JP7396392B2 - 表示基板、表示基板の製造方法、表示パネル及び表示装置 - Google Patents

表示基板、表示基板の製造方法、表示パネル及び表示装置 Download PDF

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Description

本出願は、2018年1月26日に中国特許庁に提出された中国特許出願201810
076879.6の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本出願に取り込まれる
本発明は、表示技術に関し、より詳しくは、表示基板、表示基板の製造方法、表示パネ
ル及び表示装置に関する。
情報技術の発展に伴って、有機発光ダイオード(OLED)は次世代ディスプレイとし
て高く期待されている。LCDディスプレイと比べて、OLEDディスプレイは、より速
いレスポンス、より高いコントラスト、より広い視野角及びより良好な低温耐性等の利点
を有する。しかしながら、有機電界発光素子等の有機発光材料及びカソード等の金属材料
は極めて耐水性に劣るため、OLEDデバイスの性能が湿気によって急速に劣化し得る。
そのため、水及び酸素がOLEDデバイスに浸透するのを阻止するためにパッケージング
技術を利用する必要がある。
従って、本開示の一例は、表示基板である。前記表示基板は、ベース基板と、前記ベー
ス基板の表示領域にある表示構造と、前記ベース基板の前記表示領域を囲む周辺領域にあ
る少なくとも一つの遮断構造と、前記基板上にあり、前記表示構造及び前記少なくとも一
つの遮断構造を覆う第1遮水層とを含んでいて良い。前記少なくとも一つの遮断構造は、
前記遮断構造の前記表示領域とは反対側で第1遮水層に生じたクラックが前記表示領域に
伝搬するのを阻止するように構成されて良い。前記遮断構造と前記ベース基板との界面の
境界における第1遮水層の厚さは、前記遮断構造の前記ベース基板から最も遠い表面を覆
う遮水層の厚さより小さくて良い。前記遮断構造の前記ベース基板から最も遠い端面の面
積は、前記遮断構造と前記ベース基板との界面の面積より大きくて良い。
前記遮断構造は前記ベース基板上の少なくとも一つの突起を含んでいても良く、前記突
起の前記ベース基板に平行な平面における断面積は、前記突起の突出方向に沿って徐々に
増加していても良い。前記突起の前記ベース基板に平行な平面における正投影は円形であ
っても良い。
一実施形態では、前記ベース基板の表示領域を囲む周辺領域に少なくとも一つの溝が設
けられていても良い。前記突起の前記少なくとも一つの溝に面する表面に、少なくとも一
つのサブ突起が設けられていても良い。前記少なくとも一つのサブ突起は、それぞれ前記
少なくとも一つの溝の内部にあっても良い。
一実施形態では、前記ベース基板の表示領域を囲む周辺領域に溝が設けられていても良
く、前記突起は前記溝内に配置されていても良く、前記突起の一部は前記溝の開口から突
出し、前記突起の前記基板の表面から最も遠い端面の面積は、前記溝の開口の面積以上で
あっても良い。
一実施形態では、前記溝の底面に少なくとも一つのサブ突起が設けられていても良く、
前記突起の前記溝の底面に面する面に、少なくとも一つのサブ溝が設けられていても良く
、前記少なくとも一つのサブ突起は、それぞれ前記少なくとも一つのサブ溝の内部に配置
されていても良い。
一実施形態では、前記ベース基板の表示領域を囲む周辺領域に溝が設けられていても良
く、前記溝に少なくとも一つの島状構造が配置されていても良く、前記少なくとも一つの
突起は、それぞれ前記少なくとも一つの島状構造に配置されていても良い。
一実施形態では、前記ベース基板の表示領域を囲む周辺領域に溝が設けられていても良
く、前記突起の前記溝に対向する表面に充填部が設けられていても良く、前記充填部は前
記溝の内部に充填されていても良い。
