下記の実施形態及び変形例において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
以下、本実施形態に係る装飾部材1、インターホンユニット8、インターホンシステム100について、添付の図面を参照して説明する。本実施形態では、インターホンシステム100が集合住宅に用いられる場合を例として説明するが、インターホンシステム100は集合住宅用のインターホンシステムに限られず、例えば戸建住宅用のインターホンシステムであってもよい。
(1)概要
本実施形態のインターホンシステム100は、図1に示すように、インターホンユニット8と、それぞれ情報端末90としてのインターホン子機91、ロビーインターホン92及び管理室親機93と、を備えている。また、インターホンシステム100は、制御装置94を備えている。
インターホンユニット8及びインターホン子機91は、集合住宅の住戸50に設けられる。例えば、インターホンユニット8は、住戸50内の構造体500(例えば、住戸50の室内の壁)に設けられ、インターホン子機91は、住戸50の外玄関に設けられる。ロビーインターホン92は、集合住宅のロビーに設けられる。管理室親機93は、集合住宅の管理室に設けられる。制御装置94は、インターホンユニット8(インターホン親機800)、ロビーインターホン92、管理室親機93の間の通信を制御する。
図2、図3に示すように、インターホンユニット8は、インターホン装置80としてのインターホン親機800と、装飾部材1と、を備えている。
インターホン親機800は、操作を受け付ける操作部81を、その前面に有している。図2に示すように、インターホン親機800は、前面が露出するように構造体500(壁)に設置される。
装飾部材1は、インターホン親機800を装飾するための部材である。装飾部材1は、図3に示すように、背面部2と、装飾部3と、を備えている。
背面部2は、装飾部材1において、インターホン親機800の後面806(図4A参照)の少なくとも一部を覆う部分である。装飾部3は、装飾部材1において、インターホン親機800の側面(左側面802、右側面803、上側面804、下側面805)の少なくとも一部を覆う部分である。装飾部3は、背面部2と一体であって、背面部2から前方に向かっている。詳しくは、装飾部3は、背面部2から前方に突出している。
図2、図3に示すように、装飾部3は、側壁部31,32(左側壁部31、右側壁部32)を有している。左側壁部31は、インターホン親機800の左側面802の少なくとも一部(本実施形態では、左側面802の全体)を覆う。右側壁部32は、インターホン親機800の右側面803の少なくとも一部(本実施形態では、右側面803の全体)を覆う。
図2~図4Bに示すように、装飾部材1は、インターホン親機800とともに、構造体500に取り付けられる。装飾部材1を、インターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800(インターホンユニット8)の意匠性を向上させることが可能となる。また、本実施形態1の装飾部材1を、インターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800の側面を保護することが可能となる。
また、本実施形態の装飾部材1では、装飾部3が、インターホン親機800の後面806の少なくとも一部を覆う背面部2と一体となっているため、特許文献1の壁面化粧用パネルユニットのように2つの部材を別々に取り付ける必要がない。このため、本実施形態の装飾部材1は、施工性を向上させることが可能となる。
(2)詳細
以下に、本実施形態に係る装飾部材1、インターホンユニット8、インターホンシステム100について、図面を参照してより詳細に説明する。
(2.1)インターホン親機
まず、装飾部材1とともにインターホンユニット8を構成するインターホン親機800(インターホン装置80)について、図1~図3を参照して説明する。
図1~図3に示すように、インターホン親機800は、操作部81、表示部82、通話部83、通信部84、制御部85、筐体86を備えている。
図3に示すように、筐体86は、カバー861とベース862とを備えている。
カバー861は、前方から見て縦長の矩形状である。カバー861は、例えば樹脂材料から形成されている。カバー861の前面には、操作部81(通話ボタン811及び解錠ボタン812)と、表示部82とが配置されている。カバー861の後面の上端には、後方に突出する一対の嵌合爪が設けられている。
ベース862は、前方から見たときの外周形状がカバー861と同じ(或いは、一回りだけ小さい)矩形状である。ベース862は、例えば樹脂材料から形成されている。
ベース862の中央部には、後方に凹んだ収容部(凹所)8621が形成されており、この収容部8621の内部空間に、カバー861の後面に設けられた配線61等を収容可能となっている。また、収容部8621には、各種ケーブルが接続される端子が設けられている。収容部8621の上面には貫通孔が設けられており、この貫通孔を通して、収容部8621内に配線61を後方から導入可能となっている。
ベース862において収容部8621の左側及び右側の各々には、上下に並ぶ一対の貫通孔8622が(計4つ)形成されている。
