JP6988189B2 - プレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法 - Google Patents

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本発明は、プレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法に関する。
従来から、道路橋の施工に際し、省力化やコスト低減等を図るためにプレキャストコンクリート床版が多く利用されている。そして、プレキャストコンクリート床版は分割して工場から施工現場に運搬されて施工現場において接続されている。すなわち、複数のプレキャストコンクリート床版が桁上に揚重機により配置されるとともに、それぞれのプレキャストコンクリート床版が桁上で接続されている。交通荷重を直接支持するプレキャストコンクリート床版には高い強度と優れた耐久性が求められており、それは各プレキャストコンクリート床版の接続部においても同様であり、これまで、対向して配置されるプレキャストコンクリート床版の接続構造やその方法について、以下に示す種々の提案が成されている。
例えば、特許文献1には、図15(a)に示されるように、プレキャストコンクリート床版の端部から突設する鉄筋をループ形状にすることで、鉄筋の重ね継手長を通常の重ね継手長よりも短くした既に一般化した接続工法が開示されている。しかしながら、当該接続工法においては、鉄筋の曲げ加工の制限によってプレキャストコンクリート床版の厚みを必要以上に大きくせざるを得ない場合があり不経済である点や、構造上、ループ内に橋軸直角方向鉄筋(図示8)を挿入する必要があり施工に手間がかかる点、プレキャストコンクリート床版の橋軸方向端面の形状により、接続位置にプレキャストコンクリート床版を水平移動する必要があり(図示移動設置矢印参照)、その際、あご部(図示Bの箇所)が接触して損傷しやすい点、同様にプレキャスト床版を水平移動する際、ループ鉄筋(図示5)が対向するプレキャストコンクリート床版(図示Aの箇所)に接触して損傷しやすい点などの諸問題がある。
また、特許文献2には、図15(b)に示されるように、プレキャストコンクリート床版の端面から突設する鉄筋の先端部に圧着グリップ(図示10)を設けることにより、鉄筋の重ね継手長を従来よりも短くした(重ね継手長≒15φ)接続構造が開示されている。しかしながら、開示された当該接続構造の場合、接続部に打設されるコンクリートとプレキャストコンクリート床版の界面のせん断抵抗が不十分であることが特許文献3(特開2015−001045号公報段落0014、0015等参照)で指摘されている。さらに、対向するプレキャストコンクリート床版の接続部において、桁のフランジ面に床版を剛結するためのスタッドが存在する場合、図7(a)に示されるように、狭隘な空間にスタッド補強筋7を設置する必要があるため、配筋作業に労力と時間がかかるという問題点もある。
特許文献3には、従来型のプレキャストコンクリート床版の接続構造では、プレキャストコンクリート床版と接続部の界面のせん断抵抗が不十分であり、鉄筋の応力度が許容値を満足していないことが指摘され、それを解決するため、図16(a)に示されるように、プレキャストコンクリート床版の上下鉄筋の間に凹型のせん断キー(図示8)を設けた接続構造が開示されている。しかしながら、当該接続構造においては、プレキャストコンクリート床版の端面から突設する鉄筋の先端部に圧着グリップ(図示7)を設置することや、橋軸直角方向鉄筋(図示円形斜線部)を設置することが前提となっており、前述特許文献2と同様、スタッド補強筋の配筋作業に労力と時間がかかるという問題点を有している。
特許文献4には、図16(b)に示されるように、プレキャストコンクリート床版の橋軸方向端面を凹凸形状としてプレキャストコンクリート床版間のせん断耐力を増大させる接続構造が開示されている。しかしながら、当該接続構造において、凹凸形状の詳細な位置、形状が開示されておらず、また、例えば、段落0016に記載されているように、そもそも当該接続構造は、プレキャストコンクリート床版間の上下方向のずれに対抗することにしか対応していない。また、当該接続構造では接続部の底面に鉄筋コンクリート製またはプレストレスコンクリート製の底版(図示5)の設置することや、橋軸直角方向に主筋(図示4a、4b)を設置することが必須の構成となっており、前述の特許文献2、3と同様に配筋作業等に労力と時間がかかるという問題点を有している。
特開平10−131125号公報 特開2012−062664号公報 特開2015−001045号公報 特開2004−027506号公報
