JP7399008B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
この構造を作成するには、半導体基板上にシード層を堆積した後、リソグラフィ及びドライエッチング工程などを用いて、溝を形成し、例えば、電解めっき法などにより銅を堆積し、先に設けた溝の中に銅が埋め込まれてなる配線を形成できる(特許文献1および特許文献2参照。)。
上記特許文献1で開示されている発明においては、渦巻状のインダクタ領域をダマシン法によって形成することが開示されている。
また、上記特許文献2で開示されている発明においては、一部切欠を有する円状のインダクタ領域を、電界めっき法により形成したCu膜をウェットエッチングすることによって形成することが開示されている。
図11に示すように、半導体基板501上にTiシード層502と、このTiシード層502上にCuシード層503とが形成される。
これらのシード層は、電解めっきの陰極としての役割の他に、半導体基板501との密着強度を安定化する接着剤のような機能を持っているものである。シード層があることで、電解めっきは、信頼性の高く安定した密着特性が得られるものである。
次に、図12に示すように、Cuシード層503上に所定厚さのレジストを塗布する。
なお、ここで、エッチング用の流体は、ウェットエッチングにおける液体が含まれるが、特にこれに限定されるものではなく、ドライエッチングにおける気体を含めてもよい。
また、貫通路の高さが、配線の高さの15%を超えると、配線の断面積の減少に伴って、配線の抵抗値が増加する。
そして、レジストパターンにおいてシード層上のレジストが除去されて開口した箇所に配線を形成し、エッチングにより、シード層を除去することで、半導体基板上に配線を形成することができる。
この線状のレジストにより、配線が間隔を空けて並ぶ並列部分に当該並列の並び方向に貫通する貫通路を形成することが可能となる。
この貫通路が形成されることで、エッチングにおけるエッチング液等の流体が当該貫通路内を流れ、配線間内の溶解生成物の滞留を防ぎ、配線間内のエッチングレートの低下を防ぎ、配線間内にCu残りが発生することを防止することができる。これにより、Cu残りがマスクとなってシード層のエッチングが妨げられるのを防止することができ、良好なエッチング性能を得ることができる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。尚、各図面において、実質的に同一又は等価な構成要素又は部分には同一の参照符号を付している。
また、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲がある場合、数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、構造A「上」という表現は、構造Aに接触して上方に位置する場合だけを表すのではない。別の構造Bを介して、構造Aの上方に位置する場合も含みうる。
このマスク部材80は、マスク部材80の全体のうちの代表的な一部を示すものである。
透過部86は、配線60の形状を表す配線パターンによりレジスト40を露出させるために形成されているものである。遮光部85は、透過部86において露出するレジスト40以外の部分を覆うために形成されているものである。
具体的には、図1に示すマスク部材80は、インダクタ領域における後述するめっきCu42による配線60を形成するためのものである。
図1の中央の3つの透過部86は、後述するインダクタ領域の配線60を形成するためのものである。図1に示すマスク部材80の中央には左右に延設されている線状部82が形成されている。
この図2に示す状態からCuめっきを行った後の図2のCC線の位置の断面図が図3(A)に示され、図2に示す状態からCuめっきを行った後の図2のDD線の位置の断面図が図3(B)に示される。
この開口溝50内部に充填されためっきCu42がインダクタ領域における配線60として形成される。
この配線60下部のCuシード層30上には、線状部82による線状レジスト83が、配線60の長手方向(伸延方向)に対して直交する(交差する)方向に残留している。この線状レジスト83が残留していることで、めっきCu42からなる配線60の内部にめっきCu42が充填されずにトンネル状の空洞になっている後述する貫通路70が形成されるものである。
ここで、図4に示す本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法においても、インダクタ領域を構成する配線60間の間隔の幅Wは、図16に示す従来技術で説明したものと同様に狭いが、図5に示すように、配線60の下部に配線60の長手方向(伸延方向)に対して直交する(交差する)方向にトンネル状に貫通する貫通路70が形成されていることで、従来技術の図16において説明したような溶解生成物が滞留しない。図5に示す左右方向又は上下方向にウェットエッチングにおけるエッチング液等の流体の流れが発生し、従来技術で説明したような溶解生成物が流体の流れによって外部へ放出され、配線60の狭い間隔内に溶解生成物が滞留することを防止することができる。
