(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
本実施形態に係る撮像ユニット2は、図2及び図10に示すように、撮像部20と、第1取付部31と、第2取付部32とを備えている。
第1取付部31は、撮像部20を第1機器U1(図1参照)の第1筐体5A(図2参照)に取り付けるための部位である。第2取付部32は、撮像部20を第1機器U1とは異なる第2機器U2(図9参照)の第2筐体5B(図10参照)に取り付けるための部位である。撮像ユニット2は、第1筐体5A及び第2筐体5Bのいずれかに対して選択的に固定される。
ここでは一例として、第1取付部31及び第2取付部32は、貫通孔310及び貫通孔311(図3A及び図3B参照)によりそれぞれ構成される。
本実施形態では第1機器U1及び第2機器U2の各々は、一例として、施設の玄関に導入されるインターホン玄関装置1(ロビーインターホン)を想定する。本開示の「施設」は、集合施設100(図16参照)を想定する。集合施設100は、マンション等の集合住宅を想定し、施設の玄関は、ロビー(集合玄関)を想定する。しかし、本開示の「施設」は、戸建て住宅でもよいし、住宅に限定されず、非住宅の施設でもよい。またインターホン玄関装置1は、集合玄関のロビーインターホンに限定されず、居室子機17(図16参照)でもよいし、あるいはドアベルでもよい。
以下では、インターホン玄関装置1を、単に玄関装置1と呼ぶこともある。また玄関装置1である第1機器U1を、第1玄関装置1Aと呼ぶこともある。また玄関装置1である第2機器U2を、第2玄関装置1Bと呼ぶこともある。第1玄関装置1Aと第2玄関装置1Bとは、特定の構造について互いに相違する。ここでは特定の構造とは、各筐体の正面方向に対する、撮像部20の光軸C1の角度違いに関する構造である。
また本実施形態に係る機器U0(第1機器U1又は第2機器U2)は、撮像ユニット2と、第1筐体5A又は第2筐体5Bとを備えている。また本実施形態に係るインターホンシステム10は、図16に示すように、機器U0と、機器U0と通信可能である情報端末D1とを備えている。機器U0は、玄関装置1である。情報端末D1は、例えば、玄関装置1とは別に設置されているインターホン機器である。情報端末D1は、図16に示すように、集合施設100の各住戸(専有部103)内に設置される居室親機12を想定する。しかし、情報端末D1は、居室親機12に限定されず、管理室101内に設置される管理室親機11であってもよい。
この構成によれば、撮像部20は、第1取付部31によって、第1筐体5Aに取り付けられ、第2取付部32によって、第2筐体5Bに取り付けられる。そのため、共用性の向上を図ることができる。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る撮像ユニット2を備える第1玄関装置1A、及び、第1玄関装置1Aと同一の撮像ユニット2を備える第2玄関装置1Bの全体構成について、図1~図15を参照しながら詳しく説明する。また玄関装置1(第1玄関装置1A又は第2玄関装置1B)を備えるインターホンシステム10について、図16を参照しながら詳しく説明する。
(2.1)施設
インターホンシステム10が適用される施設は、一例として集合施設100である。集合施設100は、複数の施設の集合体であって、1つの建物内に複数の施設が含まれているような建造物を意味する。
本実施形態では、集合施設100が複数の住戸を含む集合住宅(マンション等)である場合を想定する。ただし、本開示の「施設」は、居住用途で用いられる住宅施設、並びに店舗(テナント)、オフィス、福祉施設、教育施設、病院及び工場等の非住宅施設を含む。また「施設」は、上述の通り、集合施設に限定されず、戸建て住宅でもよい。非住宅施設には、飲食店、遊技場、ホテル、旅館、幼稚園、保育所及び公民館等も含む。さらに集合施設100は、例えば、低層階が店舗で高層階が住戸というように、住宅施設と非住宅施設とが混在する態様の施設も含んでもよい。
集合住宅においては、ロビー(集合玄関)、駐車場、キッズルーム、又は、ごみ収集場等が共用部102(図16参照)となり、複数の住戸のそれぞれが専有部103(図16参照)となる。また1つの集合施設100は、複数の棟を含んでもよい。
本実施形態では、インターホンシステム10が適用される施設(1つの集合施設100、又は1以上の棟)に、少なくとも1つの共用部102と、複数の専有部103と、が含まれていることとする。また図16に示すように、インターホンシステム10が適用される施設に、少なくとも1つの管理室101が含まれてもよい。ここでいう管理室101は、集合施設100(又は1以上の棟)を管理するための設備(例えば、管理室親機11等)が設置されており、管理人が、入居者の不在時における来訪者の受付け等の管理業務を行うための場所である。管理室101は、管理事務所及び管理人室等を含む。
(2.2)インターホンシステム
まずインターホンシステム10の構成について図16を参照して説明する。図16では、集合施設100に含まれる複数の棟のうち、1つの棟に構築されたインターホンシステム10のみを図示している。また、それぞれ住戸からなる複数の専有部103については同様の装置(居室親機12等)が導入されるが、図16では、1つの専有部103(住戸)についてのみ導入される装置を示し、それ以外の専有部103については導入される装置の図示を省略する。
インターホンシステム10は、図16に示すように、管理室親機11と、居室親機12と、玄関装置1(ロビーインターホン)と、制御装置14と、居室子機17と、を備えている。玄関装置1は、第1玄関装置1A(図1参照)、又は第2玄関装置1B(図9参照)である。
以下の玄関装置1(第1玄関装置1A及び第2玄関装置1B)の説明においては、図2及び図10におけるX軸に沿った方向を左右方向とし、X軸の正の向きを右側と規定する。またY軸に沿った方向を前後方向とし、Y軸の正の向きを前側と規定する。さらにZ軸に沿った方向を上下方向とし、Z軸の正の向きを上側と規定する。ただし、これらの方向は一例であり、玄関装置1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。また、図2及び図10中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
管理室親機11は、管理室101の室内空間に設置されている。インターホンシステム10は、管理室101に設置されるものとして、管理室親機11と互いに通信(通話を含む)可能な管理室子機、及び通信アダプタ等を更に備えてもよい。管理室子機は、例えば、管理室101の玄関の外に設置される玄関子機であり、管理室親機11と電気的に接続される。
玄関装置1(ロビーインターホン)及び制御装置14は、共用部102の1つである集合玄関(ロビー)に設置されている。
居室親機12及び居室子機17は、各専有部103に設置されている。つまり、複数の専有部103を有する集合施設100において、インターホンシステム10は、居室親機12及び居室子機17を複数台ずつ備えることになる。インターホンシステム10は、各専有部103に設置されるものとして、火災感知器又はガス感知器等の1又は複数の防災機器を更に備えてもよい。防災機器は、居室親機12と通信可能に構成されて、火災等の異常の発生を検知すると、居室親機12に報知信号を送信することによって異常の発生を報知する。
居室親機12は、各専有部103(住戸)の室内空間に設置されている。居室子機17は、居室親機12と電気的に接続されており、例えば、各専有部103の玄関の外に設置される玄関子機である。つまり、居室親機12と居室子機17とは、互いに通信(通話を含む)可能に構成されている。居室子機17は、撮像部(カメラ)を有しており、居室子機17の撮像部で撮影された来訪者の画像を居室親機12にて表示することができる。
