JP7408055B2 - 籾摺選別機 - Google Patents

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本発明は、籾摺選別機に係り、特に、風選部の選別性能を向上させた構造に関する。
従来の籾摺り選別装置として、特許文献1に開示されたものがある。このものは、籾ホッパーに投入された籾を脱ぷして玄米を取り出す脱ぷ部と、前記脱ぷ後の玄米と籾殻及び少量の未脱ぷ米の中から籾殻を選別する風力選別部と、籾殻を選別した玄米と未脱ぷ米からなる混合米の中から玄米を選別する揺動選別部とを備えて構成される。
前記風力選別部は、多数の仕切り板が組み合わされて構成されており、各仕切り板の組み合わせによって風力選別室、籾殻選別通路、玄米選別通路が形成されている(特許文献1の図2参照)。
そして、風力選別室に搬送された混合米はその比重差に基づいて、まず最も比重の小さい籾殻が分離され、この分離された籾殻は籾殻選別通路へと案内され下方に導かれた後、排塵ファンにより外部に排出される。籾殻が除かれた玄米、未脱ぷ米、シイナ等は多数の仕切り板に仕切られた玄米選別通路を通って下方に案内され、さらに、このうち玄米及び未脱ぷ米(混合米)は玄米回収通路を備えた玄米回収シュータに導かれる。一方、玄米よりも軽いシイナは途中でシイナ通路を備えたシイナシュータへと入り下方に導かれてシイナ回収装置に回収される。また、玄米選別通路には玄米に混入されている茎、藁屑、小石などの夾雑物を選別して回収する夾雑物回収装置が配置されている。
前記風力選別部には、前段の脱ぷファンケースに連続して形成されている搬送筒が直接接続されている(特許文献1の図2参照)。そして、脱ぷファンのインペラは、羽根幅が約50mm、羽根の数が25~50枚くらい、直径0.4~0.5m程度に形成され、回転数が1600~1700rpm程度で回転されるから、混合米は高速の気流で加速されて風力選別部に供給される。
したがって、上記風力選別部では、排塵ファンによる吸引風と、脱ぷファンからの圧送風とが衝突して干渉し、風力選別室の気流が乱れることがあった。その結果、籾殻選別通路内では、籾殻が舞い上がって選別性能が悪化し、籾摺り選別装置の精品として籾殻混じりの玄米が排出されるといった問題があった。
そこで、特許文献2に開示された籾摺選別機にあっては、風選部として、サイクロン分離装置と、風選経路と、吸引装置とを備え、さらに、サイクロン分離装置により分離した気流を、風選経路の風上側に誘導する風路を設けたものである。これにより、サイクロン分離装置からの気流が風選経路の風上側へ誘導され、破砕された籾殻などの細かい夾雑物及び塵埃が吸引装置により吸引されることとなり、籾摺機周辺の雰囲気を悪化させることがない、といった作用・効果がある。
しかし、上記特許文献2記載の籾摺選別機にあっても、サイクロン分離装置から分離した気流を、単に風選経路の二次空気吸引側に連通しているものであるから、風選経路での吸引風が安定せず、風選経路の選別性能を悪化させる原因となっていた。
特開2009-34570号公報 特開2000-354775号公報
本発明は上記問題点にかんがみ、風力選別部での気流の乱れを抑制し、風力選別部の選別性能を向上させることのできる籾摺選別機を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、複数のインペラにより構成される脱ぷファンを備えた脱ぷ部と、該脱ぷ部により脱ぷされた摺落米を風選する風力選別部と、該風力選別部により風選された後の摺落米を、さらに、籾と玄米とに選別する選別部とを備え、前記風力選別部は、前記摺落米を前記脱ぷファンによる圧風流を固気分離するサイクロン分離部と、固気分離した摺落米から籾殻及び夾雑物を除去する風選経路と、該風選経路の風下側に設置した排風ファンとから構成された籾摺選別機において、
前記サイクロン分離部の内筒には、当該サイクロン分離部で分離され放出される圧風流を、前記風選経路の風下側であって前記排風ファンの吸込側となる位置に誘導する誘導管を接続し、該誘導管には、流路の断面積を広狭調節可能とする流量調節バルブを設ける、という技術的手段を講じた。
