JP7393921B2 - 部品製造方法 - Google Patents

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本発明は、部品製造方法に関する。更に詳しくは、半導体部品又は半導体部品が内蔵された電子部品を製造する部品製造方法に関する。
近年、ウエハレベルパッケージと称されるパッケージ形式が利用されている。このパッケージ形式は、複数の部品がアレイ状に一体化されたまま必要な構成を構築した後、個片化して製造される。
しかしながら、ウエハレベルパッケージを製造する際には、再配線層を設けたり、小片化したりする等、複雑な工程を擁する。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ウエハレベルパッケージを製造するにあたって、再配線工程以降の工程を簡略化した部品製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]に記載の部品製造方法は、半導体部品又は電子部品である部品の製造方法であって、
開口部を有する枠体と、前記開口部内に保持面が露出されるように前記枠体に張られた保持フィルムと、を有する保持具を用意する保持具準備工程と、
部品になる複数の前駆体がアレイ状に一体化されたアレイ状部品を、前記保持面に保持する保持工程と、
前記保持面に前記アレイ状部品を保持した状態で、前記アレイ状部品に所定の構成を付加してアレイ状付加部品を得る付加工程と、
前記保持面に前記アレイ状付加部品を保持した状態で、前記アレイ状付加部品を個片化して個片化部品を得る個片化工程と、
前記個片化部品を、前記保持面から取り外す脱離工程と、を備えることを要旨とする。
[2]に記載の部品製造方法は、上記[1]に記載の部品製造方法において、前記付加工程は、前記アレイ状部品に対して導体層を付加する導体層付加工程を含むことを要旨とする。
[3]に記載の部品製造方法は、上記[1]又は上記[2]に記載の部品製造方法において、前記付加工程は、前記アレイ状部品に対してハンダバンプを付加するハンダバンプ付加工程を含み、
前記ハンダバンプ付加工程は、前記ハンダバンプの形状を整えるためにハンダバンプ前駆体を加熱する加熱工程を含むことを要旨とする。
[4]に記載の部品製造方法は、上記[1]乃至上記[3]のうちのいずれかに記載の部品製造方法において、前記脱離工程は、前記保持面の裏側から表側へ向かって前記保持フィルムを突き押して、前記個片化部品のうちの所定の個片化部品のみを、他の個片化部品から離間させて前記保持フィルムからピックアップするピックアップ工程であることを要旨とする。
[5]に記載の部品製造方法は、上記[1]乃至上記[4]のうちのいずれかに記載の部品製造方法において、前記個片化工程後に、前記保持面に前記個片化部品を保持した状態で、前記個片化部品を評価する評価工程を備えることを要旨とする。
[6]に記載の部品製造方法は、上記[1]乃至上記[5]のうちのいずれかに記載の部品製造方法において、前記保持フィルムは、基層と、前記基層の一面側に積層されて前記保持面を提供する保持層と、を有することを要旨とする。
本部品製造方法によれば、より効率よく部品を製造することができる。
本発明の部品製造方法を説明する説明図である。 本発明の部品製造方法の一部の工程を説明する説明図である。 本発明の部品製造方法の一部の工程を説明する説明図である。 本発明の部品製造方法の一部の工程を説明する説明図である。 本発明の部品製造方法の一部の工程を説明する説明図である。 本発明の部品製造方法で利用する保持具を説明する説明図である。
本発明の部品製造方法は、保持具準備工程R1と、保持工程R2と、付加工程R3と、個片化工程R4と、脱離工程R5と、を備える(図1参照)。
[1]保持具準備工程(R1)
「保持具準備工程R1」は、開口部10hを有する枠体10と、開口部10h内に保持面122aが露出されるように枠体10に張られた保持フィルム12と、を有する保持具15を用意する工程である(図1参照)。
保持具15は、保持工程R2において、アレイ状部品54を保持する治具であり、枠体10と保持フィルム12とを備える(図6参照)。
枠体10は、開口部10hを有する以外の構成は限定されない。開口部10hは、枠体10の表裏に貫通された孔からなる。開口形状やリング形状(外形)は限定されず、例えば、円形状等とすることができる。また、枠体10の構成材料は限定されず、有機材料(樹脂、エラストマ等)及び無機材料(金属、セラミックス等)の中から適宜必要に応じた材料を利用できる。