ベース862の前面の上端には、一対の嵌合凹所8623が設けられている。ベース862の下端には、ねじ孔8624が設けられている。カバー861の一対の嵌合爪をベース862の一対の嵌合凹所8623に引っ掛け、カバー861の下端に形成された貫通孔を通したねじをねじ孔8624に結合することで、カバー861がベース862に取り付けられる。なお、図2、図3では、貫通孔が取り外し可能な化粧パネルで覆われた状態を示している。
操作部81は、インターホン親機800が設けられている住戸50の住人による操作を受け付ける。本実施形態では、操作部81は、通話ボタン811と、解錠ボタン812と、を備えている。通話ボタン811及び解錠ボタン812は、いずれも例えば樹脂材料から、前方から見て矩形状に形成されている。
図2、図3に示すように、操作部81(通話ボタン811及び解錠ボタン812)は、カバー861の前面に設けられている。カバー861の前面は筐体86の前面であり、インターホン親機800の前面801である。要するに、操作部81は、インターホン親機800の前面801に設けられている。
なお、インターホン親機800が操作部81を複数備えている場合、一部の操作部81は、インターホン親機800において前面801以外の面(例えば、右側面803、上側面804等)に設けられていてもよい。
インターホン親機800は、例えば来訪者によりロビーインターホン92から呼び出しが発生した場合、呼び出し音を発生させる。インターホン親機800では、通話ボタン811が住戸50の住人に押されることにより、インターホン親機800とロビーインターホン92とを介して、住人と来訪者との通話が可能となる。
また、図1に示すように、インターホン親機800には、ロビーの玄関ドアに設けられた電気錠の施錠/解錠を制御する玄関制御装置95が、制御装置94を介して接続されている。インターホン親機800では、解錠ボタン812が住人に押されることにより、ロビーの玄関ドアの電気錠が解錠され、来訪者を集合住宅内に招き入れることが可能となる。
図2、図3に示すように、表示部82は、カバー861の前面に設けられている。すなわち、表示部82は、インターホン親機800の前面801に設けられている。
表示部82は、液晶モニターを備えている。表示部82は、所望の画像を表示する。表示部82は、例えば、インターホン子機91又はロビーインターホン92から送信される画像データに基づいて、インターホン子機91又はロビーインターホン92に接続されている撮像部で撮像された画像を、表示する。なお、表示部82は、使用者の操作を受け付け可能なタッチパネルで構成されていてもよい。つまり、表示部82は、操作部81と一体に構成されていてもよい。
通話部83は、スピーカとマイクロホンとを備えている。スピーカは、音信号(電気信号)を音に変換する。マイクロホンは、音を音信号(電気信号)に変換する。スピーカ及びマイクロホンは、例えば他の装置(ロビーインターホン92、管理室親機93、他住戸のインターホン親機800等)を介した通話に用いられる。また、スピーカは、呼び出し音、警報音等の発生に用いられる。
通信部84は、通信インターフェースであり、複数の設備(装置、システム)が接続されている。図1に示すように、本実施形態では、通信部84にインターホン子機91及び制御装置94が接続されている。通信部84は、接続された設備との間で通信を行う。
すなわち、図1に示すように、各住戸50において、通信部84はインターホン子機91と接続されている。これにより、インターホン親機800(インターホン装置80)とインターホン子機91(情報端末90)とは、互いに通信可能に構成されている。また通信部84は、制御装置94を介して、ロビーインターホン92及び管理室親機93と接続されている。これにより、インターホン親機800(インターホン装置80)とロビーインターホン92(情報端末90)とは、制御装置94を介して互いに通信可能に構成されている。また、インターホン親機800(インターホン装置80)と管理室親機93(情報端末90)とは、制御装置94を介して互いに通信可能に構成されている。
制御部85は、例えばメモリ、プロセッサを有するマイコン(マイクロコンピュータ)であり、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現する。プログラムは、予めメモリに記憶されていてもよいし、メモリカードなどの記憶媒体に記録されて提供されてもよいし、電気通信回線を通して提供されてもよい。制御部85は、操作部81、表示部82、通話部83、通信部84等を制御するように構成されている。
(2.2)装飾部材
次に、本実施形態に係る装飾部材1について、図2~図4Bを参照して説明する。
装飾部材1は、インターホン親機800(インターホン装置80)を装飾するための部材である。装飾部材1は、例えば樹脂材料から形成されている。装飾部材1は、例えばアクリル樹脂等の(半)透明の樹脂材料から形成されていてもよい。なお、装飾部材1の材料は樹脂には限定されず、例えば金属等であってもよい。
上述のように、装飾部材1は、背面部2と、装飾部3と、を備えている。
