JP7413849B2 - 液体吐出装置、その制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

液体吐出装置、その制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、液体吐出装置、その制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
従来の液体吐出装置として、特許文献1の印刷装置が知られている。この印刷装置は、印刷媒体の幅方向および搬送方向のそれぞれにおいて互いに異なる位置に設けられた複数の記録モジュールを有する印刷部を備えている。そして、この印刷装置では、所定の記録モジュールで形成された線画を基準線画とし、その他の記録モジュールで形成された線画と基準線画との差分を基準ヘッド差分として求める。この差分に基づいて各記録モジュールの画像について位置調整を行っている。
特開2015-66851号公報
上記印刷装置では、基準画像を作成する記録モジュールが予め固定的に定められている。しかしながら、この基準線画の位置が適切でないと、他の記録モジュールで形成する画像の位置を調整することができない場合がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、画像の位置調整を適切に行うことができる液体吐出装置、その制御方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的としている。
本発明に係る液体吐出装置は、複数のノズルを有して第1方向に並ぶ複数のヘッドモジュールが搭載され、前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ3以上の複数のヘッドバーと、前記ノズルから吐出された液体により形成された画像を読み取るスキャナと、制御部と、を備え、前記制御部は、複数の前記ヘッドバーのそれぞれから液体を吐出させて形成された所定のテスト画像を前記スキャナで読み取るスキャン処理、前記スキャナで読み取った前記テスト画像に基づき、各前記ヘッドバーが有する各前記ヘッドモジュールの位置に関する情報を取得する位置情報取得処理、及び、取得した前記位置に関する情報に基づき、他の前記ヘッドバーから吐出した液体で形成された画像の位置調整であるバー間位置調整をするときの基準となる前記ヘッドバーである本基準ヘッドバーを、複数の前記ヘッドバーのうち何れにするかを決定する本基準バー決定処理、を実行する。
本発明に係る液体吐出装置は、画像の位置調整を適切に行うことができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係る液体吐出装置の模式的平面図である。 図2は、1つのヘッドバーをノズル面側から見た底面図である。 図3は、制御装置が備える制御部の機能ブロック図である。 図4は、複数のヘッドバー全体を平面視した模式図である。 図5は、代表位置決定処理を説明するための模式図である。 図6は、左右方向のズレ量を説明するための模式図である。 図7は、前後方向のズレ量を説明するための模式図である。 図8は、基準ヘッドバー決定処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 図9は、図8中のステップS500の詳細を示すフローチャートである。 図10Aは、図8中のステップS600の詳細を示すフローチャートである。 図10Bは、図8中のステップS600の詳細を示すフローチャートである。 図10Cは、図8中のステップS600の詳細を示すフローチャートである。 図10Dは、図8中のステップS600の詳細を示すフローチャートである。 図11は、液体吐出装置の変形例に係る動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
[液体吐出装置のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る液体吐出装置の模式的平面図である。液体吐出装置1は、例えば、液体としてのインクを吐出するインクジェットプリンタであり、筐体2、筐体2内に配設されたプラテン3、複数のヘッドバー4(少なくとも3つであり、図1では4つ)、搬送ローラ5a,5b、スキャナ6、及び制御装置7などを備えている。
プラテン3は、矩形の平坦な板状を成し、第1方向へ延びる一対の辺と、第1方向に直交する第2方向へ延びる他の一対の辺とを有する。なお、以下ではこの第1方向を左右方向(あるいは、幅方向)ともいい、第2方向を前後方向(あるいは、搬送方向)ともいう。
プラテン3の後方には搬送ローラ5aが設けられ、前方には搬送ローラ5bが設けられている。これらの搬送ローラ5a,5bが回転すると、プラテン3上の被記録紙Pが前方へ搬送される。
複数のヘッドバー4は、それぞれ平面視において左右方向に長寸の矩形状を成している。各ヘッドバー4は、プラテン3の上方に配置され、かつ、前後の搬送ローラ5a,5bの間にて前後方向(第2方向)に併設されている。また、各ヘッドバー4は、筐体2に設けられた複数のヘッド保持部8により個別に保持されており、ベッド保持部8に対して着脱可能となっている。なお、図1に示す4つのヘッドバー4は、それぞれ異なる色のインクに対応しており、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのインクに対応している。
スキャナ6は、例えば、前側の搬送ローラ5bの前方近傍に設けられている。スキャナ6は、LED(Light Emitting Diode)等の光源、ミラー、レンズ、及びイメージセンサ等を備え、搬送ローラ5a,5bにより搬送される被記録紙P上にノズル10から吐出されたインクにより形成された画像を読み取り、その画像データを制御装置7へ送る。なお、スキャナ6の配置はこれに限られず、かつ、構成についてもフラットベッドスキャナやドラムスキャナなど、何れのタイプのスキャナであってもよい。