枠体10を利用することで、枠体10に保持フィルムを張ることができる。具体的には、平板リング状の枠体10を用いる場合、枠体の平板部主面に、保持フィルムに設けた粘着面を貼着し、保持フィルムを枠体10に張設できる。また、互いに係合可能な内枠と外枠とから構成された枠体10を用いる場合、内枠と外枠との間隙に保持フィルムを挟むことで、保持フィルムを枠体10に張設できる。即ち、伸張状態を維持して保持フィルム12を枠体10で保持できる。
保持フィルム12(図6b参照)は、アレイ状部品54(その後、保持フィルム12上で個片化部品58へと加工される)を保持するフィルムである。保持面122aには、粘着層の表面を利用できる。即ち、保持フィルム12は、基層121と、その一面側に設けられた保持層122と、を有することができ、その保持層122として粘着層を用いることができる。保持層122は、基層121の一面にのみ備えてもよく、両面に備えてもよい。また、保持層122は、基層121に接していてもよく、他層を介してもよい。また、保持具15では、保持面122aが枠体10の内側を向いて露出される。従って、保持工程R2では、アレイ状部品54は枠体10の内側に保持されることになる。
保持層122が粘着層からなる場合、粘着層を構成する粘着剤は限定されず、通常、粘着主剤を含む。粘着主剤には、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いることができる。粘着主剤以外にも架橋剤を含むことができる。
更に、粘着剤は、エネルギー線(紫外線、電子線、赤外線等)によって硬化できるエネルギー線硬化型粘着剤であってもよいし、エネルギー線によって硬化されないエネルギー非硬化型粘着剤であってもよい。エネルギー線硬化型粘着剤である場合、粘着剤に対しエネルギー線照射を行うことで、粘着剤を硬化させ、その粘着力を低下させることができ、個片化部品58を保持面122aから取り外す際に、個片化部品58への糊残りを防止できる。
エネルギー線硬化型粘着剤である場合、粘着剤は、上述の粘着主剤以外に、分子内に炭素-炭素二重結合を有する化合物と、エネルギー線に反応して硬化性化合物の重合を開始させることができる光重合開始剤を含むことができる。
基層121は、耐熱性と柔軟性とを併せ有することが好ましい。具体的には、基層121は、100℃における引張弾性率をE’(100)とし、25℃における引張弾性率をE’(25)とした場合に、その比RE1(=E’(100)/E’(25))は0.2≦RE1≦1であることが好ましい。RE1≦1により、加熱環境下で、保持フィルム12の熱皺を防止しつつ、アレイ状部品54、アレイ状付加部品56又は個片化部品58を保持した状態の保持フィルム12をチャックテーブルへ確実に固定できる。加えて、RE1≧0.2により、加熱状態にあるチャックテーブルからであっても、保持フィルム12を容易に離間させることができる。即ち、RE1<0.2となると、保持フィルム12を正常に吸着させることができたとしても、保持フィルム12が加熱状態にあるチャックテーブルに張り付き易くなり、高温状態のままでは離間し難くなる傾向にある。この場合は、チャックテーブル表面を、離間させ易い温度になるまで冷却することを要し、タイムサイクルが低下することになり好ましくない。
更に、上記E’(25)は、35MPa≦E’(25)≦5000MPa以下が好ましい。枠体10に保持フィルム12を伸張状態で保持しても、その状態から更に、保持フィルム12を伸張できる柔軟性を付与できる。一方、E’(100)は、10MPa≦E’(100)≦2000MPaが好ましい。E’(25)及びE’(100)の各値は、基層のMD方向及びTD方向で異なってもよいが、基層のMD方向及びTD方向の両方において上述の範囲であることが好ましい。
更に、後述する評価工程では、高温だけでなく、低温を負荷する場合がある。このような評価を行う場合、保持フィルム12の基層121は、160℃における弾性率をE’(160)とし、-40℃における弾性率をE’(-40)とした場合に、その比RE2(=E’(160)/E’(-40))は、0.001以上1以下(0.001≦RE2≦1)であることが好ましい。0.001≦RE2≦1により、100℃以上160℃以下の高温、及び、-40℃以上0℃以下の低温、の各温度域で評価を行ったとしても、その後に、保持面122aから個片化部品58を取り外し易い、保持フィルム12の柔軟性を維持できる。即ち、熱間サイクルを経ても柔軟に維持できる。
