JP7388615B2 - リーマの製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、リーマに関する。
特許文献1(特開2013-035101号公報)には、リーマが記載されている。特許文献1に記載のリーマは、刃部を有している。刃部は、外周面に、マージンと、マージンに連なっている切れ刃(外周切れ刃)とを有している。
特開2013-035101号公報
本開示のリーマは、中心軸周りに回転され、中心軸に沿う方向において、工具先端と、工具先端の反対側の端である工具後端とを有している。リーマは、工具先端側に刃部を備える。刃部は、外周面に、工具先端側に位置する食い付き切れ刃と、食い付き切れ刃の工具後端側の端に連なる外周切れ刃と、外周切れ刃に連なっている面であるマージンとを有する。外周切れ刃は、食い付き切れ刃側の端である第1位置と外周切れ刃の延在方向における第1位置からの距離が1mmとなる第2位置との間に先端部を含む。中心軸及び外周切れ刃を通り、かつ、中心軸に直交する方向から見て、外周切れ刃からマージンへ延在しているチッピングの外周切れ刃の延在方向に直交する方向での最大長さは、先端部において、10μm未満である。
図1は、リーマ10の斜視図である。 図2は、リーマ10の側面図である。 図3は、図2のIII-IIIにおける断面図である。 図4は、外周切れ刃11b近傍における図3の模式的な拡大図である。 図5は、リーマ10の製造工程図である。 図6は、加工対象部材20の模式的な斜視図である。 図7は、溝研磨工程S3後の加工対象部材20の模式的な斜視図である。
[本開示が解決しようとする課題]
リーマの製造時には、外周切れ刃にチッピングが残存してしまうことがある。外周切れ刃に残存したチッピングは、加工対象となる穴の内壁面における加工品位(なお、加工対象となる穴の内壁面における加工品位は、当該内壁面における算術平均粗さRa(又は最大高さ粗さRz)が小さくなるにつれて高くなる)に影響を及ぼす。しかしながら、特許文献1に記載のリーマにおいては、製造時に切れ刃に生じるチッピングに関して、特段の配慮がなされていない。
本開示の課題は、加工対象となる穴の内壁面における加工品位を改善することができるリーマを提供することである。
[本開示の効果]
本開示のリーマによると、加工対象となる穴の内壁面における加工品位を改善することができる。
[本開示の実施形態の説明]
まず、本開示の実施形態を列記して説明する。
(1)実施形態に係るリーマは、中心軸周りに回転され、中心軸に沿う方向において、工具先端と、工具先端の反対側の端である工具後端とを有している。リーマは、工具先端側に刃部を備える。刃部は、外周面に、工具先端側に位置する食い付き切れ刃と、食い付き切れ刃の工具後端側の端に連なる外周切れ刃と、外周切れ刃に連なっている面であるマージンとを有する。外周切れ刃は、食い付き切れ刃側の端である第1位置と外周切れ刃の延在方向における第1位置からの距離が1mmとなる第2位置との間に先端部を含む。中心軸及び外周切れ刃を通り、かつ、中心軸に直交する方向から見て、外周切れ刃からマージンへ延在しているチッピングの外周切れ刃の延在方向に直交する方向での最大長さは、先端部において、10μm未満である。
上記(1)のリーマによると、加工対象となる穴の内壁面における加工品位を改善することができる。
(2)上記(1)のリーマにおいて、刃部は、中心軸に直交している断面における刃部の外接円の直径が工具先端から100mm離れる毎に0.05mm以上小さくなるようにバックテーパされていてもよい。
上記(2)のリーマによると、バックテーパが大きく、マージンによるバニシングが作用しにくい場合であっても、加工対象となる穴の内壁面における加工品位を改善することができる。
(3)上記(1)又は(2)のリーマにおいて、刃部は、金属炭化物粒を含有する超硬合金により形成されていてもよい。金属炭化物粒の平均粒径は、0.8μm以下であってもよい。
上記(3)のリーマによると、加工対象となる穴の内壁面における加工品位をさらに改善することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
次に、実施形態の詳細を、図面を参酌しながら説明する。以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さない。
(実施形態に係るリーマの構成)
以下に、実施形態に係るリーマ(以下「リーマ10」とする)の構成を説明する。
<実施形態に係るリーマの概略構造>