制御装置7は、制御部20(図3参照)としてのMPU(Microprocessor Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などを搭載した基板を備え、パーソナルコンピュータ等の外部装置9との間で通信可能に構成されている。また、制御装置7は、液体吐出装置1又は外部装置9が有する操作部から入力された指示に基づき、制御部20がROMに格納された本発明に係るプログラムに従って動作することで、液体吐出装置1の各部の動作を制御する。なお、制御部20は、MPUに替えてCPU(Central Processing Unit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)を使用してもよい。
例えば、制御装置7 は、モータを作動させて搬送ローラ5a,5bの動作を制御し、被記録紙Pを搬送する。また、制御装置7は、外部装置9等から受信した画像データに基づき、ヘッドバー4に搭載されたヘッドモジュール10の後述するノズル11からインクを吐出させ、被記録紙P上にこれを着弾させて画像を形成(印刷)する。なお、制御装置7は、上記プログラムにより動作することで、印刷時に使用するノズル11の決定(選択)や、各ノズル11からのインク吐出タイミングの調整なども行う。
図2は、1つのヘッドバー4をノズル面側から見た底面図である。ヘッドバー4には複数のヘッドモジュール10が搭載されており、図2では便宜上3つのヘッドモジュール10を図示している。より具体的には、ヘッドバー4にはモジュール保持部が設けられており、各ヘッドモジュール10はモジュール保持部によって保持され、かつ、個別に交換可能になっている。
各ヘッドモジュール10は長方形状を成しており、その長辺方向に沿って並ぶ複数のノズル11がノズル列12を形成している。各ヘッドモジュール10は、このようなノズル列12を短辺方向に複数列(図2では2列)有している。なお、ここで説明するヘッドモジュール10の構成は一例であり、外形やノズル列12の数などはこれに限られない。
ヘッドバー4には、上記のようなヘッドモジュール10が左右方向に沿って並べられ、かつ、各ヘッドモジュール10は左右方向に長辺方向が沿うようにして配置されている。従って、各ヘッドモジュール10では、複数のノズル11が左右方向(第1方向)に沿って並んでいる。また、各ヘッドモジュール10は、1つごとに前後にオフセットして千鳥状に配置されている。すなわち、ヘッドバー4において左右方向の一方から順に奇数番目のヘッドモジュール10は相対的に前方に位置し、偶数番目のヘッドモジュール10は相対的に後方に位置している。
また、隣接する2つのヘッドモジュール10は、前後方向に沿って見ると互いの端部が一部重複している。従って、隣接する2つのヘッドモジュール10は、前後方向に沿って見て互いに重複する部分では、被記録紙Pへのインクの着弾領域も重複する。なお、隣接する2つのヘッドモジュール10は、左右方向に沿って見ると互いに重複しないように配置されている。
[制御部の機能]
上述した液体吐出装置1は、長期の使用等により一部のノズルについてインクの吐出特性に不具合が生じたりして、ヘッドモジュール10あるいはヘッドバー4を交換しなければならない場合がある。そして、交換後には、ヘッドモジュール10あるいはヘッドバー4の取り付け位置の微妙なズレに起因して、印刷画像にもズレが生じ得る。そのため、このズレを解消するべく、使用するノズルや各ノズルからのインクの吐出タイミングを変更することにより、印刷画像の調整(後記の「バー間位置調整」)を行う必要がある。本実施の形態に係る液体吐出装置1は、この調整の際に、いずれのヘッドバー4を基準にするかを自動的に決定することができる。以下では、液体吐出装置1(主に、制御部20)がこのために備える機能について説明する。
図3は、制御装置7が備える制御部20の機能ブロック図である。制御部20は、プログラムに従って動作することにより、以下に説明する各部21~28(各部231~235を含む)として機能する。
スキャン部(スキャン手段)21は、各ヘッドバー4のそれぞれからインクを吐出させて被記録紙P上に形成された所定のテスト画像をスキャナ6で読み取る「スキャン処理」を実行する。
位置情報取得部(位置情報取得手段)22は、スキャナ6で読み取ったテスト画像に基づき、各ヘッドバー4が有する各ヘッドモジュール10の位置に関する情報を取得する「位置情報取得処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、スキャナ6で読み取ったテスト画像に基づき、各ヘッドバー4が有する各ヘッドモジュール10の位置に関する情報をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
本基準バー決定部(本基準バー決定手段)23は、バー間位置調整をするときの基準となるヘッドバー4(本基準ヘッドバー4A)を、複数のヘッドバー4のうち何れにするかを決定する「本基準バー決定処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、複数のヘッドバー4のうちこの処理で決定した本基準ヘッドバー4Aを示す数値等を、RAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。ここで、バー間位置調整とは、本基準ヘッドバー4A及びその他のヘッドバー4のそれぞれから吐出されたインクで形成された画像を、ヘッドバー4の間で位置調整することを意味する。また、このような本基準ヘッドバー4Aは、上記位置情報取得部22が取得した位置に関する情報に基づいて決定される。
上記の本基準バー決定部23は、暫定基準バー選択部(暫定基準バー選択手段)231,調整可否判定部(調整可否判定手段)232,再選択部(再選択手段)233,全バー選択判定部(全バー選択判定手段)234,及び報知部(報知手段)235を含む。