尚、本明細書において、基層121に関する各弾性率E’は、動的粘弾性測定装置(DMA:Dynamic Mechanical Analysis)により測定される。具体的には、サンプルサイズを幅10mm、チャック間の長さ20mmとし、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の測定条件で-50℃から250℃まで測定して得られたデータから各温度のデータを読み取ることで得られる。
また、基層121の厚さは限定されないが、例えば、50μm以上200μm以下とすることができ、60μm以上185μm以下が好ましく、70μm以上170μm以下がより好ましい。尚、基層の延伸の有無を問わない。
更に、基層121の線熱膨張係数は限定されないものの、JIS K7197に準じて測定され、温度50℃から190℃までの間における熱膨張係数が、100ppm/K以上であることが好ましい。
基層121を構成する材料は限定されないが、樹脂が好ましい。また、樹脂のなかでも、十分な柔軟性(力学的な伸縮性)を有する樹脂が好ましく、特にエラストマー性を有することが好ましい。
エラストマー性を有する樹脂としては、熱可塑性エラストマー及びシリコーン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、熱可塑性エラストマーが好ましい。熱可塑性エラストマーは、ハードセグメント及びソフトセグメントを有する共重合体からなってもよく、ハードポリマーとソフトポリマーとのポリマーアロイからなってもよく、これらの両方の特性を有してもよい。
上述のうち、ハードセグメント及びソフトセグメントを有する共重合体からなる熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフイン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリイミド系熱可塑性エラストマー(ポリイミドエステル系、ポリイミドウレタン系等)などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及び/又はポリアミド系熱可塑性エラストマーが好ましい。ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、ポリエステル成分をハードセグメントとしたポリマーであり、ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ポリアミド成分をハードセグメントとしたポリマーである。
[2]保持工程(R2)
「保持工程R2」は、アレイ状部品54を、保持面122aに保持する工程である(図1参照)。
部品50は、半導体部品又は電子部品である。これらの部品は、いずれも個片化後の部品であり、例えば、半導体ウエハやアレイ状電子部品から個片化された部品である。即ち、半導体ウエハは、半導体部品(部品50)となる複数の半導体部品の前駆体がアレイ状に一体化されたアレイ状部品54である。また、アレイ状電子部品は、電子部品(部品50)となる複数の電子部品の前駆体がアレイ状に一体化されたアレイ状部品54である(図1参照)。
アレイ状部品54が、半導体ウエハである場合、基体を構成する材料は限定されず、シリコン、サファイア、ゲルマニウム、ゲルマニウム-ヒ素、ガリウム-リン、ガリウム-ヒ素-アルミニウム等が挙げられる。半導体部品には、基体に対して回路が形成されている。回路としては、配線、キャパシタ、ダイオード及びトランジスタ等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
アレイ状部品54が、アレイ状電子部品である場合、下記形態(1)及び(2)が含まれる。
(1):回路形成された半導体部品(チップ、ダイ)を、リードフレーム上に配列し、ワイヤーボンディングした後、封止剤で封止して得られたアレイ状電子部品。
(2):半導体ウエハをウエハ状態のまま利用し、再配線層及びバンプ電極等の外部との導通を得る外部回路や、封止剤で封止した封止層を一括して形成したアレイ状電子部品。この形態(2)における半導体ウエハは、個片化前状態であって、半導体部品(チップ、ダイ)がアレイ状に形成された形態や、半導体ウエハを基体として利用する(非回路シリコン基板上に回路を有するチップを接合して利用する形態)等を含むものである。即ち、形態(2)におけるアレイ状電子部品は、ウエハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)方式において得られるアレイ状電子部品である。
