JP7394229B2 - レンズ駆動装置及びカメラモジュール - Google Patents

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Description

本開示は、例えばカメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置に関する。
従来、レンズホルダ(レンズ保持部材)とレンズ保持部材の外周に配置されるコイルとを含むレンズホルダ駆動装置(レンズ駆動装置)が知られている(特許文献1参照。)。この装置では、レンズ保持部材は、その上下に配置された一対の板ばねによって、レンズの光軸に平行な方向(以下、「光軸方向」とする。)に移動可能に保持されている。
また、この装置では、外部からの振動又は衝撃等によりレンズ保持部材が不要に振動してしまうという問題を解決するために、下側の板ばねのUターン形状部分のうちの互いに対向する部分にまたがるように弾性接着剤(制振材)が設けられている。
特開2016-004108号公報
しかしながら、上述のように設けられた制振材は、板ばねから脱落してしまうおそれがある。
そこで、レンズ保持部材の振動を抑制するための制振材の脱落を防止できるレンズ駆動装置を提供することが望ましい。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、固定側部材と、レンズ体を保持可能な筒状部を有するレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を備えるレンズ駆動装置において、前記固定側部材は、筐体を含み、前記レンズ保持部材は、前記筐体内に配置され、前記筐体は、外周壁部及び天井部が設けられた金属製のカバー部材を備え、前記天井部には、前記筒状部の内周面を露出させる開口が形成されており、前記開口は、前記筒状部の内周面に沿った円弧状部分と、前記円弧状部分から径方向外側に向かって切り欠かれた切欠き部とを有し、前記レンズ保持部材は、上方が開放された収容部を有し、前記カバー部材は、先端部が前記収容部に挿入される突出部を有し、前記収容部には、制振材が収容されており、前記突出部の前記先端部は、前記収容部に設けられた前記制振材と接触しており、前記突出部は、前記切欠き部の内縁部において前記天井部から下方へ折り曲げられた折り曲げ片で形成されている。
上述のレンズ駆動装置は、制振材の脱落を防止できる。
レンズ駆動装置の分解斜視図である。 レンズ駆動装置の上方斜視図である。 レンズ駆動装置の正面図である。 レンズ駆動装置の上面図である。 レンズ駆動装置の底面図である。 スペーサ及びヨークが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図である。 スペーサ及びヨークが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の正面図である。 コイルが巻かれていないレンズ保持部材の上方斜視図である。 コイルが巻かれたレンズ保持部材の上方斜視図である。 コイルが巻かれていないレンズ保持部材の下方斜視図である。 コイルが巻かれたレンズ保持部材の下方斜視図である。 コイルが巻かれていないレンズ保持部材の上面図である。 コイルが巻かれたレンズ保持部材の上面図である。 コイルが巻かれていないレンズ保持部材の右側面図である。 コイルが巻かれたレンズ保持部材の右側面図である。 コイルが巻かれていないレンズ保持部材の左側面図である。 コイルが巻かれたレンズ保持部材の左側面図である。 レンズ保持部材の一部の拡大図である。 レンズ保持部材の一部の拡大図である。 一部の部材が取り外された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。 一部の部材が取り外された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。 上側板ばねの上面図である。 下側板ばねの底面図である。 レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続構造を説明する図である。 レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続構造を説明する図である。 端子部材を含まないベース部材の上方斜視図である。 ベース部材に埋設される端子部材の上方斜視図である。 端子部材を含むベース部材の上方斜視図である。 下側板ばねが組み付けられた状態にあるベース部材の上方斜視図である。 第1制振材が第1収容部内に収容(塗布)されていないときの第1折り曲げ片の斜視図である。 第1制振材が第1収容部内に収容(塗布)されているときの第1折り曲げ片の斜視図である。 図14Bに示す一点鎖線を含む鉛直平面におけるレンズ駆動装置の断面図である。 上側板ばねが取り付けられたレンズ保持部材の全体の上面図である。 図15Aに示す破線で囲まれた範囲の拡大図である。 図7Aに示す破線で囲まれた範囲の拡大図である。 図3Aに示す破線で囲まれた範囲の拡大図である。 レンズ駆動装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。図1は、レンズ駆動装置101の分解斜視図である。図2Aは、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2Bは、Y2側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。図3Aは、レンズ駆動装置101の上面図であり、図3Bは、レンズ駆動装置101の底面図である。図4Aは、スペーサ1及びカバー部材4が取り外された状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2Aに対応する。図4Bは、スペーサ1及びカバー部材4が取り外された状態のレンズ駆動装置101の正面図である。
なお、X1は、三次元直交座標系を構成するX軸の一方向を表し、X2は、X軸の他方向を表す。また、Y1は、三次元直交座標系を構成するY軸の一方向を表し、Y2は、Y軸の他方向を表す。同様に、Z1は、三次元直交座標系を構成するZ軸の一方向を表し、Z2は、Z軸の他方向を表す。本実施形態では、光軸JDはZ軸に平行に延びる。そして、レンズ駆動装置101のY1側は、レンズ駆動装置101の後側(背面側)に相当し、レンズ駆動装置101のY2側は、レンズ駆動装置101の前側(正面側)に相当する。また、レンズ駆動装置101のX1側は、レンズ駆動装置101の右側に相当し、レンズ駆動装置101のX2側は、レンズ駆動装置101の左側に相当する。他の図においても同様である。
レンズ駆動装置101は、図1に示すように、レンズ体(図示せず。)を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って移動させることができる駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸方向に移動可能に支持する板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材RGと、外部との電気的な接続をもたらす端子部材7とを含む。レンズ体は、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルである。光軸方向は、レンズ体に関する光軸JDの方向、及び、光軸JDに平行な方向を含む。
駆動機構MKは、図1に示すように、八角環状に巻かれたコイル3と、矩形筒状の外周壁部4Aを備える外側ケースを兼ねたカバー部材4と、磁石5とを含む。磁石5は、コイル3の二辺と対向して配置された第1磁石5A及び第2磁石5Bを含む。
固定側部材RGは、スペーサ1と、カバー部材4と、端子部材7が埋め込まれたベース部材18とを含む。
板ばね6は、レンズ保持部材2とカバー部材4との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。下側板ばね26は、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bを含む。
レンズ駆動装置101は、略直方体形状の外形を有し、撮像素子(図示せず。)を実装した基板(図示せず。)の上に取り付けられる。基板と、レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体と、レンズ体に対向するように基板に実装された撮像素子とはカメラモジュールを構成する。コイル3は、下側板ばね26、端子部材7、及び基板を介して電源に接続される。コイル3に電流が流れると、駆動機構MKは、光軸方向に沿った電磁力を発生させる。