暫定基準バー選択部231は、複数のヘッドバー4の中から一のヘッドバー4を、暫定的な本基準ヘッドバー4Aである暫定基準ヘッドバー4Bとして選択する「暫定基準バー選択処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、複数のヘッドバー4のうちこの処理で選択した暫定基準ヘッドバー4Bを示す数値等を、RAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。いずれのヘッドバー4を暫定基準ヘッドバー4Bとして選択するかの一例については後述する(図10BのステップS605参照)。
調整可否判定部232は、暫定基準ヘッドバー4Bと他のヘッドバー4との間でのバー間位置調整が、何れのヘッドバー4も物理的に移動させることなく(例えば、装着し直すことなく)実現可能か否かを判定する「調整可否判定処理」を実行する。具体的には、暫定基準ヘッドバー4B以外のヘッドバー4において、インクを吐出するノズル11の変更、又は、インクを吐出するタイミングの変更、といったソフト的な調整により可能か否か、を判定する。なお、制御部20は、「調整可否判定処理」の際、可能または不可能に相当する判定結果を、RAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させている。
ここで、暫定基準ヘッドバー4Bが形成する画像と他のヘッドバー4が形成する画像との間での左右方向(第1方向)の位置調整は、インクを吐出するノズル11を左右方向で異なるノズル11に変更(シフト)することにより行われる。このような変更は、使用するノズル11の位置を変更した後に画像形成できる左右方向の範囲が、液体吐出装置1においてプラテン3上に予め設定されている画像形成領域の左右方向の範囲を全て含むという条件を満たす限りにおいて可能である。従って、調整可否判定部241は、仮に変更したとした場合に、この条件を満たすか否かを判定し、満たすのであれば「可能」と判定し、満たさないのであれば「不可能」と判定する。
一方、暫定基準ヘッドバー4Bが形成する画像と他のヘッドバー4が形成する画像との間での前後方向(第2方向)の位置調整は、インクを吐出するタイミングを変更することにより行われる。
再選択部233は、上記の調整可否判定部232においてバー間位置調整が不可能であると判定された場合に、暫定基準ヘッドバー4Bとして他の一のヘッドバー4を再選択する「再選択処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、この処理で再選択された当該他の一のヘッドバー4を示す数値等を、RAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
全バー選択判定部234は、本基準バー決定処理において、複数のヘッドバー4の全てが、暫定基準ヘッドバー4Bとして既に選択されたか否かを判定する「全バー選択判定処理」を実行する。より具体的には、制御部20は、暫定基準ヘッドバー4Bとして選択したヘッドバー4に対応する数値を、RAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させている。すべてのヘッドバー4に対応する数値が所定の領域にあるか否かを判定したり、予めヘッドバー4の数と同数の記憶領域が用意されており、当該記憶領域に空きがなくなったことに基づき複数のヘッドバー4の全てが暫定基準ヘッドバー4Bとして既に選択されたと判定したり、してもよい。
報知部235は、全バー選択判定処理により、全てのヘッドバー4が暫定基準ヘッドバー4Bとして既に選択されていると判定した場合に、外部に報知する「報知処理」を実行する。報知するためのデバイスは特に限定されず、筐体2に設けられたディスプレイで所定の情報を表示してもよいし、筐体2に設けられたスピーカにより所定の音声を発するようにしてもよい。
次に、代表位置決定部(代表位置決定手段)24は、複数のヘッドバー4に跨って第2方向に並ぶ複数のヘッドモジュール10に対して、1つの代表位置を決定する「代表位置決定処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、この処理で決定した当該1つの代表位置をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
図4及び図5を参照してより詳しく説明する。図4は、複数のヘッドバー4全体を平面視した模式図である。図5は、代表位置決定処理を説明するための模式図である。図4に示すように、液体吐出装置1は4つのヘッドバー4を備え、各ヘッドバー4は3つのヘッドモジュール10を有している。ここで、各ヘッドバー4を区別するために、前方から後方へ向かって各ヘッドバー4にバー番号s=1~4を付与する。また、各ヘッドモジュール10を区別するために、左から右へ向かって各ヘッドモジュール10にモジュール番号t=1~3を付与する。なお、図4では、本実施の形態にてバー間位置調整を説明する便宜から、バー番号s=2,3の2つのヘッドバー4は、正規の位置(図中に二点鎖線で示す位置)からずらして表示している。
また、図5に示すように、各ヘッドバー4が有する第1方向(左右方向)に並ぶ複数のヘッドモジュール10(一点鎖線で囲んだヘッドモジュール10)を第1モジュール群Xとする。図5の構成の場合、第1方向に並ぶ対応するヘッドモジュール10の群は、バー番号s=1~4に対応して4つあるので、第1モジュール群Xは4つある。以下、これらを区別して、バー番号s=1~4に対応する第1モジュール群Xを、符号X1~X4で表す。
同様に、複数のヘッドバー4に跨って第2方向(前後方向)に並ぶ複数のヘッドモジュール(破線で囲んだヘッドモジュール10)を第2モジュール群Yとする。図5の構成の場合、第2方向に並ぶ対応するヘッドモジュール10の群は、モジュール番号t=1~3に対応して3つあるので、第2モジュール群Yは3つある。以下、これらを区別して、モジュール番号t=1~3に対応する第2モジュール群Yを、符号Y1~Y3で表す。