請求項2記載の発明によれば、前記風選経路が、機枠内に複数の篩棚板を互い違いに設けて形成した風路と、機枠下部で風選用の外気を取り入れる二次空気取り入れ口と、風選後の籾殻や比重の軽い異物を前記排風ファン側に搬送するファン側風路と、風選後の玄米や籾など比重の重い精品を前記選別部側に移送する移送路とにより形成され、前記二次空気取り入れ口には、その開口面積を広狭調節可能とするシャッタを設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、前記排風ファンの風の吐出側に排塵筒を設け、該排塵筒に吐出口の断面積の大きさを広狭調節可能とするシャッタを設けたことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、前記サイクロン分離部と前記風選経路との間に、前記摺落米を送穀する送穀部を設けたことを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、前記選別部として、揺動機構と、矩形状の複数枚の選別板とを備え、選別板を揺動方向と排出側方向とに傾斜させ、籾と玄米とからなる混合米を偏析させながら籾と玄米とを選別する揺動選別式を採用していることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、前記選別部として、摺落米の落下軌跡に対向して配置された光学検査部と、当該光学検査部の検査結果に基づいて玄米と籾との判別を行い、籾のみを落下軌跡から排除するエジェクタ部とを備え、籾と玄米とを光学的に選別する光学選別式を採用していることを特徴とする。
本発明によれば、脱ぷされた玄米、破壊された籾殻及び脱ぷされなかった少量の籾は、風力選別部に搬送され、風力選別部では、気流を含む脱ぷ混合物がサイクロン分離部に供給されて、沈降力として重力と遠心力の合力を受け、固体である脱ぷ混合物が気流と分離されて下方に至り、分離された圧風流は誘導管によって排風ファンの吸込み側に移送される。このとき、排風ファンの吸込み側は負圧となるのであるが、誘導管の中途部に設けた流量調節バルブによって流路の断面積を広狭に調節できるから、サイクロン分離部内が負圧となるのを防ぎ、サイクロン分離部から圧風流とともに玄米や籾が機外へ流出するのを防ぐことができる。これにより、歩留まりの向上に寄与することとなる。
サイクロン分離部を通過した籾殻や比重の軽い異物と玄米や籾など比重の重い精品は、風選経路に至り、複数の篩棚板を順次流下しつつ、二次空気取り入れ口から取り入れた選別風に煽られて風選別が行われる。籾殻や比重の軽い異物はファン側風路からファン吸引口に移送され、機外排出が行われ、玄米や籾など比重の重い精品は移送路から次工程の選別部に移送される。
以上のように、気流を含む脱ぷ混合物が風力選別部に供給されたとしても、サイクロン分離部により固気分離が行われ、気流の乱れを抑制し、風力選別部での選別性能を向上させることができる。また、サイクロン分離部と排風ファンとの間を連絡する誘導管には、中途部に流量調節バルブが配設され、サイクロン分離部の内部が負圧となるのを防ぎ、玄米や籾が機外へ流出するのを防ぐことできる。
本発明の籾摺選別機の全体を示す側断面図である。 風力選別部の要部の側断面図である。 本発明の籾摺選別機の別の実施形態を示す側断面図である。 風力選別部の別の実施形態を示す側断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の籾摺選別機の全体を示す側断面図であり、図2は、風力選別部の要部の側断面図である。図1に示す籾摺選別機1は、衝撃式(又はインペラ式ともいう。)の脱ぷ部2と、脱ぷされた摺落米を風選する風力選別部3と、風選後の摺落米を籾と玄米とに選別する選別部4とから主要部が構成される。
前記脱ぷ部2は、横長の長方体状の筐体5の側端部に配置され、前記風力選別部3は前記脱ぷ部2に隣接した筐体5の略中央部に配置され、前記選別部4は前記脱ぷ部2とは反対側の筐体5の側端部に配置される。図1においては、筐体5の左側に前記脱ぷ部2が、筐体5の右側に前記選別部4が配置されている。
