JP7407045B2 - ウェハの再研削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェハのエッジ部に形成されるノッチまたはオリエンタルフラット(以下オリフラと称す)を再研削する方法に係り、特に単結晶ウェハに形成されたノッチをオリフラにまたはオリフラをノッチに再研削するウェハの再研削方法に関する。
特に単結晶ウェハにおいては、ウェハの結晶方位を明確にするために、円形に切り出されたウェハ素材に対して、窪み状のノッチまたは円板を直線で切り欠いたオリフラが形成されている。ウェハ表面に回路を形成するために、ノッチまたはオリフラが形成されたウェハは、種々の加工処理および複数回の搬送を経験する。そのため、半導体製造においては、オリフラまたはノッチに適合した搬送容器やウェハ保持手段を設けている。これらの搬送容器や保持手段は、オリフラ付きウェハとノッチ付きウェハの共用の場合もあるが、オリフラ付きウェハ専用またはノッチ付きウェハ専用の場合もある。後者の場合、回路形成前のウェハがノッチ付きウェハであればオリフラ付きウェハ用加工機や搬送容器を使用できず、またオリフラ付きウェハであればノッチ付きウェハ用加工機や搬送容器を使用できない、という不便さがある。使用目的に適合する単結晶ウェハが、ノッチ付きまたはオリフラ付きウェハしか得られない事もあり、そのような場合には、不適合なウェハのエッジ部を再加工(再研削)する必要がある。
このような不便さを解消するために、特許文献1には、同一の装置によって、ウェハのノッチとオリフラとの双方の位置合わせを行うために、中間停止位置で停止可能となって昇降する第1回転ローラと第1ウェハのノッチの大きさに対応して該ノッチ内に入り込むことにより空転する第2回転ローラを備えた装置を設けることが記載されている。
また、特許文献2には、機構の交換無しに、オリフラが設けられたウェハとノッチが設けられたウェハとを正確な位置に保持するために、ウェハ保持機構が、ウェハを載置するテーブルと、テーブル上に設けられウェハに形成されたオリフラの複数箇所に当接可能な第1,第2のオリフラ当接ローラと、テーブル上に設けられ、ウェハの円周面が当接可能な当接ローラとを有している。ウェハ保持装置は、さらにテーブル上に設けられ、ウェハの円周面を第1,第2のオリフラ当接ローラに向かって押圧する第1の押圧ピンと、テーブル上に設けられ、ウェハの円周面を当接ローラに向かって押圧する第2の押圧ローラとを有し、第1の押圧ピンは、ウェハに形成されたノッチに係合可能である。
特開平11-87475号 特開2000-294618号公報 特開2017-183503号公報
上述したように半導体製造においては、製造する半導体が大量生産品であるから使用するウェハ形状を予め設定し、その形状に応じた加工機や搬送容器を設置または準備している。そのため、使用するウェハがその製造ラインに適合していない場合には、ウェハ自体を再加工して製造ラインに適合したものにする必要がある。例えばオリフラが形成されたウェハをノッチが形成されたウェハ製造ラインで使用する場合には、オリフラが形成されたウェハを一旦円形のウェハまで削り込み、元のウェハより小径の円形ウェハに対して改めてノッチを形成する。その際、元のウェハの中心位置データを用いて加工中心にウェハ中心位置を合わせてオリフラ位置まで削り込んでいたので、半導体製造の歩留まりが低下している。
一方、特許文献1に記載のものでは、新たな機構を追加してオリフラ付きウェハとノッチ付きウェハの双方に使用できるようにしているが、ウェハに回路形成するためには多くの処理工程を含むので使用する装置も多くなり、そのすべてに対して新たな機構を追加することは困難もしくは多大な経費を要する。また処理工程によっては、そのような機構を配設する余地がない。さらに、処理工程間のウェハの搬送には、ゴミの付着等を防止するために専用の搬送容器を使用するが、それらについても加工するウェハに応じて変更を余儀なくされることは、一連のウェハ処理に停滞を引き起こす恐れがある。