ロビー(共用部102)の扉105(又は扉105に設けられた電気錠)は、玄関装置1と電気的に接続されている。インターホンシステム10では、玄関装置1にて、扉105の開閉又は施解錠を制御することが可能である。玄関装置1は、例えば、集合施設100のロビー等の共用部102において、扉105の外側(集合施設100の外部と通じる側)に設置されている。
管理室親機11、複数台の居室親機12、及び玄関装置1は、いずれも制御装置14に対して電気的に接続されている。そのため、管理室親機11と各居室親機12と玄関装置1とは、制御装置14を介して互いに通信(通話を含む)可能である。すなわち、管理室親機11と各居室親機12とは互いに通信可能である。さらに、管理室親機11と玄関装置1とは互いに通信可能であって、各居室親機12と玄関装置1とは互いに通信可能である。
玄関装置1は、管理室親機11又は居室親機12を呼び出すための呼出信号を、管理室親機11又は居室親機12に送信する。さらに、玄関装置1は、(後述する)撮像ユニット2を有しており、撮像ユニット2の撮像部20で撮影された来訪者の画像は、管理室親機11又は居室親機12に送信される。これにより、撮像部20で撮影された来訪者の画像は、管理室親機11又は居室親機12にて表示可能となる。
インターホンシステム10は、集合施設100内でローカルネットワークを構成するのみならず、インターネット設備106、ゲートウェイ107、及び通信アダプタ等を介して、インターネット等の集合施設100の外部のネットワークNT1にも接続される。具体的には、制御装置14は、通信アダプタと電気的に接続されていて、通信アダプタを介して、インターネット設備106に接続されている。インターネット設備106は、ゲートウェイ107を介して、ネットワークNT1に接続されている。なお、インターネット設備106は、複数の専有部103の各々にも接続可能である。インターネット設備106及びゲートウェイ107は、例えば、集合施設100内のMDF(Main Distribution Frame)室104に設置されている。
このようにインターホンシステム10では、制御装置14が集合施設100の外部のネットワークNT1に接続可能である。そのため、インターホンシステム10は、例えば、ネットワークNT1を介して外部のサーバ110等と通信を行い、外部のサーバ110から情報を取得したり外部のサーバ110へ情報を出力したりすることが可能である。サーバ110は、例えば、1又は複数の集合施設100を管理する管理会社が運用する1又は複数のサーバ装置により構成される。
(2.3)第1玄関装置
次に、第1玄関装置1Aの構成について、図1~図8を参照して更に詳しく説明する。
第1玄関装置1Aは、図1に示すように、内器B1と、内器B1の周囲を囲むパネルB2とから構成される。内器B1は、パネルB2に取り付けられた状態で、例えば、集合玄関(ロビー)の壁の壁面に埋め込み設置される。
パネルB2は、図1に示すように、前板B21と、背板B22とを有している。前板B21は、例えば、化粧用の金属製(例えばステンレス)のプレートとして構成される。前板B21は、内器B1の周縁を囲み、内器B1の前面を露出する、略矩形の枠状である。前板B21の表面は、内器B1の前面と略面一となっている。前板B21は、内器B1より下の領域に、前後方向に貫通する円形状の孔部B23(図1参照)を有している。孔部B23は、例えば扉105を解錠するための逆マスタキーの鍵穴を露出する孔であり、鍵穴が取り付けられない場合には、円盤状のブランクカバーが装着され得る。
背板B22は、集合玄関の壁の壁面に埋め込まれた埋込ボックスに固定するための固定部として構成される。背板B22は、(後述する)端子ユニット9の一部を露出しつつ、端子ユニット9を収容するように構成される(図7及び図8参照)。
パネルB2は、前板B21と背板B22とで内器B1を前後方向において挟み込むように組み付けられる。パネルB2は、内器B1が組み付けられた状態で、集合玄関(ロビー)の壁の壁面に埋め込まれた埋込ボックスに対して、ねじ止めにより固定される。
内器B1は、図2に示すように、撮像ユニット2と、操作部4と、筐体5(第1筐体5A)と、通話部6と、表示部7と、センサ8と、制御モジュールと、通信モジュールと、端子ユニット9とを有している。第1筐体5Aは、撮像ユニット2、操作部4、通話部6、表示部7、センサ8、制御モジュール、通信モジュール、及び端子ユニット9を収容又は保持する。
撮像ユニット2は、図2に示すように、撮像部20と、センサ基板25と、保持部材3と、第1取付部31と、第2取付部32と、第3取付部33とを備えている。撮像ユニット2は、内器B1の正面から見て、上端部付近で、かつ左右方向における中央部に配置される。撮像ユニット2の下には、表示部7が配置されている。
撮像部20は、図7及び図8に示すように、撮像素子21とレンズ部22とを有していて、被写体を撮像するためのカメラである。ここでは被写体は、来訪者等の、操作部4を操作する操作者とする。操作者が第1玄関装置1Aを操作する際に少なくとも操作者の顔を撮像できるように、撮像部20の撮像エリア(視野)は、第1玄関装置1Aの前方に設定されている。本実施形態では、撮像部20は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、撮像部20はカラー画像を撮像するカメラである。
撮像素子21は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。撮像素子21は、図6に示すように、センサ基板25の第1面251(前面)上に実装されている。
レンズ部22は、全体として略円筒形状に形成されていて、前端にレンズ面220(図7及び図8参照)を有している。レンズ部22は、その後端面222(図5A参照)が撮像素子21と対向するように配置される。レンズ部22は、レンズ面220で集光した被写体からの光を、撮像素子21の撮像面(受光面)上に結像させる。撮像素子21は、被写体からの光を電気信号に変換する。撮像素子21は、出力信号を映像信号として、制御モジュールの映像処理部へ出力する。
レンズ部22は、図7及び図8に示すように、その側面において、Oリング23が嵌入される溝221を有している。
センサ基板25は、導体の配線が施されたプリント基板である。センサ基板25は、左右方向に長尺の矩形板状である。センサ基板25の前面(第1面251)には、撮像素子21が実装される。センサ基板25の後面(第2面252:図5B参照)には、FPC(フレキシブルプリント回路基板)26が接続される端子部27が実装される。撮像素子21は、センサ基板25及びFPC26を介して、制御モジュールと電気的に接続される。
センサ基板25は、前方から見て左半分の領域において、その厚み方向に貫通する一対の孔部253(図5B参照)を有している。一対の孔部253は、センサ基板25の左半分の領域における左上の隅と、右下の隅とにそれぞれ配置される。センサ基板25は、後ろ側から一対の孔部253にそれぞれ挿通される2本の第1ねじF1(図5A及び図5B参照)によって、保持部材3にねじ止め固定される。
またセンサ基板25は、図5B及び図6に示すように、左右方向における中央付近において、その下縁から上方に凹んだ凹所254を有している。凹所254は、(後述する)保持部材3の右側部3Bを露出する。