アレイ状部品54を保持面122aに保持する方法は限定されない。例えば、保持面122aが、粘着層の表面である場合、保持面122aにアレイ状部品54を貼り付けてもよいし、アレイ状部品54に保持面122aを貼り付けてもよい。
更に、保持具準備工程R1と保持工程R2とは、図1に示すように別々に行ってもよいが、一括して行うこともできる。例えば、保持フィルム12を枠体10に張るのと同時に、保持フィルム12に対してアレイ状部品54を保持させることができる。また、アレイ状部品54を予め保持させた状態の保持フィルム12を枠体10に張ってもよい。
[3]付加工程(R3)
「付加工程R3」は、保持面122aにアレイ状部品54を保持した状態で、アレイ状部品54に所定の構成を付加してアレイ状付加部品56を得る工程である(図1及び図2参照)。
付加する構成(以下、単に「付加構成」ともいう)としては、回路等(例えば、配線、キャパシタ、ダイオード及びトランジスタ等)になる導体層及び/又は絶縁層、導体層を必要な形状に整形するのに用いるレジスト層、部品50と他部品とを電気的に接続するのに利用する接続導体(ハンダバンプ等)などが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。本明細書では、付加構成の数や、付加する順序に関わらず、アレイ状部品54に対して何らかの付加構成が加えられた部品をアレイ状付加部品56という。
この付加工程R3は、特にアレイ状部品54に対して、導体層561を付加する導体層付加工程R31(図2参照)を含むことができる。導体層付加工程R31は、導体層561となる導体材料を付加できればよく、その方法は限定されないが、例えば、導体材料を蒸着(スパッタ、CVD等)によってアレイ状部品54の表面に付着させることができる。更に、蒸着に加えてめっきを行うで付加する導体材料の厚みをより効率よくコントロールできる。
また、上述のように、導体材料を蒸着する場合は、保持フィルム12を減圧環境(場合によっては、減圧され且つ加熱された環境となる)に置くことになる。保持フィルム12を構成する材料は、この蒸着を行う環境でガス放出が抑制された材料、又は、ガス放出されない材料であることが好ましい。この観点においても、保持フィルム12を構成する基層121をなす材料は、前述の通り、ハードセグメント及びソフトセグメントを有する共重合体からなる熱可塑性エラストマーが好ましい。
更に、この付加工程R3は、特にアレイ状部品54に対して、ハンダバンプ563を付加するハンダバンプ付加工程R32(図2参照)を含むことができる。当然ながら、既に他の付加構成が付与されている場合には、アレイ状付加部品56に対して、ハンダバンプ563を付加することになる。そして、ハンダバンプ付加工程R32は、ハンダバンプ563の形状を整えるためにハンダバンプ前駆体563’を加熱する加熱工程R321を含むことができる。加熱工程R321における加熱温度は限定されないが、例えば、180~230℃の温度が課され得る(被加熱物が180~230℃に加熱される)。従って、保持フィルム12を構成する材料は、230℃以上の耐熱性を有することが好ましい。具体的には、E’(230)は、0.1MPa≦E’(230)≦600MPaが好ましい。
付加工程R3では、必要に応じ、アレイ状部品54を保持した保持フィルム12を、チャックテーブル60に固定して作業することができる。即ち、チャックテーブル固定工程R7(図2参照)を備えることができる(当然ながら、それ以前の工程からチャックテーブル60に固定されている場合には、引き続いて作業できる)。チャックテーブル60は、平滑な天面60aを有するテーブル(天板)を備えた装置であり、吸着によって、平滑な天面60aに、保持フィルム12を吸着固定する装置である。上述のテーブルの具体的な構造は限定されないが、例えば、吸引孔や吸引溝等の吸引ルートを備えた成形体(金属成形体、セラミックス成形体、樹脂成形体等)や、多孔質な成形体(金属成形体、セラミックス成形体、樹脂成形体等)を用いることができる。