また、特許文献2には新たな機構を設けて、オリフラ付きウェハとノッチ付きウェハの双方のウェハを保持できるようにしているが、この公報に記載のものも、すべての処理工程にこのような装置を設けることはラインの大幅な変更になり、経済的かつ時間的に困難である、および処理工程によってはそのような新規な機構を追加する物理的空間を確保できない、という不具合がある。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、半導体製造ラインにおいて、既存の半導体製造ラインを変更することなく、オリフラ付きウェハからノッチ付きウェハに対象ウェハを容易に変更可能にすることである。本発明の他の目的は、上記目的に加え、この変更において、ウェハの研削量を極力低減することにある。
上記目的を達成する本発明の特徴は、オリフラ付きウェハまたはノッチ付きウェハの再研削方法において、前記ノッチ付きまたはオリフラ付きウェハの中心位置をノッチまたはオリフラが形成されていない位置で測定し、前記ノッチ付きまたはオリフラ付きウェハのノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置を測定し、これらウェハの中心位置と前記ノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置を記憶し、記憶されたウェハの中心位置と前記ノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置とに基づいて、ウェハのエッジ部を再研削する新たな研削中心を演算して記憶することにある。そして前記新たな研削中心は、前記ウェハの中心位置から反ノッチまたは反オリフラ側に変位した位置であることが好ましい。
上記特徴において、研削前のウェハがオリフラ付きウェハであれば、前記ウェハのオリフラ長を2L、前記ウェハの半径をRとしたときに、前記研削中心の前記ウェハ中心からの偏心量δが、0<δ≦(R-SQRT(R-L))/2を満足する、また、研削前のウェハがノッチ付きウェハであれば、前記ウェハのノッチ深さがd、前記ウェハの半径をRとしたときに、前記研削中心の前記ウェハ中心からの偏心量δが、0<δ≦d/2を満足する、ようにすることが望ましい。
さらに上記特徴において、前記演算されたウェハの新たな研削中心から、この中心を中心とする最大内接円を求め、求められた内接円と前記ウェハの外周面との間の距離に基づいて、ウェハの周方向位置に応じて研削時の研削速度を変化させることが望ましく、再研削前のウェハがオリフラ付きウェハであれば、前記ウェハの研削開始位置をオリフラの一方の端部とし、前記研削速度をオリフラの両端部で遅く、ウェハの反オリフラ側で最も速くするのが好ましい。
本発明によれば、オリフラが形成されたウェハのエッジ部を元のウェハの中心位置とは異なる中心位置を加工中心として再研削することにより、元のウェハを最大限利用したノッチ付きウェハを新たに形成することができるとともに、既存の半導体製造ラインをそのまま使用できる。また、半導体製造において、ウェハの歩留まりを向上できる。
本発明を実施するウェハ面取り装置の一実施例の上面図である。 図1に示したウェハ面取り装置の主要部の正面図である。 再研削前ウェハの研削中心を求める方法を説明する図である。 再研削速度とウェハの周方向位置との関係を示す図である。 研削時の砥石とウェハの関係を示す模式図である。 図5におけるA部の拡大模式図である。 再研削手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るウェハWのエッジ部(周縁部)の再研削について、図面を用いて説明する。ウェハWのエッジ部の再研削では、例えば特許文献3に記載のウェハWの面取り装置を用いることができる。すなわち、図1にその上面図を、図2にその正面図を示すウェハWの面取り装置10は、供給回収部12、プリアライメント部14、加工部16、16、オリエンテーション・フラット(以下、オリフラと称す)研磨部18、洗浄部20、後測定部22、搬送部24、操作パネル17や制御装置15等を有している。なお、以下の説明では、オリフラ付きウェハWを円形に研削加工する場合を例に取り説明するが、ノッチ付きウェハWを円形に再研削加工する場合も同様である。