プレキャストコンクリート床版の接続構造における技術的な背景は前述したとおり、接続部における施工性を向上させつつ、高強度、高耐久のプレキャストコンクリート床版の接続構造は未だ提案されていない。
そこで、本願発明は、従来のプレキャストコンクリート床版の接続構造および接続方法に比べて大幅に作業効率を向上させるとともに、高い強度と優れた耐久性を有するプレキャストコンクリート床版の接続構造および接続方法を提供することを目的とする。
(1)プレキャストコンクリート床版1の端面2に複数の継手鉄筋3が突設されるとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版1同士が互いに接続される接続構造であって、複数の前記継手鉄筋3が突設される前記端面2の突設部にはそれぞれ凸型多段せん断キー5が形成されるとともに、対向する前記端面2間に超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)が打設され、前記凸型多段せん断キー5は、当該凸型多段せん断キー5の一部が前記継手鉄筋3のかぶり部に形成されて成ることを特徴とするプレキャストコンクリート床版1の接続構造。
上記(1)の構成によれば、プレキャストコンクリート床版1の端面2に凸型多段せん断キー5が形成され、さらに、当該凸型多段せん断キー5の一部が前記継手鉄筋3のかぶり部に形成されているので、かぶり部において、当該凸型多段せん断キー5と超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)との間に、付着抵抗に加えてせん断抵抗を得ることが可能となり、プレキャストコンクリート床版1と接続部との高い密着性を確保することができる。このような構成によって、従来型の接続構造に比べて重ね継手長を短くすることが可能となり、さらに、供用開始後の接続部の目開き量を大幅に抑制することが可能となる。また、接続部に高い引張強度および付着強度を有する超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)が打設されているので、上記凸型多段せん断キー5がもたらす効果との相乗効果により、母材であるプレキャストコンクリート床版1と同等の剛性、曲げ耐力を得ることが可能である。
(2)プレキャストコンクリート床版1の端面2に複数の継手鉄筋3が突設されるとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版1同士が互いに接続される接続構造であって、複数の前記継手鉄筋3が突設される前記端面2の突設部にはそれぞれ凹型多段せん断キー5´が形成されるとともに、対向する前記端面2間に超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)が打設され、前記凹型多段せん断キー5´は、当該凹型多段せん断キー5´の一部が前記継手鉄筋3のかぶり部に形成されて成ることを特徴とするプレキャストコンクリート床版1の接続構造。
上記(2)の構成によれば、プレキャストコンクリート床版1の端面2に凹型多段せん断キー5´が形成され、さらに、当該凹型多段せん断キー5´の一部が前記継手鉄筋3のかぶり部に形成されているので、かぶり部において、当該凹型多段せん断キー5´と超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)との間に、付着抵抗に加えてせん断抵抗を得ることが可能となり、プレキャストコンクリート床版1と接続部との高い密着性を確保することができる。このような構成によって、従来型の接続構造に比べて重ね継手長を短くすることが可能となり、さらに、供用開始後の接続部の目開き量を大幅に抑制することが可能となる。また、接続部に高い引張強度および付着強度を有する超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)が打設されているので、上記凹型多段せん断キー5´がもたらす効果との相乗効果により、母材であるプレキャストコンクリート床版1と同等の剛性、曲げ耐力を得ることが可能である。なお、上記凹型多段せん断キー5´を有する接続構造は、前述の凸型多段せん断キー5を有する接続構造と比較すると、接続部の上面および下面に接する超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)の厚さが大きいため、接続部におけるひび割れや剥落を生じ難くすることが可能である。