レンズ駆動装置101は、この電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)で、光軸方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることで自動焦点調節機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
次に、レンズ保持部材2及び駆動機構MKについて説明する。図5Aは、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、図5Bは、図5Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示すレンズ保持部材2の上方斜視図である。図6Aは、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図6Bは、図6Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示すレンズ保持部材2の下方斜視図である。図7Aは、レンズ保持部材2の上面図であり、図7Bは、図7Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示すレンズ保持部材2の上面図である。図8Aは、X1側から見たレンズ保持部材2の右側面図であり、図8Bは、図8Aに示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示すレンズ保持部材2の右側面図である。図8Cは、X2側から見たレンズ保持部材2の左側面図であり、図8Dは、図8Cに示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示すレンズ保持部材2の左側面図である。図9Aは、図6Bに示す範囲R1内の部分の拡大図であり、図9Bは、図6Bに示す範囲R2内の部分をX2側から見たときの拡大図である。図10Aは、端子部材7及びベース部材18が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図であり、図10Bは、更に第1下側板ばね26A、第2下側板ばね26B、及びレンズ保持部材2が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図である。
本実施形態では、レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで作製されている。具体的には、レンズ保持部材2は、図5Aに示すように、光軸方向に沿って延びるように形成された筒状部12と、光軸方向における撮像素子側(Z2側)に形成されたフランジ部(鍔状部)52とを含む。本実施形態では、筒状部12は、上側の約半分が略円筒状に形成されている。
筒状部12には、レンズ体が装着されるように、内周面にねじ溝が形成されている。また、筒状部12には、被写体側の端面に、窪み12dhを有した台座部12dが4箇所に設けられている。そして、台座部12dには、図4Aに示すように、上側板ばね16の内側部分16iが載置される。
筒状部12の外周面には、図5Aに示すように、コイル3を内側から支持する外壁部としてのコイル支持部12jが設けられている。本実施形態では、コイル支持部12jは、上面視で八角環状のコイル3を支持できるよう、上面視で八角形状の外形を有する。コイル支持部12jの被写体側には、光軸方向においてフランジ部52と対向するように径方向外側に突出した庇部12hが4箇所に形成されている。そして、図5Bに示すように、コイル3は、コイル支持部12jに支持され且つ光軸方向において庇部12hとフランジ部52との間に挟まれるようにしてレンズ保持部材2の外周面に八角環状に装着されている。
フランジ部52は、筒状部12の撮像素子側(Z2側)の端部から径方向外側に突出している。フランジ部52の被写体側にはコイル3が配置されている。フランジ部52には、図6Bに示すように、光軸JDを挟んで切欠部52kが二つ形成されている。そして、切欠部52kにはコイル3を構成する導電性の線材の一部である延在部33が通されている。具体的には、切欠部52kの一方にはコイル3の巻き終わり側の線材の一部である延在部33Aが通され、切欠部52kの他方にはコイル3の巻き始め側の線材の一部である延在部33Bが通されている。切欠部52kを形成するフランジ部52の縁部は、丸くなる(角張らない)ように構成されている。縁部と接するコイル3を構成する線材の断線を防止するためである。
フランジ部52は、図6Aに示すように、撮像素子側(Z2側)の面から下方(Z2方向)に突出する丸形凸状の四つの突設部2tと、同じく下方(Z2方向)に突出する角形凸状の二つの突出部72と、を含む。
突出部72は、図6Bに示すように、コイル3(巻回部13)の巻き終わり側に対応する突出部72Aと、コイル3の巻き始め側に対応する突出部72Bとを含む。すなわち、コイル3を構成する線材の両端は、二つの突出部72に巻き付けられて保持される。
突設部2tは、図6A及び図10Aに示すように、第1下側板ばね26Aに形成された二つの貫通孔26r(図11B参照。)に対応する二つの突設部2tと、第2下側板ばね26Bに形成された二つの貫通孔26r(図11B参照。)に対応する二つの突設部2tとを含む。そして、突設部2tには、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの第1支持部(可動側支持部)としての内側部分26iが装着され且つ固定される。第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iの固定は、内側部分26iに形成された貫通孔26rに挿通された突設部2tを熱かしめすることによって実現される。図6A及び図6Bでは、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。突設部2tを図示する他の図においても同様である。
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構MKについて説明する。駆動機構MKは、図10Bに示すように、コイル3、カバー部材4、及び磁石5を含む。磁石5は、カバー部材4の四つの側面のうちの二つと対向するように配置された第1磁石5A及び第2磁石5Bを含む。そして、駆動機構MKは、コイル3に流れる電流と磁石5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って上下に移動させる。
コイル3は、図6Bに示すように、レンズ保持部材2の外周に導電性(金属製)の線材(導線)を巻回することによって形成されている。具体的には、コイル3は、八角環状に巻かれて形成されたコイル本体部としての巻回部13と、巻回部13から延びて突出部72に巻き付けられる延在部33とを含む。図6Bは、明瞭化のため、巻回部13に関しては、絶縁部材で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。すなわち、巻回部13は、簡略化されて図示されている。巻回部13を図示する他の図においても同様である。
延在部33は、コイル3の巻き終わり側で巻回部13の外周側に位置する巻回部13の端部(巻き終わり部分)に繋がっている延在部33Aと、コイル3の巻き始め側で巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部(巻き始め部分)に繋がっている延在部33Bとを含む。
具体的には、延在部33Bは、図9Bに示すように、突出部72Bに巻き付けられる巻き付け部33mと、レンズ保持部材2の底面(Z2側の面)と対向して延びる対向部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。
本実施形態では、延在部33Bは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2のコイル支持部12j(図5A参照。)に巻き付けられる前に、レンズ保持部材2の突出部72Bに巻き付けられる。図9Bに示す例では、コイル3を構成する線材の一部が突出部72Bに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが突出部72Bに形成され、延在部33Bの一部が突出部72Bに保持される。但し、延在部33Bは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2のコイル支持部12jに巻き付けられた後で、突出部72Bに巻き付けられてもよい。