保持部材3は、例えば、合成樹脂材料によって左右方向に長尺の、略矩形の板状に形成された成型品である。保持部材3は、撮像部20の少なくとも一部(ここではレンズ部22)を保持するように構成されている。言い換えると、撮像ユニット2は、撮像部20の少なくとも一部を保持する保持部材3を備えている。そして本実施形態では、第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33は、保持部材3に設けられている。なお、保持部材3については、次の「(2.4)保持部材」の欄で詳しく説明する。
操作部4は、人の操作を受け付けるように構成されている。操作部4は、複数の操作ボタン40を有した入力インタフェースである。複数の操作ボタン40は、例えば、0~9のテンキー、アスタリスク(*)ボタン、消ボタン、呼出ボタン、及び4つのファンクションキーを有している(図1参照)。来訪者が、第1玄関装置1Aで、ある住人を呼び出したい場合、その住人の部屋番号(住戸番号)に該当するテンキーの数字ボタンを順に押していき、部屋番号を入力する。最後に、操作者が、呼出ボタンを押すことで、部屋番号の入力が確定されて、その部屋番号の住戸の居室親機12に対して呼出が実行される。
通話部6は、図2に示すように、左右一対のマイクロホン61、及びスピーカ62を含む。左右一対のマイクロホン61は、内器B1の正面から見て撮像ユニット2の左右の両側に配置され、制御モジュールと電気的に接続されている。スピーカ62は、内器B1の正面から見て右下の隅に配置され、制御モジュールと電気的に接続されている。通話部6は、居室親機12又は管理室親機11との間で通話を実現するように構成される。以下では、居室親機12に対する通信(通話も含む)について説明し、管理室親機11に対する通信については適宜に説明を省略することもある。
通信モジュールは、居室親機12及び管理室親機11と通信するための通信インタフェースである。通信モジュールを構成する電子部品は、表示部7の背面側に配置される実装基板に実装されている。通信モジュールは、制御装置14に接続されている。通信モジュールは、制御装置14を介して、居室親機12(又は管理室親機11)との間で双方向に通信可能に構成されている。通信モジュールは、居室親機12(又は管理室親機11)に対して通信信号を送信するように構成されている。通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。また、通信モジュールは、制御装置14を介して居室親機12(又は管理室親機11)から送信される通信信号を受信し、受信した通信信号を復調することで音声信号等を取得する。音声信号は、制御モジュールを介して通話部6のスピーカ62へ出力される。
表示部7は、例えば液晶ディスプレイからなる表示画面70を有している。表示部7は、内器B1の正面から見て、内器B1の上下方向の中心よりも上半分の領域に配置される。表示部7は、内器B1の正面から見て、上下方向において、操作部4と撮像ユニット2との間に配置される。表示部7は、タッチパネル式のディスプレイを有していて、操作入力を受け付ける操作部の機能も兼ねてもよい。表示部7は、制御モジュールの制御下で、案内画像を出力する。また表示部7は、撮像部20で撮像される来訪者自身の映像を表示する。居室親機12の呼出最中、又は居室親機12との通話中では、来訪者の映像は、表示画面70に出力されず、居室親機12の側に出力される。
センサ8は、例えば焦電型の赤外線センサであり、人等が動く際に生じる赤外線の変化量を検出することによって人等を検出する。センサ8は、内器B1の正面から見て左下の隅に配置され、制御モジュールと電気的に接続されている。
端子ユニット9は、図7及び図8に示すように、第1筐体5Aの背面側で保持されている。第1筐体5Aは、端子ユニット9が、集合玄関の壁面等に埋め込まれた埋込ボックスに内に収容された状態で、埋込ボックスにねじ止めにより固定される。端子ユニット9は、埋込ボックス内で、電線(電源線及び通信線を含む)と電気的に接続される。制御モジュール及び通信モジュール等は、端子ユニット9と電気的に接続される。
制御モジュールは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。制御モジュールでは、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御モジュールの各機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御モジュールは、撮像ユニット2の撮像部20、通信モジュール及び表示部7等を制御するように構成されている。制御モジュールを構成する電子部品は、表示部7の背面側に配置される実装基板に実装されている。
制御モジュールは、撮像部20を制御することによって、撮像部20に映像を撮像させる。制御モジュールは、例えば、センサ8で来訪者等の人を検出すると撮像部20を起動して人の撮像を開始する。制御モジュールは、表示部7を制御することによって、部屋番号の入力を案内する案内画像に、撮像部20で撮像中のリアルタイムの映像を重ねて、表示画面70に出力する。
また制御モジュールは、居室親機12(又は管理室親機11)を呼出前、呼出中、及び居室親機12との間で通信中に撮像部20で撮像した映像を、居室親機12に送出する。
制御モジュールは、通信モジュールを制御することによって、通信モジュールに居室親機12への通信信号を送信させ、かつ通信モジュールに居室親機12からの通信信号を受信させる。居室親機12への通信信号には、音声信号、映像信号及び制御信号等が含まれている。また、居室親機12からの通信信号には、音声信号及び制御信号等が含まれている。通信信号の送受信の相手は、管理室親機11も含む。
制御モジュールは、撮像部20からの映像信号に含まれる映像を処理する映像処理部を有している。映像処理部は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のデバイスにて実現される。映像処理部は、撮像部20から出力される映像信号を受けて、信号処理により映像信号に含まれる映像を処理し、通信モジュールから居室親機12(又は管理室親機11)に送信する。
制御モジュールは、操作部4にて受け付けられた操作入力に応じて、各種の機能を実行するように構成されている。制御モジュールは、例えば、表示画面70で部屋番号の入力を催促する案内画像が表示されている最中に、数字ボタンが操作されると、入力された数字を表示画面70上に出力していく。そして、制御モジュールは、部屋番号の入力後、呼出ボタンが操作されると、呼出信号を送信して居室親機12の呼出を開始する。
第1筐体5Aは、図2に示すように、カバー50と、ケース51と、化粧パネル52と、両面テープ53とを有している。
カバー50は、例えば合成樹脂製である。カバー50は、ケース51より前側(正面側)に配置される。カバー50は、その背面が開放されていて、前後方向において扁平な、矩形の箱状となっている。カバー50は、開放されたケース51の前面を覆うようにケース51に、ネジ止めによって固定される。
カバー50は、各々が前後方向に貫通している複数の貫通孔を有している。具体的には、カバー50は、表示部7を露出する第1窓501を貫通孔として有している。第1窓501は、前方から見て左右方向に長尺の、矩形の開口を有している。
またカバー50は、複数の操作ボタン40をそれぞれ露出する複数の第2窓502を貫通孔として有している。複数の第2窓502は、前方から見て各操作ボタン40の形状に対応した開口形状を有している。
またカバー50は、センサ8を露出する第3窓503、及びスピーカ62からの音を導出する第4窓504を、貫通孔として有している。第3窓503は、前方から見て矩形状の開口を有している。第4窓504は、前方から見て略半円状の開口を有している。