(3)プレキャストコンクリート床版1の端面2に複数の継手鉄筋3を突設するとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版1同士を互いに接続する接続方法であって、複数の前記継手鉄筋3が突設される前記端面2の突設部にそれぞれ凹型または凸型の多段せん断キー5、5´を形成するとともに、当該凹型または凸型の多段せん断キー5、5´の一部を前記継手鉄筋3のかぶり部に形成し、対向する前記端面2間に超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)を打設することを特徴とするプレキャストコンクリート床版1の接続方法。
上記(3)の構成によれば、プレキャストコンクリート床版1の端面2に凹型または凸型の多段せん断キー5、5´を形成し、さらに、当該凹型または凸型の多段せん断キー5、5´の一部を継手鉄筋3のかぶり部に形成するので、かぶり部において、当該凹型または凸型の多段せん断キー5、5´と超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)との間に、付着抵抗に加えてせん断抵抗を得ることが可能となり、プレキャストコンクリート床版1と接続部との高い密着性を確保することができる。このような構成によって、従来型の接続構造に比べて重ね継手長を短くすることが可能となり、さらに、供用開始後の接続部の目開き量を大幅に抑制することが可能となる。また、接続部に高い引張強度および付着強度を有する超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)を打設するので、上記凹型または凸型の多段せん断キー5、5´がもたらす効果との相乗効果により、母材であるプレキャストコンクリート床版1と同等の剛性、曲げ耐力を得ることが可能である。さらに、超高強度繊維補強コンクリート(間詰め硬化材4)が有する高いせん断強度により、従来の接続構造において必要となっていた桁20上のスッタッド22周りの補強鉄筋7や橋軸直角方向に配置されていた橋軸直角方向鉄筋6を設置する必要が無くなり(図7等参照)、大幅に施工性を向上させて工期の短縮、コストの削減を図ることが可能である。
本発明における、プレキャストコンクリート床版の設置態様の一例を示す模式図である。 本発明における、プレキャストコンクリート床版の橋軸方向端面および平面の一例を示す模式図である。 本発明における、プレキャストコンクリート床版の橋軸方向端面の一例を示す模式図である。(別実施形態) 本発明における、プレキャストコンクリート床版の接続構造の一例を示す模式断面図である。 従来のプレキャストコンクリート床版の接続部において、かぶり部の剥落態様の一例を示す模式断面図である。 本発明における、プレキャストコンクリート床版の接続部の一例を示す模式平面図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造と従来技術の接続構造におけるスタッド周辺の接続構造を説明する図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(静的曲げ試験)の概要を説明する図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(静的曲げ試験)の結果を示す図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(静的曲げ試験)の結果を設計荷重を上限として示す図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(輪荷重載荷試験)の概要を説明する図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(輪荷重載荷試験)の結果(目開き量)を示す図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造における検証実験(輪荷重載荷試験)の結果(たわみ剛性)を示す図である。 本発明のプレキャストコンクリート床版の接続方法における施工フロー図である。 プレキャストコンクリート床版の接続構造における従来技術(特許文献1、特許文献2)を説明する図である。 プレキャストコンクリート床版の接続構造における従来技術(特許文献3、特許文献4)を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法について説明する。
本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造の一例として、図1には道路橋等の桁20上にプレキャストコンクリート床版1を橋軸方向(図示Y方向)に連続して接続する態様が示されている。なお、本発明のプレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法は、上記道路橋に限定されるものではなく、鉄道施設や港湾施設、トンネル内に設置される床版、建築物におけるプレキャストコンクリート床版の接続構造及び接続方法においても適用することが可能である。