前記遮断構造は、前記表示構造が位置する前記ベース基板の表面から陥没した溝を含ん
でいて良く、前記溝の前記ベース基板に平行な平面における断面積は、前記溝の陥没方向
に沿って徐々に増加していても良い。前記ベース基板はキャリアボードを含んでいても良
く、前記溝は前記キャリアボードの内部に配置されていても良い。別の実施形態では、前
記ベース基板は、キャリアボードと、前記キャリアボードに配置された誘電体層とを含ん
でいても良く、前記溝は前記誘電体層の内部に配置されていても良い。
前記遮断構造は、前記ベース基板上の少なくとも一つの突起を含んでいても良く、前記
突起の前記ベース基板に平行な平面における断面積は、前記突起の突出方向に沿って、ま
ず増加してからその後減少しても良い。前記突起の前記ベース基板に垂直な平面における
正投影の形状は等脚台形であっても良い。前記溝の前記ベース基板に垂直な平面における
正投影の形状は等脚台形であっても良い。前記少なくとも一つの遮断構造は複数の遮断構
造を含んでいても良く、前記複数の前記遮断構造は、前記表示領域を少なくとも一周囲み
、且つ間隔をおいて配置されていても良い。
前記表示基板は、第2遮水層と、有機層とを更に含んでいても良い。前記第2遮水層は
、前記表示構造及び前記遮断構造を覆っていても良く、前記有機層は、前記第2遮水層の
前記表示領域における部分を覆っていても良く、前記第1遮水層は、前記有機層及び前記
第2遮水層を覆っていても良い。
前記表示基板は、前記ベース基板上の位置決め構造を更に含んでいても良く、前記位置
決め構造は、前記遮断構造の前記表示構造に隣接する側に位置し、且つ前記有機層の周り
の環状凸部を含んでいても良い。
本開示の別の例は、表示パネルである。前記表示パネルは、本開示の一実施形態に係る
表示基板を含んでいて良い。
本開示の別の例は、表示装置である。前記表示装置は、本開示の一実施形態に係る表示
パネルを含む。
本開示の別の例は、表示基板の製造方法である。前記方法は、ベース基板を提供するス
テップと、前記ベース基板の表示領域に表示構造を形成するステップと、前記ベース基板
の前記表示領域の周りの周辺領域に遮断構造を形成するステップと、前記表示構造及び前
記遮断構造を覆う第1遮水層を形成するステップとを含んでいて良い。前記遮断構造は、
前記遮水層を薄くしたり切断したりすることにより、前記遮断構造の前記表示領域とは反
対側で第1遮水層に生じたクラックが前記表示領域に伝搬するのを阻止するように構成さ
れていて良い。
本発明と見なされる主題は、本明細書の末尾にある請求項において特に明示され且つ明
確に請求される。本発明の前述の及びそれ以外の目的、特徴並びに利点は、添付図面と併
せて下記詳細な記述により明らかになる。図面は以下のとおりである。
本開示の実施形態に係る表示基板の断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の上面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の上面図である。
本開示の実施形態に係る隣接する2つの表示基板の上面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の別の上面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の別の断面図。
本開示の実施形態に係る表示基板の断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
本開示の実施形態に係る表示基板の部分横断面図である。
当業者が本開示の技術方案をより良く理解できるように、以下では、添付図面及び実施
形態を参照しながら本開示を更に詳細に説明する。本開示の説明全般にわたって、図1~
図12Bを参照する。図面を参照する際、全般にわたって示される同様の構造及び要素は