またカバー50は、左右一対のマイクロホン61に向かって音をそれぞれ導入する一対の孔部505を、貫通孔として有している。各孔部505は、前方から見て上下方向に長尺の長孔である。
さらにカバー50は、レンズ部22を露出するレンズ孔506を貫通孔として有している。レンズ孔506は、前方から見て円形状の開口を有している。カバー50における、レンズ孔506の周縁部は、略ドーム状に突出している。具体的には、カバー50は、図2、図7及び図8に示すように、その前面から前方に向かって円筒状に突出する円筒部Y1を有している。レンズ孔506は、この円筒部Y1を前後方向に貫通するように設けられている。円筒部Y1は、その前端部の外周面が、前方に向かうほど円筒部Y1の中心軸に近づく方向に傾斜した傾斜面Y11を有している。円筒部Y1の前端部の内周面は、その内径が少し小さくなるように絞り込みされている。円筒部Y1の内部空間が、レンズ部22の一部(略前側半分)を収容するための収容部500(図4参照)を構成する。
本実施形態では、撮像部20は、第1筐体5Aにおける正面側のカバー50に対してその裏側から取り付けられる。特に、レンズ部22は、そのレンズ面220の少なくとも一部(ここでは概ね全部)が、カバー50の正面側に露出するように、カバー50が有する収容部500に裏側から収容される。
カバー50は、図4に示すように、その背面側における収容部500の周囲に、ねじ穴G1、G2をそれぞれ有した一対のボス507、508を有している。ボス507、508は、カバー50の背面から見て(図4参照)、収容部500を間に挟むように左右にそれぞれ配置される。左側のボス507(図4では右側)は、上下方向において、収容部500の中心よりもやや上方に位置し、右側のボス508(図4では左側)は、上下方向において、収容部500の中心よりもやや下方に位置する。各ボスの周囲には、補強用の複数のリブが形成されている。一対のボス507、508のねじ穴G1、G2は、2本の第2ねじF2(図5A参照)がねじ込まれる穴である。
カバー50の背面からのボス507の突出量は、ボス508の突出量と略等しい。ボス507の端面507A(図4参照)は、平坦であり、X-Z平面と略平行である。同様にボス508の端面508A(図4参照)も、平坦であり、X-Z平面と略平行である。
保持部材3は、レンズ部22を保持した状態で2本の第2ねじF2によってカバー50にねじ止め固定され、それによってレンズ部22は、レンズ面220がレンズ孔506を通じてカバー50の正面側に露出した状態で、収容部500に収容される。なお、レンズ部22における溝221内のOリング23は、レンズ孔506の内周面の周方向における全体にわたって接触するため、防水性が高められる。
ケース51は、例えば合成樹脂製である。ケース51は、前面が開放された扁平な略矩形の箱状となっている。ケース51は、撮像ユニット2、操作部4、通話部6、表示部7、センサ8、制御モジュール、及び通信モジュール等を収容する収容スペースを、カバー50と共に形成する。端子ユニット9は、ケース51の背面側で保持される。
化粧パネル52は、透光性を有した略矩形のパネル(例えば透明パネル)である。化粧パネル52は、図2に示すように、カバー50の前面側に配置されて、表示部7からの光は化粧パネル52を通り前方に出射される。化粧パネル52は、両面テープ53によってカバー50の前面に取り付けられる。
化粧パネル52は、各々が前後方向に貫通している複数の貫通孔を有している。具体的には、化粧パネル52は、カバー50の複数の第2窓502と共に複数の操作ボタン40をそれぞれ露出する複数の窓520を貫通孔として有している。また化粧パネル52は、カバー50の第3窓503と共にセンサ8を露出する窓521、及び、カバー50の第4窓504と共にスピーカ62からの音を導出する複数の孔522を、貫通孔として有している。また化粧パネル52は、カバー50の一対の孔部505と共に、一対のマイクロホン61に向かって音を導入する一対の孔部523を、貫通孔として有している。
さらに化粧パネル52は、カバー50の円筒部Y1の前端部(傾斜面Y11がある部位)が挿入される挿入孔524を、貫通孔として有している。そのため、レンズ部22のレンズ面220は、化粧パネル52の前面よりも前の位置で外部に露出する。
詳細な説明は省略するが、両面テープ53も、カバー50の複数の貫通孔にそれぞれ対応して複数の貫通孔を有している。
(2.4)保持部材
次に保持部材3について、図3A及び図3Bを参照しながら更に詳しく説明する。上述の通り、第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33は、保持部材3に設けられている。
第1取付部31は、撮像部20を第1玄関装置1Aの筐体5(第1機器U1の第1筐体5A)に取り付けるための部位であり、ここでは保持部材3を厚み方向に沿って貫通する貫通孔310によって構成される。貫通孔310は、その貫通方向に沿って見て丸孔である。
第2取付部32は、撮像部20を第2玄関装置1Bの筐体5(第2機器U2の第2筐体5B)に取り付けるための部位であり、ここでは保持部材3を厚み方向に沿って貫通する貫通孔311によって構成される。貫通孔311は、その貫通方向に沿って見て丸孔である。
第3取付部33は、撮像部20を第1筐体5A又は第2筐体5Bのいずれに対しても取り付けるための共用部位であり、ここでは保持部材3を厚み方向に沿って貫通する貫通孔312によって構成される。第3取付部33は、第1玄関装置1A及び第2玄関装置1Bのどちらにおいても使用される。貫通孔312は、その貫通方向に沿って見て上下方向に長い長孔である。
保持部材3は、図3A及び図3Bに示すように、基部3A、右側部3B、左側平坦部3C、及び左側傾斜部3Dが一体となって形成されている。
基部3Aは、その厚み方向が前後方向に沿っていて、背面側が開放された扁平な矩形の箱状となっている。基部3Aは、その厚み方向に貫通していて、レンズ部22の後端部が嵌入される嵌入孔300を有している。嵌入孔300は、円形の孔である。
基部3Aは、その前面320において、嵌入孔300の周縁に沿って前方に円環状に突出した、補強用の環状突起313を有している。例えばレンズ部22の後端部が嵌入孔300に圧入により挿入されることで、レンズ部22が保持部材3に保持される。
基部3Aは、図3Aに示すように、嵌入孔300の周縁の左上と右下とに、2本の第1ねじF1がねじ込まれる一対のねじ孔314を有している。基部3Aは、その前面320において、一対のねじ孔314の周縁に沿って前方に円環状に突出した、補強用の環状突起314Aを有している。
基部3Aは、図3Bに示すように、その背面321において、四角い枠状に後方へ突出する突出枠315を有している。突出枠315は、嵌入孔300の周囲を囲むように配置される。レンズ部22の後端部が基部3Aの前面320から嵌入孔300に嵌入した状態で、基部3Aの背面321側においては、レンズ部22の後端面222が突出枠315内で露出する(図5A参照)。
2本の第1ねじF1は、基部3Aの背面321の側からねじ込まれる。すなわち、センサ基板25は、基部3Aの背面321と対向するように配置された状態で、2本の第1ねじF1がセンサ基板25の一対の孔部253に挿通されて、更に基部3Aの一対のねじ孔314にねじ込まれることで、保持部材3に固定される。
センサ基板25が保持部材3に固定された状態において、センサ基板25に実装された撮像素子21は、突出枠315内に収容される。特にレンズ部22の後端面222には、撮像素子21を位置決めするための、複数の位置決め突起223(図5A参照)が形成されている。複数の位置決め突起223は、レンズ部22の後端面222の正面から見て、略正方形の四辺に沿うように配置されている。各位置決め突起223は、後方に突出している。センサ基板25上の撮像素子21は、複数の位置決め突起223の内側に配置されて位置決めされる。