供給回収部12は、カセットテーブル32と供給回収ロボット34を備え、再研削するオリフラ付きウェハ(旧ウェハとも称する)Wをウェハカセット30から加工側19へ供給する。それとともに、再研削されたウェハWを加工側19からウェハカセット30に回収する。供給回収ロボット34が、カセットテーブル32にセットされた各ウェハカセット30からウェハWを1枚ずつ取り出してプリアライメント部14に供給する。供給回収ロボット34は、再研削されたウェハW(新ウェハWNEWとも称す)を後測定部22からウェハカセット30に収納する際にも使用される。
プリアライメント部14は、旧ウェハW(旧ウェハWOLD)のオリフラOFの位置と中心位置を検出し、後述する手順により研削中心Oを割り出し、プリアライメントを実行する。プリアライメント部14は、測定テーブル50、厚さセンサ52及びオリフラ検出センサ54を備える。測定テーブル50はウェハWのアライメントを実行する。オリフラ検出センサ54はレーザセンサであり、旧ウェハWのオリフラOFの位置を検出する。
加工部16、16は、ウェハ面取り装置10の正面部に並列して配置されており、それぞれ、旧ウェハWの全加工、すなわち、粗加工から仕上げ加工までを実行可能であるとともに、ウェハ送り装置60や外周研削装置62、オリフラ研磨部18等を備える。洗浄部20は、再研削後の新ウェハWを洗浄するものであり、洗浄テーブル82で保持したウェハWを回転させながら、ウェハWの表面に洗浄液を噴射して、ウェハWの表面に付着した汚れを剥離除去する、スピン洗浄装置80を備える。後測定部22は新ウェハWの直径やクラック等を測定・検出するものであり、ウェハWの直径を測定する直径測定器84、ウェハWを保持して回転及び上下動させる測定テーブル86を有する。
搬送部24は、ウェハ面取り装置10の各部にウェハWを搬送するものであり、研削トランスファ部100、洗浄トランスファ部104、収納トランスファ部106等を備える。研削トランスファ部100は、アライメント実施後のウェハWを研削テーブル134に搬送するものであり、トランスファアーム114を備える。トランスファアーム114の先端には、吸着パッド116が取り付けられている。トランスファアーム114は、ウェハWを保持した状態で、水平移動及び上下移動することができる。
2つの加工部16は、ウェハ送り装置60と外周研削装置62とを備える。図2に示すように、ウェハ送り装置60は、本体ベース141上に載置されたX軸ベース121、2本のX軸ガイドレール122、4個のX軸リニアガイド123、X軸駆動手段125により、図2のX方向に移動されるXテーブル124を有する。Xテーブル124には、2本のY軸ガイドレール126、4個のY軸リニアガイド127、Y軸駆動手段により、図2のY方向に移動されるYテーブル128が組込まれている。
Yテーブル128の上部には、2本のZ軸ガイドレール129とZ軸リニアガイドによって案内され、Z軸駆動手段130によって図のZ方向に移動されるZテーブル131が組込まれている。Zテーブル131には、θ軸モータ132、θスピンドル133が組込まれている。θスピンドル133には、ウェハWを吸着載置する研削テーブル134が取り付けられている。研削テーブル134は、その回転軸心CWを中心として図2のθ方向に回転する。研削テーブル134の上面は、図1に示したトランスファアーム114が配設されており、トランスファアーム114の先端には、下向きに吸着パッド116が取り付けられている。外周研削装置62には、研削砥石152が取付けられ、図示しない外周砥石モータにより軸心CHを中心に回転駆動される外周砥石スピンドル151を備える。外周研削装置62には、ノッチ加工を施すのに使用するノッチ砥石155も備えられている。