典型的には、延在部33Bの一部が突出部72Bに巻き付けられた後で、コイル3を構成する線材の残りの部分は、レンズ保持部材2のコイル支持部12jに巻き付けられる。その際には、図9Bに示すように、巻き付け部33mから延びる延在部33Bの一部は、フランジ部52の下側から切欠部52kを通ってフランジ部52の上側に延びる。このとき、レンズ保持部材2の底面と対向する部分が延在部33Bの対向部33cを構成し、切欠部52kを通る部分が延在部33Bの挿通部33kを構成する。
レンズ保持部材2のコイル支持部12jに巻き付けられたコイル3の巻回部13は、図5Bに示すように、レンズ保持部材2の周囲を囲む位置に配置されている。また、巻回部13は、コイル支持部12jにより内側から支持された状態で、庇部12hとフランジ部52とに挟まれるようにして、フランジ部52の被写体側に固定されている。また、巻回部13の内周面がコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、巻回部13は、コイル3の中心軸とレンズ保持部材2の中心軸とが一致した状態で、レンズ保持部材2に保持される。したがって、レンズ保持部材2に保持されたレンズ体の光軸JDは、レンズ保持部材2及びコイル3のそれぞれの中心軸と容易に一致するように構成されている。
レンズ保持部材2の外周への線材の巻き付けが終了すると、巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる延在部33Aは、図9Aに示すように、フランジ部52の被写体側から切欠部52kを介してフランジ部52の撮像素子側に引き出される。具体的には、挿通部33kが切欠部52kを通過し、対向部33cがレンズ保持部材2の底面と対向して延び、巻き付け部33mがレンズ保持部材2の突出部72Aに巻き付けられる。図9Aに示す例では、延在部33Aは、突出部72Aに3ターン巻き付けられている。
次に、駆動機構MKを構成するカバー部材4について説明する。本実施形態では、カバー部材4は、鉄等の軟磁性体材料で形成された板材に抜き加工及び絞り加工等を施して作製され、ヨークとしての機能を果たす。具体的には、カバー部材4は、図1に示すように、収納部4sを定める箱状の外形を有する。そして、カバー部材4は、矩形筒状の外周壁部4Aと、外周壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた平板状且つ矩形環状の天井部4Bとを有する。このように構成されたカバー部材4は、図10Bに示すように、コイル3及び磁石5を収納部4s内に収容し、且つ、図2A及び図2Bに示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18と共に筐体HSを構成する。但し、カバー部材4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性体で形成されていてもよい。
次に、駆動機構MKを構成する磁石5について説明する。磁石5は、図1に示すように略直方体形状を有する。そして、磁石5は、図10Bに示すように、コイル3の外側に位置するとともに、カバー部材4を構成する矩形筒状の外周壁部4Aの四つの側面のうちの互いに対向する二つに沿うように配置されている。具体的には、図10A及び図10Bに示すように、第1磁石5Aは、突出部72Aと対向する側面に沿うように配置され、第2磁石5Bは、突出部72Bと対向する側面に沿うように配置されている。そして、第1磁石5A及び第2磁石5Bのそれぞれは、接着剤によってカバー部材4に固定され、例えば、内側がN極、外側がS極となるように配置されている。但し、第1磁石5A及び第2磁石5Bのそれぞれは、内側がS極、外側がN極となるように配置されていてもよい。
次に、図11A、図11B、図12A、図12B、及び図13A~図13Dを参照し、板ばね6及び固定側部材RGについて説明する。図11A及び図11Bは、板ばね6の構成例を示す図である。具体的には、図11Aは、上側板ばね16の上面図であり、図11Bは、下側板ばね26の底面図である。図12A及び図12Bは、第2下側板ばね26Bとコイル3との接続構造の一例を説明する図である。具体的には、図12Aは、図10Aに示す範囲R3の拡大図であり、図12Bは、図10Aに示す範囲R3内の部分をX2側から見たときの第2下側板ばね26B、コイル3、及びレンズ保持部材2の拡大図である。なお、図12A及び図12Bでは、説明を分かり易くするため、接合材としての導電性接着剤CAがクロスハッチングで示されている。図13A~図13Dは、固定側部材RGとしてのベース部材18の構成例を示す図である。具体的には、図13Aは、端子部材7を含まないベース部材18の上方斜視図であり、図13Bは、ベース部材18に埋設される端子部材7の上方斜視図であり、図13Cは、端子部材7を含むベース部材18の上方斜視図であり、図13Dは、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bが組み付けられた状態にあるベース部材18の上方斜視図である。
板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。板ばね6は、図1に示すように、レンズ保持部材2とカバー部材4(厳密にはスペーサ1)との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。レンズ保持部材2と板ばね6(上側板ばね16、第1下側板ばね26A、及び第2下側板ばね26B)とが組み合わされた状態で、板ばね6は、レンズ保持部材2が光軸方向(Z軸方向)へ移動可能となるように、レンズ保持部材2を支持している。下側板ばね26は、コイル3に電流を供給するための給電部材としても機能する。そのため、第1下側板ばね26Aはコイル3の一端に電気的且つ機械的に接続され、第2下側板ばね26Bはコイル3の他端に電気的且つ機械的に接続されている。上側板ばね16とカバー部材4との間にはスペーサ1が配置されている。スペーサ1は、レンズ保持部材2がZ1方向に移動したときにレンズ保持部材2とカバー部材4とが衝突するのを防止できるように配置されている。すなわち、スペーサ1は、レンズ保持部材2とカバー部材4の天井部4Bとの間に空間を形成できるように配置されている。但し、別の構造等によってレンズ保持部材2とカバー部材4の天井部4Bとの間に空間を形成できるのであれば、スペーサ1は省略されてもよい。
上側板ばね16は、図11Aに示すように、略矩形環状の外形を有し、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての内側部分16iと、固定側部材RGに固定される第2支持部(固定側支持部)としての二つの外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する四つの弾性腕部16gとを含む。具体的には、二つの外側部分16eのそれぞれは、二つの角部分16bと、それら二つの角部分16bを繋ぐ桟部16rとを有している。桟部16rは、スペーサ1と磁石5とで挟持されて接着剤で固定される。そして、スペーサ1、カバー部材4、及び磁石5は、固定側部材RGとして機能する。
上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図4Aに示すように、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12d(図5A参照。)に載置される。そして、内側部分16iは、台座部12dに形成された窪み12dhに塗布された接着剤AD(図4A参照。)により、レンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、図4Bに示すように、磁石5の上面(Z1側の面)に接し、スペーサ1(図4Bでは図示せず。)と磁石5との間に挟持され且つ固定される。そして、スペーサ1と磁石5との間に挟持され且つ固定された外側部分16eは、固定側部材RGとして機能する。
上側板ばね16は、図11Aに示すように、光軸JDに関して2回回転対称となるように形成されている。そして、上側板ばね16は、内側部分16iでレンズ保持部材2に固定され、外側部分16eでスペーサ1を介してカバー部材4に固定されている。そのため、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く支持できる。