図1は、リーマ10の斜視図である。図2は、リーマ10の側面図である。図3は、図2のIII-IIIにおける断面図である。図4は、外周切れ刃11b近傍における図3の模式的な拡大図である。図1、図2、図3及び図4に示されるように、リーマ10は、中心軸A周りに回転可能になっている。リーマ10の回転方向は、図1中に矢印により示されている。
リーマ10は、工具先端10aと工具後端10bとを有している。工具先端10aは、中心軸Aに沿う方向における一方端にある。工具後端10bは、中心軸Aに沿う方向における他方端にある。
リーマ10は、刃部1と、シャンク2と、ネック3とを有している。刃部1は、工具先端10a側にある。シャンク2は、工具後端10b側にある。ネック3は、中心軸Aに沿う方向において、刃部1とシャンク2との間にあり、刃部1とシャンク2とを接続している。刃部1、シャンク2及びネック3は、好ましくは一体形成されている。すなわち、リーマ10は、好ましくはソリッドリーマである。
刃部1は、外周面1aを有している。刃部1は、外周面1aにおいて、食い付き切れ刃11aと、外周切れ刃11bと、ランド12と、溝13とを有している。
食い付き切れ刃11aは、工具先端10a側に位置しており、工具先端10a側から工具後端10b側へ延在している。外周切れ刃11bは、工具後端10b側にある食い付き切れ刃11aの端に連なっている。外周切れ刃11bは、食い付き切れ刃11aから工具後端10b側へと延在している。
「外周切れ刃11bが食い付き切れ刃11aから工具後端10b側へ延在している」には、外周切れ刃11bの延在方向が中心軸Aに対して傾斜している(つまり、ねじれ刃である)場合及び外周切れ刃11bの延在方向が中心軸Aと平行になっている(つまり、直刃である)場合の両方を含んでいる。このことを別の観点から言えば、外周切れ刃11bのねじれ角(外周切れ刃11bの延在方向と中心軸Aに沿う方向とがなす角度)は、特に限定されない。
ランド12は、マージン12aと、二番逃げ面12bと、三番逃げ面12cとを有している。マージン12aは、外周切れ刃11bに連なっている面である。二番逃げ面12bは、外周切れ刃11bとは反対側からマージン12aに連なっている面である。三番逃げ面12cは、マージン12aとは反対側から二番逃げ面12bに連なっている面である。マージン12aは、例えば、曲面(より具体的には、円筒面)により構成されている。二番逃げ面12b及び三番逃げ面12cは、例えば、平面により構成されている。
外周面1aは、溝13において、刃部1の内部に向かって窪んでいる。マージン12aは、二番逃げ面12bとは反対側において溝13に連なっている。このことを別の観点から言えば、外周切れ刃11bは、マージン12aと溝13との稜線に形成されている。マージン12aに連なっており、リーマ10の回転方向を向いている溝13の部分(より具体的には、溝13の底よりもマージン12a側にある部分)は、リーマ10のすくい面になっている。
<外周切れ刃の詳細構成>
外周切れ刃11bの食い付き切れ刃11a側の端を、第1位置11baとする。外周切れ刃11bの延在方向における第1位置11baからの距離が1mmとなる位置を、第2位置11bbとする。外周切れ刃11bは、第1位置11baと第2位置11bbとの間に、先端部11bcを有している。
外周切れ刃11bからマージン12aへと、製造時に生じたチッピングが延在していることがある。外周切れ刃11b及び中心軸Aを通り、かつ、中心軸Aに直交する方向から見て、外周切れ刃11bの延在方向に直交する方向におけるチッピングの最大長さは、先端部11bcにおいて、10μm未満である。
先端部11bcにおけるチッピングの最大長さの測定は、株式会社キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-5000(以下「顕微鏡」という)を用いて行われる。
より具体的には、第1に、観察方向が外周切れ刃11b及び中心軸Aを通り、かつ中心軸Aに直交するとともに、外周切れ刃11bの延在方向が水平方向に一致するように(すなわち、中心軸Aに沿う方向と水平方向とがなす角度が外周切れ刃11bのねじれ角に一致するように)顕微鏡の調整及びリーマ10の配置の調整を行う。
第2に、顕微鏡により、先端部11bc近傍における写真撮影を行う。第3に、撮影された写真に対して画像処理ソフトウェアを用いた画像解析を行うことにより、外周切れ刃11bの延在方向に直交する方向におけるチッピングの最大長さが得られる。
<刃部のバックテーパ>