チャックテーブル60を用いる場合であって、特に加熱状態(例えば、表面温度70℃以上200℃以下)のチャックテーブル60へ保持フィルム12を吸着する場合がある。具体的には、タイムサイクルを大きくするために、加熱したチャックテーブル60の冷却を十分に行うことなく、連続的に吸着を行う状況等が想定される。このように、加熱されたチャックテーブル60に保持フィルム12を吸着する場合、保持フィルム12に熱皺を生じ、熱皺から気密漏れすることによって、保持フィルム12をチェックテーブル60へ正常に吸着固定ができない場合がある。この場合、予め保持具準備工程R1において、保持フィルム12を伸張した状態で枠体10に張っておくことで、熱皺を防止し、正常な吸着・固定を行うことができる。正常な吸着・固定により、付加工程R3では、構成の付加を正常にすることができる。即ち、構成の付加時に、アレイ状部品54と付加する構成との間の意図しないずれを防止できる。
[4]個片化工程(R4)
「個片化工程R4」は、保持面122aにアレイ状付加部品56を保持した状態で、アレイ状付加部品56を個片化して個片化部品58を得る工程である(図1及び図3参照)。
個片化工程R4は、アレイ状付加部品56を個片化することができればよく、どのような方法を用いてもよい。個片化方法としては、例えば、ブレードダイシング、レーザダイシング(レーザステルスダイシング、レーザフルカットダイシング)等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記のうち、ブレードダイシングは、ダイシングソーやブレードを用いてアレイ状付加部品56を裁断する方法を意味する。また、レーザダイシングは、レーザ光を利用してアレイ状付加部品56を裁断する方法を意味する。このレーザダイシングでは、力の負荷によりアレイ状付加部品56が割れるように潜在痕を形成(レーザステルスダイシング)してしてもよいし、レーザによりアレイ状付加部品56を完全に切断(レーザフルカットダイシング)してもよい。
本発明では、上述した個片化方法のなかでも、保持フィルム12への傷付きがより少ない方法を選択することが好ましい。具体的には、レーザステルスダイシング及び/又はブレードダイシングが好ましい。保持フィルム12への傷付きが少ない方法を用いることで、同じ保持フィルム12を用いたまま、評価工程R6を行うことができる。
また、個片化工程R4では、アレイ状付加部品56をどのように個片化してもよい。例えば、アレイ状付加部品56が回路形成された半導体ウエハである場合、1つの個片化部品58(半導体部品)に1つの回路領域が含まれるように個片化してもよく、1つの個片化部品58(半導体部品)に複数の回路領域が含まれるように個片化してもよく、これらが混在するように個片化してもよい。同様に、アレイ状付加部品56がアレイ状電子部品である場合、1つの個片化部品58(電子部品)に1つの半導体部品が含まれるように個片化してもよく、1つの個片化部品58(電子部品)に複数の半導体部品が含まれるように個片化してもよく、これらが混在するように個片化してもよい。
個片化工程R4では、付加工程R3の場合と同様に、必要に応じ、アレイ状付加部品56を保持した保持フィルム12を、チャックテーブル60に固定して作業することができる。即ち、チャックテーブル固定工程R7(図3参照)を備えることができる(当然ながら、それ以前の工程からチャックテーブル60に固定されている場合には、引き続いて作業できる)。特に加熱状態のチャックテーブル60へ保持フィルム12を吸着させようとする場合には、前述の通り、気密漏れにより、正常な吸着固定ができなくなる場合がある。この場合、予め保持具準備工程R1において、保持フィルム12を伸張した状態で枠体10に張っておくことで、吸着・固定を正常化できる。正常な吸着・固定により、個片化工程R4では、正確な個片化を行うことができる。即ち、個片化時に、アレイ状付加部品56の切断予定箇所と切断具との間の意図しないずれを防止できる。
[5]脱離工程(R5)
「脱離工程R5」は、個片化部品58を、保持面122aから取り外す工程である(図1及び図5参照)。
脱離工程R5では、保持面122aから個片化部品58をどのように取り外してもよい。具体的には、保持面122aが、粘着面である場合には、保持面122aと個片化部品58とを引き剥がすことができる。また、加熱やエネルギー線の照射により保持力が低下する特性を有した保持面122aを有する場合には、保持力を低下させた後、保持面122aと個片化部品58とを引き剥がすことができる。