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bは、図11Bに示すように、それぞれの内側形状が略半円形状となるように構成されている。そして、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれは、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての内側部分26iと、固定側部材RGに固定される第2支持部(固定側支持部)としての外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する二つの弾性腕部26gとを含む。
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、図11Bに示すように、レンズ保持部材2の突設部2tに接合される二つの内側接合部分26cと、二つの内側接合部分26cの間を繋ぐ連結部26pと、コイル3の延在部33と対向する接続板部26hとを含む。
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図6Aに示すレンズ保持部材2の四つの突設部2tのそれぞれは、図11Bに示す第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側接合部分26cに設けられた円形の貫通孔26rに挿通される。そして、内側接合部分26cは、例えば、突設部2tに熱かしめ又は冷間かしめを施すことで、図10Aに示すように、レンズ保持部材2に固定される。これにより、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、レンズ保持部材2に位置決めされ且つ固定される。
第1下側板ばね26Aの外側部分26eは、図11Bに示すように、ベース部材18に接合される外側接合部分26dを含む。第1下側板ばね26Aの外側接合部分26dに設けられた貫通孔26sは、ベース部材18の上面に設けられた突設部18t(図13A参照。)を受け入れる。そして、突設部18tは、熱かしめ又は冷間かしめが施されて外側接合部分26dに固定される。これにより、第1下側板ばね26Aの外側部分26eは、図13Dに示すように、ベース部材18に位置決めされ且つ固定される。第2下側板ばね26Bについても同様である。
第1下側板ばね26Aは、二つの内側接合部分26cを介してレンズ保持部材2に接続され、二つの外側接合部分26dを介してベース部材18に接続されている。第2下側板ばね26Bについても同様である。この構成により、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bは、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能な状態でバランス良く支持できる。
次に、図12A及び図12Bを参照し、第2下側板ばね26Bとコイル3との接続構造の一例について説明する。なお、第2下側板ばね26Bに関する説明は、第1下側板ばね26Aにも同様に適用される。
第2下側板ばね26Bの内側部分26iの接続板部26hは、図12A及び図12Bに示すように、レンズ駆動装置101が組み立てられた際に、レンズ保持部材2の突堤部82(図9B参照。)と対向するように構成されている。すなわち、接続板部26hの被写体側(Z1側)の面は、図12Aに示すように、突堤部82で囲まれた凹状の収容部82sと対向する。そして、コイル3の延在部33Bの対向部33cは、図12Aに示すように、第2下側板ばね26Bの内側部分26i(接続板部26h)の被写体側の面とレンズ保持部材2の撮像素子側(Z2側)の面との間を通って延びる。突堤部82は、レンズ保持部材2の底面に形成された段差部によって構成されている。
収容部82sは、コイル3の延在部33Bと第2下側板ばね26Bとを接続する導電性接着剤CAを収容できるように構成されている。本実施形態では、突堤部82が突出部72Bと隣り合う位置に形成されているので、突出部72Bの側壁は、突堤部82の一部として好適に利用されている。したがって、突出部72Bと隣り合う位置に収容部82sが設けられている。
第2下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に組み付けられた際には、図12Bに示すように、突出部72Bは、その先端(Z2側の端)が第2下側板ばね26Bの内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように、内側部分26iよりも下方(Z2方向)に突出している。また、巻き付け部33mの一部も内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように突出部72Bに巻き付けられている。
第2下側板ばね26Bとコイル3の延在部33Bは、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤CAで電気的且つ物理的に接続されている。具体的には、第2下側板ばね26Bをレンズ保持部材2に組み込む前に、レンズ保持部材2の突堤部82で囲まれた収容部82sに導電性接着剤CAが充填され、その後、第2下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に装着される。そして、レンズ保持部材2の突設部2tが熱かしめされ、且つ、導電性接着剤CAが熱硬化される。導電性接着剤CAの収容部82sへの充填から導電性接着剤CAの熱硬化までは、典型的には、突出部72Bが鉛直上方に突出するようにレンズ保持部材2が逆さまに配置された状態で行われる。そのため、導電性接着剤CAは、流動性を有する場合であっても、所望の位置(収容部82s内の位置)に適切に保持され得る。そして、対向部33cの一部は、収容部82s内に配置されているため、導電性接着剤CA内に埋設される。なお、導電性接着剤CAは、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型のものであってもよい。
次に固定側部材RGについて説明する。固定側部材RGは、上側板ばね16を固定するスペーサ1、カバー部材4、及び磁石5と、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれを固定するベース部材18とを含む。
ベース部材18は、液晶ポリマー等の合成樹脂を用いた射出成形によって作製される。本実施形態では、ベース部材18は、図13Aに示すように、矩形板状の外形を有する部材であり、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の被写体側(Z1側)の面(上面)には、上方に向けて突出する丸形凸状の六つの突設部18tが設けられている。突設部18tは、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれにおける外側接合部分26dに設けられた貫通孔26sに挿通される。この際、突設部18tは熱かしめが施されて外側接合部分26dに固定される。図13A、図13C、及び図13Dでは、突設部18tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。突設部18tを図示する他の図においても同様である。なお、突設部18tは冷間かしめが施されて外側接合部分26dに固定されてもよい。
ベース部材18には、図13Bに示すような、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属板から形成された端子部材7がインサート成形されて埋め込まれている。端子部材7は、第1端子部材7A~第4端子部材7Dを含み、第1端子部材7A~第4端子部材7Dのそれぞれは、図13Cに示すように、一部がベース部材18の上面(Z1側の面)に露出している。そして、互いに電気的に絶縁されている第1端子部材7A及び第2端子部材7Bのそれぞれは、ベース部材18の正面側(Y2側)の端部から下方(Z2方向)に延びる端子部7AT及び端子部7BTを介し、撮像素子を実装した基板(図示せず。)に電気的且つ機械的に接続される。また、第1端子部材7Aは、図13C及び図13Dに示すように、露出部分7APにおいて、半田等の接合材により、第1下側板ばね26Aに電気的且つ機械的に接続され、第2端子部材7Bは、露出部分7BPにおいて、半田等の接合材により、第2下側板ばね26Bに電気的且つ機械的に接続されている。更に、第1下側板ばね26Aはコイル3の一端に電気的且つ機械的に接続され、第2下側板ばね26Bはコイル3の他端に電気的且つ機械的に接続されている。そのため、コイル3は、第1端子部材7A及び第2端子部材7Bと第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bとを介して電流の供給を受けることができる。