、同様の参照番号で示される。説明する実施形態は、本開示の実施形態の一部であり、全
ての実施形態ではない。本開示の実施形態に基づいて、当業者により創造的な努力なしに
得られる他の全ての実施形態は本開示の保護範囲に属する。
本開示の説明において、「第1」及び「第2」との用語は、例示のみを目的として使用
され、相対的な重要度又は示された技術特徴の数量に対する暗示的な言及を示すもの若し
くは暗示するものと解釈されるべきではない。従って、「第1」及び「第2」との用語に
よって定義される特徴は、一つ又は複数の特徴を明示的に又は暗示的に含み得る。本開示
の説明において、特に別段の定義がない限り、「複数」は2つ又はそれ以上を意味する。
本明細書の説明において、「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「例示的実施形態
」、「実施例」、「特定の実施例」、「幾つかの実施例」等の用語への言及は、本開示の
少なくとも一つの実施形態又は実施例に含まれる実施形態又は実施例に関連して説明され
た特定の特徴及び構造、材料又は特性を指すことを意図する。用語の概略的な表現は、必
ずしも同一の実施形態又は例を指すものではない。さらに、説明された特定の特徴、構造
、材料又は特性は、任意の適切な態様により、任意の一つ又は複数の実施形態又は実施例
に含まれていて良い。
従来の表示基板においては、一般的に、遮水層を用いて基板全体を覆い、基板上の部材
が水や酸素の影響を受けるのを阻止している。しかし、この手法では、以下の問題も発生
する。
表示基板を製造する工程では、通常、一つのベース基板に複数の表示基板が配置される
。そのため、レーザー光を利用してベース基板を切断し、最終的に個片化した表示基板を
形成する必要がある。但し、レーザー光を利用して切断する過程において、遮水層のエッ
ジの付近でよくクラックが生じ、当該クラックは、表示領域に伝搬して、結果的にパッケ
ージングが不良となることがある。このため、レーザー光の切断線は遮水層の境界から離
れて位置しなければならず、結果的に表示基板が広縁となってしまう
図1及び図2は、本開示の一実施形態に係る表示基板を示している。図1及び図2に示
すように、本開示の第1実施形態により提供される表示基板は、ベース基板1と、ベース
基板1の表示領域Bに配置された表示構造20と、基板1に配置された第1遮水層10と
を含む。表示構造20は、薄膜トランジスタ2と、平坦化層3と、アノード6と、OLE
D有機発光層5と、画素定義層4と、カソード7とを含み、これらはベース基板1から遠
ざかる方向に沿って順に配置されている。ベース基板1には有機層9が更に設けられ、上
記の表示構造を覆っている。一実施形態では、ベース基板1はキャリアボードを含み、前
記キャリアボードは硬質キャリアボード又は柔性キャリアボードであって良い。
一実施形態では、前記表示基板は、ベース基板1に配置され且つ表示領域Bの周りの周
辺領域Cに位置する遮断構造を更に含む。第1遮水層10は、前記表示構造及び前記遮断
構造を覆う。前記遮断構造は、レーザーカッター12が発するレーザー光により前記表示
基板を切断する過程において、前記遮断構造の前記表示領域Bとは反対側で第1遮水層1
0に生じたクラックが表示領域Bまで広がるのを阻止するために用いられる。従って、表
示基板の縁の幅を小さくして狭額縁化設計を図ることができる。
一実施形態では、前記遮断構造は、ベース基板1に配置された突起11を含む。突起1
1は、露光プロセスにより所望のパターンを形成するのに役立つような、樹脂接着剤等の
感光材料で形成されるのが好ましい。突起11は、前記表示構造が位置するベース基板1
の表面に直接設けられている。突起11のベース基板1に平行な平面における断面積は、
突起11の突出方向、即ち、図1において矢印が示す方向Iに沿って、徐々に増加する。
突起11の側面とベース基板1の表面の間に鋭角αが形成される。従って、突起11を製