(接続構造)
図2には本実施例におけるプレキャストコンクリート床版1の断面図および上面図の一例が示されている。図2(a)のプレキャストコンクリート床版1の断面図に示されるように、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2には、異形鉄筋による上側継手鉄筋3aと下側継手鉄筋3bとが突設されている。なお、図2(b)のプレキャストコンクリート床版1の上面図に示されるように、上記上側継手鉄筋3aと下側継手鉄筋3bは、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向(図示Y方向)の両橋軸方向端面2に突設されている。
さらに、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2には複数の凹型または凸型形状のせん断キーが形成されており、図2(a)に示される実施形態においては、上側継手鉄筋3aの突設箇所にあたる位置に形成される上側橋軸方向凸型せん断キー5aと、下側継手鉄筋3bの突設箇所にあたる位置に形成される下側橋軸方向凸型せん断キー5bとから成る、凸型多段せん断キー5がプレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2に形成されている。
なお、上記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、図3に示されるように、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2に、凹型多段せん断キー5´を形成することも可能である。すなわち、上側継手鉄筋3aの突設箇所にあたる位置に上側橋軸方向凹型せん断キー5a´と、下側継手鉄筋3bの突設箇所にあたる位置に下側橋軸方向凹型せん断キー5b´とが、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2に形成されている。
図4には対向するプレキャストコンクリート床版1の接続構造の断面図が示され、図4(a)には前述の凸型多段せん断キー5が形成されたプレキャストコンクリート床版1同士を接続する態様が、図4(b)には前述の凹型多段せん断キー5´が形成されたプレキャストコンクリート床版1同士を接続する態様が図示されている。互いに接続されるプレキャストコンクリート床版1は図示されるように対向して配置され、接続部に間詰め硬化材4が打設されている。
本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造においては、図4(a)および図4(b)に示されるように、凸型多段せん断キー5および凹型多段せん断キー5´の一部(図示A部)が、上側継手鉄筋3aおよび下側継手鉄筋3bのかぶり部(各鉄筋の外側)に形成される点を大きな特徴点としている。このような構成により、上側継手鉄筋3aおよび下側継手鉄筋3bのかぶり部において、プレキャストコンクリート床版1と間詰め硬化材4との間に付着抵抗(図示AR)に加えて、せん断抵抗(図示SR)を得ることが可能となり、プレキャストコンクリート床版1と接続部との高い密着性を確保することが可能となる。
したがって、このような構成により、対向するプレキャストコンクリート床版1をより強固に接続することが可能となり、プレキャストコンクリート床版1と接続部との間の目開きを抑制することができる。また、凸型多段せん断キー5および凹型多段せん断キー5´の一部が、下側継手鉄筋3bのかぶり部(各鉄筋の外側)に形成されているので、鉄筋の腐食などに起因して生じる図5に示されるようなかぶり部の剥落を抑制することも可能となる。
図6には対向するプレキャストコンクリート床版1の接続構造の平面図が示されている。図示されるように、対向するそれぞれのプレキャストコンクリート床版1に突設されている継手鉄筋3(上側継手鉄筋3aおよび下側継手鉄筋3b)は、間詰め硬化材4の打設に支障のない空き寸法(図示W)が確保されており、本実施例では100〜250mm程度の間隔で相対する鉄筋が配置されている。
また、継手鉄筋3(上側継手鉄筋3aおよび下側継手鉄筋3b)は所定の重ね継手長(図示L)が確保されている。当該重ね継手長(図示L)は鉄筋の降伏応力度によるが、本実施例では鉄筋径の3〜10倍としている。例えば、鉄筋の降伏強度が345N/mmの場合、重ね継手長(図示L)は鉄筋径の5倍となる。
(超高強度繊維補強コンクリート)