このとき、上記の代表位置決定部25は、第2モジュール群Y毎に、第2モジュール群Yに含まれる複数のヘッドモジュール10による画像に基づいて、この第2モジュール群Yに対して与える1の代表位置Gを決定する。換言すれば、制御部20は、このようにして決定した当該1つの代表位置GをRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。ここでは、各第2モジュール群Yに与えられる代表位置Gを区別して、第2モジュール群Y1~Y3に対応する代表位置を、符号G1~G3で表す。
ズレ量取得部(ズレ量取得手段)25は、第2モジュール群Y毎に、第2モジュール群Yに含まれる各ヘッドモジュール10について、ヘッドモジュール10のそれぞれの位置と上記代表位置Gとのズレ量を取得する「ズレ量取得処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、このようにして取得した各ヘッドモジュール10についてのズレ量をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
図6は、左右方向のズレ量を示す模式図であり、図7は、前後方向のズレ量を示す模式図である。ここでは、複数のヘッドモジュール10を区別するため、バー番号sのヘッドバー4に搭載されているモジュール番号tのヘッドモジュール10を、ヘッドモジュール10(s,t)と称する。そして、図5~図7に示すように、ヘッドモジュール10(s,t)の位置をM(s,t)で表す。
図6及び図7に示すように、各第2モジュール群Yの代表位置Gと、この第2モジュール群Yに含まれるヘッドモジュール10とには、左右方向及び/又は前後方向にズレが生じている場合がある。ここで、ヘッドモジュール10(s,t)に関するズレ量を、左右方向のズレ量についてはΔx(s,t)と表し(図6参照)、前後方向のズレ量についてはΔy(s,t)と表す(図7参照)。例えば、第2モジュール群Y1の代表位置G1と、この第2モジュール群Y1に含まれるヘッドモジュール10(2,1)の位置M(2,1)とのズレ量は、左右方向についてはΔx(2,1)であり(図6参照)、前後方向についてはΔy(2,1)である(図7参照)。ズレ量取得処理では、このようなズレ量Δx及びΔyを取得する。換言すれば、制御部20は、ズレ量取得処理において取得した、ズレ量Δx及びΔyをRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
なお、上述した位置M(s,t)は、ヘッドモジュール10(s,t)に対して予め定められた位置であって、全ヘッドモジュール10に共通する基準である限り、任意に定められる。例えば、ヘッドモジュール10が有する複数のノズル11のうち、所定のノズル11の位置(全ノズル11のうち中央のノズルの位置、あるいは、ノズル列方向の一端のノズル11の位置など)を位置Mとすることができる。
ズレ量合算部(ズレ量合算手段)26は、ヘッドバー4毎に、ヘッドバー4に含まれる複数のヘッドモジュール10に関する上述したズレ量Δx,Δyを合算する。換言すれば、制御部20は、ズレ量Δx,Δyを合算し、ズレ量Δx,Δyの合算値をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
絶対位置取得部(絶対位置取得手段)27は、各ヘッドモジュール10の絶対位置を取得する絶対位置取得処理を実行する。より具体的には、上述した位置情報取得処理において、所定のヘッドモジュール10によって形成された画像中の所定位置を原点とし、他のヘッドモジュール10により形成された画像中の所定位置の前述した原点からの距離を算出する。そして、この原点と距離とに基づき、各ヘッドモジュール10の絶対位置を取得する。例えば、上記のようにして定めた原点をPQ平面の原点とし、各ヘッドモジュール10のPQ平面上における絶対位置を取得する。換言すれば、制御部20は、例えば上記のように定めた所定位置である原点をPQ平面の原点とし、このPQ平面上における各ヘッドモジュール10の絶対位置をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させる。
ただし、上記では、所定のヘッドモジュール10による画像中の所定位置を、原点として定めたが、これに限られない。各ヘッドモジュール10による画像中の所定位置について、単一の座標系上の座標を取得できれば、どこに原点を設定してもよい。例えばテスト画像における非印字箇所に原点を設定し、この原点からの距離に基づいて各ヘッドモジュール10の座標(絶対位置)を取得することとしてもよい。
ところで、上述した代表位置決定部24は、絶対位置取得処理により各ヘッドモジュール10の絶対位置が取得された場合は、この絶対位置に基づいて各第2モジュール群Yについての代表位置Gを算出してもよい。換言すれば、制御部20は、当該絶対位置に基づいて各第2モジュール群Yについての代表位置Gを算出した場合には、この代表位置GをRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させている。また、代表位置決定部24は、第2モジュール群Yの代表位置として、第2モジュール群Yに含まれる各ヘッドモジュール10の絶対位置に基づいて重心点の座標又は中央値を算出することとしてもよい。換言すれば、制御部20は、第2モジュール群Yの代表位置として、第2モジュール群Yに含まれる各ヘッドモジュール10の絶対位置に基づいて重心点の座標又は中央値を算出した場合には、当該座標又は当該中央値をRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させている。