第3端子部材7Cは二つの接続部7CPを含み、第4端子部材7Dは二つの接続部7DPを含む。第3端子部材7Cは、図13Cに示すように、カバー部材4の四隅の下端部のうちの二つに対応するように二つの接続部7CPをベース部材18の上面に露出させている。同様に、第4端子部材7Dは、図13Cに示すように、カバー部材4の四隅の下端部のうちの残りの二つに対応するように二つの接続部7DPをベース部材18の上面に露出させている。ベース部材18は、カバー部材4の外周壁部4Aの下端部における内面とベース部材18の外周側面とが組み合わさって位置決めされた後で、図2Aに示すように、接続部7CP及び接続部7DPのそれぞれと、カバー部材4の四隅の下端部とが溶接されてカバー部材4に固定される。カバー部材4とベース部材18とは少なくとも部分的に接着剤で固定されていてもよい。その結果、第3端子部材7C、第4端子部材7D、及びカバー部材4は、電気的に一体化され、第4端子部材7Dの端子部7DTを介して接地される。
次に、レンズ保持部材2の振動を抑制する制振材DMについて説明する。制振材DMは、図5Aに示すように、レンズ保持部材2の角壁部2Cに形成された収容部2Aに収容される。本実施形態では、レンズ保持部材2は、例えば図7Aに示すように、筐体HS(図2A参照。)の四つの角部に対応する四つの角壁部2Cを有する。四つの角壁部2Cは、第1角壁部2C1~第4角壁部2C4を含む。そして、収容部2Aは、四つの角壁部2Cのそれぞれの上面(Z1側の面)において、被写体側となる上方(Z1方向)に開口するように形成されている。具体的には、収容部2Aは、第1収容部2A1~第4収容部2A4を含む。第1収容部2A1は、第1角壁部2C1の上面に形成され、第2収容部2A2は、第2角壁部2C2の上面に形成され、第3収容部2A3は、第3角壁部2C3の上面に形成され、第4収容部2A4は、第4角壁部2C4の上面に形成されている。図7Aに示す例では、収容部2Aが形成された角壁部2Cは、光軸JDに関して2回回転対称となるように構成されている。
制振材DMは、レンズ保持部材2の振動を抑制するための部材である。制振材DMは、レンズ保持部材2とカバー部材4とを繋ぐように配置され、且つ、カバー部材4に対するレンズ保持部材2の相対移動に応じて弾性的に伸縮できるように構成されている。本実施形態では、制振材DMは、駆動機構MKによって実現されるレンズ保持部材2の本来の動きに影響を与えることなく、レンズ保持部材2の振動を抑制できるように、すなわち、適切な減衰力を発揮できる硬さ及び形状となるように構成されている。具体的には、制振材DMは、流動性のある接着剤を紫外線又は熱で硬化させることで形成されるゲル状ダンパー材であり、図3Aに示すように、第1制振材DM1~第4制振材DM4を含む。より具体的には、図5Bに示すように、第1制振材DM1は、第1収容部2A1に収容され、第2制振材DM2は、第2収容部2A2に収容され、第3制振材DM3は、第3収容部2A3に収容され、第4制振材DM4は、第4収容部2A4に収容されている。なお、図5Bでは、第1制振材DM1~第4制振材DM4は、クロスハッチングで表されている。制振材DMは、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性シリコーンゴム、又は紫外線硬化性シリコーンゴム等の他の材料で形成されてもよい。
カバー部材4は、図2Aに示すように、天井部4Bから下方(Z2方向)に延びる突出部としての折り曲げ片4Tを有する。具体的には、折り曲げ片4Tは、図3Aに示すように、第1収容部2A1に収容された第1制振材DM1に対応する第1折り曲げ片4T1、第2収容部2A2に収容された第2制振材DM2に対応する第2折り曲げ片4T2、第3収容部2A3に収容された第3制振材DM3に対応する第3折り曲げ片4T3、及び、第4収容部2A4に収容された第4制振材DM4に対応する第4折り曲げ片4T4を有する。
次に、図14A~図14Cを参照し、折り曲げ片4Tの詳細について説明する。図14A~図14Cは、折り曲げ片4Tに関する図である。具体的には、図14Aは、第1制振材DM1が第1収容部2A1内に収容(塗布)されていないときの第1折り曲げ片4T1の斜視図である。図14Bは、第1制振材DM1が第1収容部2A1内に収容(塗布)されているときの第1折り曲げ片4T1の斜視図であり、図14Aに対応している。図14Cは、図14Bに示す一点鎖線L4を含む鉛直平面におけるレンズ駆動装置101の断面図である。図14Cでは、明瞭化のため、第1制振材DM1は、半透明で表されている。以下の説明は、第1折り曲げ片4T1に関するが、第2折り曲げ片4T2~第4折り曲げ片4T4のそれぞれにも同様に適用される。
図14Cに示すように、第1折り曲げ片4T1は、第1収容部2A1内に挿入される先端部EDを有する。先端部EDは、レンズ駆動装置101の初期状態において、第1収容部2A1内に収容された第1制振材DM1と接触している。
レンズ駆動装置101の初期状態は、例えば、Z1方向が鉛直上方となるように配置され、且つ、コイル3に電流が供給されていないときのレンズ駆動装置101の状態である。
次に、図15A及び図15Bを参照し、レンズ保持部材2の上面に形成された収容部2Aと上側板ばね16との関係について説明する。図15A及び図15Bは、上側板ばね16が取り付けられたレンズ保持部材2の上面図である。具体的には、図15Aは、上側板ばね16が取り付けられたレンズ保持部材2の全体の上面図である。図15Bは、図15Aに示す破線で囲まれた範囲R4の拡大図である。
図15A及び図15Bに示すように、上側板ばね16の弾性腕部16gは、光軸方向(Z軸に平行な方向)において、弾性腕部16gと収容部2Aとが重ならないように配置される。但し、弾性腕部16gは、レンズ保持部材2が動いたときに弾性腕部16gと折り曲げ片4Tとが接触しないのであれば、光軸方向において収容部2Aと部分的に重なるように配置されてもよい。
この構成により、制振材DMは、レンズ保持部材2に上側板ばね16が取り付けられた状態であっても、上側板ばね16に付着しないように、収容部2A内に容易に収容(塗布)され得る。また、制振材DMの塗布量も容易に制御され得る。そして、制振材DMは、カバー部材4がベース部材18に取り付けられた状態で、すなわち、折り曲げ片4Tが制振材DMに接触した状態で、例えば紫外線によって硬化される。典型的には、制振材DMは、レンズ保持部材2に上側板ばね16が取り付けられた状態で、カバー部材4がベース部材18に取り付けられる前に、収容部2A内に塗布され、そして、カバー部材4がベース部材18に取り付けられた後で、紫外線によって硬化される。しかしながら、制振材DMは、カバー部材4をベース部材18に取り付けた後で、収容部2A内に塗布され且つ硬化されてもよい。
次に、図16A及び図16Bを参照し、レンズ保持部材2の角壁部2Cにおける収容部2Aの配置について説明する。図16A及び図16Bは、レンズ保持部材2の第1角壁部2C1に形成された第1収容部2A1の上面図である。具体的には、図16Aは、図7Aに示す破線で囲まれた範囲R5の拡大図である。図16Bは、図3Aに示す破線で囲まれた範囲R6の拡大図である。
図7A、図16A、及び図16Bに示す破線円CLは、XY平面において、光軸JDを中心とし、第1収容部2A1~第4収容部2A4のそれぞれの中心点CP1を通る円である。収容部2Aの中心点CP1は、収容部2Aを上から見たときに中心に位置するXY平面上の点である。
図7A、図16A、及び図16Bに示す線分L1は、XY平面において、光軸JDと点VTとを通る線分である。点VTは、レンズ保持部材2を上から見たときに、レンズ保持部材2を囲む長方形RTの頂点に対応するXY平面上の点である。
図16Aに示すように、第1収容部2A1は、第1角壁部2C1の中心からずれた位置に形成されている。具体的には、第1収容部2A1の中心点CP1は、第1角壁部2C1の中心点CP2から左側(反時計回り方向側)にずれた位置に形成されている。すなわち、第1収容部2A1の中心点CP1と第1角壁部2C1の中心点CP2とは一致していない。なお、本実施形態では、角壁部2Cの中心点CP2は、破線円CLと線分L1との交点に位置する点である。
