JP7385064B2 - プレキャストコンクリート版の継手 - Google Patents

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Description

本発明は、プレキャストコンクリート版に関し、より具体的には、プレキャストコンクリート版の継手に関する。
近年、高速道路や橋梁等を構築する際には、床スラブとしてプレキャストコンクリート床版が多用されている。
プレキャストコンクリート床版は、主桁間に複数枚を並べて敷設する。そして、橋軸方向で隣り合うプレキャストコンクリート床版どうしは、継手を設けて連結する。
継手の形状としては、以下に示す様々な継手構造が知られている。
特許文献1には、プレキャストコンクリート床版の端面からループ形状の鉄筋を突設し、それぞれのループ鉄筋を重ね合わせるとともに、さらに補強筋を配置し、間詰めコンクリートを打設して一体化したループ継手が開示されている。
特許文献2、3には、プレキャストコンクリート床版の端面から先端にナットや圧着グリップ等の定着体を設けた鉄筋を突設し、それぞれの鉄筋を重ね合わせるとともに、さらに補強筋を配筋し、間詰めコンクリートを打設して一体化した継手が開示されている。
特許文献4には、プレキャストコンクリート床版の端面から鉄筋を突設し、それぞれの鉄筋を重ね合わせるとともに、間詰めコンクリートとして高強度な繊維補強コンクリートを打設して一体化した継手が開示されている。
特開2009-264040号公報 特開2015-001045号公報 特開2007-231569号公報 特開2019-002251号公報
上記に開示した継手構造には、以下のような問題がある。
(1)ループ継手は鉄筋をループ状に曲げ加工するため、プレキャストコンクリート床版の厚みをループの形状に応じた厚さに設定する必要があり、必要以上に厚くせざるを得ない場合がある。
(2)補強筋の配置は施工に手間がかかる。
(3)間詰めコンクリートの打設には、型枠の設置、打設作業、養生、型枠の解体等の現場作業が多くなる。
(4)下型枠の設置を省略するためにあごを設けると、あごと鉄筋が干渉しない位置にプレキャストコンクリート床版を吊り降ろし、継手の分だけ水平移動する必要があり、作業効率が落ちる。
(5)高強度な繊維補強コンクリートは高価であり、施工コストが高くなる。
特に、近年は高速道路や橋梁等の修繕・更新のために、床版の取替工事が広く行われている。
道路を片側供用し、道路の幅員方向の部分的に床版を取り替える場合、変形や振動の影響があると間詰めコンクリートの品質が確保できないため、間詰めコンクリートが硬化するまでは全面通行止めが必要となってしまう。また、硬化するまでに変形や振動の影響がある場合には、接合位置を縦梁の位置に限定するか、接合位置に新たに縦梁を追加する必要があり、不経済である。
本発明は、現場での作業性を向上するとともに、変形や振動の影響下においても接合部の品質を確保することができる、プレキャストコンクリート版の継手を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本願の第一発明は、プレキャストコンクリート版の端面に設ける、プレキャストコンクリート版の継手であって、継手上面と、前記継手上面より前記プレキャストコンクリート版からの突出長さが前記継手上面より短い継手下面と、前記継手上面の端部から鉛直下方に延びる第一鉛直面と、前記継手下面の端部から鉛直上方に延びる第二鉛直面と、前記第一鉛直面の下端と前記第二鉛直面の上端を結ぶ傾斜面と、前記第一鉛直面に突設する突出筋と、前記継手下面に設ける突出筋格納部と、を有し、前記継手を組み合わせた際に、一方の前記継手の前記突出筋は、他方の前記継手の前記突出筋格納部に収容可能であることを特徴とする。
本願の第二発明は、第一発明において、前記突出筋は先端が雄ネジ状であり、前記突出筋に挿通する定着板と、前記突出筋の先端に螺合するナットと、を有することを特徴とする。
本願の第三発明は、第一発明又は第二発明において、前記第一鉛直面又は前記第二鉛直面の少なくともいずれか一方に、突設長が調整可能に設けるインサートと、を有することを特徴とする。
本願の第四発明は、第一発明乃至第三発明のいずれかにおいて、前記継手上面は、内側面にボルト孔を有するボルトボックスを有することを特徴とする。
本発明は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
(1)変形や振動の影響下においても接合部の間詰材の品質が確保できるため、道路を片側供用し、道路の幅員方向の部分的に床版を取り替える場合においても全面通行止めは不要となる。