全モジュール交換判定部(全モジュール交換判定手段)28は、同一のヘッドバー4においてこのヘッドバー4が有する全てのヘッドモジュール10が交換されたか否かを判定する「全モジュール交換判定処理」を実行する。換言すれば、制御部20は、同一のヘッドバー4においてこのヘッドバー4が有する全てのヘッドモジュール10が交換されたことを示すフラグをRAM又はEEPROMの所定の領域に記憶させている。例えば、制御部20は、フラグとして「1」が記憶されている場合、全てのヘッドモジュール10が交換されたと判定し、フラグとして「0」が記憶されている場合、全てのヘッドモジュール10が交換されていない(つまり、交換されたヘッドモジュール10は一部である)と判定する。フラグは、外部装置9からの命令により、「0」と「1」との間で切り替えられる。また、外部装置9は、ディスプレイを有しており、ディスプレイは、複数のヘッドモジュール10を表示させている。ユーザーは、外部装置9のディスプレイに表示されるヘッドモジュール10を選択可能であり、交換したヘッドモジュール10を選択する。外部装置9は、ヘッドモジュール10がすべて選択されると、当該命令を液体吐出装置1に送信する。
なお、制御部20の各処理での動作は、上述にて「換言」したとおり、RAM又はEEPROMの所定の領域への記憶動作を含む。更に付言すると、上述した説明中で「換言」した以外にも、情報を「取得する」とは取得した情報をROM等のメモリに記憶することも含み、「決定する」とは決定した内容をメモリに記憶することも含み、「選択する」とは選択した内容をメモリに記憶することも含み、「判定する」とは判定した結果をメモリに記憶することも含み、「再選択する」とは再選択した内容をメモリに記憶することも含み、「合算する」とは合算して得られた情報をメモリに記憶することも含み、「算出する」とは算出して得られた情報をメモリに記憶することも含む。
また、「取得する」の具体的態様として「算出する」があるが、「取得する」ために「算出する」ことは必須ではない。例えば、予め用意されたテーブルデータ等から選択した情報をメモリの所定領域に記憶することや、外部から入力された情報をメモリの所定領域に記憶することなど、計算を要しないこれらの態様も「取得する」の一態様に含まれる。
[制御部の動作]
次に、バー間位置調整を行う場合に上述した制御部20が基準ヘッドバーを決定する処理について、図8~図10のフローチャートを参照しつつ説明する。ここで、図8は、基準ヘッドバー決定処理の全体的な流れを示すフローチャートであり、図9は、図8中のステップS500の詳細を示すフローチャートであり、図10A~図10Dは、図8中のステップS600の詳細を示すフローチャートである。
図8に示すように、基準ヘッドバー決定処理では、はじめに制御部20は被記録紙P上にテスト画像を印刷するテスト画像印刷処理を実行する(ステップS100)。そして、制御部20はスキャン部21として機能し、テスト画像が形成された被記録紙Pをスキャナ6によりスキャンさせてテスト画像を読み取るスキャン処理を実行する(ステップS200)。
テスト画像印刷処理では、例えば制御部20は、被記録紙Pを搬送ローラ5a,5bにより搬送させてプラテン3上に位置させ、所定のテスト画像データに基づき、各ヘッドバー4が有するヘッドモジュール10からインクを吐出させてテスト画像を印刷する。なお、このテスト画像の具体的内容は特に限定されず、テスト画像データが示す画像とスキャンしたテスト画像とを比較したときのズレから、各ヘッドモジュール10の位置ずれを取得できるものであればよい。
次に、制御部20は位置情報取得部22として機能し、スキャナ6で読み取ったテスト画像に基づき、各ヘッドバー4が有する各ヘッドモジュール10の位置に関する情報を取得する位置情報取得処理を実行する(ステップS300)。更に、制御部20は絶対位置取得部27として機能し、上記の位置に関する情報に基づき、各ヘッドモジュール10の絶対位置を取得する絶対位置取得処理を実行する(ステップS400)。
例えば、位置情報取得処理(S300)では、所定の1のヘッドモジュール10による画像中の所定位置を原点とし、他のヘッドモジュール10による画像中の所定位置の、上記原点からの距離を算出する。そして、絶対位置取得処理(S400)では、これら原点及び距離に基づき、各ヘッドモジュール10の絶対位置を取得する。
なお、上述した、ヘッドモジュール10により形成された画像中の所定の位置は、特に限定されずに設定できるが、例えば、ヘッドモジュール10の位置Mにあるノズル11から吐出された画素の位置を採用してもよい。この場合、例えば図4に示すように(s,t)=(2,2)のヘッドモジュール10(2,2)による画像中の位置M(2,2)を原点に定めたとする。このとき、絶対位置取得処理(S400)では、他の各ヘッドモジュール10の位置Mの絶対位置を、位置M(2,2)を原点とした座標系の座標として取得する。
次に、制御部20は代表位置決定部25として機能し、上記のようにして取得した各ヘッドモジュール10の絶対位置に基づき、各第2モジュール群Yについて各1つの代表位置Gを決定する代表位置決定処理を実行する(ステップS500)。更に制御部20は、暫定基準バー選択処理、及び、調整可否判定処理等を含む、本基準バー決定処理を実行して(ステップS600)、決定された本基準ヘッドバー4Aに基づき、各ヘッドモジュール10に関する調整量を決定する(ステップS700)。以下、代表位置決定処理(S500)及び本基準バー決定処理(S600)について、より詳しく説明する。
[代表位置決定処理について]
図9は、代表位置決定処理(図8のS500)の詳細を示すフローチャートである。この図9に示すように、制御部20は、代表位置決定処理において、各第2モジュール群Y(Y1~Y3)の代表位置Gとして重心位置を下記の(式1)により取得する(ステップS501)。
Figure 0007413849000001
即ち、1の第2モジュール群Yについて、これに含まれる各ヘッドモジュール10の絶対位置とした位置Mを全て合計し、ヘッドバー4の総数(位置Mを合計したヘッドモジュール10の総数と同じ)で除算する。これにより、1の第2モジュール群Yの重心位置が得られ、これを代表位置Gとする。代表位置決定処理のステップS501ではこれを各第2モジュール群Yについて行い、各第2モジュール群Yの代表位置Gとして重心位置を得る。なお、ここでは代表位置Gとして重心位置を採用したが、これに限られず、例えば第2モジュール群Yに含まれるヘッドモジュール10の位置Mの中央値を採用してもよい。