前記脱ぷ部2には、籾投入用の籾ホッパー6が設けられる。籾ホッパー6の下端部に脱ぷファンケース7が設けられ、この脱ぷファンケース7内に脱ぷファン8が収容されている。脱ぷファンケース7には図示しない軸受を介して水平軸9が支持され、その水平軸9に脱ぷファン8が固定されている。脱ぷファン8は、水平軸9を中心として回転する一対の回転円板10とこの回転円板10,10間に挟まれて水平軸9を中心として放射状に固定配置された複数のインペラ11とから構成されている。脱ぷファンケース7の水平軸9近傍には、籾供給手段(図示せず)が設けられ、籾ホッパー6下端から脱ぷファン10の中心に向けて籾を搬入することができる。脱ぷファン10の中心に搬入された籾は回転するインペラ11に接触するとともに、脱ぷファンケース7の内面に貼設されたライナー部材12に衝突する。このような衝撃により籾殻が破壊され、籾殻が分裂して玄米が露出されることにより脱ぷが行われる。
脱ぷされた玄米、破壊された籾殻及び脱ぷされなかった少量の籾は回転するインペラ11の送風作用によって脱ぷファンケース7の接線方向に移送され、その接線に連続して設けられた送穀筒13を通って風力選別部3に搬送される。
風力選別部3は筐体の略中央部に配置され、脱ぷ後の破壊された籾殻などの比重の軽い異物を選別・除去するものである。風力選別部3は、脱ぷ部2から送られてくる風圧流を固気分離するサイクロン分離部14と、該サイクロン分離部14下方に配置され、気流が分離された脱ぷ混合物を複数の篩棚板上に流下させながら風選する風選経路15と、該風選経路15の風下側に設置した排風ファン16とから主要部が構成される。
サイクロン分離部14の外筒14aには前記脱ぷ部2の送穀筒13が接続される。この送穀筒13の接続部分はサイクロン分離部14の入口部14bとなす(図2参照)。入口部14bから流入した気流を含む脱ぷ混合物は、沈降力として重力と遠心力の合力を受け、固体である脱ぷ混合物が気流と分離されて下方の円錐部14cに至る。一方、分離された圧風流は外筒14a内方に設けた内筒14dを通してサイクロン分離部14外に放出される。内筒14dには誘導管17の一端側17aを接続するとともに、排風ファン16側には誘導管17の他端側17bを接続し、内筒14dと排風ファン16とが連通されている。この誘導管17には中途部に流量調節バルブ18を設けるとよく、この流量調節バルブ18の調節によりサイクロン分離部14から放出される気流の流量の調節が可能となる。
サイクロン分離部14下方に配置される風選経路15(図2参照)は、機枠19内に複数の篩棚板20を互い違いにカスケード状(小さな滝状)に設けて形成した風路21と、機枠19下部で風選用の外気を取り入れる二次空気取り入れ口22と、風選後の籾殻や比重の軽い異物を排風ファン16側に搬送するファン側風路23と、風選後の玄米や籾など比重の重い精品を次工程の選別部4側に移送する移送路24とにより形成される。前記二次空気取り入れ口22にはその開口面積を広狭調節可能するシャッタ25を設けるとよく、このシャッタ25により二次空気の取り入れ量の調節が可能となる。なお、符号26は風選後の玄米や籾など比重の重い精品を次工程の選別部4側に移送する揚穀機である。揚穀機26の始端側には前記移送路24が接続され、揚穀機26の終端側には前記選別部4が接続される。揚穀機26としては、例えば揚穀用スロワや、バケットベルトを利用した昇降コンベアなどを採用することができる。
風選経路15の風下側に設置した排風ファン16は、ファンケーシング29内に多数のファン羽根30が内装されるとともに、中央部に吸引口31が設けられる。吸引口31には前述のファン側風路23が接続される。このファン側風路23の中途部には、前記サイクロン分離部14の内筒14dから連絡される誘導管17bが接続される。ファン側風路23と誘導管17bとを集合させて前記吸引口31に接続する。これにより、サイクロン分離部14から分離された圧風流が誘導管17を介してファン側風路23に誘導される。したがって、破砕された籾殻など細かい夾雑物及び塵埃が周囲に散乱することがなくなる。つまり、ファン側風路23と誘導管17とを集合させることで、ファン側風路23で移送される大きな籾殻と、誘導管17で移送される細かい夾雑物及び塵埃と、を併せて排風ファン16から機外に排出させる。誘導管17用に別途専用の排風ファンを設ける必要はない。排風ファン16のみで籾殻と細かい夾雑物とを全て機外排出でき、籾摺選別機1の周囲の環境や雰囲気を悪化させることがなくなるといったメリットがある。排風ファン16の風の吐出側には排塵筒27が設けられる。この排塵筒27には吐出口側に吐出口の断面積の大きさを広狭調節可能な開口調節シャッタ28を設けるとよく、この開口調節シャッタ28の調節により排風ファン16の風量調節が可能となる。