このように構成されたウェハWの面取り装置を用いてウェハWを再研削する方法を、図3以下を用いて説明する。図3において、研削前のウェハの外形形状をWOLDで、研削終了後のウェハの外形形状をWNEWで示す。図3は、ウェハWの上面図である。ウェハ中心Oは、プリアライメント部14で計測され、制御装置15に記憶された、研削対象である旧ウェハWOLDの再研削前の中心位置である。研削中心Oは、本発明に係る再研削方法で用いる旧ウェハWの再研削の中心位置であり、中心Oからは反オリフラ側AOFへδだけ偏心している。偏心量δは、以下のように得られる。
すなわち、オリフラ検出センサ54が検出したオリフラOFの旧ウェハWOLDの中心Oに対する端点の角度αおよびαから、オリフラ長LOFが、LOF=Rsin{(α+α)/2}で表され、δ=[R-Rcos{(α+α)/2}]/2が得られる。ここで、Rは旧ウェハWOLDの半径であり、プリアライメント部14で既に計測済みの値である。旧ウェハWOLDにおいて周方向位置が(α+α)/2となる点で、オリフラOFに垂直な直線上に、中心Oから反オリフラ側AOFへδだけ偏心させて研削中心Oを設定し、旧ウェハWOLDを研削する。このときのウェハWの各周方向位置θにおける研削量は取り代ΔRに依存する。取り代ΔRだけ研削すれば、研削中心Oを中心とする半径Rの真円の新ウェハWNEWが得られる。
なお、オリフラ長LOFを旧ウェハWOLDの周方向角度に関連づけて上式を得ているが、オリフラ長LOFを直接計測するようにしてもよい。その場合の偏心量δは、理想的には、δ=[R―{R-(LOF/2)1/2]/2であり、少なくとも0<δ≦[R―{R-(LOF/2)1/2]/2である。旧ウェハWOLDのオリフラOFの両端点から等距離の点を通りオリフラOFに垂直な直線上で、中心Oから反オリフラ側AOFにδだけ偏心させて研削中心Oを設定し、旧ウェハWOLDを研削する。
ところで、研削前のウェハWがノッチ付きウェハであれば、偏心量δの設定はより簡単になる。すなわち、ウェハWのノッチ深さをd、ウェハWの半径をrとしたときに、研削中心Oがウェハ中心Oからずれるずれ量(偏心量)δは、理想的にはノッチ深さの半分d/2であり、少なくとも0<δ≦d/2である。研削中心Oは、ノッチの底面と研削中心Oを結ぶ線上を、ウェハ中心Oから反ノッチ側にd/2だけ移動する。
プリアライメント部14では、旧ウェハWOLDの研削中心Oが、加工部16の研削テーブル134の中心に一致するように上記関係式を用いてプリアライメントし、加工部16ではそのプリアライメントに基づいて、ウェハ送り装置60のXテーブル124やYテーブル128を制御する。研削テーブル134の回転中心にウェハWの研削中心Oを位置決めし、Xテーブル124やYテーブル128を研削砥石152に当接する位置まで動かす。一旦研削砥石152にウェハWが当接した後は、Xテーブル124やYテーブル128を動かさずに、研削テーブル134をθ方向にだけ回転させて研削を実行する。なお、Zテーブル131は研削砥石152の高さに研削前に位置決めされている。
次に、研削砥石152をウェハWに接近させて実際に研削する際の研削状態について図4~図6を用いて説明する。図4は、ウェハWの周方向角度に対する研削砥石152の研削速度を表にまとめた図であり、図5はウェハWと研削砥石152の関係を示す図である。図6は、図5のA部拡大図であり、研削パスを説明するための図である。オリフラOFの中点とオリフラの研削中心Oを結ぶ線をウェハWの角度基準位置とする。ウェハWの単位時間当たりの研削量を所定量以下に抑えるために、ウェハWのエッジ部は複数回(複数パス)で研削される。したがって、最初のパス(第1のパス)では、研削砥石152はθ=0°よりも大きな角度の位置でウェハWに当接する。各研削パスにおいて初めにウェハWに当接する当接点を始点Sと呼ぶ。図5において、XはオリフラOFが形成されていないときのウェハWの中心を通る直線でX軸を示し、オリフラOFはこのX軸に平行に形成されている。また、Xは、オリフラ形成後にウェハWの研削中心Oが偏心したことで移動したX軸位置を示す。