造する過程において、位置Aにおいて第1遮水層10を薄くしたり切断したりでき、これ
によりクラックの伝搬を阻止する。即ち、前記遮断構造と前記ベース基板との界面の境界
での第1遮水層の厚さは、前記遮断構造の前記ベース基板から最も遠い表面を覆う遮水層
の厚さより小さい。図1に示すように、前記遮断構造と前記ベース基板との界面の境界は
位置Aで示されている。
なお、全ての図面において、第1遮水層の厚さは実際の厚さを表すものではなく、単に
例示的な説明に過ぎない。その具体的な厚さは、工程条件、パラメータ等によって異なる
。図面は前記遮水層の領域Aにおける厚さが、前記遮断構造の前記ベース基板に平行な表
面上における前記遮水層の厚さより著しく小さいことを示しているに過ぎない。
所謂「薄く」とは、第1遮水層10を製作する工程において、第1遮水層10の位置A
での厚さが他の位置での厚さより小さいことを意味する。所謂「切断」とは、第1遮水層
10を製造する工程において、第1遮水層10が位置Aで完全に切断されることを意味す
る。即ち、第1遮水層10の突起11における部分とベース基板1における部分とが、位
置Aで完全に分断されている。
一実施形態では、突起11のベース基板1に垂直な平面における正投影の形状は等脚台
形であり、作製が容易であるという利点を有する。一実施形態では、図1に示すように、
突起11の側面とベース基板1の表面との間に形成される鋭角αは、20°~60°の範
囲にある。前記等脚台形の高さは、2μm~6μmの範囲にある。その中で、6μmは、
現在の工程で達成できる最大の高さである。等脚台形状の突起11は、等脚台形状の突起
11を容易に形成可能な、ネガ型フォトレジストで作られることが好ましい。
一実施形態では、図2に示すように、複数の突起11は、表示領域Bを囲み且つ間隔を
おいて配置されている。突起11のベース基板1に平行な平面における正投影は円形であ
る。もちろん、本開示はこれに限られない。実用的には、複数の突起11は、表示領域B
を2回、3回、4回又は4回以上囲んでいても良い。一実施形態では、図2Bに示すよう
に、複数の突起11は、表示領域Bを2回囲んでいる。複数の突起11は互いに独立して
いる。従って、複数の突起11は、ベース基板1が曲げられる際に、応力を緩和するよう
に作用することができる。
一実施形態では、図3に示すように、前記表示基板を製造する工程において、通常、一
つのベース基板に複数の表示基板が配置される。そのため、レーザーカッター12を利用
してレーザー光を発してベース基板1を切断することにより、独立した表示基板を形成す
る必要がある。レーザーカッター12が発するレーザー光が隣接する2つの表示基板の間
の切断線Fに沿って通過する際、第1遮水層10のエッジでクラックGが生じ得る。当該
クラックは前記遮水層に沿って前記表示領域に伝搬する可能性があり、これにより表示パ
ネルの不良が発生する。この問題を解決するために、周辺領域Cに一周の突起11を設け
ることにより、第1遮水層10を薄くしたり切断したりでき、これによりクラックGが表
示領域Bへ広がるのを防止できる。更に、突起11のベース基板1に平行な平面における
正投影の形状は円形であり且つ当該円は閉じているため、クラックの突起11への伝搬を
より阻止しやすい。一実施形態では、円形の正投影の直径は、6μm~50μmの範囲に
ある。その中で、50μmは、現在の工程で達成できる最大の直径である。隣接する2つ
の突起11の中心の間の距離は、2.5μm~100μmの範囲にあることがより好まし
い。
一実施形態では、突起11のベース基板1に平行な平面における正投影の形状は、楕円
形又は長円形等縦横比が1より大きい形状であっても良い。この形状を採用した各突起1
1の長軸は、前記表示基板の前記突起と対向する辺と平行である。これにより、各突起1
1の有効的なバリア長を長くすることができ、各突起11による遮断効果が向上する。例