風選後の摺落米を籾と玄米とに選別する選別部4は、揺動選別式を採用することができる(図1参照)。揺動選別部4には、風力選別部3により風選された籾と玄米とからなる混合米が揚穀機26により揚穀され、一時貯留部32に貯留された後に供給される。
揺動選別部4は、揺動機構(図示せず)と、矩形状の選別ユニット33と、複数枚の選別板34とを備えている。選別板34は揺動方向(図1上では左右方向)と排出側方向(図1上では手前側方向)とに傾斜させている。そして、排出側方向には、揺動方向傾斜上位側に玄米仕切板35を、揺動方向傾斜下位側に籾仕切板36をそれぞれ移動可能に設ける。
籾仕切板36よりも揺動方向で傾斜下位側の領域は籾領域であり、籾仕切板36よりも傾斜上位側で、かつ、玄米仕切板35の傾斜下位側の領域は混合米領域であり、玄米仕切板35よりも傾斜上位側の領域は玄米領域である。籾領域の下方には、籾収集樋37が設けられる。この籾収集樋37は、脱ぷ部2の籾ホッパー6に返還されるよう配管されている。混合米領域の下方には、混合米受樋38が設けられる。この混合米受樋38の下部には、混合米の揚穀機26に連絡する連絡樋39を接続する。また、混合米受樋38の傾斜上方には、玄米受樋40と玄米を機外に排出する機外排出樋41とを連設する。さらに、機外排出樋41上方に玄米の機外排出・機内循環を切り換えるための切換バルブ42を装着する。機外排出樋41には精品排出用の精品排出スロワ43を連絡する。
揺動選別部4の選別板34上に玄米と籾との混合物が供給されると、選別板34の手前側方向から籾と、籾と玄米との混合米と、玄米とに分かれて排出される。籾仕切板36の傾斜下位側の籾領域に排出された籾は、再脱ぷさせるために籾収集樋37から籾ホッパー6を経て脱ぷ部2に再投入される。籾仕切板36よりも傾斜上位側で、かつ、玄米仕切板35の傾斜下位側の混合米領域に排出された混合米は、完全に選別されていないため混合米受樋38、連絡樋39を経て混合米の揚穀機26へと案内され再度選別板34に供給されることとなる。玄米仕切板35よりも傾斜上位側の玄米領域に排出された玄米は、玄米受樋40、機外排出樋41を経て精品排出スロワ43から機外に排出され、袋受け等によって回収することができる。
これに限らず、本発明にあっては、風選後の摺落米を籾と玄米とに選別する選別部4として、光学選別式を採用することもできる(図3参照)。
図3には、前述した揺動選別部4に代わり、光学式の籾・玄米判別機50が示されている。籾・玄米判別機50は、機体上部に風力選別部3から排出された籾と玄米とからなる混合米を受け入れるサイクロンホッパ51を備え、振動装置52及び振動トラフ53からなる振動供給機構と、傾斜状の流下樋54から成る流下供給機構とを備えている。
また、籾・玄米判別機50の機体下部には、上記流下樋54下端の摺落米の落下軌跡に対向して配置された光学検査部55,55と、当該光学検査部55,55の検査結果に基づいて玄米と籾との判別を行い、籾のみを落下軌跡から排除するエジェクタ部56を備えている。
そして、上記エジェクタ部56の下方には、落下軌跡下方で玄米を集穀する玄米集穀ホッパー57と、落下軌跡から排除された籾を回収する籾回収ホッパー58とが設けられている。さらに、上記玄米集穀ホッパー57には、機外に玄米を排出する搬送機構を備えた精品排出スロワ59が設けられるとともに、籾回収ホッパー58には、籾を再脱ぷするために当該籾を脱ぷ部2に移送可能な籾排出部60が設けられている。籾排出部60としては、脱ぷ部2へ籾を返還することのできる揚穀機(図示せず)としてもよい。符号64は玄米集穀ホッパー57、籾回収ホッパー58付近に設けた吸塵管であり、エジェクタ部56の作動によって生じた塵埃等を排風ファン16により吸引・除去しようとするものである。
光学検査部55,55には、一方側(前方側)に、フルカラーカメラを、他方側(後方側)に、近赤外カメラを設けることができる。各カメラの光軸の流下軌跡を挟んだ先には、バックグラウンドが設けられる。
