、前記偏差補正量演算手段が演算した偏差補正量をフィードバックしたものを前記偏差に加算するようにしてあることを特徴とする。
第3発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、前記中間補正信号演算手段は、前記変動周波数にて入力信号を遮断するノッチフィルタとしての特性を有するように予め定めた第1伝達関数と、湯面レベル変動応答特性モデルを表す伝達関数の零点にて予め定めた値を有する第2伝達関数と、前記湯面レベル変動応答特性モデルを表す伝達関数と同じ零点を有する第3伝達関数とにより構成される伝達関数で表されるフィルタ要素を備えることを特徴とする。
第4発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、前記第2伝達関数は、1と該第2伝達関数との誤差を示す第4伝達関数と、前記変動周波数近傍の周波数帯において前記ゲインより高いゲインを有するように予め定めた周波数重み伝達関数との積のH∞ノルムを評価関数としたとき、該評価関数を最小にすべく決定されていることを特徴とする。
第5発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、前記ノッチフィルタは、遮断周波数、該遮断周波数における伝達関数のゲイン、及び前記遮断周波数を中心とする減衰帯域幅を変更可能に構成してあることを特徴とする。
第1発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御方法及び第2発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、湯面レベルの変動周波数における制御系の感度関数のゲインをゼロにし、湯面レベルの変動周波数の近傍における制御系の感度関数のゲインをゼロに近い任意の値にするよう定めた伝達関数を用いて、偏差に加算する補正量(偏差補正量)を演算し、偏差に偏差補正量を加算して得た加算結果を用いて、開度演算と中間補正信号演算とを行い、中間補正信号演算の演算結果を用いて偏差補正量と開度補正量とを算出し、算出した開度補正量と、開度演算の演算結果をとを用いて開度指令を求めるようにしたので、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動の周波数の如何に拘わらず、制御系全体の安定性を損なうことなく、前記変動を大幅に(ほぼゼロにまで)抑制することができる。
第3発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、第2発明の補正量演算手段をフィルタ要素により構成することで、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、簡単なフィルタ構成で実現することができる。
具体的には、第1伝達関数をFn (s)、第2伝達関数をG(s)、及び第3伝達関数をNa (s)とした場合、ノッチフィルタとしての特性を有するように第1伝達関数を予め定め、湯面レベル変動応答特性モデルを表す伝達関数P(s)に対して安定となるよう第3伝達関数Na (s)を予め定め、補間条件式G(zi )=1/Fn (zi )を満たし、且つ周波数全域にわたってゲインが1に近い特性を有するように第2伝達関数G(s)を決定することで、補正量演算手段を構成するフィルタの伝達関数Q(s)を、Q(s)=(1−Fn (s)G(s))/Na (s))として決定することができる。
第4発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、H∞制御理論の分野ではよく知られたアルゴリズムを用いて補間条件式及びノルム条件式を満たすように、第4伝達関数と周波数重み伝達関数との最適な積を計算し、それにより第2伝達関数を容易に決定できるので、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、容易にしかも確実に構成することができる。
具体的には、第4伝達関数を1−G(s)、予め定めた周波数重み伝達関数をW(s)、評価関数をJ=‖W(s)(1−G(s))‖∞とした場合、安定なH(s)=W(s)(1−G(s))のうち、補間条件式H(zi )=W(zi )(1−G(zi ))=wi (wi は補間データ)を満たし評価関数Jを最小にする最適解Hopt (s)を求める問題は、ネバンリナ・ピック問題を解くアルゴリズムを用いて、補間条件式H’(zi )=W(zi )(1−G(zi ))/γ及びノルム条件式‖H’(s)‖∞≦1を満たすH’(s)が存在するγの最小値γopt 及び最適解H’(s)を求めることで解くことができ、これにより最適な第2伝達関数G(s)が決定される。