えば、図4に示すように、突起11’のベース基板1に平行な平面における正投影は、長
円形である。突起11'の各々は、前記表示基板の側縁のうちの一つと対向し、突起11'
の長軸方向と前記表示基板の対向する側縁とは互いに平行である。一実施形態では、前記
突起は、優れた遮断効果を生み出す閉円構造である。
一実施形態では、図5に示すように、ベース基板1において、有機層9の周りに有機層
9の分布領域を定義するための位置決め構造13が設けられている。具体的には、位置決
め構造13は、前記表示構造が位置するベース基板1の表面に対して突出した環状突起を
含む。一実施形態では、前記位置決め構造は一つの環状突起を含む。別の実施形態では、
前記位置決め構造は複数の環状突起を含み、前記複数の環状突起は互いに離間している。
第1遮水層10は前記環状突起を覆っている。有機層9は、インクジェット印刷により形
成されるため、印刷中に一定の流動性を有する。そのため、位置決め構造13により有機
層9の流動範囲を容易に規定することができる。
一実施形態では、突起11のベース基板1に平行な平面における断面積は、突起11の
突出方向に沿って徐々に増加する。例えば、突起11のベース基板1に垂直な平面におけ
る正投影の形状は等脚台形である。但し、本開示はこれに限られない。
一実施形態では、図6に示すように、ベース基板1に突起17が設けられており、突起
17のベース基板1に平行な平面における断面積は、突起17の突出方向(即ち、図6に
おいて矢印が示す方向I)に沿ってまず増加してからその後減少する。例えば、突起11
のベース基板1に垂直な平面における正投影の形状は円弧形状である。弧状突起11の弧
状表面と前記表示構造が位置するベース基板1の表面の間に鋭角bが形成される。当該鋭
角bは上記の鋭角αより小さいため、位置Eにおいて第1遮水層10を切断するのにより
有利である。もちろん、実用的には、前記突起のベース基板1に垂直な平面における正投
影の形状は、前記第1遮水層を薄くしたり切断したりできるのであれば、他のいかなる形
状であっても良い。
本開示の第2実施形態によって提供される表示基板は、図7に示すように、遮水層の層
が追加された点を除けば、上記の第1実施形態によって提供される表示基板と実質的に同
一である。以下では、これら二つの実施形態の違いを主に説明する。
一実施形態では、前記表示基板は、前記表示構造及び前記遮断構造を覆う第2遮水層1
4を更に含む。有機層9は、第2遮水層14の表示領域Cにおける部分を覆っている。第
1遮水層10は、有機層9及び第2遮水層14を覆って、有機層9における微量の水蒸気
を直接遮断する。有機層9は表示構造の凹凸部を充填でき、最終的に平坦面を形成し、且
つ前記第1遮水層は有機層9上に配置されているため、前記第1遮水層の成膜品質がより
良好になり、前記第1遮水層の耐水性が向上する。一実施形態では、第2遮水層14は位
置決め構造13を覆っている。
なお、全ての図面における第1遮水層の厚さ及び第2遮水層の厚さは、実際の厚さを表
すものではなく、単に例示的な説明に過ぎない。その具体的な厚さは,工程条件、パラメ
ータ等によって異なる。
本開示の第3実施形態によって提供される表示基板は、図8に示すように、遮断構造が
異なっている点を除けば、上記の第1実施形態によって提供される表示基板と実質的に同
一である。以下では、これら二つの実施形態の違いを主に説明する。
一実施形態では、遮断構造は、表示構造が位置するベース基板1の表面からベース基板
1の内部に向かって陥没した溝15を含む。更に、溝15のベース基板1に平行な平面に
おける断面積は、凹部15の陥没方向(即ち、図8において矢印が示す方向II)に沿っ
て徐々に増加する。これにより、溝15の側面と前記表示構造が位置するベース基板1の
表面の間に鋭角が形成される。従って、第1遮水層10を製造する工程において、位置D