刃部1の100mmあたりのバックテーパ量は、0.05mm以上であることが好ましい。すなわち、刃部1は、中心軸Aに直交している断面における刃部1の外接円C(図3中において点線により示されている)の直径Dが工具先端10aから100mm離れる毎に0.05mm以上小さくなるように、バックテーパされていてもよい。なお、上記の100mmあたりの刃部1のバックテーパ量は、好ましくは、0.20mm以下である。
<リーマの構成材料>
リーマ10(刃部1、シャンク2及びネック3)は、例えば、超硬合金により形成されている。超硬合金は、金属炭化物粒と、結合材とを有している。金属炭化物粒は、例えば炭化タングステン(WC)の粒子である。結合材は、例えばコバルト(Co)である。
リーマ10を構成している超硬合金中における金属炭化物粒の平均粒径は、0.8μm以下であることが好ましい。リーマ10を構成している超硬合金中における金属炭化物粒の平均粒径は、0.5μm以下であることがさらに好ましい。
リーマ10を構成している超硬合金中における金属炭化物粒の平均粒径は、次に示すフルマンの式により算出される。式中において、dは金属炭化物粒の平均粒径、Nは断面組織上の任意の直線によってヒットされる単位長さあたりの金属炭化物粒の数、Nは任意の単位面積内に含まれる金属炭化物粒子の数、nは断面組織上の任意の直線によってヒットされる金属炭化物粒の数、nは任意の測定領域内に含まれる金属炭化物粒子の数、Lは断面組織上の任意の直線の長さ、Sは任意の測定領域の面積である。
Figure 0007388615000001
金属炭化物粒の平均粒径の測定においては、第1に、リーマ10の研磨断面組織を10000倍でSEM(Scanning Electron Microscope)を用いて撮影し、得られた写真全体を測定領域とする。この撮影は、nが1000以上になるように行われる。この写真からは、nの値及びSの値が得られる。第2に、得られた写真を等分する任意の直線を引き、その直線によりヒットされる金属炭化物粒の数をカウントすることにより、nの値が得られる。この直線の長さからLの値が得られる。
上記のようにして得られたnの値及びnの値をそれぞれSの値及びLの値で除してN値及びNの値を得るとともに、得られたNの値及びNの値を上記の式に代入することにより、d(金属炭化物粒の平均粒径)の値が得られる。
(実施形態に係るリーマの製造方法)
以下に、リーマ10の製造方法を説明する。
図5は、リーマ10の製造工程図である。図5に示されるように、リーマ10の製造方法は、準備工程S1と、第1円筒研磨工程S2と、溝研磨工程S3と、第2円筒研磨工程S4と、逃げ面形成工程S5とを有している。
準備工程S1においては、加工対象部材20が準備される。図6は、加工対象部材20の模式的な斜視図である。図6に示されるように、加工対象部材20は、円筒形状を有している。加工対象部材20は、外周面20aを有している。加工対象部材20は、超硬合金により形成されている。
第1円筒研磨工程S2においては、外周面20aに対する円筒研磨が行われる。外周面20aに対する円筒研磨は、例えば、粗加工工程と、粗加工工程の後に行われる中仕上げ加工とを含んでいてもよい。中仕上工程による加工品位は、粗加工工程による加工品位よりも高い(中仕上工程後の外周面20aの表面粗さは、粗加工工程後の外周面20aの表面粗さよりも小さい)。
図7は、溝研磨工程S3後の加工対象部材20の模式的な斜視図である。図7に示されるように、溝研磨工程S3においては、外周面20aに対する研磨を行うことにより、溝13が形成される。なお、溝13と外周面20aとの稜線が、外周切れ刃11bとなる。本発明者らが見出した知見によると、溝研磨工程S3においては、外周切れ刃11bにチッピングが形成されることがある。
第2円筒研磨工程S4においては、溝13を除く外周面20aに対する円筒研磨が行われる。第2円筒研磨工程S4において行われる円筒研磨により、溝研磨工程S3において発生した外周切れ刃11bのチッピングが、少なくとも部分的に除去される。なお、第2円筒研磨工程による加工品位は、第1円筒研磨工程による加工品位よりも高い(第2円筒研磨工程S4後の外周面20aの表面粗さは、第1円筒研磨工程S2後の外周面20aの表面粗さよりも小さい)。
逃げ面形成工程S5においては、外周面20aに対する研磨が行われることにより、ランド12(マージン12a、二番逃げ面12b及び三番逃げ面12c)が形成される。以上により、図1~図3に示される構造のリーマ10が形成される。
(実施形態に係るリーマの効果)
以下に、リーマ10の効果を説明する。