第5発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置は、湯面レベルの変動周波数にて入力信号を遮断するノッチフィルタの、遮断周波数、該遮断周波数における伝達関数のゲイン、及び前記遮断周波数を中心とする減衰帯域幅の設定変更を行うことで、抑制すべき湯面レベル変動の周波数、抑制程度、抑制帯域幅を容易に変更することができるので、鋳造開始時、鋳造中、及び鋳造終了直前にわたる鋳造速度の変化、鋳造速度の変更等により生じる、湯面レベルの周期的な変動の周波数の変化及び揺らぎに適切に対応して、常に湯面レベルの変動を抑制することができる。
第1発明及び第2発明によれば、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動を、該変動の周波数の如何に拘わらず、制御系全体の安定性を損なうことなく、大幅に(ほぼゼロにまで)抑制することが可能となる。
また、第3発明によれば、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、簡易なフィルタ構成で実現することが可能となる。
また、第4発明によれば、湯面レベルの周期的な変動を大幅に抑制しうる制御系を、容易にしかも確実に構成することが可能となる。
更に、第5発明によれば、鋳造開始時、鋳造中、及び鋳造終了直前にわたる鋳造速度の変化、鋳造速度の変更等により生じる、湯面レベルの周期的な変動の周波数の変化及び揺らぎに適切に対応して、常に湯面レベルの変動を抑制することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置の構成を示すブロック図である。
図1中1は、上下に開口を有する筒形の鋳型であり、該鋳型1の上方には、溶湯2を貯留するタンディッシュ20が配してある。該タンディッシュ20の底面には、注湯ノズル3が連設され、鋳型1の内部にまで延長しており、タンディッシュ20内の溶湯2は、注湯ノズル3の基部に注湯手段として構成されたスライディングゲート30を経て鋳型1内に注湯され、該鋳型1の水冷された内壁との接触により冷却されて外側から凝固し、凝固シェルにより外側を被覆された鋳片4となって鋳型1の下方に連続的に引き抜かれる。
このような鋳片4の引き抜きは、鋳型1の下方に所定の間隔毎に並設された複数対のガイドロール5,5,…により案内され、予め定めた引き抜き速度(以下、鋳込み速度という)を保って行われており、この引き抜きの間に鋳片4は、図示しないスプレ帯から噴射される冷却水により冷却され、最内部にまで凝固が進行した段階にて所定の寸法に切断され、圧延等の後工程において用いられる製品鋳片となる。
以上の如き連続鋳造機の操業中、鋳型1内部の溶湯2の表面レベル(湯面レベル)は、該溶湯2の表面に臨ませたレベル計6により検出されており、この検出レベルyは、レベル制御装置7に与えられている。またレベル制御装置7には、目標レベル設定器7aに設定された、鋳型1内にて維持すべき溶湯2の表面レベルの目標値(目標レベルr)が与えられている。レベル制御装置7は、レベル計6による検出レベルyと目標レベル設定器7aに設定された目標レベルrとの偏差を求め、該偏差を解消すべく、スライディングゲート30の開度変更量を求め、求められた開度変更量を得べく、スライディングゲート30を開閉するアクチュエータ(例えば、油圧シリンダ)31に開度指令uを発し、該開度指令uに応じたアクチュエータ31の動作によりスライディングゲート30の開度を変え、鋳型1への注湯量を調節する湯面レベル制御動作を行うように構成されている。
図2は、レベル制御装置7の第1の実施の形態を示すブロック線図である。本実施の形態のレベル制御装置7は、入力として与えられる目標レベルrと検出レベルyとの偏差を求め、該偏差に対応する偏差信号eを出力する加算器74と、偏差信号eと後述する偏差補正量xとを加算し、両者の加算信号Eを出力する加算器75と、加算信号Eを入力とし、開度変更量u0 を演算する開度演算部71と、同じく加算信号Eを入力とし、開度演算部71により求められた開度変更量u0 に加える開度補正量v、及び偏差信号eに加える偏差補正量xとを演算する補正量演算部72と、該補正量演算部72の出力信号(開度補正量v)と開度演算部71の出力信号(開度変更量u0 )とを加算して開度指令uとして出力する加算器78とを備えて構成されている。
補正量演算部72は、図示の如く、第1のフィルタ72aと、第2のフィルタ72bと、第3のフィルタ72cとを備えるフィルタ要素として構成されている。加算信号Eは、第1のフィルタ72aに与えられ、該第1のフィルタ72aの出力信号である中間補正信号qが第2のフィルタ72b及び第3のフィルタ72cに与えられており、第2のフィルタ72bが開度補正量vを出力し、第3のフィルタ72cが偏差補正量xを出力する構成となっている。