(2)係合部どうしを係合するため、従来のようなループ継手がなく、プレキャストコンクリート床版の厚さを必要以上に厚くする必要がない。
(3)補強筋の配筋作業が不要となる。
(4)型枠の設置や解体等の現場作業を簡略化でき、現場での作業性が向上する。
(5)プレキャストコンクリート床版の下面から作業を行うことで、作業の安全性が向上する。
(6)間詰めコンクリートや、高強度な繊維補強コンクリートの打設作業を大幅に削減することができ、現場での作業性が向上する。
実施例1のプレキャストコンクリート版の斜視図 継手構造の斜視図 継手構造を係合した状態の説明図 ボルトを介して継手構造を連結した状態の説明図(1) ボルトを介して継手構造を連結した状態の説明図(2) 応力伝達状態の説明図 プレキャストコンクリート版の施工方法の説明図(1) プレキャストコンクリート版の施工方法の説明図(2) プレキャストコンクリート版の施工方法の説明図(3) 実施例2のプレキャストコンクリート版の説明図
以下、図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
[実施例1]
(1)プレキャストコンクリート版の構成
本発明のプレキャストコンクリート版は、平面視矩形の本体2の対向する周面に継手構造1を一体に設ける(図1)。
本体2は従来のRCもしくはPC、PRC構造の床版であり、必要な耐荷重に合わせて配筋や厚さ、コンクリート強度等を設定する。従来の継手のようなループ鉄筋がないため、厚さを必要以上に厚くする必要がない。
(2)継手構造
継手構造1は、コンクリート、モルタル、繊維補強コンクリート等により形成する。
継手構造1は予め工場等で本体2と一体としてもよいし、別に製作して現場等の本体2の製作場所に搬入し、本体2の製作時に一体としてもよい。
継手構造1は、上下に略対称形である上継手構造11と下継手構造12とを有する(図2)。
上継手構造11は、本体2の上面21と同一平面となる上継手上面111、上継手上面111より本体2からの突出長さが短い上継手下面112、上継手上面111の端部から鉛直下方に延びる上継手第一鉛直面113、上継手下面112の端部から鉛直上方に延びる上継手第二鉛直面114、及び上継手第一鉛直面113の下端と上継手第二鉛直面114の上端を結ぶ上継手傾斜面115と、を有する(図2(a))。
下継手構造12は、本体2の上面21と同一平面となる下継手上面121、下継手上面121より本体2からの突出長さが長い下継手下面122、下継手上面121の端部から鉛直下方に延びる下継手第一鉛直面123、下継手下面122の端部から鉛直上方に延びる下継手第二鉛直面124、及び下継手第一鉛直面123の下端と下継手第二鉛直面124の上端を結ぶ下継手傾斜面125と、を有する(図2(b))。
上継手上面111と下継手上面121は本体2の上面21と同一平面とせず、隣り合う本体2を接続した後に、上面21との段差をコンクリート等により埋めてもよい。
上継手構造11の上継手第一鉛直面113と、上継手第二鉛直面114、下継手構造12の下継手第一鉛直面123、及び下継手第二鉛直面124の鉛直方向の長さは同一である。また、上継手構造11の上継手傾斜面115と下継手構造12の下継手傾斜面125の傾斜角は45°である。
継手構造1は、少なくとも本体2の対向する部分(本実施例では一辺)に、一方が上継手構造11の場合には他方が下継手構造12となるように設ける。
なお、上継手構造11の上継手傾斜面115と下継手構造12の下継手傾斜面125の傾斜角は45°に限定されず、継手構造1に発生する断面力に応じて継手構造1の傾斜角を変化させることで、後述するボルト42に生じる圧縮力及び引張力を調整し、長寿命の接続構造とすることができる。
(2.1)突出筋
上継手構造11の上継手第一鉛直面113からは、水平に上突出筋311を突出する。
また、下継手構造12の下継手第二鉛直面124からは、水平に下突出筋321を突出する。
上突出筋311と下突出筋321の先端は雄ネジ加工し、矩形の平板状の上定着板312、下定着板322を挿通して、上ナット313、下ナット323を螺合する。
上突出筋311と下突出筋321の突出長さは、それぞれ、継手構造を係合したときに対向した位置となる下継手構造12の下継手上面121及び上継手構造11の上継手下面112よりも長くする。また、下継手上面121と上継手下面112には、上突出筋311、下突出筋321を収める上突出筋格納部126、下突出筋格納部116を設ける。