背面部2は、前方から見たときの外周形状がインターホン親機800とほぼ同じ(若干大きな)矩形板状である。背面部2は、前後方向(背面部2の厚さ方向)に貫通する開口20を有している。開口20は、本実施形態では矩形状であって、背面部2の中央に形成されている。開口20は、インターホン親機800のベース862の収容部8621を挿通可能な形状に形成されている。
背面部2において、開口20の左側及び右側の各々には、上下に並ぶ一対の貫通孔21が(計4つ)形成されている。4つの貫通孔21は、背面部2の開口20にベース862の収容部8621を通した状態でベース862の4つの貫通孔8622とそれぞれ重なる位置に、形成されている。
装飾部3は、上述のように、側壁部31,32(左側壁部31、右側壁部32)を有している。
左側壁部31は、左右方向に厚さを有する板状である。左側壁部31は、背面部2の左端から前方に向かっている。詳しくは、左側壁部31は、背面部2の上下方向の全長にわたって、背面部2の左端から前方に突出するように形成されている。本実施形態では、前後方向における左側壁部31の背面部2からの突出高さは、インターホン親機800の左側面802の前後方向での幅よりも大きい。
右側壁部32は、左右方向に厚さを有する板状である。右側壁部32は、背面部2の右端から前方に向かっている。詳しくは、右側壁部32は、背面部2の上下方向の全長にわたって、背面部2の右端から前方に突出するように形成されている。本実施形態では、前後方向における右側壁部32の背面部2からの突出高さは、インターホン親機800の右側面803の前後方向での幅よりも大きい。
図2、図3に示すように、装飾部3は、上壁部33をさらに有している。上壁部33は、インターホン親機800の上側面804の少なくとも一部(本実施形態では、上側面804の全体)を覆う。
上壁部33は、上下方向に厚さを有する板状である。上壁部33は、背面部2の上端から前方に向かっている。詳しくは、上壁部33は、背面部2の左右方向の全長にわたって、背面部2の上端から前方に突出するように形成されている。本実施形態では、前後方向における上壁部33の背面部2からの突出高さは、インターホン親機800の上側面804の前後方向での幅よりも大きい。
図2、図3に示すように、装飾部3は、下壁部34をさらに有している。下壁部34は、インターホン親機800の下側面805の少なくとも一部(本実施形態では、下側面805の全体)を覆う。
下壁部34は、上下方向に厚さを有する板状である。下壁部34は、背面部2の下端から前方に向かっている。詳しくは、下壁部34は、背面部2の左右方向の全長にわたって、背面部2の下端から前方に突出するように形成されている。本実施形態では、前後方向における下壁部34の背面部2からの突出高さは、インターホン親機800の下側面805の前後方向での幅よりも大きい。
図2、図3に示すように、装飾部3は、角部35をさらに有している。角部35は、インターホン親機800における隣り合う2つの側面の間の角部分を覆う。本実施形態では、装飾部3は、4つの角部35を有している。4つの角部35は、インターホン親機800における左側面802と上側面804との間の角部分、右側面803と上側面804との間の角部分、左側面802と下側面805との間の角部分、右側面803と下側面805との間の角部分を、それぞれ覆う。
本実施形態では、4つの角部35は、左側壁部31と上壁部33との間、右側壁部32と上壁部33との間、左側壁部31と下壁部34との間、右側壁部32と下壁部34との間を、それぞれ繋いでいる。各角部35の外側の面は、面取りされている。
すなわち、本実施形態の装飾部材1では、装飾部3が、左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34、及び4つの角部35を備えている。装飾部材1は、背面部2と装飾部3とで、インターホン親機800(収容部8621を除く)を内部に収容可能な箱状に形成されている。図2、図4A、図4Bに示すように、インターホン親機800を装飾部材1の内部に収容した状態において、装飾部3の左側壁部31の内面、右側壁部32の内面、上壁部33の内面、下壁部34の内面は、インターホン親機800の左側面802、右側面803、上側面804、下側面805にそれぞれ近接(或いは接触)する。
また、図2、図3に示すように、本実施形態の装飾部材1では、装飾部3は、背面部2の周縁の全周にわたって形成されている。つまり、装飾部3は、左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34、及び4つの角部35によって、背面部2の周縁の全周にわたって隙間なく形成されている。したがって、インターホン親機800を装飾部材1の内部に収容した状態(図2参照)において、装飾部3は、前方から見てインターホン親機800の側面(左側面802、右側面803、上側面804、下側面805)の全周を覆う。
また、上述のように、装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)の高さは、インターホン親機800における対応する側面(左側面802、右側面803、上側面804、下側面805)の前後方向での幅よりも大きい。したがって、図4A、図4Bに示すように、インターホン親機800を装飾部材1の内部に収容した状態において、装飾部3の前端は、インターホン親機800の前面801よりも前側に位置する。これにより、装飾部3は、インターホン親機800の前面801と側面(左側面802、右側面803、上側面804、下側面805)との境界部分を覆う。特に、本実施形態の装飾部3は、インターホン親機800の前面801と側面(802~805)との境界部分を、インターホン装置の側面(802~805)の全周にわたって覆う。このように、装飾部3の前端がインターホン親機800の前面801よりも前側に位置するように、インターホン親機800を装飾部材1に収容することで、インターホン親機800に対する保護性能を向上させることが可能となる。