ここで、図2に示す如く、第1のフィルタ72aと第2のフィルタ72bは、開度演算部71と並列に配されて開度演算部71の出力側へのフィードフォワードループを構成し、第1のフィルタ72aと第3のフィルタ72cは、開度演算部71の入力側へのフィードバックループを構成している。開度演算部71の伝達関数をC0 (s)とし、補正量演算部72を構成する第1のフィルタ72a、第2のフィルタ72b、及び第3のフィルタ72cの伝達関数を、夫々Q(s)、Ma (s)、Na (s)とした場合、偏差信号eを入力とし、開度指令uを出力とする伝達関数C(s)は、下記式(1)で表される。
C(s)=(C0 (s)+Ma (s)Q(s))/(1−Na (s)Q(s)) …(1)
図3は、以上の如きレベル制御装置7を用いたレベル制御系を、目標レベルをr、検出レベルをyとし、制御対象となる連続鋳造機における湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数をP(s)とし、また、操業中に湯面レベルの変動を引き起こす外乱d(ノズル開度に換算したもの)として表したブロック線図である。
ここで、補正量演算部72が働かないと仮定した場合、図3に示すブロック線図は、図4に示すブロック線図に簡略化される。この場合、偏差信号eを入力として開度演算部71において求められた開度変更量が開度指令u0 として出力され、加算器73によって外乱dを加算されて湯面レベル変動応答特性モデルに与えられて湯面レベルが変化する。このように変化する湯面レベルは、レベル計6(図1)による検出レベルyとしてフィードバックされ、この検出レベルyと目標レベルrとの偏差信号eとが開度演算部71に与えられて開度変更量が求められることとなる。
従って、PI演算器、PID演算器等、それ自体安定な演算器により開度演算部71を構成すれば、補正量演算部72が働かない状態での制御系の基本特性を安定に定めることができる。
補正量演算部72は、図3に示す制御系の感度関数のゲインが、湯面レベルの変動周波数(以下、制御系の目標周波数ともいう)においてゼロになるように以下の如くに定める。
補正量演算部72に含まれる第2のフィルタ72b及び第3のフィルタ72cは、これらの伝達関数Ma (s),Na (s)のいずれもが、湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数P(s)に対して安定であるように、下記式(2)の如く構成される。
P(s)=Na (s)/Ma (s) …(2)
式(2)は、例えば、P(s)=K(1−Td ×s)/s(1+Td ×s)とする場合、Na (s)=K(1−Td ×s)/(1+Td ×s)2 、Ma (s)=s/(1+Td ×s)として表される(ここで、Td は無駄時間)。つまり、Na (s)は、分子にP(s)の不安定零点に対応する因子を含む安定・プロパな伝達関数、Ma (s)は分子にP(s)の不安定極に対応する因子を含む安定・プロパな伝達関数となる。
而して、図3に示す制御系の感度関数のゲインを目標周波数においてゼロにすることは、補正量演算部72に含まれる第1のフィルタ72aの伝達関数Q(s)を以下の手順にて設定することにより実現される。
図3に示すブロック線図において、検出レベルyと目標レベルrとの偏差信号eを入力として求められた開度指令uに従う制御動作により、外乱dの作用下にて鋳型1の内部にて変化する湯面レベルyを出力とする一巡ループの伝達関数は、下記式(3)で表される。
Figure 0004517960
前記一巡ループを安定とするには、上記式(3)で表される伝達関数の全ての零点の実部が負であることが必要である。ここで、補正量演算部72が働かないと仮定して得られた図4に示すブロック線図においては、同様の一巡ループの伝達関数は、1+P(s)C0 (s)であり、これは、全ての零点の実部が負であり、しかも原点に極をもつ。
従って、前記式(1)で表される一巡伝達関数を有する制御系、即ち図3に示す制御系が安定であるためには、1−Na (s)Q(s)の全ての極は、実部が負であるか、又は1+P(s)C0 (s)の原点における極の数と同じ数の極を原点にもてばよい。式(3)において、1+P(s)C0 (s)/1−Na (s)Q(s)の零点は、1+P(s)C0 (s)の零点と1−Na (s)Q(s)の極との和集合である。1+P(s)C0 (s)の零点は、実部が全て負であり、かつ、1−Na (s)Q(s)の極のうち、原点にある極は、1+P(s)C0 (s)の原点にある極と同じ個数である場合にキャンセルされ、原点にある極以外の極は実部が全て負である場合に式(3)の全ての零点の実部は不になる。
ここで、前述の如くNa (s)は安定であるため、全ての極の実部は負である。1−Na (s)Q(s)の極は、Na (s)とQ(s)との各々の極の和集合から分子の零点と同じものを除いたものになる。このことから、Q(s)は、その全ての極の実部が負であるか、又は1+P(s)C0 (s)と同数の極を原点にもてば、図3に示す制御系は常に安定となる。