本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造においては、前述した間詰め硬化材4として、超高強度繊維補強コンクリート(以下単に「UFC」と称することがある。)が使用され、プレキャストコンクリート床版1間の接続部に打設されている。UFCは鋼繊維等を配合した軽量で高強度かつ高耐久のコンクリート材料である。
UFCは従来プレキャストコンクリート床版1の接続部に使用されていた高強度コンクリートよりも引張強度が4〜5倍程度高く、付着強度も1.5〜2倍程度高い。したがって、当該UFCを間詰め硬化材4として使用することにより、前述した凸型多段せん断キー5および凹型多段せん断キー5´がもたらす目開き抑制効果と、UFCが有する高い引張り耐力および高いせん断耐力との相乗効果により、母材であるプレキャストコンクリート床版1と同等の剛性、曲げ耐力を得ることが可能となる。
また、本実施例で使用されるUFCは、現場において打設、養生が可能な常温硬化型であるので、施工規模や施工条件の制約を受けることなく使用でき、さらに、優れた流動性や充填性を備えているため、凸型多段せん断キー5および凹型多段せん断キー5´の隅々までUFCを打設することが可能である。
また、従来、図7(a)に示されるように、プレキャストコンクリート床版1の接続部の横断方向(図示X)に橋軸直角方向鉄筋6が必要であった。その上、対向するプレキャストコンクリート床版1の接続部において、桁20のフランジ21面にプレキャストコンクリート床版1を剛結するためのスタッドジベル22が存在する場合、スタッドジベル補強筋7をスタッドジベル22周りに配筋する必要があった。しかし、UFCを間詰め硬化材4として使用することにより、前述したUFCの効果によって図7(b)に示されるように、橋軸直角方向鉄筋6およびスタッドジベル補強筋7を設ける必要が無くなり、施工性が大幅に向上して、工期を短縮、コスト削減を図ることが可能となる。
以下に、本発明の実施例で使用されるUFCの配合例について説明する。本実施例で使用されるUFCは、ポルトランドセメントとポゾラン材と無機粉体とを少なくとも含有する特殊粉体材料と、粒径5mm以下の専用骨材、専用鋼繊維、専用高性能減水剤ならびに水を配合することによって製造され、設計圧縮強度を150N/mmとしている。
UFCに配合される専用鋼繊維は、直径0.16〜0.22mm、長さ13〜20mm、引張強度2000N/mm以上のものを使用することが好ましく、繊維の材質として高強度ビニロン繊維やステンレス製の繊維などを使用することも可能である。
以下では、本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造と従来型の接続構造との比較検証実験の結果について説明する。
(静的曲げ試験結果)
本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造及び接続方法を提案するにあたって、図8(a)に示されるように、プレキャストコンクリート床版1に相当する厚さ210mmのコンクリート床版30を作製するとともに、当該コンクリート床版30を図8(b)に示される各種接続構造(図示接続部31)によって接続して試験体を作製している。その後、容量500kNのロードセルを使用して図示の通り荷重Pを加えて、コンクリート床版30および接続部31内に設置した鉄筋ひずみゲージにより、荷重に対する挙動を確認している。
なお、図8(b)には静的曲げ試験の対象となる各種接続構造が示されているが、これにより、図示No,1の継手のないコンクリート床版30(母材)と各種接続構造とを比較するとともに、従来形状と多段接続キーとの比較検証および従来の高強度コンクリート(fc´=50N/mm2)を使用した場合とUFCを使用した場合との比較検証などを行っている。
すなわち、図8(b)に示されているNo,2の試験体は、図15(b)の特許文献2に記載されている従来型の接続構造であり、重ね継手長≒15φで、圧着グリップ(図15(b)の図示10)および橋軸直角方向鉄筋(図15(b)の図示9)が設けられ、間詰め硬化材として従来の高強度コンクリートが使用されている。一方、No,3〜5の試験体は全て上記圧着グリップおよび上記橋軸直角方向鉄筋を設けておらず、間詰め硬化材としてUFCが使用されている。
図9には静的曲げ試験の結果から、プレキャストコンクリート床版1と間詰め硬化材4との打ち継目の変位量がグラフ化されて示されている。従来の接続構造において、UFCを間詰め硬化材4として使用したNo,3の試験体と、従来の高強度コンクリートを間詰め硬化材4として使用したNo,2の試験体を比較すると、間詰め硬化材4としてUFCを使用する方が打ち継目変位量を抑制できることが判る。