およびEは、オリフラOFの端点である。後述する例では、第1のパスの始点Sの角度θは、θ=約18°である。同様に第1のパスの終点Eの角度は360°とは異なる。後述の例では、始点Sと対称位置となる、θ=約342°である。
図5から明らかなように、旧ウェハWOLDの再研削における取り代ΔRは、ウェハWの周方向に異なっている。そこで、研削抵抗を考慮して取り代ΔRが大きい部分では研削砥石152の研削速度を遅くし、取り代ΔRが小さいところでは研削速度Vを速くする。これにより、研削加工の効率を向上させ、研削加工のスループットを向上している。なお、このように取り代ΔRが大きいところで研削速度Vを低下させているので、研削に起因するチッピングの発生も低減できる。
最大取り代ΔRMAXが本ウェハ面取り装置10の能力を超える場合または最大取り代ΔRMAX分を1度で研削するとウェハWの研削負荷が過大になる場合には、最大取り代ΔRMAXを複数に分割して1回の研削における取り代ΔRを決定する。これを研削パスと称する。1回の研削パスでは、研削砥石152をウェハWの周りに1回周回させる。一般的には、1回の研削における取り代ΔRは500μm程度が最大であるから、最大取り代ΔRMAXが500μmを超える場合には複数回の研削パスが必要となる。
図6は、複数回の研削パスが必要な場合における、各研削パスの始点S、S、…と1回の取り代ΔRを示した模式図である。取り代ΔRは各パスP、P、…で、均等になるようプログラムしてある。研削パスの回数が進むにつれ、始点S、S、…はオリフラOFの中央側(Y軸側)に移動するが、その場合であっても、図示はしないが、始点S、S、…の取り代ΔRは他の位置、例えば反オリフラ側AOFの場合より大きいので、研削速度Vは他の位置より速い。反オリフラ側AOFでは、理論的にはどの研削パスにおいても、取り代ΔRは0である。
以上の結果をまとめて、図4に示す。反オリフラ側AOFでは、研削量が0であるから、ウェハWを可能な限り速い速度で回転させる。一方、始点Sでは取り代ΔRが多い上、オリフラOF部の影響で、終点E以来ウェハWに当接していない研削砥石152が、ウェハWに突然当接することになるので、衝撃力がウェハWに作用する。そこで、ウェハWの回転速度を低下させる、または研削砥石152の回転速度を低下させて、研削速度を低下させる。
以上の手順の具体例を、図7のフローチャートを用いて説明する。本例では、通称6インチウェハと呼ばれる外径150mmのオリフラ付きウェハWを再研削する場合を示す。オリフラ付きウェハWからノッチ付きウェハWへの変換のため、ウェハWの外周を研削する工程が開始されると、供給回収ロボット34が備える測定アームが、ウェハカセット30から1枚のウェハWを取り出し、測定テーブル50へウェハWを搬送する(ステップS710)。
測定テーブルではプリアライメントが実行される。詳細には、測定テーブル50へ搬送されたウェハWに対し、初めにオリフラOFが形成されていない位置でウェハWの外径を測定し記憶する。記憶された外径を用いて中心位置を求め、次いでオリフラ検出センサ54でオリフラOFの周方向位置及び/またはオリフラOFの長さを検出、測定する(ステップS720)。
オリフラOFの長さまたはオリフラOFの周方向位置が得られたので、上述した関係式より偏心量δが演算される(ステップS730)。
上記6インチウェハの外径は150mmであるから、半径R=75mmである。オリフラ長LOFが46mmとして測定された場合には、偏心量δは、δ={R―SQRT(R-LOF )}/2=1.805mmとなる。偏心量δが得られたので、研削中心OをウェハWの中心Oからδだけ移動させて、その研削中心Oを中心とするウェハWに内接する最大円(新ウェハWNEWの外形)を求める。