本実施形態では、第1収容部2A1は、線分L1よりも左側に位置するように形成されているが、線分L1よりも右側に位置するように形成されていてもよい。また、第1収容部2A1は、上側板ばね16の弾性腕部16gが所望の形状で形成されること、及び、レンズ保持部材2が動いたときに弾性腕部16gと折り曲げ片4Tとが接触しないこと等の条件を満たすのであれば、その中心点CP1が第1角壁部2C1の中心点CP2と一致するように形成されていてもよい。第2収容部2A2~第4収容部2A4についても同様である。
収容部2Aの配置を任意に決定できるこのような構成は、図15A及び図15Bを参照して説明したように収容部2Aと重ならないように形成される上側板ばね16の弾性腕部16gの形状の自由度を向上させることができる。
次に、図17を参照し、折り曲げ片4Tとコイル3と磁石5との関係について説明する。図17は、図3Aに示す破線L3を含むXZ平面におけるレンズ駆動装置101の断面図である。図17を参照する以下の説明は、第4折り曲げ片4T4に関するが、第1折り曲げ片4T1~第3折り曲げ片4T3のそれぞれにも同様に適用される。
図17に示すように、カバー部材4の天井部4Bの内側(光軸JDに近い側)に形成された第4折り曲げ片4T4は、初期状態において、レンズ保持部材2の第4角壁部2C4の上面に形成された凹状(ポケット形状)の第4収容部2A4の内部に進入するように形成されている。第1磁石5Aは、カバー部材4の外周壁部4Aの内面に接着剤で固定されている。そして、レンズ保持部材2の外周に固定されたコイル3は、光軸方向に垂直な方向において、第4折り曲げ片4T4と第1磁石5Aとの間に位置するように配置されている。
この配置により、第4折り曲げ片4T4は、コイル3の内側(光軸JDに近い側)に配置される磁性ヨーク(内側ヨーク)として機能し、外周壁部4Aは、コイル3の外側(光軸JDから遠い側)に配置される磁性ヨーク(外側ヨーク)として機能する。
次に、図5A、図5B、及び図17を参照し、レンズ保持部材2の上方(Z1方向)への過度の移動を制限する規制部STについて説明する。
レンズ保持部材2は、図5Aに示すように、被写体側(Z1側)の面から上方(Z1方向)に突出する四つの凸部2Pを含む。四つの凸部2Pは、第1凸部2P1~第4凸部2P4を含む。
四つの凸部2Pは、上側板ばね16と下側板ばね26とによって光軸方向に移動可能に支持されたレンズ保持部材2が初期状態から所定の距離D1(図17参照。)だけ上方に移動したときに、カバー部材4の天井部4Bの天井面CS(図17参照。)と接触するように構成されている。この場合、天井面CSは、規制部STとして機能する。図17は、初期状態において、第2凸部2P2の端面と天井面CSとの間の距離が所定の距離D1であることを示している。
第2凸部2P2の端面と天井面CSとが接触したとき、すなわち、レンズ保持部材2が上方に距離D1だけ移動したときであっても、折り曲げ片4Tは、収容部2Aの底部BSとの間に隙間が形成されるように構成されている。
具体的には、レンズ駆動装置101は、初期状態において、折り曲げ片4Tの先端部EDと収容部2Aの底部BSとの間に距離D2の隙間が形成されるように構成されている。
そのため、レンズ駆動装置101は、第2凸部2P2の端面と天井面CSとが接触したとき、すなわち、レンズ保持部材2が上方に距離D1だけ移動したときであっても、第4折り曲げ片4T4の先端部EDと第4収容部2A4の底部BSとの間にΔD(=D2-D1)の隙間が維持されるように構成されている。
この構成により、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2が上方に最大限移動したときであっても、折り曲げ片4Tが収容部2Aの底部BSと接触して変形したり破損したりしてしまうのを確実に防止できる。
次に、図6A、図6B、図13A~図13D、及び図17を参照し、レンズ保持部材2の下方(Z2方向)への過度の移動を制限する凸部2Qについて説明する。
レンズ保持部材2は、図6Aに示すように、撮像素子側(Z2側)の面から下方(Z2方向)に突出する四つの凸部2Qを含む。四つの凸部2Qは、第1凸部2Q1~第4凸部2Q4を含む。
四つの凸部2Qは、上側板ばね16と下側板ばね26とによって光軸方向に移動可能に支持されたレンズ保持部材2が初期状態から所定の距離D3(図17参照。)だけ下方に移動したときに、ベース部材18の四つの凸部18Q(図13C参照。)と接触するように構成されている。この場合、凸部18Qは、規制部として機能する。四つの凸部18Qは、図13Cに示すように、第1凸部18Q1~第4凸部18Q4を含む。図17は、初期状態において、第1凸部2Q1の端面と第1凸部18Q1の端面との間の距離が所定の距離D3であることを示している。
なお、レンズ保持部材2における突出部72は、凸部2Qよりも下方に突出するように構成されているが、ベース部材18において、突出部72に対応する部分には凹部が形成されている。そのため、レンズ保持部材2が初期状態から所定の距離D3(図17参照。)だけ下方に移動し、レンズ保持部材2の四つの凸部2Qとベース部材18の四つの凸部18Q(図13C参照。)とが接触した場合であっても、突出部72は、ベース部材18と接触しないように構成されている。
また、本実施形態では、折り曲げ片4Tは、レンズ保持部材2が下方に最大限移動したときに、収容部2Aから退出するように構成されている。しかしながら、折り曲げ片4Tは、レンズ保持部材2が下方に最大限移動したときであっても、収容部2A内に進入したままの状態が維持されるように構成されていてもよい。
上述のような構成により、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2が下方に最大限移動したときであっても、折り曲げ片4Tがレンズ保持部材2と接触して変形したり破損したりしてしまうのを確実に防止できる。
上述の通り、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101は、固定側部材RGと、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動させる駆動機構MKと、を備えている。そして、レンズ保持部材2は、例えば図5Aに示すように、被写体側である上方が開放された収容部2Aを有する。固定側部材RGとしてのカバー部材4は、例えば図14Aに示すように、先端部EDが収容部2Aに挿入される突出部(折り曲げ片4T)を有する。収容部2Aには、例えば図5Bに示すように、制振材DMが収容されている。折り曲げ片4Tの先端部EDは、例えば図14Bに示すように、収容部2Aに設けられた制振材DMと接触している。
固定側部材RGは、望ましくは、外周壁部4A及び天井部4Bを有する筐体HSを含む。この場合、レンズ保持部材2は、筐体HS内に配置され、突出部としての折り曲げ片4Tは、例えば図17に示すように、天井部4Bから延び先端部EDが収容部2Aに挿入されるように構成されている。
この構成により、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2の振動を抑制するための制振材DMの脱落を防止できる。制振材DMは、上方が開放された収容部2A内に保持されているためである。
また、この構成は、レンズ駆動装置101の組立安定性を向上させることができ、ひいては、レンズ駆動装置101の製品信頼性を向上させることができる。この構成では、制振材DMは、レンズ保持部材2の表面(例えば側面)に塗布されて硬化されるのではなく、レンズ保持部材2の上面に形成された凹状の収容部2Aに充填されて硬化されるためである。すなわち、この構成は、硬化されるまでは流動性を有する制振材DMを収容部2A内で安定的に保持できるためである。
また、レンズ駆動装置101は、制振材DMを介してレンズ保持部材2(収容部2A)とカバー部材4(突出部としての折り曲げ片4T)とを接続することにより、外部から与えられた衝撃等の刺激によってレンズ保持部材2が共振してしまうのを防止できる。
なお、上述の実施形態では、収容部2Aは、レンズ保持部材2を上下方向に貫通しないように、すなわち、底面を有するように形成されているが、制振材DMが下方に流れ出さない限りにおいて、レンズ保持部材2を上下方向に貫通するように形成されていてもよい。例えば、収容部2Aの底部BSは、小径の貫通孔を介してレンズ保持部材2の下面に通じていてもよい。
筐体HSは、例えば図3Aに示すように、平面視にて矩形状を有している。そして、レンズ保持部材2は、例えば図7Aに示すように、筐体HSの角部に対応する角壁部2Cを有し、収容部2Aは、角壁部2Cに形成されている。
この構成は、筐体HS内のスペース効率を高めることができ、ひいては、レンズ駆動装置101の大型化を抑制できる。