図4A、図4Bに示すように、装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)及び角部35は、基部301と、鍔部302と、を有している(図4Aでは左側壁部31、右側壁部32のみ、図4Bでは右側壁部32のみ図示)。なお、装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)の、壁部の厚さ方向と前後方向とを含む平面での断面形状は、互いに同じである。
基部301は、背面部2の周縁から背面部2の厚さ方向に突出しており、背面部2の厚さ方向と直交する方向に厚さを有する板状の部分である。基部301の厚さは、前後方向にわたって略一定である。4つの壁部及び4つの角部35の基部301は、前方から見て、インターホン親機800の周囲を覆う矩形枠状をなしている。
鍔部302は、基部301の突出先端から外側に突出する部分である。図2、図3に示すように、鍔部302は、4つの壁部の基部301の全長にわたって形成されている。つまり、4つの壁部及び4つの角部35の鍔部302は、前方から見て、インターホン親機800の周囲を覆う矩形枠状をなしている。
図4A、図4Bに示すように、鍔部302の前面は、前方から後方に向かうにつれて外側に向かうように傾斜した傾斜面となっている。言い換えれば、装飾部3は、傾斜部303を有している。傾斜部303は、前方から後方に向かうにつれて、前後方向と直交する面内での厚さが徐々に増加するよう構成されている。
(2.3)インターホンユニットの取り付け
インターホン親機800及び装飾部材1を備えたインターホンユニット8の、構造体500(壁)への取り付け方について、図2~図4Bを参照して説明する。
図3に示すように、構造体500(住戸50の壁)には、予め、装飾部材1の装飾部3(基部301に対応する部分)の外周形状とほぼ同じ形状の矩形の取付孔501が形成されている。また、構造体500の後面(壁の裏側)において取付孔501の後方に、直方体状の埋込ボックス60が埋込配置されている。埋込ボックス60は、その中央に開口601を有しており、開口601の左側及び右側の各々に、上下に並ぶ一対のねじ孔602が(計4つ)形成されている。埋込ボックス60の開口601には、配線61が通されている。
まず、施工者は、図3に示すように、装飾部材1を取付孔501の前方に位置させ、背面部2の開口20に配線61を通す。そして、施工者は、装飾部材1における背面部2及び装飾部3の後側の部分を、取付孔501内に挿入する。
ここにおいて、取付孔501の開口形状を、鍔部302が通過できない形状(例えば、鍔部302の外周形状より一回り小さな矩形状)としておけば、鍔部302の後面が構造体500(壁)の前面に接触することで、鍔部302は取付孔501には挿入されない。したがって、鍔部302の後面が構造体500(壁)の前面に接触することで、装飾部材1が、構造体500(壁)に対して前後方向に位置決めされる(図4A、図4B参照)。すなわち、本実施形態の装飾部3は、取付孔501の内部に埋め込まれる埋込部304(基部301の後側の部分)と、埋込部304の前方にあって取付孔501から露出する露出部305と、を有している。このように、装飾部3の一部(埋込部304)が構造体500(壁)に埋め込まれることで、インターホン親機800(インターホンユニット8)の構造体500(壁)からの突出量を抑えることができる。また、露出部305は、前後方向と直交する面内において埋込部304よりも外側に突出する鍔部302を有している。このように、露出部305が鍔部302を有していれば、鍔部302によって、装飾部材1の前後方向の位置決めが可能となる。また、埋込部304と取付孔501の周面との間に隙間がある場合であっても、この隙間を鍔部302で覆い隠すことができる。
次に、施工者は、図3に示すようにベース862を装飾部材1の前方に位置させ、配線61をベース862の上面の貫通孔を通して収容部8621内に導入する。そして、施工者は、ベース862の収容部8621を装飾部材1の開口20及び埋込ボックス60の開口601に挿入し、ベース862を後方に移動させて、ベース862の後面を装飾部材1の背面部2の前面に接触させる。この状態では、ベース862の4つの貫通孔8622及び装飾部材1の背面部2の4つの貫通孔21が、埋込ボックス60の4つのねじ孔602とそれぞれ揃った位置にある。施工者は、前方から貫通孔8622及び貫通孔21にねじを通し、ねじをねじ孔602に結合する。これにより、装飾部材1の鍔部302の後面と埋込ボックス60の前面との間に、構造体500(壁)の取付孔501の周縁部分を挟み込んだ状態で、装飾部材1及びベース862が埋込ボックス60に対して固定される。本実施形態の装飾部材1においては、貫通孔21が、装飾部材1を構造体500(壁)に取り付けるための取付部4として機能する。すなわち、本実施形態の装飾部材1では、背面部2は、構造体500に対して装飾部材1を取り付けるための取付部4(貫通孔21)を有している。