最大内接円とウェハWの間が取り代ΔRである。取り代ΔRはウェハWの周方向に変化する。最大取り代ΔRMAXは、オリフラOFが無かったとすれば、オリフラOFの中点とウェハWの中心を通る線を延長した円周上で生じる。そして取り代ΔRは、反オリフラ側AOFに周方向角度が変化するにつれ減少する。
したがってオリフラOFが形成されているときは、最大取り代ΔRMAXはオリフラOFの端点で生じる。本例では、最大取り代ΔRMAXはオリフラOFの端点S、Eで生じ、ΔRMAXは3.529mmである。1パスでの取り代ΔRの最大値は500μm程度であるから、パス数は8となり、1パス当たりの平均取り代ΔRは約440μmである。これらの値は、制御装置15に記憶される。なお、制御装置15には、ウェハWのエッジ加工の加工諸元も記憶されている。加工諸元には、ウェハWの材質、ウェハWの厚さ、研削砥石152の材質や研削速度、1回の研削での最大取り代ΔR等が含まれる。
比較のために示すと、従来用いられている、加工中心を偏心させないでオリフラOFの位置まで再研削する方法では、最大取り代ΔRMAXはオリフラOF部を除くすべての位置で生じ、その長さは3.613mmであり、パス数は同じく8パスとなり、平均の取り代ΔR1は約450μmである。従来方法とはパス数に大きな変化はないが、旧ウェハWOLDの研削総面積は新ウェハWNEWの直径が大きくなるほど少ない。
本発明の方法によれば、研削総面積はウェハ1枚当たり約841mmであるのに対して、従来方法では1662mmになる。したがって研削量が従来に比して約半分となるから、取り代ΔRに応じて研削速度を変えることで、研削に要する時間が低減可能になる。例えば、単位時間当たりの研削面積が一定になるように研削速度を制御、すなわちウェハテーブル134のθ方向移動速度を制御すれば、研削に要する時間をほぼ半減できる。
研削諸元及びウェハWに関するデータが得られたので、測定テーブル50を用いたプリアライメントが終了する。プリアライメントが終了したウェハWは、研削トランスファ部100のトランスファアーム114を用いて、ウェハテーブル134に搬送される(ステップS740)。
ウェハテーブル134へウェハWを受け渡す際は、ウェハWの中心Oをウェハテーブル134の中心位置から上記偏心量δだけ偏心させる。そして、研削中心Oをウェハテーブル134の中心位置に一致させる。
研削中心Oとウェハテーブル134の回転中心が一致したら、Xテーブル124とYテーブル128を駆動して、ウェハテーブル134を研削砥石152に当接する位置まで移動させる(ステップS750)。プリアライメントで取得して制御装置15に記憶された研削諸元を用いてウェハWの外周を複数パスで研削する(ステップS760)。このとき、X、Y、Zの各テーブル124、128、131は位置を固定保持し、ウェハテーブル134をθ方向にだけ回転させて研削する。オリフラOFが完全に消失したら、研削を終了する。
ウェハWが単結晶ウェハであれば、結晶方位の目印を付けるのが以下の工程において便利である。そこで、結晶方位の目印としてのノッチが必要か否かをステップS780で判断する。ノッチが必要であれば、Zテーブル131とウェハテーブル134のθ方向回転を固定して保持したまま、Xテーブル124とYテーブル128を位置制御してノッチ砥石155を用いてノッチ加工をする(ステップS790)。ノッチ加工を終えたウェハWは、洗浄部で洗浄された後、後測定部に送られて検品される。そして、収納トランスファ部106を用いてウェハカセット30に収納され、次工程への搬送を待つ。
以上説明したように、オリフラ付きウェハからノッチ付きウェハへ転換するために、ウェハWのエッジ部を再研削する本実施例の方法では、ウェハのエッジ部近傍の研削面積を従来方法に比べほぼ半減でき、1枚のウェハから多数の半導体を製造する際の歩留まりが大幅に向上する。例えば本方法による再研削により、元のウェハWに対する半導体製造可能なウェハ面積の比率を、98%程度まで向上できた。