更に、例えば、すべての個片化部品58を一括して保持フィルム12から取り外してもよいし、個片化部品58のうちの一部のもののみを保持フィルム12から取り外してもよい。特に一部のもののみを取り外す場合には、ピックアップ方式により取り外すことが好ましい。ピックアップ方式の場合、図5に例示するように、保持フィルム12を面方向に伸張して個片化部品58同士を離間させる工程(フィルム伸張工程R51)、保持フィルム12をその裏面側から突上げ部材191により突き上げて、突き上げた部位の保持フィルム12を垂直方向へも伸張して、所望の部品のみを、他の部品から上方へ突出させる工程(突上工程R62)、更には、コレット等の脱離用具192で吸着して、保持フィルム12から取り外す工程を含むことができる。
通常、ピックアップを行う環境は常温である。このため、常温におけるピックアップ性に優れるよう、前述の通り、保持フィルム12の基層121は、35MPa≦E’(25)≦5000MPa以下である性質を有するものであることが好ましい。このE’(25)は、更に40MPa≦E’(25)≦2000MPaが好ましく、42MPa≦E’(25)≦1000MPaがより好ましく、46MPa≦E’(25)≦500MPaが特に好ましく、更に50MPa≦E’(25)≦250MPaがとりわけ好ましい。
このような柔軟性を有することにより、ピックアップ時に、ピックアップ対象部品が貼着された部位のフィルムだけを変形させることができる。即ち、突上げ部材で突き上げた際に追従して持ち上がる周辺フィルムの面積を小さく抑え、突き上げに伴って持ち上がる円形部の直径を小さくできる。これにより、意図せず非ピックアップ対象の部品が持ち上がる等の不具合を防止できる。十分な柔軟性を維持できないフィルムでは、突き上げに伴って意図せず持ち上がる周辺フィルム面積が大きいため、ピックアップ対象の部品に隣合った非ピックアップ対象部品が同時に持ち上がったり、傾いて持ち上がったりすることで、部品同士が衝突する等の不具合を生じることが危惧されるからである。
[6]評価工程(R6)
本発明の部品製造方法では、上述した保持具準備工程R1、保持工程R2、付加工程R3、個片化工程R4、及び脱離工程R5、更には、チャックテーブル固定工程R7以外にも他工程を備えることができる。
具体的には、「評価工程R6」が挙げられる。評価工程R6は、部品となる前駆部品(例えば、個片化部品等)を評価する工程である。評価工程R6は、どの工程間で行ってもよいが、少なくとも、個片化部品58に対して行うことが好ましい。即ち、個片化工程R4の後に、保持面122aに個片化部品58を保持した状態で、個片化部品58を評価する工程として備えることができる(図4参照)。
本発明において評価工程R6を備える場合、評価工程R6は、低温又は高温(非常温域)における評価を含むことが好ましい。この場合、低温とは-40~0℃の温度域が挙げられる。また、高温とは80~200℃の温度域が挙げられる。
また、評価工程R6における評価内容は限定されず、例えば、部品50の回路が所望の電気特性を発揮しているか否かの評価(電気的評価)、非常温域における電気特性が正常であるか否かの評価(電気的評価)、加熱による加速耐久を目的とした評価(加速耐久評価)、熱衝撃を付与したあとの部品50の形状が正常であるか否かの評価(光学的評価)、等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
上記評価の具体的な方法は限定されないが、例えば、電気的評価は、プローブカード(前工程の評価用具)やソケット(後工程の評価用具)等の評価用具30(プローブ等の複数の通電端31を備えた部品)を、部品50の対応箇所へ接触させ、通電端31と各部品の回路との間でやり取りされる信号の正否判定により行うことができる。また、加速耐久評価は、所望の温度条件(低温・高温)を課した状態で、又は、課した後、評価用具30を、部品50の対応箇所へ接触させ、通電端31と各部品の回路との間でやり取りされる信号の正否判定により行うことができる。更に、光学的評価は、所望の温度変化(低温→高温・高温→低温)を課した後、光学的読み取り装置に部品50の形状を認識させて、その形状が正常であるか否かを判定することができる。
評価工程R6では、付加工程R3及び個片化工程R4の場合と同様に、必要に応じ、個片化部品58を保持した保持フィルム12を、チャックテーブル60に固定して作業することができる。即ち、チャックテーブル固定工程R7(図4参照)を備えることができる(当然ながら、それ以前の工程からチャックテーブル60に固定されている場合には、引き続いて作業できる)。特に加熱状態のチャックテーブル60へ保持フィルム12を吸着させようとする場合には、前述の通り、気密漏れにより、正常な吸着固定ができなくなる場合がある。この場合、予め保持具準備工程R1において、保持フィルム12を伸張した状態で枠体10に張っておくことで、吸着・固定を正常化できる。正常な吸着・固定により、評価工程R6では、正確な評価を行うことができる。即ち、評価時に、個片化部品58と通電端31との間の意図しないずれを防止できる。