そして、施工者は、収容部8621内に導入した配線61をベース862の端子に結線する。また、施工者は、カバー861の後面の一対の嵌合爪を、ベース862の前面の嵌合凹所8623に前方から引っ掛け、カバー861の貫通孔に通されたねじをねじ孔8624に結合する。これにより、カバー861がベース862に取り付けられる。なお、カバー861の貫通孔は、カバー861に化粧パネルを取り付けることにより隠される。
このような手順により、インターホンユニット8を構造体500(壁)に取り付けることができる。
上述のように、本実施形態1の装飾部材1を、インターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800の側面を保護することが可能となる。また、装飾部材1を、インターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800(インターホンユニット8)の意匠性を向上させることが可能となる。また、本実施形態の装飾部材1では、装飾部3が、インターホン親機800の後面806の少なくとも一部を覆う背面部2と一体となっているため、装飾部材1の取り付けの施工性を向上させることが可能となる。
(3)変形例
以下に、いくつかの変形例について列記する。以下では上述した実施形態を「基本例」と呼ぶ。上述した基本例及び以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
装飾部材1は、鍔部302を有していなくてもよい。
また、装飾部材1は、埋込部304を有していなくてもよい。言い換えれば、装飾部材1は、その全体が構造体500(壁)に埋め込まれないように構造体500に取付けられてもよい。
例えば、変形例1の装飾部材1では、図5A、図5B、図6に示すように、装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)及び角部35は、鍔部302を有さずに、平板状の基部301のみから形成されている。基部301の厚さは、前後方向にわたって略一定である。また、基部301は、背面部2と直交する向きに突出している。基部301の外面及び内面(例えば左側壁部31の場合、左面及び右面)は、平坦である。
変形例1の装飾部材1を、インターホン親機800ともに構造体500(壁)に取り付けるには、例えば図6に示すように、装飾部材1の背面部2よりも小さく収容部8621を通すことが可能な程度の大きさの取付孔501を、構造体500(壁)に形成すればよい。図6の例では、構造体500(壁)の取付孔501の周囲の4箇所に、埋込ボックス60の4つのねじ孔602を露出するための切り欠き502が形成されている。基本例の場合と同様に、ベース862及び装飾部材1を取付孔501に重ねて配置し、前方から貫通孔8622及び貫通孔21にねじを通し、ねじをねじ孔602に結合する。これにより、装飾部材1の背面部2の後面と埋込ボックス60の前面との間に、構造体500(壁)の取付孔501の周縁部分を挟み込んだ状態で、装飾部材1及びベース862が埋込ボックス60に対して固定される。このベース862に、カバー861を取り付けることで、装飾部材1及びインターホン親機800を含むインターホンユニット8を構造体500(壁)に取り付けることができる(図5A、図5B参照)。
変形例1におけるその他の構成は、基本例と同様のため、説明は省略する。
変形例1の装飾部材1であっても、装飾部材1をインターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800の側面を保護することが可能となる。また、装飾部材1をインターホン親機800とともに構造体500に取り付けることで、インターホン親機800(インターホンユニット8)の意匠性を向上させることが可能となる。
なお、変形例1の装飾部材1においても、装飾部3は、その前面側が傾斜面であってもよい。すなわち、装飾部3は、前方から後方に向かうにつれて前後方向と直交する面内での厚さが徐々に増加する傾斜部を有していてもよい。
(3.2)変形例2~変形例5
基本例及び変形例1の装飾部材1の寸法及び形状は、所望のインターホン親機800に応じて適宜設定されてもよい。
図7A、図7Bに示す変形例2のインターホン親機800は、基本例のインターホン親機800よりも上下方向の寸法が小さく、左右方向の寸法が大きい。変形例2のインターホン親機800は、複数の操作部81(解錠ボタン812、通話ボタン811、通話を終了させるための終了ボタン813)が左右方向に並べて配置されている。
変形例2の装飾部材1は、基本例の装飾部材1と同様の基本構造を有し、その寸法のみが基本例の装飾部材1と異なっている。変形例2の装飾部材1は、装飾部3によって変形例2のインターホン親機800の側面を覆うように(装飾部3の内面がインターホン親機800の外側面に近接或いは接触するように)、その寸法が設定されている。変形例2の装飾部材1の背面部2は、前方から見たときの外周形状が変形例2のインターホン親機800とほぼ同じ(若干大きな)矩形板状である。変形例2の装飾部材1の装飾部3は、背面部2と一体であって背面部2から前方に向かっている。装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)の基本構造(基部301及び鍔部302を備える構造)は、互いに同じである。変形例2の装飾部材1におけるその他の構成は基本例の装飾部材1と同様なので、詳しい説明は省略する。