[本基準バー決定処理について]
図10A~図10Dは、本基準バー決定処理(図8のS600)の詳細を示すフローチャートである。図10Aに示すように、制御部20はズレ量取得部25として機能し、各ヘッドモジュール10の第1方向(左右方向)のズレ量取得処理(ステップS601)、及び、第2方向(前後方向)のズレ量取得処理(ステップS602)を行う。
具体的には、ステップS601では、各ヘッドモジュール10について、それぞれが属する第2モジュール群Yの代表位置Gに対する第1方向のズレ量Δxを、下記の(式2)により取得する。
Figure 0007413849000002
なお、上記(式2)において、Δx(s,t)は、ヘッドモジュール10(s,t)に関する第1方向のズレ量であり、M(s,t,x)は、ヘッドモジュール10(s,t)の位置M(s,t)の第1方向に関する絶対位置であり、G(t,x)は、モジュール番号tの第2モジュール群Yの代表位置Gの第1方向に関する絶対位置である。
また、ステップS602では、各ヘッドモジュール10について、それぞれが属する第2モジュール群Yの代表位置Gに対する第2方向のズレ量Δyを、下記の(式3)により取得する。
Figure 0007413849000003
上記(式3)において、Δy(s,t)は、ヘッドモジュール10(s,t)に関する第2方向のズレ量であり、M(s,t,y)は、ヘッドモジュール10(s,t)の位置M(s,t)の第2方向に関する絶対位置であり、G(t,y)は、モジュール番号tの第2モジュール群Yの代表位置Gの第2方向に関する絶対位置である。
次に、図10Bに示すように、制御部20はズレ量合算部26として機能し、ヘッドバー4毎に第1方向のズレ量の合算値の取得(ステップS603)、及び、第2方向のズレ量の合算値の取得(ステップS604)を行う。
具体的には、ステップS603では、ヘッドバー4毎に、これに含まれるヘッドモジュール10の第1方向のズレ量Δxの合算値Sum(x)を、下記の(式4)により取得する。
Figure 0007413849000004
また、ステップS604では、ヘッドバー4毎に、これに含まれるヘッドモジュール10の第2方向のズレ量Δyの合算値Sum(y)を、下記の(式5)により取得する。
Figure 0007413849000005
そして、制御部20は暫定基準バー選択部231として機能し、上記のようにして取得したズレ量の合算値が小さいヘッドバー4を優先的に暫定基準ヘッドバー4Bとして選択する、暫定基準バー選択処理を実行する(ステップS605)。本実施の形態では、このステップS605において、特に第1方向のズレ量の合算値Sum(x)が最小となるヘッドバー4を暫定基準ヘッドバー4Bとして選択する。なお、以下ではバー番号s=n(n=1~4の何れか)のヘッドバー4が暫定基準ヘッドバー4Bとして選択されたものとする。
次に、制御部20は調整可否判定部232として機能する。そして、暫定基準ヘッドバー4B(ここでは、バー番号s=nのヘッドバー4)と他のヘッドバー4との間でのバー間位置調整が、ソフト的な調整により可能か否かを、下記の(式6)により判定する調整可否判定処理を実行する(ステップS606)。なお、ソフト的な調整とは、既述のようにインクを吐出するノズル11の変更、又は、インクを吐出するタイミングの変更を意味する。
Figure 0007413849000006
ここで、(式6)において、M(s,t,x)は、既述のとおりヘッドモジュール10(s,t)の位置M(s,t)の第1方向に関する絶対位置であり、M(s=n,t,x)は、暫定基準ヘッドバー4B(s=n)上のモジュール番号tのヘッドモジュール10(s=n,t)の位置M(s=n,t)の第1方向に関する絶対位置である。
つまり、(式6)では、1の第2モジュール群Yにおいて、暫定基準ヘッドバー4Bに属するヘッドモジュール10(以下、「暫定基準ヘッドモジュール10B」)と他のヘッドモジュール10との第1方向のズレ量を、ヘッドモジュール10毎に取得し、これを全ての第2モジュール群Yについて行う。こうして得られた全てのヘッドモジュール10の暫定基準ヘッドモジュール10Bに対する第1方向のズレ量の中から、最大値を取得する。そして、この最大値が、第1方向のソフト的な調整量の上限値未満か否かを判定する。
この結果、調整可能と判定した場合(ステップS607:YES)、ステップS605で選択した暫定基準ヘッドバー4B(s=n)を、本基準ヘッドバー4Aとして設定する(ステップS611)。このようにして、本基準バー決定処理S600を終了し、図8のフローチャートに戻って次のステップS700を実行する。
一方、調整不可能と判定した場合(ステップS607:NO)、制御部20は全バー選択判定部234として機能する。そして、液体吐出装置1が備える全てのヘッドバー4が暫定基準ヘッドバー4Bとして既に選択済みか否かを判定する全バー選択判定処理を実行する(ステップS608)。
ここで、選択済みではないと判定した場合(ステップS608:NO)、制御部20は、再選択部233として機能し、他のヘッドバー4を暫定基準ヘッドバー4Bとして再選択する再選択処理を実行し(ステップS609)、その後、ステップS606の調整可否判定処理を再び実行する。なお、暫定基準ヘッドバー4Bを再選択するにあたっては、ステップS605での説明と同様に行えばよい。すなわち、未選択のヘッドバー4のうち、第1方向のズレ量の合算値Sum(x)が最小のものを、次の暫定基準ヘッドバー4Bとして選択することができる。
一方、全てのヘッドバー4が選択済みであると判定した場合(ステップS608:YES)、制御部20は報知部235として機能する。すなわち、筐体2に設けられたディスプレイで所定の情報を表示し、又は、筐体2に設けられたスピーカにより所定の音声を発するなど、現状を示す情報を外部に報知する報知処理を実行する(ステップS610)。そして、報知処理を行った場合は、ここで図8に示す基準ヘッドバー決定処理を終了する(ステップS700は実行されない)。