また基部3Aは、その背面321において、突出枠315と一体となって形成されている一対のボス316を有している。このボス316をねじ孔314が貫いている。
右側部3Bは、全体として基部3Aの右縁部から後退するように基部3Aと一体となって形成されている。右側部3Bは、基部3Aの突出枠315の端面よりもさらに後方に突出している。右側部3Bは、平坦部位330と傾斜部位331とを有している。平坦部位330は、その厚み方向が前後方向に沿っている板状の部位である。傾斜部位331は、平坦部位330の下縁から下方に延出している。ただし、傾斜部位331は、平坦部位330に対して、下方に向かうほど前方に向かうように屈曲している。
第3取付部33を構成する貫通孔312(長孔)は、右側部3Bに設けられている。具体的には、貫通孔312は、概ね平坦部位330に配置されており、ただし、僅かに傾斜部位331にまで跨るように形成されている。
左側平坦部3Cは、全体として基部3Aの左縁部から後退するように基部3Aと一体となって形成されている。基部3Aの左縁部には、上下方向の中央付近において、左方に突出する隔壁317が設けられている。左側平坦部3Cは、隔壁317よりも上側に配置される。なお、左側傾斜部3Dは、隔壁317よりも下側に配置される。要するに、左側平坦部3Cと左側傾斜部3Dとは、保持部材3を正面から見たときに、隔壁317を間に介して、上下方向に並んでいる。左側平坦部3Cは、その厚み方向が前後方向に沿っている板状の部位である。第1取付部31を構成する貫通孔310は、左側平坦部3Cに設けられている。
左側傾斜部3Dは、基部3Aと一体となって形成されている。左側傾斜部3Dは、左側平坦部3Cに対して、下方に向かうほど前方に向かうように屈曲している。すなわち、左側傾斜部3Dは、その厚み方向が前後方向に対して傾斜している板状の部位である。第2取付部32を構成する貫通孔311は、左側傾斜部3Dに設けられている。左側傾斜部3Dは、その背面側において、貫通孔311の左右周縁から略円弧状に後方へ突出する一対の突出リブ318(図3B、図5A及び図5B参照)を有している。
[取付手順]
ここで、保持部材3を、第1筐体5Aのカバー50へ取り付ける取付手順を説明する。以下の取付手順は単なる一例であって限定されない。
保持部材3には、既にレンズ部22が取り付けられているものとする。レンズ面220がレンズ孔506から露出しつつ、レンズ部22が収容部500に収まるように保持部材3をカバー50の背面側に載せ置く(図5A参照)。
ここでボス508のねじ穴G2と、第3取付部33を構成する右側部3Bの貫通孔312(長孔)における上半分の孔とが対向する。この時、右側部3Bの平坦部位330の前面とボス508の端面508Aとが略面接触する。すなわち、第3取付部33は、第1筐体5Aが有する第3対象部T3(図4参照)に取り付けられる。ここでは第3対象部T3は、ねじ穴G2を有したボス508に相当する。
第2ねじF2をボス508のねじ穴G2にねじ込む。すると、第2ねじF2の頭部は、平坦部位330の背面と接触することになる。この状態で、平坦部位330は、X-Z平面と略平行である。
またボス507のねじ穴G1と、第1取付部31を構成する左側平坦部3Cの貫通孔310とが対向する。ボス507の端面507Aと左側平坦部3Cの前面とが略面接触する。
第2ねじF2をボス507のねじ穴G1にねじ込む。すると、第2ねじF2の頭部は、左側平坦部3Cの背面と接触することになる。この状態で、左側平坦部3Cは、X-Z平面と略平行になり、一方、左側傾斜部3Dは、X-Z平面に対して傾斜する。すなわち、第1取付部31は、第1筐体5Aが有する第1対象部T1(図4参照)に取り付けられる。ここでは第1対象部T1は、ねじ穴G1を有したボス507に相当する。第2取付部32を構成する左側傾斜部3Dの貫通孔311は、不使用となる。
最後に撮像素子21が実装されたセンサ基板25を、保持部材3に2本の第1ねじF1で固定する(図5B参照)。なお、撮像ユニット2は、保持部材3の右側部3Bがセンサ基板25の凹所254を介して露出していて、左側平坦部3C及び左側傾斜部3Dもセンサ基板25の左縁より左側で露出する構成となっている。そのため、取付手順としては、先にセンサ基板25を保持部材3にねじ止めしてから、保持部材3をカバー50にねじ止めすることも可能である。
このように保持部材3がカバー50に取り付けられることで、撮像ユニット2全体としては、光軸C1が第1筐体5Aの正面方向と略平行となる状態で、第1筐体5Aに固定されることになる。本開示における「正面方向」とは、例えば、化粧パネル52の表面に直交する方向である。
(2.5)第2玄関装置
次に、第2玄関装置1Bの構成について、図9~図15を参照して更に詳しく説明する。ただし、以下では、第1玄関装置1Aと実質的に共通する構成要素については同じ参照符号を付して適宜に説明を省略する場合がある。
第2玄関装置1Bは、図9に示すように、内器B1とパネルB2とから構成される。内器B1は、パネルB2に取り付けられた状態で、例えば、集合玄関の床面に立設された取付台の表面(例えば斜面)に埋め込まれた埋込ボックスにねじ止めにより固定される。
内器B1は、撮像ユニット2と、操作部4と、筐体5(第2筐体5B)と、通話部6と、表示部7と、センサ8と、制御モジュールと、通信モジュールと、端子ユニット9とを有している。第2筐体5Bは、撮像ユニット2、操作部4、通話部6、表示部7、センサ8、制御モジュール、通信モジュール、及び端子ユニット9を収容又は保持する。
第2玄関装置1Bの撮像ユニット2は、第1玄関装置1Aの撮像ユニット2と共通する。言い換えると、撮像ユニット2は、第1玄関装置1Aの第1筐体5A、及び第2玄関装置1Bの第2筐体5Bのいずれかに対して選択的に固定される。
本実施形態では、第2玄関装置1Bの操作部4、通話部6、通信モジュール、表示部7、センサ8、端子ユニット9、及び制御モジュールは全て、第1玄関装置1Aのものと実質的に共通する。しかし、これらのうちの少なくとも一部が、第1玄関装置1Aのものと相違してもよい。例えば、操作部4の複数の操作ボタン40の数、位置、又は種類が、第1玄関装置1Aと第2玄関装置1Bとで、相違してもよい。
第2筐体5Bは、図10に示すように、カバー50と、ケース51と、化粧パネル52と、両面テープ53とを有している。
ただし、第2筐体5Bは、カバー50の構造について、第1筐体5Aと相違する。具体的には、第2筐体5Bのカバー50は、全体としての形状や大きさが第1筐体5Aのものと概ね同じであるが、図10に示すように、第1ブロック50Aと第2ブロック50Bとに分割されている点で相違する。以下、第2筐体5Bのカバー50について詳しく説明する。
カバー50は、例えば合成樹脂製である。カバー50は、第1ブロック50Aと、第2ブロック50Bとを含む。
第1ブロック50Aは、カバー50のほぼ全体の領域を占める部位であり、その背面が開放されていて、前後方向において扁平な、矩形の箱状となっている。第1ブロック50Aは、開放されたケース51の前面を覆うようにケース51に、ネジ止めによって固定される。
第1ブロック50Aは、第1窓501、複数の第2窓502、第3窓503、第4窓504、及び一対の孔部505を有している。ただし、レンズ部22を露出するレンズ孔506は、第1ブロック50Aではなくて、第2ブロック50Bに配置される。