図8A、図8Bに示す変形例3のインターホン親機800は、変形例2のインターホン親機800と同じである。変形例3の装飾部材1は、変形例2の装飾部材1と同様の基本構造を有し、その寸法のみが変形例2の装飾部材1と異なっている。すなわち、変形例3の装飾部材1は、変形例1の装飾部材1と同様に、装飾部3が鍔部302を有しておらず基部301のみから形成されている。変形例3の装飾部材1の背面部2は、前方から見たときの外周形状が変形例3のインターホン親機800とほぼ同じ(若干大きな)矩形板状である。変形例3の装飾部材1の装飾部3は、背面部2と一体であって背面部2から前方に向かっている。装飾部3の各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)の基本構造(基部301及び鍔部302を備える構造)は、互いに同じである。変形例3の装飾部材1におけるその他の構成は変形例1の装飾部材1と同様なので、詳しい説明は省略する。
図9A、図9Bに示す変形例4のインターホン親機800は、変形例2のインターホン親機800よりも、さらに上下方向の寸法が小さく、左右方向の寸法が大きい。より詳細には、変形例4のインターホン親機800は、上下方向の寸法よりも左右方向の寸法の方が大きい。変形例4のインターホン親機800は、その上下方向の中央に、表示部82及び操作部81として機能するタッチパネルを備えている。
変形例4の装飾部材1は、基本例の装飾部材1と同様の基本構造を有し、その寸法のみが基本例の装飾部材1と異なっている。すなわち、変形例4の装飾部材1は、装飾部3によって変形例4のインターホン親機800の側面を覆うように、その寸法が設定されている。変形例4の装飾部材1におけるその他の構成は基本例の装飾部材1と同様なので、詳しい説明は省略する。
図10A、図10Bに示す変形例5のインターホン親機800は、変形例4のインターホン親機800と同じである。変形例5の装飾部材1は、変形例1の装飾部材1と同様の基本構造を有し、その寸法のみが変形例1の装飾部材1と異なっている。すなわち、変形例5の装飾部材1は、装飾部3によって変形例5のインターホン親機800の側面を覆うように、その寸法が設定されている。変形例5の装飾部材1におけるその他の構成は変形例1の装飾部材1と同様なので、詳しい説明は省略する。
(3.3)変形例6、変形例7
装飾部材1は、インターホン親機800(インターホン装置80)に加えて、他の設備スイッチ7を装飾するよう構成されていてもよい。
例えば、変形例6の装飾部材1では、図11A、図11Bに示すように、背面部2は、前方から見て矩形状である。そして、背面部2は、第1領域201と、第2領域202と、第3領域203と、を有している。第1領域201は、背面部2において、インターホン親機800(インターホン装置80)の後面の少なくとも一部を覆う部分である。第2領域202は、背面部2において、その他の設備スイッチ7としての給湯器用リモコン71の後面の少なくとも一部を覆う部分である。第3領域203は、その他の設備スイッチ7としての照明用スイッチ72の後面の少なくとも一部を覆う部分である。第1領域201は、背面部2において、前方から見て左側の位置に設けられている。第2領域202は、背面部2において、前方から見て右上の位置に設けられている。第3領域203は、背面部2において、前方から見て右下の位置に設けられている。
図11A、図11Bに示す例において、装飾部3は、左側壁部31と、上壁部33と、下壁部34と、を有している。左側壁部31は、第1領域201に配置されたインターホン親機800の左側面802を覆う。上壁部33は、インターホン親機800の上側面804を覆う。下壁部34は、インターホン親機800の下側面805を覆う。また、装飾部3は、左側壁部31と上壁部33との間を繋ぐ角部35と、左側壁部31と下壁部34との間を繋ぐ角部35と、を有している。
また、装飾部3は、第1~第3追加壁部361~363を有している。第1追加壁部361は、上壁部33の右端から右方に連続して形成され、第2領域202に配置された給湯器用リモコン71の上側面を覆う。第2追加壁部362は、第1追加壁部361の右端から下方に連続して形成され、第2領域202に配置された給湯器用リモコン71の右側面及び第3領域203に配置された照明用スイッチ72の右側面を覆う。第3追加壁部363は、下壁部34の右端から右方に連続して形成され、第3領域203に配置された照明用スイッチ72の下側面を覆う。
また、装飾部3は、第1領域201と第2及び第3領域202,203とを分ける上下方向に延びる第1中間壁部371と、第2領域202と第3領域203とを分ける左右方向に延びる第2中間壁部372と、を備えている。第1中間壁部371は、第1領域201に配置されたインターホン親機800の右側面803、第2領域202に配置された給湯器用リモコン71の左側面、及び第3領域203に配置された照明用スイッチ72の左側面を覆う。第2中間壁部372は、第2領域202に配置された給湯器用リモコン71の下側面、及び第3領域に配置された照明用スイッチ72の上側面を覆う。