尚、本発明においては、上記の具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
即ち、例えば、本方法では、前述した保持具準備工程R1、保持工程R2、付加工程R3、個片化工程R4、評価工程R6及び脱離工程R5以外に、1又は2以上の他工程を備えることができる。
本発明の部品製造方法は、半導体部品製造、電子部品製造の用途において広く用いられる。特に、保持具準備工程R1、保持工程R2、付加工程R3、個片化工程R4、評価工程R6及び脱離工程R5を備えた部品の製造方法において、生産性に優れた部品製造を行うことができるという観点から好適に利用される。
10;枠体、10h;開口部、
12;保持フィルム、121;基層、122;保持層、122a;保持面、
15;保持具、
17;伸張治具、
191;突き上げピン、192;コレット、
30;評価用具、31;通電端、
50;部品、54;アレイ状部品、56;アレイ状付加部品、
561;導体層、563;ハンダバンプ、563’;ハンダバンプ前駆体、
58;個片化部品、
60;チャックテーブル、60a;天面、
R1;保持具準備工程、
R2;保持工程、
R3;付加工程、R31;導体層付加工程、R32;ハンダバンプ付加工程、R321;加熱工程、
R4;個片化工程、
R5;脱離工程、
R6;評価工程、
R7;チャックテーブル固定工程。

Claims (6)

  1. 半導体部品又は電子部品である部品の製造方法であって、
    開口部を有する枠体と、前記開口部内に保持面が露出されるように前記枠体に張られた保持フィルムと、を有する保持具を用意する保持具準備工程と、
    部品になる複数の前駆体がアレイ状に一体化されたアレイ状部品を、前記保持面に保持する保持工程と、
    前記保持面に前記アレイ状部品を保持した状態で、前記アレイ状部品に所定の構成を付加してアレイ状付加部品を得る付加工程と、
    前記保持面に前記アレイ状付加部品を保持した状態で、前記アレイ状付加部品を個片化して個片化部品を得る個片化工程と、
    前記個片化部品を、前記保持面から取り外す脱離工程と、
    前記個片化工程後に、前記保持面に前記個片化部品を保持した状態で、前記個片化部品を評価する評価工程と、を備え
    前記脱離工程は、前記保持面の裏側から表側へ向かって前記保持フィルムを突き押して、前記個片化部品のうちの所定の個片化部品のみを、他の個片化部品から離間させて前記保持フィルムからピックアップするピックアップ工程であり、
    前記保持フィルムは、基層と、前記基層の一面側に積層されて前記保持面を提供する保持層と、を有し、
    前記基層は、100℃における引張弾性率をE’(100)とし、25℃における引張弾性率をE’(25)とした場合に、比R E1 (=E’(100)/E’(25))が0.2≦R E1 ≦1であり、且つ、35MPa≦E’(25)≦5000MPaであることを特徴する部品製造方法。
  2. 前記付加工程は、前記アレイ状部品に対して導体層を付加する導体層付加工程を含む請求項1に記載の部品製造方法。
  3. 前記付加工程は、前記アレイ状部品に対してハンダバンプを付加するハンダバンプ付加工程を含み、
    前記ハンダバンプ付加工程は、前記ハンダバンプの形状を整えるためにハンダバンプ前駆体を加熱する加熱工程を含む請求項1又は2に記載の部品製造方法。
  4. 前記加熱工程における加熱温度が、180~230℃である請求項3に記載の部品製造方法。
  5. 前記基層は、230℃における引張弾性率をE’(230)とした場合に、0.1MPa≦E’(230)≦600MPaである請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の部品製造方法。
  6. 前記基層を構成する材料は、ポリエステル系熱可塑性エラストマー及び/又はポリアミド系熱可塑性エラストマーである請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の部品製造方法。
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