以上に説明した液体吐出装置1によれば、ヘッドモジュール10が交換されて画像にズレが生じた場合などであっても、ソフト的な調整によって画像の位置調整を適切に行うことができる。また、その際には、どのヘッドバー4を基準にして調整するべきかを、自動的に決定することができる。
(変形例)
図11は、液体吐出装置1の変形例に係る動作を示すフローチャートであり、ヘッドモジュール10が交換されたときの画像調整の全体的な流れを示している。図11に示すように、液体吐出装置1は、何れかのヘッドモジュール10の交換を検知すると(ステップS800)、制御部20は、バー間位置調整が実施済みか否かを所定のフラグがTRUEか否かにより判定する(ステップS801)。
フラグがTRUEであれば(ステップS801:YES)、次に制御部20は、今回のヘッドモジュール10の交換が、単一のヘッドバー4内の一部のヘッドモジュール10の交換であったか否かを判定する(ステップS802)。換言すれば、今回、単一のヘッドバー4内の全てのヘッドモジュール10が交換されていれば「NO」であり、そうでなければ「YES」と判定する。その結果、ステップS802でYESと判定した場合は、バー内位置調整を実行する(ステップS803)。
ここで、バー内位置調整とは、1つのヘッドバー4内において、各ヘッドモジュール10同士のアライメント調整を行う処理である。例えば、対象となる1つのヘッドバー4が有するヘッドモジュール10のみからインクを吐出して、テスト画像を印刷するテスト画像印刷処理を実行し、これをスキャナ6により読み取るスキャン処理を実行する。次に、読み取った画像にズレが含まれる場合には、どのヘッドモジュール10のどのノズル11からの吐出インクの着弾位置にズレが生じたのかというズレ位置に関する情報、及び、そのズレ量に関する情報を取得する。そして、これらの情報に基づいて、インクを吐出するノズル11の変更、及び/又は、インクを吐出するタイミングの変更、といったソフト的な調整を行う。このように、バー内位置調整では、テスト画像を、対象となる1つのヘッドバー4のみにより印刷すればよいため、バー間位置調整の場合に比べてインクの消費量が少なくて済む。
一方、ステップS802でNOと判定した場合、及び、その前のステップS801でフラグがTRUEではなくNOと判定した場合は、制御部20はバー間位置調整を実行する(ステップS804)。即ち、制御部20は、上述した図8のフローチャートに従う動作を実行する。そして、バー間位置調整が完了すると、フラグをTRUEに設定し、この画像調整の処理を終了する。
このような構成によれば、制御部20は、バー間位置調整が行われておらず(S801:NO)、かつ、単一のヘッドバー4内の全てのヘッドモジュール10が交換された場合(S802:NO)にのみ、バー間位置調整をする。従って、バー間位置調整の実行頻度を低減でき、調整時のインクの消費量を抑制することができる。
なお、ヘッドモジュール10の交換を検知する態様は特に限られない。例えば、液体吐出装置1にヘッドモジュール10の交換を検知するセンサを設けて、このセンサからの信号を受け付けることで、制御部20が交換を検知することとしてもよい。あるいは、ヘッドモジュール10を交換したときに、ユーザが液体吐出装置1に備えられたタッチパネル等の操作部を入力し、この入力信号を受け付けることで、制御部20が交換を検知するようにしてもよい。
画像の位置調整を適切に行うことができる液体吐出装置、その制御方法、及びコンピュータプログラムに適用することができる。
1 液体吐出装置
4 ヘッドバー
5 スキャナ
7 制御装置
10 ヘッドモジュール
11 ノズル
20 制御部
21 スキャナ部
22 位置情報取得部
23 本基準バー決定部
231 暫定基準バー選択部
232 調整可否判定部
233 再選択部
234 全バー選択判定部
235 報知部
24 代表位置決定部
25 ズレ量取得部
26 ズレ量合算部
27 絶対位置取得部
28 全モジュール交換判定部
P 被記録紙
G,G1~G3 代表位置
X,X1~X3 第1モジュール群
Y,Y1~Y3 第2モジュール群
Δx 第1方向のズレ量
Δy 第2方向のズレ量

Claims (9)

  1. 複数のノズルを有して第1方向に並ぶ複数のヘッドモジュールが搭載され、前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ3以上の複数のヘッドバーと、
    前記ノズルから吐出された液体により形成された画像を読み取るスキャナと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    複数の前記ヘッドバーのそれぞれから液体を吐出させて形成された所定のテスト画像を前記スキャナで読み取るスキャン処理、
    前記スキャナで読み取った前記テスト画像に基づき、各前記ヘッドバーが有する各前記ヘッドモジュールの位置に関する情報を取得する位置情報取得処理、及び、
    取得した前記位置に関する情報に基づき、他の前記ヘッドバーから吐出した液体で形成された画像の位置調整であるバー間位置調整をするときの基準となる前記ヘッドバーである本基準ヘッドバーを、複数の前記ヘッドバーのうち何れにするかを決定する本基準バー決定処理、
    を実行する、液体吐出装置。
  2. 前記制御部は、前記本基準バー決定処理において、
    複数の前記ヘッドバーの中から一の前記ヘッドバーを、暫定的な前記本基準ヘッドバーである暫定基準ヘッドバーとして選択する暫定基準バー選択処理、
    前記暫定基準ヘッドバーと他の前記ヘッドバーとの間での前記バー間位置調整が、前記他のヘッドバーにおいて液体を吐出する前記ノズルの変更、又は、液体を吐出するタイミングの変更により、可能か否かを判定する調整可否判定処理、及び、
    前記調整可否判定処理において前記バー間位置調整が不可能であると判定した場合は、暫定基準ヘッドバーとして他の一の前記ヘッドバーを再選択する再選択処理、