上継手構造11の下突出筋格納部116は下突出筋321の幅よりも広く、上継手第二鉛直面114から本体2の周面まで延びている。
下継手構造12の上突出筋格納部126は上突出筋311の幅よりも広く、下継手第一鉛直面123から本体2の周面まで延びている。
上突出筋格納部126、下突出筋格納部116の端部の幅は、上定着板312、下定着板322よりも幅狭とする。
(2.2)インサート
上継手構造11の上継手第二鉛直面114と、下継手構造12の下継手第一鉛直面123には、隣り合う下突出筋格納部116、上突出筋格納部126の間に、それぞれ水平にインサート117、127を突出して設ける。
インサート117、127は例えば突出したボルトに螺合するインサート金具であり、突出長さを調整可能とする。
なお、上継手構造11のインサート117は上継手第一鉛直面113に設けてもよいし、下継手構造12のインサート127は下継手第二鉛直面124に設けてもよい。
(3)継手構造の係合
隣り合う本体2a、2bは、それぞれの上継手構造11と下継手構造12を係合する(図3)。
上継手構造11の上突出筋311は下継手構造12の上突出筋格納部126に収まり、下継手構造12の下突出筋321は上継手構造11の下突出筋格納部116に収まる。
上継手構造11を設ける本体2aの下面22aの端部には、下突出筋格納部116と連続し、下突出筋321の先端、下定着板322及び下ナット323を収める下切り欠き23aを設ける。また、下継手構造12を設ける本体2bの上面21bの端部には、上突出筋格納部126と連続し、上突出筋311の先端、上定着板312及び上ナット313を収める上切り欠き23bを設ける。
上ナット313、下ナット323を締め込むことで、上定着板312、下定着板322が上突出筋格納部126、下突出筋格納部116の端部に押し付けられ、上継手構造11と下継手構造12が互いを引き寄せて一体となる。また、本体2aの下切り欠き23aには、上面21aまで貫通する充填口24を設ける。下切り欠き23aと充填口24は上継手構造11に設けてもよく、上切り欠き23bは下継手構造12に設けてもよい。このとき、上突出筋311と下突出筋321の突出長さは、下継手構造12の下継手上面121及び上継手構造11の上継手下面112よりも長くする必要がない。
インサート117、127は、突出長さを調整し、それぞれ対向する下継手第二鉛直面124、上継手第一鉛直面113に当接することで、上継手構造11と下継手構造12との隙間を確保する。
(4)ボルトによる連結
上継手構造11の上継手上面111には、中空のボルトボックス4を設け、ボルトボックス4の内側面にはボルト孔41を設ける(図4)。
ボルト孔41には、ボルト42を挿通し、下継手構造12の下継手傾斜面125にボルト孔41に対応して埋設したアンカーナット43にボルト42を螺合して、隣り合う上継手構造11と下継手構造12を連結する。
ボルト42の軸の太さに対してボルト孔41の寸法に余裕を持たせることで、現地での寸法誤差を吸収してボルト42をアンカーナット43に螺合することができる。
ボルト孔41とアンカーナット43は下継手傾斜面125に対して略直交するように設けることが製作上は好適である。
また、ボルト孔41とアンカーナット43を下継手傾斜面125の中央で上継手上面111に対して直交する方向に設けることにより、ボルト孔41が鉛直に配置され、施工性が向上する(図5)。
ボルトボックス4には、モルタル等の間詰材5を充填する。
(5)間詰材
隣り合う上継手構造11と下継手構造12との隙間や下突出筋格納部116、上突出筋格納部126、下切り欠き23a、及び上切り欠き23bにはモルタルや接着剤等の間詰材5を充填する。
(6)応力伝達
右側の本体2aに輪荷重が載荷されている場合、上継手構造11の上継手第一鉛直面113と下継手構造12の下継手第一鉛直面123の間には圧縮力が作用し、この圧縮力は間詰材5、上突出筋311、及びインサート127により下継手構造12を介して左側の本体2bに伝達される。また、上継手傾斜面115と下継手傾斜面125との間に作用する圧縮力は間詰材5とボルト42によって、上継手第二鉛直面114と下継手第二鉛直面124の間に作用する引張力は間詰材5と下突出筋321によって、それぞれ下継手構造12を介して左側の本体2bに伝達される(図6(a))。
左側の本体2bに輪荷重が載荷されている場合、上述の場合と異なり上継手傾斜面115と下継手傾斜面125との間には引張力が作用するが、同様に間詰材5とボルト42によって上継手構造11を介して右側の本体2bに伝達される(図6(b))。