支持部材としての板ばね6は、望ましくは、上側板ばね16及び下側板ばね26を含む。本実施形態では、下側板ばね26は、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bを含む。上側板ばね16は、固定側部材RGに固定される固定側支持部としての外側部分16eと、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分16iと、外側部分16eと内側部分16iとの間に設けられる弾性腕部16gとを有する。同様に、下側板ばね26は、固定側部材RGに固定される固定側支持部としての外側部分26eと、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分26iと、外側部分26eと内側部分26iとの間に設けられる弾性腕部26gとを有する。そして、収容部2Aは、角壁部2Cの中心からずれた位置に形成されている。
この構成は、上側板ばね16を構成する弾性腕部16gの形状の自由度を向上させることができる。弾性腕部16gは、望ましくは、光軸方向において収容部2Aと重ならないように配置されるが、この構成では、収容部2Aは、角壁部2Cの中心に配置される必要がないためである。
具体的には、図16A及び図16Bに示すように、上面視での第1収容部2A1の中心点CP1は、上面視での第1角壁部2C1の中心点CP2から、光軸JDを中心とする破線円CLの円周方向(反時計回り方向)にずれた位置に形成されている。
筐体HSは、望ましくは、外周壁部4A及び天井部4Bが設けられた金属製のカバー部材4を備える。そして、折り曲げ片4Tは、天井部4Bから下方へ折り曲げられて形成されている。
この構成は、製品としてのレンズ駆動装置101の歩留まりを高めることができる。突出部としての折り曲げ片4Tの加工が容易に行われるためである。
駆動機構MKは、少なくともレンズ保持部材2に設けられたコイル3と、コイル3に対向する磁石5とを有する。コイル3は、望ましくは、レンズ保持部材2の外周を囲むように設けられている。そして、カバー部材4は、望ましくは、磁性金属で形成されるとともに、図2Aに示すように、複数の折り曲げ片4T(第1折り曲げ片4T1~第4折り曲げ片4T4)を有する。収容部2Aは、折り曲げ片4Tに対応して複数(図2Aに示す例では四つ)設けられている。
具体的には、収容部2Aは、図3A及び図7Aに示すように、第1折り曲げ片4T1に対応する、第1角壁部2C1に形成された第1収容部2A1と、第2折り曲げ片4T2に対応する、第2角壁部2C2に形成された第2収容部2A2と、第3折り曲げ片4T3に対応する、第3角壁部2C3に形成された第3収容部2A3と、第4折り曲げ片4T4に対応する、第4角壁部2C4に形成された第4収容部2A4と、を含む。
磁石5は、望ましくは、カバー部材4の外周壁部4Aの内面に固定されており、折り曲げ片4Tの少なくとも一つと磁石5との間に、コイル3の一部が配置されている。
具体的には、図17に示すように、第1磁石5Aは、カバー部材4の外周壁部4Aの内面に接着剤で固定されており、光軸方向に垂直な方向において、第4折り曲げ片4T4と第1磁石5Aとの間に、コイル3の一部が配置されている。
この配置により、第4折り曲げ片4T4は、コイル3の内側(光軸JDに近い側)に配置される磁性ヨーク(内側ヨーク)として機能し、外周壁部4Aは、コイル3の外側(光軸JDから遠い側)に配置される磁性ヨーク(外側ヨーク)として機能する。
固定側部材RGは、望ましくは、レンズ保持部材2の光軸方向における上方への移動を規制する凸部2Pを有する。上述の実施形態では、図17に示すように、カバー部材4の天井部4Bの天井面CSが規制部STとして機能する。具体的には、レンズ保持部材2が上方へ移動し、レンズ保持部材2の凸部2Pと天井部4Bの天井面CSとが接触すると、レンズ保持部材2の上方への移動は制限される。
収容部2Aは、図17に示すように、凹状に形成されて底部BSを有していてもよい。この場合、レンズ保持部材2が上方へ移動して規制部STとしての天井面CSに当接した状態において、突出部としての折り曲げ片4Tは、底部BSとの間に隙間を有するように構成されていてもよい。例えば、初期状態において、レンズ保持部材2の凸部2Pと天井部4Bの天井面CSとの間の距離D1は、折り曲げ片4Tの先端部EDと底部BSとの間の距離D2よりも小さくなるように構成されていてもよい。
この構成により、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2が上方に最大限移動したときであっても、折り曲げ片4Tが収容部2Aの底部BSと接触して変形したり破損したりしてしまうのを確実に防止できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形又は置換等が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、自動焦点調節機能を実現する上記実施形態では、第1下側板ばね26Aと延在部33Aとが電気的且つ機械的に接続され、且つ、第2下側板ばね26Bと延在部33Bとが電気的且つ機械的に接続される構成としたが、本発明は、この構成に限定されない。本発明は、例えば、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、上側板ばね16が二つに分割され、その一方が延在部33Aに電気的且つ機械的に接続され、且つ、他方が延在部33Bに電気的且つ機械的に接続される構成を含んでいてもよい。この構成では、上側板ばね16は、支持部材としての磁石ホルダとレンズ保持部材2とを繋ぐように配置され、且つ、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持するように構成される。この場合、上側板ばね16は、レンズ保持部材2に固定される第1支持部としての内側部分16iと、磁石ホルダに固定される第2支持部としての外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する弾性腕部16gとを含む。磁石ホルダは、レンズ保持部材2に保持されたコイル3に対向する磁石5を保持する部材であり、典型的には、サスペンションワイヤを介してベース部材18に接続され、サスペンションワイヤにより、光軸方向に垂直な方向に移動可能に支持されている。具体的には、磁石ホルダは、磁石5と、磁石5に対向するようにベース部材18上に設置された、コイル3とは別のコイルとによって構成される駆動機構によって光軸方向に垂直な方向に移動できるように構成されている。この構成では、レンズ保持部材2の上端部側(Z1側)に切欠部を有するフランジ部が設けられていてもよい。また、突出部72は、上側板ばね16が配置される側であるレンズ保持部材2の光軸方向における一端部である上端部から上方に突出するように設けられる。なお、磁石ホルダは、光軸方向に移動するレンズ保持部材に対して、光軸方向には移動しない固定側部材として機能する。
また、上述の実施形態では、コイル3は、レンズ保持部材2の外周面側に八角環状に巻かれている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されない。コイル3は、レンズ保持部材2の側面に保持される長円形又は小判形(オーバル形)のコイル本体部、すなわち、中心軸が光軸方向に垂直となるように配置されたコイル本体部を有するコイルであってもよい。具体的には、コイル3は、上面視で略矩形状の外形を有するコイル支持部12jを備えたレンズ保持部材2の四つの側面のそれぞれに保持される四つのオーバル形のコイル本体部を有するコイルであってもよく、レンズ保持部材2の四つの側面のうちの対向する二つのそれぞれに保持される二つのオーバル形のコイル本体部を有するコイルであってもよい。この場合、第1磁石5Aは、二つの二極磁石の組み合わせであってもよく、一つの四極磁石であってもよい。第2磁石5Bについても同様である。
また、上述の実施形態では、突出部としての折り曲げ片4Tは、カバー部材4の天井部4Bから下方(Z2方向)に延び、レンズ保持部材2の上面に形成された収容部2Aに進入するように構成されている。しかしながら、突出部は、固定側部材RGとしてのスペーサ1から延び、収容部2Aに進入するように形成されていてもよい。或いは、突出部は、固定側部材RGとしての上側板ばね16の外側部分16eから延び、収容部2Aに進入するように形成されていてもよい。また、突出部は、カバー部材4及びスペーサ1とは別の部材として構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、収容部2Aは、上面視で略矩形のレンズ保持部材2における四つの角壁部2Cのそれぞれの上面に形成されている。しかしながら、収容部2Aは、レンズ保持部材2を構成する四つの辺部のうちの少なくとも二つの上面に形成されていてもよい。なお、レンズ保持部材2を構成する四つの辺部は、カバー部材4における外周壁部4Aを構成する四つの側面に対向する部分である。