図2に示す如く構成されたレベル制御装置7は、第1のフィルタ72a及び第2のフィルタ72bを備えるフィードフォワード構造と、第1のフィルタ72a及び第3のフィルタ72cを備えるフィードバック構造とを備えているが、これらの構造は、第1のフィルタ72aが安定であれば常に安定である特性を有する。
図3に示す制御系の感度関数S(s)は、湯面レベル制御の目標値となる目標レベルrを入力とし、偏差信号eを出力とする伝達関数として定義されるものであり、下記式(4)で表される。
S(s)=e/r=1/(1+P(s)C(s)) …(4)
また、補正量演算部72が働かないと仮定して得られた図4に示す制御系の感度関数S0 (s)は、下記式(5)により表される。
0 (s)=e/r=1/(1+P(s)C0 (s)) …(5)
従って、式(4)により表される感度関数S(s)は、式(3)と式(5)とを用いて変形すると、下記式(6)により表される。
S(s)=(1−Na (s)Q(s))S0 (s) …(6)
以上により、目標周波数における制御系の感度関数のゲインがゼロであり、かつ目標周波数及びその近傍以外の周波数域における制御系の感度関数の周波数−ゲイン特性が、補正量演算部72を備えない(開度演算部71のみを備える)図4に示す制御系の感度関数の周波数−ゲイン特性に可及的に近くなるように、補正量演算部72を構成するのが望ましい。
このような目的は、上記式(6)で表される感度関数S(s)におけるS0 (s)に対する係数(1−Na (s)Q(s))が、目標周波数において入力信号を完全に遮断する特性(ゼロゲイン)を有し、かつその他の周波数ではできるだけゲインが1に近くなるようにしたノッチフィルタ周波数特性を有することで達成できる。ただし、感度関数S(s)が安定であるためには伝達関数Q(s)が安定でなければならない。
そこで、目標周波数において入力信号を完全に遮断する特性を有し、かつその他の周波数では可能な限りゲインが1に近くなるようにしたノッチフィルタ周波数特性を有し、かつ下記方程式(7)
1−Na (s)Q(s)=F(s) …(7)
をQ(s)について解いたときに、Q(s)が安定になる伝達関数F(s)を求める。
Q(s)が安定であるためには、Na (s)の全ての不安定零点(実部が正の零点)s=zi (i=1,2,…,r)において、下記式(8)を満たす必要がある。
F(zi )=1 …(8)
さらに、Q(s)は、入出力関係の計算を可能とするためにプロパーな伝達関数でなければならない。
まず、F(s)を、目標周波数fc において信号を完全に遮断し、その他の周波数におけるゲインができるだけ1に近いように定めたノッチフィルタ特性を有する安定な伝達関数Fn (s)と、ある安定な伝達関数G(s)との積により下記式(9)で表す。
F(s)=Fn (s)G(s) …(9)
G(s)は、F(s)の補間条件式(8)を満たすために、式(9)よりs=zi (i=1,…,r)において、1=Fn (zi )G(zi )、すなわち、下記式(10)を満たすことが必要である。
G(zi )=1/Fn (zi ) …(10)
伝達関数F(s)が補間条件式(8)を満たし、かつノッチフィルタ伝達関数Fn (s)に近い特性であるためには、伝達関数G(s)は、補間条件式(10)を満たし、かつ周波数全域にわたってゲインが1に近い特性をもてばよい。そこで、安定な伝達関数W(s)に対して、下記式(11)で表される伝達関数H(s)を定義する。
H(s)=W(s)(1−G(s)) …(11)
ただし、伝達関数W(s)は、ゲイン|1−G(jω)|を小さくすることが望ましい周波数帯域においてゲイン|W(jω)|が高くなるように設定された周波数重み伝達関数であり、W(s)と1−G(s)との間に極零相殺はないものとする。
伝達関数H(s)は、補間条件式(9)を書き直した下記式(12)を満たす。
H(zi )=W(zi )(1−G(zi ))=wi (i=1,…,n) …(12)
上記補間条件式(12)を満たす安定な伝達関数H(s)のうちH∞ノルム(‖H‖∞)を下記式(13)で表される評価関数Jとし、
J=‖H‖∞ …(13)
安定な伝達関数のうち補間条件式(12)を満たし、評価関数Jを最小化する最適解Hopt (s)を求める。
評価関数Jの最適解を求める問題は、H(s)と、γ>0を用いて、下記式(14)で表される伝達関数H’(s)を定義し、
H’(s)=H(s)/γ …(14)
下記補間条件式(15)及び下記ノルム条件式(16)を満たす伝達関数H’(s)が存在するγの最小値γopt とそのときの解H’opt (s)とを求めることで解くことができる。
H’(zi )=W(zi )(1−G(zi ))/γ (i=1,…,n)
…(15)
‖H’(s)‖∞≦1 …(16)