また、図10には、図9の設計強度までの打ち継目変位量(図示Aの部分)が拡大表示されているが、従来の接続構造を有するNo,3の試験体と、本発明の多段せん断キーによる接続構造を有するNo,4およびNo,5の試験体を比較すると、多段せん断キーによる接続構造によって、大幅に打ち継目変位量を抑制できることが判り、さらに、継手のないNo,1の試験体とほぼ同等の剛性を有していることが判る。
(輪荷重載荷試験)
本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造及び接続方法を提案するにあたって、図11に示されるように、各種接続構造を有する試験体41を作製し、自走式輪荷重移動載荷装置40を使用して、橋軸方向端面2と間詰め硬化材4との間の目開き量および各種接続構造におけるたわみ剛性を確認している。
試験体41は図11(b)に示されるようにNo,1からNo,5までの5種類の接続構造を有し、自走式輪荷重移動載荷装置40にセットされて、100kN、130kN、160kN、190kN、220kNの荷重で各4万回、合計20万回走行させている。なお、自走式輪荷重移動載荷装置40による20万回の走行は、1日の大型車交通量が34000台、供用期間100年に相当している。
図12には輪荷重載荷試験の結果から、図11(b)に示される各種接続構造ごとに、打ち継目の目開き量がグラフ化されて示されている。共に間詰め硬化材4として高強度コンクリート(fc´=50N/mm)が使用された従来の接続構造を有するNo,1の試験体と、本発明の多段せん断キーによる接続構造を有するNo,2の試験体を比較すると、多段せん断キーを有するNo,2の試験体の方が、従来の接続構造を有するNo,1の試験体よりも重ね継手長が短いにもかかわらず、大幅に目開き量を抑制できることが判る。しかも、本発明の多段せん断キーによる接続構造を有するNo,2の試験体は、従来の接続構造を有するNo,1の試験体に設けられている圧着グリップ(図15(b)の図示10)および橋軸直角方向鉄筋(図15(b)の図示9)を設けていないにもかかわらず、大幅に打ち継目の目開き量が抑制されていることが判る。
また、間詰め硬化材4としてUFCが使用されたNo,3、No,4、No,5の各種試験体と、従来の高強度コンクリートを間詰め硬化材4として使用したNo,2の試験体を比較すると、間詰め硬化材4としてUFCを使用することにより、さらに目開き量を抑制できることが判る。
図13には、各種接続構造における走行回数とたわみ剛性との関係が示され、グラフ中の3本の実線は、下方から継手のないコンクリート床版(母材)におけるたわみ剛性の下限値、平均値、上限値をそれぞれ示している。当該試験の結果から、本発明の多段せん断キー有し、間詰め材4としてUFCが使用された試験体はいずれも、継手のないコンクリート床版(母材)と同等の剛性を有していることが判る。
また、共に間詰め硬化材4として高強度コンクリート(fc´=50N/mm2)が使用された従来の接続構造を有するNo,1の試験体と、本発明の多段せん断キーによる接続構造を有するNo,2の試験体を比較すると、多段せん断キーを有するNo,2の試験体は、従来の接続構造を有するNo,1の試験体よりも重ね継手長が短く、さらに、圧着グリップ(図15(b)の図示10)および橋軸直角方向鉄筋(図15(b)の図示9)を設けていないにもかかわらず、従来の接続構造を有するNo,1の試験体と同等以上の剛性を有していることが判る。
(施工手順)
図14には本発明のプレキャストコンクリート床版1の接続構造における施工手順フローが示されている。
まず、図4の断面図および図6の平面図に示されるように、プレキャストコンクリート床版1を桁20のフランジ21上に設置する(S100)。なお、予めフランジ21上にソールスポンジを設置してもよく、これにより、プレキャストコンクリート床版1と桁20との隙間から間詰め硬化材4の漏出を抑制することができる。また、プレキャストコンクリート床版1の設置に先立って、間詰め硬化材4との良好な付着を確保するため、当該プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2に骨材が露出するように表面処理を施すことが好ましい。
続いて、桁20間の接続部下面に型枠を設置する(S110)。型枠は、打設された間詰め硬化材4の強度発現状況に応じて脱型する通常の型枠を使用することができるが、埋設型枠を使用してもよい。埋設型枠を使用する場合は、接着剤または接着テープ、ボルト等でプレキャストコンクリート床版1に固定すればよい。なお、埋設型枠として高じん性セメントボードを使用することにより、間詰め硬化材4との高い付着効果とともに、埋込みボルトで間詰め硬化材4と一体化させることができるので、埋設型枠の落下に対してフェールセーフ機能を確保することができる。