装飾部3における各壁部(左側壁部31、上壁部33、下壁部34、第1~第3追加壁部361~363)及び角部35は、基本例における装飾部3の各壁部及び角部35と同様に、基部301と鍔部302とを有している(図11B参照)。ただし、これに限らず、装飾部3における各壁部及び角部35は、変形例1における装飾部の各壁部及び角部35と同様に、基部301のみから形成されていてもよい。
本変形例によれば、インターホン親機800と設備スイッチ7とに一体感を与えることができ、意匠性を向上させることができる。
なお、設備スイッチ7は給湯器リモコン71、照明用スイッチ72に限られず、床暖房等の他の装置のスイッチ等であってもよい。
また、装飾部材2によって装飾される設備スイッチ7の数は2個に限られず、設備スイッチ7及びインターホン親機800も図示例に限られない。
変形例7の装飾部材1では、図12A、図12Bに示すように、インターホン親機800の形状及び寸法に応じて、背面部2における第1領域201~第3領域203の配置が、変形例6の装飾部材1と異なっている。すなわち、インターホン親機800に対応する第1領域201が、背面部2の上側の部分に位置しており、給湯器用リモコン71に対応する第2領域202と照明用スイッチ72に対応する第3領域203とが、背面部2の下側の部分において左右方向に並んでいる。
第1追加壁部361が、左側壁部31の下端から下方に連続して形成され、第2追加壁部362が、第1追加壁部361の下端から右方に連続して形成され、第3追加壁部363が、右側壁部32の下端から下方に連続して形成されている。第1領域201と第2及び第3領域202,203との間に第1中間壁部371があり、第2領域202と第3領域203との間に第2中間壁部372がある。その他の構成は、変形例6と同様なので、説明は省略する。
本変形例によっても、インターホン親機800と設備スイッチ7とに一体感を与えることができ、意匠性を向上させることができる。
(3.4)その他の変形例
装飾部3は、側壁部31,32以外の部分を備えていなくてもよい。すなわち、装飾部3において、上壁部33、下壁部34、角部35はオプションである。また、装飾部3は、左側壁部31と右側壁部32とのうちの一方のみを備えていてもよい。
基本例では、装飾部3における各壁部(左側壁部31、右側壁部32、上壁部33、下壁部34)は、インターホン親機800において対応する側面(左側面802、右側面803、上側面804、下側面805)の全てを覆う形状であるが、これに限られない。例えば、各壁部は、前後に延びるスリットによって分けられた2つの部分から構成されていてもよい。また、各壁部(例えば、埋込部304)には、厚さ方向に貫通し適宜の形状を有する貫通孔が形成されていてもよい。すなわち、装飾部3における各壁部は、インターホン親機800(インターホン装置80)において対応する側面の、少なくとも一部を覆っていればよい。
また、装飾部3の前端は、インターホン親機800の前面801よりも前側に位置していなくてもよい。例えば、装飾部3の前端は、インターホン親機800の前面801(前面において、装飾部3と近接している部分)と同一平面上にあってもよいし、インターホン親機800の前面801よりも後側に位置していてもよい。また、基本例では、装飾部3の前端は、前後方向において全て同一平面上に位置しているが、この構成に限られない。例えば、装飾部3の前端の一部は、装飾部3の前端の他の部分よりも、前後方向において後方に位置してもよい。
傾斜部303は、前方から後方に向かうにつれて、前後方向と直交する面内での厚さが徐々に増加するよう構成されていればよく、傾斜面が湾曲していてもよい。湾曲した傾斜面は、凸曲面であってもよいし凹曲面であってもよい。また、傾斜部303は、前方から後方に向かうにつれて内側に向かうように傾斜した傾斜面を有していてもよい。傾斜部303の前端と基部301の前端との境目は、面取りされて曲面状となっていてもよい。また、傾斜部303の後端(外側の端部)は、面取りされて曲面状となっていてもよい。
装飾部材1は、インターホン親機800以外のインターホン装置、例えばロビーインターホン92等に用いられてもよい。
(4)態様
以上説明した実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の装飾部材(1)は、インターホン装置(80)の装飾部材である。インターホン装置(80)は、操作を受け付ける操作部(81)を前面(801)に有して構造体(500)に設置される。装飾部材(1)は、背面部(2)と、装飾部(3)と、を備える。背面部(2)は、インターホン装置(80)の後面(806)の少なくとも一部を覆う。装飾部(3)は、背面部(2)と一体であって背面部(2)から前方に向かいインターホン装置(80)の側面(802~805)の少なくとも一部を覆う。装飾部(3)は、側壁部(31,32)を有する。側壁部(31,32)は、インターホン装置(80)の左右の側面(802,803)の少なくとも一部を覆う。