この他、輪荷重の載荷位置によって、上継手第一鉛直面113と下継手第一鉛直面123の間に引張力が作用し、上継手第二鉛直面114と下継手第二鉛直面124の間に圧縮力が作用する場合には、上継手第一鉛直面113と下継手第一鉛直面123の間に作用する引張力は間詰材5と上突出筋311によって、上継手第二鉛直面114と下継手第二鉛直面124の間に作用する圧縮力は、間詰材5、下突出筋321及びインサート117によって、それぞれ隣り合う本体2a(2b)に伝達される。
なお、継手構造1のせん断強度、上突出筋311、下突出筋321のせん断強度、インサート117、127の圧縮強度及び間詰材5の接着強度の合計が、輪荷重の載荷により発生する断面力よりも大きい場合には、ボルト42を省略することができる。ボルト42を省略することにより、ボルトボックス4も省略でき、ボルトボックス4に間詰材5を充填する作業も省略できる。このとき、上継手構造11と下継手構造12は同一の形態の継手となり、天地を入れ替えるだけで上継手構造11と下継手構造12を使い分けることができる。
(7)施工方法
次に、本体2どうしを接続して床スラブを構成する、プレキャストコンクリート版の施工方法を説明する。
(7.1)吊り降ろし
クレーン等により吊り上げた本体2aの上継手構造11が隣り合う本体2bの下継手構造12と干渉せず、上突出筋311、下突出筋321が上突出筋格納部126、下突出筋格納部116に収まるように吊り降ろす(図7)。このとき、上継手構造11と下継手構造12の間には若干の隙間(10~30mm)を設けておく。そして、隙間に合わせてインサート117、127の突出長さを調整し、それぞれ対向する下継手第二鉛直面124、上継手第一鉛直面113に当接する。隙間に合わせてインサート117、127の突出長さを調整するため、現地での寸法誤差を吸収することができる。
また、従来必要であった補強筋の配筋作業が不要となる。
(7.2)ボルトの螺合
ボルトボックス4のボルト孔41からボルト42を挿入し、アンカーナット43に螺合する(図8)。ボルト42の軸の太さに対してボルト孔41の寸法に余裕を持たせることで、現地での寸法誤差を吸収してボルト42をアンカーナット43に容易に螺合することができる。
(7.3)突出筋の緊張
コンクリート床版2bの上切り欠き23bに収まった上突出筋311の先端の上ナット313を締め込み、上定着板312を上突出筋格納部126の端部に押し付けると共に、コンクリート床版2aの下切り欠き23aに収まった下突出筋321の先端の下ナット323を締め込み、下定着板322を下突出筋格納部116の端部に押し付けることで、上突出筋311、下突出筋321が緊張し、上継手構造11と下継手構造12が互いを引き寄せて一体となる。
現地で上ナット313、下ナット323を締め込むため、現地での寸法誤差を吸収することができる。
ここまでの工程で、上継手構造11と下継手構造21は、上突出筋311、下突出筋321及びボルト42により一体となっており、それぞれの本体2a、2bの荷重は、上突出筋311、下突出筋321、ボルト42及びインサート117、127により他方の本体2a、2bに伝達される。
このため、この後の工程で充填する間詰材5には変形や振動の影響が及ばない。よって、道路を片側供用し、道路の幅員方向の部分的に床版を取り替える場合であっても、接合部の間詰材5の品質が確保できるため、全面通行止めは不要となる。
(7.4)間詰材の充填
上継手構造11と下継手構造12との隙間、ボルトボックス4、下突出筋格納部116、上突出筋格納部126、下切り欠き23a、及び上切り欠き23bに、間詰材5を充填する(図9)。
上継手構造11と下継手構造12との隙間の下部、上継手構造11の下側に位置する下突出筋格納部116及び本体2aの下面22a側の下切り欠き23aは、側面型枠(図示せず)によって両側端の開口を、底面型枠6によって下側の開口をそれぞれ塞ぎ、充填口24から間詰材5を流し込むことで、上継手構造11と下継手構造12との隙間、下突出筋格納部116、上突出筋格納部126、下切り欠き23a、及び上切り欠き23bに、間詰材5を充填することができる。
従来の継手より型枠規模が小さくなるため、型枠の設置や解体等の現場作業が簡略化され、現場での作業性が向上する。
また、間詰材5は、上継手構造11と下継手構造12との隙間、ボルトボックス4、下突出筋格納部116、上突出筋格納部126、下切り欠き23a、及び上切り欠き23bにのみ充填するため、従来の間詰めコンクリートや、高強度な繊維補強コンクリートに比べて大幅に削減することができ、現場での作業性が向上する。