外周切れ刃からマージンへと延在している長いチッピングが存在している場合、チッピングが加工対象となる穴の内壁面に転写されてしまい、加工対象となる穴の内壁面における加工品位が低くなってしまう(例えば、加工対象となる穴の内壁面における表面粗さが大きくなってしまう)。
リーマ10においては、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが10μm未満となっているため、加工対象となる穴の内壁面における加工品位(表面粗さ)を改善することが可能である。
刃部におけるバックテーパ量が小さい場合、外周切れ刃により加工対象となる穴の内壁面を切削した後に、加工対象となる穴の内壁面がマージンにより擦られるため、外周切れ刃からマージンへと延在している長いチッピングが存在していても、加工対象となる穴の内壁面における加工品位は、ある程度維持される(バニシング効果)。
高能率な加工(切削速度及び送り速度の少なくとも一方を高めた加工)を行おうとする場合、被削材との間の切削抵抗を下げるために刃部におけるバックテーバ量を大きくする必要がある。しかしながら、刃部におけるバックテーパ量が大きくなると(より具体的には、100mmあたりのバックテーパ量が0.05mm以上になる)と、バニシング効果が作用しにくくなるため、外周切れ刃からマージンへと延在している長いチッピングが、加工対象となる穴の内壁面の加工品位に大きな影響を与えることになる。
リーマ10においては、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが10μm未満と短いため、刃部1における100mmあたりのバックテーパ量が0.05mm以上となってバニシング効果が作用しにくくなっても、加工対象となる穴の内壁面における加工品位を維持することができる。
チッピングは、リーマを構成している材料(超硬合金等)の粒子が外周切れ刃から脱落することにより形成されるため、リーマを構成している材料中における平均粒径が小さくなるほど、形成されるチッピングの長さが短くなる傾向にある。そのため、リーマ10を構成している超硬合金中における金属炭化物粒の平均粒径が0.8μm以下である(0.5μm以下である)場合には、チッピングが短くなり、加工対象となる穴の内壁面における加工品位をさらに改善することができる。
(実施例)
以下に、リーマ10の効果を確認するために行った加工試験を説明する。
<加工試験条件>
加工試験には、試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6が用いられた。試料1、試料2及び試料3は、リーマ10の構成に対応している。試料4、試料5及び試料6は、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが10μm以上になっている点を除いて、リーマ10の構成と同様である。
試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6は、超硬合金により形成されている。第1位置11baにおける試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6の直径は、8mmである。試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6における外周切れ刃11bのねじれ角は、5°である。
試料1では先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが4μm以下になっており、試料2では先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが7μmになっている。試料3では、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが9μmになっている。
試料4では先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが10μmとなっており、試料5では先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが18μmとなっている。試料6では、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが19μmとなっている。なお、試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6の刃部1における100mmあたりのバックテーパ量は、0.05mmとされた。