このような問題は、ロバスト制御理論の分野ではネバンリナ・ピック問題としてよく知られており、その解法についても、たとえば「アドバンスト制御理論のためのシステム制御理論」,105頁〜109頁(前田肇・杉江俊治著、朝倉書店刊)に記載されている。以下、上記文献に従いH’opt (s)を求めるアルゴリズムについて述べる。
あるγに対して、ピック行列と呼ばれる行列Pのi行j列成分Pijを下記式(17)として定める。
Figure 0004517960
ここで、バーwi は、wi の複素共役を表す。他の記号についても同様である。
n行n列の複素正方行列Pが準正定、すなわち固有値がすべて正またはゼロであれば、前記補間条件式(15)とノルム条件式(16)を満たす解が存在する。行列Pの準正定性については、たとえばPの固有値を計算し、全てがゼロ以上であることより判定できる。そのほかにも、行列Pの2個の主行列式がすべてゼロより大きいことによっても確認できる。したがって、ピック行列Pが準正定となるγの最小値をγopt とする。
上記γopt を用いると、上記補間条件式(15)は、下記式(18)に書き直すことができる。
H’(zi )=W(zi )(1−G(zi ))/γopt =w’i
(i=1,…,n) …(18)
この補間条件式(18)と上記ノルム条件式(16)からなるネバンリナ・ピック問題を、以下のアルゴリズムにより解く。
[step1]
補間データ列wj,i を次のように定める。
Figure 0004517960
[step2]
jについて1から順次、
Figure 0004517960
を|kj |=1またはj=nになるまで求める。そのときのjをjmax とする。
Figure 0004517960
[step3]
j=jmax −1,…,1の順に、下記式(24)を求める。
Figure 0004517960
[step4]
最終的に得られたH’1 (s)が複素数の係数をもつ有理関数である場合には、下記式(25)とし、
Figure 0004517960
H’1 (s)が実関数である場合には、下記式(26)とする。
H’opt (s)=H’1 (s) …(26)
opt (s)は上記式(14)より、Hopt (s)=γopt H’opt (s)で表され、このHopt (s)を用いて、上記式(11)より、伝達関数G(s)は下記式(27)として求められる。
Figure 0004517960
このG(s)を用いて、補間条件を満たし、かつ最適な周波数特性をもつ伝達関数F(s)が上記式(9)より、下記式(28)として求められる。
Figure 0004517960
第1のフィルタ72aの入出力関係を実際に計算可能とするためには、伝達関数Q(s)はプロパーでなければならない。上記式(7)の関係をQ(s)について解いて得られる伝達関数(1−F(s))/Na (s)がプロパーならば、下記式(29)とすればよい。
Figure 0004517960
また、(1−F(s))/Na (s)がプロパーでない場合には、その相対次数をrとして、Fn (s)の遮断周波数fc を通過周波数とする2次のバンドパスフィルタ伝達関数fb (s)を用いて、下記式(30)及び下記式(31)とする。
Figure 0004517960
このときF(s)が、fb (±jωc )=1、1−Na (±jωc )Q(±jωc )=0であるのでs=±jωc において0、また全てのs=zi において1になることは容易に確認できる。
次に、補正量演算部72の第1のフィルタ72aの伝達関数Q(s)の決定方法を具体的に説明する。湯面変動は、下記式(32)で表される伝達関数P(s)(以下、湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数という)によりモデル化する。
P(s)=Kp ・exp(−Td s)/s …(32)
ただし、Kp はスライディングノズル開度指令に対する湯面レベル変動速度のゲイン、及びTd は湯落ちなどノズル開度指令が湯面変動速度に現れるまでのむだ時間である。なお、上記式(32)中のむだ時間要素exp(−Td s)は1次パデ近似を用いて下記式(33)として近似できる。
exp(−Td s)=(1−(Td /2)s)/(1+(Td /2)s)
…(33)
第2のフィルタ72bの伝達関数Ma (s)と、第3のフィルタ72cの伝達関数Na (s)とは、前述の如く、湯面レベル変動応答特性モデルの伝達関数P(s)に対して安定であるように、前記式(2)により決定するとともに、前記むだ時間要素exp(−Td s)を上記式(33)に示す1次パデ近似により近似すると、下記式(34)及び下記式(35)で表される。
a (s)=(1−(Td /2)s)/{(1+(Td /2)s)
・(1+Tm s)} …(34)
a (s)=s/{Kp (1+Tm s)} …(35)
また、ノッチフィルタの伝達関数Fn (s)は、例えば、下記式(36)に示す如くに定めることができる。
n (s)=(s+ωc )/{s+2(ωc /Qf )s+ωc
…(36)