また、磁石5は、レンズ保持部材2の四つの辺部のうちの二つと対向するように配置されているが、四つの辺部のそれぞれと対向するように配置されていてもよく、四つの角壁部2Cのそれぞれと対向するように配置されていてもよい。磁石5が四つの角壁部2Cのそれぞれと対向するように配置される場合、収容部2Aは、レンズ保持部材2を構成する四つの辺部のそれぞれの上面に形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、駆動機構MKは、レンズ保持部材2に設けられたコイル3と、コイル3に対向する磁石5とを有するボイスコイルモータ方式である。しかしながら、駆動機構は、ボイスコイルモータ方式に限られず、例えば、圧電素子を用いた圧電駆動方式や形状記憶合金ワイヤを用いた駆動方式であってもよい。
本願は、2020年7月28日に出願した日本国特許出願2020-127785号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。
1・・・スペーサ 2・・・レンズ保持部材 2A・・・収容部 2A1・・・第1収容部 2A2・・・第2収容部 2A3・・・第3収容部 2A4・・・第4収容部 2C・・・角壁部 2C1・・・第1角壁部 2C2・・・第2角壁部 2C3・・・第3角壁部 2C4・・・第4角壁部 2P・・・凸部 2P1・・・第1凸部 2P2・・・第2凸部 2P3・・・第3凸部 2P4・・・第4凸部 2Q・・・凸部 2Q1・・・第1凸部 2Q2・・・第2凸部 2Q3・・・第3凸部 2Q4・・・第4凸部 2t・・・突設部 3・・・コイル 4・・・カバー部材 4A・・・外周壁部 4B・・・天井部 4s・・・収納部 4T・・・折り曲げ片 4T1・・・第1折り曲げ片 4T2・・・第2折り曲げ片 4T3・・・第3折り曲げ片 4T4・・・第4折り曲げ片 5・・・磁石 5A・・・第1磁石 5B・・・第2磁石 6・・・板ばね 7・・・端子部材 7A・・・第1端子部材 7AP・・・露出部分 7AT・・・端子部 7B・・・第2端子部材 7BP・・・露出部分 7BT・・・端子部 7C・・・第3端子部材 7CP・・・接続部 7D・・・第4端子部材 7DP・・・接続部 7DT・・・端子部 12・・・筒状部 12d・・・台座部 12dh・・・窪み 12h・・・庇部 12j・・・コイル支持部 13・・・巻回部 16・・・上側板ばね 16b・・・角部分 16e・・・外側部分 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 16r・・・桟部 18・・・ベース部材 18k・・・開口 18Q・・・凸部 18Q1・・・第1凸部 18Q2・・・第2凸部 18Q3・・・第3凸部 18Q4・・・第4凸部 18t・・・突設部 26・・・下側板ばね 26A・・・第1下側板ばね 26B・・・第2下側板ばね 26c・・・内側接合部分 26d・・・外側接合部分 26e・・・外側部分 26g・・・弾性腕部 26h・・・接続板部 26i・・・内側部分 26p・・・連結部 33、33A、33B・・・延在部 33c・・・対向部 33k・・・挿通部 33m・・・巻き付け部 52・・・フランジ部 52k・・・切欠部 72、72A、72B・・・突出部 82・・・突堤部 82s・・・収容部 101・・・レンズ駆動装置 AD・・・接着剤 BS・・・底部 CA・・・導電性接着剤 CS・・・天井面 DM・・・制振材 DM1・・・第1制振材 DM2・・・第2制振材 DM3・・・第3制振材 DM4・・・第4制振材 ED・・・先端部 HS・・・筐体 JD・・・光軸 MK・・・駆動機構 RG・・・固定側部材 ST・・・規制部

Claims (6)

  1. 固定側部材と、
    レンズ体を保持可能な筒状部を有するレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を備えるレンズ駆動装置において、
    前記固定側部材は、筐体を含み、
    前記レンズ保持部材は、前記筐体内に配置され、
    前記筐体は、外周壁部及び天井部が設けられた金属製のカバー部材を備え、
    前記天井部には、前記筒状部の内周面を露出させる開口が形成されており、
    前記開口は、前記筒状部の内周面に沿った円弧状部分と、前記円弧状部分から径方向外側に向かって切り欠かれた切欠き部とを有し、
    前記レンズ保持部材は、上方が開放された収容部を有し、
    前記カバー部材は、先端部が前記収容部に挿入される突出部を有し、
    前記収容部には、制振材が収容されており、
    前記突出部の前記先端部は、前記収容部に設けられた前記制振材と接触しており、
    前記突出部は、前記切欠き部の内縁部において前記天井部から下方へ折り曲げられた折り曲げ片で形成されている、
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記筐体は、平面視にて矩形状を有しており、
    前記レンズ保持部材は、前記筐体の角部に対応する角壁部を有し、
    前記収容部は、前記角壁部に形成されている、
    請求項に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記支持部材は、前記固定側部材に固定される固定側支持部と、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部と、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられる弾性腕部とを有する板ばねを含み、
    前記収容部は、前記角壁部の中央からずれた位置に形成されている、
    請求項に記載のレンズ駆動装置。
  4. 固定側部材と、
    レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を備えるレンズ駆動装置において、
    前記レンズ保持部材は、上方が開放された収容部を有し、
    前記固定側部材は、先端部が前記収容部に挿入される突出部を有し、
    前記収容部には、制振材が収容されており、
    前記突出部の前記先端部は、前記収容部に設けられた前記制振材と接触しており、
    前記固定側部材は、外周壁部及び天井部を有する筐体を含み、
    前記レンズ保持部材は、前記筐体内に配置され、
    前記突出部は、前記天井部から延び前記先端部が前記収容部に挿入されるように構成されており、
    前記筐体は、前記外周壁部及び前記天井部が設けられた金属製のカバー部材を備え、
    前記突出部は、前記天井部から下方へ折り曲げられた折り曲げ片で形成されており、
    前記駆動機構は、少なくとも前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石とを有して構成され、
    前記コイルは、前記レンズ保持部材の外周を囲むように設けられており、
    前記カバー部材は、磁性の金属で形成されるとともに複数の前記折り曲げ片を有し、
    前記収容部は、前記折り曲げ片に対応して複数設けられ、
    前記磁石は、前記カバー部材の前記外周壁部の内面に固定されており、前記折り曲げ片の少なくとも一つと前記磁石との間に、前記コイルの一部が配置されている、
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  5. 前記固定側部材は、前記レンズ保持部材の光軸方向における上方への移動を規制する規制部を有し、
    前記収容部は、凹状に形成されて底部を有し、
    前記レンズ保持部材が上方へ移動して前記規制部に当接した状態において、前記突出部は、前記底部との間に隙間を有する、
    請求項1乃至請求項の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  6. 請求項1乃至請求項の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
    前記レンズ体と、
    前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
    カメラモジュール。
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