第1ブロック50Aは、第2ブロック50Bが嵌め込まれる溝555を有している。溝555は、第1ブロック50Aにおける左右方向の中央の上端部から第1窓501に向かって矩形状に凹んでいる。溝555は、正面から見て、第2ブロック50Bと略同形で同寸法であり、第2ブロック50Bは、ほぼ隙間なく溝555に挿入され得る。第2ブロック50Bは、第1ブロック50Aに対して、嵌め込み、接着又はねじ止め等の適宜の固定手段によって固定される。
第2ブロック50Bは、全体として略矩形の板状である。第2ブロック50Bは、レンズ部22を露出するレンズ孔506を有した部位である。具体的には、第2ブロック50Bは、図11に示すように、基部550と、第1片551と、第2片552とを有している。
基部550は、矩形の板状であり、その厚み方向が前後方向に沿っている。基部550は、その前面から前方に僅かに突出して周囲に対する段差を形成する突起台556(図10参照)を有している。突起台556は、前方から見て略U字状の周縁を有している。
また基部550は、突起台556の中央部から前方に向かってドーム状に凸となるように湾曲したドーム部Y2を有している。レンズ孔506は、ドーム部Y2に形成されている。レンズ孔506は、ドーム部Y2の正面から見て、ドーム部Y2の球面状の表面における上下左右の中心よりも下方にずれている。レンズ孔506の貫通方向は、前後方向(正面方向)に対して、所定の角度で下方に傾斜している。所定の角度は、0°より大きく90°未満で、例えば約30°である。レンズ孔506は、その貫通方向に沿って見て、円形状の開口を有している。
ドーム部Y2の裏面は、図11に示すように、ドーム部Y2の表面と同様に、ドーム状に凹んでいる。このドーム部Y2の内部空間が、レンズ部22の一部(略前側半分)を収容するための収容部500を構成する。
第2玄関装置1Bにおいても、撮像部20は、第2筐体5Bにおける正面側のカバー50に対してその裏側から取り付けられる。レンズ部22は、そのレンズ面220の少なくとも一部(ここでは概ね全部)が、カバー50の第2ブロック50Bの正面側に露出するように、収容部500に裏側から収容される。なお、図9に示すように、化粧パネル52がカバー50に取り付けられた状態で、突起台556及びドーム部Y2は、化粧パネル52における略U字状に凹んだ切欠き溝524Aから露出する。
第1片551は、基部550の背面における上縁付近から後方に延出している。第1片551の上面は、第2ブロック50Bが第1ブロック50Aに取り付けられた状態において、第1ブロック50Aの上端面と略面一となる。
第2片552は、基部550の背面における下縁付近から後方に延出している。第2片552は、第2ブロック50Bが第1ブロック50Aに取り付けられた状態において、第1ブロック50Aにおける第1窓501の周囲を囲むように形成されている矩形枠状の補強リブ509(図12A及び図12B参照)と合わさる。保持部材3は、第1片551と第2片552との間に配置される。
ここで第2ブロック50Bは、図11に示すように、基部550の背面における収容部500の周囲に、ねじ穴G1、G2をそれぞれ有した一対のボス557、558を有している。ボス557、558は、第2ブロック50Bの背面から見て(図11参照)、収容部500を間に挟むように左右にそれぞれ配置される。左側のボス557(図11では右側)は、上下方向において、収容部500の中心よりもやや下方に位置し、右側のボス558(図11では左側)も、上下方向において、収容部500の中心よりもやや下方に位置する。各ボスの周囲には補強用のリブが形成されている。一対のボス557、558のねじ穴G1、G2は、2本の第2ねじF2(図12A及び図12B参照)がねじ込まれる穴である。保持部材3は、レンズ部22を保持した状態で2本の第2ねじF2によって第2ブロック50Bにねじ止め固定される。それによってレンズ部22は、レンズ面220がレンズ孔506を通じて第2ブロック50Bの正面側に露出した状態で、収容部500に収容される。なお、レンズ部22における溝221内のOリング23は、レンズ孔506の内周面からやや離間して配置されているが、接触していてもよい。
基部550の背面からのボス557の突出量は、ボス558の突出量よりも少し少ない。ボス557の端面557A(図11参照)は、平坦であり、X-Z平面と略平行である。ボス558の端面558A(図11参照)は、平坦面558Bと傾斜面558Cとから構成されている。平坦面558Bは、傾斜面558Cより下側に配置されていて、ボス557の端面557Aと略平行である。傾斜面558Cは、平坦面558Bの上縁から連続していて、基部550の背面に近づくように平坦面558Bに対して傾斜している。さらに傾斜面558Cの上部には、後方に突出する突起558Dが設けられている。
[取付手順]
ここで、保持部材3を、第2筐体5Bの第2ブロック50Bへ取り付ける取付手順を説明する。以下の取付手順は単なる一例であって限定されない。
保持部材3には、既にレンズ部22が取り付けられているものとする。レンズ面220がレンズ孔506から露出しつつ、レンズ部22が収容部500に収まるように保持部材3を少し傾けて、第2ブロック50Bの背面側に載せ置く(図12A参照)。
ここでボス558のねじ穴G2と、第3取付部33を構成する右側部3Bの貫通孔312(長孔)における下半分の孔とが対向した状態で、突起558Dが、貫通孔312における上半分の孔に挿入される。つまり、貫通孔312(長孔)において、第2ねじF2が差し込まれる位置が、第1筐体5Aと第2筐体5Bとで異なる。この時、右側部3Bの傾斜部位331の前面と平坦面558Bとが略面接触する。すなわち、第3取付部33は、第2筐体5Bが有する第4対象部T4(図11参照)に取り付けられる。ここでは第4対象部T4は、ねじ穴G2を有したボス558に相当する。
第2ねじF2をボス558のねじ穴G2にねじ込む。すると、第2ねじF2の頭部は、貫通孔312から突出する突起558Dの先端と、傾斜部位331の背面とに跨ってこれらに接触することになる。この状態で、傾斜部位331は、X-Z平面と略平行になり、一方、平坦部位330がX-Z平面に対して傾斜する。
またボス557のねじ穴G1と、第2取付部32を構成する左側傾斜部3Dの貫通孔311とが対向した状態で、ボス557の端面557Aと左側傾斜部3Dの前面とが略面接触する。
第2ねじF2をボス557のねじ穴G1にねじ込む。すると、第2ねじF2の頭部は、貫通孔311の左右の周縁にある一対の突出リブ318と接触することになる。この状態で、左側傾斜部3Dは、X-Z平面と略平行になり、一方、左側平坦部3CがX-Z平面に対して傾斜する。すなわち、第2取付部32は、第2筐体5Bが有する第2対象部T2(図11参照)に取り付けられる。ここでは第2対象部T2は、ねじ穴G1を有したボス557に相当する。
なお、第2ブロック50Bは、図11に示すように、基部550の背面から後方に突出する十字状の挿入突起559を有している。挿入突起559の周囲には補強用のリブ560が設けられている。リブ560は、その端面に傾斜面561を有している。保持部材3が第2ブロック50Bに取り付けられる際に、挿入突起559は、第1取付部31を構成する左側平坦部3Cの貫通孔310に挿入される。この時、リブ560の傾斜面561と左側平坦部3Cの前面とが略面接触する。したがって、X-Z平面に対して傾斜する左側平坦部3Cは、挿入突起559及びリブ560によって、安定的に位置決めされる。
そして、撮像素子21が実装されたセンサ基板25を、保持部材3に2本の第1ねじF1で固定する(図12B参照)。最後に、撮像ユニット2が固定された第2ブロック50Bを、第1ブロック50Aに組み付ける。
このように保持部材3が第2ブロック50Bに取り付けられることで、撮像ユニット2全体としては、第1筐体5Aに固定される場合と異なり、光軸C1が第2筐体5Bの正面方向に対して傾斜した状態で第2筐体5Bに固定される(図6及び図13参照)。