但し、ωc =2πfc 、fc は湯面レベルの変動の周波数に対応する目標周波数、Qf は目標周波数fc を中心とする減衰帯域幅(Qf >1)である。
a (s)の不安定零点は1つだけで、下記式(37)で表される。
1 =2/Td …(37)
したがって、伝達関数H(s)の補間条件は、下記式(38)及び下記式(39)となる。
H(z1 )=W(z1 )(1−G(z1 ))=w1 …(38)
G(z1 )=1/Fn (z1 ) …(39)
評価関数J=‖H(s)‖∞を最小にするHopt (s)は、ピック行列Pが下記式(40)で表されるスカラーになるので、γopt は、P=0とおいて下記式(41)として求められる。
P=(1−|w1/γ)/(4/Td ) …(40)
γopt =|w1 | …(41)
前記アルゴリズムでjmax =1として、下記式(42)で表されるH’opt (s)が解として得られる。
H’opt (s)=w1 /γopt =w1 /|w1 | …(42)
よって、最適なHopt (s)は下記式(43)で表されるので、最適な伝達関数G(s)はHopt (s)を用いて、下記式(44)と表される。
opt (s)=w1 …(43)
G(s)=1−Hopt (s)/W(s)
=1−w1 /W(s) …(44)
よって、伝達関数F(s)は下記式(45)で表される。
F(s)=Fn (s)G(s)=1−w1 /W(s) …(45)
1−F(s)の相対次数が0、Na (s)の相対次数が1であるので、Q(s)は、下記式(47)で表されるfb (s)を用いて下記式(46)となる。
Figure 0004517960
図6は、以上の如く構成された制御系における感度関数S(s)の周波数−ゲイン特性を示す図である。この特性は、目標周波数fc を0.2Hzとし、またQf を4とし、周波数重み伝達関数W(s)をW(s)=(1+0.1989s)/(1+0.03979s)として、補正量演算部72における第1のフィルタ72aの伝達関数Q(s)を定めた場合の結果である。本図中には比較例として、開度演算部71のみを備える従来の制御系における感度関数S0 (s)の周波数−ゲイン特性が破線により示されている。
両特性の比較により、目標周波数(0.2Hz)における感度関数S(s)のゲインは0であり、目標周波数近傍(0.1〜0.3Hz)では、S(s)のゲインがS0 (s)を大きく下回っている一方、目標周波数及びその近傍の周波数以外の周波数域では、S(s)のゲインはS0 (s)のゲインを最大2dB上回るに止まっており、目的の達成が確認できる。
また、本発明のレベル制御装置7は、ノッチフィルタの遮断周波数、遮断周波数におけるゲイン、及び遮断周波数を中心とする減衰帯域幅を変更することで、抑制すべき湯面レベル変動の周波数(目標周波数)、抑制程度、抑制帯域幅を容易に変更することが可能である。
図5は、目標周波数及び抑制帯域幅の変更を可能としたレベル制御装置7の第2の実施の形態を示すブロック線図である。本実施の形態におけるノッチフィルタの伝達関数は、下記式(48)のごとく、ノッチフィルタの遮断周波数、遮断周波数におけるゲイン、及び遮断周波数を中心とする減衰帯域幅を変更可能であるように構成してある。
n (s)=(s+2gf (ωc /Qf )s+ωc
/{s+2(ωc /Qf )s+ωc } …(48)
但し、ωc =2πfc 、fc は目標周波数、gf は目標周波数fc におけるFn (s)のゲイン、Qf は目標周波数fc を中心とする減衰帯域幅(Qf >1)である。なお、gf を0とした場合、式(48)は前記式(36)と一致する。
図5に示すレベル制御装置7は、図2に示すレベル制御装置7と同様に、目標レベルrと検出レベルyとを入力とし、両者の偏差に対応する偏差信号eを出力する加算器74と、偏差信号eと偏差補正量xとを加算し、両者の加算信号Eを出力する加算器75と、加算信号Eを入力とし、開度変更量u0 を演算する開度演算部71と、同じく加算信号Eを入力とし開度補正量v及び偏差補正量xとを演算すべく、3つのフィルタ72a,72b,72cを備えて構成された補正量演算部72と、開度変更量u0 に開度補正量vを加算して開度指令uとして出力する加算器78とを備えて構成されている。
図5に示すレベル制御装置7は、更に、制御条件設定器79を備えており、該制御条件設定器79において、低減すべき周期的レベル変動の周波数(目標周波数)fc 、目標周波数fc におけるノッチフィルタのゲインgf 、及び目標周波数fc を中心とする減衰帯域幅Qf を、外部から設定可能に構成してある。
本実施の形態のレベル制御装置7においても、fc 、gf 、及びQf を上記式(48)に適用して得られたノッチフィルタ伝達関数Fn (s)を用い、上記式(12)及び上記式(13)で表されるネバンリナ・ピック問題の解を用いて、第1のフィルタ72aの伝達関数Q(s)を定めることにより前述した目的を達成することができる。ただし、gf >0の場合には、目標周波数における制御系の感度関数のゲインを0より大きい値にすることが可能である。