    を行う、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御部は、前記本基準バー決定処理において、
    複数の前記ヘッドバーの全てが、前記暫定基準ヘッドバーとして既に選択されたか否かを判定する全バー選択判定処理、及び、
    前記全バー選択判定処理により、全ての前記ヘッドバーが前記暫定基準ヘッドバーとして既に選択されていると判定した場合に、外部に報知する報知処理、
    を行う、請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 各前記ヘッドバーが有する前記第1方向に並ぶ複数の前記ヘッドモジュールを第1モジュール群とし、複数の前記ヘッドバーに跨って前記第2方向に並ぶ複数の前記ヘッドモジュールを第2モジュール群としたときに、
    前記制御部は、
    前記第2モジュール群毎に、前記第2モジュール群に含まれる複数の前記ヘッドモジュールによる前記画像に基づいて、前記第2モジュール群に対して与える1の代表位置を決定する代表位置決定処理、
    前記第2モジュール群毎に、前記第2モジュール群に含まれる複数の前記ヘッドモジュールのそれぞれの位置と前記代表位置とのズレ量を取得するズレ量取得処理、及び、
    前記ヘッドバー毎に、前記ヘッドバーに含まれる複数の前記ヘッドモジュールに関する前記ズレ量を合算するズレ量合算処理、を行い、
    前記暫定基準バー選択処理及び前記再選択処理のうち少なくとも一方では、前記ズレ量の合算値が小さい前記ヘッドバーほど優先的に前記暫定基準ヘッドバーとして選択する、
    請求項2又は3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御部は、
    前記位置情報取得処理において、所定の前記ヘッドモジュールによる前記画像中の所定位置を原点として、他の前記ヘッドモジュールによる前記画像中の所定位置の前記原点からの距離を算出し、
    前記原点と前記距離とに基づき、各前記ヘッドモジュールの絶対位置を取得する絶対位置取得処理を実行し、
    前記代表位置決定処理において、前記絶対位置に基づいて各前記第2モジュール群についての前記代表位置を算出する、
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記制御部は、前記代表位置決定処理において、前記第2モジュール群の前記代表位置として、前記第2モジュール群に含まれる各前記ヘッドモジュールの前記絶対位置に基づいて重心点の座標又は中央値を算出する、
    請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記ヘッドバーは、前記ヘッドモジュールの交換が可能に構成されており、
    前記制御部は、
    同一の前記ヘッドバーにおいて前記ヘッドバーが有する全ての前記ヘッドモジュールが交換されたか否かを判定する全モジュール交換判定処理を実行し、
    全ての前記ヘッドモジュールが交換されたと判定した場合には、前記バー間位置調整を実行し、
    一部の前記ヘッドモジュールが交換されたと判定した場合には、前記バー間位置調整を実行せず、交換された前記ヘッドモジュールを有する前記ヘッドバーにおいて、前記ヘッドバーが有する全ての前記ヘッドモジュールのそれぞれから吐出した液体で形成された画像の位置調整であるバー内位置調整を実行する、
    請求項1~6の何れかに記載の液体吐出装置。
  8. 複数のノズルを有して第1方向に並ぶ複数のヘッドモジュールが搭載され、前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ3以上の複数のヘッドバーと、
    前記ノズルから吐出された液体により形成された画像を読み取るスキャナと、
    制御部と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、
    前記制御部は、
    複数の前記ヘッドバーのそれぞれから液体を吐出させて形成された所定のテスト画像を前記スキャナで読み取るスキャン処理、
    前記スキャナで読み取った前記テスト画像に基づき、各前記ヘッドバーが有する各前記ヘッドモジュールの位置に関する情報を取得する位置情報取得処理、及び、
    取得した前記位置に関する情報に基づき、他の前記ヘッドバーから吐出した液体で形成された画像の位置調整であるバー間位置調整をするときの基準となる前記ヘッドバーである本基準ヘッドバーを、複数の前記ヘッドバーのうち何れにするかを決定する本基準バー決定処理、
    を実行する、液体吐出装置の制御方法。
  9. 複数のノズルを有して第1方向に並ぶ複数のヘッドモジュールが搭載され、前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ3以上の複数のヘッドバーと、
    前記ノズルから吐出された液体により形成された画像を読み取るスキャナと、
    制御部と、を備えた液体吐出装置において、前記制御部に実行されるコンピュータプログラムであって、
    前記制御部を、
    複数の前記ヘッドバーのそれぞれから液体を吐出させて形成された所定のテスト画像を前記スキャナで読み取るスキャン手段、
    前記スキャナで読み取った前記テスト画像に基づき、各前記ヘッドバーが有する各前記ヘッドモジュールの位置に関する情報を取得する位置情報取得手段、及び、
    取得した前記位置に関する情報に基づき、他の前記ヘッドバーから吐出した液体で形成された画像の位置調整であるバー間位置調整をするときの基準となる前記ヘッドバーである本基準ヘッドバーを、複数の前記ヘッドバーのうち何れにするかを決定する本基準バー決定手段、
    として機能させる、コンピュータプログラム。

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