間詰材5の充填は、充填しやすい材料を選択し、圧力を加えることで本体2の下面22側からも行うことができる。プレキャストコンクリート床版の更新工事は使用中の橋梁等に交通規制をかけて作業することが多く、プレキャストコンクリート床版の上面での作業は通行車両による事故のリスクがある。しかし、下面から作業を行うことで、作業の安全性が向上する。下面側から充填を行う場合には、充填口24は不要となる。
[実施例2]下継手構造へのボルトボックスの形成
実施例1において、上継手構造11にボルトボックス4を形成し、ボルト42を下継手構造12に設けたアンカーナット43に螺合したが、アンカーナット43に代えて、下継手構造12にもボルトボックス4及びボルト孔41を設けて、ボルト42にナット44を螺合してもよい(図10)。
上継手構造11、下継手構造12の両方にボルトボックス4を設けることで、上継手構造11と下継手構造12は同一の形態の継手となり、天地を入れ替えるだけで上継手構造11と下継手構造12を使い分けることができる。
また、上継手構造11、下継手構造12の両方にボルト孔41を有するが、いずれのボルト孔41もボルト42の軸の太さに対して寸法に余裕を設けることで、より多くの寸法誤差を吸収することができる。
ボルト42は、上継手構造11のボルト孔41から挿入してもよいし、下継手構造12のボルト孔41から挿入してもよい。
[実施例3]壁高欄の施工
実施例1において、本体2の橋軸直角方向の端部表面に、壁高欄の鉄筋を設けておくことで、現場での鉄筋組立作業が省略できる。また、プレキャストコンクリート製壁高欄の接続部を設けておくことで、プレキャストコンクリート製の壁高欄を容易に設置することができる。もしくは、本体2の橋軸直角方向の端部に壁高欄を設けた一体の本体2としてもよい。
[実施例4]プレキャストコンクリート版への適用
上述の実施例においては、本発明の継手構造1はプレキャストコンクリート床版に適用したが、これに限定されず、例えば高さ方向や幅方向に連なるコンクリート壁版どうしの連結に適用することもできる。
1 継手構造
11 上継手構造、111 上継手上面、112 上継手下面、113 上継手第一鉛直面、114 上継手第二鉛直面、115 上継手傾斜面、116 下突出筋格納部、117 インサート
12 下継手構造、121 下継手上面、122 下継手下面、123 下継手第一鉛直面、124 下継手第二鉛直面、125 下継手傾斜面、126 上突出筋格納部、127 インサート
2 本体
21 上面、22 下面、23a 下切り欠き、23b 上切り欠き、24 充填口
311 上突出筋、312 上定着板、313 上ナット
321 下突出筋、322 下定着板、323 下ナット
ボルトボックス4
41 ボルト孔、42 ボルト、43 アンカーナット、44 ナット
5 間詰材
6 底面型枠

Claims (4)

  1. プレキャストコンクリート版の端面に設ける、プレキャストコンクリート版の継手であって、
    継手上面と、
    前記継手上面より前記プレキャストコンクリート版からの突出長さが前記継手上面より短い継手下面と、
    前記継手上面の端部から鉛直下方に延びる第一鉛直面と、
    前記継手下面の端部から鉛直上方に延びる第二鉛直面と、
    前記第一鉛直面の下端と前記第二鉛直面の上端を結ぶ傾斜面と、
    前記第一鉛直面に突設する突出筋と
    記継手下面に設ける突出筋格納部と、を有し、
    前記継手を組み合わせた際に、一方の前記継手の前記突出筋は、他方の前記継手の前記突出筋格納部に収容可能であることを特徴とする、
    プレキャストコンクリート版の継手。
  2. 前記突出筋は先端が雄ネジ状であり、前記突出筋に挿通する定着板と、前記突出筋の先端に螺合するナットと、を有することを特徴とする、
    請求項1に記載のプレキャストコンクリート版の継手。
  3. 前記第一鉛直面又は前記第二鉛直面の少なくともいずれか一方に、突設長が調整可能に設けるインサートと、を有することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載のプレキャストコンクリート版の継手。
  4. 前記継手上面は、内側面にボルト孔を有するボルトボックスを有することを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプレキャストコンクリート版の継手。
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