において第1遮水層10を薄くしたり切断したりでき、これによりクラックの伝搬を回避
する。第1実施形態の突起11と同様に、溝15のベース基板1に垂直な平面における正
投影の形状は、等脚台形、弧状等のように、遮水層10を薄くしたり切断したりできる形
状であって良い。第1実施形態の突起11と同様に、複数の溝15があっても良い。複数
の溝15は、表示領域Bを少なくとも一周囲み、且つ離間している。
図9に示すように、本開示の第4実施形態によって提供される表示基板は、上記の第1
実施形態に基づいた改良である。本実施形態では、ベース基板1は、キャリアボード1a
と、キャリアボード1aに設けられた誘電体層1bとを含む。その中で、キャリアボード
1aは、硬質キャリア又は柔性キャリアであって良い。誘電体層1bは、酸化ケイ素、窒
化ケイ素等のような有機材料で作られていて良い。
本実施形態では、突起11が誘電体層1bに配置され、誘電体層1bの内部に向かって
陥没した少なくとも一つの溝が、表示構造が位置する誘電体層1bの表面に配置されてい
る。例えば、図9には3つの溝が示されており、突起11の前記溝に面する表面にはサブ
突起11aが設けられている。即ち、サブ突起11aは前記溝に一対一に対応するように
設けられており、サブ突起11aは前記溝とマッチングする。マッチングするとは、サブ
突起11aが前記溝に部分的に充填されるか又は完全に充填されることを意味する。
サブ突起11aを前記溝とマッチングさせることで、突起11と誘電体層1bの間の接
触面積を増やすことができ、これにより両者の密着性を向上させ、異常脱離のリスクをな
くし、従って構造安定性を向上させることができる。
一実施形態では、上記の溝は誘電体層1bの厚さを貫通するが、本開示はそれに限られ
ない。上記の溝の深さは誘電体層1bの厚さより小さくても良い。
一実施形態では、ベース基板1は、キャリアボード1aと、キャリアボード1aに設け
られた誘電体層1bとを含む。但し、キャリアボード1aのみが設けられていても良く、
上記の溝はキャリアボード1aに設けられていても良い。
図10Aに示すように、本開示の第5実施形態によって提供される表示基板は、遮断構
造が異なっている点を除けば、上記の第1実施形態によって提供される表示基板と実質的
に同一である。以下では、これら二つの実施形態の違いを主に説明する。
一実施形態では、ベース基板1は、キャリアボード1aと、キャリアボード1aに設け
られた誘電体層1bとを含む。誘電体層1bの表示構造側の表面には、誘電体層1bの内
部に向かって陥没した溝18が設けられている。遮断構造は、溝18に配置された突起1
1を含み、突起11の一部は溝18の開口から突出し、即ち、突起11の高さは溝18の
深さより高い。突起11の誘電体層1bの平面に平行で且つ誘電体層1bの平面から遠い
端面の寸法Hは、溝18の開口の寸法より大きいか又はそれに等しい。このように、突起
11は、溝18を遮蔽する役割を果たすことができる。第1遮水層10を形成する工程に
おいて、突起11の遮蔽により、上部から底部へ蒸着される材料の一部が溝18に進入で
きないため、突起11の傾斜角の位置において第1遮水層10を薄くしたり切断したりす
ることがより容易になる。
一実施形態では、図10Bに示すように、上記の第5実施形態によって提供される表示
基板に基づいて、溝18の底面に少なくとも一つのサブ突起19が設けられている。例え
ば、図10Bは、3つのサブ突起19を示している。また、突起11の溝18の底面と対
向する表面にサブ溝が設けられており、サブ突起19は前記サブ溝に一対一に対応するよ
うに位置し、前記サブ溝とサブ突起19とは相互にマッチングする。マッチングするとは
、サブ突起19が前記サブ溝に部分的に充填されるか又は完全に充填されることを意味す
る。
前記サブ溝をサブ突起19とマッチングさせることで、突起11と誘電体層1bの間の