本実施の形態によれば、制御条件設定器79に設定されたfc 、gf 、及びQf を用いることにより、抑制すべき周期的な湯面レベル変動の周波数、抑制程度、及び抑制帯域幅を適宜に変更することができ、鋳型1内部の周期的な湯面レベル変動を、該変動の周波数の如何に拘わらず、大幅に抑制することが可能となる。
図7は、図5に示した制御系の構成例において、Qf を1とし、ノッチフィルタのゲインgf の値を0とし、他の条件を、図2に示した制御系の構成例における図6に示した感度関数S(s)の周波数−ゲイン特性を算出した条件と同じにした場合における感度関数S(s)の周波数−ゲイン特性を示す図である。図6に示した感度関数S(s)の周波数−ゲイン特性と比べて、目標周波数0.2Hz近傍における抑制帯域幅が拡大していることがわかる。
最後に、図2に示すように構成された湯面レベル制御装置7を非定常バルジングが発生し、周期的に湯面が変動している連続鋳造機の湯面レベル制御系に適用した場合に得られる感度関数のゲイン低減効果について、図8及び図9を用いて説明する。
図8(a)及び図8(b)は、鋳型内部の湯面レベルの変動(湯面レベル)及びスライディングゲートの開度(ノズル開度)の時間的な変化の様子をそれぞれ示している。
図8における0秒から25秒までは、図4に示した従来制御(PID制御)方法に基づく制御装置により制御が行われており、この間、湯面レベルは周波数0.2Hzで約±11mmで変動していることがわかる。図8の25秒から60秒までの間では、前記式(36)で表されるノッチフィルタの伝達関数において、ノッチフィルタの目標周波数fc を0.2Hz、減衰帯域幅Qf を4として、制御系の感度関数のゲインをfc においてゼロにすべく湯面レベル制御が行われており、この結果、周期的な湯面レベル変動は約30秒以降ではゼロに抑制された。
図9は、湯面レベル変動の周波数と前記式(36)におけるノッチフィルタの目標周波数に微小な誤差がある場合における、ノッチフィルタの遮断周波数を中心とする減衰帯域幅Qf の変更により、周期的な湯面レベル変動の抑制効果を変更しうることを示す例である。
図9(a)及び図9(b)は、図8(a)及び図8(b)と同様に、鋳型内部の湯面レベルの変動(湯面レベル)及びスライディングゲートの開度(ノズル開度)の時間的な変化の様子を示している。図9では、周波数0.22Hzで湯面レベルが周期的に変動している場合に従来制御方法に基づく制御装置による制御結果(破線)と、前記式(36)においてノッチフィルタの目標周波数fc を0.2Hzに設定し、かつ減衰帯域幅Qf を4に設定した本発明のレベル制御装置7の制御結果(細い実線)と、ノッチフィルタの目標周波数fc を0.2Hzに設定し、かつ減衰帯域幅Qf を1に設定した本発明のレベル制御装置7の制御結果(太い実線)を比較して示している。
本発明のレベル制御装置の制御結果の両方の例はともに、従来制御方法によるレベル制御装置の結果と比べて湯面レベル変動幅を抑制しているが、両者を比較するとQf を1に設定して減衰帯域幅を広げたレベル制御装置の方が湯面レベル変動幅の抑制効果が高いことがわかる。これは、図6及び図7の周波数−ゲイン特性に示すように、周波数0.22Hzにおける感度関数S(s)のゲインは、Qf を4とした場合(図6)よりもQf を1とした場合(図7)の方が小さいことに対応している。したがって、湯面レベル変動の周波数検知精度が低い場合、または周波数が一定でなく、ある値を中心に揺らぐ場合には、図6の制御装置の実施例においてQf を小さく調整すればよい。
ところで、特許文献5の湯面レベル制御方法及び装置は、無駄時間>0の場合は所定の周波数において制御系の感度関数のゲインの最小値>0となるが、本発明の湯面レベル制御方法及び装置は無駄時間>0でもゲインの最小値=0にすることができる。このため、連続鋳造機の鋳型内部における湯面レベルの周期的な変動を、該変動の周波数の如何に拘わらず、制御系全体の安定性を損なうことなく、大幅に(ほぼゼロにまで)抑制することができる。
本発明に係る連続鋳造機の湯面レベル制御装置の構成を示すブロック図である。 レベル制御装置の第1の実施の形態を示すブロック線図である。 図2に示すレベル制御装置を備える湯面レベル制御系のブロック線図である。 補正量演算部が働かないと仮定した場合の湯面レベル制御系のブロック線図である。 レベル制御装置の第2の実施の形態を示すブロック線図である。 図3に示す湯面レベル制御系における感度関数の周波数−ゲイン特性を示す図である。 図5に示すレベル制御装置を備える湯面レベル制御系において、遮断周波数を中心とした遮断帯域幅を広げた場合の感度関数の周波数−ゲイン特性を示す図である。 本発明に係るレベル制御装置を備える連続鋳造機の操業実績を示す図である。 本発明に係るレベル制御装置を備える連続鋳造機の操業実績を示す図である。