型枠の設置完了後、プレキャストコンクリート床版1の橋軸方向端面2に散水して吸水させた後、間詰め硬化材4の打設を行う(S120)。なお、間詰め硬化材4がセルフレベリング機能を有する場合、プレキャストコンクリート床版1上面の横断勾配や縦断勾配の影響によって低い場所に間詰め硬化材4が流動してしまうので、プレキャストコンクリート床版1上面よりも数mm間詰め硬化材4を余盛りして打設し、当該間詰め硬化材4の上面に抑え型枠を設置することが好ましい。
間詰め硬化材4の打設の後、24時間の養生を行う(S130)。24時間経過後は、グラインダーを使用して、間詰め硬化材4の余盛り部分を研磨し、当該間詰め硬化材4上面をプレキャストコンクリート床版1上面と略面一に仕上げる。
以上、本発明の実施形態について図面にもとづいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述の間詰め硬化材4としてUFC(超高強度繊維補強コンクリート)を使用した実施例を記載しているが、本発明に特定されている接続部の形状であれば、上記UFC(超高強度繊維補強コンクリート)に限定されず、従来型の高強度コンクリートのほか、他のコンクリート材料やモルタル材料等を間詰め硬化材4として使用することが可能である。また、上記実施例では、プレキャストコンクリート床版1を橋軸方向に接続する実施の態様を説明したが、これに限定されるものではなく、橋軸直角方向のほか、あらゆる方向に当該プレキャストコンクリート床版1を接続する場合においても本発明の接続方法を適用することが可能である。また、本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。また、上記実施例に記載された具体的な材質、寸法形状等は本発明の課題を解決する範囲において、変更が可能である。
1 プレキャストコンクリート床版
2 橋軸方向端面
3 継手鉄筋
4 間詰め硬化材
5 凸型多段せん断キー
5´ 凹型多段せん断キー

Claims (3)

  1. プレキャストコンクリート床版の端面に複数の継手鉄筋が突設されるとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版同士が互いに接続される接続構造であって、
    複数の前記継手鉄筋が突設される前記端面の突設部には、当該突設部を中心にして前記継手鉄筋の軸方向に台形状の断面を有して突出する凸型多段せん断キーが形成されるとともに、対向する前記端面間に超高強度繊維補強コンクリートが打設され、
    記継手鉄筋のかぶり部における前記端面には、前記凸型多段せん断キーの上底の一部とそれに繋がる脚、さらに当該脚から前記プレキャストコンクリート床版の上面及び下面に垂直に延びる面が形成されて成る
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート床版の接続構造。
  2. プレキャストコンクリート床版の端面に複数の継手鉄筋が突設されるとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版同士が互いに接続される接続構造であって、
    複数の前記継手鉄筋が突設される前記端面の突設部には、当該突設部を中心にして前記継手鉄筋の軸方向に台形状の断面を有して凹む凹型多段せん断キーが形成されるとともに、対向する前記端面間に超高強度繊維補強コンクリートが打設され、
    記継手鉄筋のかぶり部における前記端面には、前記凹型多段せん断キーの上底の一部とそれに繋がる脚、さらに当該脚から前記プレキャストコンクリート床版の上面及び下面に垂直に延びる面が形成されて成る
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート床版の接続構造。
  3. プレキャストコンクリート床版の端面に複数の継手鉄筋を突設するとともに対向する当該プレキャストコンクリート床版同士を互いに接続する接続方法であって、
    複数の前記継手鉄筋が突設される前記端面の突設部に、当該突設部を中心にして前記継手鉄筋の軸方向に台形状の断面を有して突出する凸型の多段せん断キーまたは当該突設部を中心にして前記継手鉄筋の軸方向に台形状の断面を有して凹む凹型多段せん断キーを形成するとともに、前記継手鉄筋のかぶり部における前記端面に、前記凸型多段せん断キーまたは前記凹型多段せん断キーの上底の一部とそれに繋がる脚、さらに当該脚から前記プレキャストコンクリート床版の上面及び下面に垂直に延びる面を形成し、
    対向する前記端面間に超高強度繊維補強コンクリートを打設する
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート床版の接続方法。

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