接触面積を増やすことができ、これにより両者の密着性を向上させ、異常脱離のリスクを
なくし、従って構造安定性を向上させることができる。
図11に示すように、本開示の第6実施形態によって提供される表示基板は、遮断構造
が異なっている点を除けば、上記の第1実施形態によって提供される表示基板と実質的に
同一である。以下では、これら二つの実施形態の違いを主に説明する。
一実施形態では、ベース基板1は、キャリアボード1aと、キャリアボード1aに設け
られた誘電体層1bとを含む。誘電体層1bの表示構造が位置する表面には、誘電体層1
bの内部に向かって陥没した溝18が設けられている。溝18には少なくとも一つの島状
構造20が設けられている。遮断構造は突起11を含み、突起11の数は島状構造20の
数に対応し、突起11は島状構造20に一対一に対応するように配置されている。突起1
1を島状構造20に設置することによって、島状構造20と突起11とにより形成される
隆起の高さが高くなる。従って、第1遮水層10を製造する工程において、第1遮水層1
0の蒸着材料の「這い上がり」の難度が大きくなる。その結果、蒸着材料が島状構造20
と突起11とにより形成される側部及び底部に蒸着されるのをある程度防止できる。この
結果、第1遮水層10を薄くしたり切断したりすることがより容易になる。
図12Aに示すように、本開示の第7実施形態によって提供される表示基板は、遮断構
造が異なっている点を除けば、上記の第1実施形態によって提供される表示基板と実質的
に同一である。以下では、これら二つの実施形態の違いを主に説明する。
一実施形態では、ベース基板1は、キャリアボード1aと、キャリアボード1aに設け
られた誘電体層1bとを含む。誘電体層1bの表示構造側の表面には、誘電体層1bの内
部に向かって陥没した溝18が設けられている。遮断構造は突起11と、突起11の溝に
面する表面に設けられた充填部111とを含み、充填部111は前記溝に充填されている
突起11の側面と前記表示構造が位置する誘電体層1bの表面との間に鋭角が形成され
ている。従って、第1遮水層10を製造する工程において、第1遮水層10を薄くしたり
切断したりできるため、クラックの伝搬を回避できる。充填部111により、突起11と
誘電体層1bの間の接触面積を増やすことができ、これにより両者の密着性を向上させ、
異常脱離のリスクをなくし、構造安定性を向上させることができる。
一実施形態では、図12Bに示すように、上記の第7実施形態で提供される表示基板に
基づいて、複数の突起11がある。複数の突起11は、表示領域Bを3回囲み、且つ離間
している。もちろん、実用的には、複数の突起11は、表示領域Bを1回、2回、4回又
は4回以上囲んでいても良い。
一実施形態では、本開示によって提供する表示基板は、ベース基板に遮断構造が設けら
れており、前記遮断構造は表示領域の周りの周辺領域に位置し、第1遮水層は表示構造及
び前記遮断構造を覆う。前記遮断構造は、前記第1遮水層を薄くしたり切断したりするこ
とで、前記遮断構造の前記表示領域とは反対側で第1遮水層に生じたクラックが前記表示
領域に伝搬するのを阻止するために用いられる。従って、前記表示基板の縁の幅を小さく
することができ、これにより狭額縁化設計を実現できる。
本開示の別の実施形態は、表示パネルである。前記表示パネルは、本開示の一実施形態
に係る表示基板を含む。
本開示により提供される表示パネルによれば、本開示の一実施形態に係る上記の表示基
板を利用することで、縁の幅を小さくすることができ、これにより狭額縁化設計を図るこ
とができる。
本開示の別の実施形態は、表示装置である。前記表示装置は、本開示の一実施形態に係
る表示パネルを含む。
本開示により提供される表示装置によれば、本開示の一実施形態に係る上記の表示パネ
ルを利用することで、縁の幅を小さくすることができ、これにより狭額縁化設計を図るこ
とができる。