ところで、本実施形態の2本の第2ねじF2に関して、第1玄関装置1Aと第2玄関装置1Bとで、同じ種類のねじが使用される(部品の共通化)。しかし、第1玄関装置1Aと同じ長さ寸法の第2ねじF2を第2玄関装置1Bで使用すると、ねじの長さが余る可能性がある。そのために、突起558D及び一対の突出リブ318を設けて、第2ねじF2の頭部をこれらに接触させることで、その余りを解消している。
(2.6)撮像ユニットの共用性
以上のように、本実施形態の撮像ユニット2は、構造の異なる2種類の筐体5(第1筐体5Aと第2筐体5B)に、共用して適用可能である(部品の共通化)。したがって、共用性の向上を図ることができる。
特に、撮像ユニット2は、第1取付部31及び第3取付部33によって第1筐体5Aに固定される。また撮像ユニット2は、第2取付部32及び第3取付部33によって第2筐体5Bに固定される。したがって、第1筐体5A及び第2筐体5Bの各々に対する更に安定した取り付けを提供できる。
また第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33が全て、保持部材3に設けられている。そのため、これらが別々の部材に設けられている場合に比べて、共用性が更に向上される。
また撮像部20が、第1筐体5A及び第2筐体5Bの各々におけるカバー50に対してその裏側から取り付けられるため、共用性の向上を図りつつ、外観上の見栄えが損なわれにくくなる。特にレンズ部22は、そのレンズ面220の少なくとも一部がカバー50の正面側に露出するように、カバー50の収容部500に裏側から収容される。そのため、撮像部20の安定した位置決めを実現しつつ、撮像部20の機能性能が損なわれる可能性を抑制できる。
(2.7)撮像部の光軸
ここで、第1玄関装置1Aと第2玄関装置1Bとにおける、撮像部20の光軸C1について具体的に説明する。
第1玄関装置1Aでは、撮像部20の光軸C1(図7参照)が第1筐体5Aの正面方向に対して第1角度θ1(図7参照)を成している。言い換えると、撮像ユニット2の第1取付部31は、撮像部20の光軸C1が第1筐体5Aの正面方向に対して第1角度θ1を成すように、撮像部20を第1筐体5Aに取り付けるための部位である。ここでは、第1角度θ1は、一例として0°~数°である。
第2玄関装置1Bでは、撮像部20の光軸C1(図14参照)が第2筐体5Bの正面方向に対して第2角度θ2(図14参照)を成している。言い換えると、撮像ユニット2の第2取付部32は、光軸C1が第2筐体5Bの正面方向に対して第2角度θ2を成すように、撮像部20を第2筐体5Bに取り付けるための部位である。第2角度θ2は、第1角度θ1とは異なる。第2角度θ2は、上述した(レンズ孔506の貫通方向と正面方向とが成す)所定の角度と概ね一致する。ここでは、第2角度θ2は、一例として約30°である。
例えば、壁面、又は取付台の傾斜面等といった設置場所に違いがあっても、撮像部20の撮像エリア(視野)を一定に確保するために、正面方向に対する光軸C1の角度を異ならせる構造を玄関装置1に持たせる場合がある。これに対して、本実施形態の撮像ユニット2が共用して適用されることで、共用性の向上を図りつつ、第1筐体5Aと第2筐体5Bとで撮像部20の光軸C1の角度を互いに異ならせることができる。特に保持部材3は、全体として板状の部材を屈曲させた形状としていることで、光軸C1の角度を異ならせた構造を提供する。
ところで、レンズ面220の少なくとも一部(ここでは概ね全部)は、レンズ部22が収容部500に収容された状態で、カバー50よりも正面側に突出する。
具体的には、レンズ面220は、図7及び図8に示すように、第1筐体5Aのカバー50における円筒部Y1の前端よりもさらに突出している。なお、円筒部Y1の前端は、化粧パネル52の前面よりもさらに突出しているため、レンズ面220も、化粧パネル52の前面よりさらに突出していることになる。
同様に、レンズ面220は、図14及び図15に示すように、第2筐体5Bのカバー50におけるドーム部Y2の前端よりもさらに突出している。なお、ドーム部Y2の前端は、化粧パネル52の前面よりもさらに突出しているため、レンズ面220も、化粧パネル52の前面よりさらに突出していることになる。
このように、レンズ面220は、カバー50よりも正面側に突出するため、撮像部20の撮像エリア(視野)の増加を図ることができる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
(3.1)変形例1
以下、本変形例(変形例1)について図17A及び図17Bを参照しながら説明する。
基本例では、撮像ユニット2が、2種類の第1筐体5A及び第2筐体5Bに対して共用して適用されるものであった。本変形例は、筐体5が、2種類の撮像ユニット2に対して共用して適用される点で、基本例と相違する。
図17A及び図17Bは、2種類の撮像ユニット2の保持部材3と、筐体5のカバー50とを模式的な断面図で示す。
筐体5は、第1固定部X1と、第2固定部X2とを備えている。筐体5は、機器U0の筐体である。機器U0は、例えば基本例と同様に、玄関装置1である。
第1固定部X1は、図17Aに示すように、第1撮像部20Aを有する第1撮像ユニット2Aを固定する部位である。第1撮像ユニット2Aは、略矩形の板状の保持部材3Lを有している。保持部材3Lは、撮像部20のレンズ部22(図17Aでは図示を省略)を保持する本体部300Lを有している。本体部300Lは、厚み方向に貫通する貫通孔30Lを有している。
第1固定部X1は、筐体5のカバー50の背面から後方に突出する部位であり、ねじ穴G3を有している。ねじF3を保持部材3Lの貫通孔30Lに挿通して、第1固定部X1のねじ穴G3にねじ込むことで、第1撮像ユニット2Aは、筐体5に固定される。
第1撮像ユニット2Aが筐体5に固定された状態で、本体部300Lの厚み方向は、前後方向に略平行である。その結果、撮像部20の光軸C1は、前後方向に略平行である。
第2固定部X2は、図17Bに示すように、第2撮像部20Bを有する第2撮像ユニット2Bを固定する部位である。第2撮像ユニット2Bは、第1撮像ユニット2Aと異なる構造を有している。第2撮像ユニット2Bは、略矩形の板状の保持部材3Mを有している。保持部材3Mは、撮像部20のレンズ部22(図17Bでは図示を省略)を保持する本体部300Mを有している。本体部300Mは、厚み方向に対して斜めに貫通する貫通孔30Mを有している。
第2固定部X2は、筐体5のカバー50の背面から後方に突出する部位であり、ねじ穴G4を有している。なお、第2固定部X2は、第1固定部X1とは異なる部位でもよいし、同一の部位でもよい。(例えば第1固定部X1で使用されるねじF3と同じ種類の)ねじF3を、保持部材3Mの貫通孔30Mに挿通して、第2固定部X2のねじ穴G4にねじ込むことで、第2撮像ユニット2Bは、筐体5に固定される。
第2撮像ユニット2Bが筐体5に固定された状態で、本体部300Mの厚み方向は、前後方向に対して傾斜する。その結果、撮像部20の光軸C1も、前後方向に対して傾斜する。
このように筐体5は、第1撮像ユニット2A及び第2撮像ユニット2Bのいずれかを選択的に固定するものである。
この構成においては、筐体5は、構造の異なる2種類の撮像ユニット2(第1撮像ユニット2A及び第2撮像ユニット2B)に、共用して適用可能である(部品の共通化)。したがって、共用性の向上を図ることができる。特に、筐体5が共用して適用されることで、基本例と同様に、共用性の向上を図りつつ、撮像部20の光軸C1の角度を互いに異ならせることができる。
(3.2)その他の変形例