また、各カメラには、被検査物に照明する複数の照明手段が設けられている。
各カメラ及び照明手段は、籾の検出に特異な波長域や受光感度を有するもの、玄米の検出に特異な波長域や受光感度を有するものを適宜採用し、籾と玄米との識別・判別が可能となる仕様のものを採用するとよい。例えば、籾と玄米と、これら以外の異物とを識別可能となるような検証実験を繰り返し、再現性を有するよう部品の仕様を決定するのがよい。
以下、上記実施形態にかかる具体的作動について説明する。脱ぷ部2の籾ホッパー6から原料籾を投入すると、脱ぷファン10の中心に向けて籾が搬入され、籾は回転するインペラ11に接触するとともに、脱ぷファンケース7の内面に貼設されたライナー部材12に衝突し、籾殻が破壊され、籾殻が分裂して玄米が露出されて脱ぷが行われる。
脱ぷされた玄米、破壊された籾殻及び脱ぷされなかった少量の籾は、脱ぷファンケース7の接線方向から送穀筒13を通って風力選別部3に搬送される。風力選別部3のサイクロン分離部14では、気流を含む脱ぷ混合物が、沈降力として重力と遠心力の合力を受け、固体である脱ぷ混合物が気流と分離されて下方の円錐部14cに至り、分離された圧風流は内筒14dを通してサイクロン分離部14外に至る。内筒14dからは誘導管17によって排風ファン16の吸込み側に移送される。このとき、排風ファン16の吸込み側は負圧となるのであるが、誘導管17の中途部に設けた流量調節バルブ18によって流路の断面積を広狭に調節できるから、サイクロン分離部14の内筒14dが負圧となるのを防ぎ、内筒14dから玄米や籾の機外流出を防ぐことができ、ひいては、歩留まりの向上に寄与する。
サイクロン分離部14下方の風選経路15には、籾殻や比重の軽い異物と玄米や籾など比重の重い精品とが供給され、複数の篩棚板20を順次流下していく。そして、風選経路15下部の二次空気取り入れ口22、ファン側風路23、及び移送路24付近に至ると、二次空気取り入れ口22から取り入れた選別風に煽られて風選別が行われる。すなわち、籾殻や比重の軽い異物はファン側風路23からファン吸引口31に移送され、機外排出が行われる。一方で、玄米や籾など比重の重い精品は移送路24から揚穀機26に至り、次工程の選別部4に移送される。
前記シャッタ25(図2参照)の調節により二次空気取り入れ口22の開口面積を狭め、前記シャッタ28の調節により排塵筒27の開口面積を広げると、ファン側風路23の風量を多くするとともに、風速を速くすることが可能となり、より風選効率を高めることができる。
図4は風力選別部3の別の実施形態を示す側断面図である。図4に示す風力選別部3は、図2に示すものと略同一であるが、サイクロン分離部14と風選経路15との間に、摺落米を拡散させながら送穀する送穀部を設けた点に特徴がある。送穀部としては、振動装置61及び振動トラフ62からなる振動供給機構63とするのが好適である。これにより、サイクロン分離部14から排出される籾殻、籾及び玄米からなる脱ぷ混合物を振動トラフ62上で薄層に広げることによって、籾及び玄米の穀粒中に混入した籾殻を振動トラフ62により揺らすことで粒中に混入した籾殻を浮上させることができる。そして、一定の均一流量で風選経路15に落下供給することができる。
このため、風選経路15では、籾殻、籾及び玄米からなれ脱ぷ混合物を自然落下状態で、かつ、薄層で供給されるから、前記風路21、ファン側風路23及び移送路24付近での籾殻の選別効率がより向上するといったメリットがある。換言すれば、振動トラフ62は、籾及び玄米の穀粒中に混ざっている籾殻、籾殻の破片、塵、糠などをあおって浮上させる作用(簸別(はべつ)という)があり、事前に簸別された穀粒を風選経路15に供給することで風選の作用が向上するのである。
サイクロン分離部14と風選経路15との間に設ける送穀部として、図4に示した振動供給機構63以外には、周知のスクリューコンベアや拡散板などであってもよい。これらの送穀部の長さ寸法や、直径の寸法を適宜設計し調整して設置するとよい。