10…ウェハ面取り装置、12…供給回収部、14…プリアライメント部、15…制御装置、16…加工部、17…操作パネル、18…オリフラ研磨部、20…洗浄部、22…後測定部、24…搬送部、30…ウェハカセット、32…カセットテーブル、34…供給回収ロボット、50…測定テーブル、52…厚さセンサ、54…オリフラ検出センサ、60…ウェハ送り装置、62…外周研削装置、80…スピン洗浄装置、82…洗浄テーブル、84…直径測定器、86…測定テーブル、100…研削トランスファ部、104…洗浄トランスファ部、106…収納トランスファ部、114…トランスファアーム、116…吸着パッド、121…X軸ベース、122…X軸ガイドレール、123…X軸リニアガイド、124…Xテーブル、125…X軸駆動手段、126…Y軸ガイドレール、127…Y軸リニアガイド、128…Yテーブル、129…Z軸ガイドレール、130…Z軸駆動手段、131…Zテーブル、132…θ軸モータ、133…θスピンドル、134…ウェハテーブル(研削テーブル)、141…本体ベース、151…外周砥石スピンドル、152…研削砥石、155…ノッチ砥石、AOF…反オリフラ側、CH…軸心、CW…ウェハテーブル回転軸心、LOF…オリフラ長、O…(ウェハ)中心、O…研削中心、OF…オリフラ(部)、R…ウェハ半径、V…研削速度、W…ウェハ、WNEW…新ウェハ、WOLD…旧ウェハ、α、α…周方向角度、δ…偏心量、ΔR…取り代、θ…周方向角度

Claims (6)

  1. オリフラ付きウェハまたはノッチ付きウェハの再研削方法において、
    前記ノッチ付きまたはオリフラ付きウェハの中心位置をノッチまたはオリフラが形成されていない位置で測定し、前記ノッチ付きまたはオリフラ付きウェハのノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置を測定し、これらウェハの中心位置と前記ノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置を記憶し、記憶されたウェハの中心位置と前記ノッチ形成部またはオリフラ形成部の位置とに基づいて、ウェハのエッジ部を再研削する新たな研削中心を演算して記憶することを特徴とするウェハの再研削方法。
  2. 前記研削中心は、前記ウェハの中心から反ノッチまたは反オリフラ側に変位した位置であることを特徴とする請求項1に記載のウェハの再研削方法。
  3. 研削前のウェハがオリフラ付きウェハであって、前記ウェハのオリフラ長を2L、前記ウェハの半径をRとしたときに、前記研削中心の前記ウェハの中心からの偏心量δが、0<δ≦(R-(R-L1/2)/2を満足することを特徴とする請求項2に記載のウェハの再研削方法。
  4. 研削前のウェハがノッチ付きウェハであって、前記ウェハのノッチ深さがd、前記ウェハの半径をRとしたときに、前記研削中心の前記ウェハの中心からの偏心量δが、0<δ≦d/2を満足することを特徴とする請求項2に記載のウェハの再研削方法。
  5. 前記演算または記憶されたウェハの新たな研削中心から、この新たな研削中心を中心とする最大内接円を求め、求められた内接円と前記ウェハの外周面との間の距離に基づいて、ウェハの周方向位置に応じて研削時の研削速度を変化させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のウェハの再研削方法。
  6. 再研削前のウェハがオリフラ付きウェハであれば、前記ウェハの研削開始位置をオリフラの一方の端部とし、前記研削速度がオリフラの両端部で遅く、ウェハの反オリフラ側で最も速くなるように変化させることを特徴とする請求項5に記載のウェハの再研削方法。
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