本開示の別の実施形態は、表示基板の製造方法である。前記方法は、ベース基板を提供
するステップと、前記ベース基板の表示領域に表示構造を形成するステップと、前記表示
領域の周りの前記ベース基板の周辺領域に遮断構造を形成するステップと、前記表示構造
及び前記遮断構造を覆う第1遮水層を形成するステップとを含む。前記遮断構造は、前記
第1遮水層を薄くしたり切断したりすることにより、前記遮断構造の前記表示領域とは反
対側で第1遮水層に生じたクラックが前記表示領域に伝搬するのを阻止するために用いら
れる。
本開示の一実施形態に係る表示基板の製造方法において、前記遮断構造は、前記第1遮
水層を薄くしたり切断したりすることにより、前記遮断構造の前記表示領域とは反対側で
第1遮水層に生じたクラックが前記表示領域に伝搬するのを阻止するために用いられる。
従って、前記表示基板の縁の幅を小さくすることができ、これにより狭額縁化設計を実現
できる。
以上、本開示の様々な実施形態の記述は、説明目的で提示されているが、網羅的である
こと又は開示された実施形態に限定されることを意図したものではない。当業者にとって
は、記述された実施形態の範囲及び精神から逸脱することなく、多様な変更及び変形は明
らかであろう。本文で使用された用語は、実施形態の原理、又は市場で見られる技術の実
用やその技術的改善を最適に説明するため、または、本分野の他の当業者が本文に開示さ
れる実施形態を理解できるようにするために選ばれたものである。

Claims (7)

  1. 表示基板であって、
    ベース基板と、
    前記ベース基板の表示領域にある表示構造と、
    前記ベース基板の前記表示領域を囲む非表示領域にある少なくとも一つの遮断構造と、
    前記基板上にあり、前記表示構造及び前記少なくとも一つの遮断構造を覆う第1遮水層とを含み、
    前記遮断構造と前記ベース基板との界面の境界における第1遮水層の厚さは、前記遮断構造の前記ベース基板から最も遠い表面を覆う遮水層の厚さより小さく、
    前記遮断構造は、前記ベース基板上の少なくとも1つの突起を含み、前記少なくとも1つの突起は、2μm~6μmの範囲にある高さを有し、
    前記少なくとも1つの突起の側面と前記ベース基板の表面との間に形成される鋭角αは、20°~60°の範囲にあり、
    前記遮断構造は、前記ベース基板上の少なくとも2つの突起を含む場合、前記少なくとも2つの突起のうち、任意の隣接する2つの突起の中心の間の距離は、2.5μm~100μmの範囲にあ
    前記遮断構造は、前記表示構造が位置する前記ベース基板の表面から前記ベース基板の内側へと陥没した溝を含
    前記溝の側面と前記ベース基板の表面の間に鋭角が形成され、前記溝の側面と前記ベース基板の表面とが接続した所では、前記第1遮水層が切断されている、表示基板。
  2. 前記ベース基板は、キャリアボードと、前記キャリアボード上に配置された誘電体層とを含む、請求項に記載の表示基板。
  3. 前記キャリアボードは、柔性キャリアボードであり、前記誘電体層は、無機材料を含む、請求項に記載の表示基板。
  4. 前記無機材料は、酸化ケイ素、又は窒化ケイ素の少なくとも1つを含む、請求項に記載の表示基板。
  5. 前記溝の深さは前記ベース基板の厚さよりも小さい、請求項に記載の表示基板。
  6. 前記第1遮水層によって覆われる有機層と、
    前記有機層を囲む位置決め構造であって、前記有機層の分布領域を定義するように構成される位置決め構造と、を更に含み、
    前記位置決め構造は、前記ベース基板の前記表示構造に隣接する側に位置し、かつ前記ベース基板の表面から突出する1つ又は複数の環状凸部を含む、請求項1に記載の表示基板。
  7. 前記第1遮水層は、前記1つ又は複数の環状凸部を覆う、請求項に記載の表示基板。
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