加工試験には、2種類の加工条件(以下において、2種類の加工条件をそれぞれ「第1条件」及び「第2条件」とする)が適用された。第1条件は、切削速度が120m/minであり、送り速度が1.2mm/revである。第2条件は、切削速度が150m/minであり、送り速度が1.5mm/revである。加工試験の被削材には、機械構造用炭素鋼S50Cが用いられた。
試料1、試料2、試料3、試料4、試料5及び試料6におけるチッピングの最大長さと加工試験に適用された加工条件とは、表1に示されている。
Figure 0007388615000002
<加工試験結果>
表2に示されるように、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが小さくなるにしたがって、加工対象となる穴の内壁面における表面粗さ(算術平均粗さRa及び最大高さRz)が小さくなっていた。特に、先端部11bcにおけるチッピングの最大長さが10μm未満となることにより、加工対象となる穴の内壁面における表面粗さが著しく減少していた。また、この傾向は、切削速度及び送り速度が大きくなっても同様であった。このような試験結果から、リーマ10によると加工対象となる穴の内壁面の加工品位が改善されることが、実験的にも明らかとされた。
Figure 0007388615000003
(実施形態に係るリーマの製造方法の効果)
以下に、リーマ10の製造方法の効果を説明する。
本発明者らが見出した知見によると、外周切れ刃11bにおけるチッピングは、溝研磨工程S3において形成される。そのため、第1円筒研磨工程S2及び第2円筒研磨工程S4が溝研磨工程S3の後に行われる場合、溝研磨工程S3において形成されたチッピングが残存してしまうおそれがある。
しかしながら、リーマ10の製造方法においては、溝研磨工程S3が行われた後に第2円筒研磨工程S4が行われるため、溝研磨工程S3において形成されたチッピングの少なくとも一部が除去される。したがって、リーマ10の製造方法によると、外周切れ刃11bにチッピングが残存することを抑制可能である。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記の実施形態ではなく特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 リーマ、10a 工具先端、10b 工具後端、1 刃部、1a 外周面、11a 食い付き切れ刃、11b 外周切れ刃、11ba 第1位置、11bb 第2位置、11bc 先端部、12 ランド、12a マージン、12b 二番逃げ面、12c 三番逃げ面、13 溝、2 シャンク、3 ネック、20 加工対象部材、20a 外周面、A 中心軸、C 外接円、D 直径、S1 準備工程、S2 第1円筒研磨工程、S3 溝研磨工程、S4 第2円筒研磨工程、S5 逃げ面形成工程。

Claims (3)

  1. リーマの製造方法であって、
    超硬合金からなり、外周面を有する加工対象部材を準備する工程を備え、
    前記加工対象部材は、前記加工対象部材の中心軸の方向において、先端と、前記先端の反対側の端である後端とを有し、
    前記外周面に対して第1円筒研磨を行う工程と、
    前記外周面に前記先端から前記後端側に向かって延在している溝を研磨により形成する工程と、
    前記溝が形成された後に、前記外周面に対して第2円筒研磨を行う工程と
    前記第2円筒研磨の後に、前記外周面に対して研磨を行うことにより、前記溝に隣接してマージンを形成する工程とをさらに備え
    前記溝と前記マージンとの稜線は、前記先端側に位置する食い付き切れ刃と、前記食い付き切れ刃の前記後端側の端に連なる外周切れ刃とを有し、
    前記外周切れ刃は、前記食い付き切れ刃側の端である第1位置と前記外周切れ刃の延在方向における前記第1位置からの距離が1mmとなる第2位置との間に先端部を含み、
    前記第2円筒研磨は、前記中心軸及び前記外周切れ刃を通り、かつ前記中心軸に直交する方向から見て、前記外周切れ刃から前記マージンへと延在しているチッピングの前記外周切れ刃の延在方向に直交する方向での最大長さが前記先端部において10μm未満となるように行われる、リーマの製造方法。
  2. 前記第2円筒研磨の加工品位は、前記第1円筒研磨の加工品位よりも高い、請求項1に記載のリーマの製造方法。
  3. 前記超硬合金は、金属炭化物粒を含有し、
    前記金属炭化物粒の平均粒径は、0.8μm以下である、請求項1又は請求項2に記載のリーマの製造方法。
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