符号の説明
1 鋳型
2 溶湯
3 注湯ノズル
4 鋳片
5 ガイドロール
6 レベル計
7 レベル制御装置
20 タンディッシュ
30 スライディングゲート
31 アクチュエータ
71 開度演算部
72 補正量演算部
74 加算器
75 加算器(加算手段)
78 加算器(指令演算手段)
79 制御条件設定器
72a 第1のフィルタ
72b 第2のフィルタ
72c 第3のフィルタ

Claims (5)

  1. 連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つべく制御する連続鋳造機の湯面レベル制御方法において、
    前記偏差に偏差補正量を加算する加算ステップと、
    該加算ステップの加算結果を用いて開度変更量を演算する開度演算ステップと、
    前記湯面レベルの予め定めた変動周波数における制御系の感度関数のゲインをゼロにし、前記変動周波数の近傍における前記感度関数のゲインをゼロに近い任意の値にするよう定めた伝達関数、及び、前記加算ステップの加算結果を用いて中間補正信号を演算する中間補正信号演算ステップと、
    該中間補正信号演算ステップが演算した前記中間補正信号を用いて偏差補正量を演算する偏差補正量演算ステップと、
    前記中間補正信号演算ステップが演算した前記中間補正信号を用いて開度補正量を演算する開度補正量演算ステップと、
    該開度補正量演算ステップが演算した開度補正量に前記開度演算ステップが演算した開度変更量を加算して、前記開度指令を出力する指令演算ステップと
    を含み、
    前記加算ステップは、前記偏差補正量演算ステップが演算した偏差補正量をフィードバックしたものを前記偏差に加算することを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御方法。
  2. 連続鋳造機の操業中に鋳型の内部の湯面レベルを検出し、検出した湯面レベルと予め定めた目標レベルとの偏差を用いて求めた開度指令に従って前記鋳型への注湯手段の開度を変更して、前記湯面レベルを前記目標レベルに保つべく制御する連続鋳造機の湯面レベル制御装置において、
    前記偏差に偏差補正量を加算する加算手段と、
    該加算手段の加算結果を用いて開度変更量を演算する開度演算手段と、
    前記湯面レベルの予め定めた変動周波数における制御系の感度関数のゲインをゼロにし、前記変動周波数の近傍における前記感度関数のゲインをゼロに近い任意の値にするよう定めた伝達関数、及び、前記加算手段の加算結果を用いて中間補正信号を演算する中間補正信号演算手段と、
    該中間補正信号演算手段が演算した前記中間補正信号を用いて偏差補正量を演算する偏差補正量演算手段と、
    前記中間補正信号演算手段が演算した前記中間補正信号を用いて開度補正量を演算する開度補正量演算手段と、
    該開度補正量演算手段が演算した開度補正量に前記開度演算手段が演算した開度変更量を加算して、前記開度指令を出力する指令演算手段と
    を具備し、
    前記加算手段は、前記偏差補正量演算手段が演算した偏差補正量をフィードバックしたものを前記偏差に加算するようにしてあることを特徴とする連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  3. 前記中間補正信号演算手段は、前記変動周波数にて入力信号を遮断するノッチフィルタとしての特性を有するように予め定めた第1伝達関数と、湯面レベル変動応答特性モデルを表す伝達関数の零点にて予め定めた値を有する第2伝達関数と、前記湯面レベル変動応答特性モデルを表す伝達関数と同じ零点を有する第3伝達関数とにより構成される伝達関数で表されるフィルタ要素を備えることを特徴とする請求項2記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  4. 前記第2伝達関数は、1と該第2伝達関数との誤差を示す第4伝達関数と、前記変動周波数近傍の周波数帯において前記ゲインより高いゲインを有するように予め定めた周波数重み伝達関数との積のH∞ノルムを評価関数としたとき、該評価関数を最小にすべく決定されていることを特徴とする請求項3記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
  5. 前記ノッチフィルタは、遮断周波数、該遮断周波数における伝達関数のゲイン、及び前記遮断周波数を中心とする減衰帯域幅を変更可能に構成してあることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の連続鋳造機の湯面レベル制御装置。
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