以上のように、本実施形態によれば、気流を含む脱ぷ混合物が風力選別部3に供給されたとしても、サイクロン分離部14により固気分離が効果的に行われ、気流の乱れを抑制し、風力選別部3での選別性能を向上させることができる。また、サイクロン分離部14と排風ファン16との間を連絡する誘導管17には、中途部に流量調節バルブ18が配設され、サイクロン分離部14の内部が負圧となるのを防ぎ、玄米や籾が機外へ流出するのを防ぐことできるといったメリットがある。特に、揺動選別部に代替して、選別部4に光学式の籾・玄米判別機50を採用する場合、フルカラーカメラや近赤外カメラなど精密機械には大敵となる塵埃等の滞留が大幅に削減され、実用化に寄与することができる。
本発明は、籾摺選別機に適用することができる。脱ぷ部には本実施形態以外のロール式も採用することができるし、選別部には本実施形態以外の上網、中網及び下網からなる万石式や、円筒式篩網を備えた回転選別式などを採用することもできる。
1 籾摺選別機
2 脱ぷ部
3 風力選別部
4 選別部
5 筐体
6 籾ホッパー
7 脱ぷファンケース
8 脱ぷファン
9 水平軸
10 回転円板
11 インペラ
12 ライナー部材
13 送穀筒
14 サイクロン分離部
15 風選経路
16 排風ファン
17 誘導管
18 流量調節バルブ
19 機枠
20 篩棚板
21 風路
22 二次空気取り入れ口
23 ファン側風路
24 移送路
25 シャッタ
26 揚穀機
27 排塵筒
28 開口調節シャッタ
29 ファンケーシング
30 ファン羽根
31 吸引口
32 一時貯留部
33 選別ユニット
34 選別板
35 玄米仕切板
36 籾仕切板
37 籾収集樋
38 混合米受樋
39 連絡樋
40 玄米受樋
41 機外排出樋
42 切換バルブ
43 精品排出スロワ
50 籾・玄米判別機
51 サイクロンホッパ
52 振動装置
53 振動トラフ
54 流下樋
55 光学検査部
56 エジェクタ部
57 玄米集穀ホッパー
58 籾回収ホッパー
59 精品排出スロワ
60 籾排出部
61 振動装置
62 振動トラフ
63 振動供給機構
64 吸塵管

Claims (6)

  1. 複数のインペラにより構成される脱ぷファンを備えた脱ぷ部と、該脱ぷ部により脱ぷされた摺落米を風選する風力選別部と、該風力選別部により風選された後の摺落米を、さらに、籾と玄米とに選別する選別部とを備え、前記風力選別部は、前記摺落米を前記脱ぷファンによる圧風流を固気分離するサイクロン分離部と、固気分離した摺落米から籾殻及び夾雑物を除去する風選経路と、該風選経路の風下側に設置した排風ファンとから構成された籾摺選別機において、
    前記サイクロン分離部の内筒には、当該サイクロン分離部で分離され放出された圧風流を、前記風選経路の風下側であって前記排風ファンの吸込側となる位置に誘導する誘導管を接続し、該誘導管には、流路の断面積を広狭調節可能とした流量調節バルブを設けたことを特徴とする籾摺選別機。
  2. 前記風選経路は、機枠内に複数の篩棚板を互い違いに設けて形成した風路と、機枠下部で風選用の外気を取り入れる二次空気取り入れ口と、風選後の籾殻や比重の軽い異物を前記排風ファン側に搬送するファン側風路と、風選後の玄米や籾など比重の重い精品を前記選別部側に移送する移送路とにより形成され、前記二次空気取り入れ口には、その開口面積を広狭調節可能としたシャッタを設けてなる請求項1記載の籾摺選別機。
  3. 前記排風ファンの風の吐出側に排塵筒を設け、該排塵筒に吐出口の断面積の大きさを広狭調節可能なシャッタを設けてなる請求項1又は2記載の籾摺選別機。
  4. 前記サイクロン分離部と前記風選経路との間に、前記摺落米を送穀する送穀部を設けてなる請求項1から3のいずれかに記載の籾摺選別機。
  5. 前記選別部は、揺動機構と、矩形状の複数枚の選別板とを備え、選別板を揺動方向と排出側方向とに傾斜させ、籾と玄米とからなる混合米を偏析させながら籾と玄米とを選別する揺動選別式を採用してある請求項1から4のいずれかに記載の籾摺選別機。
  6. 前記選別部は、摺落米の落下軌跡に対向して配置された光学検査部と、当該光学検査部の検査結果に基づいて玄米と籾との判別を行い、籾のみを落下軌跡から排除するエジェクタ部とを備え、籾と玄米とを光学的に判別する光学選別式を採用してある請求項1から4のいずれかに記載の籾摺選別機。
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