第1の態様によれば、装飾部(3)によって、意匠性を向上させることが可能となり、また、インターホン装置(80)の左右を保護することが可能となる。また、装飾部(3)は、インターホン装置(80)の後面(806)の少なくとも一部を覆う背面部(2)と一体となっているため、装飾部材(1)の取り付けの施工性を向上させることが可能となる。
第2の態様の装飾部材(1)では、第1の態様において、装飾部(3)は、インターホン装置(80)の上側の側面(上側面804)の少なくとも一部を覆う上壁部(33)をさらに有する、
第2の態様によれば、装飾部(3)によって、インターホン装置(80)の上側を装飾することが可能となり、また、インターホン装置(80)の上側面(804)を保護することが可能となる。
第3の態様の装飾部材(1)では、第1又は第2の態様において、装飾部(3)は、インターホン装置(80)の下側の側面(下側面805)の少なくとも一部を覆う下壁部(34)をさらに有する。
第3の態様によれば、装飾部(3)によって、インターホン装置(80)の下側を装飾することが可能となり、また、インターホン装置(80)の下側面(805)を保護することが可能となる。
第4の態様の装飾部材(1)では、第1~第3の何れかの態様において、装飾部(3)は、インターホン装置(80)における隣り合う2つの側面の間の角部分を覆う、角部(35)をさらに有する、
第4の態様によれば、装飾部(3)によって、インターホン装置(80)の角部分を装飾することが可能となり、また、インターホン装置(80)の角部分を保護することが可能となる。
第5の態様の装飾部材(1)では、第1~第4の何れかの態様において、装飾部(3)は、前方から見て、インターホン装置(80)の側面(802~805)の全周を覆う。
第5の態様によれば、装飾部(3)によって、インターホン装置(80)の側面を保護することが可能となる。また、前方から見たときの装飾部(3)の外観に一体感を持たせることができ、意匠性を向上させることが可能となる。
第6の態様の装飾部材(1)では、第5の態様において、装飾部(3)は、少なくとも、インターホン装置(80)の前面(801)と側面(802~805)との境界部分を、インターホン装置(80)の側面(802~805)の全周にわたって覆う。
第6の態様によれば、インターホン装置(80)を前方から見たときに、インターホン装置(80)の前面(801)と側面との境界部分が全て装飾部(3)によって覆われるため、意匠性を向上させることが可能となる。
第7の態様の装飾部材(1)では、第1~第6の何れかの態様において、背面部(2)は、前後方向に貫通する開口(20)を有する。
第7の態様によれば、インターホン装置(80)に接続される配線(61)を、開口(20)を通して背面部(2)の前後に引き回すことが可能となる。
第8の態様の装飾部材(1)では、第1~第7の何れかの態様において、装飾部材(1)は、構造体(500)に設けられた取付孔(501)にその一部が埋め込まれるように構造体(500)に取り付けられる。装飾部(3)は、取付孔(501)の内部に埋め込まれる埋込部(304)と、埋込部(304)の前方にあって取付孔(501)から露出する露出部(305)と、を有する。
第8の態様によれば、装飾部(3)の一部(埋込部304)が構造体(500)に埋め込まれることで、インターホン装置(80)の構造体(500)からの突出量を抑えることができる。
第9の態様の装飾部材(1)では、第8の態様において、露出部(305)は、前後方向と直交する面内において埋込部(304)よりも外側に突出する鍔部(302)を有する。
第9の態様によれば、埋込部(304)が取付孔(501)に埋め込まれたときに、鍔部(302)によって、装飾部材(1)の前後方向の位置決めが可能となる。また、埋込部(304)と取付孔(501)の周面との間に隙間がある場合であっても、この隙間を鍔部(302)で覆い隠すことが可能となる。
第10の態様の装飾部材(1)では、第1~第9の何れかの態様において、装飾部(3)は傾斜部(303)を有する。傾斜部(303)は、前方から後方に向かうにつれて、前後方向と直交する面内での厚さが徐々に増加するよう構成されている。
第10の態様によれば、装飾部(3)が傾斜部(303)を有していない場合に比べて、装飾部(3)の意匠性が向上する。
第11の態様の装飾部材(1)では、第1~第10の何れかの態様において、背面部(2)は、構造体(500)に対して装飾部材(1)を取り付けるための取付部(4)を有する。
第11の態様によれば、背面部(2)が取付部(4)を有しているため、取付部(4)を構造体(500)に取り付けるだけで装飾部材(1)を構造体(500)に取り付けることが可能となる。
第12の態様のインターホンユニット(8)は、第1~第11の態様の何れかの装飾部材(1)と、インターホン装置(80)と、を備える。
第12の態様によれば、装飾部(3)によって装飾及び保護されたインターホン装置(80)を備えるインターホンユニット(8)を、提供することが可能となる。
第13の態様のインターホンシステム(100)は、第12の態様のインターホンユニット(8)と、インターホン装置(80)と通信可能な情報端末(90)と、を備える。
第13の態様によれば、インターホンユニット(8)を備えたインターホンシステムを提供することが可能となる。