基本例では、撮像ユニット2を備える機器U0が、インターホン玄関装置1であるが、特に限定されない。機器U0は、インターホン玄関装置1に限定されず、インターホン機能を有していない機器であってもよい。
基本例では、撮像ユニット2は、共用部位として第3取付部33を備えている。しかし、第3取付部33は、撮像ユニット2にとって必須の構成要素ではなく、省略されてもよい。 基本例では、第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33の全てが、単一の成形品である保持部材3に設けられている。しかし、例えば第1取付部31及び第2取付部32のみが、保持部材3に設けられてもよい。また第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33は、別々の部材に設けられてもよい。例えば、第1取付部31、第2取付部32及び第3取付部33が、2つ以上の部材に分かれて設けられて、当該2つ以上の部材が、ネジ止め、接着等により組み付けられてもよい。
基本例では、保持部材3は、カバー50に2本のねじによって取り付けられている。しかし、保持部材3は、ねじ以外の手段で、例えば接着によってカバー50に取り付けられてもよい。
基本例では、保持部材3が取り付けられる対象が、カバー50である。しかし、保持部材3が取り付けられる対象は、ケース51でもよい。
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係る撮像ユニット(2)は、撮像部(20)と、第1取付部(31)と、第2取付部(32)とを備える。第1取付部(31)は、撮像部(20)を第1機器(U1)の第1筐体(5A)に取り付ける。第2取付部(32)は、撮像部(20)を第1機器(U1)とは異なる第2機器(U2)の第2筐体(5B)に取り付ける。撮像ユニット(2)は、第1筐体(5A)及び第2筐体(5B)のいずれかに対して選択的に固定される。第1の態様によれば、共用性の向上を図ることができる。
第2の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第1の態様において、第1取付部(31)は、次の通りである。すなわち、第1取付部(31)は、撮像部(20)の光軸(C1)が第1筐体(5A)の正面方向に対して第1角度(θ1)を成すように、撮像部(20)を第1筐体(5A)に取り付けるための部位である。また第2取付部(32)は、光軸(C1)が第2筐体(5B)の正面方向に対して第1角度(θ1)とは異なる第2角度(θ2)を成すように、撮像部(20)を第2筐体(5B)に取り付けるための部位である。第2の態様によれば、共用性の向上を図りつつ、第1筐体(5A)と第2筐体(5B)とで撮像部(20)の光軸(C1)の角度を互いに異ならせることができる。
第3の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第1の態様又は第2の態様において、第1取付部(31)は、第1筐体(5A)が有する第1対象部(T1)に取り付けられる。第2取付部(32)は、第2筐体(5B)が有する第2対象部(T2)に取り付けられる。第3の態様によれば、共用性の向上を図りつつ、第1筐体(5A)及び第2筐体(5B)の各々に対する安定した取り付けを提供できる。
第4の態様に係る撮像ユニット(2)は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、撮像部(20)を第1筐体(5A)又は第2筐体(5B)のいずれに対しても取り付けるための共用部位として第3取付部(33)を更に備える。第4の態様によれば、共用性が更に向上される(第3取付部(33)の共通化)。
第5の態様に係る撮像ユニット(2)は、第4の態様において、撮像部(20)の少なくとも一部を保持する保持部材(3)を更に備える。第1取付部(31)、第2取付部(32)及び第3取付部(33)は、保持部材(3)に設けられている。第5の態様によれば、第1取付部(31)、第2取付部(32)及び第3取付部(33)が別々の部材に設けられている場合に比べて、共用性が更に向上される。
第6の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第4の態様又は第5の態様において、第3取付部(33)は、第1筐体(5A)が有する第3対象部(T3)に取り付けられる。第3取付部(33)は、第2筐体(5B)が有する第4対象部(T4)に取り付けられる。第6の態様によれば、共用性の向上を図りつつ、第1筐体(5A)及び第2筐体(5B)の各々に対する安定した取り付けを提供できる。
第7の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第4~第6の態様のいずれか1つにおいて、撮像ユニット(2)は、第1取付部(31)及び第3取付部(33)によって第1筐体(5A)に固定される。また撮像ユニット(2)は、第2取付部(32)及び第3取付部(33)によって第2筐体(5B)に固定される。第7の態様によれば、第1筐体(5A)及び第2筐体(5B)の各々に対する更に安定した取り付けを提供できる。
第8の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第1~第7の態様のいずれか1つにおいて、撮像部(20)は、第1筐体(5A)及び第2筐体(5B)の各々における正面側のカバー(50)に対してその裏側から取り付けられる。第8の態様によれば、共用性の向上を図りつつ、外観上の見栄えが損なわれにくくなる。
第9の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第8の態様において、撮像部(20)は、レンズ部(22)を有する。レンズ部(22)は、そのレンズ面(220)の少なくとも一部が、カバー(50)の正面側に露出するように、カバー(50)が有する収容部(500)に裏側から収容される。第9の態様によれば、撮像部(20)の安定した位置決めを実現しつつ、撮像部(20)の機能性能が損なわれる可能性を抑制できる。
第10の態様に係る撮像ユニット(2)に関して、第9の態様において、レンズ面(220)の少なくとも一部は、レンズ部(22)が収容部(500)に収容された状態で、カバー(50)よりも正面側に突出する。第10の態様によれば、撮像部(20)の撮像エリア(視野)の増加を図ることができる。
第11の態様に係る機器(U0)は、第1~第10の態様のいずれか1つにおける撮像ユニット(2)と、第1筐体(5A)又は第2筐体(5B)とを備える。第11の態様によれば、共用性の向上を図ることが可能な撮像ユニット(2)を備えた機器(U0)を提供できる。
第12の態様に係るインターホンシステム(10)は、第11の態様における機器(U0)と、機器(U0)と通信可能である情報端末(D1)とを備える。機器(U0)は、インターホン玄関装置(1)である。第12の態様によれば、共用性の向上を図ることが可能なインターホンシステム(10)を提供できる。
第13の態様に係る筐体(5)は、機器(U0)の筐体である。筐体(5)は、第1固定部(X1)と、第2固定部(X2)とを備える。第1固定部(X1)は、第1撮像部(20A)を有する第1撮像ユニット(2A)を固定する。第2固定部(X2)は、第2撮像部(20B)を有し、第1撮像ユニット(2A)と異なる構造を有する第2撮像ユニット(2B)を固定する。筐体(5)は、第1撮像ユニット(2A)及び第2撮像ユニット(2B)のいずれかを選択的に固定する。第13の態様によれば、共用性の向上を図ることができる。
第2~第10の態様に係る構成については、撮像ユニット(2)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。