本実施の形態に係る半導体装置10は、上述したようなマスク部材80を用いることで、貫通路70の高さは、配線60としてのめっきCu42の高さの10%以上且つ15%以下となるように形成されている。
また、貫通路70の高さが、配線60の高さの15%を超えると、配線60の断面積の減少に伴って、配線60の抵抗値が増加する。
ここで、マスク部材80は、配線60の形状を表す配線パターンによりレジスト40を露出するようにレジスト40の他の部分を覆う遮光部85と、配線60の形状を平面視したときに間隔を空けて並ぶ並列部分に亘って、所定の幅(具体的には、露光機の解像限界未満の幅)でレジスト60を覆う線状部82とを有するものである。
上述したようなマスク部材80を用いてレジスト40を露光することにより、配線パターンを開口しつつ、前記並列部分に対応して間隔を空けて並ぶレジスト60間を開口の底部において線状につなぐレジストパターンが形成される。
そして、レジストパターンにおいてシード層上のレジスト40が除去されて開口した箇所に電解めっき法によりめっきCu42による配線60を形成し、ウェットエッチングにより、シード層を除去することで、半導体基板11上に配線60を形成することができる。
本実施の形態によれば、線状部82が露光機の解像限界未満の幅を有する一本の線状に形成されていることで、当該線状部82により所望の高さの線状のレジスト40を形成することができる。この線状のレジスト40により、配線60が間隔を空けて並ぶ並列部分に当該並列の並び方向に貫通する貫通路70を形成することができる。
良好なエッチング性能を得ることができることで、過度のエッチングを行う必要が無いことで、結果として、過度のエッチングによる配線60の幅の減少等の不具合の発生を防止することができる。
第1の実施の形態では、図1に示すように、1本の貫通路70を形成するために、1本の線状部82をマスク部材80に形成していたが、本実施の形態では、第1の実施の形態よりもさらに幅の小さな線状部82(具体的には、解像限界未満の幅である0.5μm程度の幅)を多数、当該解像限界未満の間隔に並列させて配置されることにより、図7~図9に示すような第1の実施の形態よりも幅広の貫通路70を形成しているものである。
具体的には、図6に示すように、解像限界未満の幅を有する複数の線状体82aを、解像限界未満の間隔で並列に配置させたマスク部材80を用いることにより、図7の平面図に示すように、当該マスク部材80を用いたフォトリソグラフィ後では、第1の実施の形態よりも幅広の線状レジスト83が形成される。
この図7に示す状態からCuめっきを行った後の図7のEE線の位置の断面図が図8(A)に示され、図7に示す状態からCuめっきを行った後の図7のFF線の位置の断面図が図8(B)に示される。
この開口溝50内部に充填されためっきCu42がインダクタ領域における配線60として形成される。
11 半導体基板
20 Tiシード層
30 Cuシード層
40 レジスト
42 めっきCu
50 開口溝
60 配線
70 貫通路
80 マスク部材
82 線状部
82a 線状体
83 線状レジスト
85 遮光部
86 透過部
501 半導体基板
502 Tiシード層
503 Cuシード層
504 レジスト
505 開口溝
506 配線
507 溶解生成物
508 Cu残り
Claims (4)
- 半導体基板と、
前記半導体基板上に形成されるシード層と、
前記シード層上に形成され、間隔を空けて並ぶ並列部分を含むと共に、当該並列部分の底部に前記並列部分の並び方向に貫通する貫通路が形成される配線とを備え
前記貫通路の高さが、前記配線の高さの10%以上且つ15%以下である
半導体装置。 - 半導体基板上にシード層を形成する工程と、
前記シード層上にレジストを塗布する工程と、
配線の形状を表す配線パターンにより前記レジストを露出するように前記レジストの他の部分を覆う遮光部と、前記配線の形状を平面視したときに間隔を空けて並ぶ並列部分に亘って、前記レジストを覆う線状部とを有するマスク部材を、前記レジスト上に配置する工程と、
前記マスク部材を用いて前記レジストを露光することにより、配線パターンを開口しつつ、前記線状部により前記並列部分に対応して間隔を空けて並ぶレジスト間を開口の底部において線状につなぎ、かつ前記線状の部分の高さが前記配線の高さの10%以上且つ15%以下であるレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンにおいて前記シード層上のレジストが除去されて開口した箇所に配線を形成する工程と、
エッチングにより、前記シード層を除去する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - 前記線状部は、露光機の解像限界未満の幅を有する一本の線状に形成されている請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記線状部は、露光機の解像限界未満の幅を有し、且つ前記解像限界未満の間隔に配置される複数の線状体を含む請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
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